JP2014189037A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイプに起因したクラックの発生を抑制する一方で、氷上における旋回性能を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】陸部13に形成した複数本のサイプ14の内側端末14iをそれぞれ陸部の幅方向の中央領域Aで終端させると共に、サイプ14の内側端末14iにタイヤ周方向に延びる補助サイプ部15を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、サイプを有する空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、サイプに起因するクラックの発生を抑制する一方で、氷上における旋回性能を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
一般的に、スタッドレスタイヤに代表される冬用の空気入りタイヤは、トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを設け、これら主溝及び横溝により複数のブロックを区画し、更に、各ブロックにタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプを設けるようにしている(例えば、特許文献1を参照)。
一方で、トレッド部の表面は、タイヤが回転して路面と接触する際にはタイヤ周方向の圧縮力を受け、路面から離れる際にはこの圧縮から解放されてタイヤ周方向に伸びることになる。そのため、上述のタイヤでは、タイヤ幅方向に延びる複数本のサイプが、タイヤ回転時に、サイプ幅を拡縮する方向の力(タイヤ周方向の圧縮と伸び)を繰り返し受けることになり、これらサイプの端末からクラックが発生し易いという問題がある。
また、タイヤ幅方向に延びるサイプはそのタイヤ幅方向成分によるエッジ効果で氷上制動性能を向上することは出来るものの、タイヤ周方向成分が小さいため、タイヤ周方向成分のエッジ効果による氷上旋回性能を改善することは難しく、氷上における旋回性能の更なる改善が求められている。
特開2009−096220号公報
本発明の目的は、サイプに起因したクラックの発生を抑制する一方で、氷上における旋回性能を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延びる主溝によってトレッド部に複数の陸部を形成し、該陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプをタイヤ周方向に間隔をおいて設けた空気入りタイヤにおいて、前記複数本のサイプの端末のうち前記陸部の幅方向中央側に位置する内側端末がそれぞれ前記陸部の幅方向の中央領域で終端すると共に、前記サイプの内側端末にタイヤ周方向に延びる補助サイプ部を設けたことを特徴とする。
本発明では、クラックの起点となるサイプの陸部幅方向中央側の内側端末にタイヤ周方向に延びる補助サイプ部を設けているので、トレッド表面に対するタイヤ周方向の圧縮と伸びによるサイプの内側端末への応力集中を避けることが出来、クラックの発生を抑制することが出来る。即ち、タイヤの耐久性を向上することが出来る。また、この補助サイプ部により、タイヤ周方向のエッジ成分が増加することになり、氷上における旋回性能も併せて向上することが出来る。
本発明においては、陸部の幅方向中央領域が、陸部の幅方向中央位置を中心とする陸部の幅の30%の領域であることが好ましい。この陸部の幅方向中央領域は、上述のタイヤ周方向の圧縮と伸びによる影響が大きいため、この領域で終端するサイプの端末に補助サイプ部を設けることでクラックに対する耐久性の改善効果を効果的に発揮することが出来る。
本発明においては、補助サイプ部の幅を0.2mm〜2.0mmにすることが好ましい。これにより、クラックに対する耐久性と氷上における旋回性能を効果的に向上することが出来る。
本発明においては、補助サイプ部のタイヤ周方向長さが1.0mm〜5.0mmであることが好ましい。これにより、隣接する補助サイプ部の端末同士の間隔を確保して補助サイプ部間にクラックが発生することを防止すると共に、タイヤ周方向のエッジ成分を適度に増加して氷上における旋回性能を向上することが出来る。
本発明においては、補助サイプ部のタイヤ周方向に対する角度が0°〜10°であることが好ましい。これにより、タイヤ周方向のエッジ成分を確保できるので氷上における旋回性能をより向上することが出来る。
本発明においては、サイプがジグザグ形状であると共に、補助サイプ部とこの補助サイプ部と連結するサイプの直線部分との成す角度が鋭角であることが好ましい。これにより、タイヤ周方向に隣接するサイプ(サイプ及び補助サイプ部)同士の間隔を確保することが出来、ブロック剛性を均一に確保することが出来る。
本発明においては、補助サイプ部の深さがサイプの深さよりも小さいことが好ましい。特に、補助サイプ部の深さがサイプの深さの10%〜30%であることが好ましい。これにより、ブロック剛性を確保することが出来、耐久性向上には有利になる。
