JP2014187688A - 中継制御局、中継器および干渉回避方法 - Google Patents

中継制御局、中継器および干渉回避方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信器の受信品質低下を抑制しつつ、中継器の送信電力を有効活用可能な中継制御局および干渉回避方法を得ること。
【解決手段】中継器で測定された各分波信号の電力値から、周波数領域で隣接する分波信号の電力差を求め、電力差が規定された目標電力差を満たす、中継器に対する各分波信号の利得制御量を算出する電力制御部433と、電力制御部433で算出された利得制御量を中継器へ通知する中継器インタフェース部410と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、衛星通信システムの中継制御局、中継器および干渉回避方法に関する。
宇宙空間の地球周回軌道で動作する人工衛星等を用いて、地上と地球上の船舶、航空機等との間の2点間で通信を行う衛星通信システムが導入されている。このようなシステムでは、人工衛星に搭載された中継器が、地球上の通信機器から送信された信号を受信し、当該信号を地球上の別の通信機器に送信(中継)することで2点間の通信を実現している。
ここで、近年、衛星通信システムの大容量化に伴い、地域毎に異なるビームでデータ伝送を行うマルチビームデータ伝送が検討されている。マルチビームデータ伝送を従来のアナログ周波数変換によるスルーリピータ衛星で実現した場合、アップリンク(地上局から衛星)のデータ伝送に必要な周波数はビーム数分確保する必要がある。
そこで、限られた周波数を有効利用するため、衛星において、受信した信号を最小周波数単位に分波した後、分波した信号を伝送先のビームに対して振り分け、振り分けた信号を合波することによって、アップリンクの所要信号帯域幅を大幅に削減できるチャネライザ技術が検討されている。
また、衛星通信システムの多様化に伴い、複数の異なるアンテナ径を用いた送受信器が、中継器を介して信号を中継することが想定されている。また、中継器において、音声、動画といったバースト的に発生する異なる伝送速度の信号を中継することが想定されている。
具体的に、下記特許文献1では、上述したチャネライザにおいて、各信号の利得を適切に制御することで回線毎の所要品質を満たしつつ中継器の送信電力を有効利用する技術が開示されている。
また、下記非特許文献1では、上述した利得制御を用いることで中継器に搭載された送信アンプの相互変調歪みによる信号品質の劣化を改善する技術が開示されている。
米国特許出願公開第2004/0071236号明細書
John J.Knab(Defense Information Systems Agency) 「Transponder Power Minimization Utilizing Optimum Channelizer Gains」 IEEE Transactions on Aerospace and electronic systems, Vol.48,No1 Jan 2012.
しかしながら、上記従来の技術(非特許文献1)では、相互変調歪みによる信号品質の劣化を上述した利得制御で改善することが開示されているが、利得制御値を決定するために用いる相互変調歪みの推定値は中継器が最大送信電力で送信した場合に生じる値(固定値)としている。一方、実環境では複数の送信器が、音声、動画といったバースト的に発生する信号を送信しており、中継器が単位時間あたりに中継する信号の周波数と電力は時々刻々と変動する。そのため、実際に生じる相互変調歪みは非特許文献1で想定する値よりも小さいことが想定され、実環境に即した利得値と比較して過剰な値を設定することにより中継器の送信電力を浪費する、といった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、受信器の受信品質低下を抑制しつつ、中継器の送信電力を有効活用可能な中継制御局、中継器および干渉回避方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、前記中継器で測定された各分波信号の電力値から、周波数領域で隣接する分波信号の電力差を求め、前記電力差が規定された目標電力差を満たす、前記中継器に対する各分波信号の利得制御量を算出する電力制御手段と、前記電力制御手段で算出された前記利得制御量を前記中継器へ通知する中継器インタフェース手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、受信器の受信品質低下を抑制しつつ、中継器の送信電力を有効活用できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1の衛星通信システムの構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1の中継器の構成例を示す図である。 図3は、実施の形態1の制御局の構成例を示す図である。 図4は、実施の形態1の利得制御部における各信号の電力を示す図である。 図5は、相互変調歪みが発生する様子を示す図である。 図6は、実施の形態2の利得制御部における各信号の電力を示す図である。 図7は、実施の形態2の中継器の構成例を示す図である。 図8は、実施の形態4の利得制御部における各信号の電力を示す図である。
