JP2014193057A - 電力伝送システム、送電装置、受電装置、及び電力伝送方法 - Google Patents

電力伝送システム、送電装置、受電装置、及び電力伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送電装置のコイルと受電装置のコイルがほぼ密接した状態から離れた場合に、良導体媒質に拡散して消滅してしまう電磁エネルギを低減することができ、結果として、海水・海底の砂や土等の良導体、かつ、高誘電体である媒質中で電力供給源からセンサへ安定的に電力を無線で伝送することが可能となる電力供給源からセンサへ安定的に電力を無線で伝送することが可能となる電力伝送システムを提供する。
【解決手段】良導体媒質において送電装置の送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと送電装置の送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、受電側アンテナを介して送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、を備え、受電装置に接続され電力を受電する。
【選択図】図1

Description

本発明は、良導体媒質中の電力伝送システム、送電装置、受電装置、及び電力伝送方法に関する。
海底油田からの石油漏洩を、早期に検知したいというニーズが高まっている。2010年のメキシコ湾石油流出事故においては、海底油田から石油40万トンがメキシコ湾に流出し、生態系に大きく影響を与えた。このような流出事故を防ぐための予防手段として、石油漏洩の早期検知が求められている。
この石油漏洩を早期検知するための一つの方法として、海底センサNW(ネットワーク)実現への期待が高まっている。海底にセンサNWを構築できれば、リアルタイムに漏洩の状況をモニタすることができるからである。
この海底センサNWは、例えば、陸上から数km以上離れた、深度500m以上の海底、もしくは、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されるため、無線でセンサに給電されることが望ましい。センサを駆動するためにバッテリを用いた場合、その交換コストが高くなり、有線を用いた場合であっても、その敷設コストが高くなるためである。
特許文献1には、海底に設置された掘削機等の機器に、無線で給電するシステム(無線給電システム)が提案されている。この特許文献1に記載の無線給電システムは、送電器を搭載した潜水艇が、受電器を搭載した掘削機に接近し、海水を介して無線でセンサに給電し、無線で情報を掘削機から収集することを特徴とする。また、特許文献1には、給電アンテナとして、磁界エネルギの共振現象を利用する磁界共鳴方式を適用したアンテナを用いることが記載されている。
この特許文献1に記載されている磁界共鳴方式の無線給電システムは、Q値の高いコイルを用いて、同一の周波数(共振周波数)で共鳴させることで、送電装置と受電装置の相互インダクタンスを向上させ、伝送距離の長距離化を図る技術である。そのため、磁界共鳴方式は、その他の方式(電磁誘導方式、電波方式)に比べ、長い電力伝送距離と高い電力伝送効率の両立が可能であるという特徴を持つ。
ところで、空気中のエネルギ伝送の場合、その媒質(大気)中でのエネルギの損失は海水中に比べ小さく、電力供給効率の低下要因は、主に、コイルでの導体損失、送電装置と受電装置の間の整合損、漏れ磁束などの反射損、そして放射損から成る。
他方、海水中のエネルギ伝送の場合、その媒質である海水が空気に比べ非常に高い導電性を有しているため、その媒質中をエネルギが伝搬する際にも損失が生じる。このエネルギ損失の要因は、海水中の導電率と海水中に発生した電界に基づく。すなわち、この導電率と電界の積に比例した電位勾配が海水中で発生することで損失が生じる。
米国特許出願公開第2012/0032523号明細書 特開2002−305121号公報
木船弘康,"AUVに水中で非接触給電するための基礎研究" 2009〜2011年,科学研究費助成事業(研究課題番号21760664)
ところで、海底、もしくは、海底の土の中、もしくは、海水中に設置された電子機器に、潜水艇から無線で電力を供給する場合、送電側の電力送電器が固定されておらず、海水中ないしは海上で浮遊している。ここで、送電側の機器の姿勢制御の精度を考慮すると、送受電器間の距離は概ね10cm以上無いと衝突や接触してしまう可能性があるため、送電側の機器と受電側の機器の間の距離は、概ね10cm以上が必要である。
そのため、特許文献1に記載されている磁界共鳴方式の無線給電システムを用いても、送電側の機器と受電側の機器の間の距離が10cm以上ある場合には、海底、もしくは、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに給電することは、実用上必要な給電距離や効率を得ることができず困難である。
また、非特許文献1、および、特許文献2には、海水中における無線給電技術が開示されているが、この技術は上記の課題を解決していないため、十分な電力伝送効率を得られる距離はわずか2cm未満であり、実用上必要な距離を得ることができていない。
また、関連する磁界共鳴技術の場合、大気中では、送電装置のコイルと受電装置のコイルの共振周波数を等しくするだけで、効率のよいエネルギ伝送を行うことができた。しかしながら、海水中においては、その比誘電率が81と大きいため、送電装置と受電装置の間のインピーダンスの影響が高く、単純な送受電装置の共鳴現象を用いただけでは、エネルギ伝送を行うことが難しい。
また、前述の海底、もしくは、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに無線で給電を行う場合、送電側、あるいは、受電側の少なくとも一方が固定されておらず、海水中ないしは海上で浮遊しているため、潮流・浮力等の影響により、送電装置、および、受電装置の相対位置関係を保持することが非常に難しい。そのため、送受電装置間の距離が変化する。それに伴い、比誘電率81の海水により送受電装置間に形成される容量が変化し、共振周波数の変化やインピーダンス整合のずれを引き起こす。この共振周波数の変化や整合ずれは、電力伝送効率の大幅な低下を引き起こす。
以上のように、海水中における無線電力伝送は、海水が空気に比べて非常に高い導電率と非常に高い誘電率を有している事に起因して、電力伝送効率が著しく低下する。具体的には、高い導電率により海水中でエネルギが損失する。さらに、高い誘電率により、送受電装置の相対位置がずれた場合に伝送効率が大幅に低下する。ゆえに、海底、もしくは、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに無線で給電する無線電力伝送システムを実用化するには、これらの課題を解決する事が必須だが、これまでこれらの課題を解決した技術は知られていない。
さらに、図36の表に示すような各種媒質も、比較的高い導電率と比誘電率を有している。したがって、海水や、海底の砂や土、もしくは、それらの混合物を介しての給電のほか、このような媒質中を無線で電力伝送しようとする場合にも、同様の問題が生じ得る。
そこで本発明は、上記課題を解決する電力伝送システム、送電装置、受電装置、及び電力伝送方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は、送電装置と受電装置とセンサとを備え、磁界が入射した場合に、前記磁界により、内部に誘導電流を生じる良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、前記送電装置は、送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、を備え、前記受電装置は、受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、を備え、前記センサは、前記受電装置に接続され電力を受電することを特徴とする電力伝送システムである。
また本発明は、送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、自装置の送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、を備えることを特徴とする送電装置である。
また本発明は、受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、自装置の受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と自装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力する受電側電力伝送回路と、を備えることを特徴とする受電装置である。
また本発明は、送電装置と受電装置とセンサとを備え、良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、を備え、受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、を備え、前記受電装置に接続され電力を受電することを特徴とする電力伝送方法である。
また本発明は、送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力することを特徴とする電力伝送方法である。
また本発明は、受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力することを特徴とする電力伝送方法である。
