JP2014188393A - 酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールおよび酸性ガス分離用モジュールの製造方法 - Google Patents

酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールおよび酸性ガス分離用モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】酸性ガス分離用複合体を封止部分の封止欠損を抑制することが可能であって、リークを抑制することができるとともに、分離性能の高いものとする。
【解決手段】多孔質支持体2Bと多孔質支持体2B上に設けられた親水性化合物および酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層2Aとからなる酸性ガス分離膜2と、酸性ガス分離層2Aを透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材5と、酸性ガス分離層2A表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材6とを備え、透過ガス流路用部材5と多孔質支持体2Bとの周縁であって封止が必要な領域が樹脂により封止された封止部3を有する酸性ガス分離用複合体であって、酸性ガス分離層2Aの吸水率が1%以上20%以下であり、酸性ガス分離層2A表面に凹凸を有し、凹部の深さを3μm以上500μm以下、幅を5μm以上1000μm以下、面積率を2%以上50%以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールおよび酸性ガス分離用複合体の製造方法に関するものである。
従来より、液体や気体などの原流体を濃縮したり原流体から特定成分を分離したりするために、スパイラル型、平膜型、中空糸型など各種形式の膜モジュールが用いられている。例えば、特許文献1には、原料ガス側膜表面および透過ガス側膜表面のうち少なくとも一方の表面に凹凸を有する平膜の分離膜が記載されている。この特許文献1に記載されている平膜分離膜は、膜表面に凹凸を形成することによって膜の表面積が増加するため、原料ガス中の酸素が原料ガス側膜表面において解離吸着し、イオン化する際、膜表面の凹凸部にも酸素が解離吸着するため、酸素解離速度を向上させることができるというものである。
しかし、特許文献1の分離膜は平膜形状であるため膜表面に凹凸を設けたとしてもモジュール全体としての膜面積を向上させることは困難である。それゆえ、モジュール一本あたりの分離効率が低く、分離効率をあげるためにはモジュールの本数を増やすしかないため低コスト化が図れないという問題がある。
一方、スパイラル型分離膜モジュールは、薄膜化が比較的容易なシート状分離膜を用いているために膜面積を向上させることが比較的容易であるとともに、耐圧性に優れ、しかも比較的安価に製造できるという利点を有する。このようなスパイラル型分離膜モジュールは、一般的に分離膜を二つ折りにした間に供給側流路材を配置したものと透過側流路材とを交互に積み重ね、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐために接着剤を分離膜周辺部(3辺)に塗布して分離膜ユニットを作製し、このユニットの単数または複数を中心管の周囲にスパイラル状に巻き付けてなるものである。
スパイラル型分離膜モジュールは、供給側流体が一端面より供給され、供給側流路用部材に沿って流動しながら分離膜で濾過され、他端面より分離流体が取り出される。このため、分離操作のエネルギー効率を高める上で、供給側流路用部材に沿って原流体が流動する際の圧力損失が小さいほど好ましい。例えば、特許文献2には流路用部材の網目構造の平面性を向上させることにより圧力損失を低減させる技術が記載されている。
特開2002−326021号公報 特開2007−117949号公報
スパイラル型分離膜モジュールにおいては、上記のとおり接着剤を分離膜周辺部に塗布してあるが、この接着剤(樹脂)は供給側流体と透過側流体の混合を防ぎ、分離性能を上げる観点から極めて重要であり、特に、多孔質支持体を備えた分離膜の場合、多孔質支持体部分における封止が不十分であるとリークが顕著となり分離性能が大きく低下する。この封止部分は樹脂の硬化によって硬くなっているため、中心管の周囲にスパイラル状に巻き付けられる際に、分離膜に供給側流路用部材が当たって亀裂が生じたり、割れたりしやすいという問題がある。この部分の封止欠損はリークとなり分離性能が大きく低下する原因となる。
上記特許文献2のように流路用部材を平面化すると、圧力損失を小さくして分離性能を上げることができるが、流路用部材を平面化すると酸性ガス分離膜と流路用部材との間に空隙が生じ、それが流体のパスとなって流路用部材中での流体の乱流の発生が抑制され、乱流による未処理流体の濃度分極の抑制効果が低下するため分離性能が悪くなる。そうといって、分離膜に凹凸を設けると圧力損失が大きくなる上、封止部分での分離膜の亀裂発生によりリークが生じやすいという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、封止部分での分離膜の亀裂発生を抑制することが可能であって、リークを抑制することができるとともに、分離性能の高い酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールおよび酸性ガス分離用モジュールの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の酸性ガス分離用複合体は、多孔質支持体と該多孔質支持体上に設けられた親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜と、前記酸性ガスキャリアと反応して前記酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材と、前記酸性ガス分離層表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材とを備え、前記透過ガス流路用部材と前記多孔質支持体との周縁であって封止が必要な領域が樹脂により封止された封止部を有する酸性ガス分離用複合体であって、前記酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であり、該酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、該凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下、凹部の面積率が2%以上50%以下であることを特徴とするものである。
本発明の酸性ガス分離用モジュールは、多孔質支持体と該多孔質支持体上に設けられた親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜と、前記酸性ガスキャリアと反応して酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材と、前記酸性ガス分離層表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材とを備え、前記多孔質支持体と前記透過ガス流路用部材の幅方向両端部と長手方向一端部が樹脂により封止された封止部を有し、前記酸性ガス分離膜および前記透過ガス流路用部材が、前記供給ガス流路用部材とともに管壁に貫通孔が形成された透過ガス集合管に巻回させた酸性ガス分離用モジュールであって、前記酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であり、該酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、該凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下、凹部の面積率が2%以上50%以下であることを特徴とするものである。
前記凹凸は前記供給ガス流路用部材の網目構造により形成されたものであることが好ましい。
