JP2014192288A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、安価であるが、高密度な励起光に対して耐性の低い接着剤を、蛍光体プレートの固定に利用できる半導体発光装置を提供することにある。
【解決手段】
励起光源3から出射された励起光を集光する集光レンズ4と、集光レンズで集光された励起光が通る貫通孔7とを設けたホルダー部6と、貫通孔を通過した励起光を波長変換する透光性部材9とを備え、貫通孔は励起光源側から順に小径の孔部7aと中径の孔部7cと大径の孔部7dが段差状に繋がって形成され、小径の孔部7aの口径は中径の孔部7cの口径より小さく、中径の孔部7cの口径は大径の孔部7dの口径より小さくなっており、透光性部材9は大径の孔部7dの段差面に接着剤で固着され、中径の孔部7cの段差面と透光性部材9の底面とが離間していることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光装置に係わり、特に、半導体発光素子(例えば、半導体レーザーもしくは発光ダイオード)と波長変換部材(例えば、蛍光体)とを組み合わせた構造の発光装置に関するものである。
従来、半導体レーザー光源と蛍光体とを組み合わせた構造の発光装置が提案されており、特に高出力な半導体レーザー光源を使用する場合は車両用前照灯にも応用される。
特許文献1に記載の発光装置は、半導体レーザー素子、半導体レーザー素子から離間した位置に配置された蛍光体プレート、半導体レーザー素子と蛍光体プレートとを保持するホルダー等を備えている。蛍光体プレートは接着剤でホルダーに固定され、ホルダー開口部は蛍光体プレートにより塞がれている。
半導体レーザー素子から出射したレーザー光は、素子幅より十分幅広いホルダー開口部を通過し、開口部上に配置された蛍光体プレートに照射される。レーザー光が照射された蛍光体プレートは、これを透過するレーザー光とレーザー光で波長変換され放出される波長変換光(発光)との混色光を外部に放出する。
特許文献2に記載の発光装置は、半導体レーザー素子、半導体レーザー素子を気密封止したCANパッケージ、特許文献1よりもCANパッケージからさらに離間した位置に配置された蛍光体プレート、CANパッケージと蛍光体プレートとの間に配置された集光レンズ、CANパッケージと蛍光体プレートと集光レンズとを保持するホルダー等を備えている。蛍光体プレートをホルダーに固定するために、固定部材とスリーブで蛍光体プレートを係合して接着剤を使わずに固定している。
レーザー光は、集光レンズで集光されホルダーの貫通孔を通過し、当該貫通孔の上に配置された蛍光体プレートをスポット的に照射する。レーザー光が照射された蛍光体プレートは、これを透過するレーザー光とレーザー光で波長変換され放出される波長変換光(発光)との混色光を外部に放出する。
特開2008−235744 特開2010−165834
しかしながら、特許文献1に記載の発光装置は、接着剤で蛍光体プレートを接着固定する際、蛍光体とホルダーが接する面全体に接着剤を行き渡らせるために、接着面積より多めの接着剤を塗布し、その後蛍光体プレートの上から荷重を加えて固定させる。しかし、接着剤量が過剰のためにホルダー開口部の貫通孔側に接着剤がはみ出し溜まる可能性がある。
集光レンズを使用しない特許文献1のレーザー光は比較的広角に出射される。このレーザー光は開口端部のはみ出した接着剤に当たる可能性があるが、集光レンズを使わずに十分発散した広角なレーザー光はパワー密度が低いため、はみ出した接着剤に当たっても接着剤が変質することはない。しかし、蛍光体に当ったレーザー光は熱にも変換されるため、蛍光体プレート自体の温度は上昇する。その蛍光体プレートの熱は接着剤に伝わり、ホルダーと十分接触している部分の接着剤は放熱性を確保しているが、ホルダー開口端部に溜まっている接着剤はホルダーと十分接触していないために、はみ出した部分の接着剤は温度の上昇によって分解し黒化する。これにより、蛍光体プレートへのレーザー光の入射効率は低下し、混色光の光取出しも悪くなる。
引用文献2の場合、接着剤より高価な固定部材や溶接スリーブを使用しているため素材費が高くなるという問題がある。
本発明は、接着剤が貫通孔にはみ出しても高密度なレーザー光や熱で変質することなく、安価な接着剤を蛍光体プレート固着に利用できる半導体発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体発光素子を備えた励起光源と、前記励起光源から出射された励起光を集光する集光レンズと、前記集光レンズで集光された励起光が通る貫通孔とを設けたホルダー部と、前記貫通孔を通過した励起光を波長変換する透光性部材とを備え、前記貫通孔は前記励起光源側から順に小径の孔部と中径の孔部と大径の孔部が段差を有して繋がって形成され、前記小径の孔部の口径は前記中径の孔部の口径より小さく、前記中径の孔部の口径は前記大径の孔部の口径より小さくなっており、前記透光性部材は、前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面に接着剤を介して前記貫通孔を覆って固定され、当該透光性部材における前記励起光源側の底面と前記中径の孔部における前記励起光源側の段差面との間の距離は、前記透光性部材における前記励起光源側の底面と前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面との間の距離よりも離間していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、接着工程で透光性部材に荷重が加わることで、過剰に塗布された接着剤は、透光性部材の底面と大径の孔部の段差面とで挟まれ押さえられ、勢いよく接着面全体に広がる。