発明によれば、送電装置のコイルと受電装置のコイルがほぼ密接した状態から離れた場合に、磁界が入射した場合に、前記磁界により、内部に誘導電流を生じる良導体媒質に拡散して消滅してしまう電磁エネルギを低減することができ、結果として、海水・海底の砂や土等の良導体、かつ、高誘電体である媒質中で電力供給源からセンサへ安定的に電力を無線で伝送することが可能となる電力供給源からセンサへ安定的に電力を無線で伝送することが可能となる。
本発明の電力伝送システム1の最小構成を示す図である。 本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の概要を示す図である。 本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の構成を示す図である。 送電装置11から出力された無線電力が受電装置12へ伝搬する際の電力伝送システム1の等価回路の一部を示す図である。 送電側アンテナ111、受電側アンテナ121の容量成分及び送受電装置間に生じる容量成分が電力伝送効率に与える影響を示す図である。 送電側コイル116の外径と送電側包含部117の寸法との比が電力伝送効率に与える影響を示す図である。 第一の実施形態による電力伝送システム1における電界ベクトルと磁界ベクトルを示す図である。 第一の実施形態による電力伝送システム1における電界ベクトルと磁界ベクトルに基づいて生じるポインティングベクトル(エネルギの流れ)を示す図である。 本発明の第二の実施形態による電力伝送システム2の概要を示す図である。 本発明の第二の実施形態による電力伝送システム2の構成を示す図である。 第一誘電体の誘電正接及び第二誘電体の誘電正接の比が電力伝送効率に与える影響を示す図である。 第一誘電体の比誘電率及び第二誘電体の比誘電率が電力伝送効率に与える影響を示す図である。 本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の概要を示す図である。 本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の構成を示す図である。 本発明の第三の実施形態の送電側アンテナの別の構成を示す図である。 図16は、本発明の第四の実施形態による電力伝送システム4の構成を示す図である。 本発明の第四の実施形態による電力伝送システム4のフローチャートの一例を示す図である。 本発明の第五の実施形態による電力伝送システム5の構成を示す図である。 本発明の第六の実施形態による電力伝送システム6の構成を示す図である。 本発明の第七の実施形態による電力伝送システム7の構成を示す図である。 本発明の第八の実施形態による電力伝送システム8の構成を示す図である。 本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の効果を実証するためのシミュレーションモデルを示す図である。 本発明の実施例1における送電装置41の上面概略図である。 本発明の実施例1における電力伝送効率のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の電界を示す図である。 本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の磁界を示す図である。 本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍のポインティングベクトルを示す図である。 本発明の実施例1による電力伝送システム1で使用した媒質を海水から大気に変更した場合のポインティングベクトルのシミュレーション結果を示す図である。 関連する磁界共鳴技術を用いた場合の大気中におけるポインティングベクトルのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の効果を実際に海水中で実験した結果を示す図である。 本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の効果を実証するためのシミュレーションモデルを示す図である。 本発明の実施例2における送電装置51の側面概略図である。 本発明の実施例2における送電装置51の送電側下部コイル5161を受電部側から見た図である。 本発明の実施例2における送電装置51の送電側上部コイル5162を受電部側から見た図である。 本発明の実施例2における受電装置52の受電側下部コイル5261を送電部側から見た図である。 本発明の実施例2における受電装置52の受電側上部コイル5262を送電側から見た図である。 本発明の実施例2における電力伝送効率のシミュレーション結果を示す図である。 各種媒質の導電率と比誘電率をまとめた表を示す図である。 、本発明の第九の実施形態による電力伝送システム9の構成を示す図である。 本発明の送電装置11の最小構成を示す図である。 本発明の受電装置12の最小構成を示す図である。
図1は、本発明の電力伝送システム1の最小構成を示す図である。
本発明の電力伝送システム1は、図1で示すように、少なくとも送電装置11及び受電装置12を備える。
送電装置11は、送電側アンテナ111、送電側電力伝送回路112を備える。
受電装置12は、受電側アンテナ121、受電側電力伝送回路122を備える。
また、送電側アンテナ111及び受電側アンテナ121は、良導体媒質13に覆われている。
<第一の実施形態>
以下、本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1を、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の概要を示す図である。
本実施形態における電力伝送システムは、海水中または海上で駆動する電力源15と、センサ14とを備えている。また、電力源15には送電装置11が設けられている。また、センサ14には受電装置12が接続されている。送電装置11は、海水中で駆動する電力源15に搭載され、受電装置12はセンサ14に接続されている。
図3は、本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の構成を示す図である。
電力伝送システム1は、この図で示すように、送電装置11及び受電装置12を備える。また、送電装置11及び受電装置12は、良導体媒質13に覆われている。送電装置11は、送電側アンテナ(送電部)111、送電側電力伝送回路112、送電側制御回路114を備える。受電装置12は、受電側アンテナ(受電部)121、受電側電力伝送回路122、受電側制御回路124を備える。送電側アンテナ111は、送電側コイル116及び送電側コイル116を覆う誘電体から成る送電側包含部117を備える。また、受電側アンテナ121は、送電側アンテナ111と同じく、受電側コイル126及び受電側包含部127を備える。送電側コイル116、受電側コイル126は、銅線などの導体を複数回巻いたものであり、一般的に、ヘリカルコイル、スパイラルコイル等が用いられるが、本実施形態においては、これらに限定するものではない。
また、図3には、二次電池125が記載されているが、電力伝送システム1は、必ずしも二次電池125を備える必要はない。
また、送電側コイル116と受電側コイル126は、コイルが例えば、後述するように上部コイルと下部コイルに分割されていてもよい。
なお、本実施形態においては、電力伝送システム1における送電側アンテナ111及び受電側アンテナ121を総称して電力伝送部とする。また、送電側コイル116及び受電側コイル126を総称して電力伝送用コイルとする。電力伝送部は送電装置11から受電装置12へ電力を伝送すると共に、送電装置11と受電装置12との間で通信を行うアンテナとしても機能する。
また、送電側包含部117と受電側包含部127は、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、アクリルなどの、比誘電率が2〜20程度で、誘電正接が0.01以下の誘電体で構成する。
また、ここでは、各実施形態における良導体媒質は海水であることを前提として説明するが、本発明はこれに限定されない。良導体媒質とは、磁界が入射した場合に、前記磁界により、内部に誘導電流を生じる媒質であり、例えば図38の表に示す河川、淡水、水道水、土、コンクリートのように、導電率が1×10−4S/m程度以上で、比誘電率が1より大きな物質であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
図4は、送電装置11から出力された無線電力が受電装置12へ伝搬する際の電力伝送システム1の等価回路の一部を示す図である。
送電側電力伝送回路112は、さらに、送電側アンテナ111又は受電側アンテナ121のインピーダンスを調整する送電側インピーダンス調整部119を備えている。また、受電側電力伝送回路122は、さらに、送電側アンテナ111又は受電側アンテナ121のインピーダンスを調整する受電側インピーダンス調整部129を備えている。ここで、送電側アンテナ111における送電側コイル116のインピーダンスは、主に、誘導成分(インダクタンス成分)L1と、送電側コイル116と送電側包含部117で形成される容量成分(キャパシタンス成分)C1から成り、これらは、コイルの形状、巻き数、銅線の太さ、及び、送電側包含部117を構成する誘電体の誘電率やそのサイズ等によって一意に定まる。同様に、受電側アンテナ121における受電側コイル126のインピーダンスは、誘導成分L2と、受電側コイル126と受電側包含部127で形成される容量成分C2とから成る。
なお、本実施形態においては、送電側インピーダンス調整部119及び受電側インピーダンス調整部129を総称して、単にインピーダンス調整部とする。
