JP2014194165A - 排気ガス浄化システム、及びこれを備えたエンジン - Google Patents

排気ガス浄化システム、及びこれを備えたエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】PMの燃焼速度を精度良く推定できる構成を提供する。
【解決手段】排気ガス浄化システムは、DOC17と、DPF18と、PM堆積量推定部20と、を備えている。DOC17は、エンジン本体2からの排気ガスに含まれるNOXを酸化処理する。DPF18は、DOC17で処理された排気ガスに含まれるPMを捕集する。PM堆積量推定部20は、DPF18へのPMの堆積量を推定する。そして、PM堆積量推定部20は、DPFに供給されるNO2の流量を、DOC17の新品状態からの使用時間に基づいて算出するNO2流量推定部27を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、DPFに堆積したPMの量を推定する技術に関する。
ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置において、排気ガスに含まれるPM(パーティキュレート・マター:粒子状物質)を捕集するためのDPF(ディーゼル・パーティキュレート・フィルタ)が用いられている。DPFに堆積したPMは、O2又はNO2によって酸化(燃焼)させることにより除去できる。これを、DPFの再生と呼ぶ。この再生には、DPFに堆積したPMがエンジンの通常運転時に自然に燃焼する自然再生と、エンジンの排気温度を高めてPMを強制的に燃焼させる強制再生がある。
DPFにPMが過剰に堆積した場合、当該DPFが目詰まりを起こしてしまうので、PM堆積量が基準量を超えた場合には強制再生を行ってPMを除去する。ところが、エンジンの運転中にはPM堆積量を直接測定することができない。そこで、従来から、エンジン運転中のPM堆積量を推定して、当該推定値が基準値を超えたときに強制再生を行っている。特許文献1から5は、このような構成を開示している。
特許文献1から3は、DPFの前後の圧力差に基づいてPM堆積量を推定するものである。
これに対し、特許文献4は、PM再生量等に基づいてPM堆積量を推定する第2推定手段が記載されている(0041段落)。ただし、特許文献4には、PM再生量を求める具体的な説明は無い。特許文献5には、DOC(ディーゼル酸化触媒)から出力されると推定されるNO2発生量を出力するエンジンコントローラが記載されている(0036段落)。この特許文献5には、PMとNO2との反応速度を記憶しておいたマップと、推定したNO2の発生量と、に基づいてPMの燃焼速度を求める構成が記載されている(0037段落)。ただし、特許文献5には、NO2発生量を推定する具体的な説明は無い。
特開2010−223132号公報 特開2011−202573号公報 特開2012−31791号公報 特開2012−132468号公報 特開2012−197705号公報
特許文献5に記載されているように、NO2は、DOCにおけるNOの酸化反応によっても発生する。ところが、DOCは使用によって劣化して酸化反応の効率が低下するので、NO2の発生量は時間の経過とともに変化する。この点、特許文献5は、DOCの劣化を考慮していないので、NO2の流量を正確に推定することができない。従って、PMの燃焼速度を精度良く推定するという点で改善の余地がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、PMの燃焼速度を精度良く推定できる構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本願発明の観点によれば、以下の排気ガス浄化システムが提供される。即ち、この排気ガス浄化システムは、酸化触媒と、フィルタと、PM堆積量推定部と、を備える。前記酸化触媒は、エンジン本体からの排気ガスに含まれるNOXを酸化処理する。前記フィルタは、前記酸化触媒で処理された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集する。前記PM堆積量推定部は、前記フィルタへの前記粒子状物質の堆積量を推定する。そして、前記PM堆積量推定部は、前記フィルタに供給されるNO2の流量を、前記酸化触媒の使用時間に基づいて算出するNO2流量推定部を備える。