中径の孔部に到達した接着剤ははみ出し始めるが、中径の孔部の段差面と透光性部材の底面との間は十分離れているため、接着剤は、中径部の孔部へ抜け出た途端に荷重による押し圧がなくなり、移動速度は落ち、中径部の孔部の段差面の空間内で溜まり止る。これにより、集光レンズで集光された高密度な励起光が通過する小径の孔部まで接着剤がはみ出すことはなく、接着剤の変質も起こらない。よって波長変換部材である透光性部材への入射効率を維持でき、白色光の光取出しも低下することはない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、少なくとも前記小径の孔部に対向する領域と、前記大径の孔部の段差面に対向する領域の間が、粗面状になっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、透光性部材の底面が粗面状になっているため、透光性部材の接着工程において中径の孔部へ抜け出た接着剤は、透光性部材の凹凸状の粗面部が抵抗となってはみ出る勢いをさらに抑えられる。これにより、粗面部は、請求項1に記載の粗面のない透光性部材よりも、透光性部材へはみ出る接着剤の範囲を小さく制御することができるため、接着剤のはみ出しが原因で起こる半導体発光装置の歩留まり低下を改善できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1から請求項2に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、前記小径の孔部と対向する領域と、前記中径の孔部の段差面と対向する領域内が局部的に粗面状になっていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、透光性部材の底面は小径の孔部および中径の孔部と対向する領域が粗面化され、大径の孔部と接触する透光性部材の底面は平坦となっているため、大径部の段差面と透光性部材の底面が重なる接着面の領域では接着剤が行き渡りやすくなる。これにより、大径の孔部と接触する透光性部材の面の間は平坦になり空乏部が発生する懸念はなくなり、半導体発光装置は再現性の良い放熱性を確保することができる。
また、請求項2または3に記載の発明によれば、透光性部材における励起光の入射面が粗面化されているため、請求項1の粗面のない透光性部材に比べて、励起光は散乱で広がり、急峻だった入射強度の面内分布はなだらかにし、透光性部材で波長変換された混色光の色ムラを改善することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記小径の孔部と対向する粗面領域と、前記中径の孔部の段差面と対向する粗面領域は、平坦部を介して離れていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、前記中径の孔部の段差面と対向する領域内が局部的に粗面状になっていることを特徴とする。
請求項4または請求項5に記載の発明によれば、透光性部材の底面は、中径の孔部の段差部と対向する領域内が部分的に粗面化されている。これにより、はみ出した接着剤が粗面領域に浸入した時、粗面部分で勢いが減少し、粗面部から平坦部を乗り越える際発生する表面張力で接着剤の動きは完全に止まり、はみ出す範囲を制御することが可能になり、製造バラツキを抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、半導体発光素子を備えた励起光源と、前記励起光源から出射された励起光を集光する集光レンズと、前記集光レンズで集光された励起光が通る貫通孔とを設けたホルダー部と、前記貫通孔を通過した励起光を波長変換する透光性部材とを備え、前記貫通孔は前記励起光源側から順に小径の孔部と大径の孔部が段差を有して繋がって形成され、前記透光性部材における前記励起光源側の底面には凹部が形成されており、前記小径の孔部の口径は前記凹部の口径より小さく、前記凹部の口径は前記大径の孔部の口径より小さくなっており、前記透光性部材は、前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面に接着剤を介して前記貫通孔を覆って固定され、当該透光性部材における前記励起光源側の凹部の段差面と前記大径の孔部における前記励起光源側の段差面との間の距離は、前記透光性部材における前記励起光源側の底面と前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面との間の距離よりも離間していることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の凹部の段差面は、粗面状になっていることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載の発明において、前記大径の孔部における前記励起光源側の段差面は、前記透光性部材における前記励起光源側の凹部に対向する領域内が、粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