送電側電力伝送回路112から受電側電力伝送回路122へ供給された交流電力は、上述したL10、L20、C10、C20と、L3、C3から成る等価回路を伝搬する。ここで、L3は、送電側コイル116と受電側コイル126における相互インダクタンス成分であり、C3は、送電側アンテナ111と受電側アンテナ121及び良導体媒質13で構成される容量成分である。
伝搬する際の伝送効率は、その伝搬路において、伝搬する交流電力の周波数でインピーダンス整合がとれているか否かが肝要である。そこで、図4に示すように、送電側インピーダンス調整部119に可変容量の容量成分C1’を備え、受電側インピーダンス調整部129に可変容量の容量成分C2’を備えることで、任意の周波数でインピーダンス整合が得られるように調整することができる。さらに、インピーダンスを調整するインダクタL1’とL2’を備えることで、可変容量C1’、C2’のみでインピーダンス整合を行うよりも、インピーダンスの調整範囲を広げることができる。このようにすれば、送電中に送電装置11と受電装置12の位置関係が変わり、C3の値が変動したとしても、その変動を補償するようにC1’、C2’、L1’、L2’を適宜調整すれば、共振を維持して安定的な電力を供給することができる。
容量の可変手段には、バラクタダイオード(可変容量ダイオード)を用いることができるし、複数の容量をスイッチトランジスタと組み合わせて構成することもできる。インピーダンスを調整するインダクタL1’とL2’としては、オペアンプで構成された移相器や、可変インダクタなどを用いることができる。
ここで、以降の説明においては、送電側アンテナ111自身が有する容量成分と可変容量や移相器などのインピーダンス調整回路の容量成分の合成容量成分をC10とおき、これを、送電側アンテナ111のインピーダンスを構成している容量成分C10として説明する。さらに、送電側アンテナ111自身が有するインダクタンス成分と可変容量や移相器などのインピーダンス調整回路のインダクタンス成分の合成インダクタンス成分をL10とおき、これを、送電側アンテナ111のインピーダンスを構成しているインダクタンス成分L10として説明する。同様に、受電側アンテナ121自身が有する容量成分と可変容量や移相器などのインピーダンス調整回路の容量成分の合成容量成分をC20とおき、これを、受電側アンテナ121のインピーダンスを構成している容量成分C20として説明する。さらに、受電側アンテナ121自身が有するインダクタンス成分と可変容量や移相器などのインピーダンス調整回路のインダクタンス成分の合成インダクタンス成分をL20とおき、これを、受電側アンテナ121のインピーダンスを構成しているインダクタンス成分L20として説明する。
ここで、本実施形態の電力伝送システム1においては、送電側アンテナ111のインピーダンスを構成している容量成分C10、受電側アンテナ121のインピーダンスを構成している容量成分C20、送電側アンテナ111、受電側アンテナ121、及び、その間に存在する良導体媒質13で形成される容量成分C3、送電側アンテナと受電側アンテナとの間隔距離dに関して、所定の条件を満たす場合に、特に高い電力伝送効率を得ることができる。
図5は、送電側アンテナ111、受電側アンテナ121の容量成分及び送受電装置間に生じる容量成分が電力伝送効率に与える影響を示す図である。
この図によると、インピーダンス整合がとられている場合に、上記C10[pF]、C20[pF],C3[pF],d[cm]は式(1)の条件を満たすときに、特に高い電力伝送効率が得られることがわかる。
なお、インピーダンス整合がとれていればインピーダンス調整回路が無くてもよく、その場合は、30>C3×d÷(C1+C2)>0.5の関係を満たすときに、特に高い電力伝送効率が得られる。
また、本実施形態において数100kHz〜1MHz程度の周波数帯の電力を考えた場合、送電側コイル116、受電側コイル126の外形面積が10cm〜30cm程度、送電側アンテナ111と受電側アンテナ121の距離dが5cm〜60cm程度の条件で、式(1)を満たすことができる。
また、本実施形態においては、送電側コイル116の外径と送電側包含部117の寸法との比、及び、受電側コイル126の外径と受電側包含部127の寸法との比が所定の条件を満たす場合に、特に高い電力伝送効率を得ることができる。
図6は、送電側コイル116の外径と送電側包含部117の寸法との比が電力伝送効率に与える影響を示す図である。
図6(a)によると、図6(b)で示す送電側包含部117のコイル面に沿う方向の大きさd1を固定し、送電側コイル116の外径d2を可変して、比(d1/d2)を1.2以上にすることで、作製可能な最小比である1よりも5%以上の高い電力伝送効率を得ることができる。さらに、10%以上の高い電力伝送効率を得たい場合には、比(d1/d2)の値は1.4以上が好ましい。ただし、受電側アンテナ121における受電側コイル126の外径と受電側包含部127の寸法についても送電側コイル116の外径と送電側包含部117の寸法と同様の変更を行った場合である。また、送電側アンテナ111、受電側アンテナ121ともに上記の条件を満たせば、より高い効果を得ることができる。
なお、ここでのコイル面は、コイルを流れる電流により形成されるループを外形として含む面のことである。
次に、本実施形態による電力伝送システム1の具体的な動作について順を追って説明する。
まず、送電装置11を搭載した海水中で駆動する電力源15が、センサ14に接続された受電装置12に接近する。次に、送電側電力伝送回路112において、交流電源(図示せず)が所定の周波数で交流電力を出力する。次に、出力された交流電力は、送電側電力伝送回路112内の送電側インピーダンス調整部119を介して、送電側コイル116に供給され、送電側アンテナ111は、当該交流電力を、電磁エネルギとして外部(良導体媒質13)へと送出する。次に、受電装置12は、送出された電磁エネルギを、受電側アンテナ121において受電する。ここで、送電側インピーダンス調整部119及び受電側インピーダンス調整部129は、送電側アンテナ111、受電側アンテナ121、良導体媒質13の各インピーダンスの合成インピーダンスが、伝送電力の周波数で共振するように調整されている。受電側アンテナ121を介して、受電側コイル126によって受電された電力は、受電側電力伝送回路122内の受電側インピーダンス調整部129、そして、受電側電力伝送回路122内のコンバータ(図示せず)に流入する。このコンバータで交流から直流に変換されたエネルギが、センサ14に供給され、電力伝送が完了する。コンバータで交流から直流に変換されたエネルギの一部、又は全てが、二次電池125を介して、センサ14に供給されてもよい。
本実施形態による電力伝送システム1では、送電側アンテナ111、送電側インピーダンス調整部119、受電側アンテナ121、受電側インピーダンス調整部129、良導体媒質13の各インピーダンスの合成インピーダンスで共振させることで、受電側アンテナ121に入力される電力を最大とすることができる。また、送電側包含部117及び受電側包含部127は、良導体媒質13中への電界の拡がりを抑え、これにより、良導体媒質13中に拡散して消滅する電磁エネルギを抑える効果がある。
図7は、第一の実施形態による電力伝送システム1における電界ベクトルと磁界ベクトルを示す図である。
また、図8は、第一の実施形態による電力伝送システム1における電界ベクトルと磁界ベクトルに基づいて生じるポインティングベクトル(エネルギの流れ)を示す図である。
ここで、図7は、電力伝送時において、送電側アンテナ111と受電側アンテナ121の間に生じる電界と磁界のシミュレーション結果を模式的に示した図である。図7に示すように、本実施形態の電力伝送システム1では、送電側包含部117及び受電側包含部127が良導体媒質13中への電界の拡がりを抑え、所定の良導体媒質13とコイルに流れる電流により発生する磁界が良導体媒質13に渦電流を生じさせ、その渦電流が新たな磁界を作り出すことを繰り返すことで、コイル面に対して電界と磁界をほぼ平行にすることができる。その結果、図8に示すように、送電側アンテナ111から受電側アンテナ121へのポインティングベクトル(電磁エネルギの流れ)をコイル面に対してほぼ垂直に生じさせることが可能となる。
以上より、本実施の形態による電力伝送システム1は、送電装置11と受電装置12が比較的離れた近傍界であっても、良導体媒質に拡散して消滅してしまう電磁エネルギを抑え、結果として、海水等の良導体媒質中における無線電力伝送で長距離化が可能となり、海底、または、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに対しても安定的に電力を供給することが可能となる。
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態による電力伝送システム2を、図面を参照して説明する。
図9は、本発明の第二の実施形態による電力伝送システム2の概要を示す図である。
本実施形態における電力伝送システムは、海水中または海上で駆動する電力源151と、センサ141とを備えている。また、電力源15には送電装置21が設けられている。また、センサ14には受電装置22が接続されている。
図10は、本発明の第二の実施形態による電力伝送システム2の構成を示す図である。
次に、同実施形態による電力伝送システム2を、図面を参照しながら説明する。