前記供給ガス流路用部材は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン及びポリフッ化ビニリデンから選ばれる1種以上の樹脂を含んでなる糸で形成された網目構造を有することが好ましい。
前記キャリアは、アルカリ金属化合物を含むことが好ましい。
本発明の酸性ガス分離用モジュールの製造方法は、多孔質支持体上に、親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層を設けて、多孔質支持体と酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜を形成する工程と、前記多孔質支持体と、前記酸性ガスキャリアと反応して前記酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材の幅方向両端部と長手方向一端部に樹脂を滲みこませて封止部を形成する工程と、前記酸性ガス分離層表面に網目構造を有する供給ガス流路用部材を配置し、前記酸性ガス分離膜とともに管壁に貫通孔が形成された透過ガス集合管に巻回させて前記酸性ガス分離層表面に前記網目構造の網目を食い込ませて該酸性ガス分離層表面に凹凸を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明の酸性ガス分離用複合体および本発明の酸性ガス分離用モジュールは酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であるので、封止部の封止欠損を抑制することが可能であって、リークを抑制することができ、また酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下であって、凹部の面積率が2%以上50%以下であるので、圧力損失を低減しながら、同時に濃度分極を抑制し、有効膜面性を上げることができるので、分離性能の高い酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールとすることができる。
本発明の酸性ガス分離用複合体の一実施の形態を示す概略断面図である。 酸性ガス分離層表面の拡大平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 本発明の酸性ガス分離用モジュールの一実施の形態を示す一部切り欠き概略構成図である。 透過ガス集合管に積層体が巻回された円筒状巻回体の一部を示す断面斜視図である。 酸性ガス分離用モジュールの透過ガス集合管に積層体を巻き付ける前の状態を示す概略模式図である。 酸性ガス分離用モジュールの製造工程図である。 図7Aに続く酸性ガス分離用モジュールの製造工程図である。 図7Bに続く酸性ガス分離用モジュールの製造工程図である。
以下、本発明の酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールおよび酸性ガス分離用モジュールの製造方法を図面を用いて詳細に説明する。
<酸性ガス分離用複合体>
図1は、本発明の一実施の形態に係る酸性ガス分離用複合体の概略断面図である。図1に示すように、酸性ガス分離用複合体1は、多孔質支持体2Bと多孔質支持体2B上に設けられた親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層2Aとからなる酸性ガス分離膜2と、酸性ガスキャリアと反応して酸性ガス分離層2Aを透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材5と、酸性ガス分離層2A表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材6を備えてなり、透過ガス流路用部材5と多孔質支持体2Bとの周縁であって封止が必要な領域(封止所望領域)が樹脂により封止された封止部3を有するものである。
図1では封止部3が、透過ガス流路用部材5と多孔質支持体2Bの向かい合う端部に設けられている態様を示しているが、封止部3は透過ガス流路用部材5と多孔質支持体2Bとの周縁であって封止所望領域に設けられればよく、透過ガス流路用部材5には通常透過ガス取出し領域(図示せず)が設けられるがこの領域を除いて封止部3を設け、多孔質支持体2Bは透過ガス流路用部材の封止された部分に対応する部分が封止されていればよい。例えば、透過ガス取出し領域が透過ガス流路用部材5の1辺の全域に設けられている場合には残りの3辺が封止部3となり、透過ガス取出し領域が透過ガス流路用部材5の周縁ではなく図1の透過ガス流路用部材5の下側に設けられるような場合には透過ガス流路用部材5の周縁端部全てが封止部3となる。
酸性ガス分離層2Aの吸水率は1%以上20%以下である。ここで吸水率は露点−20℃環境下での10cm角の分離層の質量をA、25℃、相対湿度20%環境における10cm角の分離膜の質量をBとしたときに、以下の計算式により算出した値である。
(B−A)÷B×100
酸性ガス分離層2Aが上記吸水率の範囲であると、酸性ガス分離層2A表面に設けられた供給ガス流路用部材6が圧力によって押し込まれてもこの部分の柔らかさによって酸性ガス分離層2Aに亀裂が入ったり、割れたりするといったことが抑制され、ガスリークを防止することができる。吸水率が1%未満ではモジュール作製時の折り曲げ工程等によりワレが発生しやすくなる。一方、吸水率が20%より高くなると、モジュール作製時に供給ガス流路用部材6が圧力によって押し込まれやすく封止部欠損が生じやすくなる。また、分離膜が凹凸を有していると封止部3の封止性が落ちリークが生じやすいという問題があるが、酸性ガス分離層2Aの吸水率が1%以上20%以下であることで分離膜に凹凸があっても封止部3によって十分な封止を行うことができる。酸性ガス分離層2Aの吸水率はより好ましくは2%以上18%以下であることが好ましく、さらには3%以上15%以下であることが好ましい。
図2は酸性ガス分離層2A表面の拡大平面図、図3は図2AのIII−III線断面図である。図2および図3に示すように酸性ガス分離層2Aの表面には凹部7および凸部8が設けられており、凹部7の深さDが3μm以上500μm以下、凹部7の幅Wが5μm以上1000μm以下、凹部7の面積率は2%以上50%以下である。図2および図3に示す凸部8は略正方形であるが、凸部は矩形であっても、角の丸い形状であっても、楕円(真円を含む)、あるいは他の形状であってもよい。また、凸部は角錐や角錐を底面に平行な平面で切断し頂点を除いた角錐台、円錐や円錐を底面に平行な平面で切断し頂点を除いた円錐台のような形状であってもよい。
凹部の形状は表面の形をそのまま深さ方向に賦形したもの、広がる形で賦形したもの、狭める形で賦形したものが用いられる。つまり、分離膜の凹部の断面形状において、凹部の幅は、供給側表面から透過側表面(基材側の表面)に向かって、徐々に狭くなってもよいし、徐々に広くなってもよいし、一定であってもよい。また、凹部の壁の形状は、向かい合う壁に向かって凸形状であってもよいし、凹形状であってもよいし、凹形状と凸形状との組み合わせであってもよい。
凹部の幅Wは、凸部の上面と凹部の底の高さの中央での幅を意味し、凹部7の面積率は凹部の底の面積を意味する。ここで、凹部7の深さD、凹部7の幅Wは、酸性ガス分離層2Aの凹凸表面から任意に選択した3cm角における100箇所を測定した平均値を意味する。また、凹部7の面積率は酸性ガス分離層2Aの凹凸表面から任意に選択した3cm角における凹部が占める面積を計測して計算した値を意味する。
酸性ガス分離層2Aの表面に上記の所定の凹凸を有することにより、濃度分極を抑制しながら、有効膜面性を上げることができるので分離性能を上げることができる。また、通常は酸性ガス分離層2Aの表面に凹凸を有すると膜の圧力損失が上がるために分離性能が低下する懸念があるが、上記の範囲とすることによって圧力損失が上がることも抑制することができ、分離膜の分離性能向上を図ることができる。
凹部7の深さDは5μm以上450μm以下であることがより好ましく、凹部8の幅Wは10μm以上900μm以下であることがより好ましく、凹部8の面積率は3%以上45%以下であることがより好ましい。
酸性ガス分離層2Aの上記凹凸は例えばエンボス加工等により設けることができる。また、酸性ガス分離層2Aは吸水率が1%以上20%以下であるため凹凸がつけやすく、かつ凹凸の形状保持が良好であるため、供給ガス流路用部材6が網目構造からなる場合には、供給ガス流路用部材6を酸性ガス分離層2Aに強く押し付けることによっても形成することができる。