請求項6から請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の中径の孔部をなくし、透光性部材の底面に凹部を形成しても、第1の実施の形態と同じ効果を得ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8に記載の発明において、前記第1の透光性部材は前記励起光源側から順に散乱プレートと蛍光体プレートが積層されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、散乱プレートに入射した励起光は散乱により広がってから、蛍光体プレートを励起するため外部へ出射する混色光の色ムラを低減する。
さらに請求項2、3、4、7との組合せでは散乱プレートの入射面が粗面加工されているため、励起光は粗面部と散乱プレートの2段階で散乱し広がり、入射面に粗面のない請求項1、5、6の発光装置に比べてより広く散乱させることができる。これにより、蛍光体プレートに照射される励起光の入射強度の面内分布はより一層均一になり、外部へ出射する混色光の色ムラをさらに低減することができる。
本発明によれば、はみ出した接着剤は、中径の孔部の空間のみにはみ出し留まるため、小径の孔部を通る高密度な励起光に曝されることはない。これにより、接着剤は変質せず、透光性部材への励起光の入射効率が低下は起こらず、透光性部材から外部へ放射される混色光の光取出しを長期的に維持することが可能になる。また透光性部材の固着に安価な接着剤を使用できるため、半導体発光装置に掛かる素材費を安くすることができる。さらに、接着面に接着剤を十分に行き渡らせるほどの過剰の接着剤を使用することができるため、透光性部材の接着強度を確保できる。
本発明の第1の実施の形態で、半導体発光装置1の光軸Aを含む鉛直面で切断した断面図 第1の実施の形態における半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図 第1の透光性部材9の接着工程の概略図 本発明の第2の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の第3の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 第1の実施の形態における励起光の光線イメージ 本発明の第4の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の第5の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の第6の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 第6の実施の形態における透光性部材9形状と部分粗面のパターン 本発明の第7の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の第8の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の第9の実施の形態で、貫通孔7付近の拡大図 本発明の実施の形態との比較例で、貫通孔7付近の拡大図
図1は、本発明の第1の実施の形態の半導体発光装置1の光軸Aを含む鉛直面で切断した断面図である。
図1に示すように、半導体発光装置1は、半導体発光素子2を備えた励起光源3、集光レンズ4、透光性部材9、これら各要素を保持するホルダー(第1のホルダー6、第2のホルダー11、第3のホルダー12)などで構成されている。本実施の形態の励起光源3は半導体レーザー素子2を搭載したCANパッケージに相当する。
透光性部材9は蛍光体プレートで、励起光源3から出射された励起光よりも長波長の光に波長変換する。蛍光体プレートの材料としては、Ce等の付活剤が導入されたYAGとAl23との複合体からなる板材であってもよいし、Al23の代わりにガラスバインダーやその他の材料から成ってもよい。
本実施形態の蛍光体層は、Ce等の付活剤が導入されたYAG(25wt%)とAl23(75wt%)との複合体からなる板材(0.4mm×0.8mmの矩形板状)を用いている。蛍光体プレートの厚みは200μmのものを用いた。ただ用途により所望の色度に調整する必要があるため、蛍光体濃度にもよるが蛍光体層の厚みは50〜300μmの範囲で適宜変更している。また、透光性部材9は矩形板状に限定されず円柱、直方体であってもよい。
第1のホルダー6は、透光性部材9を保持するための部材6aと、ステンレスやアルミニウム等の高い熱伝導性材料の金属製円筒型の筒部6bとから成り立っている。貫通孔7は、半導体発光素子2から出射するレーザー光の光軸Aを中心に保持部材6aの厚み方向に形成されている。
図2に半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図を示す。図2に示すように、貫通孔7は、集光レンズ4で集光され発散した励起光17が通過する孔で、励起光源3側の小径の孔部7aと、励起光源3と反対側の大径の孔部7dと、小径の孔部7aと大径の孔部7dとの間に位置する中径の孔部7cと、3種類の異なる口径をもつ孔部と孔部が段差状に繋がって形成されている。中径の孔部7cの直径サイズは小径の孔部7aより大きく、中径の孔部7cの直径サイズは大径の孔部の7dより小さくしている。また、中径の孔部の深さは小径の孔部の深さより浅くしている。