この図において、電力伝送システム2は、送電装置21及び受電装置22を備えている。送電装置21は、送電側アンテナ211、送電側電力伝送回路212、送電側制御回路214を備える。受電装置22は、受電側アンテナ221、受電側電力伝送回路222、受電側制御回路224を備える。二次電池225は有していてもよい。また、送電側アンテナ211は、送電側コイル216、送電側コイル216を覆う第一誘電体から成る第一送電側包含部2171、及び、さらに第一送電側包含部2171を覆う第二誘電体から成る第二送電側包含部2172を備えている。また、受電側アンテナ221は、送電側アンテナ211と同じく、受電側コイル226、第一受電側包含部2271、第二受電側包含部2272を備えている。また、送電側アンテナ211及び受電側アンテナ221は、良導体媒質23に覆われている。
なお、本実施形態においては、第一送電側包含部及び第一受電側包含部を総称して第一包含部とし、第二送電側包含部及び第二受電側包含部を総称して第二包含部とする。
第一送電側包含部2171、第二送電側包含部2172、第一受電側包含部2271及び第二受電側包含部2272は、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、アクリルなどの、比誘電率が2〜10程度で、誘電正接が0.01以下の誘電体で構成する。
また、本実施形態の電力伝送システム2においては、第一送電側包含部2171を構成する第一誘電体の比誘電率及び第二送電側包含部2172を構成する第二誘電体の比誘電率は、異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、第一送電側包含部2171を構成する第一誘電体の誘電正接及び第二送電側包含部2172を構成する第二誘電体の誘電正接は、異なっていてもよいし、同一であってもよい。第一受電側包含部2271を構成する第一誘電体及び第二受電側包含部2272を構成する第二誘電体についても同様である。
また、電力伝送システム2の構成を示す図10では、送電側アンテナ211及び受電側アンテナ221の両方を、第一包含部及び第二包含部を有する構造として記載しているが、本実施形態においては、送電側アンテナ211か、受電側アンテナ221のいずれか一方のみを第一包含部及び第二包含部を有する構造としてもよい。
なお、本実施形態の電力伝送システム2においても、第一の実施形態で説明したインピーダンス調整部を備えていてもよい。
ここで、本実施形態の電力伝送システム2においては、第一送電側包含部2171及び第二送電側包含部2172を構成する各誘電体の誘電正接が所定の条件を満たす場合に、さらに高い電力伝送効率を得ることができる。
図11は、第一誘電体の誘電正接及び第二誘電体の誘電正接の比が電力伝送効率に与える影響を示す図である。
図11が示すところによると、第二誘電体の誘電正接を第一誘電体の誘電正接よりも大きくすることで、より高い電力伝送効率が得られることがわかる。これは、第二送電側包含部2172(第二受電側包含部2272)を構成する第二誘電体によって、良導体媒質23への電界の拡がりを抑制する効果を得るとともに、第一送電側包含部2171(第一受電側包含部2271)を構成する第一誘電体の誘電正接を小さくすることで、送電側コイル216(受電側コイル226)近傍における誘電損失を低減させることができる効果に基づくものである。
また、本実施形態の電力伝送システム2においては、第一送電側包含部2171及び第二送電側包含部2172を構成する各誘電体の誘電率が所定の条件を満たす場合にも、さらに高い電力伝送効率を得ることができる。
図12は、第一誘電体の比誘電率及び第二誘電体の比誘電率が電力伝送効率に与える影響を示す図である。
図12が示すところによると、第二誘電体の比誘電率を第一誘電体の比誘電率よりも大きくすることで、より高い電力伝送効率が得られることがわかる。
次に、本実施形態による電力伝送システム2の具体的な動作について順を追って説明する。
まず、送電装置21を搭載した海水中で駆動する電力源151が、センサ24に接続された受電装置22に接近する。次に、送電側電力伝送回路212において、交流電源(図示せず)が所定の周波数で交流電力を出力する。次に、出力された交流電力は、送電側電力伝送回路212内の送電側インピーダンス調整部219を介して、送電側コイル216に供給され、送電側アンテナ211は、当該交流電力を、電磁エネルギとして外部(良導体媒質23)へと送出する。次に、受電装置22は、送出された電磁エネルギを、受電側アンテナ221において受電する。ここで、送電側インピーダンス調整部219及び受電側インピーダンス調整部229は、送電側アンテナ211、受電側アンテナ221、良導体媒質23の各インピーダンスの合成インピーダンスが、伝送電力の周波数で共振するように調整されている。受電側アンテナ221を介して、受電側コイル226によって受電された電力は、そして、受電側電力伝送回路222内の受電側インピーダンス調整部229、そして、受電側電力伝送回路222内のコンバータ(図示せず)に流入する。このコンバータで交流から直流に変換されエネルギが、センサ141に供給され、電力伝送が完了する。コンバータで交流から直流に変換されたエネルギの一部、又は全てが、二次電池225介して、センサ141に供給されてもよい。
本実施形態による電力伝送システム2では、送電側アンテナ211、送電側インピーダンス調整部219、受電側アンテナ221、受電側インピーダンス調整部229、良導体媒質23の各インピーダンスの合成インピーダンスで共振させることで、受電側アンテナ221に入力される電力を最大とすることができる。
また、第二送電側包含部2172及び第二受電側包含部2272は、良導体媒質23中への電界の拡がりを抑え、これにより、良導体媒質23中に拡散して消滅する電磁エネルギを抑える効果がある。
そして、第一送電側包含部2171及び第一受電側包含部2271は、送電側コイル216及び受電側コイル226近傍における誘電損失を低減させる効果がある。
以上より、本実施の形態による電力伝送システム2は、第一の実施形態による電力伝送システム1よりもさらに高い電力伝送効率を得ることができ、海底、または、海底の土の中に設置されたセンサに対して、より安定的に電力を供給することが可能となる。
<第三の実施形態>
次に、本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3を、図面を参照して説明する。
図13は、本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の概要を示す図である。
本実施形態における電力伝送システムは、海水中または海上で駆動する電力源152、センサ142、送電装置31及び受電装置32を備えている。送電装置31は海水中で駆動する電力源152に搭載され、受電装置32はセンサ142に接続されている。
図14は、本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の構成を示す図である。
次に、同実施形態による電力伝送システム3を、図面を参照しながら説明する。
図14において、電力伝送システム3は、送電装置31及び受電装置32を備えている。送電装置31は、送電側アンテナ311、送電側電力伝送回路312、送電側制御回路314を備える。受電装置32は、受電側アンテナ321、受電側電力伝送回路322受電側制御回路324を備える。二次電池325は有していてもよい。また、送電側アンテナ311は、送電側下部コイル3161、送電側上部コイル3162、送電側下部コイル3161と送電側上部コイル3162を覆う第一誘電体から成る第一送電側包含部3171、第一送電側包含部3171を覆う第二誘電体から成る第二送電側包含部3172を備えている。また、受電側アンテナ321は、受電側下部コイル3261、受電側上部コイル3262、受電側下部コイル3261と受電側上部コイル3262を覆う第一誘電体から成る第一受電側包含部3271、第一受電側包含部3271を覆う第二誘電体から成る第二受電側包含部3272を備えている。また、送電側アンテナ311及び受電側アンテナ321は、良導体媒質33に覆われている。
なお、本実施形態においては、第二送電側包含部及び第二受電側包含部を総称して、被覆部とする。
第一送電側包含部3171、第二送電側包含部3172、第一受電側包含部3271及び第二受電側包含部3272は、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、アクリルなどの、比誘電率が2〜10程度で、誘電正接が0.01以下の誘電体で構成する。
また、送電側下部コイル3161、もしくは、送電側上部コイル3162の、いずれか一方または両方が、第一送電側包含部3171と第二送電側包含部3172の両方に包含されていてもよい。同様に、受電側下部コイル3261、もしくは、受電側上部コイル3262の、いずれか一方または両方が、第一受電側包含部3271と第二受電側包含部3272の両方に包含されていてもよい。
また、送電側下部コイル3161と送電側上部コイル3162には、正負の異なる交流信号が印加される。同様に、受電側下部コイル3261と受電側上部コイル3262には、正負の異なる交流信号が印加される。
図15は、本発明の第三の実施形態の送電側アンテナの別の構成を示す図である。
この図で示すように、送電側アンテナにおいて、送電側下部コイル3161、もしくは、送電側上部コイル3162の、いずれか一方または両方が、第二送電側包含部3172にのみに包含されていてもよい。同様に、受電側アンテナにおいて、受電側下部コイル3261、もしくは、受電側上部コイル3262の、いずれか一方または両方が、第二受電側包含部3272のみに包含されていてもよい。