以下に、本発明にかかる中継制御局、中継器および干渉回避方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の衛星通信システムの構成例を示す図である。衛星通信システムは、中継器100と、送信器200と、受信器300と、制御局400と、から構成されている。中継器100は送信器200、受信器300および制御局400と、送信器200は中継器100および制御局400と、受信器300は中継器100および制御局400と、制御局400は中継器100、送信器200および受信機300と、それぞれ無線で接続されている。なお、図1では送信器200と受信器300が2つずつ接続されているが、一例であり、接続数は2つに限定するものではない。
つぎに、衛星通信システムを構成する中継器100および制御局400の構成について説明する。なお、送信器200および受信器300は本発明において特徴はなく、従来から用いられている構成でよいため、構成の詳細な説明については省略する。
図2は、本実施の形態の中継器100の構成例を示す図である。中継器100は、受信アンテナ(ANT)101と、低雑音増幅器(LNA)102と、可変増幅器(AMP)103と、ダウンコンバータ(D/C)104と、バンドパスフィルタ(BPF)105と、アナログデジタルコンバータ(A/D)106と、直交検波部107と、分波部108と、スイッチ部109と、電力測定部110と、利得制御部111と、合波部112と、直交変調部113と、デジタルアナログコンバータ(D/A)114と、ローパスフィルタ(LPF)115と、アップコンバータ(U/C)116と、大電力増幅器(HPA)117と、送信アンテナ(ANT)118と、制御部119と、制御局インタフェース部120と、を備える。
ここで、図2では、スイッチ部109、制御部119、制御局インタフェース部120以外の構成要素が2系統示されている。これは、1系統あたり1ビームに含まれる信号を処理する構成のためである。なお、図2に示す構成は一例であり、系統数は2に限定するものではなく、衛星通信システムが要するビーム数に応じていかなる数であってもよい。
つぎに、制御局400の構成について説明する。制御局400は、衛星通信システムにおいて、中継器100の利得制御部111における利得等を制御する中継制御局である。図3は、本実施の形態の制御局400の構成例を示す図である。制御局400は、中継器インタフェース部410と、送受信器インタフェース部420と、スケジューリング部430と、を備える。また、スケジューリング部430は、呼制御部431と、伝送方式制御部432と、電力制御部433と、周波数制御部434と、を備える。
つづいて、図1に示す衛星通信システムにおいて、送信器200が中継器100を介して受信器300にデータを送信する際の各装置の動作および中継器100を制御する制御局400の制御方法について説明する。
まず、送信器200は、送信すべきデータを符号化、変調し、中継器100へ送信する。ここで、送信器200と中継器100との間の通信方式はいかなる方式を用いてもよく、送信器200と受信器300との間で通信方式が予め決められていれば受信器300で信号を復調・復号することができる。また、送信器200が信号を送信する周波数は後述する制御局400から予め通知された周波数位置に従う。
中継器100では、受信アンテナ101で送信器200から信号を受信し、低雑音増幅器102で信号を増幅する。その後、可変増幅器103で後段に出力される信号電力を一定にするようレベル調整し、ダウンコンバータ104で搬送波周波数から中間周波数に周波数変換した後、バンドパスフィルタ105で高調波成分を抑圧する。アナログデジタルコンバータ106ではアナログ信号からデジタル信号に変換し、直交検波部107で中間周波数の信号をベースバンド信号に変換する。分波部108ではベースバンド信号をM個に分波する。例えば、10MHzの周波数帯域幅の信号を1MHzの周波数帯域幅の信号に分波する場合はM=10個の分波信号が生成される。
スイッチ部109は分波後の各信号を後述する制御部119から指定された経路情報に従って経路選択し、電力測定部110に出力する。例えば、図2では受信アンテナ101からアナログデジタルコンバータ106、および電力測定部110から送信アンテナ118が2系統示されており、それぞれを系統A、系統Bとすると、系統Aは地域Aを、系統Bは地域Bをカバレッジエリアとするビームから信号を受信している。地域Aの一部の信号を地域Bに中継する場合、スイッチ部109は、系統Aで分波された信号の一部を経路情報に従って系統Bの電力測定部へ出力することによって、複数の異なるビーム間での中継を実現する。
電力測定部110はスイッチ部109から出力された分波後(M個)の信号電力を測定する。
ここで、上りリンクの干渉波が強く、アナログデジタルコンバータ106が飽和する場合の対策として、AGC(Automatic Gain Control)をアナログデジタルコンバータ106の前段に設けてもよい。この場合、AGCの制御量と電力制御部110の測定値とを加算することで、実際に受信した信号電力を精度よく推定することができる。
