JP2014196208A - 燃料改質装置および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水素を効率的に生成することができる燃料改質装置を提供する。
【解決手段】
燃料改質装置100は、供給された炭化水素系の原料が流通し、改質反応に使用される第1の触媒33が充填された第1の流路32と、第1の流路32の下流に設けられ、第1の流路32を通過した気体が流通し、起きる反応の主反応が改質反応とは異なる第2の流路40と、第1の流路32に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第1の水素分離手段34と、第2の流路40に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第2の水素分離手段38と、第1の水素分離手段34を透過した水素および第2の水素分離手段38を透過した水素が流通する第3の流路36と、少なくとも炭化水素系の原料および第1の触媒33を加熱する加熱部10と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料改質装置および燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素と酸素から電気エネルギーを発生させる装置である。燃料電池によって、高い発電効率を得ることができる。燃料電池は、従来の発電方式のように熱エネルギーや運動エネルギーの過程を経ない直接発電である。そのため、小規模でも高い発電効率が期待できること、窒素化合物等の排出が少なく、騒音や振動も小さいので環境性が良いことなどが主な特徴として挙げられる。このように、燃料電池は燃料のもつ化学エネルギーを有効に利用でき、環境にやさしい特性を持っている。そのため、燃料電池は、21世紀を担うエネルギー供給システムとして期待され、宇宙用から自動車用、携帯機器用まで、大規模発電から小規模発電まで、種々の用途に使用できる将来有望な新しい発電システムとして注目され、実用化に向けて技術開発が本格化している。
中でも、固体高分子形燃料電池は、他の種類の燃料電池に比べて、作動温度が低く、高い出力密度を持つ特徴があるため、特に近年、携帯機器などの電源への利用が期待されている。固体高分子形燃料電池に燃料を供給するために、水素を選択的に透過させて分離する水素分離膜を用いた燃料改質装置によって、水素を供給する技術が知られている。
水素分離膜を用いた燃料改質装置においては、式(1)および式(2)に示す反応を用いた水蒸気改質法によって、水素ガスを取り出す技術が知られている。なお、ここでは使用される炭化水素系の原料として、メタンが使用される場合を例に示す。
改質反応:CH+HO⇔CO+3H・・・(1)
CO変性反応(シフト反応):CO+HO⇔CO+H・・・(2)
この場合、式(1)で示した反応によって生成された水素ガスと、式(1)で生成された一酸化炭素(CO)をさらに反応させて生成された水素ガスとが、水素分離膜を用いて選択的に取り出される。取り出された水素ガスは、燃料として燃料電池に供給される。たとえば特許文献1には、この技術を用いた燃料改質装置が開示されている。
特開2004−107175号公報
しかし、特許文献1の技術では、式(1)および式(2)の反応で生成された水素ガスを、まとめて分離していた。これらの反応はいずれも平衡反応であるため、水素ガスをまとめて分離する場合には、反応系における水素ガスの濃度が比較的高い状態となる。そのため、式(1)の反応は、一酸化炭素と水素が生成される方向には進行しにくい。一酸化炭素の生成量が不十分であるため、加えて式(1)の反応によって生成された水素が分離されずに混在するため、式(2)の平衡反応は、二酸化炭素と水素が生成される方向には進行しにくい。その結果、水素ガスを効率的に生成することができないという問題があった。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、水素を効率的に生成することができる燃料改質装置の提供にある。
本発明のある態様は、燃料改質装置である。当該燃料改質装置は、供給された炭化水素系の原料が流通し、改質反応に使用される第1の触媒が充填された第1の流路と、第1の流路32の下流に設けられ、第1の流路32を通過した気体が流通し、起きる反応の主反応が改質反応とは異なる第2の流路40と、第1の流路に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第1の水素分離手段と、第2の流路に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第2の水素分離手段と、第1の水素分離手段を透過した水素および第2の水素分離手段を透過した水素が流通する第3の流路と、少なくとも炭化水素系の原料および第1の触媒を加熱する加熱部と、を備える。