また、本実施形態の電力伝送システム3においては、第一送電側包含部3171を構成する第一誘電体の比誘電率、第二送電側包含部3172を構成する第二誘電体の比誘電率は、それぞれ異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、第一送電側包含部3171を構成する第一誘電体の誘電正接、第二送電側包含部3172を構成する第二誘電体の誘電正接の誘電正接は、それぞれ異なっていてもよいし、同一であってもよい。第一受電側包含部3271を構成する第一誘電体、第二受電側包含部3272を構成する第二誘電体についても同様である。
また、電力伝送システム3の構成を示す図14では、送電側アンテナ311及び受電側アンテナ321の両方を、上記に説明した第一包含部、第二包含部を有する構造として記載しているが、本実施形態においては、送電側アンテナ311か、受電側アンテナ321のいずれか一方のみを第一包含部、第二包含部を有する構造としてもよい。
なお、本実施の形態による電力伝送システム3においても、第一の実施形態で説明したインピーダンス調整部を備えていてもよい。
本構成に図示したように、送電側コイル、もしくは、受電側コイルを分割することで、より、コイルの容量成分(C1、C2)が高まり、第二誘電体による良導体媒質中への電界の拡がりを抑える効果が高まる。
次に、本実施形態による電力伝送システム3の具体的な動作について順を追って説明する。
まず、送電装置31を搭載した海水中で駆動する電力源152が、センサ142に接続された受電装置32に接近する。次に、送電側電力伝送回路312において、交流電源(図示せず)が所定の周波数で交流電力を出力する。次に、出力された交流電力は、送電側電力伝送回路312内の送電側インピーダンス調整部319を介して、送電側コイル316に供給され、送電側アンテナ311は、当該交流電力を、電磁エネルギとして外部(良導体媒質33)へと送出する。次に、受電装置32は、送出された電磁エネルギを、受電側アンテナ321において受電する。ここで、送電側インピーダンス調整部319及び受電側インピーダンス調整部329は、送電側アンテナ311、受電側アンテナ321、良導体媒質33の各インピーダンスの合成インピーダンスが、伝送電力の周波数で共振するように調整されている。受電側アンテナ321を介して、受電側コイル326によって受電された電力は、受電側電力伝送回路322内の受電側インピーダンス調整部329、そして、受電側電力伝送回路322内のコンバータ(図示せず)に流入する。センサ141に供給され、電力伝送が完了する。コンバータで交流から直流に変換されたエネルギの一部、又は全てが、二次電池325介して、センサ142供給されてもよい。
本実施形態による電力伝送システム3では、送電側アンテナ311、受電側アンテナ321、良導体媒質33の各インピーダンスの合成インピーダンスで共振させることで、受電側下部コイル3261と受電側上部コイル3262に入力される電力を最大とすることができる。
また、第二送電側包含部3172及び第二受電側包含部3272は、良導体媒質33中への電界の拡がりを抑え、これにより、良導体媒質33中に拡散して消滅する電磁エネルギを抑える効果がある。
そして、第一送電側包含部3171及び第一受電側包含部3271は、コイルの容量成分である、送電側下部コイル3161と送電側上部コイル3162の間の容量成分、そして、送電側下部コイル3161と送電側上部コイル3162の間の容量成分を高めつつ、コイル近傍の誘電損失を低減させる効果がある。
以上より、本実施の形態による電力伝送システム3は、第一の実施形態による電力伝送システム1及び第二の実施形態による電力伝送システム2よりもさらに高い電力伝送効率を図ることができ、海底、または、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに対して、より安定的に電力を供給することが可能となる。
<第四の実施形態>
図16は、本発明の第四の実施形態による電力伝送システム4の構成を示す図である。
この図で示すように、本発明の第四の実施形態による電力伝送システム4の送電装置11が潜水艇153に具備され、受電装置12がセンサ143に具備されている。受電装置12とセンサ143は、海底に設置されている。具体的には、受電装置12とセンサ143が海底の土の上に置かれている。従って、受電装置12とセンサ143は海底の土の中に埋まっていない。
図17は、本発明の第四の実施形態による電力伝送システム4のフローチャートの一例を示す図である。
潜水艇153は、例えば、図17に示すフローチャートを用いて、センサ143に接近する。センサに接近後、第一の実施形態に記載の電力伝送システム、および、電力伝送方法を用いて、センサ143への電力伝送を完了する。
本発明を用いることで、潮流が起こってセンサ143と潜水艇153の位置関係が変動した場合であっても、安定して電力供給を行うことが可能になる。
なお、送電装置11を備える潜水艇153は、船舶または海底に敷設された電力供給源等であってもよい。
また、センサ143は、石油漏れを検知する機能を有していてもよいし、潮流や水圧を測定する機能、物体の接近を検知する機能、通信機能、間欠動作機能、制御機能、のいずれか、または、それらを組み合わせた機能等を有していてもよい。
<第五の実施形態>
図18は、本発明の第五の実施形態による電力伝送システム5の構成を示す図である。
この図で示すように、本発明の第五の実施形態による電力伝送システム5の受電装置12とセンサ143が、海底の土の中に埋設されている。すなわち、電力伝送システム5の受電装置12とセンサ143の全てが海底の土の中に埋まっている。
電力伝送システム5は、海底の土の中にセンサ143を埋設することで、土中に拡散する石油の漏洩等を検知することができる。
<第六の実施形態>
図19は、本発明の第六の実施形態による電力伝送システム6の構成を示す図である。
この図で示すように、本発明の第六の実施形態による電力伝送システム6のセンサ143が海底の土の中に埋設され、受電装置12の一部、又は全てが海水中に露出している。
電力伝送システム6のセンサ143が海底の土の中に埋設され、受電装置12の一部、又は全てが海水中に露出していることで、土中に拡散する石油漏洩等を検知することができ、かつ、海底の土越しに受電装置12へ給電する必要がないため、受電装置12への給電の効率を高くできる。
<第七の実施形態>
図20は、本発明の第七の実施形態による電力伝送システム7の構成を示す図である。
この図で示すように、本発明の第七の実施形態による電力伝送システム7の受電装置12とセンサ143が、海底の土の中に埋設され、かつ、その表面が海水中に露出している。すなわち、海底に形成された凹状のくぼみに受電装置12とセンサ143が設置されており、その表面は土に覆われていない。
受電装置12とセンサ143が、海底の土の中に埋設され、かつ、その一部が海水と接していることで、土中に拡散する石油の漏洩等を検知することができ、かつ、海底の土越しに受電装置12へ給電する必要がなく、かつ、船外カメラ等の手段を用いて受電装置12、および、センサ143を検知することが容易になり、受電装置12への給電の効率を高くできると共に、給電を行うための受電装置12への接近が容易になる。
<第八の実施形態>
図21は、本発明の第八の実施形態による電力伝送システム8の構成を示す図である。
この図で示すように、本発明の第八の実施形態による電力伝送システム8の受電装置12とセンサ143が、海水中に置かれている。受電装置12とセンサ143は、バラスト等の浮力を調整する手段によって海水中に置かれていてもよいし、紐等を用いて海水中に置かれていてもよい。
受電装置12とセンサ143が、海水中に置かれていることで、海底から離れた場所におけるも石油の漏洩等による水質の変化等を検知することが可能となる。
<第九の実施形態>
図39は、本発明の第九の実施形態による電力伝送システム9の構成を示す図である。
この図で示すように、第九の実施形態による電力伝送システム9において、送電装置11は電源ケーブル18の接続部に備えられ、受電装置12は電源ケーブル19の接続部に備えられている。本発明の技術を用いることで、海水(良導体媒質13)の中であっても、無線で電力供給を行うことで、電源ケーブル間を非接触で接続することが可能になり、電源ケーブルの交換が容易で、磨耗することなく信頼性も向上する。
また、電源ケーブル18と電源ケーブル19は、送電装置11を受電装置として用い、受電装置12を送電装置として用いることで、双方向に電力供給を行うことが可能となる。また、電源ケーブル18と電源ケーブル19は、送電装置11と受電装置12の両方を備えていてもよい。さらに、送電装置11及び受電装置12は無線で情報通信する機能を搭載しているため、無線通信用の機構を別途設ける必要がなく、電力伝送と共通の機構を使用することにより、小型で低コストのシステムとすることができる。
図22は、本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の効果を実証するためのシミュレーションモデルを示す図である。
次に、図22のシミュレーションモデルを用いた第一の実施形態による電力伝送システム1の効果を実証したシミュレーションについて説明する。
第一の実施形態による電力伝送システム1は、この図で示すように、送電装置41及び受電装置42を備えている。また、送電装置41及び受電装置42は、良導体媒質として海水43で覆われている。送電装置41は送電側アンテナ411を備え、送電側アンテナ411は送電側コイル416と第一送電側包含部417を備えている。また、受電装置42は受電側アンテナ421を備え、受電側アンテナ421は受電側コイル426と第一受電側包含部427を備えている。送電側コイル416と前記受電側コイル426は、スパイラルコイルから成る。
図23は、本発明の実施例1における送電装置41の上面概略図である。
