JP2014193939A - 高耐候性粘着剤組成物および粘着フィルム - Google Patents

高耐候性粘着剤組成物および粘着フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光等の紫外線が含まれる電磁波に長期間曝されるような環境下で使用されるフィルム等の貼合に用いられる粘着剤組成物および粘着フィルムであって、紫外線に長期間に曝されても色味変化を著しく抑制することができる耐候性に優れた粘着剤組成物および粘着フィルムを提供する。
【解決手段】粘着剤と、紫外線吸収剤と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とを含んでなる粘着剤組成物であって、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が、トリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格からなる群より選択される少なくとも1つを含んでなる、粘着剤組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明基材への貼合に使用される、高耐候性を有する粘着剤組成物およびその粘着剤組成物を用いた粘着フィルムに関する。
近年、建物や車輌の窓ガラスは、熱線遮蔽や飛散防止を目的としてウィンドウフィルムが貼合されているものがある。また、光の集約、拡散に用いられる光学レンズにも、その表面に熱線遮蔽機能などを付与するための機能性フィルムが貼合される場合もある。これらウィンドウフィルムや機能性フィルムは、通常、被着体(例えば窓ガラス)に粘着剤を介して貼合される。したがって、貼合に使用する粘着剤には、光の透過を損ねないように透明性に優れたものを使用する必要がある。
上記したような用途で用いられる粘着剤は、長期間太陽光に曝される環境において使用されると、当初は透明であったものが、紫外線等による経年劣化により徐々に着色してしまう場合がある。そのため、高い透明性だけでなく、経年変化による色味変化が極力少ないといった耐候性に優れた粘着剤が求められていた。例えば、特開2008−200983号公報(特許文献1)には、基材フィルムの片面に赤外線吸収層を形成し、他方の面に粘着剤層を形成した赤外線吸収フィルムが開示されており、粘着剤層には必要に応じて紫外線吸収剤や酸化防止剤等を含有させてもよいことが提案されている。
また、特開2008−248131号公報(特許文献2)においては、架橋性官能基としてカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体と、金属キレート系架橋剤と、トリアジン系紫外線吸収剤とを含む日射遮蔽フィルム用粘着剤が開示されている。
特開2008−200983号公報 特開2008−248131号公報
本発明者らは、今般、粘着剤に、紫外線吸収剤と、特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤とを併用して用いることにより、太陽光等の紫外線が含まれる電磁波に長期間曝されても粘着剤の色味変化を著しく抑制することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、太陽光等の紫外線が含まれる電磁波に長期間曝されるような環境下で使用されるフィルム等の貼合に用いられる粘着剤組成物であって、紫外線に長期間に曝されても色味変化を著しく抑制することができる耐候性に優れた粘着剤組成物を提供することである。
また、本発明の別の目的は、上記のような耐候性に優れた粘着剤組成物からなる粘着剤層を備えた粘着フィルムを提供することである。
本発明の一態様によれば、
粘着剤と、
紫外線吸収剤と、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤と
を含んでなる粘着剤組成物であって、
前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤が、トリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格からなる群より選択される少なくとも1つを含んでなる、粘着剤組成物が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、
少なくとも1つの基材と粘着剤層とからなる粘着フィルムであって、前記粘着剤層が本発明の粘着剤組成物を含んでなる、粘着フィルムが提供される。
また、本発明の更に他の一態様によれば、
第1の離型紙と、粘着剤層と、第2の離型紙とを、この順で積層してなる粘着フィルムであって、粘着剤層が本発明の粘着剤組成物を含んでなる、粘着フィルムが提供される。
本発明によれば、紫外線吸収剤と、特定のヒンダードフェノール系酸化防止剤とを併用して用いることにより、太陽光等の紫外線が含まれる電磁波に長期間曝されても粘着剤の色味変化を著しく抑制することができる。
[粘着剤組成物]
本発明による粘着剤組成物は、その構成成分として、粘着剤、紫外線吸収剤、ならびにトリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格の少なくとも1つを含むヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む。本発明による粘着剤組成物は、好ましくはさらに架橋剤を含む。以下にそれぞれの構成成分について説明する。
<粘着剤>
本発明による粘着剤には、主にアクリル系共重合体が用いられる。アクリル系共重合体とは、モノマー単位としてカルボキシル基、水酸基を有するモノマー単位を含む単量体を、共重合させて得られるものである。カルボキシル基を有するモノマー単位としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フマル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジカルボキシシクロヘキサンモノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらカルボキシル基含有(メタ)アクリレート単量体は1種または2種以上含まれていてもよい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸をいうものとする。
