JP2014189532A - アセチレン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒活性を安定に維持することができ、アレン化合物を良好な転化率で異性化させて良好な選択率で安定してアセチレン化合物を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るアセチレン化合物の製造方法は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させる。好ましくは、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係るアセチレン化合物の製造方法は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させる。好ましくは、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、アレン化合物を異性化させてアセチレン化合物を製造する方法に関する。
アレン化合物をアセチレン化合物に異性化する方法として、特許文献1には、γ−アルミナに炭酸カリウムが担持されてなる触媒の存在下で、プロパジエンを25℃で反応させて、メチルアセチレンを製造する方法が記載されている。
しかし、特許文献1に記載されているような従来のアセチレン化合物の製造方法では、アレン化合物の転化率およびアセチレン化合物の選択率や、触媒活性の持続性の点で、必ずしも満足のいくものではない。
本発明の課題は、触媒活性を安定に維持することができ、アレン化合物を良好な転化率で異性化させて良好な選択率で安定してアセチレン化合物を製造することができる方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させることを特徴とするアセチレン化合物の製造方法。
(2)前記アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である、(1)に記載の製造方法。
(3)前記触媒が、アルミナ担体を、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液で接触処理した後、空気雰囲気下に焼成して得られるものである、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記アルミナ担体が、γ−アルミナ担体である、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記アルカリ金属化合物が、カリウム化合物およびセシウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)前記アレン化合物がプロパジエンであり、前記アセチレン化合物がメチルアセチレンである、(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)上記(6)に記載の製造方法により製造されたメチルアセチレンを、第10族金属化合物、プロトン酸およびホスフィン化合物を含む触媒の存在下、一酸化炭素およびアルコールと反応させることを特徴とする、メタクリル酸エステルの製造方法。
(1)アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させることを特徴とするアセチレン化合物の製造方法。
(2)前記アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である、(1)に記載の製造方法。
(3)前記触媒が、アルミナ担体を、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液で接触処理した後、空気雰囲気下に焼成して得られるものである、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記アルミナ担体が、γ−アルミナ担体である、(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記アルカリ金属化合物が、カリウム化合物およびセシウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)前記アレン化合物がプロパジエンであり、前記アセチレン化合物がメチルアセチレンである、(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)上記(6)に記載の製造方法により製造されたメチルアセチレンを、第10族金属化合物、プロトン酸およびホスフィン化合物を含む触媒の存在下、一酸化炭素およびアルコールと反応させることを特徴とする、メタクリル酸エステルの製造方法。
本発明によれば、触媒活性を安定に維持することができ、アレン化合物を良好な転化率で異性化させて良好な選択率で安定してアセチレン化合物を製造することができる。
本発明に係るアセチレン化合物の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と記載する場合がある)は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させる。
本発明の製造方法は、触媒として、アルミナ担体にアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が担持されてなる触媒を用いる。アルミナとしては特に限定されず、γ−アルミナ、α−アルミナ、θ−アルミナなどが挙げられる。これらの中でもγ−アルミナが好ましい。γ−アルミナは容易に入手することができ、特に、高比表面積を有するアルミナを使う場合に、γ−アルミナは入手しやすい。
アルミナ担体中には、好ましくは50重量%以上、より好ましくは90重量%以上の割合でアルミナが含まれる。アルミナ担体には、さらに、シリカ、ジルコニア、セリア、チタニア、マグネシア、カルシア、イットリア、酸化ガリウムなどが含まれていてもよい。必要に応じて、これらの酸化物は、2種以上からなる複合酸化物または混合酸化物として用いてもよい。アルミナ担体中に含まれるアルミナは、ベーマイトのように水和水を有するアルミナであってもよい。