送電側コイル416は、この図で示すように、直径2mmの導線を外径220mm、内径100mmで29巻きした単層スパイラルコイル2個を、距離3mm離して対向させた構造をしている。また、給電ポートは、コイルに電界を発生させるための電力印加端子である。この対向させたヘリカルコイルに対して給電ポートから交流電力を印加する。内部誘電体417はフッ素樹脂で構成され、被覆誘電体41はアクリルで構成されている。被覆誘電体41のサイズは、縦255mm、横255mm、高さ19mmである。電力伝送システム1の共振周波数は約1MHzである。ここで、本実施例では、スパイラルコイルの外径のサイズd2と、被覆誘電体のサイズd1の比(d1/d2)が、1より大きい1.16であっても、充分高い電力伝送効率が得られている。ただし、比(d1/d2)を、1.16より大きくすれば、さらに高い電力伝送効率が得られる。
受電装置42は、送電装置41と同一の構成である。ただし、ここで示した構成は一例であって、送電装置41と受電装置42が同一の構成でなくても、同様の効果が得られる。
図24は、本発明の実施例1における電力伝送効率のシミュレーション結果を示す図である。
送電装置41と受電装置42との距離dを10cmとし、海水中において電力伝送効率のシミュレーションを行った。その結果、電力伝送効率は、この図で示すように、伝送電力の周波数fが1MHz付近において、40%以上と高い値となった。
図25は、本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の電界を示す図である。
また、図26は、本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の磁界を示す図である。
また、図27は、本発明の実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍のポインティングベクトルを示す図である。
実施例1の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の電界は、図25で示すように、コイル面と平行な面に沿って回転している。また、磁界は、図26で示すように、コイル面と平行な面に沿って放射状に生成されている。ポインティングベクトル(エネルギの流れ)は、このような電界と磁界の流れに基づいて、図27で示すように、コイル面とほぼ垂直な方向に発生する。この結果、送電装置41と受電装置42との距離が10cm程度離れた海水中であっても、コイル面に対してほぼ垂直な方向にエネルギの流れが形成され、海水中での長距離化が可能となる。
図28は、本発明の実施例1による電力伝送システム1で使用した媒質を海水から大気に変更した場合のポインティングベクトルのシミュレーション結果を示す図である。
この図は、大気中において、本実施例による電力伝送システム1の送電装置41と受電装置42を10cm離したときのポインティングベクトルのシミュレーション結果を示している。
この図からわかるように、実施例1による電力伝送システム1で使用した媒質を海水から大気に変更した場合、送受電装置面に対して垂直なエネルギの流れは生じず、エネルギは螺旋を描くような流れとなっている。すなわち、コイル面に対してほぼ垂直なエネルギの流れが生じる現象は、良導体媒質中を伝搬するエネルギ特有の現象であり、大気中を伝搬する際には生じない現象である。本発明は、良導体媒質中を伝搬するエネルギ特有のコイル面に対してほぼ垂直なエネルギの流れが生じるという現象を利用している。
図29は、関連する磁界共鳴技術を用いた場合の大気中におけるポインティングベクトルのシミュレーション結果を示す図である。
この図からわかるように、関連する磁界共鳴技術を用いた場合も、図29と同様、コイル面に対して垂直なエネルギの流れは生じず、エネルギは螺旋を描くような流れとなっている。しかしながら、この場合における電力伝送効率は90%である。なお、既に述べたように、この関連する技術による電力伝送システムを用いて、海水中において、無線電力伝送を試みても高い電力伝送効率は得られず、シミュレーションの結果では、10cmの距離で10%程度の電力伝送効率しか得られないことがわかった。
送電装置41の送電側コイル416と受電側コイル426の受電装置42を貫く鎖交磁束が最大となる位相条件における磁界は、図26で示した本実施例の三次元電磁界シミュレーションにおける送電装置41と受電装置42近傍の磁界と同一である。
関連する磁界共鳴技術と、本実施例による電力伝送システム1との物理的な相違点について、以下で説明する。
本実施例による電力伝送システム1では、図26で示したように、送電装置41の送電側コイル416を貫く鎖交磁束と、受電装置42の受電側コイル426を貫く鎖交磁束が互いに逆方向の向きとなることで、磁界が最大となり、コイル面に対して平行な磁界を生成する。
一方、関連する磁界共鳴を用いた無線電力伝送技術では、密結合にした場合に共振周波数が2つに分割し、高い方の共振周波数において、送電装置41と受電装置42のコイルを貫く鎖交磁束の位相が逆相となることが一般に知られている。また、同技術において、共振周波数が分割しない疎結合の状態においては、送電装置41と受電装置42のコイルを貫く鎖交磁束の位相が同相となることが一般に知られている。
本発明は、密結合状態ではなく、共振周波数が分割しない疎結合の状態で、送電装置41の送電側コイル416と受電装置42の受電側コイル426を貫く鎖交磁束の位相が逆相となることが、関連する磁界共鳴技術との本質的な違いである。
図30は、本発明の第一の実施形態による電力伝送システム1の効果を実際に海水中で実験した結果を示す図である。
送電装置41と受電装置42との距離dは10cmである。給電が低周波(約1MHz)で行われた場合、電力伝送効率は30%以上の高い値となり、潜水艇から海底、又は、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに対して安定的に給電することが可能となる。
図31は、本発明の第三の実施形態による電力伝送システム3の効果を実証するためのシミュレーションモデルを示す図である。
次に、図31のシミュレーションモデルを用いた第三の実施形態による電力伝送システム3の効果を実証したシミュレーションについて説明する。
第三の実施形態による電力伝送システム3は、この図で示すように、送電装置51及び受電装置52を備えている。また、送電装置51及び受電装置52は、良導体媒質53で覆われている。送電装置51は送電側アンテナ511を備えている。そして、送電側アンテナ511は、送電側下部コイル5161と送電側上部コイル5162、それらを覆う第一誘電体から成る第一送電側包含部5171、並びにその第一送電側包含部5171を覆う第二誘電体から成る第二送電側包含部5172を備えている。また、受電装置52は受電側アンテナ521を備えている。そして、受電側アンテナ521は、受電側下部コイル5261と受電側上部コイル5262、それらを覆う第一誘電体から成る第一受電側包含部5271、並びにその第一受電側包含部5271を覆う第二誘電体から成る第二受電側包含部5272を備えている。
ここで、本実施例におけるシミュレーションモデルは、図31で示すように、第二送電側包含部5172が、第一送電側包含部5171の上面及び下面(コイル面と平行な面)のみを覆う構造となっている。すなわち、第一送電側包含部5171は、2つの第二送電側包含部5172で挟み込まれる構造となっている。一方、第一送電側包含部5171の側面(コイル面と垂直な面)は、直接、送電装置51によって覆われる構造となっている。また、本実施例におけるシミュレーションモデルは、第二受電側包含部5272が、第一受電側包含部5271の上面及び下面のみを覆う構造となっている。すなわち、第一受電側包含部5271は、2つの第二受電側包含部5272で挟み込まれる構造となっている。一方、第一受電側包含部5271の側面は、直接、受電装置52によって覆われる構造となっている。
図32は、本発明の実施例2における送電装置51の側面概略図である。
第一送電側包含部5171は、縦250mm、横250mm、高さ0.5mmのフッ素樹脂で構成されている。比誘電率は6.2、誘電正接は0.0019である。
また、第二送電側包含部5172は、1つが縦250mm、横250mm、高さ2.5mmのフッ素樹脂を2つ用いて構成される。比誘電率は10.2、誘電正接は0.0024である。
また、送電装置51は、縦260mm、横260mm、高さ26.5mm、厚さ5mmのアクリルで構成されている。アクリルの比誘電率は3.3、誘電正接は0.04である。
なお、本実施例においては、受電装置52も、上述した送電装置51と同一の構成としてシミュレーションを行っている。
図33は、本発明の実施例2における送電装置51の送電側下部コイル5161を受電部側から見た図である。
また、図34は、本発明の実施例2における送電装置51の送電側上部コイル5162を受電部側から見た図である。
送電側下部コイル5161は、外周辺208mm、50巻の導体から成る配線で構成されたスパイラルコイルである。また、送電側下部コイル5161の配線の直径は1mm、配線の間隔は1mmである。
なお、送電側上部コイル5162は、送電側下部コイル5161と同サイズとした。また、送電側下部コイル5161と送電側上部コイル5162は、0.5mm離して配置されている。また、送電側下部コイル5161の最外周の端部と送電側上部コイル5162の最外周の端部とが、高周波電力の給電ポートとなる。送電側下部コイル5161の螺旋の向きと送電側上部コイル5162の螺旋の向きは、給電ポートを介して、同一方向に磁界が発生する向きで構成する。
図35は、本発明の実施例2における受電装置52の受電側下部コイル5261を送電部側から見た図である。