即ち、酸化触媒は使用によって劣化し、酸化効率が変化する。そこで上記のように、酸化触媒の使用時間を考慮することにより、当該酸化触媒におけるNO2の発生量を精度良く算出できる。これにより、粒子状物質の酸化除去量を精度良く求めることができるので、結果として粒子状物質の堆積量を精度良く求めることができる。
上記の排気ガス浄化システムは、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記NO2流量推定部は、前記酸化触媒の所定時期におけるNOXからNO2への変換効率を記憶した変換効率記憶部と、前記酸化触媒の前記所定時期からの使用時間に基づいて、前記変換効率を補正する変換効率補正部と、を備える。そして、前記NO2流量推定部は、前記補正された変換効率に基づいて、NO2の流量を算出する。
上記のように、所定時期の(例えば新品状態の)酸化触媒の変換効率を予め記憶しておき、これを使用時間に応じて補正することにより、当該酸化触媒の使用時における変換効率を求めることができる。
上記の排気ガス浄化システムは、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記変換効率補正部は、劣化した酸化触媒の変換効率の低下量を記憶した変換効率低下量記憶部と、前記酸化触媒の劣化割合と前記使用時間の関係を記憶した劣化割合記憶部と、を備える。前記変換効率補正部は、前記劣化割合記憶部の記憶内容に基づいて、前記酸化触媒の使用時における劣化割合を求め、求めた劣化割合を、前記劣化した酸化触媒の変換効率の低下量に乗じることで、当該酸化触媒の使用時における変換効率の低下量を求める。
このように、劣化した酸化触媒の変換効率の低下量を予め記憶しておき、当該低下量に対して酸化触媒の使用時の劣化割合を乗じることで、使用時における変換効率の低下量を精度良く求めることができる。
上記の排気ガス浄化システムは、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記変換効率記憶部は、前記排気ガスの体積流量、及び前記酸化触媒の温度に対して前記変換効率をマッピングしたマップを記憶している。前記変換効率低下量記憶部は、前記排気ガスの体積流量、及び前記酸化触媒の温度に対して前記変換効率の低下量をマッピングしたマップを記憶している。
即ち、酸化触媒の変換効率は、当該酸化触媒の温度と、排気ガスの体積流量と、によって異なる。従って、変換効率と、変換効率の低下量と、をそれぞれ前記温度及び前記体積流量に対してマッピングして記憶しておく。
本発明の別の観点によれば、上記の排気ガス浄化システムを備えたエンジンが提供される。
このエンジンは、本発明の排気ガス浄化システムを備えているので、粒子状物質の堆積量を精度良く算出できる。これにより、適切なタイミングでフィルタの強制再生を行うことができるので、フィルタを常に最適な状態に保つことができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンのブロック図。 PM堆積量推定部のブロック図。 エンジンにおけるNO2の流れについて説明するブロック図。 NO2の流量推定部のブロック図。 変換効率マップを例示する図。 (a)DOCの劣化によって変換効率が低下することを説明する図。(b)X時間経過後の変換効率低下量を例示するグラフ。(c)補正係数(劣化割合)とDOC使用時間との関係を例示するグラフ。
次に、図面を参照して本願発明の実施形態を説明する。図1に示すのは、本願発明の排気ガス浄化システムを有するエンジン1のブロック図である。
エンジン1は、エンジン本体2と、EGR(排気ガス再循環)装置3と、排気タービン式過給機4と、排気浄化装置5と、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)6と、などから構成されている。