アルミナ担体中には、好ましくは50重量%以上、より好ましくは90重量%以上の割合でアルミナが含まれる。アルミナ担体には、さらに、シリカ、ジルコニア、セリア、チタニア、マグネシア、カルシア、イットリア、酸化ガリウムなどが含まれていてもよい。必要に応じて、これらの酸化物は、2種以上からなる複合酸化物または混合酸化物として用いてもよい。アルミナ担体中に含まれるアルミナは、ベーマイトのように水和水を有するアルミナであってもよい。
アルミナ担体中に含まれるアルミナは、細孔容積が好ましくは0.40mL/g以上、より好ましくは0.50mL/g以上である。アルミナの細孔容積は、好ましくは2.5mL/g以下、より好ましくは1.5mL/g以下である。アルミナの細孔容積は、水銀圧入法で測定して得られる値である。
アルミナ担体の比表面積は、アルカリ金属酸化物の担持量の観点から、好ましくは70m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上である。比表面積は、窒素吸着法(BET法)で測定して得られる値であり、通常、BET1点法で測定して得られる値である。
アルミナ担体は、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を担持する前に熱処理してもよい。熱処理することによって、アルミナ担体の表面に付着している不純物を除去して表面の活性化を図ることができる。熱処理は、酸化性ガスまたは不活性ガス雰囲気下で行われ、これらを組み合わせて多段階で行ってもよい。酸化性ガスとは、酸化性物質を含むガスを意味し、例えば、空気や純酸素などの酸素含有ガスなどが挙げられる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどが挙げられる。
熱処理に使用するガスとしては、窒素ガス、酸素ガス、空気、または窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスが好ましい。
熱処理に使用するガスとしては、窒素ガス、酸素ガス、空気、または窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスが好ましい。
熱処理温度は、好ましくは100〜600℃である。熱処理時間は、好ましくは1〜48時間、より好ましくは2〜24時間である。
このようなアルミナ担体には、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が担持される。これらの中でも、好ましくはアルカリ金属化合物であり、触媒活性および原料コストの面から、より好ましくはカリウム化合物および/またはセシウム化合物である。
アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物は、該金属を含有する化合物であれば特に限定されない。例えば、該金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、塩素酸塩、ケイ酸塩、ハロゲン化物(塩化物、フッ化物など)、有機酸塩(蟻酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩など)などが挙げられ、その水和物を用いてもよい。これらの中でも、廃液の処理、コスト、調製の容易さなどを考慮すると、好ましくは酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、硫酸塩または酢酸塩であり、より好ましくは酸化物、水酸化物または炭酸塩であり、さらに好ましくは、水酸化物である。
アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物を担持する方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液を用いて接触処理する方法などが挙げられる。このような接触処理としては、例えば含浸が挙げられる。含浸は、例えば、蒸発乾固法、ポアフィリング法、インシピエントウェットネス法、平衡吸着法などによって行われる。
例えば、蒸発乾固法は、アルミナ担体を、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液に浸漬し、常圧または減圧下で加熱乾燥して該金属を担体上に担持させる方法である。また、ポアフィリング法は、担体の細孔容量を測定し、それと同じ容量のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液を担体に吸収させた後、常圧または減圧下、常温乾燥または加熱乾燥して、該金属を担体上に担持させる方法である。
例えば、蒸発乾固法は、アルミナ担体を、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液に浸漬し、常圧または減圧下で加熱乾燥して該金属を担体上に担持させる方法である。また、ポアフィリング法は、担体の細孔容量を測定し、それと同じ容量のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液を担体に吸収させた後、常圧または減圧下、常温乾燥または加熱乾燥して、該金属を担体上に担持させる方法である。
担持後、そのまま触媒として用いてもよいが、さらに焼成して触媒として用いることが好ましい。焼成温度は好ましくは100℃以上、より好ましくは200〜1000℃、最も好ましくは300〜700℃である。また、焼成時間は、好ましくは0.1〜1000時間、より好ましくは1〜50時間である。焼成は、空気などの酸化性ガスや不活性ガス(窒素、アルゴンなど)の雰囲気下で行ってもよく、水素、二酸化炭素、スチームなどの雰囲気下で行ってもよい。また、これらの混合雰囲気中で焼成してもよい。これらの中でも、空気、酸素、空気と窒素との混合ガス、または酸素と窒素との混合ガスの雰囲気下で行うのが好ましい。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が分解性を有する場合、焼成により分解して酸化物などになることがある。