透光性部材9は、励起光源3側の大径の孔部7dの段差面7kに接着剤で固定されている。接着剤13は耐熱性や耐光性に比較的強いシリコーン系の樹脂を使った。本発明の実施形態ではジメチル系シリコーン樹脂を使用した。また、ジメチル系シリコーン樹脂より性能は落ちるが、エポキシ樹脂より耐光性や耐熱性の高い脂環式エポキシ樹脂やフェノール系シリコーン樹脂を使用してもよい。接着剤は透明でもよいが、散乱材の混ざった透光性のものや85%以上と高反射の白樹脂を使えば、透光性部材9で後方散乱した励起光を反射し吸収しにくくなるため、接着剤の変質防止に役立つ。接着剤は吐出量を精度良く制御できるディスペンサー15で塗布した。
図3の(a)のように、ディスペンサー15で透光性部材9と大径の孔部7dの段差面7kが接触する接着面14のほぼ中間位置に、透光性部材9の相似形の概ね線状(図示せず)に接着剤13を塗布する。接着材量は透光性部材9と接着面14に必要な量よりも多めで、本実施の形態では5割増しの1.5倍過剰に塗布した。貫通孔7はAg、Alもしくはこれらを含む合金の反射膜が形成されている(図示せず)。中径の孔部7cの直径は、励起光漏れや入射効率を考えて、透光性部材9のサイズより小さくしている。本実施形態の小径の孔部7aの直径はΦ200μmとしているが、透光性部材9の短辺の長さ400μmより小さいΦ100μm〜Φ300μmを適宜選ぶことも可能である。中径の孔部7cの直径は、小径の孔部7aより大きく透光性部材9より小さくする必要があるため、400μm未満になる。本発明の実施の形態では、透光性部材9と接着面14との接触面積をできるだけ取れるように小径の孔部7aより25%増しのΦ250μmとした。接着剤の厚みは約10μmになるように透光性部材9の押し圧を調節した。小径の孔部7aの深さは500μmとしている。
図3の(b)のように、透光性部材9を載せ、透光性部材9の接触する面全体に接着剤13が均一な厚みで行き渡るように、透光性部材9の上から荷重を加える。透光性部材9は、大径の孔部7cの段差面7kに接着剤で固着される。
図3の(c)のように、大径の孔部7dの段差面7kからはみ出した接着剤13bは、励起光源3側の透光性部材9の底面20へ伝い流れると同時に、中径の孔部7cの壁面7jおよび丸面状の角部7eへ流れ溜まっていく。接着面14と透光性部材9との10μm程度の狭い隙間から中径の孔部7cの50μm以上の広い空間へ流れると接着剤の速度は急激に遅くなる。はみ出した接着剤は、中径の孔部7cの壁面7jと丸面状の角部7eへ流れ、孔部7cの段差面に溜まっていくが、はみ出す分がなくなれば接着剤13bの流れも止まる。その際もう一方の励起光源3側の透光性部材9の底面20に沿ってはみ出した接着剤も光軸Aの方向へ動くが、こちらもはみ出す分がなくなればその流れも止まる。すなわち、中径の孔部の領域内にはみ出した接着剤を留めるためには、接着剤の量と中径の孔部7cの段差面7h上の空間体積と接着剤の粘度とを適宜調整することで、小径の孔部7aに接着剤がはみ出すことを防止できる。
表1は、はみ出し接着剤13bの量に対して必要な中径の孔部7cのサイズをシミュレーションした結果である。数1に示すとおり、透光性部材9や中径の孔部7cや小径の孔部7aのサイズから必要な接着剤量を計算した。数2に示すとおり、設定した塗布接着剤13の割り増し倍数から塗布接着量を計算し、数3より中径の孔部7cへのはみ出し量を計算した。ただし、はみ出し量は、中径の孔部7c以外に矩形状の透光性部材9の周囲にもはみ出すため、数3ではその孔部7cへはみ出す量を全体の半分としている。数4に示すとおり、中径の孔部7cの深さを設定して、はみ出し許容度、すなわち、はみ出した接着剤13bをその孔部7cにどれだけ溜めることが可能かを計算した。数5に示すとおり、中径の孔部7cに接着剤13bのない空きスペース8がどれだけあるかを計算した。製造バラツキを考慮して空きスペース8が30%以上ある場合を「○」とし、30%未満を「×」とした。
Figure 2014192288
表1に示すとおり、本発明では1.5倍の割り増し倍数で接着剤13を過剰に塗布した場合や、小径の孔部7aの直径をΦ300μmと大きくした場合でも、中径の孔部7cの深さは50μmあれば、はみ出した接着剤13bを余裕で溜めることができ、小径の孔部7aへはみ出すことを防止できることがわかった。また、2倍の割り増し倍数で接着剤を過剰に塗布した場合や、小径の孔部7aの直径をΦ100μmとした場合でも、中径の孔部7cの深さは100μmあれば、接着剤13bのない空きスペース8を30%以上確保できることがわかった。
本発明の実施形態では、中径の孔部7cの深さを50μm以上、小径の孔部7aの直径よりも25%増しのΦ250μmで形成しているため、励起光源3側の透光性部材9の底面と中径の孔部7cの段差面とは離間した構造となっている。これにより、中径の孔部7cと小径の孔部7aとの間で30%以上の接着剤13bのない空きスペースを確保することができるため、高密度な励起光17に接着剤13bは曝されず済み変質する懸念もない。
Figure 2014192288
Figure 2014192288
Figure 2014192288
Figure 2014192288
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本発明の実施形態の接着剤13の粘度は3Pa・sのものを使用したが、1〜10Pa・sであってもよい。接着剤13の硬化は恒温槽に第1のホルダーをセットし、150℃×4時間で硬化させた。第1の実施の形態の場合、1Pa・s未満の低い粘度の接着剤を使うと、小径の孔部7aに流れ接着剤がはみ出す可能性が出てくるため注意が必要である。