本発明においては、スノートラクションインデックス(STI)が180〜240であることが好ましい。これにより、ブロック剛性を高度に維持して良好な操縦安定性を得る一方で、雪氷路面上の運動性能を向上することが出来る。尚、スノートラクションインデックス(STI)とは、SAE Paper 8203345に記載されるトレッド部表面の溝およびサイプの長さのタイヤ幅方向成分と溝深さにより算出される雪上性能レベルを示す指数である。具体的には、下記(1)式で規定される数値である。
STI=−6.8+2202ρg +672ρs +7.6Dg (1)
但し、ρg :溝密度(mm/mm2 )=溝のタイヤ幅方向の延長成分の総長さ(mm)/ 接地領域の総面積(mm2
ρs :サイプ密度(mm/mm2 )=サイプのタイヤ幅方向の延長成分の総長さ( mm)/接地領域の総面積(mm2
g :平均溝深さ(mm)
尚、本発明において、接地領域とは、接地幅にて規定されるタイヤ周上の領域である。接地幅は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で該タイヤを平面に対して垂直に置き正規荷重を加えたときの平面との接触面におけるタイヤ軸方向の最大直線距離である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車である場合には180kPaとする。「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であり、タイヤが乗用車の場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明においては、トレッド部を構成するゴムのJIS−A硬度が40〜60であることが好ましい。これにより、ブロック剛性を高度に維持して良好な操縦安定性を得る一方で、雪氷路面上の運動性能を向上することが出来る。尚、本発明において、JIS−A硬度は、JIS K6253に規定されるデュロメータ硬さ試験に準拠して、20℃でタイプAのデュロメータを用いて測定される硬度である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示す 平面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの陸部を拡大して示す平面図であ る。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのサイプを拡大して示す平面 図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのサイプを拡大して示す平面 図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤの陸部を拡大して示す平面図 である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤのサイプを拡大して示す平面 図である。 図3の陸部の一部を切り取って示す斜視図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、Eはタイヤ赤道線である。左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部と折り返し部とにより包み込まれている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では2層)のベルト層7,8が埋設されている。これらベルト層7,8はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7,8において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。更に、ベルト層7,8の外周側にはタイヤ周方向に配向する補強コードを含むベルト補強層9が設けられている。ベルト補強層9において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば5°以下、より好ましくは、3°以下に設定されている。
本発明は、このような一般的な空気入りタイヤに適用されるが、その具体的な断面構造は上述の基本構造に限定されるものではない。
図2に例示するように、本発明のトレッド部1の表面(トレッド面10)には、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝11が設けられている。また、タイヤ幅方向に延びる複数本の横溝12がタイヤ周方向に間隔をおいて主溝11に交差するように設けられている。これら主溝11及び横溝12によってトレッド部には複数の陸部13(ブロック13)が形成されている。そして、これら複数の陸部13(ブロック13)の表面には、タイヤ幅方向に延在する複数本のサイプ14がタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。