触媒は、成形体として使用するのが好ましく、その形状としては、例えば球形粒状(球状)、円柱状、ペレット状、押出形状、リング形状、ハニカム状、成形後に粉砕分級した適度な大きさの顆粒状などが挙げられる。触媒を、成形後に粉砕分級して適度な大きさの顆粒状にすると、触媒の表面積が大きくなり、アレン化合物との接触面積も大きくなる。したがって、アレン化合物が異性化しやすくなり、アセチレン化合物の収率を向上させることができる。
上記方法で調製した後、触媒を不活性ガス(窒素、アルゴンなど)、還元性ガス(水素など)、二酸化炭素、スチームなどで処理してもよい。これらの中でも、不活性ガス雰囲気下が好ましい。処理温度は特に限定されず、例えば、300℃以上で処理することが好ましい。処理した後に、反応器に充填してもよく、反応器に充填した後、反応器中で処理を行ってもよい。
アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物として、2種以上の化合物を担持する場合は、各化合物を順に担持してもよく、2種以上の化合物を含む溶液を用いて同時に担持してもよい。
担持される化合物の量は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の量として、担体100重量部に対し、0.01〜100重量部であり、好ましくは0.1〜50重量部であり、さらに好ましくは1〜30重量部である。複数の化合物を担持する場合は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の合計量が上記範囲内となるようにすればよい。
アレン化合物としては特に限定されず、例えば、下記の式(I)および(II)で示されるアレン化合物が挙げられる。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基またはフェニル基を表すか、あるいは
R1およびR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R2およびR4は一緒になって、R2およびR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R1およびR3は一緒になって、R1およびR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2およびR4は一緒になって、R2およびR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
R1およびR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成し、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又はフェニル基を表すか、あるいは
R1およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R2およびR4は一緒になって、R2およびR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R1およびR3は一緒になって、R1およびR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R2およびR4は一緒になって、R2およびR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
(式中、R5、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表すか、あるいは
R5、R6およびR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は一緒になって、R8およびR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5およびR6は一緒になって、R5およびR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表すか、あるいは
R5およびR6は一緒になって、R5およびR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は一緒になって、R8およびR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
R5、R6およびR7は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は一緒になって、R8およびR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成するか、あるいは
R5およびR6は一緒になって、R5およびR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は、それぞれ独立して、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表すか、あるいは
R5およびR6は一緒になって、R5およびR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成し、R7は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基またはフェニル基を表し、R8およびR9は一緒になって、R8およびR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する。)
アレン化合物(I)および(II)において、炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。炭素数3〜6のアルキル基の場合は、全ての構造異性体を含む。例えば、プロピル基の場合は、n−プロピル基及びイソプロピル基を含み、ブチル基の場合は、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基を含む。