利得制御部111では後述する制御部119から通知された利得制御量に従い、各分波信号の振幅を変更する。合波部112はM個の分波信号を合波し、直交変調部113でベースバンド信号を中間周波数に変換した後、デジタルアナログコンバータ114でデジタル信号をアナログ信号に変換する。ローパスフィルタ115では高調波成分を抑圧し、アップコンバータ116で搬送波周波数に周波数変換した後に大電力増幅器117で信号を増幅して送信アンテナ118から受信器300に対して信号を送信する。
制御部119は電力測定部110で測定した電力値、その他中継器100の各構成要素が生成した制御情報(異常検出情報など)を保持し、制御局インタフェース部120を介して制御局400へ通知する。また、制御局400から送信された制御情報(上述した利得制御量、経路情報など)を制御局インタフェース部120で受信し、制御部119から各構成要素へ設定する。
受信器300は、中継器100から受信した信号を復調・復号してデータを得る。なお、上述したように通信方式が送信器200との間で予め決められていれば正しくデータを復元することができる。
制御局400では、中継器インタフェース部410で中継器100と制御情報の送受信を行う。送受信器インタフェース部420は送信器200または受信器300と制御情報の送受信を行う。ここで、制御情報とは、後述するスケジューリング部430で利用もしくは生成されるものである。スケジューリング部430は中継器100、送信器200、受信器300の通信に係る制御情報を生成する。具体的な制御内容については各構成要素にて説明する。
スケジューリング部430において、呼制御部431は、送信器200から受信した送信要求に従い、後述する伝送方式制御部432、電力制御部433、周波数制御部434に対して通信確立に要する制御情報の生成を指示する。なお、呼制御部431は、中継器100が中継可能な周波数、電力が許容量を超えている場合は送信要求を拒否することもできる。また、呼制御部431は、送信要求に優先度情報が含まれている、または送信要求を送信した送信器200に予め優先度が決められている場合は、優先度に従った発着呼制御を行ってもよい。
伝送方式制御部432は、送信要求に従い、通信確立に必要な伝送方式を決定する。ここで、伝送方式とは、例えば、変調方式、誤り訂正の符号化率を指し、伝送方式制御部432は、送信器200と受信器300に搭載されるアンテナ径、要求される信号の誤り率などから必要な伝送方式を決定することができる。伝送方式制御部432は、さらに、通信確立中に降雨減衰、他システムからの干渉波によって受信品質が低下した場合、受信器300から受信品質(例えば、信号電力対干渉雑音電力比、復調・復号結果など)の通知を定期的に受信することによって動的に伝送方式を変更してもよい。
電力制御部433は、送信要求に従い通信確立に必要な送信器200の送信電力と利得制御部111で変更する利得制御量を決定する。電力制御部433は、決定した利得制御量を、中継器インタフェース部410を介して中継器100の利得制御部111へ通知する。
なお、中継器100内では、制御局インタフェース部120および制御部119を介して利得制御部111へ通知することになる。制御局400のスケジューリング部430内の各構成と中継器100内の各構成との間で情報を送受信する場合、詳細には、制御局400の中継器インタフェース部410、中継器100の制御局インタフェース部120および制御部119を介して通信を行うことになるが、以降の説明においては省略する。
周波数制御部434は、送信要求に従い、未割当の周波数を当該送信器200と受信器300に割り当て、送信器200と受信器300に周波数割り当て情報を通知すると共に、中継器インタフェース部410を介して中継器100のスイッチ部109に経路情報を通知する。なお、周波数制御部434は、送信要求に優先度情報が含まれている、または送信要求を送信した送信器200に予め優先度が決められている場合は、優先度に従った周波数割り当て制御を行ってもよい。また、周波数制御部434は、送信要求を送信した送信器200より優先度が低い割り当て済みの送信器200の周波数割り当て帯域幅を縮小し、優先度が高い送信器200に優先的に周波数を割り当ててもよい。
ここで、本実施の形態の特徴である電力制御部433における、中継器100の利得制御部111に対する利得制御量の決定方法について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態の利得制御部111における各信号の電力を示す図である。図4に示すサブチャネルとは、分波部108が分波する帯域を意味する。図4では、サブチャネル#1〜#4,#7〜#9,#11〜#12に示された信号が中継対象の信号であり、サブチャネル#3〜#4に干渉波が加算されている。利得制御を行わない場合、干渉波はそのまま受信器300に中継されるため、受信器300での受信品質が低下する。加えて、中継器100が送信に要する電力の一部を干渉波が浪費してしまうため、送信電力の有効活用ができない。そこで、電力制御部433は、電力測定部110が測定した各分波信号(サブチャネル)の電力値に基づいて、以下に示す方法(手順)により利得制御量を決定する。