エンジン本体2はディーゼルエンジンであり、吸気マニホールド7と、排気マニホールド8と、を備えている。吸気マニホールド7には、当該吸気マニホールドに吸気を導入する吸気管10が接続されている。排気マニホールド8には、当該排気マニホールド8からの排気が排出される排気管11が接続されている。
EGR装置3は、EGR管12と、EGR弁13と、EGRクーラ14と、を備えている。EGR管12は、吸気管10と排気管11とを接続しており、当該EGR管12を介して排気が吸気に再循環される。EGR弁13は、EGR管12に設けられており、その開度をECU6が制御することにより排気の再循環量を調整するように構成されている。EGRクーラ14は、EGR管12を流れる排気を冷却する。
過給機4は、排気管11を流れる排気によって回転するタービン15と、当該タービン15と一体回転するコンプレッサ16とから構成された公知の構成である。コンプレッサ16は吸気管10内に配置されており、当該コンプレッサ16の回転によって吸気が圧縮され、エンジン本体2のシリンダ(図略)に送り込まれる。
排気浄化装置5は、排気管11の出口に設けられる。排気浄化装置5は、DOC17と、当該DOC17の下流側に配置されたDPF18と、から構成されている。DOC17は、排気ガスに含まれる未燃燃料、一酸化炭素、一酸化窒素NOなどを酸化(燃焼)するための触媒である。DPF18は、例えばフォールフロー型のフィルタとして構成されており、DOC17で処理された排気ガスに含まれるPMを捕集する。また、排気浄化装置5は、DOC17の温度を検出する温度センサ22と、DPF18の温度を検出する温度センサ23と、を備えている。温度センサ22,23の検出値は、ECU6に出力される。
EUC6は、内蔵されたプログラムを実行することにより所定の機能を実現するコンピュータとして構成されている。具体的には、EUC6は、PM堆積量推定部20と、再生処理実行部21と、としての機能を有している。
PM堆積量推定部20は、DPF18に堆積したPMの量(以下、PM堆積量)を推定するように構成されている。再生処理実行部21は、PM堆積量推定部20によって推定されたPM堆積量が所定量を超えた場合に、エンジン1の運転条件を変更して排気温度を上昇させる。これにより、DPF18の温度が上昇する結果、排気ガス中に含まれるNO2及びO2によるPMの酸化反応が促進され、当該PMが無害なCO2ガスとなってDPFから除去される。この処理を「強制再生」と呼ぶ。
以上の構成により、エンジン本体2からの排気ガスに含まれるPMを排気浄化装置5で捕集し、排気ガスを浄化することができる。従って、PM堆積量推定部20、再生処理実行部21、及び排気浄化装置5によって排気ガス浄化システムが構成されていると言うことができる。
次に、PM堆積量推定部20の構成について、図2を参照して詳しく説明する。
PM堆積量推定部20には、エンジン1の運転状態に関する情報(例えば、回転数、燃料噴射量、給気エア流量、排気ガス流量、排気ガス還流量、DOC温度、DPF温度など)が入力されている。PM堆積量推定部20は、これらの情報に基づいて、DPF18へのPMの堆積量(PM堆積量)を推定するように構成されている。
PM堆積量推定部20は、PM排出速度推定部24と、NO2処理速度推定部25と、O2処理速度推定部26と、を備えている。
PM排出速度推定部24は、エンジン1の運転状態に関する情報に基づいて、エンジン本体2からのPMの排出速度を推定する。なお、PM排出速度は、予め実測して、エンジン1の運転状態ごとにマッピングしたマップとして記憶しておくことができる。この場合、PM排出速度推定部24は、前記マップを参照することにより、PM排出速度を求める。
NO2処理速度推定部25は、NO2流量推定部27と、PM酸化速度マップ28と、を備えている。NO2流量推定部27は、DPF18に供給されるNO2の流量を、エンジン1の運転状態に関する情報に基づいて推定するように構成されている。PM酸化速度マップ28は、DPF18に堆積したPMがNO2によって酸化(燃焼)する反応速度を、NO2流量及びDPF18の温度ごとに実測してマップとして記憶したものである。
