JP2014193209A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】尿の後方への移動性能を向上させ、もって横漏れ防止性能を向上させる。
【解決手段】上記課題は、吸収要素23の少なくとも股間部C2は、幅方向中央に位置する中央部23C及びその両側に位置する一対の隆起部23Sを備えており、吸収要素23は、中央部23C及び隆起部23Sの境界に谷折り部VFを有するとともに、隆起部23Sの幅方向中間部に山折り部MFを有しており、吸収要素23の中央部23Cが裏側層に接合され、吸収要素23の隆起部23Sは裏側層に接合されておらず、少なくとも吸収要素23の股間部C2が幅方向両側から収縮した装着状態で、隆起部23Sは左右から押されて山折り部MFが山折りに、かつ谷折り部VFが谷折りになりつつ逆V字状に隆起するように構成された、パッドタイプ使い捨ておむつ200により解決される。
【選択図】図5

Description

本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
使い捨ておむつにおける尿漏れの形態には種々あるが、代表的なものの一つとして排尿位置から後方への尿の移動が不十分であることにより、吸収が間に合わずに横漏れ(脚周りからの漏れ)や前側(腹側)からの漏れが発生する形態がある。このような横漏れは、横漏れ防止対策として一般的となった立体ギャザーを備えていても発生するため、立体ギャザー自体の改善以外にも、吸収体の側部を立ち上げて立体ギャザーの内側に吸収堰を設けることも提案されている(特許文献1,2参照)。
特開2006−81653号公報 特開2012−16435号公報
しかしながら、これらの先行例は尿の後方移動を促進するものではないため、吸収体側部による尿の吸収が間に合わなければ有効な漏れ防止とならない。
一方、尿の後方への移動を促進する技術としては、おむつ表面から吸収体に至る溝を前後方向に沿って形成すること等が知られているが、これらは大量の尿が急速に排泄されるときにそれを後方へ急速に移動するには不十分なものである。
そこで、本発明の主たる課題は、尿の後方への移動性能を向上させ、もって横漏れ防止性能を向上させることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
股間部の前側及び後側にそれぞれ延出する前側部分及び後側部分を有し、
前側部分から後側部分にかけて前後方向に延在された、排泄物を吸収する吸収要素と、
この吸収要素の裏側を覆う裏側層とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
前記吸収要素の少なくとも股間部は、幅方向中央に位置する中央部及びその両側に位置する一対の隆起部を備えており、
前記吸収要素は、前記中央部及び隆起部の境界に谷折り部を有するとともに、前記隆起部の幅方向中間部に山折り部を有しており、
前記吸収要素の中央部が前記裏側層に接合され、前記吸収要素の隆起部は前記裏側層に接合されておらず、
少なくとも前記吸収要素の股間部が幅方向両側から収縮した装着状態で、前記隆起部は左右から押されて前記山折り部が山折りに、かつ前記谷折り部が谷折りになりつつ逆V字状に隆起するように構成された、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明では、装着状態では吸収要素の隆起部が逆V字状となって隆起し、脚の付け根に当たり、その結果として吸収要素の中央部は身体表面から離れた状態に維持され、その隙間が尿誘導路となって尿の後方移動が促される。よって、大量の尿が急速に排泄されたときでも、おむつ表面と身体表面との間にできる大きな隙間を介して後方へ急速に移動させることができ、横漏れの原因を根本から解消することができる。しかも、隆起部は少なくとも装着状態では逆V字状をなすから、隆起部の伸縮(V字状部分の内角変化等)により股間部はスプリングのように幅方向に伸縮でき、脚の動きに対して良好に追従して、適切な装着形状を維持することができる。特に、その結果、片麻痺や変形性膝関節症等で左右の脚の開脚状況が異なる場合、従来の使い捨ておむつはズレ易いが、本発明では隆起部の伸縮により力を逃がすことができるため、ズレ難いものとなる。なお、本発明における谷折り、山折りは、表面側から見た時の折り方向を意味する。