この態様によれば、第1の流路に接して第1の水素分離手段を設けることによって、第1の流路で生成された水素ガスが第1の流路から第3の流路へと透過する。そのため、第1の流路内の水素ガスの濃度を低く保つことができる。これにより、第1の流路において改質反応を効率的に進行させることができる。また、第1の流路において効率的に進行した改質反応によって、第2の流路には水素ガスの含有量が少ない一酸化炭素が流入する。さらに、第2の流路に接して第2の水素分離手段を設けることによって、第2の流路で生成された水素ガスが第2の流路から第3の流路へと透過する。そのため、第2の流路においてCO変性反応を効率的に進行させることができる。その結果、水素ガスの生成効率を高めることができる。
本発明の別の態様は、燃料電池システムである。当該燃料電池システムは、上述した燃料改質装置と、水素と酸素から電気エネルギーを発生させる燃料電池と、を備える。燃料改質装置を用いて分離した水素を、前記燃料電池に供給する。
この態様によれば、燃料電池に供給する水素ガスの供給効率を高めた燃料電池システムを提供することができる。
本発明によれば、水素ガスを効率的に生成することができる。
実施の形態1に係る燃料改質装置を示す軸方向の断面図である。 実施の形態1に係る燃料改質装置の図1のP−P’線に沿った断面図である。 図1のP−P’線に沿った変形例の断面図である。 実施の形態2に係る燃料改質装置に含まれる反応部を示す概略図である。図4(A)は、反応部の斜視図である。図4(B)は、図4(A)のQ−Q’線に沿った断面図である。図4(C)は、図4(A)のR−R’線に沿った断面図である。 実施の形態2に係る燃料改質装置を示す概略図である。図5(A)は、実施の形態2に係る燃料改質装置を示す軸方向の断面図である。図5(B)は、図5(A)のS−S’線に沿った断面図である。 実施の形態3に係る燃料電池システムを示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
[実施の形態1]
以下、図1および図2を用いて、実施の形態1の燃料改質装置100を説明する。図1は、実施の形態1に係る燃料改質装置100を示す軸方向の断面図である。図2は、実施の形態1に係る燃料改質装置のP−P’線に沿った断面図である。
本実施の形態の燃料改質装置100は、燃料改質反応に使用される炭化水素系の原料および水を加熱する加熱部10と、燃料改質反応を起こす反応部20と、を備える。反応部20は、加熱部10と熱的に接続されている。
本実施の形態では、上述した水蒸気改質法を利用する場合に加えて、水蒸気改質法と以下の式(3)に示す部分酸化反応を利用して水素ガスを取り出す部分燃焼法との両方を併用する場合(オートサーマル改質法)も想定している。なお、ここでは使用される炭化水素系の原料として、メタンが使用される場合を例に示す。
CH+1/2O→CO+2H・・・(3)
以下、これらの反応に使用されうる炭化水素系の原料、水および酸素(空気)をまとめて、単に原料と呼ぶ場合がある。
加熱部10は、バーナ12と、燃焼排ガス経路18と、を備える。バーナ12は、内部に形成された熱源供給経路16から供給される熱源用燃料および空気(以下、まとめて熱源用ガスとも呼ぶ)を用いて、炎14を生成する。炎14の先端領域のことを、ここでは特に高温部と呼ぶ。炎14によって、反応部20が昇温される。この点は後述する。なお、加熱部10として、炎14を生じない燃焼触媒をバーナ12に代えて用いて、燃料を触媒燃焼させることもできる。この場合には、高温部は温度が最も高くなる領域をいう。燃焼触媒として、白金(Pt)、パラジウム(Pd)などの貴金属触媒を好適に使用することができる。燃焼排ガス経路18は、燃焼後の排ガスを燃料改質装置100から排出する経路である。
反応部20は、原料供給経路22と、第1の流路32と、第2の流路40と、第1の水素分離手段34と、第2の水素分離手段38と、第3の流路36と、を備える。
図2に示すように、燃料改質装置100は、軸方向を有する加熱部10において軸と垂直な方向の断面をみた場合に、第1の流路32、第1の水素分離手段34、第2の水素分離手段38および第2の流路40は、この順に加熱部10を中心とする同心円状に形成されている。より具体的には、第1の水素分離手段34は、加熱部10を中心とする内筒として形成されている。第1の流路32は、第1の水素分離手段34の内壁の少なくとも一部に接して形成されている。第2の水素分離手段38は、加熱部10を中心とする外筒として形成されている。第2の流路40は、第2の水素分離手段38の外壁の少なくとも一部に接して形成されている。また、加熱部10と第1の流路32との間には、原料供給経路22が配置されている。
原料供給経路22は、供給される原料が流通する。原料は、隣接する加熱部10から生じる熱によって加熱される。
第1の流路32は、供給された原料が流通する。また、第1の流路32には、上述した式(1)の改質反応に使用される第1の触媒33(改質触媒ともいう)が充填されている。第1の触媒33は、約500〜約700℃で高い触媒活性を有するルテニウム(Ru)、Ptなどの貴金属触媒や、ニッケル(Ni)触媒であることが好ましい。