NO2処理速度推定部25は、NO2流量推定部27によって推定したNO2流量と、DPF18の温度と、に基づいてPM酸化速度マップ28を参照することにより、NO2によるPMの酸化処理速度を求める。
2処理速度推定部26は、O2流量推定部29と、PM酸化速度マップ30と、を備えている。O2流量推定部29は、DPF18に供給されるO2の流量を、エンジン1の運転状態に関する情報に基づいて推定するように構成されている。PM酸化速度マップ30は、DPF18に堆積したPMがO2によって酸化(燃焼)する反応速度を、O2流量及びDPF18の温度ごとに実測してマップとして記憶したものである。
2処理速度推定部26は、O2流量推定部29によって推定したO2流量と、DPF18の温度と、に基づいてPM酸化速度マップ30を参照することにより、O2によるPMの酸化処理速度を求める。
PM堆積量推定部20は、上記のようにして求めたPM排出速度から、NO2及びO2による酸化速度を減算することにより、DPF18へのPMの堆積速度を求める。そして、PM堆積量推定部20は、求めた堆積速度を時間で積分することによりDPF18へのPMの堆積量を求め、これを当該DPF18の容量で割ることにより容量あたりのPM堆積量として出力する。
以上のように構成されたPM堆積量推定部20により、DPF18へのPMの堆積量を推定できる。前述のように、再生処理実行部21は、推定された堆積量に基づいてDPF18の強制再生を行う。従って、強制再生を適切なタイミングで行うためには、PM堆積量推定部20におけるPM堆積量の推定精度が重要である。
ところで、エンジン本体2の排気温度が高くない通常運転時においては、O2によるPMの酸化反応はあまり進まず、NO2による酸化反応が支配的となる。このため、PM堆積量の推定精度には、NO2による酸化速度の推定精度が大きく影響する。従って、NO2流量推定部27におけるNO2流量の推定精度を向上させることが重要である。
ここで、DPF18に供給されるNO2の流れについて、図3を参照して簡単に説明する。
エンジン本体2においては、NOx(NO及びNO2)が発生し、これが排気ガスとして排出される。排気ガスに含まれるNOの少なくとも一部は、DOC17によって酸化されてNO2となる。そして、エンジン本体2からの排気ガスにもともと含まれていたNO2と、DOCで発生したNO2と、がDPF18に供給される。そして、DPF18において、供給されたNO2によってPMが酸化(燃焼)除去される。なお、エンジン本体2からの排気ガスに含まれるNOxは、ほとんどがNOであり、NO2の割合は少ない。従って、DPF18に供給されるNO2は、ほとんどがDOC17で生成されたものである。
以上を鑑みれば、DPF18に供給されるNO2の流量を正確に推定するためには、DOC17におけるNO2発生量の推定精度が重要であることがわかる。
図4に示すように、本実施形態のNO2流量推定部27は、変換効率マップ(変換効率記憶部)31を備えている。変換効率マップ31は、DOC17におけるNOxの酸化反応効率(変換効率)を、排気ガスの体積流量およびDOC17の温度に応じて実測して記録したものであり、例えば図5のような3次元のマップとなる。なお、DOC17は使用によって劣化し、変換効率が低下するものである。本実施形態の変換効率マップ31には、新品状態のDOC17の変換効率を記録している。
NO2流量推定部27には、エンジン1の運転状態に関する情報(具体的には、排気ガス体積流量と、DOC17の温度と、DOC17へのNOx流量)が入力されている。
NO2流量推定部27は、現時点での排気ガス体積流量と、DOC17の温度と、に基づいて変換効率マップ31を参照することにより、DOC17におけるNOxの変換効率を求める。そして、NO2流量推定部27は、求めた変換効率を、現時点でのDOC17へのNOx流量に乗算することにより、DPF18に供給されるNO2の流量を算出することができる。
次に、本実施形態の特徴的な構成について説明する。
前述のように、DOC17は使用により劣化し、変換効率が低下する。この点、変換効率マップ31は、新品状態のDOC17についての変換効率を測定したものである。従って、DOC17の劣化が進んでいる場合には、変換効率マップ31だけでは変換効率を正しく推定できない。