図3(d)のように、透光性部材9の側面部の周囲に光反射部材10を形成している。光反射部材10は、酸化チタン、硫酸バリウムもしくは酸化亜鉛など高屈折率なサブミクロンサイズの粒子をシリコーン樹脂に混ぜて作製した白色樹脂を使用しており、ディスペンサーなどの吐出機で透光性部材9の周囲を埋め、その後加熱し硬化させた。この光反射部材10は、透光性部材9の側面から漏れる励起光や波長変換光を85%以上反射し、透光性部材9の直上の方へ混色光の指向性を狭くすることができため、輝度向上を図ることができる。
図2に示すとおり、第1の実施の形態の中径の孔部7cの角部7eは丸面状で、丸み面取り加工がされている。丸み面取り以外に45度のC面取りやそれ以外の角度の面取りで角部が直角にならないようにした。大径の孔部7dの段差面7kからはみ出した接着剤13bは中径の孔部7cの壁面7jと丸面状の角部7eとに流れるが、角部7eを丸面にしていることにより、接着剤13bが壁面7jから段差面7hに流れ易くなり、はみ出た接着剤13bと、中径の孔部7cの壁面7jや角部7fや段差面7hとの間に空乏部が発生しない密着状態になる。これにより、はみ出した接着剤13bの放熱経路を確保することができ、透光性部材9の励起によって発生する熱で接着剤が変質することを防ぐことができる。
図4に示す第2の実施の形態における中径の孔部7cの角部7fは、ほぼ直角に加工されている。この場合、接着面14からはみ出した接着剤13bのほとんどは孔部7cの壁面7jと直角な角部7fに流れ溜まるが、塗布した接着剤量や透光性部材9の押さえ方や塗布位置によってはみ出す接着剤13bの勢いが変化し、垂直に流れ落ちず、直角な角部7fに空乏部21が発生する懸念がある。この空乏部21は、はみ出した接着剤13bの放熱性を低下させ、透光性部材9が励起によって発生する熱で接着剤が変質させる可能性がある。以上のことから、小径の孔部まで接着剤がはみ出すことはないので、中径の孔部7cの角部7eは、直角でもよいが、好ましくは面取りした角部の方がよい。面取りによって、ホルダーの貫通孔加工時にできるバリも除去できるという利点もある。
図5に示すとおり、第3の実施の形態の中径の孔部7cの角部7gは窪みをもたせており、小径の孔部7aと中径の孔部7cの境界部7bはその窪みより励起光源と反対側へ高くなっている。接着面14からはみ出した接着剤は中径の孔部7cの壁面7jを伝い窪んみ7gに流れ溜まる。角部7eは丸みを帯びているため空乏部21ができることなく、該境界部7bの位置はその窪み7gより励起光源3の反対側へ高くなっているため、溜まった接着剤13bが小径の孔部7aまで移動しにくくなっている。これにより、はみ出した接着剤13bは、高密度な励起光に曝さらされず、空乏部もできないため、変質することはない。
図14に示す比較例では中径の孔部7cの段差面7hは、小径の孔部7aに向かうほど励起光源3側へ傾斜した構造になっている。この構造の場合、塗布量をできるだけ少なくし、塗布位置を高精度に管理した方がよいが、その段差面7hが傾斜しているため、大径の孔部7dの段差面7kからはみ出した接着剤13bは、中径の孔部7cの段差面7hに沿って流れていき小径の孔7aにはみ出る恐れがある。その場合は、高密度の励起光17が溜まった接着剤13cに当たる可能性が出てくるため、接着剤13cが変質し、励起光の透光性部材9への入射効率を低下させる原因になる。また、比較例に限ったことではないが、塗布量を過剰に塗布できなければ、透光性部材9と大径の孔部7dの段差面7kの間に接着剤13aが十分行き渡らず接着層に空乏部21ができ、透光性部材9の放熱性が悪くもなる。
このことから、第1から第3の実施の形態における中径の孔部7cの段差面7hは、光軸Aに対して垂直面か、もしくは光軸Aに向かって励起光源3と反対側の方へ傾けた方がよい。
図6に第1の実施の形態における励起光の光線イメージを示す。集光レンズ4で集光した高密度な励起光17の焦点18は、励起光源3側の透光性部材9の近くに位置しており、一度集光した励起光17は発散しながら透光性部材9の底面20に入射する。はみ出した接着剤13bの範囲は小径の孔部7aの領域内に入ることはないため、励起光が接着剤13bに当たることもない。
第2および第3の実施の形態も同様である。焦点を透光性部材9の直下もしくは透光性部材9の中に置いてもよいが、その場合、入射光の強度分布が急峻になり、外部に放射される混色光の色ムラを大きくするため、焦点はできるだけ透光性部材9から離して置くようにした方がよい。
図7は、本発明の第4の実施の形態で、透光性部材9の励起光源3側の底面20を粗面状にした半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図7の示すとおり、透光性部材9の励起光源3側の底面20内、すなわち、少なくとも小径の孔部7aに対向する領域と、前記大径の孔部7dの段差面7kに対向する領域の間が、粗面状に加工されている。その粗面部16aと大径の孔部7dの段差面7kとが重なる面は接着剤13を介して固着させている。粗面処理はサンドブラスト法で行い、平均粗さ(Ra)が2μmになるように研磨粒の粒径を選んだ。接着剤13の粘度にもよるが、Raは0.3〜10μmの範囲から適宜選んだ。ただし、Raが低すぎるとはみ出た接着剤の勢いを抑える抵抗力が弱まり、はみ出る範囲にバラツキが出てくる。逆にRaが高すぎると凹凸部に空乏部が発生し易くなり、励起した際発生する透光性部材9の熱引きを悪化させる原因になる。以上のことを考慮すると、バラツキを抑えつつ、空乏部を発生させないRaの範囲は0.5〜5μmが好ましい。粗面部16aの範囲は、粗面処理費用を安価にするために、マスクを使わずに透光性部材9の底面20全体をサンドブラスト処理した方がよい。しかし、透光性部材9の端部まで粗面処理された場合、その凹凸部がクラックを誘発する恐れがあるため、大径の孔部7dの段差面7kに対向する透光性部材9の底面20の端部は粗面処理せず平坦な方がよい。