また図36は、本発明の実施例2における受電装置52の受電側上部コイル5262を送電側から見た図である。
受電側下部コイル5261は、外周辺208mm、50巻の導体から成る配線で構成されたスパイラルコイルである。また、受電側下部コイル5261の配線の直径は1mm、配線の間隔は1mmである。
なお、受電側上部コイル5262は、受電側下部コイル5261と同サイズとした。また、受電側下部コイル5261と受電側上部コイル5262は、0.5mmの距離を離して配置されている。また、受電側下部コイル5261の最外周の端部と受電側上部コイル5262の最外周の端部とが、高周波電力の受電ポートとなる。受電側下部コイル5261の螺旋の向きと受電側上部コイル5262の螺旋の向きは、受電ポートを介して、同一方向に磁界が発生する向きで構成する。
図37は、本発明の実施例2における電力伝送効率のシミュレーション結果を示す図である。
送電装置51と受電装置52とが海水中で10cm離れている場合、電力伝送効率のシミュレーション結果は、この図で示すように、72%以上の高い値となった。なお、共振周波数は約140kHzである。
本実施例における受電装置52の構成は、送電装置51と同一の構成である。ただし、ここで示した構成は一例であって、送電装置51と受電装置52と必ずしも同一の構成である必要はない。
本実施例によるシミュレーションで示されたように、コイルを被覆する誘電体を複数で構成することで、誘電体内の損失を増加させずに、低周波化することが可能になり、高い電力伝送効率が得られる。結果として、潜水艇から海底、又は、海底の土の中、もしくは、海水中に設置されたセンサに対して安定的に給電することが可能となる。
図40は、本発明の送電装置11の最小構成を示す図である。
本発明の送電装置11は、図40で示すように、少なくとも、送電側アンテナ111、送電側電力伝送回路112を備える。
図41は、本発明の受電装置12の最小構成を示す図である。
本発明の受電装置12は、図41で示すように、少なくとも、受電側アンテナ121、受電側電力伝送回路122を備える。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記の用にも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)送電装置と受電装置とセンサとを備え、良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
を備え、
前記受電装置は、
受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、
を備え、
前記センサは、
前記受電装置に接続され電力を受電する
ことを特徴とする電力伝送システム。
(付記2)前記送電装置は、
前記送電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C1[pF])と前記送電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C1’[pF])との合成容量成分をC10とし、前記受電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C2[pF])と前記受電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C2’[pF])との合成容量成分をC20としたときに、30>C3×d÷(C10+C20)>0.5の関係を満たすようにインピーダンスを調整するインピーダンス調整部
を備えることを特徴とする付記1に記載の電力伝送システム。
(付記3)前記受電装置は、
前記送電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C1[pF])と前記送電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C1’[pF])との合成容量成分をC10とし、前記受電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C2[pF])と前記受電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C2’[pF])との合成容量成分をC20としたときに、30>C3×d÷(C10+C20)>0.5の関係を満たすようにインピーダンスを調整するインピーダンス調整部
を備えることを特徴とする付記1または付記2に記載の電力伝送システム。
(付記4)前記送電側包含部のコイル面に沿う方向の大きさ(d1[cm])と前記送電側コイルの外径(d2[cm])と、前記受電側包含部のコイル面に沿う方向の大きさ(d1[cm])と前記受電側コイルの外径(d2[cm])との何れか一方または両方が、比(d1/d2)>1.2の関係を満たす
ことを特徴とする付記1または付記3に記載の電力伝送システム。
(付記5)前記送電側包含部は、
前記送電側コイルを覆う第一誘電体を有する第一送電側包含部と、
前記第一送電側包含部を覆う第二誘電体を有する第二送電側包含部と、
を備え、
前記受電側包含部は、
前記受電側コイルを覆う第一誘電体を有する第一受電側包含部と、
前記第一受電側包含部を覆う第二誘電体を有する第二受電側包含部と、
を備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記6)前記送電側包含部は、
前記第二送電側包含部を覆う誘電体を有する被覆誘電体
を有し、
前記受電側包含部は、
前記第二受電側包含部を覆う誘電体を有する被覆誘電体
を有する、
ことを特徴とする付記5に記載の電力伝送システム。
(付記7)前記第二誘電体は、前記良導体媒質と比重が等しい誘電体から成る
ことを特徴とする付記5または付記6に記載の電力伝送システム。
(付記8)前記第一誘電体の誘電正接は、前記第二誘電体の誘電正接よりも低いか、または、同一である
ことを特徴とする付記5から付記7の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記9)前記第一誘電体の比誘電率は、前記第二誘電体の比誘電率よりも低いか、または、同一である
ことを特徴とする付記5から付記8の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記10)前記良導体媒質は、
導電率が1×10−4より高く、かつ、比誘電率が1より高い
ことを特徴とする付記1から付記9の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記11)前記インピーダンス調整を行う移相器
を備えることを特徴とする付記1から付記10の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記12)前記移相器が、オペアンプを用いて構成されている
ことを特徴とする付記11に記載の電力伝送システム。
(付記13)前記良導体媒質が、海水、河川、淡水、水道水、土、コンクリートの何れかである
ことを特徴とする付記1から付記12の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記14)前記良導体媒質の中に発生した電界の一部もしくは全部が、前記送電装置の送電側コイル面または前記受電装置の受電側コイル面に対してほぼ平行に回転しており、かつ、前記良導体媒質の中に発生した磁界の一部もしくは全部が、前記送電装置の送電側コイル面または前記受電装置の受電側コイル面に対してほぼ平行に向いている
ことを特徴とする付記1から付記13の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記15)海水中に設置した電力供給源、船舶または潜水艇に前記送電装置を搭載し、海水中に設置したセンサ、船舶または潜水艇に前記受電装置を搭載し、前記送電装置から前記受電装置に無線で電力伝送を行う
ことを特徴とする付記1から付記14の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記16)海水中に敷設された2つの電源ケーブルの一方の電源ケーブルの接続部に送電装置を備え、他方の電源ケーブルの接続部に受電装置を備え、前記送電装置から前記受電装置に無線で電力伝送を行う
ことを特徴とする付記1から付記15の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記17)送電装置は、送電側アンテナと受電側アンテナを介して、受電装置と通信する
ことを特徴とする付記1から付記16の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記18)前記送電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C1[pF])と、前記受電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C2[pF])と、前記送電側アンテナ、前記受電側アンテナ、及び、その間に存在する前記良導体媒質で形成される容量のキャパシタンス成分(C3[pF])と、前記送電側アンテナと前記受電側アンテナとの距離(d[cm])が、30>C3×d÷(C1+C2)>0.5の関係を満たす
ことを特徴とする付記1から付記17の何れか一に記載の電力伝送システム。
(付記19)送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
自装置の送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