<請求項2記載の発明>
前記隆起部の側縁は、脚周りに沿うように湾曲している、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように隆起部の側縁が湾曲形状を有することにより、装着時に内腿に隆起部の側縁がフィットし、自然に前述の隆起部が適切な位置に適切に隆起するため好ましい。
<請求項3記載の発明>
表面の幅方向両側部にそれぞれ前後方向に沿って立体ギャザーが延在されており、
前記立体ギャザーは、 吸収性物品の側部に固定された付根部分と、この付根部分から突出する突出部分と、この突出部分のうち前後端部にそれぞれ設けられ、倒伏状態で本体部の表面に対して固定された倒伏部と、前記突出部分のうち前後の前記倒伏部間に位置する非固定の自由部分と、前記自由部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性伸縮部材とを有するものであり、
展開状態で、前記立体ギャザーにおける 前記付根部分と突出部分との境界が、前記隆起部よりも幅方向外側に位置しており、前記立体ギャザーと前記隆起部とが接合されていない、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように立体ギャザーの付根部分を隆起部よりも側方に位置させるとともに隆起部と非接合にすると、装着時に隆起部及び立体ギャザーが個別独立に動き、互いに機能を阻害することがないことはもちろん、装着時に吸収要素が幅方向に収縮して幅が狭くなるのに伴い、吸収要素の側方に食み出す裏側部分の幅が拡大し、この裏側部分が立体ギャザーの立ち上がりに引っ張られる形で立ち上がり、結果的に立体ギャザーがより高く立ち上がるようになる。よって、立体ギャザーによる横漏れ防止効果も向上する。
<請求項4記載の発明>
前記吸収要素は、下層吸収体及びその上に位置する上層吸収体、並びにこれら下層吸収体及び上層吸収体を包む包装シートを有しており、
前記下層吸収体及び上層吸収体のうち前記下層吸収体にのみ、前記山折り部となる位置に沿ってスリットが形成され、
前記下層吸収体及び上層吸収体のうち少なくとも前記上層吸収体に、前記谷折り部となる位置に沿ってスリットが形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明の山折り部及び谷折り部は、このように吸収体を二層として、山折りの場合はその下層吸収体のみにスリットを形成し、谷折りの場合には少なくとも上層吸収体にスリットを形成することにより設けると、本発明の逆V字形状の隆起部が形成され易いだけでなく、伸縮復元性にも優れたものとなる。
以上のとおり本発明によれば、座位時における漏れ防止性能に優れるようになる、等の利点がもたらされる。
パッドタイプ使い捨ておむつの展開状態の表面側を示す平面図である。 要部のみを示す平面図である。 図1のY−Y断面図である。 図1のZ−Z断面図である。 図1のY−Y断面図である。 他の形態の、図1のY−Y断面相当の断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面に示されるパッドタイプ使い捨ておむつの例を参照しながら詳説する。なお、本発明の用語のうち「股間部」とは使用時に身体の股間と対応させる部分を意味し、製品によって、図示形態のように物品の前後方向中央若しくはその近傍から前側の所定部位までの範囲であったり、物品の前後方向中央の所定範囲であったりするものである。図示形態のように、物品の前後方向中間あるいは吸収体の前後方向中間に幅の狭い括れ部分を有する場合は、「股間部」は括れ部分の最小幅部位を前後方向中央とする所定の前後方向範囲を意味する。また、「前側部分(腹側部分)」は股間部よりも前側の部分を意味し、「後側部分(背側部分)」は股間部よりも後側の部分を意味する。また吸収体における「スリット」とは、吸収体の表面から裏面に貫通する部分が線状又は所定の幅で表面に沿う方向に延在するものを意味する。