上記したアクリル系共重合体は、他のモノマー単位が含まれていてもよく、例えば(メタ)アクリル酸エステルを好適に使用することができる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等を使用することができる。これらアクリル酸エステルは1種または2種以上を含んでいてもよい。
上記したカルボキシル基含有(メタ)アクリレートは、アクリル系粘着剤の接着性およびリワーク性を考慮して、(メタ)アクリル酸エステルに添加することができる。(メタ)アクリル酸エステルモノマー単位に対して、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単位に対して、質量基準においてカルボキシル基含有(メタ)アクリレート単量体を0.1〜10%添加することが好ましい。
本発明に使用されるアクリル系共重合体は、任意のモノマー単位として、上記した(メタ)アクリル酸エステルに加えて、水酸基含有(メタ)アクリレートが含まれていてもよい。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−3−ブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−3−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール、メタリルアルコール等が挙げられる。これら水酸基含有(メタ)アクリレートは1種または2種以上含まれていてもよい。上記したような水酸基含有(メタ)アクリレートのなかでも、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく使用でき、これら水酸基含有(メタ)アクリレートが含まれることにより、ガラス転移温度が高くなり、粘着剤組成物を塗布した際の塗布膜を硬くすることができるため、アクリル系粘着剤のリワーク性を向上させることができる。
上記した水酸基含有(メタ)アクリレートは、アクリル系粘着剤の接着性およびリワーク性を考慮して、(メタ)アクリル酸エステルに添加することができる。(メタ)アクリル酸エステル単量体に対して、質量基準において水酸基含有(メタ)アクリレート単量体を10〜75%添加することが好ましい。
また、本発明においては、上記したモノマー単位以外にも、適宜、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルビニルエーテル、グリシジル(メタ)アリルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アリルエーテル等のグリシジル基含有(メタ)アクリレート単量体や、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有(メタ)アクリレート単量体が含まれていてもよい。
本発明において使用されるアクリル系共重合体は、上記したモノマー単位を、通常の溶液重合、塊状重合、乳化重合または懸濁重合等の方法により重合させることにより得ることができるが、上記アクリル系共重合体が溶液として得られる溶液重合により製造することが好ましい。上記アクリル系共重合体が溶液として得られることにより、そのまま本発明の粘着剤組成物の製造に使用することができる。
溶液重合に使用する溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエン、n−ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトンなどの有機溶剤を挙げることができる。また、重合に使用する重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオキシドなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾビス化合物または高分子アゾ重合開始剤などを挙げることができ、これらは単独でもまたは組み合わせても使用することができる。また、上記重合においては、アクリル系共重合体の分子量を調整するために従来公知の連鎖移動剤を使用することができる。
本発明に使用されるアクリル系共重合体の質量平均分子量は、特に限定されないが、耐久性の観点から、30万〜150万の範囲内であることが好ましく、60万〜100万の範囲内であることがより好ましい。質量平均分子量は、ポリスチレン標準試料を用いてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定することができる。上記したようなアクリル系粘着剤としては、市販のものを使用してもよく、例えば、綜研化学社製のSKダイン2094、SKダイン2147、SKダイン1811L、SKダイン1415等を好適に使用することができる。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤としては、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられるが、アクリル系共重合体への相溶性や耐候性の観点からトリアジン系紫外線吸収剤が特に好ましい。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、および2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2'−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられ、市販されているトリアジン系紫外線吸収剤としては、BASF社から販売されているTINUVIN400、TINUVIN405、TINUVIN460、TINUVIN477、TINUVIN479等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’ ,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその三水塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、市販されているベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、BASF社から販売されているCHMASSORB81/FL等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、および2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられ、市販されているベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、BASF社から販売されているTINUVIN PS、TINUVIN 99−2、TINUVIN384−2、TINUVIN900、TINUVIN928、TINUVIN1130等が挙げられる。