手順(1) i番目のサブチャネルの受信電力と期待受信電力から利得制御量の仮値となる利得Gaiを算出する。
手順(2) 手順(1)の利得制御値によって余剰となる電力を全サブチャネルに再配分する利得Gbiを算出する。
ここで、手順(1)で算出する利得Gaiは、以下の式(1)のように算出する。
Figure 2014187688
式(1)において、αは調整係数であり、送信器200の優先度などに応じて決定する。Ptarget,iはi番目のサブチャネルにおける期待受信電力(期待電力値)であり、電力測定部110が干渉を受けていない場合に測定した電力値を制御局400に通知することで推定することができる。または、電力制御部433が選択した送信器200の送信電力と、アンテナ径から求まるアンテナ利得、自由空間損失などから推定することもできる。Piはi番目のサブチャネルにおける電力測定値(電力値)であり、上述したように電力測定部110が測定した結果を電力制御部433が取得すればよい。βはαと異なる調整係数であり、βを大きな値にするほど干渉波を含むサブチャネルの利得は小さくなり干渉抑圧効果が高まる。ただし、干渉波と同時にi番目のサブチャネルに含まれる信号電力も減衰されるため、受信器300で復調可能な値に調整する。
なお、調整係数αとβは受信器300の干渉抑圧性能によって変更してもよい、例えば、受信器300にて受信信号をFFT(Fast Fourier Transform)し、サブチャネル単位よりも細かい周波数粒度で干渉波を抑圧、または他の方式で等化する機能を有している場合は、送信器200が送信した信号を低減しないような調整係数としてもよい。
つぎに、手順(2)で算出する利得Gbiは、以下の式(2)のように算出する。
Figure 2014187688
式(2)において、γは調整係数であり、γ=1とすれば利得制御前と利得制御後で全サブチャネルの信号電力の総和は等しくなる。一方、任意の地域に照射するビームのカバレッジエリアを動的に変えたい場合はγを調整することで実現することができる。Kは信号を含むサブチャネル数であり、図4の場合はK=9である。分母は手順(1)で求めた利得を用いた場合における全サブチャネルの電力であり、分子は利得制御を行う前における全サブチャネルの電力となる。そのため、式(2)のように利得を設定することによって、電力制御部433は、全体の電力は一定に保ちながら、干渉波を含むサブチャネルの信号電力を低下させ、余剰となった電力を他のサブチャネルに割り当てることができる。
なお、中継器100で利得Gbiを適用することによって、受信器300では、受信する信号電力が急激に変動し、AGC(Automatic Gain Control)の発散や同期外れによる連続的な誤りが発生する可能性がある。そのため、利得Gbiの値を変更する場合、電力制御部433は、中継器インタフェース部410を制御して、利得制御部111に対して任意のステップ幅で利得を増加または減少させ、変更後の利得へ近づけるよう中継器インタフェース部410から通知してもよい。例えば、利得を3dB上昇させる場合、任意のステップ幅(規定値)が1dBとすると、1dBずつ3回に分けて上昇させるように通知することで、利得制御による電力変動を緩やかにすることができる。
なお、本実施の形態では制御局400の電力制御部433が中継器100に対する利得制御量を計算し、中継器100に対して通知することとしているが、電力制御部433が持つ機能の一部または全てを中継器100に組み込んでもよい。こうすることで制御局400と中継器100との制御情報の通信に要する時間が短縮されるため、干渉波の出現/消失に対して迅速に対応することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、送信器が中継器を介して受信器にデータを伝送する過程において、中継器は分波した各信号の電力を測定し、中継器の利得等を制御する制御局では、電力制御部は、中継器が測定した分波後の信号に対する電力測定値を取得し、電力測定値から上りリンク(送信器から中継器への伝送)における干渉量を推定し、各分波信号の受信電力および期待受信電力に基づいて、干渉波を抑圧するように各分波信号の利得を制御することとした。これにより、任意の分波信号に干渉波が含まれている場合に当該分波信号の利得を下げ、上りリンクで受信した干渉波を中継器で抑圧して中継することができるため、受信器における信号の受信品質を向上することができる。また、干渉波を中継した場合に要する中継器の送信電力、すなわち、利得低下によって得られた余剰電力を他の信号に再配分することができるため、中継器の送信電力を有効に活用することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、上りリンクの干渉波、降雨減衰による影響を低減するように利得を制御したが、図2に示す中継器100の大電力増幅器117で生じる相互変調歪みに対しては考慮されていない。