図1〜図5は、本発明に係るパッドタイプ使い捨ておむつ例200を示している。このパッドタイプ使い捨ておむつ200は、股間部C2と、その前後両側に延在する前側部分F2及び後側部分B2とを有するものである。各部の寸法は適宜定めることができ、例えば、おむつ全長L(前後方向長さ)は350〜700mm程度、おむつ全幅W1は130〜400mm程度(ただし、おむつの吸収面の幅より広い)とすることができ、この場合における股間部C2の前後方向長さは10〜150mm程度、前側部分F2の前後方向長さは50〜350mm程度、及び後側部分B2の前後方向長さは50〜350mm程度とすることができる。
パッドタイプ使い捨ておむつ200は、外面に外装シート26が積層された液不透過性シート21の内面と、透液性トップシート22との間に、吸収要素23が介在された基本構造を有している。
吸収要素23の裏面側には、液不透過性シート21が吸収要素23の周縁より食み出すように設けられている。液不透過性シート21としては、ポリエチレンフィルム等の他、ムレ防止の点から遮水性を損なわずに透湿性を備えたシートも用いることができる。この遮水・透湿性シートは、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを用いることができる。
また、液不透過性シート21の外面は、不織布からなる外装シート26により覆われている。外装シート26としては各種の不織布を用いることができる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。本実施形態では、これら液不透過性シート21及び外装シート26が裏側層を構成しているが、外装シート26を備えない形態では、液不透過性シート21により裏側層が構成される。
吸収要素23の表面側は、透液性トップシート22により覆われている。図示形態ではトップシート22の側縁から吸収要素23が一部食み出しているが、吸収要素23の側縁が食み出さないようにトップシート22の幅を広げることもできる。トップシート22としては、有孔または無孔の不織布や穴あきプラスチックシートなどが用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
トップシート22と吸収要素23との間には、中間シート25を介在させるのが望ましい。この中間シート25は、吸収要素23により吸収した尿の逆戻りを防止するために設けられるものであり、保水性が低く、且つ透液性の高い素材、例えばメッシュフィルム等を用いるのが望ましい。トップシート22の前端を0%としトップシート22の後端を100%としたとき、中間シート25の前端は0〜11%の範囲に位置しているのが好ましく、中間シート25の後端は92〜100%の範囲に位置しているのが好ましい。また、中間シート25の幅25wは吸収要素23の幅W2の50〜90%程度であるのが好ましい。
パッドタイプ使い捨ておむつ200の前後方向両端部では、液不透過性シート21、外装シート26および透液性トップシート22が吸収要素23の前後端よりも前後両側にそれぞれ延在されて貼り合わされ、吸収要素23の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。パッドタイプ使い捨ておむつ200の両側部では、液不透過性シート21及び外装シート26が吸収要素23の側縁よりも外側にそれぞれ延在され、この延在部の内面には、立体ギャザー24を構成するギャザーシート24sの幅方向外側の付根部分24xが前後方向全体にわたり貼り付けられ、吸収要素23の存在しないサイドフラップ部SFを構成している。これら貼り合わせ部分は、図1、図3〜6では点模様で示されており、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シールにより形成できる。
立体ギャザー24は、折り返して二層構造とされたギャザーシート24s及び細長状弾性部材を用いて形成されており、おむつの側部表面に接合された付け根部分24xと、この付け根部分から延びる本体部分24cと、本体部分24cにおける前後両端部が倒伏状態で固定されて形成された倒伏部分24dと、本体部分における倒伏部分24d間の部分を非固定として形成された自由部分24fとを有しており、細長状弾性部材24Gが自由部分24fの先端部におけるギャザーシート24s内に前後方向に伸長した状態で固定されているものである。このような立体ギャザー24では、細長状弾性部材24Gの収縮力により自由部分がおむつ内面(図示形態ではトップシート22表面)に対して立ち上がる。ギャザーシート24sの素材としては、プラスチックシートやメルトブローン不織布を使用することもできるが、肌への感触性の点で、不織布にシリコンなどにより撥水処理をしたものが好適に使用される。また、細長状弾性部材24Gとしては、糸状、紐状、帯状等に形成された、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。