<酸化防止剤>
本発明による酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤であって、トリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格からなる群より選択される少なくとも1つを含むものである。ここで、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤とは、酸化防止剤化合物の骨格中にフェノール構造を有する酸化防止剤であって、そのフェノール構造中のヒドロキシル基近辺に嵩高い置換基を有する酸化防止剤をいう。例えば、嵩高い置換基としてヒドロキシル基の隣に少なくとも一つのtert−ブチル基を有する酸化防止剤が好ましい。
本発明においてトリアジン骨格とは、窒素原子を3個含む6員環構造をいい、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンのいずれからなる不飽和環式構造であってもよく、また、飽和環式構造であってもよい。
本発明においてチオ骨格とは、硫黄原子を有する構造をいう。ヒンダードフェノール系の酸化防止剤がチオ骨格を有する場合、硫黄原子は酸化防止剤化合物の構造中に飽和結合および不飽和結合のいずれの結合形態で含まれていてもよく、環状構造の形態で含まれていてもよい。
本発明においてクレゾール骨格とは、トルエンのベンゼン環上に存在する水素原子のいずれかがヒドロキシル基に置換された構造をいい、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールのいずれの構造であってもよく、トルエンのベンゼン環上に存在する他の水素のいずれかがさらに他の置換基に置換されていてもよい。また、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤がクレゾール骨格を有する場合、クレゾールのヒドロキシル基の近辺に嵩高い置換基を有することでヒンダードフェノール構造を構成していてもよく、ヒンダードフェノール構造を有する芳香族6員環の水素原子のいずれかが置換されてクレゾールと結合していてもよい。
ヒンダードフェノール系の酸化防止剤であって、トリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格からなる群より選択される少なくとも1つを含む酸化防止剤としては、種々の化合物を用いることができるが、例えば、2,2−チオ[ジエチルビス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。上記したような酸化防止剤としては、市販のものを使用してもよく、例えば、BASF社製のIRGANOX1035、IRGANOX1726、IRGANOX1520L、IRGANOX3114、IRGANOX565等、住友化学社製のSUMILIZER WX−R、SUMILIZER WX−RC等を好適に使用することができる。
酸化防止剤の含有量は、粘着剤組成物に用いられる粘着剤100質量部に対して、固形比で10質量部以下であることが酸化防止剤自身の劣化等による着色も抑制することができる点で好ましく、7.5質量部以下であることがより好ましく、5.0質量部以下であることが最も好ましい。
上記酸化防止剤を、粘着剤および紫外線吸収剤と配合して粘着剤組成物とすることで、長期間太陽光に曝された際に色味変化を著しく抑制することができる高い耐候性を付与することができる。理論に拘束されるものではないが、上記特定の酸化防止剤を粘着剤および紫外線吸収剤と配合して粘着剤組成物とすることで、射光時に粘着剤組成物中における浮遊ラジカルの発生を高精度で抑制することができ、かつ、発生したラジカルを補足する性能を満たすことができると推測する。
本発明による粘着剤組成物は、太陽光等の紫外線が含まれる電磁波に長期間曝された際に色味変化を著しく抑制することができる高い耐候性を有するが、高い耐候性の基準として、JIS 5759に準拠したサンシャインカーボンアーク試験を実施した後の色味変化度(Δb)が0.7未満であることが求められる。ここで色味変化度(Δb)とは、L表色系における色度(b)の試験前後の変化量を表わすものであり、色味変化度(Δb)の値が大きいほど試験後に黄色味が増すことを意味する。
さらに、JIS 5759に準拠したサンシャインカーボンアーク試験前後の明度変化度(ΔL)が±0.25以内であり、色味変化度(Δa)が±0.40以内であることが耐候性の観点から好ましい。また、xyY表色系で示した場合、色度変化度(ΔxおよびΔy)がそれぞれ、±0.0010以内と±0.0015以内が耐候性の観点から好ましい。
ヘイズ値および全光線透過率も、サンシャインカーボンアーク試験前後で大きく変化しないことが好ましく、ヘイズ変化度(ΔHz)は2.00未満が好ましく、全光線透過率変化度(ΔTT)は0.40未満が好ましい。
また、透明基材(ガラスやプラスティック)と、被着体とを接着する場合には、透明基剤の透明性を損なわないように、ヘイズ値は3.0%以下であるのが好ましく、全光線透過率は85%以上であるのが好ましい。
<架橋剤>
本発明による粘着剤組成物には、架橋剤が含まれていてもよい。架橋剤を添加することにより、接着強度を維持しながらベタつきを改善することができる。架橋剤としては、種々のものを使用することができ、例えば、エポキシ系架橋剤やイソシアネート系架橋剤等が挙げられる。本発明においては、色度変化を抑える上で、エポキシ系架橋剤を使用することが好ましい。エポキシ系架橋剤としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等の多官能エポキシ系化合物が挙げられる。これらエポキシ系架橋剤は1種または2種以上含まれていてもよい。