アレン化合物(I)および(II)において、炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アレン化合物(I)および(II)において、炭素数4〜10のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロプロピル基、メチルシクロブチル基、メチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、メチルシクロオクチル基、エチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、エチルシクロオクチル基などが挙げられる。
アレン化合物(I)および(II)において、炭素数4〜10のシクロアルキルアルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロオクチルエチル基などが挙げられる。
アレン化合物(I)および(II)において、炭素数7〜10のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、トリルメチル基、フェニルブチル基などが挙げられる。
アレン化合物(I)において、R1およびR2が一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する炭素原子と、それらの炭素原子が結合する炭素原子と共に炭素数5〜15の環を形成する場合、その環は5〜15員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは5〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数5〜15の環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロペンタデカン環などが挙げられる。
アレン化合物(I)において、R2およびR4が一緒になって、R2およびR4が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、および、R1およびR3が一緒になって、R1およびR3が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合のそれぞれにおいて、炭素数3〜13の環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環などが挙げられる。
アレン化合物(II)において、R8およびR9は一緒になって、R8およびR9が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合、および、R5およびR6は一緒になって、R5およびR6が結合する炭素原子と共に炭素数3〜13の環を形成する場合のそれぞれにおいて、炭素数3〜13の環は3〜13員環の脂環式炭化水素が好ましく、より好ましくは3〜8員環の脂環式炭化水素である。炭素数3〜13の環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロトリデカン環などが挙げられる。
これらのアレン化合物の中でも、プロパジエン、1,2−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、2,3−ペンタジエンなどが好ましく、プロパジエンがより好ましい。得られるアセチレン化合物は、アレン化合物の異性体であり、例えばプロパジエンを原料とした場合、その異性体であるメチルアセチレンが得られる。
アレン化合物を反応(異性化)させる温度は、110〜290℃であり、好ましくは130℃〜270℃であり、より好ましくは150〜260℃である。反応温度が低い場合、反応が十分に進行しない。さらに、水や二酸化炭素が存在すると、触媒被毒により、触媒の活性が低下するおそれがある。一方、温度が高い場合、アレン化合物の重合などが促進され、アセチレン化合物の収率が低下するおそれがある。さらに、触媒上に炭素が析出して触媒が失活しやすいという問題がある。また、アレン化合物からアセチレン化合物への異性化は発熱反応のため、高温ほど平衡転化率が低下し、アセチレン化合物の収率が低下する傾向にある。
反応時の圧力は、好ましくは0.01〜10MPa、より好ましくは0.05〜2MPa、最も好ましくは0.08〜0.5MPaである。
触媒重量あたりのアレン化合物の供給速度である重量空間速度(WHSV)は、好ましくは0.01〜1000h-1、より好ましくは0.1〜100h-1、最も好ましくは0.5〜20h-1である。
触媒重量あたりのアレン化合物の供給速度である重量空間速度(WHSV)は、好ましくは0.01〜1000h-1、より好ましくは0.1〜100h-1、最も好ましくは0.5〜20h-1である。
アレン化合物およびアセチレン化合物は分解爆発性を有するものがあり、そのような化合物の場合は、安全のために、希釈して反応を行うことが好ましい。希釈剤としては、不活性ガス(窒素、アルゴンなど)、二酸化炭素、炭化水素(メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブテン、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなど)、含酸素有機溶媒(アセトン、メタノール、エタノール、アセトアルデヒドなど)、含窒素有機溶媒(アセトニトリルなど)などを用いることができる。また、2種以上を混合して用いてもよい。
反応の相は、温度、圧力、希釈剤などにより決まり、気相、液相いずれでもよい。しかし、110℃以上において液相にするためには、通常高圧となるため、設備コストなどを考慮すると気相が好ましい。
反応方式は、固定層、移動層および流動層のいずれの流通方式でもよく、好ましくは、固定層流通方式である。固定層流通方式の反応器は、例えば、粒状触媒を所定の部材で保持するタイプの反応器である。触媒は単独で使用してもよいし、反応に実質的に不活性な物質と希釈、混合して使用してもよい。
アレン化合物を良好な転化率で異性化させて良好な選択率でアセチレン化合物を製造することができる
このように本発明の製造方法によれば、触媒の高い活性を維持することができ、高い選択率で安定してアレン化合物からアセチレン化合物を製造できることができる。
このように本発明の製造方法によれば、触媒の高い活性を維持することができ、高い選択率で安定してアレン化合物からアセチレン化合物を製造できることができる。