図示形態の吸収要素23は、繊維集合体を主体とする吸収体30を、形状維持等のために包装シート27で包装してなるものであるが、吸収体単体で形状維持性に優れるものであれば包装シート27は省略することができる。パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて粒子状等の高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。吸収要素23における吸収体30の繊維目付け及び高吸収性ポリマーの目付けは適宜定めることができるが、繊維目付けは100〜600g/m2程度とするのが好ましく、また吸収性ポリマーの目付け80〜400g/m2程度とするのが好ましい。
包装シート27としては、クレープ紙を用いることもできるが、図示形態のように吸収要素23の側部が露出する形態では、不織布のように排泄物により濡れても破れない素材を用いる。不織布は特に限定無く用いるが、吸収体中に高吸収性ポリマー粒子を含有させる場合は、緻密な不織布が好ましく、例えば親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布等のように、メルトブローン層をSパンボンド層で挟んだ積層不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。また、不織布の繊維の繊度等は適宜定めることができるが、繊度は0.5〜5dtex程度、特に2dtex以下であるのが好ましく、繊維目付けは5〜40g/m2程度、特に10〜30g/m2程度であるのが好ましい。
特徴的には、吸収要素23の少なくとも股間部C2は、幅方向中央に位置する中央部23C及びその両側に位置する一対の隆起部23Sを備えており、裏側層である液不透過性シート21に対して中央部23Cは接合されるものの、隆起部23Sは接合されておらず、屈曲自在、移動自在とされている。この接合部は、溶着等により形成することもできるが、図示形態では図2〜図4に点模様で示されたホットメルト接着剤HMにより形成されている。さらに、中央部23C及び隆起部23Sの境界には谷折り部VFが形成され、隆起部23Sの幅方向中間部には山折り部MFが形成されている。そして、少なくとも吸収要素23の股間部C2が幅方向両側から収縮した装着状態で、図5に示すように、隆起部23Sは左右から押されて山折り部MFが山折りに、かつ谷折り部VFが谷折りになりつつ逆V字状(吸収要素23全体としては略M字状)に隆起するように構成されている。
したがって、装着状態では吸収要素23の隆起部23Sが逆V字状となって隆起し、脚の付け根に当たり、その結果として吸収要素23の中央部23Cは身体表面から離れた状態に維持され、その隙間が尿誘導路となって尿の後方移動が促される。よって、大量の尿が急速に排泄されたときでも、おむつ表面と身体表面との間にできる大きな隙間を介して後方へ急速に移動させることができ、横漏れの原因を根本から解消することができる。しかも、隆起部23Sは少なくとも装着状態では逆V字状をなすから、隆起部23Sの伸縮(V字状部分の内角変化等)により股間部C2はスプリングのように幅方向に伸縮でき、脚の動きに対して良好に追従して、適切な装着形状を維持することができる。特に、その結果、片麻痺や変形性膝関節症等で左右の脚の開脚状況が異なる場合、従来の使い捨ておむつはズレ易いが、本発明では隆起部23Sの伸縮により力を逃がすことができるため、ズレ難いものとなる。