透光性部材9の接着工程において、大径の孔部7dの段差面7kからはみ出した接着剤13bは、大径の孔部7dの段差面7kと中径の孔部7cの段差面7hが離間しているため、勢いが減りつつ透光性部材9に伝い流れるが、透光性部材9の粗面部16aが抵抗となって接着剤13bの動きはさらに減速され止まりやすくなる。これにより、第1の実施の形態の粗面のない透光性部材9と比べて、接着剤13bがはみ出る範囲を小さくすることができる。すなわち、その粗面部16aは接着剤のはみ出し範囲や量を制御し、製造バラツキを抑えることが可能になる。
第4の実施の形態における透光部材9の粗面部16aは、粗面のない第1の実施の形態に比べて、入射する励起光17を散乱し広げているため、透光性部材9から外部へ放出される混色光の色ムラを改善することができる。
図8は、第5の実施の形態で、透光性部材9の励起光源3側の底面20において、小径の孔部7aと対向する領域と、中径の孔部7cの段差面7hと対向する領域内とを粗面状にした半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図8に示すとおり、透光性部材9の底面20において、粗面処理のない平坦部分は大径の孔部7dの段差面7kに対向する領域である。部分粗面部16bは、小径の孔部7aと対向する領域と、中径の孔部7cの段差面7hと対向する領域内、すなわち、中径の孔部7cと対向する領域内である。部分粗面方法は、フォトリソグラフィー法にて平坦部にしたい大径の孔部7dの段差面7kに対向する部分のみレジストなどでマスクし、サンドブラスト法にて透光性部材9の露出した部分のみを研磨粒で凹凸処理し、マスクを除去すれば、所望の部分だけを粗面状にすることができる。これにより、接着剤を介して大径の孔部7dと重なる透光性部材9の底面の領域、すなわち、接着層13aに相当する領域は平坦になっている。ところで、第4の実施の形態において、接着層13aに相当する透光性部材9の底面は凹凸状になっているため、空乏部が発生する懸念がある。これに対して第5の実施の形態は接着層13aに相当する透光性部材9の部分が平坦のままのため、接着剤は行き渡りやすく接着層13aに空乏部が発生する懸念はなくなり、半導体発光装置1の放熱性を確保できる。
第5の実施の形態における円状の粗面部分16bのサイズは、中径の孔部7cの口径と同じく光軸Aを中心にΦ250μmとした。これは、透光性部材9の接着面14相当の部分の平坦性を確保できるサイズであり、上限値になる。また、はみ出た接着剤13bが小径の孔部7aまで流れない下限のサイズは、中径の孔部7cの口径と小径の孔部7aの口径との間の中間のΦ225μmとしている。
図9は、第6の実施の形態で、透光性部材9の励起光源3側の底面20において、中径の孔部7cの段差面7hと対向する領域を粗面状にした半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図9に示すとおり、励起光源3側の透光性部材9の底面において、大径の孔部7dの段差面7kに対向する領域と、小径の孔部7aと対向する領域とは粗面処理されていない平坦な状態とした。部分粗面16cは、中径の孔部7cの段差面7hと対向する領域内のみとした。これにより、はみ出した接着剤16bが粗面領域16cに浸入した時、粗面部分で勢いが減少した後、粗面の凹凸部から平坦部を乗り越える際発生する表面張力で接着剤16bの動きは完全に止まめることができる。第6の実施の形態は、第1から第5の実施の形態に比べて、さらにはみ出す範囲を制御することが可能になり、接着剤の変質を防止できること以外に、製造バラツキのない半導体発光装置1を作ることができる。
粗面処理方法は第5の実施の形態と同様に、フォトリソグラフィー法、サンドブラスト法およびマスク除去で部分粗面16cを形成した。
第6の実施の形態における回転体状の部分粗面16cのサイズは、光軸Aを中心に外周がΦ250μmで、内周がΦ225μmとしている。その外周の上限サイズは中径の孔部7cの口径に相当している。これは、大径の孔部7dの段差面7kに対向する透光性部材9の底面20の平坦性を残し、接着性の確保や接着層13aに空乏部の発生を防止するためである。その外周の下限サイズは、粗面処理のフォトリソグラフィー精度や透光性部材のダイボンド精度のレベルの20μm以内でよいが、接着面14からはみ出した接着剤に粗面の凹凸が抵抗に浸入してすぐに減速できるように、できるだけ中径の孔部7cの外周サイズに近い10μm以内の方が好ましい。部分粗面16cの内周は、はみ出た接着剤13bが小径の孔部7aまで流れないように、上限サイズは中径の孔部7cのサイズと小径の孔部のサイズの中間のΦ225μmとした。ただ、第6の実施の形態は接着剤13bを止める能力が高く、部分粗面16cの下限サイズは小径の孔部7aから5μm程度離れていればはみ出した接着剤13bを止めることができるため、小径の孔部7aのサイズがΦ200μmであれば内周の下限サイズはΦ205μmとなる。