本発明は、トレッド面10に区画形成された陸部13に複数本のサイプ14を形成したタイヤに適用されるものであり、その具体的なトレッドパターンは図2に例示されるものに限定されない。以下、図2のように陸部としてブロック13が形成されたタイヤに基づいて説明をするが、例えば、陸部としてタイヤ周方向に連続するリブが形成されたタイヤであっても、その陸部にタイヤ幅方向に延在する複数本のサイプ14がタイヤ周方向に間隔をおいて形成されていれば、本発明を適用可能である。
図3に例示するように、ブロック13には、タイヤ幅方向に延びる複数本のサイプ14がタイヤ周方向に間隔をおいて設けられている。特に、図3の例では、ブロック13の幅方向中央位置に存在する中心線CLの両側にそれぞれサイプ14が列をなすように設けられている。これらサイプ14の端末のうち、ブロック13の幅方向内側(中心線CL側)の端末14i(以下、内側端末14iという)は、ブロック13の幅方向中央側(中心線CL側)の中央領域A内で終端している。一方、サイプ14の端末のうち、ブロック13の幅方向外側の端末14o(以下、外側端末14oという)は、ブロック13内で終端するか、主溝11に対して連通している。特に、図3の例では、タイヤ周方向最外側のサイプ14の外側端末14oがブロック13内で終端し、それ以外の外側端末14oは主溝11に対して連通するようになっている。そして、このように形成された各サイプ14の内側端末14iには、それぞれタイヤ周方向に延びる補助サイプ部15が設けられている。
トレッド面10に設けられたブロック13は、前述のように、タイヤが回転して路面と接触する際にはタイヤ周方向に圧縮され、路面から離れる際にはこの圧縮から解放されてタイヤ周方向に伸びる。特に、ブロック13の幅方向中央側(中心線CL側の)中央領域Aでは、この繰り返しの伸び縮みの影響が大きいため、サイプ14の内側端末14iを起点としてクラックが発生し易くなっている。これに対して、本発明では、このクラックの起点となるサイプ14の内側端末14iにタイヤ周方向に延びる補助サイプ15を設けているので、タイヤ回転時にタイヤ周方向の圧縮/伸びを繰り返し受けても、サイプ14の内側端末14iに応力が集中することを回避することが出来る。これにより、クラックの発生を抑制することが出来、タイヤの耐久性を向上することが出来る。また、この補助サイプ部15はタイヤ周方向に延びるものであるため、タイヤ周方向のエッジ成分が増加することになる。従って、氷上における旋回性能も併せて向上することが出来る。
尚、ブロック13の中央領域Aとは、ブロック13の幅方向中央位置(中心線CL)を中心とするブロック幅Wの30%の領域である。言い換えれば、ブロック13の中心線CLの両側において、ブロック13の中心線CLからの距離がブロック幅Wの15%の位置をPとしたとき、ブロック13の中心線CLの両側の位置Pの間の領域が中央領域Aである。上述のように、この中央領域Aにおいてタイヤ回転時の伸び縮みの影響が大きいため、この領域にサイプ14の内側端末14iが位置し、その内側端末14iに補助サイプ部15を設けることで効果的にクラックの発生を防止し、タイヤの耐久性の改善することが出来る。
補助サイプ部15は、図3に例示するように、その端末がサイプ14の内側端末14iと一致するように形成することが出来る。或いは、図4に例示するように、サイプ14の内側端末14iが補助サイプ部15の中間点と重なるように形成しても良い。また、補助サイプ部15は、図3に例示するように、サイプ14の内側端末14iからブロック13のタイヤ周方向外側に延長するように形成することが出来る。或いは、図5に例示するように、サイプ14の内側端末14iからブロック13のタイヤ周方向内側に延長するように形成しても良い。
補助サイプ部15の幅は0.2mm〜2.0mmにすることが好ましい。より好ましくは0.3mm〜1.0mmにすることが好ましい。これにより、クラックに対する耐久性を向上する一方で、ブロック剛性を保ちながらサイプのタイヤ周方向成分を増価させることが出来、氷上における旋回性能を効果的に向上することが出来る。補助サイプ部15の幅が0.2mmより小さいと、サイプ折れが生じる虞がある。また、幅が狭過ぎることにより、補助サイプ部15自体を起点としてクラックが発生する虞がある。補助サイプ部14の幅が2.0mmより大きいと、ブロック剛性が低下するためタイヤの耐久性能が低下する。尚、サイプ14の幅は、0.2mm〜2.0mmである。
補助サイプ部15はそれぞれのサイプ14に設けられ、互いに連通しないものであるが、その周方向長さLを大きくすることで周方向のエッジ成分を増加することが出来る。例えば、補助サイプ部15の周方向長さLを1.0mm〜5.0mmにすることが好ましい。補助サイプ部15の周方向長さLが1.0mmより小さいと、クラックを防止する効果が充分に見込めない。また、周方向のエッジ成分が殆ど増えないため、氷上における旋回性能を充分に向上することが出来ない。補助サイプ部15の周方向長さLが5.0mmより大きいと、周方向に隣接する補助サイプ部15間の距離や、補助サイプ部15とこの補助サイプ部15が設けられたサイプ14に隣接するサイプ14との間隔が狭くなるため、耐久性の観点から好ましくない。