第2の流路40は、第1の流路32の下流に設けられ、第1の流路32を通過した気体が流通し、起きる反応の主反応が改質反応とは異なる。本実施の形態では、第1の流路32と第2の流路40とは、略平行な対向流である。第2の流路40には、第1の触媒33または上述した式(2)のCO変性反応(シフト反応)に使用される第2の触媒41(シフト触媒ともいう)の少なくとも一方が充填されていることが好ましい。本実施の形態では、第2の流路40には第2の触媒41が充填されている。第2の触媒41は、約300〜約500℃で高い触媒活性を有する銅−亜鉛(Cu−Zn)系触媒や、鉄(Fe)系触媒、Ru、Ptなどの貴金属触媒であることが好ましい。
なお、式(1)および式(2)で示した反応は平衡反応である。また、第1の触媒33および第2の触媒41にそれぞれ第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38が接しているため、生成された水素は各流路から奪われる。そのため、第2の触媒41が存在しない場合でも、式(2)で示した反応はある程度進行する。つまり、第1の流路32でもある程度は式(2)の反応が起き、第2の流路40でもある程度は式(1)の反応が起きると考えられる。
第1の水素分離手段34は、第1の流路32に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる。本実施の形態では、第1の水素分離手段34は水素分離膜である。水素分離膜としては、約300〜約700℃にて水素の高い選択的透過性を有するPd、Pd合金(Pd−銀(Ag)、Pd−Cuなど)などから形成されたPd系分離膜を好適に使用することができる。または、約500℃で水素の高い選択的透過性を有し、表面にPdなどの水素解離触媒がコーティングされたニオブ(Nb)合金などから形成されたNb系分離膜を好適に使用することもできる。いずれの膜を用いるかは、加熱部10と第1の水素分離手段34との距離などに基づいて決定すればよい。
図1に示すように、第1の流路32の出口は、第1の水素分離手段34の内壁側と第2の水素分離手段38の外壁側とを接続する接続流路24によって、第2の流路40の入口に折り返して接続されている。なお、接続流路24から後述する第3の流路36に気体が流入しないように、第3の流路36の接続流路24と接する部分には壁面が形成されている。
第2の水素分離手段38は、第2の流路40に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる。本実施の形態では、第2の水素分離手段38も第1の水素分離手段34と同様に水素分離膜である。水素分離膜としては、第1の水素分離手段34と同様の膜を好適に使用することができる。いずれの膜を用いるかは、加熱部10と第2の水素分離手段38との距離などに基づいて決定すればよい。
第3の流路36は、第1の水素分離手段34を透過した水素ガスおよび第2の水素分離手段38を透過した水素ガス(純水素)が流通する流路である。本実施の形態では、第3の流路36には、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38との間に設けられている。第3の流路36には、水素ガスが流通可能な支持体が間挿されていることが好ましい。本実施の形態では、多孔質の支持体37が間挿されている。支持体37として、アルミナなどの多孔質セラミックや、ステンレス鋼(SUS)などの多孔質金属を好適に使用することができる。第3の流路36の下流に接続された水素供給経路42は、水素ガスを燃料改質装置100の外に取り出すための経路である。
水素分離膜オフガス経路26は、水素分離手段を透過しなかったオフガスが流通する経路である。オフガスは、燃料改質装置100の加熱部10に供給される。
次に、図1を参照して、本実施の形態の燃料改質装置100の作用を説明する。黒塗りの矢印は、加熱部10における気体の流れを示す。加熱部10のバーナ12は、熱源供給経路16から供給された熱源用ガスを用いて炎14を生成する。これによって、反応部20のうち少なくとも炭化水素系の原料および第1の触媒33が加熱される。燃焼後の排ガスは、燃焼排ガス経路18を通じて燃料改質装置100から排出される。
白抜きの矢印は、反応部20における気体の流れを示す。まず原料供給経路22を経由して供給された原料から、加熱された第1の触媒33によって第1の流路32において水素ガスが生成される。生成された水素ガスは、第1の水素分離手段34を透過して第3の流路36および水素供給経路42を流通して燃料改質装置100の外に取り出される。水素が第1の流路32から奪われるため、上述した式(1)の平衡反応は、一酸化炭素および水素が生成される方向にさらに進行する。ここで生成された一酸化炭素は、接続流路24を経由して第2の流路40に移動する。気体の温度が低下する第2の流路40では、主に上述した式(2)の反応によって、移動した一酸化炭素から水素ガスが生成される。生成された水素ガスは、第2の水素分離手段38を透過して第3の流路36および水素供給経路42を流通して燃料改質装置100の外に取り出される。水素が第2の流路40から奪われるため、上述した式(2)の平衡反応は、二酸化炭素および水素が生成される方向にさらに進行する。オフガスは、水素分離膜オフガス経路26を経由して再び燃料改質装置100の加熱部10に供給される。