そこで本実施形態のNO2流量推定部27は、変換効率補正部34を備えている。変換効率補正部34は、変換効率マップ31から求めた(新品状態のDOC17による)変換効率を、DOC17の使用時間(新品の状態から使用した時間)に基づいて補正するように構成されている。
続いて、変換効率補正部34の構成について詳しく説明する。
前述のように、本実施形態では、新品状態のDOC17の変換効率を予め実測して、変換効率マップ31に記憶しておくように構成されている。新品状態のDOC17の変換効率を、図6(a)に例示する。なお前述のように、変換効率マップ31は、排気ガスの体積流量およびDOC17の温度にマッピングされた三次元のマップであるが、図6では分かり易くするために、DOC17の温度を横軸にとった二次元のグラフとして示している。
前述のように、DOC17は使用により劣化し、変換効率が低下する。例として、新品の状態から所定の時間(以下、「X時間」とする)DOC17を使用して劣化させた後で、その劣化後の変換効率を実測した結果を、図6(a)に点線で示す。新品のDOC17の変換効率(図6(a)の実線)と、X時間使用後(劣化後)のDOC17の変換効率(図(a)の点線)と、の差分を、X時間使用後の変換効率低下量とする。図6(b)に、X時間使用後(劣化後)のDOC17の変換効率低下量を例示する。
本実施形態の変換効率補正部34は、DOC17のX時間使用後の変換効率低下量を記憶した変換効率低下量マップ(変換効率低下量記憶部)32を備えている。変換効率低下量マップ32は、実際にX時間使用した後の(劣化後の)DOC17の変換効率を測定し、前述の変換効率マップ31(新品状態の変換効率)との差分を取ることにより、求めることができる。
なお、図6(b)には、変換効率低下量を、DOC17の温度に対してプロットした二次元のグラフとして示しているが、これは図面で分かり易く説明するためのものである。X時間使用した後の(劣化後の)DOC17の変換効率は、排気ガスの体積流量およびDOC17の温度に応じて実測することにより、変換効率マップ31と同様に三次元のマップとして求めることができる。従って、本実施形態の変換効率低下量マップ32は、排気ガスの体積流量およびDOC17の温度にマッピングされた三次元のマップとして記憶している。
以上のように、X時間使用した後の(劣化後の)DOC17の変換効率の低下量を予め記憶しておくことにより、NO2流量推定部27は、DOC17の劣化を考慮してNO2の流量を推定することが可能になる。
さて、DOC17の劣化を考慮してNO2の流量を推定するためには、当該DOC17を任意の時間使用した後の変換効率の低下量を求める必要がある。そこで、DOC17の使用時間ごとに変換効率低下量マップを記憶しておくことが考えられる。ところが、変換効率低下量マップは三次元のマップであるから、データ量が多い。このため、仮に、DOC17の使用時間ごとに変換効率低下量マップを記憶した場合、必要な記憶容量が膨大になる。
そこで本実施形態の変換効率補正部34は、補正係数記憶部(劣化割合記憶部)33を備えている。補正係数記憶部33には、DOC17の使用時間に応じた補正係数が記憶されている。
補正係数記憶部33に記憶されている補正係数の例を、図6(c)に示す。この補正係数は、新品状態を基準としたDOC17の劣化割合を示すものである。図6(c)に示すように、補正係数記憶部33には、補正係数(劣化割合)と、当該DOC17の使用時間と、の関係が記憶されている。即ち、図6(c)に示すように、DOC17の使用時間がゼロのとき(新品状態のとき)は、当該DOC17は劣化していないので、補正係数はゼロとする。また、DOC17の使用時間がX時間のときは、補正係数を1とする。補正係数は、DOC17の使用時間に応じて滑らかに変化するように設定されている。
変換効率補正部34は、DOC17の使用時間に基づいて、現時点での補正係数(劣化割合)を補正係数記憶部33から読み出す。これとともに、変換効率補正部34は、現時点での排気ガスの体積流量およびDOC17の温度に基づいて、(X時間使用後の)変換効率低下量を、変換効率低下量マップ32から読み出す。そして、変換効率補正部34は、上記のようにして読み出した(X時間使用後の)変換効率低下量に、現時点での補正係数(劣化割合)を乗算して補正することにより、現時点での変換効率低下量とする。