尚、図3の例では、タイヤ周方向に隣接するサイプ14の内側端末14iは、そのブロック13の幅方向の位置が揃うように配置されているが、例えば、図6に例示するように、タイヤ周方向に隣接するサイプ14の内側端末14iが、ブロック13の幅方向に互い違いになるように配置することもできる。このように配置することで、補助サイプ部15の長さLを大きくしても、上述の補助サイプ部15間の距離や補助サイプ部15とサイプ14との間隔が確保できるので好ましい。
図3に例示する実施形態では、補助サイプ部15はタイヤ周方向に対して平行に伸びているが、補助サイプ部15は、図7に例示するように、タイヤ周方向に対して傾斜していても良い。言い換えれば、補助サイプ部15のタイヤ周方向に対する角度αが0°〜10°であることが好ましい。より好ましくは角度αを0°〜5°にすると良く、理想的には角度αを0°にすると良い。これにより、タイヤ周方向のエッジ成分を確保できるので氷上における旋回性能をより向上することが出来る。このとき、角度αが10°より大きいと、タイヤ周方向のエッジ成分が充分に得られないため、氷上における旋回性能を向上する効果が充分に見込めなくなる。
本発明において、サイプ14の形状は特に限定されないが、図示の実施形態のように、タイヤ周方向に振幅を持つジグザグ形状であることが好ましい。このとき、図3に例示するように、補助サイプ部15とこの補助サイプ部15と連結するサイプ14の直線部分との成す角度βが鋭角であることが好ましい。これにより、タイヤ周方向に隣接するサイプ14や補助サイプ部15の間隔を確保することが出来、ブロック剛性を均一に確保することが出来る。このとき、角度βが図5に例示するように鈍角であると、補助サイプ部15とこの補助サイプ部15が設けられたサイプ14に隣接するサイプ14との間隔が狭くなるため、耐久性の観点から好ましくない。
尚、図3の実施形態では、タイヤ周方向(図の上下方向)に7本のサイプ14がタイヤ幅方向(図の横方向)に2列設けられているが、図の上下方向の上側4本(×2列)のサイプ14と下側3本(×2列)のサイプ14とで、サイプ14のジグザグ形状が逆向きになっている。そして、上述のように角度βを鋭角に設定しているため、図の上下方向の上側4本(×2列)のサイプ14と下側3本(×2列)のサイプ14とで、補助サイプ部15の向きも逆向きになっている。
本発明の補助サイプ部15は、図8に拡大して示すように、サイプ14よりも深さが小さくなっている。特に、補助サイプ部15の深さをd、サイプ14の深さをDとしたとき、補助サイプ部15の深さdがサイプ14の深さDの10%〜30%であることが好ましい。これにより、補助サイプ部15を設けてもブロック剛性を高度に確保することが出来るため、耐久性向上には有利になる。このとき、深さdが深さDの10%より小さいと、補助サイプ部15が浅くなり過ぎて、補助サイプ部15を設けることによるクラック防止や旋回性能向上の効果が充分に得られない。深さdが深さDの30%より大きいと、補助サイプ部15が深くなり過ぎて、ブロック剛性が低下する。
尚、図8に例示するように、サイプ14と補助サイプ部15とが連結する部分で、サイプ14の底と補助サイプ部15の底と滑らかに連続している場合、深さdは、その連結部分を除いた部分における最大深さである。また、サイプ14は、図7に例示するように、外側端部14oが主溝に対して連通している場合、その連通部(外側端部14o)に底上げ部を設けても良いが、いずれの場合も深さDは、サイプ14の最大深さである。
本発明において、スノートラクションインデックス(STI)が180〜240であることが好ましい。より好ましくは、STIを190〜210にすると良い。STIとは、前述のように、トレッドパターンを形成する溝及びサイプの長さのタイヤ幅方向成分と溝深さにより算出される雪上性能レベルを示す尺度となるものであり、このSTIが180〜240と大きいことで、雪氷路上での直進時の駆動性や制動性等の運動性能が向上し、同時に湿潤路における直進時の運動性能も向上する。STIが180より小さいと雪氷路上での運動性能を充分に向上することが出来ない。STIが240より大きい溝やサイプが増加し過ぎてブロック剛性が低下し、操縦安定性が充分に確保することが出来ない。
本発明において、トレッド部1を構成するゴム(トレッドゴム)のJIS−A硬度が40〜60であることが好ましい。より好ましくは、トレッドゴムのJIS−A硬度が45〜55であると良い。これにより、ブロック剛性を最適化し、雪氷路上での運動性能とブロック剛性の確保とを両立することが出来る。トレッドゴムの硬度が40より小さいとブロック剛性を充分に確保することが出来ない。トレッドゴムの硬度が60より大きいと、ブロック剛性が高くなり過ぎて、雪氷路面上での運動性能が充分に確保できなくなる。
タイヤサイズが205/55R16であり、図2に例示するブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいて、補助サイプ部の有無、補助サイプ部の溝幅、補助サイプ部のタイヤ周方向長さ、補助サイプ部のタイヤ周方向に対する傾斜角度α、補助サイプ部と該補助サイプ部と連結するサイプの直線部分との成す角度β、サイプ深さに対する補助サイプ部の深さの割合(d/D×100)、スノートラクションインデックス(STI)をそれぞれ表1のように設定した従来例1、実施例1〜14の15種類の空気入りタイヤを作製した。