続いて、酸性ガス分離用モジュールの構成について説明する。
<酸性ガス分離用モジュール>
図4は酸性ガス分離用モジュールの一実施の形態を示す一部切欠き概略構成図である。図4に示すように酸性ガス分離用モジュール10はその基本構造として、透過ガス集合管12の周りに、積層体14を単数あるいは複数が巻き付けられた状態で積層体14の最外周が被覆層16で覆われ、これらユニットの両端にそれぞれテレスコープ防止板18が取り付けられて構成される。このような構成の酸性ガス分離用モジュール10は、その一端部10A側から積層体14に酸性ガスを含む原料ガス20が供給されると、後述する積層体14の構成により、原料ガス20を酸性ガス22と残余のガス24に分離して他端部10B側に別々に排出するものである。
透過ガス集合管12は、その管壁に複数の貫通孔12Aが形成された円筒状の管である。透過ガス集合管12の管一端部側(一端部10A側)は閉じられており、管他端部側(他端部10B側)は開口し積層体14を透過して貫通孔12Aから集合した炭酸ガス等の酸性ガス22が排出される排出口26となっている。
後述する樹脂で封止される領域における、透過ガス集合管12の表面積にしめる貫通孔12Aの割合(開口率)は、1.5%以上80%以下であることが好ましく、3%以上75%以下であることがより好ましく、さらには5%以上70%以下であることが好ましい。さらに、上記開口率は、実用的な観点から、5%以上25%以下であることが好ましい。各下限値以上とすることで、効率的に酸性ガス22を収集することができる。また、各上限値以下とすることで、筒の強度を高め、加工適性を十分に確保することができる。
貫通孔12Aの形状は特に限定されないが、0.5〜20mmφの円形の穴が開いていることが好ましい。また、貫通孔12Aは、透過ガス集合管12表面に対して均一に配置されることが好ましい。
被覆層16は、酸性ガス分離用モジュール10内を通過する原料ガス20を遮断しうる遮断材料で形成されている。この遮断材料はさらに耐熱湿性を有していることが好ましい。なお、耐熱湿性のうち耐熱性とは、60℃以上の耐熱性を有していることを意味する。具体的に、60℃以上の耐熱性とは、60℃以上の温度条件下に2時間保存した後も保存前の形態が維持され、熱収縮あるいは熱溶融による目視で確認しうるカールが生じないことを意味する。また、本実施形態において耐熱湿性のうち耐湿性とは、40℃80%RHの条件下に2時間保存した後も保存前の形態が維持され、熱収縮あるいは熱溶融による目視で確認しうるカールが生じないことを意味する。
テレスコープ防止板18は、外周環状部18Aと内周環状部18Bと放射状スポーク部18Cとを有しており、それぞれ耐熱湿性の材料で形成されていることが好ましい。
具体的には、テレスコープ防止板18の材質は、金属材料(例えば、SUS、アルミニウム、アルミニウム合金、錫、錫合金等)、樹脂材料(例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ナイロン12、ナイロン66、ポリサルフィン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル・ブタジエン・スチレン樹脂、アクリル・エチレン・スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ニトリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等)、およびこれら樹脂の繊維強化プラスチック(例えば繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、ステンレス繊維、アラミド繊維などで、特に長繊維が好ましい。具体例としては、例えばガラス長繊維強化ポリプロピレン、ガラス長繊維強化ポリフェニレンサルファイドなど)、並びに、セラミックス(例えばゼオライト、アルミナなど)等が挙げられる。
積層体14は、二つ折りした酸性ガス分離膜32の内側に供給ガス流路用部材30が挟み込まれ、これらの径方向内側で酸性ガス分離膜32が透過ガス流路用部材36に、これらに浸透した封止部34を介して封止されて構成される。
積層体14を透過ガス集合管12に巻き付ける枚数は、特に限定されず、単数でも複数でもよいが、枚数(積層数)を増やすことで、酸性ガス分離層32Aの膜面積を向上させることができる。これにより、1本のモジュールで酸性ガス22を分離できる量を向上させることができる。また、膜面積を向上させるには、積層体14の長さをより長くしてもよい。
また、積層体14の枚数が複数の場合、50枚以下が好ましく、45枚以下がより好ましく、さらには40枚以下が好ましい。これらの枚数以下であると、積層体14を巻き付けることが容易となり、加工適性が向上する。
積層体14の幅は、特に限定されないが、50mm以上10000mm以下であることが好ましく、60mm以上9000mm以下であることがより好ましく、さらには70mm以上8000mm以下であることが好ましい。さらに、積層体14の幅は、実用的な観点から、200mm以上2000mm以下であることが好ましい。各下限値以上とすることで、樹脂の塗布(封止)があっても、有効な酸性ガス分離層32Aの膜面積を確保することができる。また、各上限値以下とすることで、巻き芯の水平性を保ち、巻きずれの発生を抑制することができる。
図5は透過ガス集合管に積層体が巻回された円筒状巻回体の一部を示す断面斜視図であり、円筒状巻回体の幅方向全域を中央部を短縮して模式的に示した図である。図5に示すように、積層体14同士は、酸性ガス分離膜32に浸透した封止部40を介して接着され、透過ガス集合管12の周りに積み重なっている。積層体14は、具体的に、透過ガス集合管12側から順に、透過ガス流路用部材36、酸性ガス分離膜32、供給ガス流路用部材30、酸性ガス分離膜32を積層している。これらの積層により、酸性ガス22を含む原料ガス20は、供給ガス流路用部材30の端部から供給され、被覆層16により区画された酸性ガス分離膜32を透過して分離された酸性ガス22が透過ガス流路用部材36および貫通孔12Aを介して透過ガス集合管12に集積され、この透過ガス集合管12に接続された排出口26より回収される。また、供給ガス流路用部材30の空隙等を通過した、酸性ガス22が分離された残余ガス24は、酸性ガス分離用モジュール10において、排出口26が設けられた側の供給ガス流路用部材30や酸性ガス分離膜32の端部より排出される。
図6は、酸性ガス分離用モジュール10において透過ガス集合管12に積層体14を巻き付ける前の状態を示す図であり、封止部34と封止部40の形成領域の一実施形態を表した図である。図6に示すように、封止部40は透過ガス流路用部材36で貫通孔12Aを覆い、透過ガス集合管12に積層体14を図中矢印R方向に巻き付けた状態で、酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36を接着するとともに封止している。一方で、封止部34は、透過ガス集合管12に積層体14を巻き付ける前から酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36を接着するとともに封止している。
封止部34と封止部40は共に、酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36の両側端部を透過ガス集合管12の周方向に沿って封止する周方向封止部34A,40Aと、酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36の上記周方向の端部を封止する軸方向封止部34B,40Bとを有している。
周方向封止部34Aと軸方向封止部34Bは繋がっており、封止部34全体として巻き始めの酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36の間の周方向端部が開口したいわゆるエンベロープ状となっている。そして、周方向封止部34Aと軸方向封止部34Bとの間には、酸性ガス分離膜32を透過した酸性ガス22が貫通孔12Aまで流れる流路P1が形成される。同様に、周方向封止部40Aと軸方向封止部40Bは繋がっており、封止部40全体として巻き始めの酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36の間の周方向端部が開口したエンベロープ状となっている。そして、周方向封止部40Aと軸方向封止部40Bとの間には、酸性ガス分離膜32を透過した酸性ガス22が貫通孔12Aまで流れる流路P2が形成される。