本実施の形態では、第2の流路40に第2の触媒41が充填されている。そのため、第2の流路40において式(2)の反応はさらに効率的に進行する。また、式(1)の反応の至適温度は約500〜約700℃であって、式(2)の反応の至適温度は約350〜約500℃である。そのため、発電時において、加熱部10の高温部から第1の流路32までの最短距離dが、高温部から第2の流路40までの最短距離dよりも短くなるように、第1の流路32と第2の流路40が配置されている。これらの距離やバーナ12の火力を調節することによって、第1の流路32と第2の流路40の内部の温度が、少なくとも一部の領域において、それぞれの触媒の至適温度に維持されている。
上述したように、第1の流路32を流れる気体の流れ方向と第2の流路40を流れる気体の流れ方向とは、互いに略平行であることが好ましい。さらに、第1の流路32と第2の流路40とは、略平行な対向流であることがより好ましい。この場合に、加熱部10の炎の先端は、発電時において、図1に示すように第1の流路32のうち上流側近傍に配置されることが好ましい。
以上、本実施の形態によると、第1の流路32に接して第1の水素分離手段34を設けることによって、第1の流路32で生成された水素ガスが第1の流路32から第3の流路36へと透過する。そのため、第1の流路32内の水素ガスの濃度を低く保つことができる。これにより、第1の流路32において改質反応を効率的に進行させることができる。また、第1の流路32において効率的に進行した改質反応によって、第2の流路40には水素ガスの含有量が少ない一酸化炭素が流入する。さらに、第2の流路40に接して第2の水素分離手段38を設けることによって、第2の流路40で生成された水素ガスが第2の流路40から第3の流路36へと透過する。そのため、第2の流路40においてCO変性反応を効率的に進行させることができる。その結果、水素ガスの生成効率を高めることができる。
また、第2の流路40に第1の触媒33または第2の触媒41の少なくとも一方を充填することによって、水素ガスの生成効率をさらに向上させることができる。また、炎14の先端から第1の流路32までの最短距離を炎14の先端から第2の流路40までの最短距離よりも短くすることによって、第1の流路32では改質反応を、第2の流路40ではCO変性反応を、それぞれ効率的に進行させやすい温度とすることができる。
また、加熱部10の炎14の先端を、発電時において第1の流路32のうち上流側近傍に配置する。これにより、図2に示すバーナ12の軸に垂直な方向の両方において、第1の流路32と第2の流路40との間で温度の勾配を形成することができる。そのため、それぞれの流路に充填された触媒に至適な温度を有する領域を形成することができる。
また、燃料改質装置100の断面を図2のように同心円状に形成することによって、燃料改質装置100を小型化するとともに、加熱部10で生成された熱を有効に使用することができる。
なお、本実施の形態では、第1の流路32に第1の触媒33が充填されている。この場合、第1の流路32には式(1)で示した改質反応が主反応として起こる程度に第1の触媒33が充填されていればよく、第1の触媒33に加えて第2の触媒41が充填されていてもよい。同様に、第2の流路40には式(2)で示したCO変性反応が主反応として起こりさえすれば、第1の触媒33または第2の触媒41のいずれが充填されていてもよい。
また、オートサーマル改質法を用いる場合には、第1の流路32では式(3)の反応が主反応であってもよい。ただし、この場合にも、式(1)の反応と式(2)の反応を比較した場合には、第1の流路32では式(1)の反応が主反応であって、第2の流路40では式(2)の反応が主反応である。
また、本実施の形態では、バーナ12から炎14が1つ生成される場合を示した。生成される炎14が複数ある場合には、最短距離dおよび最短距離dは、最も近い炎14の高温部からの距離としてもよい。バーナ12に代えて燃焼触媒を用いる場合には、最短距離dおよび最短距離dは、温度が最も高くなる高温部からの距離としてもよい。
また、本実施の形態では、第1の流路32と第2の流路40が折り返して接続されている場合を示したが、両者は折り返して接続されていなくてもよい。たとえば、1つの水素分離手段の一方の面において、上流に第1の流路32が、下流に第2の流路40がそれぞれ形成されていてもよい。この場合には、1つの水素分離手段のうち、第1の流路32に接する領域を第1の水素分離手段34、第2の流路40に接する領域を第2の水素分離手段38としてもよい。この場合には、接続流路24は設けられていなくてもよい。