尚、これら15種類の空気入りタイヤにおいて、サイプは深さが7mmで、ジグザグ形状を有する。また、これら15種類の空気入りタイヤのトレッドゴムのJIS−A硬度は50である。
これら15種類の空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、高速耐久性およびタイヤ質量を評価し、その結果を表1に併せて示した。
耐久性能
各試験タイヤをリムサイズ15×6Jのホイールに装着し、空気圧を180kPaにしてJIS D4230に準拠する室内ドラム試験機(ドラム径1707mm)に取付け、ETRTO YEAR BOOOK 2012年版に規定される荷重耐久性試験終了後、5時間毎に荷重を20%ずつ増加させて、タイヤが破壊するまで走行させ、タイヤ故障が起きるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど、耐久性能が優れ、クラックが生じ難いことを意味する。特に、指数値が104以上のものが、耐久性能が高く好ましい。
氷上旋回性能
試験タイヤをリムサイズ15×6Jのホイールに装着し、排気量1.2Lの前輪駆動車の乗用車に装着し、空気圧200kPaとして、氷路面上で半径15mの円旋回を行い、その平均周回時間を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど平均周回時間が短く氷上旋回性能が優れていることを意味する。
Figure 2014189037
表1から明らかなように、実施例1〜13はいずれも従来例1よりも耐久性能及び氷上旋回性能を向上した。特に、補助サイプ部の幅が好ましい範囲内の実施例1,2、補助サイプ部の長さLが好ましい範囲内の実施例4,5、補助サイプ部のタイヤ周方向に対する傾斜角度αが好ましい範囲内の実施例7、サイプ深さに対する補助サイプ部の深さの割合(d/D×100)が好ましい範囲内の実施例11〜13は、耐久性能及び氷上旋回性能を大幅に向上した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7,8 ベルト層
9 ベルト補強層
10 トレッド面
11 主溝
12 横溝
13 ブロック
14 サイプ
14i 内側端末
14o 外側端末
15 補助サイプ部
E タイヤ赤道線
CL ブロックの中心線
A ブロックの中央領域

Claims (10)

  1. タイヤ周方向に延びる主溝によってトレッド部に複数の陸部を形成し、該陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプをタイヤ周方向に間隔をおいて設けた空気入りタイヤにおいて、
    前記複数本のサイプの端末のうち前記陸部の幅方向中央側に位置する内側端末がそれぞれ前記陸部の幅方向の中央領域で終端すると共に、前記サイプの内側端末にタイヤ周方向に延びる補助サイプ部を設けたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記陸部の幅方向中央領域が、前記陸部の幅方向中心位置を中心とする前記陸部の幅の30%の領域であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補助サイプ部の幅を0.2mm〜2.0mmとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補助サイプ部のタイヤ周方向長さが1.0mm〜5.0mmであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記補助サイプ部のタイヤ周方向に対する角度が0°〜10°であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイプがジグザグ形状であると共に、前記補助サイプ部と該補助サイプ部と連結する前記サイプの直線部分との成す角度が鋭角であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記補助サイプ部の深さが前記サイプの深さよりも小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記補助サイプ部の深さが前記サイプの深さの10%〜30%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. スノートラクションインデックス(STI)が180〜240であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. トレッド部を構成するゴムのJIS−A硬度が40〜60であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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