酸性ガス分離膜32においては、膜中に含まれた水分が多孔質支持体32Bに滲み出て多孔質支持体32Bの濡れ性を高めたりその表面張力で樹脂を引き込んだりすることによって、封止部34と封止部40の樹脂が透過ガス流路用部材36を介して多孔質支持体32Bの孔に滲み込み易いため、周方向封止部34A,40Aを注封法で形成しなくとも、通常の塗布法で、封止部34と封止部40の接着力が強固となり、結果としてガス漏れを抑制できる。
酸性ガス分離用モジュールにおける、酸性ガス分離層の吸水率、酸性ガス分離層表面の凹凸の詳細は上記で説明した酸性ガス分離用複合体と同様であるため省略する。
以下、酸性ガス分離用モジュールの各構成の詳細について説明する。なお、酸性ガス分離用複合体の各構成の詳細は酸性ガス分離用モジュールと同様である。
(多孔質支持体)
多孔膜の材質としては、紙、上質紙、コート紙、キャストコート紙、合成紙、セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、アラミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料、金属、ガラス、セラミックスなどの無機材料等が挙げられる。樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフッ化ビニリデン等が好適なものとして挙げられる。
また、耐熱性の観点から好ましい材質としては、セラミック、ガラス、金属などの無機材料、100℃以上の耐熱性を有した有機樹脂材料などが挙げられ、高分子量ポリエステル、ポリオレフィン、耐熱性ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、アラミド、ポリカーボネート、金属、ガラス、セラミックスなどが好適に使用できる。より具体的には、セラミックス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエーテルイミド、および、ポリエーテルエーテルケトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の材料を含んで構成されることが好ましい。
より具体的には、ポリフェニルサルファイド、ポリスルホン、およびセルロース等の材料からなるメンブレンフィルター膜、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、および高分子量ポリエチレン等の材料からなる延伸多孔膜、耐熱性ポリイミドナノファイバーの集積体からなる多孔膜などが挙げられ、耐熱性、空隙率、および二酸化炭素の拡散阻害が小さく、強度、製造適性などが良好であるという観点から、特にポリテトラフルオロエチレンの延伸膜が好ましい。
これらの多孔膜は多孔質支持体として単独に用いることもできるが、表面、即ち、酸性ガス分離膜と接触する面に疎水性多孔膜を有するものであれば、補強用の支持体と一体化した複合膜も好適に使用できる。
多孔質支持体は厚すぎるとガス透過性が低下し、薄すぎると強度に難がある。そこで多孔質支持体の厚さは30μm〜500μmが好ましく、さらには50μm〜300μmがより好ましく、さらには50μm〜200μmが特に好ましい。
また、多孔質支持体の孔の平均孔径は、樹脂塗布領域は樹脂を十分に滲み込ませ、ガスを通過させる領域はガスの通過の妨げとならないようにする観点から、0.001μm以上10μm以下が好ましく、0.002μm以上5μm以下がより好ましく、さらには0.005μm以上1μm以下が特に好ましい。
(酸性ガス分離層)
酸性ガス分離層は、酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアおよび酸性ガスキャリアを担持する親水性化合物を含有する促進輸送層である。このような構成の酸性ガス分離層は一般的に溶解拡散膜よりも耐熱性を有していることから、例えば100℃〜200℃の温度条件下でも酸性ガスを選択的に透過させることができるようになっている。また、原料ガスに水蒸気が含まれていても、水蒸気を親水性化合物が吸湿して酸性ガス分離層が水分を保持することで、さらにキャリアが輸送し易くなるので、溶解拡散膜を用いる場合に比べて分離効率を高くすることができる。
酸性ガス分離層の膜面積は特に限定されないが、0.01m2以上1000m2以下であることが好ましく、0.02m2以上750m2以下であることがより好ましく、さらには0.025m2以上500m2以下であることが好ましい。さらに、上記膜面積は、実用的な観点から、1m2以上100m2以下であることが好ましい。各下限値以上とすることで、膜面積に対して効率よく酸性ガス22を分離することができる。また、各上限値以下とすることで、加工性が容易となる。
酸性ガス分離層の長さ(二つ折りする前の全長)は特に限定されないが、100mm以上10000mm以下が好ましく、150mm以上9000mm以下がより好ましく、さらには200mm以上8000mm以下がより好ましい。さらに、長さは、実用的な観点から、800mm以上4000mm以下であることが好ましい。各下限値以上とすることで、膜面積に対して効率よく酸性ガスを分離することができる。また、各上限値以下とすることで、巻きずれの発生が抑制され加工性が容易となる。
酸性ガス分離層の厚さは特に限定されないが、1〜200μmであることが好ましく、2〜175μmであることがより好ましい。このような範囲の厚さにすることにより、十分なガス透過性と分離選択性とを実現することができ好ましい。
酸性ガス分離層の吸水率は1%以上20%以下である。また、酸性ガス分離層は耐熱性の観点から架橋構造を有することが好ましい。そのような観点から、例えば下記(A)群より選ばれる単一又は複数の架橋可能基により形成された、下記(B)群より選ばれる耐加水分解性結合を含む架橋構造を有する親水性化合物層で構成されていることが好ましい。特に酸性ガス分離特性や耐久性に優れるという観点からすれば、下記(A)群より選ばれた単一の架橋可能基により形成された、下記(B)群より選ばれた耐加水分解性結合を含む架橋構造を有する親水性化合物層で構成されていることが好ましい。
(A)群:−OH、−NH2、−Cl、−CN、―COOH、エポキシ基
(B)群:エーテル結合、アセタール結合、−NH−CH2−C(OH)−、−O−MO−(Mは、Ti又はZrを表す)、−NH−M−O−(Mは、Ti又はZrを表す)、ウレタン結合、−CH2−CH(OH)−、アミド結合
−親水性化合物−
親水性化合物は、親水性ポリマーが挙げられる。親水性ポリマーはバインダーとして機能するものであり、酸性ガス分離層として使用するときに水分を保持してキャリアによる二酸化炭素等のガスの分離機能を発揮させる。親水性化合物は、水に溶けて塗布液を形成することができるとともに、促進輸送膜が高い親水性(保湿性)を有する観点から、親水性が高いものが好ましく、生理食塩液の吸水量が0.5g/g以上の親水性を有することが好ましい。さらには1g/g以上の親水性を有することがより好ましく、さらには5g/g以上の親水性を有することが好ましく、さらには10g/g以上の親水性を有することが特に好ましく、さらには20g/g以上の親水性を有することが最も好ましい。
親水性化合物の重量平均分子量は、安定な膜を形成しうる範囲で適宜選択されるが、2万〜200万が好ましく、2.5万〜200万がより好ましく、3万〜200万が特に好ましい。下限値未満であると膜強度が得られないことがある。
特に、親水性化合物が架橋可能基として−OHを有する場合には、例えば、重量平均分子量が3万以上であるものが好ましい。重量平均分子量は更に好ましくは分子量4万以上であり、より好ましくは、5万以上である。親水性化合物が架橋可能基として−OHを有する場合には、重量平均分子量の上限値には特に制限はないが、製造適性の観点からは、600万以下であることが好ましい。
また、架橋可能基として−NH2を有する場合には、重量平均分子量が1万以上であるものが好ましい。重量平均分子量は更に好ましくは1.5万以上であり、より好ましくは、重量平均分子量2万以上である。重量平均分子量の上限値には特に制限はないが、製造適性の観点からは、100万以下であることが好ましい。