反応後の後処理操作については適宜選択される。例えば、蒸留などの操作を行うことによって、アセチレン化合物とアレン化合物とを分離することができる。
例えば、アレン化合物としてプロパジエンを用いた場合、アセチレン化合物としてはメチルアセチレンが得られる。得られたメチルアセチレンは、例えばメタクリル酸エステルを製造するための原料として好適に使用される。メタクリル酸エステルは、メチルアセチレンを、第10族金属化合物、プロトン酸およびホスフィン化合物を含む触媒の存在下、一酸化炭素およびアルコールと反応させることによって得られる。この反応は、例えば、特開2010−120921号公報などに記載の方法に準じて行うことができる。好ましい実施形態としては、アルコールとしてメタノールを使用することにより、メタクリル酸メチルを製造する形態が挙げられる。
例えば、アレン化合物としてプロパジエンを用いた場合、アセチレン化合物としてはメチルアセチレンが得られる。得られたメチルアセチレンは、例えばメタクリル酸エステルを製造するための原料として好適に使用される。メタクリル酸エステルは、メチルアセチレンを、第10族金属化合物、プロトン酸およびホスフィン化合物を含む触媒の存在下、一酸化炭素およびアルコールと反応させることによって得られる。この反応は、例えば、特開2010−120921号公報などに記載の方法に準じて行うことができる。好ましい実施形態としては、アルコールとしてメタノールを使用することにより、メタクリル酸メチルを製造する形態が挙げられる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<触媒の調製>
(調製例1)
γ−アルミナ球(住友化学(株)製、GO−24、BET表面積:106m2/g、細孔容積:0.6mL/g、粒径:2〜4mm)20gを、炭酸カリウム(K2CO3:和光純薬工業(株)製)5.0gを純水に溶解させて11.0mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(K/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Aを得た。
(調製例1)
γ−アルミナ球(住友化学(株)製、GO−24、BET表面積:106m2/g、細孔容積:0.6mL/g、粒径:2〜4mm)20gを、炭酸カリウム(K2CO3:和光純薬工業(株)製)5.0gを純水に溶解させて11.0mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(K/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Aを得た。
(調製例2)
調製例1で用いたγ−アルミナ球40gを、水酸化カリウム(KOH:和光純薬工業(株)製)7.1gを純水に溶解させて22.1mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(K/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Bを得た。
調製例1で用いたγ−アルミナ球40gを、水酸化カリウム(KOH:和光純薬工業(株)製)7.1gを純水に溶解させて22.1mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(K/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Bを得た。
(調製例3)
調製例1で用いたγ−アルミナ球20gを、水酸化セシウム一水和物(CsOH・H2O:Alfa Aesar社製)4.0gを純水に溶解させて10.2mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(Cs/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Cを得た。
調製例1で用いたγ−アルミナ球20gを、水酸化セシウム一水和物(CsOH・H2O:Alfa Aesar社製)4.0gを純水に溶解させて10.2mLとした水溶液に接触させ、γ−アルミナに水溶液を含浸させた。含浸後、20〜30℃で40時間以上風乾した。得られた触媒前駆体を、空気流通下、620℃で6時間保持して焼成した。なお、室温から620℃まで1時間かけて昇温させた。得られた焼成物(Cs/γ−Al2O3)を粉砕し、粒径0.85〜1.4mmに分級して触媒Cを得た。
<触媒の活性試験>
(実施例1)
固定層流通反応装置を用い、プロパジエン(PD)の異性化によるメチルアセチレン(MA)合成を行った。外径15mmおよび内径12mmの石英製反応管に、調製例1で得られた触媒Aを0.5g充填した。触媒層の上下に石英ウールを充填し、反応管内のガス滞留時間を短くするため、さらにその上下にはシリコンカーバイドを充填した。触媒層の温度を測定するために、触媒層の中央部に熱電対をセットした。反応管内に、大気圧下で窒素を182mL/分の割合で供給し、600℃まで昇温して1時間保持した(窒素処理)。次に、窒素流通下、反応温度である150℃まで冷却した後、プロパジエンを1.9g/時および窒素を182mL/分の割合で反応管に供給して反応を行った(WHSV(Weight Hourly Space Velocity)=3.8h-1)。
反応開始から0.5時間、2時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、ガスクロマトグラフィーによって分析して、プロパジエン(PD)転化率およびメチルアセチレン(MA)選択率を、下記の式によって求めた。結果を表1に示す。
(実施例1)
固定層流通反応装置を用い、プロパジエン(PD)の異性化によるメチルアセチレン(MA)合成を行った。外径15mmおよび内径12mmの石英製反応管に、調製例1で得られた触媒Aを0.5g充填した。触媒層の上下に石英ウールを充填し、反応管内のガス滞留時間を短くするため、さらにその上下にはシリコンカーバイドを充填した。触媒層の温度を測定するために、触媒層の中央部に熱電対をセットした。反応管内に、大気圧下で窒素を182mL/分の割合で供給し、600℃まで昇温して1時間保持した(窒素処理)。次に、窒素流通下、反応温度である150℃まで冷却した後、プロパジエンを1.9g/時および窒素を182mL/分の割合で反応管に供給して反応を行った(WHSV(Weight Hourly Space Velocity)=3.8h-1)。