(変形例)
図1のP−P’線に沿った断面図の変形例を、図3を参照して説明する。燃料改質装置100は、図3に示す断面を有していてもよい。この場合、第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38は、これら自体が湾曲することによって、側面に凹凸が形成された筒体である。この場合の支持体37は、外形が略同一である3つ以上の柱状または筒状の部材が、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38との間において、内筒または外筒の少なくとも一方の中心軸方向と略平行に配置され、第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38が部材の側面に接している。図3に示す例では、支持体37は12個の円柱状の部材から形成されている。これによって、第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38に形成された凹凸が維持されている。本変形例では、第1の水素分離手段34は支持体37の内側面全体に、第2の水素分離手段38は支持体37の外側面全体に、それぞれ形成されている。
本変形例によると、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38に凹凸を形成することによって、両者の表面積を大きくすることができる。これにより、水素ガスの透過効率を向上させることができる。また、多孔質の支持体を用いることによって、水素の透過効率を維持しつつ、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38とが自立性を有さない場合にもこれらの形状を保持することができる。その結果、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38との耐久性を向上させることができる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、反応部20がモジュールとして形成され、このモジュールが筺体50に複数収容されて燃料改質装置100が形成されている点が実施の形態1とは異なる。
図4は、実施の形態2に係る燃料改質装置100に含まれる反応部20を示す概略図である。図4(A)は、反応部20の斜視図である。図4(B)は、図4(A)のQ−Q’線に沿った断面図である。図4(C)は、図4(A)のR−R’線に沿った断面図である。図5は、実施の形態2に係る燃料改質装置100を示す概略図である。図5(A)は、実施の形態2に係る燃料改質装置100を示す軸方向の断面図である。図5(B)は、図5(A)のS−S’線に沿った断面図である。
図4(A)および(B)に示すように、反応部20は、第1の流路32と、第2の流路40と、第1の水素分離手段34と、第2の水素分離手段38と、第3の流路36と、接続流路24とが、反応部筺体30の内部に形成されている。図4(A)および(C)に示すように、反応部筺体30は、断面が略台形の柱状である。略台形の短辺側に形成された第1の流路32には第1の触媒33が、略台形の長辺側に形成された第2の流路40には第2の触媒41が、それぞれ充填されている。反応部筺体30の一方の端部には、原料供給経路22と、水素分離膜オフガス経路26と、水素供給経路42とが形成されている。シール部28は、第1の流路32と第2の流路40との間で気体が流通することを防止する。
図5(B)に示すように、本実施の形態の燃料改質装置100では、8個の反応部20が、筺体50の内部において、略台形の短辺側に形成された第1の流路32が内側となるように、同心円上に配置されている。また、筺体50の内壁と反応部筺体30の外壁との間に形成された空間52には、断熱材が充填されている。
図5(A)に示すように、本実施の形態では、原料供給経路22は燃焼排ガス経路18の内部に形成されている。また、気体の流れる方向は両者で逆向きとなっている。そのため、炎14によって昇温された燃料排ガスによって、原料供給経路22に投入された原料が熱交換して効率的に昇温する構造となっている。
本実施の形態によると、モジュールである反応部20を用いることによって、第1の流路32と第2の流路40との間で温度の勾配が形成された構造を簡易に作製することができる。また、反応部20をモジュールとして形成するため、反応部20のメンテナンス性を向上させることができる。また、原料供給経路22を燃焼排ガス経路18の内部に形成することによって、反応部20に供給される原料の温度を効率的に高めることができる。