なお、親水性化合物の重量平均分子量は、例えば、親水性化合物としてPVAを用いる場合には、JIS K 6726に準じて測定した値を用いている。また、市販品を用いる場合には、カタログ、仕様書などで公称される分子量を用いている。
架橋可能基としては、耐加水分解性の架橋構造を形成しうるものが選択され、ヒドロキシ基(−OH)、アミノ基(−NH2)、カルボキシ基(−COOH)、エポキシ基、塩素原子(−Cl)、シアノ基(−CN)等が挙げられる。これらの中でも、アミノ基、およびヒドロキシ基が好ましく、最も好ましくはキャリアとの親和性およびキャリア担持効果の観点からヒドロキシ基である。
このような単一の架橋可能基を有する親水性化合物としては、好ましくはポリアリルアミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリオルニチン、ポリリジン、ポリエチレンオキサイド、水溶性セルロース、デンプン、アルギン酸、キチン、ポリスルホン酸、ポリヒドロキシメタクリレート、ポリNビニルアセトアミドなどが挙げられ、最も好ましくはポリビニルアルコールである。また、親水性化合物としては、これらの共重合体も挙げられる。
複数の架橋可能基を有する親水性化合物としては、ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸塩共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸共重合体は、吸水能が高い上に、高吸水時においてもハイドロゲルの強度が大きいため好ましい。ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸共重合体におけるポリアクリル酸塩の含有率は、例えば1〜95モル%、好ましくは2〜70モル%、より好ましくは3〜60モル%、特に好ましくは5〜50モル%である。なお、ポリアクリル酸は、塩を形成していてもよく、ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩の他、アンモニウム塩や有機アンモニウム塩等が挙げられる。
ポリビニルアルコールは市販品としても入手可能であり、例えば、PVA117(クラレ社製)、ポバール(クラレ製)、ポリビニルアルコール(アルドリッチ社製)、J−ポバール(日本酢ビ・ポバール社製)が挙げられる。分子量のグレードは種々存在するが、既述のように重量平均分子量が13万から30万のものを選択することが好ましい。
市販されているポリビニルアルコール−ポリアクリル酸塩共重合体(ナトリウム塩)の市販品とても入手可能であり、例えば、クラストマーAP20(商品名、クラレ社製)が挙げられる。
なお、親水性化合物は2種以上を混合して使用してもかまわない。
親水性化合物の含有量としては、その種類にもよるが、バインダーとして膜を形成し、親水性化合物層が水分を十分保持できるようにする観点から、0.5〜50質量%であることが好ましく、さらには0.75〜30質量%であることがより好ましく、さらには1〜15質量%であることが特に好ましい。
−架橋剤−
架橋剤としては、上記単一又は複数の架橋可能基を有する親水性化合物と反応し、熱架橋又は光架橋し得る官能基を2以上有する架橋剤を含むものが選択され、形成された架橋構造は、前記(B)群より選択される耐加水分解性の架橋構造となることを要する。このような観点から、本実施形態に使用しうる架橋剤としては、エポキシ架橋剤、多価グリシジルエーテル、多価アルコール、多価イソシアネート、多価アジリジン、ハロエポキシ化合物、多価アルデヒド、多価アミン、有機金属系架橋剤などが挙げられる。好ましくは多価アルデヒド、有機金属系架橋剤、およびエポキシ架橋剤であり、有機金属系架橋剤、およびエポキシ架橋剤がより好ましく、最も好ましいのは、アルデヒド基を2以上有するグルタルアルデヒドやホルムアルデヒドなどの多価アルデヒドである。
エポキシ架橋剤としては、エポキシ基を2以上有する化合物であり、4以上有する化合物も好ましい。エポキシ架橋剤は市販品としても入手可能であり、例えば、共栄社化学株式会社製、エポライト100MF(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル)、ナガセケムテックス社製EX−411、EX−313、EX−614B、EX−810、EX−811、EX−821、EX−830、日油株式会社製エピオールE400などが挙げられる。また、エポキシ架橋剤に類似する化合物として、環状エーテルを有するオキセタン化合物もまた好ましく使用される。オキセタン化合物としては、官能基を2以上有する多価グリシジルエーテルが好ましく、市販品としては、例えばナガセケムテックス社製EX−411、EX−313、EX−614B、EX−810、EX−811、EX−821、EX−830等が挙げられる。
多価グリシジルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピル、オキシエチエンオキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソビトール等が挙げられる。
多価イソシアネートとしては、例えば、2,4−トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。また、上記多価アジリジンとしては、例えば、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス〔3−(1−アシリジニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチレンウレア等が挙げられる。
ハロエポキシ化合物としては、例えば、エピクロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等が挙げられる。
多価アルデヒドとしては、例えば、グルタルアルデヒド、グリオキサール等が挙げられる。
多価アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
有機金属系架橋剤とは有機チタン架橋剤、有機ジルコニア架橋剤等が挙げられる。
上記架橋剤のうち、親水性化合物として、例えば、重量平均分子量が13万以上の高分子量体ポリビニルアルコールを用いる場合には、この親水性化合物と反応性が良好で、加水分解耐性も優れている架橋構造が形成可能である点からエポキシ化合物やグルタルアルデヒドが特に好ましい。また、例えば、重量平均分子量が1万以上のポリアリルアミンを用いる場合には、この親水性化合物と反応性が良好で、加水分解耐性も優れている架橋構造が形成可能である点から、エポキシ化合物、グルタルアルデヒド、及び有機金属架橋剤が特に好ましい。親水性化合物として、ポリエチレンイミン又はポリアリルアミンを用いる場合、架橋剤としてはエポキシ化合物が特に好ましい。
親水性化合物層形成用塗布液組成物が架橋剤を含有する場合の含有量は、上記親水性化合物が有する架橋可能基量100質量部に対して0.001質量部から80質量部が好ましく、さらに好ましくは0.01質量部から60質量部が好ましく、もっとも好ましくは0.1質量部〜50質量部である。含有量が上記範囲であることで、架橋構造の形成性が良好であり、かつ、形成されたゲル膜の形状維持性に優れる。また、親水性化合物の有する架橋可能基に着目すれば、架橋構造は、親水性化合物が有する架橋可能基100molに対し、架橋剤0.001mol〜80molを反応させて形成された架橋構造であることが好ましい。
−酸性ガスキャリア−
酸性ガスキャリアは、酸性ガス(例えば二酸化炭素、硫化水素、硫化カルボニル、硫黄酸化物(SOx)、および窒素酸化物(NOx)、塩化水素等のハロゲン化水素)と親和性を有し、かつ、塩基性を示す各種の水溶性の化合物であり、本実施形態においては、アルカリ金属化合物、窒素含有化合物、硫黄酸化物からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
なお、キャリアとは、間接的に酸性ガスと反応するもの、また、そのもの自体が直接酸性ガスと反応するものを言う。