反応開始から0.5時間、2時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、ガスクロマトグラフィーによって分析して、プロパジエン(PD)転化率およびメチルアセチレン(MA)選択率を、下記の式によって求めた。結果を表1に示す。
PD転化率(%)=(反応したPDのモル数/供給したPDのモル数)×100
MA選択率(%)=(生成したMAのモル数/反応したPDのモル数)×100
MA選択率(%)=(生成したMAのモル数/反応したPDのモル数)×100
(実施例2)
反応温度を250℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表1に示す。
反応温度を250℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1)
反応温度を室温(25〜30℃)にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表1に示す。
反応温度を室温(25〜30℃)にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例3)
触媒Bを1.0g反応管に充填し、反応温度を200℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=1.9h-1)。反応開始から0.5時間、2.5時間、4.5時間、5.5時間、および13.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
触媒Bを1.0g反応管に充填し、反応温度を200℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=1.9h-1)。反応開始から0.5時間、2.5時間、4.5時間、5.5時間、および13.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
(実施例4)
反応温度を250℃にした以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、4.5時間、19.0時間、39.0時間、および62.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
反応温度を250℃にした以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、4.5時間、19.0時間、39.0時間、および62.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
(比較例2)
反応温度を100℃にした以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
反応温度を100℃にした以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
(比較例3)
調製例1で用いたγ−アルミナ球を粉砕、粒径0.85〜1.4mmに分級したものを触媒として用いた以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間および3.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
調製例1で用いたγ−アルミナ球を粉砕、粒径0.85〜1.4mmに分級したものを触媒として用いた以外は、実施例3と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間および3.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表2に示す。
(実施例5)
触媒Bを0.5g反応管に充填し、反応温度を200℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=3.8h-1)。反応開始から0.5時間、3.0時間、および5.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表3に示す。
触媒Bを0.5g反応管に充填し、反応温度を200℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=3.8h-1)。反応開始から0.5時間、3.0時間、および5.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表3に示す。
(比較例4)
反応温度を室温(25〜30℃)にした以外は、実施例5と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表3に示す。
反応温度を室温(25〜30℃)にした以外は、実施例5と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表3に示す。
(実施例6)
触媒Bを1.0g反応管に充填し、窒素処理および反応時の窒素流量を140mL/分、反応時のプロパジエン供給量を6.4g/時とし、反応温度を250℃とする以外は実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=6.4h-1)。反応開始から0.5時間、5.0時間、および17.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表4に示す。
触媒Bを1.0g反応管に充填し、窒素処理および反応時の窒素流量を140mL/分、反応時のプロパジエン供給量を6.4g/時とし、反応温度を250℃とする以外は実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=6.4h-1)。反応開始から0.5時間、5.0時間、および17.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表4に示す。