なお、空間52には、断熱材に加えて、または断熱材に代えて、熱交換器が設けられていてもよい。この熱交換器を用いて、燃料改質装置100から発生する熱と原料供給経路22中の原料との間で熱交換してもよい。また、反応部20の断面の形状は、複数の反応部20を同心円上に配置できさえすれば、たとえば六角形などの任意の形状であってもよい。また、たとえば三角形と四角形などの断面形状の異なる複数の反応部20を同心円上に配置してもよい。
[実施の形態3]
図6は、実施の形態3に係る燃料電池システム200を示す概略図である。
本実施の形態の燃料電池システム200は、実施の形態1または2の燃料改質装置100と、熱交換部110と、水素と酸素から電気エネルギーを発生させる燃料電池120と、制御部130と、を主に備える。制御部130は、熱源供給経路16および原料供給経路22における気体または液体(水)の流量を調節する。
(熱の利用)
改質反応およびシフト反応によって生成された水素ガスは、図1および図5(A)で示したように、第1の水素分離手段34または第2の水素分離手段38を透過して水素供給経路42を流通する。また、水素分離膜を透過しなかったオフガスは、水素分離膜オフガス経路26を流通する。オフガス中には、CO、CO、HO、少量の水素などが含まれる。第1の水素分離手段34または第2の水素分離手段38を透過した水素ガスおよび透過しなかったオフガスは、高温である(たとえば約300〜約500℃)。特に水素ガスは、燃料電池120にダメージを与えない温度まで冷却してから燃料電池120に供給する必要がある。また、燃料電池システム200の発電効率を向上させるためには、各ガスの持つ熱を有効利用する必要がある。そのため、水素供給経路42または水素分離膜オフガス経路26を流通するガスの少なくともいずれか一つと、原料供給経路22を流通するガスとの間で熱交換をすることが好ましい。
そこで、本実施の形態では、第1の水素分離手段34または第2の水素分離手段38(以下、両者をまとめて単に水素分離手段と呼ぶ場合がある)を透過して水素供給経路42に入った高温の水素ガスは、熱交換部110を経由して燃料電池120に供給される。水素ガスの熱は、同じく熱交換部110を経由する原料供給経路22を流れる原料との間で交換される。これにより、原料供給経路22中の原料を予熱することができるため、燃料電池システム200の熱効率が向上する。同時に、水素供給経路42中の水素ガスを、燃料電池120にダメージを与えない温度にまで冷却することができる(たとえば約50〜約80℃)。水素供給経路42に加えて、または水素供給経路42に代えて、水素分離膜オフガス経路26が熱交換部110を経由してもよい。
また、図6に示すように、水素分離膜オフガス経路26を燃料改質装置100の加熱部10に接続してガスを燃焼させてもよい。また、燃料電池120のオフガスを燃料改質装置100の加熱部10に供給する燃料電池オフガス経路122が設けられていてもよい。これらによっても、燃料電池システム200の熱効率を向上させることができる。
(炭化水素と水蒸気の比率)
水蒸気改質の場合には、原料供給経路22を通じて燃料改質装置100に投入する炭化水素系の原燃料と水蒸気との比率(スチーム/カーボン比(S/C比))は、約2.5〜約4.0の範囲であることが好ましい。S/C比が低すぎると、炭素析出が生じて改質触媒の性能低下を招く場合がある。一方、S/C比が高すぎると、改質ガス中の水素濃度が低下することによって、燃料電池120の発電効率の低下を招く場合がある。
(温度、ガスの制御条件)
燃料電池システム200の稼動時には、燃料改質装置100の内部の部材がそれぞれ以下の温度となるように、制御部130が加熱部10に供給する熱源用ガスの流量を調節することが好ましい。第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38の温度は、約300〜約700℃となることが好ましく、約300〜約500℃となることがより好ましい。また、第1の触媒33の温度は約500〜約700℃となることが好ましい。また、第2の触媒41の温度は約300〜約500℃となることが好ましい。
(起動時および停止時の制御)
水素分離膜である第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38の材質によっては、低温時に水素分離膜に接して水素が存在することによって、水素脆化が生じてこれらが劣化する可能性がある。そのため、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38を適切な温度(たとえば約300〜約500℃)まで昇温させた後に、水素ガスの原料となる原燃料の供給を開始することが好ましい。
また、燃料電池システム200の稼働停止後には、第1の水素分離手段34および第2の水素分離手段38に水素が接した存在した状態で温度が下がる可能性がある。水素分離膜である第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38の材質によっては、水素脆化が生じてこれらが劣化する可能性がある。これを防止するために、燃料電池システム200の稼働停止時には、第1の水素分離手段34と第2の水素分離手段38の近傍を水素以外のガスでパージすることが好ましい。パージガスとしては、たとえば原燃料(炭化水素)、水蒸気、空気などを好適に用いることができる。