前者は例えば、供給ガス中に含まれる他のガスと反応し、塩基性を示し、その塩基性化合物と酸性ガスが反応するものなどが挙げられる。より具体的には、スチームと反応してOH-を放出し、そのOH-がCO2と反応することで膜中に選択的にCO2を取り込むことができるようなアルカリ金属化合物のことをいう。
後者はそのもの自体が塩基性であるような、例えば、窒素含有化合物や硫黄酸化物である。
アルカリ金属化合物としては、例えば、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが挙げられる。なお、本明細書において、アルカリ金属化合物とは、アルカリ金属そのもののほか、その塩およびそのイオンを含む意味で用いる。
アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、及び炭酸セシウムなどが挙げられる。
アルカリ金属重炭酸塩としては、例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウム、及び炭酸水素セシウムなどが挙げられる。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、及び水酸化セシウムなどが挙げられる。
これらの中でも、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、また、酸性ガスとの親和性がよいという観点から、水に対する溶解度の高いカリウム、ルビジウム、及びセシウムをアルカリ金属元素として含む化合物が好ましい。
窒素含有化合物としては、例えば、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒスチジン、タウリン、ジアミノプロピオン酸などのアミノ酸類、ピリジン、ヒスチジン、ピペラジン、イミダゾール、トリアジンなどのヘテロ化合物類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類や、クリプタンド〔2.1〕、クリプタンド〔2.2〕などの環状ポリエーテルアミン類、クリプタンド〔2.2.1〕、クリプタンド〔2.2.2〕などの双環式ポリエーテルアミン類やポルフィリン、フタロシアニン、エチレンジアミン四酢酸などを用いることができる。
硫黄化合物としては、例えば、シスチン、システインなどのアミノ酸類、ポリチオフェン、ドデシルチオールなどを用いることができる。
酸性ガス分離層中の酸性ガスキャリアの含有量としては、親水性化合物の量との比率、酸性ガスキャリアの種類にもよるが、酸性ガスキャリアとしての機能が発揮され、かつ使用環境下における酸性ガス分離層としての安定性に優れるという点から0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、さらに0.2質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、さらには0.3質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
酸性ガス分離層は、酸性ガス分離膜としての分離特性に悪影響を及ぼさない範囲で、親水性化合物、酸性ガスキャリア、架橋剤および水以外の、他の成分(添加剤)を含んでいてもよい。任意に用いうる成分としては、例えば、親水性化合物および酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層形成用水溶液(塗布液)を多孔質支持体上に塗布し、乾燥する過程において、塗布液膜を冷却してゲル化させる、いわゆるセット性を制御するゲル化剤、上記塗布液を塗布装置で塗布する際の塗布時の粘度を調製する粘度調整剤、酸性ガス分離層の膜強度向上のための架橋剤、酸性ガス吸収促進剤、その他、界面活性剤、触媒、補助溶剤、膜強度調整剤、さらには、形成された酸性ガス分離層の欠陥の有無の検査を容易とするための検出剤などが挙げられる。
(透過ガス流路用部材)
透過ガス流路用部材はスペーサーとしての機能を有し、また透過した酸性ガスを透過ガス流路用部材よりも内側に流す機能を有し、また、樹脂を浸透させる機能を有するようにネット状の部材が好ましい。透過ガス流路用部材の材質は、多孔質支持体と同様のものを用いることができる。また、高温で水蒸気を含有する原料ガスを流すことを想定すると、透過ガス流路用部材も耐熱湿性を有することが好ましい。
透過ガス流路用部材の使用する具体的素材としては、エポキシ含浸ポリエステルなどポリエステル系、ポリプロピレンなどポリオレフィン系、ポリテトラフルオロエチレンなどフッ素系が好ましい。
透過ガス流路用部材の厚みは特に限定されないが、100μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以上950μm以下、さらに好ましくは200μm以上900μm以下である。
透過ガス流路用部材は、酸性ガス分離層を透過した酸性ガスの流路となるため、抵抗が少ないことが好ましく、具体的には、空隙率が高く、圧をかけたときの変形が少なく、かつ、圧損が少ないことが望ましい。空隙率に関しては、30%以上95%以下が好ましく、35%以上92.5%以下がより好ましく、さらには40%以上90%以下が好ましい。なお、空隙率の測定は次のように行うことができる。まず、透過ガス流路用部材の空隙部に超音波を利用するなどして十分に水を滲み込ませ、表面の余分な水分を取った後、単位面積あたりの質量を測定する。この質量を乾燥質量から差し引いた値が、透過ガス流路用部材の空隙に入った水の容積であり、水の密度で換算し、空隙量、ひいては空隙率を測定することができる。このとき、十分に水が滲み込んでいない場合は、アルコール系などの表面張力の低い溶剤を用いても測定が可能である。
圧をかけたときの変形は、引張試験を行ったときの伸度により近似でき、10N/10mm幅の荷重をかけたときの伸度が5%以内であることが好ましく、4%以内であることがより好ましい。
また、圧損に関しては、一定の流量で流した圧縮空気の流量損失に近似でき、15cm角の透過ガス流路用部材36に室温で15L/min流した際に、7.5L/min以内の損失であることが好ましく、7L/min以内の損失であることがより好ましい。
(供給ガス流路用部材)
供給ガス流路用部材は酸性ガスを含む原料ガスが供給される部材であり、スペーサーとしての機能を有し、かつ原料ガスに乱流を生じさせることが好ましいことからネット状の部材が好ましく用いられる。供給ガス流路用部材の材質は多孔質支持体と同様のものを用いることができ、また、高温で水蒸気を含有する原料ガスを流すことを想定すると、供給ガス流路用部材もまた耐熱湿性を有することが好ましい。とりわけ、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリテトロフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリ塩化ビニリデンから選ばれる1種以上の樹脂を含んでなる糸で形成された網目構造を有することが好ましい。このような供給ガス流路用部材を用いることにより、後述するように、酸性ガス分離膜とともに透過ガス集合管に巻回させる際に、酸性ガス分離層表面に網目構造の網目を食い込ませて酸性ガス分離層表面に凹凸を形成することができる。
網目構造の単位格子の形状は目的に応じて、例えば、菱形、平行四辺形などの形状から選択して用いられるが、網目構造によりガスの流路が変わること、網目構造の単位格子の形状は酸性ガス分離層表面に形成される凹凸の凸部の形状となるため、形状は菱形であることが好ましく、網目構造の単位格子のサイズは好ましくは1mm2以上50mm2以下であることが好ましい。
供給ガス流路用部材の厚みは特に限定されないが、100μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以上950μm以下、さらには200μm以上900μm以下であることが好ましい。酸性ガス分離層表面に供給ガス流路用部材の網目構造の網目を食い込ませて酸性ガス分離層表面に凹凸を形成する場合には、供給ガス流路用部材の厚み(糸の太さ)は100μm以上900μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以上800μm以下、さらには200μm以上700μm以下であることが好ましい。
<酸性ガス分離用モジュールの製造方法>