イソシアネート系架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物の3量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られるイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマー、該ウレタンプレポリマーの3量体等が挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,5−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンー4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネート等が挙げられる。
架橋剤の含有量は、粘着剤の接着力やリワーク性を考慮して適宜調整することができ、例えば、アクリル系共重合体100質量部に対して、固形比で0.001〜10質量部とすることが好ましく、0.01〜1質量部とすることがより好ましい。
<その他の成分>
さらに、粘着剤組成物には、必要に応じて、例えば、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、例えば、滑剤、可塑剤、充填剤、フィラー、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、架橋剤、光安定剤、染料、顔料等の着色剤、その他等を添加してもよい。また、必要に応じて、さらにシラン系、チタン系、アルミニウム系などのカップリング剤を含むことができる。
本発明による粘着剤組成物は、上記した各成分を混合し、必要に応じて混練、分散して、調製することができる。混合ないし分散方法は、特に限定されるものではなく、通常の混練分散機、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、ペブルミル、トロンミル、ツェグバリ(Szegvari)アトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、デスパー、高速ミキサー、リボンブレンダー、コニーダー、インテンシブミキサー、タンブラー、ブレンダー、デスパーザー、ホモジナイザー、および超音波分散機などが適用できる。また、粘着剤塗工液の粘度調整のため、希釈溶剤を加えて各成分を混合してもよい。
[粘着フィルム]
本発明による粘着フィルムは、少なくとも1つの基材と粘着剤層とからなる粘着フィルムの形態や、第1の離型紙と、粘着剤層と、第2の離型紙とを、この順で積層することで構成される両面粘着性フィルムの形態であってもよい。なお、本明細書において「フィルム」とは、シートやテープも含むものとする。
本発明による粘着フィルムの厚みは、用途によっても異なるが、通常10μm〜300μm程度であり、好ましくは10μm〜200μmである。また、粘着層の厚みも適宜選択することができるが、5μm〜200μmであるのが好ましく、10μm〜100μmであるのがより好ましい。上記範囲内であれば、基材や被着体の光学特性への影響を抑えることができる。
基材または離型紙への粘着剤組成物の塗布方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ロールコート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、コンマコート、ロッドコ−ト、ブレードコート、バーコート、ワイヤーバーコート、ダイコート、リップコート、ディップコートなどが適用できる。
<基材>
本発明による粘着フィルムに用いられる基材は、透明であることが好ましい。ここで、透明とは、必ずしも無色透明である必要はなく、着色された透明であってもよいが、全光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
本発明による粘着フィルムに用いられる基材は、上記のような光透過性、必要な強度、及び柔軟性を有していれば、特に限定されず、適宜選択することができる。一般的には、合成樹脂フィルムが用いられる。合成樹脂フィルムの材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の公知の樹脂が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、単層であってもよいし、2層以上の積層体であってもよい。機械的強度の観点から、1軸延伸や2軸延伸した延伸フィルムが好ましい。なお、本発明では、上記合成樹脂の中でも、透明性、耐熱性、寸法安定性、剛性、柔軟性、積層適性、価格等の観点から、ポリエステル系樹脂やポリカーボネート系樹脂を用いることが特に好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等が挙げられるが、この中でも、取り扱い易さ、低価格等の観点から、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
基材の厚みは、特に限定されず、用途に応じて、適宜選択することができる。通常、10〜200μm程度であるが、好ましくは20〜175μmである。
基材の形成方法は、特に限定されず、例えば、溶液流延法、溶融押出法、カレンダー法等の従来公知の製膜方法を用いることができる。また、上記方法によりあらかじめフィルム状に製膜された市販の基材を使用してもよい。
なお、基材には、粘着剤との濡れ性を向上させるために、その片面又は両面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理等の公知の易接着処理を施してもよい。
<離型紙>