を備えることを特徴とする送電装置。
(付記20)受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
自装置の受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と自装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力する受電側電力伝送回路と、
を備えることを特徴とする受電装置。
(付記21)送電装置と受電装置とセンサとを備え、良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、
送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
を備え、
受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、
を備え、
前記受電装置に接続され電力を受電する
ことを特徴とする電力伝送方法。
(付記22)送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する
ことを特徴とする電力伝送方法。
(付記23)受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力する
ことを特徴とする電力伝送方法。
1、2、3、4、5、6、7、8・・・電力伝送システム
11、21、31、51・・・送電装置
12、22、32、42、52・・・受電装置
13、23,33,53・・・良導体媒質
14、24、141、142、143・・・センサ
15、151、152・・・海中で駆動する電力源
18、19・・・電源ケーブル
41・・・送電装置(被覆誘電体)
42・・・受電装置(被覆誘電体)
43・・・海水
111、211、311、411、511・・・送電側アンテナ
112、212、312・・・送電側電力伝送回路
114、214、314・・・送電側制御回路
116、216、316、416・・・送電側コイル
117・・・送電側包含部
119、219、319・・・送電側インピーダンス調整部
121、221、321、421、521・・・受電側アンテナ
122、222、322・・・受電側電力伝送回路
124、224、324・・・受電側制御回路
125、225、325・・・二次電池
126、226、326、426・・・受電側コイル
127・・・受電側包含部
129、229、329・・・受電側インピーダンス調整部
153・・・潜水艇
417・・・第一送電側包含部(内部誘電体)
427・・・第一受電側包含部(内部誘電体)
2171、3171、5171・・・第一送電側包含部
2172、3172、5172・・・第二送電側包含部
2271、3271、5271・・・第一受電側包含部
2272、3272、5272・・・第二受電側包含部
3161、5161・・・送電側下部コイル
3162、5162・・・送電側上部コイル
3261、5261・・・受電側下部コイル
3262、5262・・・受電側上部コイル

Claims (10)

  1. 送電装置と受電装置とセンサとを備え、磁界が入射した場合に、前記磁界により、内部に誘導電流を生じる良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
    前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
    を備え、
    前記受電装置は、
    受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
    前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、
    を備え、
    前記センサは、
    前記受電装置に接続され電力を受電する
    ことを特徴とする電力伝送システム。
  2. 前記送電装置は、
    前記送電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C1[pF])と前記送電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C1’[pF])との合成容量成分をC10とし、前記受電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C2[pF])と前記受電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C2’[pF])との合成容量成分をC20としたときに、30>C3×d÷(C10+C20)>0.5の関係を満たすようにインピーダンスを調整するインピーダンス調整部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。
  3. 前記受電装置は、
    前記送電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C1[pF])と前記送電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C1’[pF])との合成容量成分をC10とし、前記受電側アンテナのインピーダンスを構成するキャパシタンス成分(C2[pF])と前記受電側電力伝送回路のキャパシタンス成分(C2’[pF])との合成容量成分をC20としたときに、30>C3×d÷(C10+C20)>0.5の関係を満たすようにインピーダンスを調整するインピーダンス調整部
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力伝送システム。
  4. 前記送電側包含部のコイル面に沿う方向の大きさ(d1[cm])と前記送電側コイルの外径(d2[cm])と、前記受電側包含部のコイル面に沿う方向の大きさ(d1[cm])と前記受電側コイルの外径(d2[cm])との何れか一方または両方が、比(d1/d2)>1.2の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の電力伝送システム。
  5. 前記送電側包含部は、
    前記送電側コイルを覆う第一誘電体を有する第一送電側包含部と、
    前記第一送電側包含部を覆う第二誘電体を有する第二送電側包含部と、
    を備え、
    前記受電側包含部は、
    前記受電側コイルを覆う第一誘電体を有する第一受電側包含部と、
    前記第一受電側包含部を覆う第二誘電体を有する第二受電側包含部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の電力伝送システム。
  6. 送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
    自装置の送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
    を備えることを特徴とする送電装置。
  7. 受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
    自装置の受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと自装置の送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と自装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力する受電側電力伝送回路と、
    を備えることを特徴とする受電装置。
  8. 送電装置と受電装置とセンサとを備え、良導体媒質において無線で電力伝送を行う電力伝送システムであって、
    送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナと、
    前記送電装置の送電側アンテナを介して、前記良導体媒質のインピーダンスと前記送電装置の前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電装置の受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する送電側電力伝送回路と、
    を備え、
    受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナと、
    前記送電装置の出力した電力を入力する受電側電力伝送回路と、
    を備え、
    前記受電装置に接続され電力を受電する
    ことを特徴とする電力伝送方法。
  9. 送電側コイルと当該送電側コイルを覆う誘電体を有する送電側包含部から成る送電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと前記送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を出力する
    ことを特徴とする電力伝送方法。
  10. 受電側コイルと当該受電側コイルを覆う誘電体を有する受電側包含部から成る受電側アンテナを介して、良導体媒質のインピーダンスと送電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整と前記受電側アンテナの可変容量と可変インダクタとのインピーダンス調整とで定まる共振周波数で電力を入力する
    ことを特徴とする電力伝送方法。
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