次に、上述した構成の酸性ガス分離用モジュール10の製造方法を説明する。図7A〜図7Cは酸性ガス分離用モジュール10の製造工程図である。酸性ガス分離用モジュール10の製造方法では、まず図7Aに示すように、カプトンテープまたは接着剤等の固定部材50で、長尺状の透過ガス流路用部材36の先端部を透過ガス集合管12の管壁(外周面)に固定する。ここで、管壁には、軸方向に沿ってスリット(不図示)が設けられていることが好ましい。この場合、スリットに、透過ガス流路用部材36の先端部を入れ込み、透過ガス集合管12の内周面に固定部材50で固定するようにする。この構成によれば、透過ガス流路用部材36を含んだ積層体14を透過ガス集合管12に巻き付けるときに、テンションをかけながら巻き付けるようにしても、透過ガス集合管12の内周面と透過ガス流路用部材36との摩擦で、透過ガス流路用部材36がスリットから抜けない、すなわち、透過ガス流路用部材36の固定が維持される。
次に、図7Bに示すように、酸性ガス分離層32Aを内側に二つ折りした長尺状の酸性ガス分離膜32に長尺状の供給ガス流路用部材30を挟み込む。なお、酸性ガス分離膜32を二つ折りする際は、酸性ガス分離膜32を二分割してもよいが、ずらして折ってもよい。
次に、二つ折りした酸性ガス分離膜32の外表面のうち一方の外表面(多孔質支持体32Bの表面)に対して、膜の幅方向両端部と長手方向一端部に樹脂を塗布する(エンベロープ状に塗布する)。これにより、封止部34、つまり周方向封止部34Aと軸方向封止部34Bが形成される。また、封止部34を形成するための樹脂中には、塗布性を向上させるため、各種溶剤や界面活性剤を含ませてもよい。ガス漏れを抑制するため、この多孔質支持体32Bの孔のうち、10%以上、特に30%の孔を封止部34で埋めることが好ましい。このように埋める手段としては、例えば、特開平3−68428などを利用することができる。
次に、図7Cに示すように、透過ガス集合管12に固定した透過ガス流路用部材36の表面に、封止部34を介して、供給ガス流路用部材30を挟んだ酸性ガス分離膜32を貼り付ける。なお、酸性ガス分離膜32を貼り付ける際、軸方向封止部34Bが透過ガス集合管12から離れるように貼り付ける。これにより、封止部34全体として巻き始めの酸性ガス分離膜32と透過ガス流路用部材36の間の周方向端部が開口した形となり、周方向封止部34Aと軸方向封止部34Bとの間には、酸性ガス分離膜32を透過した酸性ガス22が貫通孔12Aまで流れる流路P1が形成される。
続いて、透過ガス流路用部材36に貼り付けた酸性ガス分離膜32の表面(貼り付け面とは逆の面)に対して、膜の幅方向両端部と長手方向一端部に樹脂を塗布する。これにより、封止部40、つまり周方向封止部40Aと軸方向封止部40Bが形成され、かつ、積層体14が形成される。
次いで、透過ガス流路用部材36で貫通孔12Aを覆うように、透過ガス集合管12に積層体14を図6中矢印R方向に多重に巻き付ける。この際、積層体14に張力をかけながら巻き付けることが好ましい。張力をかけながら巻き付けることにより、封止部34、40の樹脂、特に封止部40の樹脂が多孔質支持体32Bの孔に滲み込み易くなり、ガス漏れをより抑制することができる。なお、張力をかけるためには、上述したように、透過ガス流路用部材36の固定が外れないように、スリットに透過ガス流路用部材36の先端部を入れ込んで固定した方が好ましい。
供給ガス流路用部材が網目構造の場合には、張力をかけながら巻き付けることにより、網目構造の網目を酸性ガス分離膜32に食い込ませて酸性ガス分離膜32の表面に凹凸を形成することができる。このようにして凹凸を形成する場合には、張力を加減することにより凹部の深さを調整することができる。なお、スパイラル型膜モジュールを使用する際には、圧力容器内に原料ガスを流入させながら分離膜を挟んだ供給側と透過側とに圧力差を与えて分離膜による濃縮または分離が行われるため、供給ガス流路用部材は酸性ガス分離膜32の表面から離れ、供給ガス流路用部材と膜面の間の凹凸状の流路により乱流の発生が促進され、未処理流体の濃度分極の抑制効果を増加させることができる。
また、封止部34、40の樹脂が硬化すると、この部分に当接する分離膜が、供給ガス流路用部材の網目によって割れやすいが、本発明においては酸性ガス分離層の吸水率が高く柔らかいために硬化樹脂に供給ガス流路用部材の網目が当接しても分離膜に割れが生じることがなく、リークを抑制することができる。
以上の工程を経ることにより円筒状巻回体が得られ、得られた円筒状巻回体の最外周を被覆層で覆って、両端にテレスコープ防止板を取り付けることで図4に示す酸性ガス分離用モジュール10が得られる。
以下、本発明の酸性ガス分離用モジュールを実施例によりさらに詳細に説明する。
(分離膜1の作製)
クラストマーAP-20(クラレ社製):2.4質量%、25%グルタルアルデヒド水溶液(Wako社製):0.01質量%を含む水溶液に、1M塩酸をpH1.5になるまで添加し、架橋後、キャリアとしての40%炭酸セシウム(稀産金属社製)水溶液を炭酸セシウム濃度が5.0質量%になるように添加して塗布組成物とした。この塗布組成物を、PTFE/PP不織布(GE社製)を多孔質支持体として、PTFE側に塗布・乾燥させることで、酸性ガス分離層と多孔質支持体からなる酸性ガス分離膜を作製した。
(分離膜2の作製)
分離膜1の作製において、グルタルアルデヒド水溶液の添加量を0.02質量%、炭酸セシウムの添加量を3.0質量%にそれぞれ変更した以外は分離膜1の作製と同様にして分離膜2を作製した。
(分離膜3の作製)
分離膜1の作製において、40質量%炭酸カリウム水溶液を、炭酸カリウム濃度が1.6質量%になるように添加し、炭酸セシウムの添加量を6.0質量%にそれぞれ変更した以外は分離膜1の作製と同様にして分離膜3を作製した。
(分離膜4の作製)
分離膜1の作製において、40質量%炭酸カリウム水溶液を、炭酸カリウム濃度が0.61質量%になるように添加し、グルタルアルデヒド水溶液の添加量を0.025質量%、炭酸セシウムの添加量を1.0質量%にそれぞれ変更した以外は分離膜1の作製と同様にして分離膜4を作製した。
(分離膜5の作製)
分離膜1の作製において、40質量%炭酸カリウム水溶液を、炭酸カリウム濃度が2.8質量%になるように添加し、グルタルアルデヒド水溶液の添加量を0.01質量%、炭酸セシウムの添加量を10.0質量%にそれぞれ変更した以外は分離膜1の作製と同様にして分離膜5を作製した。
(実施例1)
作製した酸性ガス分離膜を、酸性ガス分離層を内側にして二つ折りした。二つ折りした谷部にカプトンテープをはり、供給ガス流路用部材の端部が膜谷部の面状を補強した。そして、二つ折りした酸性ガス分離層に、供給ガス流路用部材として網状形態のポリプロピレンネットを挟み込んでリーフを作製した。作製したリーフの多孔質支持体側にエンベロープ状になるように高粘度(約40Pa・s)のエポキシ樹脂からなる接着剤(ヘンケルジャパン社製:E120HP)を塗り、トリコット編みのエポキシ含浸ポリエステル製透過ガス流路用部材を重ね、透過ガス集合管の周りに多重に巻き付け、テンションをかけることで、供給ガス流路用部材を分離膜面に押し込み、膜面に凹凸を形成させて酸性ガス分離用モジュールを作製した。
(実施例2〜16)
分離膜面の凹凸が、表1に記載したような凹部の深さ、幅、面積率となるようにテンションをかけ、実施例15および16については上記分離膜2および3を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2〜16の酸性ガス分離用モジュールを作製した。
(実施例17、18、比較例1〜6)
分離膜表面にエンボス加工により表1に示す凹凸構造を設けた以外は実施例1と同様にして実施例17、18、比較例1〜6の酸性ガス分離用モジュールを作製した。
(比較例7、8)
分離膜表面にエンボス加工により表1に示す凹凸構造を設け、上記分離膜4および5を用いた以外は実施例1と同様にして比較例7および8の酸性ガス分離用モジュールを作製した。
<分離膜の凹部の深さ、幅、面積率の測定>
キーエンス社製レーザーマイクロスコープVK−X200を用いて、分離膜の供給流路側表面3cm角における100箇所の凹部の深さ、幅を測定し平均値を求め、これを凹部の深さ、幅とした。また、3cm角における凹部が占める面積を計測して面積率を求めた。
<吸水率の測定>