谷折り部VF及び山折り部MFは、予め折り目を付しておいても良いが、図示形態のように下層吸収体32及びその上に位置する上層吸収体31の二層構造として、下層吸収体32及び上層吸収体31のうち下層吸収体32にのみ、山折り部MFとなる位置に沿ってスリット42を形成し、下層吸収体32及び上層吸収体31のうち少なくとも上層吸収体31(図示例は上層吸収体31及び下層吸収体32の両方一体として)に、谷折り部VFとなる位置に沿ってスリット41を形成することにより形成するのは、一つの好ましい形態である。このように吸収体30を二層として、山折りの場合はその下層吸収体32のみにスリット42を形成し、谷折りの場合には少なくとも上層吸収体31にスリット41を形成することにより設けると、本発明の逆V字形状の隆起部23Sが形成され易いだけでなく、伸縮復元性にも優れたものとなる。
谷折り部VF及び山折り部MFを形成する場合、スリット41,42に代えて、図6に示すように、吸収要素23にエンボス加工による凹部51,52を形成することができる。エンボス加工は、谷折り部VFの場合は表面側から窪む凹部51を、また山折り部MFの場合は裏面側から窪む凹部52を形成するのが望ましいが、反対とすることもできる。さらに、図示形態では、吸収要素23のみエンボス加工を施しているが、表側層(図示形態ではトップシート、中間シート)や、裏側層も含めてエンボス加工を施すこともできる。また、図示形態のエンボス加工は吸収体30が一層の形態への適用例であるが二層の形態へも適用でき、反対に、吸収体30が一層の形態においてスリット41,42による山折り部MF及び谷折り部VFを形成することもできる。
吸収要素23の寸法・形状は適宜定めることができるが、装着状態で隆起部23Sが逆V字状に維持されるためには、隆起部23Sを有する部分の幅W4は装着者の股間幅よりもある程度広くする必要があり、例えば装着者の股間幅の3〜5倍程度とすることが望ましい。また、隆起部23Sが隆起した状態で股間に収まるためには、谷折り部VF間の幅W3は装着者の股間幅よりもある程度狭くする必要があり、例えば装着者の股間幅の0.3〜0.6倍程度とすることが望ましい。これらの寸法は適宜定めることができるが、例えば成人用途の場合、谷折り部VF間の幅W3は、30〜50mm程度(装着者の股間幅よりも狭くする)とすることができ、山折り部MFと谷折り部VFとの間隔は、40〜60mm程度とすることができ、山折り部MFと側縁との間隔は30〜60mm程度とすることができる。
さらに、前側部分F2及び後側部分B2により身体表面を広範に被覆しつつ脚へのフィット性を高めるためには、吸収要素23の平面形状は、少なくとも隆起部23Sが隆起した状態(例えば図5に示す状態)で、股間部C2を含む前後方向中間の所定部分がその前後両側よりも幅が狭くなる形状とされていることが望ましい。寸法は適宜定めることができるが、例えば成人用途の場合、谷折り部VF間の幅は非括れ部分23nの幅(吸収要素23の全幅)W2の50〜65%程度であるのが好ましい。また、おむつ前端を0%としおむつ後端を100%としたとき、谷折り部VF及び山折り部MFの前端は10〜25%の範囲に位置しているのが好ましく、谷折り部VF及び山折り部MFの後端は40〜65%の範囲に位置しているのが好ましい。
また、隆起部23Sを隆起には幅方向の収縮変形が必要となるが、例えば吸収要素23を長方形とした場合、製造は容易となるものの、隆起部23Sの前後両側もある程度まで変形してしまう。よって、図示形態のように、隆起部23Sの前後両側に、隆起部23Sよりも幅方向中央側に入り込む括れ部23nをそれぞれ形成し、隆起部23Sを側方に突出させることが望ましい。この括れ部23nは幅方向において山折り部MF近傍まで入り込むことが好ましく、谷折り部VF近傍まで入り込むとより好ましい。寸法は適宜定めることができるが、括れ部23nの最小幅W5は山折り部MF間の間隔W6の0.7〜0.9倍程度、あるいは谷折り部VF間の間隔W3の3〜5倍程度とすることができる。この場合、表側層(図示形態ではトップシート22、中間シート25)の側縁は括れ部23nの最も狭い位置と同じか又はそれよりも幅方向中央側に位置していることが望ましい。
隆起部23Sは、装着状態では内腿に当接して押し込まれる部分であるため、隆起部23Sの側縁は、図示形態のように脚周りに沿うように湾曲していることが望ましい。このように隆起部23Sの側縁が湾曲形状を有することにより、装着時に内腿に隆起部23Sの側縁がフィットし、自然に前述の隆起部23Sが適切な位置に適切に隆起するようになる。