図10は、回転体状の部分粗面16cの形状のバリエーションを示している。図10(a)は円柱状の透光性部材9の中心、すなわち、光軸Aを中心として同心円状に部分粗面16cが形成されている。図10(b)は、本発明の実施の形態のパターンと同じだが、矩形の透光性部材9の光軸Aが通る点を中心に、同心円状に部分粗面16cを形成している。図10(c)は、入射する励起光17が楕円状の場合、小径の孔部7aの形状も楕円の方が入射効率は高くなるため、矩形の透光性部材9の光軸Aが通る点を中心に、楕円状の部分粗面16cを同心円状に形成している。図10(d)は、部分粗面された中径の孔部7cの段差面7hと対向する領域16c以外に、小径の孔部7aと対向する領域内16dも粗面処理している。この2つの粗面処理された領域は平坦部を介して離れて形成されている。小径の孔部7aと対向する粗面部分16dのサイズは、小径の孔部7aの口径とほぼ同じにしている。これは、入射した励起光を全て散乱させて、外部へ放射する混色光の色ムラを改善するためである。中径の孔部7cに対向する粗面部分16cのサイズは、外周が中径の孔部7cのほぼ同じ口径であり、内周が小径の孔部と中径の孔部の口径のほぼ中間としている。
第4から第6の実施の形態のように透光性部材9に粗面処理した場合、粗面処理していない実施形態に比べて接着剤の流れを止めやすくなるため、接着剤13の粘度はもっと低くいものでもよく、下限を0.5Pa・sまで低くすることができる。
また、透光性部材9の底面が粗面処理されていれば、図14に示すような中径の孔部7cの段差面7hが励起光源側へ傾いていても接着剤13bの流れを止められるため、孔部の加工精度(−10度以内)程度の傾きがあっても、小径の孔部7aまで接着剤13bがはみ出ることはない。
第4から第6の実施の形態において、透光性部材9の底面20に粗面処理を施しているが、中径の孔部7cの壁面7jや角部7eや段差面7hの少なくとも一つに粗面処理を施してもよい。これにより、はみ出した接着剤13bが広がる範囲を制御することが可能になるが、中径の孔部7cが凹凸状になることで空乏部が発生する可能性が出てくるため、放熱性を確実に確保したい場合、粗面処理は段差面7hのみか、未処理の方が好ましい。
図11は、第7の実施の形態で、励起光源3側から順に透光性部材9が、散乱プレートと蛍光体プレートが積層された半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図11に示すとおり、透光性部材9は散乱プレート9bと蛍光体プレート9aとを組合せてもよい。拡散プレート9bは散乱材となる25wt%Al23粒子を母体のガラスに混ぜて板状に成型したものを使用した(厚み400μm)。蛍光体プレート9aは第1の実施の形態で記載したものと同様の組成のものを用いた。厚み80μmとした以外の形状やサイズは第1の実施の形態と同じとした。透光性散乱材であるAl23粒子を母体となるガラスに混ぜている。散乱材は他にもTiO2など母体となる材料よりも高屈折率であればよい。散乱材の濃度は25wt%としたが、蛍光体プレートから外部に放出する混色光の色度や色ムラを調整するために、拡散プレート9bの散乱材濃度や厚みや、蛍光体プレートの蛍光体濃度やサイズを適宜変更する必要があることは言うまでもない。
第7の実施の形態では、蛍光体プレートに直接励起光を入射する場合に比べて、散乱プレートに入射した励起光は散乱により広がり、入射強度がなだらかな分布になり蛍光体プレートから外部へ出射する混色光の色ムラを低減する。さらに第4、5の実施の形態は散乱プレートの入射部が粗面化されるため、励起光は粗面部と散乱プレートとの2段階で広がり、第1、2、3、6の実施の形態の半導体発光装置に比べて、蛍光体プレートに照射される励起光の入射強度の面内分布はより一層均一になり、外部へ出射する混色光の色ムラをさらに改善することが可能になる。
図12は、第8の実施の形態で、大径の孔部7dを平坦化し、透光性部材9の側面部が光反射部材10で囲まれている半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図12に示すとおり、第1の実施の形態にあった大径の孔部7dの壁面7iをなくすことで平坦化している。その壁面7iの代わりにダム材19を透光性部材9の周囲に形成し、その後光反射部材10の白樹脂を一定量注入すれば、大径の孔部7dは別段なくとも光反射部材10を形成することができる。ダム材19は、透光性部材9の高さ近くまで形成するために高粘度な樹脂の方がよく、透光性のものでもよいが拡散反射性のある白樹脂の方が好ましい。
図13は、第9の実施の形態で、透光性部材9の底面20に凹部22を形成した半導体発光装置1の貫通孔7付近の拡大図である。
図13に示すとおり、第1の実施の形態にあった貫通孔7に形成していた中径の孔部7cをなくし、それに代わって透光性部材9の底面20に凹部22を形成している。励起光源からの入射光は凹部22の段差面に照射される。その凹部22の口径は、小径の孔部7aより大きく、大径の孔部7dより小さい。凹部22の深さは、小径の孔部7aより浅い。また、凹部22は、空きスペースが30%以上できる深さと口径を確保しており、本実施の形態では、第1の実施の形態と同じ寸法で成型加工している。これにより、接着層16aから凹部にはみ出した接着剤13bが小径の孔部7aまで到達することはない。