露点−20℃環境下での10cm角の分離膜の質量をA、25℃相対湿度20%環境における10cm角の分離膜の質量をBとして、以下計算式により算出した値を吸水率とした。
(B−A)÷B×100
(評価)
<欠陥評価によるモジュール製造得率の算出>
作製したモジュールの供給側にHeガスを充填した後、密閉し、0.34MPaから0.3MPaに圧力が減少する時間で評価した。10000秒以上かかったものを欠陥なしとし、モジュールの作製および欠陥評価を5回実施し以下の基準により評価した。
A:モジュール5本中欠陥なしが4本以上
B:モジュール5本中欠陥なしが3本〜1本
C:モジュール5本中欠陥なしが0本
<膜性能評価>
作製した各実施例及び比較例の酸性ガス分離用モジュールを用い、ガス分離性能について以下のような条件で評価した。
テストガスとしてH2:CO2:H2O=45:5:50の原料ガス(流量2.2L/min)を温度130℃、全圧301.3kPaで、各二酸化炭素分離用モジュールに供給し、透過側にArガス(流量0.6L/min)をフローさせた。透過してきたガスをガスクロマトグラフで分析し、CO2透過速度(P(CO2))を算出した。モジュールの作製および性能評価を5回実施し、以下の基準で評価した。なお、透過速度の単位GPUは(1GPU=1×10-6cm3(STP)/(s・cm2・cmHg)である。
A:平均値が30GPU以上
B:平均値が20以上30GPU未満
C:平均値が20GPU未満
評価結果を膜凹凸構造、吸水率とともに表1に示す。なお、膜性能評価における「−」はモジュール製造において欠陥発生のため評価不可であることを示す。
表1に示すように、酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であって、酸性ガス分離層表面の凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下であって、凹部の面積率が2%以上50%以下の実施例においては、モジュールの欠陥が抑制されており、膜性能も良好であった。凹凸構造が所望範囲であっても酸性ガス分離層の吸水率が1%未満の比較例7や、吸水率が20%を超える比較例8ではモジュールの欠陥が顕著となった。比較例7の場合にはモジュール作製時の折り曲げ工程等によりワレが発生したためと考えられる。比較例8の場合には吸水率が高すぎて、供給ガス流路用部材が圧力によって押し込まれやすく酸性ガス分離層に亀裂が入り、封止部欠損が生じたためと考えられる。
一方、酸性ガス分離層の吸水率が所望の範囲であっても、凹部の深さが3μm未満であったり(比較例1)、凹部の面積率が2%未満であったり(比較例5)、50%を超える場合(比較例6)には、モジュールの欠陥は抑制できるものの、分離性能は低下した。比較例1や5の場合には、凹凸があっても濃度分極を抑制することができず、有効膜面性も上げることができず分離性能が低下したものと考えられる。一方、比較例6の場合には圧力損失が上がったために、分離性能が低下したものと考えられる。また、酸性ガス分離層の吸水率が所望の範囲であっても、凹部の深さが500μmを超えたり(比較例2)、凹部の幅が所望の範囲でない場合(比較例3および4)では、モジュールの欠陥が抑制できなかった。これは、酸性ガス分離層が表面に設けられた供給ガス流路用部材の圧力によって押し込まれた際に、分離膜の柔らかさによって、亀裂が入ることを抑制できる許容範囲を逸脱したためと考えられる。
以上の結果から明らかなように、本発明の酸性ガス分離用モジュールは酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であるので、封止部分の封止欠損を抑制することが可能であって、リークを抑制することができ、また酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下であって、凹部の面積率が2%以上50%以下であるので、圧力損失を低減しながら、同時に濃度分極を抑制し、有効膜面性を上げることができるので、分離性能の高い酸性ガス分離用複合体、酸性ガス分離用モジュールとすることができる。
1 酸性ガス分離用複合体
2,32 酸性ガス分離膜
2A,32A 酸性ガス分離層
2B,32B 多孔質支持体
3,34,40 封止部
5,36 透過ガス流路用部材
6,30 供給ガス流路用部材
7 凹部
8 凸部
10 酸性ガス分離用モジュール
12 透過ガス集合管
12A 貫通孔
14 積層体
20 原料ガス
22 酸性ガス
26 排出口
34B,40B 軸方向封止部
34A,40A 周方向封止部
50 固定部材

Claims (6)

  1. 多孔質支持体と該多孔質支持体上に設けられた親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜と、前記酸性ガスキャリアと反応して前記酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材と、前記酸性ガス分離層表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材とを備え、前記透過ガス流路用部材と前記多孔質支持体との周縁であって封止が必要な領域が樹脂により封止された封止部を有する酸性ガス分離用複合体であって、
    前記酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であり、該酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、該凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下、凹部の面積率が2%以上50%以下であることを特徴とする酸性ガス分離用複合体。
  2. 多孔質支持体と該多孔質支持体上に設けられた親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜と、前記酸性ガスキャリアと反応して酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材と、前記酸性ガス分離層表面に設けられた原料ガスが供給される供給ガス流路用部材とを備え、前記多孔質支持体と前記透過ガス流路用部材の幅方向両端部と長手方向一端部が樹脂により封止された封止部を有し、前記酸性ガス分離膜および前記透過ガス流路用部材が、前記供給ガス流路用部材とともに管壁に貫通孔が形成された透過ガス集合管に巻回させた酸性ガス分離用モジュールであって、
    前記酸性ガス分離層の吸水率が1%以上20%以下であり、該酸性ガス分離層が表面に凹凸を有し、該凹凸の凹部の深さが3μm以上500μm以下、凹部の幅が5μm以上1000μm以下、凹部の面積率が2%以上50%以下であることを特徴とする酸性ガス分離用モジュール。
  3. 前記凹凸が前記供給ガス流路用部材の網目構造により形成されたものであることを特徴とする請求項2記載の酸性ガス分離用モジュール。
  4. 前記供給ガス流路用部材が、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン及びポリフッ化ビニリデンから選ばれる1種以上の樹脂を含んでなる糸で形成された網目構造を有することを特徴とする請求項3記載の酸性ガス分離用モジュール。
  5. 前記キャリアが、アルカリ金属化合物を含むことを特徴とする請求項2、3または4記載の酸性ガス分離用モジュール。
  6. 多孔質支持体上に、親水性化合物および原料ガス中の酸性ガスと反応する酸性ガスキャリアを含む酸性ガス分離層を設けて、多孔質支持体と酸性ガス分離層とからなる酸性ガス分離膜を形成する工程と、
    前記多孔質支持体と、前記酸性ガスキャリアと反応して前記酸性ガス分離層を透過した酸性ガスが流れる透過ガス流路用部材の幅方向両端部と長手方向一端部に樹脂を滲みこませて封止部を形成する工程と、
    前記酸性ガス分離層表面に網目構造を有する供給ガス流路用部材を配置し、前記酸性ガス分離膜とともに管壁に貫通孔が形成された透過ガス集合管に巻回させて前記酸性ガス分離層表面に前記網目構造の網目を食い込ませて該酸性ガス分離層表面に凹凸を形成する工程とを含むことを特徴とする酸性ガス分離用モジュールの製造方法。
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