また、図示形態のように立体ギャザー24を備える場合は、展開状態で、立体ギャザー24における付根部分と突出部分との境界が、隆起部23Sよりも幅方向外側に位置しており、立体ギャザー24と隆起部23Sとが接合されていない形態とすると、つまり、立体ギャザー24の付根部分を隆起部23Sよりも側方に位置させるとともに隆起部23Sと非接合にすると、装着時に隆起部23S及び立体ギャザー24が個別独立に動き、互いに機能を阻害することがないことはもちろん、図5に示すように、装着時に吸収要素23が幅方向に収縮して幅が狭くなるのに伴い、吸収要素23の側方に食み出す裏側部分の幅が拡大し、この裏側部分が立体ギャザー24の立ち上がりに引っ張られる形で立ち上がり、結果的に立体ギャザー24がより高く立ち上がるようになる。よって、立体ギャザー24による横漏れ防止効果も向上する。
本発明は、パッドタイプ、パンツタイプ若しくはテープタイプ使い捨ておむつ、または生理用ナプキン等、使い捨ておむつ全般に利用できるものである。
B2…後側部分、C2…股間部、F2…前側部分、L…おむつ全長、MF…山折り部、VF…谷折り部、W1…おむつ全幅、W2…吸収体全幅、21…液不透過性シート、22…トップシート、23…吸収要素、23C…中央部、23S…隆起部、23n…括れ部、24…立体ギャザー、25…中間シート、26…外装シート、27…包装シート、30…吸収体、31…上層吸収体、32…下層吸収体、200…パッドタイプ使い捨ておむつ。

Claims (4)

  1. 股間部の前側及び後側にそれぞれ延出する前側部分及び後側部分を有し、
    前側部分から後側部分にかけて前後方向に延在された、排泄物を吸収する吸収要素と、
    この吸収要素の裏側を覆う裏側層とを備えた、使い捨ておむつにおいて、
    前記吸収要素の少なくとも股間部は、幅方向中央に位置する中央部及びその両側に位置する一対の隆起部を備えており、
    前記吸収要素は、前記中央部及び隆起部の境界に谷折り部を有するとともに、前記隆起部の幅方向中間部に山折り部を有しており、
    前記吸収要素の中央部が前記裏側層に接合され、前記吸収要素の隆起部は前記裏側層に接合されておらず、
    少なくとも前記吸収要素の股間部が幅方向両側から収縮した装着状態で、前記隆起部は左右から押されて前記山折り部が山折りに、かつ前記谷折り部が谷折りになりつつ逆V字状に隆起するように構成された、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記隆起部の側縁は、脚周りに沿うように湾曲している、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 表面の幅方向両側部にそれぞれ前後方向に沿って立体ギャザーが延在されており、
    前記立体ギャザーは、 吸収性物品の側部に固定された付根部分と、この付根部分から突出する突出部分と、この突出部分のうち前後端部にそれぞれ設けられ、倒伏状態で本体部の表面に対して固定された倒伏部と、前記突出部分のうち前後の前記倒伏部間に位置する非固定の自由部分と、前記自由部分の少なくとも先端部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性伸縮部材とを有するものであり、
    展開状態で、前記立体ギャザーにおける 前記付根部分と突出部分との境界が、前記隆起部よりも幅方向外側に位置しており、前記立体ギャザーと前記隆起部とが接合されていない、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記吸収要素は、下層吸収体及びその上に位置する上層吸収体、並びにこれら下層吸収体及び上層吸収体を包む包装シートを有しており、
    前記下層吸収体及び上層吸収体のうち前記下層吸収体にのみ、前記山折り部となる位置に沿ってスリットが形成され、
    前記下層吸収体及び上層吸収体のうち少なくとも前記上層吸収体に、前記谷折り部となる位置に沿ってスリットが形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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