本実施の形態によると、燃料電池120に効率的に水素ガスを供給することができる。また、熱交換部110を設けて水素ガスおよび/またはオフガスの熱を原料ガスと交換することによって、原料ガスの温度を効率的に高めることができる。その結果、水素ガスの生成効率をさらに高めることができる。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
10 加熱部、32 第1の流路、33 第1の触媒、34 第1の水素分離手段、36 第3の流路、38 第2の水素分離手段、40 第2の流路、100 燃料改質装置

Claims (10)

  1. 供給された炭化水素系の原料が流通し、改質反応に使用される第1の触媒が充填された第1の流路と、
    前記第1の流路の下流に設けられ、前記第1の流路を通過した気体が流通し、起きる反応の主反応が前記改質反応とは異なる第2の流路と、
    前記第1の流路に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第1の水素分離手段と、
    前記第2の流路に接して設けられ、水素ガスを選択的に透過させる第2の水素分離手段と、
    前記第1の水素分離手段を透過した水素および前記第2の水素分離手段を透過した水素が流通する第3の流路と、
    少なくとも前記炭化水素系の原料および前記第1の触媒を加熱する加熱部と、を備えることを特徴とする燃料改質装置。
  2. 前記第2の流路には、前記第1の触媒またはシフト反応に使用される第2の触媒の少なくとも一方が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。
  3. 前記加熱部における高温部から前記第1の流路までの最短距離は、前記加熱部における高温部から前記第2の流路までの最短距離よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料改質装置。
  4. 前記第1の流路を流れる気体の流れ方向と前記第2の流路を流れる気体の流れ方向とは、互いに略平行であって、
    前記加熱部における高温部は、前記第1の流路のうち上流側近傍に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
  5. 前記第1の水素分離手段は、前記加熱部を中心とする内筒として形成され、
    前記第2の水素分離手段は、前記加熱部を中心とする外筒として形成され、
    前記第1の流路は、前記第1の水素分離手段の内壁の少なくとも一部に接して形成され、
    前記第2の流路は、前記第2の水素分離手段の外壁の少なくとも一部に接して形成され、
    前記第1の流路の下流領域は、前記第1の水素分離手段の内壁側と前記第2の水素分離手段の外壁側とを接続する接続流路によって、前記第2の流路の上流領域に折り返して接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
  6. 前記第1の水素分離手段および前記第2の水素分離手段は、側面に凹凸が形成された筒体であることを特徴とする請求項5に記載の燃料改質装置。
  7. 外形が略同一である3つ以上の柱状または筒状の部材が、前記第1の水素分離手段と前記第2の水素分離手段との間において、前記内筒または前記外筒の少なくとも一方の中心軸方向と略平行に配置され、前記第1の水素分離手段および前記第2の水素分離手段が前記部材の側面に接することにより、前記凹凸が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の燃料改質装置。
  8. 前記第1の水素分離手段と前記第2の水素分離手段との間には、水素ガスが流通可能な多孔質の支持体が間挿されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
  9. 前記水素分離手段を透過した水素ガスまたは前記水素分離手段を透過しなかったオフガスの少なくともいずれか一方と、前記加熱部によって加熱される前の原料ガスとの間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料改質装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料改質装置と、
    水素と酸素から電気エネルギーを発生させる燃料電池と、を備え、
    前記燃料改質装置を用いて分離した水素を、前記燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池システム。
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