このように、本実施形態の変換効率補正部34は、予め測定しておいたX時間使用後の(劣化後の)変換効率低下量に、DOC17の現時点で劣化割合(補正係数)を乗じることにより、現時点での変換効率低下量を求めるように構成されている。この構成によれば、任意の使用時間でのDOC17の変換効率の低下量を、1つの(X時間使用後の)変換効率低下量マップに基づいて推定できる。従って、使用時間ごとに変換効率低下量マップを記憶する場合に比べて、必要な記憶容量を大幅に削減することができる。
変換効率補正部34は、上記のようにして求めた現時点での変換効率低下量を、変換効率マップ31に基づいて求めた(新品状態の)変換効率から減算することにより、現時点での変換効率を求める。そして、NO2流量推定部27は、変換効率補正部34が求めた現時点での変換効率を、DOC17へのNOx流量に乗じることにより、DPF18に供給されるNO2の流量を算出する。
このように、本実施形態のNO2流量推定部27の構成によれば、DPF18に供給されるNO2の流量を、DOC17の劣化を考慮して精度良く推定することができる。
以上で説明したように、本実施形態の排気ガス浄化システムは、DOC17と、DPF18と、PM堆積量推定部20と、を備えている。DOC17は、エンジン本体2からの排気ガスに含まれるNOxを酸化処理する。DPF18は、DOC17で処理された排気ガスに含まれるPMを捕集する。PM堆積量推定部20は、DPF18へのPMの堆積量を推定する。そして、PM堆積量推定部20は、DPFに供給されるNO2の流量を、DOC17の使用時間に基づいて算出するNO2流量推定部27を備えている。
即ち、DOC17は使用によって劣化し、酸化効率が変化する。そこで本実施形態のように、DOC17の使用時間を考慮することにより、当該DOC17におけるNO2の発生量を精度良く算出できる。これにより、PMの酸化除去量を精度良く求めることができるので、結果としてPM堆積量を精度良く求めることができる。
また、前述のように、本実施形態の排気ガス浄化システムは、以下のように構成されている。即ち、NO2流量推定部27は、DOC17の新品状態におけるNOXからNO2への変換効率を記憶した変換効率マップ31と、DOC17の新品状態からの使用時間に基づいて、前記変換効率を補正する変換効率補正部34と、を備える。そして、NO2流量推定部27は、前記補正された変換効率に基づいて、NO2の流量を算出する。
上記のように、新品状態のDOC17の変換効率を予め記憶しておき、これを使用時間に応じて補正することにより、当該DOC17の使用時における変換効率を求めることができる。
また、前述のように、本実施形態の排気ガス浄化システムは、以下のように構成されている。即ち、変換効率補正部34は、劣化したDOC17の変換効率の低下量を記憶した変換効率低下量マップ32と、DOC17の劣化割合と使用時間の関係を記憶した補正係数記憶部33と、を備える。変換効率補正部34は、補正係数記憶部33の記憶内容に基づいて、DOC17の使用時における補正係数(劣化割合)を求め、求めた補正係数を、劣化したDOC17の変換効率の低下量に乗じることで、当該DOC17の使用時における変換効率の低下量を求める。
このように、劣化した(X時間経過後の)DOC17の変換効率の低下量を予め記憶しておき、当該低下量に対して現在の劣化割合(補正係数)を乗じることで、使用時における変換効率の低下量を精度良く求めることができる。
また、本実施形態の変換効率マップ31は、排気ガスの体積流量、及びDOC17の温度に対して前記変換効率をマッピングした三次元のマップである。変換効率低下量マップ32は、排気ガスの体積流量、及びDOC17の温度に対して変換効率の低下量をマッピングした三次元のマップである。
即ち、DOC17の変換効率は、当該DOC17の温度と、排気ガスの体積流量と、によって異なる。従って、変換効率と、変換効率の低下量と、をそれぞれ前記温度及び前記体積流量に対してマッピングして記憶しておく。