第9の実施の形態は粗面処理を施していないが、凹部22を粗面処理することによって、はみ出した接着剤の動きの制御や入射光の散乱性向上が可能になる。また、中径の孔部7cの段差面7hのない本実施の形態は、はみ出した接着剤13bが凹部22に溜まりにくいため、大径の孔部7dの段差面7iに粗面処理を施すことによって、はみ出した接着剤13bの動きを止め易くすることが可能になる。
透光性部材9が散乱プレートと蛍光体プレートから構成されている場合、凹部22は散乱プレート側に形成される。
1…半導体発光装置、2…半導体発光素子、3…励起光源、4…集光レンズ、5…給電部、6…第1のホルダー、7…貫通孔、8…空きスペース、9…透光性部材、10…光反射部材、11…第2のホルダー、12…第3のホルダー、13…接着剤、14…接着面、15…ディスペンサー、16…粗面部分、17…励起光、18…焦点、19…ダム材、20…透光性部材の底面、21…空乏部、22…透光性部材の凹部

Claims (10)

  1. 半導体発光素子を備えた励起光源と、前記励起光源から出射された励起光を集光する集光レンズと、前記集光レンズで集光された励起光が通る貫通孔とを設けたホルダー部と、
    前記貫通孔を通過した励起光を波長変換する透光性部材とを備え、
    前記貫通孔は前記励起光源側から順に小径の孔部と中径の孔部と大径の孔部が段差を有して繋がって形成され、
    前記小径の孔部の口径は前記中径の孔部の口径より小さく、前記中径の孔部の口径は前記大径の孔部の口径より小さくなっており、
    前記透光性部材は、前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面に接着剤を介して前記貫通孔を覆って固定され、
    当該透光性部材における前記励起光源側の底面と前記中径の孔部における前記励起光源側の段差面との間の距離は、前記透光性部材における前記励起光源側の底面と前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面との間の距離よりも離間していることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、少なくとも前記小径の孔部に対向する領域と、前記大径の孔部の段差面に対向する領域の間が、粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、前記小径の孔部と対向する領域と、前記中径の孔部の段差面と対向する領域内が局部的に粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
  4. 請求項3に記載の発明において、前記小径の孔部と対向する粗面領域と、前記中径の孔部の段差面と対向する粗面領域は、平坦部を介して離れていることを特徴とする半導体発光装置。
  5. 請求項1から請求項4に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の底面は、前記中径の孔部の段差面と対向する領域内が局部的に粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
  6. 半導体発光素子を備えた励起光源と、前記励起光源から出射された励起光を集光する集光レンズと、前記集光レンズで集光された励起光が通る貫通孔とを設けたホルダー部と、
    前記貫通孔を通過した励起光を波長変換する透光性部材とを備え、
    前記貫通孔は前記励起光源側から順に小径の孔部と大径の孔部が段差を有して繋がって形成され、
    前記透光性部材における前記励起光源側の底面には、凹部が形成されており、
    前記小径の孔部の口径は前記凹部の口径より小さく、前記凹部の口径は前記大径の孔部の口径より小さくなっており、
    前記透光性部材は、前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面に接着剤を介して前記貫通孔を覆って固定され、
    当該透光性部材における前記励起光源側の凹部の段差面と前記大径の孔部における前記励起光源側の段差面との間の距離は、前記透光性部材における前記励起光源側の底面と前記大径の孔部内における前記励起光源側の段差面との間の距離よりも離間していることを特徴とする半導体発光装置。
  7. 請求項6に記載の発明において、前記透光性部材における前記励起光源側の凹部の段差面は、粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の発明において、前記大径の孔部における前記励起光源側の段差面は、前記透光性部材における前記励起光源側の凹部に対向する領域内が粗面状になっていることを特徴とする半導体発光装置。
  9. 請求項1から請求項8に記載の発明において、前記透光性部材は、前記励起光源側から順に散乱プレートと蛍光体プレートが積層されていることを特徴とする半導体発光装置。
  10. 請求項1から請求項9に記載の発明において、前記大径の孔部は平坦であり、透光性部材の側面部は光反射部材で覆われ囲まれていることを特徴とする半導体発光装置。
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