本発明による粘着フィルムでは、上記粘着剤組成物からなる粘着剤層の一方又は両方の面に離型紙を備えていてもよい。本発明の粘着フィルムでは、離型紙は、剥離性を有する材料からなり、粘着剤層の表面を保護する機能を有し、使用に際して剥離除去されるものである。離型紙は、必要な強度や柔軟性を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルム又はそれらの発泡フィルムに、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを挙げることができる。離型紙の厚みは、特に限定されないが、好ましくは12〜100μmである。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものではない。
実施例1
<粘着剤組成物の調製>
アクリル系粘着剤主剤(製品名「SKダイン2094」、質量平均分子量:80万、固形分:25%、綜研化学社製)100質量部に対して、エポキシ系架橋剤(製品名「E−5XM」、固形分:5%、綜研化学社製)を固形比で0.054質量部と、トリアジン系紫外線吸収剤(製品名「TINUVIN477」、固形分80%、BASF社製)を固形比で8.0質量部と、下記化学式1のチオ骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX1035、Mw:643、nv:100%、BASF社製)を固形比で1.0質量部と、を配合して粘着剤組成物を得た。
Figure 2014193939
得られた粘着剤組成物を、シリコーン剥離処理した厚み38μmのPET製キャリアフィルム(製品名POL382150、リンテック社製)上に、乾燥時の厚さが25μmになるようにアプリケーターを用いて塗布し、100℃で2分乾燥して、粘着剤層を形成した。この粘着剤層面に、シリコーン剥離処理した厚み38μmのPET製キャリアフィルム(製品名POL381031、リンテック社製)を貼合し、常湿常温で1週間エージングすることで粘着フィルムを得た。
実施例2
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式2のチオ骨格およびクレゾール骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX1520L、Mw:424.7、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
実施例3
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式3のトリアジン骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX3114、Mw:784、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例1
酸化防止剤を加えなかった以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
比較例2
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式4のヒンダードアミン系酸化防止剤(TINUVIN123、Mw:737、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例3
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式5のヒンダードフェノール骨格を有するヒンダードアミン系酸化防止剤(TINUVIN144、Mw:685、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例4
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式6のトリアジン骨格を有するヒンダードアミン系酸化防止剤(TINUVIN152、Mw:756.6、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例5
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式7のヒンダードアミン系酸化防止剤(TINUVIN292、Mw:508.8および369.6、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例6
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式8のヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX1010、Mw:1178、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例7
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式9のトリアジン骨格を有するヒンダードアミン系酸化防止剤(CHIMASSORB2020FDL、Mw:2600〜3400、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様に粘着剤組成物を調製したところ、酸化防止剤を加えた際に粘着剤組成物がゲル化したため、フィルムを作成することができなかった。
Figure 2014193939
比較例8
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式10のヒンダードアミン系酸化防止剤(TINUVIN770DF、Mw:481、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
Figure 2014193939
比較例9
化学式1の酸化防止剤に代えて、下記化学式10のトリアジン骨格を有するヒンダードアミン系酸化防止剤(CHIMASSORB944FDL、Mw:2000〜3100、nv:100%、BASF社製)を使用した以外は実施例1と同様に粘着剤組成物を調製したところ、酸化防止剤を加えた際に粘着剤組成物がゲル化したため、フィルムを作成することができなかった。
Figure 2014193939
実施例1〜3および比較例1〜9で用いた酸化防止剤の化学構造を以下の表1にまとめる。
Figure 2014193939
<粘着フィルムの評価>