そして、本実施形態のエンジン1は、上記のように構成された排気ガス浄化システムを備えている。
このエンジン1は、本発明の排気ガス浄化システムを備えているので、PMの堆積量を精度良く算出できる。これにより、適切なタイミングでDPF18の強制再生を行うことができるので、DPF18を常に最適な状態に保つことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
変換効率マップ31には、新品状態のDOC17の変換効率を記憶しておくものとしたが、これに限らず、基準となる状態のDOC17の変換効率を記憶しておけば良い。例えば、ある程度の期間使用した後のDOC17の変換効率を、変換効率マップ31に記憶しておくこともできる。
本実施形態において、変換効率記憶部と変換効率低下量記憶部はそれぞれ3次元のマップを記憶するものとしたが、これに限らず、変換効率と変換効率低下量は適宜の形態で記憶しておくことができる。
十分な記憶容量を確保できる場合は、使用時間ごとに変換効率低下量マップを記憶しても良い。この場合、NO2流量推定部27は、現時点でのDOC17の使用時間に応じて、該当する変換効率低下量マップを参照することにより、現時点での変換効率低下量を取得することができる。
1 エンジン
2 エンジン本体
17 DOC(酸化触媒)
18 DPF(フィルタ)
27 NO2流量推定部
31 変換効率マップ(変換効率記憶部)
32 変換効率低下量マップ(変換効率低下量記憶部)
33 補正係数記憶部(劣化割合記憶部)
34 変換効率補正部

Claims (5)

  1. エンジン本体からの排気ガスに含まれるNOXを酸化処理する酸化触媒と、
    前記酸化触媒で処理された前記排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、
    前記フィルタへの前記粒子状物質の堆積量を推定するPM堆積量推定部と、
    を備え、
    前記PM堆積量推定部は、前記フィルタに供給されるNO2の流量を、前記酸化触媒の使用時間に基づいて算出するNO2流量推定部を備えることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  2. 請求項1に記載の排気ガス浄化システムであって、
    前記NO2流量推定部は、
    前記酸化触媒の所定時期におけるNOXからNO2への変換効率を記憶した変換効率記憶部と、
    前記酸化触媒の前記所定時期からの使用時間に基づいて、前記変換効率を補正する変換効率補正部と、
    を備え、
    前記補正された変換効率に基づいて、NO2の流量を算出することを特徴とする排気ガス浄化システム。
  3. 請求項2に記載の排気ガス浄化システムであって、
    前記変換効率補正部は、
    劣化した酸化触媒の変換効率の低下量を記憶した変換効率低下量記憶部と、
    前記酸化触媒の劣化割合と前記使用時間の関係を記憶した劣化割合記憶部と、
    を備え、
    前記劣化割合記憶部の記憶内容に基づいて、前記酸化触媒の使用時における劣化割合を求め、
    求めた劣化割合を、前記劣化した酸化触媒の変換効率の低下量に乗じることで、当該酸化触媒の使用時における変換効率の低下量を求めることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  4. 請求項3に記載の排気ガス浄化システムであって、
    前記変換効率記憶部は、前記排気ガスの体積流量、及び前記酸化触媒の温度に対して前記変換効率をマッピングしたマップを記憶しており、
    前記変換効率低下量記憶部は、前記排気ガスの体積流量、及び前記酸化触媒の温度に対して前記変換効率の低下量をマッピングしたマップを記憶していることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の排気ガス浄化システムを備えたことを特徴とするエンジン。
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