(実施例7)
触媒Cを1.0g反応管に充填し、反応温度を150℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=1.9h-1)。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表5に示す。
触媒Cを1.0g反応管に充填し、反応温度を150℃にした以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った(WHSV=1.9h-1)。反応開始から0.5時間、2.5時間、および4.0時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表5に示す。
(実施例8)
反応温度を200℃にした以外は、実施例7と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、4.0時間、および5.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表5に示す。
反応温度を200℃にした以外は、実施例7と同様の方法で反応を行った。反応開始から0.5時間、4.0時間、および5.5時間経過後に反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表5に示す。
(実施例9)
外径10mmおよび内径8mmのステンレス製反応管に、触媒Bを0.5g充填した。触媒層の上下に石英ウールを充填し、反応管内のガス滞留時間を短くするため、さらにその上下には石英砂を充填した。触媒層の温度を測定するために、触媒層の中央部に熱電対をセットした。反応管内に、大気圧下で窒素を116mL/分の割合で供給し、500℃まで昇温して2時間保持した(窒素処理)。次に、窒素流通下、100℃まで冷却した後、温度を段階的に上げながら、プロパジエンを1.3g/時および窒素を116mL/分の割合で反応管に供給して反応を行った(WHSV=2.6h-1)。
180℃、200℃、および250℃の反応温度のときの反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表6に示す。
外径10mmおよび内径8mmのステンレス製反応管に、触媒Bを0.5g充填した。触媒層の上下に石英ウールを充填し、反応管内のガス滞留時間を短くするため、さらにその上下には石英砂を充填した。触媒層の温度を測定するために、触媒層の中央部に熱電対をセットした。反応管内に、大気圧下で窒素を116mL/分の割合で供給し、500℃まで昇温して2時間保持した(窒素処理)。次に、窒素流通下、100℃まで冷却した後、温度を段階的に上げながら、プロパジエンを1.3g/時および窒素を116mL/分の割合で反応管に供給して反応を行った(WHSV=2.6h-1)。
180℃、200℃、および250℃の反応温度のときの反応ガスをサンプリングし、実施例1と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表6に示す。
(比較例5)
400℃の反応温度のときの反応ガスをサンプリングした以外は、実施例9と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表6に示す。
400℃の反応温度のときの反応ガスをサンプリングした以外は、実施例9と同様の方法で、PD転化率およびMA選択率を求めた。結果を表6に示す。
表1〜6から明らかなように、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒を用い、110〜290℃で反応を行った実施例1〜9は、触媒の活性試験において優れた結果を示しており、メチルアセチレンが収率よく製造されていることがわかる。
Claims (7)
- アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がアルミナ担体に担持されてなる触媒の存在下、110〜290℃でアレン化合物を異性化させることを特徴とするアセチレン化合物の製造方法。
- 前記アルカリ金属化合物または前記アルカリ土類金属化合物が、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒が、アルミナ担体を、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を含む溶液で接触処理した後、空気雰囲気下に焼成して得られるものである、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記アルミナ担体が、γ−アルミナ担体である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記アルカリ金属化合物が、カリウム化合物およびセシウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記アレン化合物がプロパジエンであり、前記アセチレン化合物がメチルアセチレンである、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項6に記載の製造方法により製造されたメチルアセチレンを、第10族金属化合物、プロトン酸およびホスフィン化合物を含む触媒の存在下、一酸化炭素およびアルコールと反応させることを特徴とする、メタクリル酸エステルの製造方法。
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CN113423762A (zh) * | 2019-02-20 | 2021-09-21 | 株式会社钟化 | 具有碳-碳三键的有机聚合物的制造方法 |
-
2013
- 2013-03-28 JP JP2013068322A patent/JP2014189532A/ja active Pending
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