実施例1〜3ならびに比較例1〜6および8で得られた粘着フィルムを25mmx70mmのサイズに2セットずつそれぞれ切り出し、片面のPET製キャリアフィルム(製品名POL381031、リンテック社製)を剥がした後、スライドガラス(松浪硝子工業製、水スライドグラス S7213 プレクリン水縁磨、サイズ:26mmx76mm、厚さ:0.9〜1.2mm)にゴムローラーを用いて粘着面を貼合した。
切り出した2セットの内、一方のサンプルは、もう片面のPET製キャリアフィルム(製品名POL382150、リンテック社製)を剥がした後、PETフィルム(コスモシャインA4100、100um、東洋紡製)の易接着面にゴムローラーを用いて貼合して、初期の色度、全光線透過率およびヘイズを測定した。
切り出した2セットの内、もう一方のサンプルは、耐候性試験機(サンシャインカーボンアーク/JIS 5759に準拠)に所定時間投入した後に取り出し、もう片面のPET製キャリアフィルム(製品名POL382150、リンテック社製)を剥がした後、PETフィルム(A4100、100um、東洋紡製)の易接着面にゴムローラーを用いて貼合し、耐候性試験後の色度、全光線透過率およびヘイズを測定し、耐候性試験前後の変化を評価した。
<耐候性試験>
上記耐候性試験は、JIS5759に準拠したサンシャインカーボンアークを用いて、行った。その際、サンプルは、光源/スライドガラス/粘着剤層/PETフィルムの並び順で試験機にセットした。試験条件の詳細を以下に示す。
・試験投入時間:2000h
・サンシャインカーボンアーク灯 1灯
・光フィルター 分光透過率275nmで2%以下、400nmで90%以上
・ブラックパネル温度:63℃、相対湿度:50±5%、試験片表面の放射照度255±10%W/m2(300〜700nm)
・水の噴射:120 分間中に18 分間水噴射
<色度・明度測定>
サンプルの耐候性試験前後の色度・明度測定は、日本電色社製のSD−5000を用い、JIS Z8722に準拠した測定法(測定方法:透過、測定光源:C光源、視野:2°)にて行った。
<ヘイズおよび全光線透過率の測定>
ヘイズ、全光線透過率は日本電色製NDH2000を用いて、ヘイズ値(JIS−K7136準拠)および全光線透過率(JIS−K7361準拠)を測定した。
上記実施例1〜3ならびに比較例1〜6および8について、耐候性試験前後の光学物性値(ヘイズ(Hz)、全光線透過率(TT)ならびに色度および明度(x、y、L、a、b))を測定した結果を以下の表2〜4に示す。
Figure 2014193939
Figure 2014193939
Figure 2014193939
次いで実施例1〜3について、酸化防止剤の量を変えて試験を行った。詳細を以下に示す。
実施例4
化学式1のチオ骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX1035、Mw:643、nv:100%、BASF社製)の配合量を、固形比で2.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にフィルムを作成した。
実施例5
化学式3のトリアジン骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX3114、Mw:784、nv:100%、BASF社製)の配合量を、固形比で2.5質量部に変更した以外は実施例3と同様にフィルムを作成した。
実施例6
化学式3のトリアジン骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤(IRGANOX3114、Mw:784、nv:100%、BASF社製)の配合量を、固形比で5.0質量部に変更した以外は実施例5と同様にフィルムを作成した。
上記実施例4〜6で得られた粘着フィルムについて、実施例1〜3と同様に評価した。耐候性試験前後の光学物性値(ヘイズ(Hz)、全光線透過率(TT)ならびに色度および明度(x、y、L、a、b))を測定した結果を以下の表5〜7に示す。
Figure 2014193939
Figure 2014193939
Figure 2014193939

Claims (9)

  1. 粘着剤と、
    紫外線吸収剤と、
    ヒンダードフェノール系酸化防止剤と
    を含んでなる粘着剤組成物であって、
    前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤が、トリアジン骨格、チオ骨格およびクレゾール骨格からなる群より選択される少なくとも1つを含んでなる、粘着剤組成物。
  2. 前記紫外線吸収剤が、トリアジン系紫外線吸収剤である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記粘着剤が、アクリル系共重合体である、請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
  4. エポキシ系架橋剤を更に含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  5. 前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が、前記粘着剤100質量部に対して、固形比で10.0質量部以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  6. 前記エポキシ系架橋剤の含有量が、前記粘着剤100質量部に対して、固形比で0.001〜10質量部である、請求項4または5に記載の粘着剤組成物。
  7. 少なくとも1つの基材と粘着剤層とからなる粘着フィルムであって、前記粘着剤層が請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着剤組成物を含んでなる、粘着フィルム。
  8. 第1の離型紙と、粘着剤層と、第2の離型紙とを、この順で積層してなる粘着フィルムであって、前記粘着剤層が請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着剤組成物を含んでなる、粘着フィルム。
  9. 透明基材貼合用途における、請求項7または8に記載の粘着フィルムの使用。
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