ここで、図5を用いて大電力増幅器117における相互変調歪みについて説明する。図5は、相互変調歪みが発生する様子を示す図である。大電力増幅器117では、線形性が保たれていない場合、入力信号に対して出力信号の波形が崩れ、送信信号の周波数とは別の高調波成分が生じる。図5に示したように周波数f1と周波数f2を用いて信号を送信した場合、周波数(2×f1−f2)、周波数(2×f2−f1)に相互変調歪みが発生する。仮に、中継器100が相互変調歪みの発生した周波数を用いて別の信号を送信すると、相互変調歪みによって受信器300における受信品質が劣化するという問題が発生する。特に、同一中継器を用いて異なる通信方式、伝送速度の信号を中継する場合、隣接する周波数に数十dB程度の電力差をもった信号が配置されることもあるため、衛星通信システムにおいて、相互変調歪みによる受信品質の低下は無視することができない。
そこで、本実施の形態では、大電力増幅器117で相互変調歪みが生じた場合においても受信器300における信号の受信品質を改善する方法について説明する。
本実施の形態における衛星通信システム、中継器100、制御局400の構成は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。なお、本実施の形態では、図1に示す制御局400が中継器100に対して通知する利得制御量の決定方法が実施の形態1と異なる。したがって、以下の説明では、上述した相違点のみ記載することとする。
電力制御部433は、電力測定部110から各分波信号の電力測定値を受信すると、隣接する分波信号の電力差を検出し、電力差が大きな分波信号(隣接する分波信号に対して電力が小さい分波信号)から順に利得を増加し、隣接する分波信号と等電力になった時点で利得増加を停止するように利得制御量を算出する。ただし、電力制御部433は、利得増加後の全送信電力が中継器100の最大送信電力を超えないように分波信号の利得を制御する。
なお、電力制御部433は、隣接する分波信号と通信方式が異なる場合は、隣接分波信号との目標電力差にオフセットを設けてもよい。例えば、目標誤り率に対する所要の信号対干渉雑音電力比がNdBの差がある場合、電力制御部433は、目標電力差はNdBを満たす利得制御量を算出する。
ここで、図6を用いて上述した本実施の形態の利得制御量の決定方法について説明する。図6は、本実施の形態の利得制御部111における各信号の電力を示す図である。利得制御前の状態では、サブチャネル#1〜#4,#5〜#6を用いて信号が送信されている。この場合、2つの信号によって相互変調歪みが生じるが、図6では簡単のため全帯域に雑音と同様の振る舞いで相互変調歪みが生じたものとしている。電力制御部433は、サブチャネル#5〜#6の利得制御量を増加し、サブチャネル#4の信号電力と同等になるように設定することで、相互変調歪みによる受信品質の低下を抑制することができる。なお、利得の増加によって利得制御部111より前段で生じた雑音も強調されるが、相互変調歪みを除いた信号対雑音電力比は変わらない。
なお、図6では相互変調歪みの周波数特性は考慮していないが、実際は上述したように特定の周波数に相互変調歪みが生じる。そのため、電力制御部433は、各分波信号の電力測定値から相互変調歪みが生じる周波数を推定し、当該周波数での送信を避けるように周波数制御部434に通知し、周波数制御部434は、相互変調歪みの推定値が予め決められた値未満となる周波数については、送信周波数の変更を送信器200に通知すると共にスイッチ部109に対して経路情報の変更を通知してもよい。
また、上述した利得制御を行っても中継器100の特定の機器故障や下りリンクの意図しない干渉波によって受信器300において目標の受信品質を満たさない場合がある。そのため、受信器300から制御局400に対して定期的に受信品質を報告し、電力制御部433は、上記受信品質と目標受信品質の差に応じて利得を調整してもよい。
また、図7に示すようにアップコンバータ116の後段にビーム形成部121を搭載した場合、ビーム形成部121では、1つ以上のアップコンバータ116から受信した信号の位相と振幅を制御してフェーズドアレーアンテナ型の送信アンテナ118を用いて送信を行う。図7は、本実施の形態の中継器100の構成例を示す図である。大電力増幅器117にはビーム形成部121に入力される全系統の信号が合成されて入力されるため、電力制御部433は、同一サブチャネルの全系統の電力の和によって上述した利得制御を行ってもよい。
また、実施の形態1と同様に、利得制御を変更する場合、電力制御部433は、利得制御部111に対して任意のステップ幅で利得を増加または減少させ、変更後の利得へ近づけるよう通知してもよい。
また、実施の形態1と同様に、電力制御部433と周波数制御部434が持つ機能の一部または全てを中継器100に組み込んでもよい。こうすることで制御局400と中継器100との制御情報の通信に要する時間が短縮されるため、干渉波の出現/消失に対して迅速に対応することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、送信器が中継器を介して受信器にデータを伝送する過程において、中継器の利得等を制御する制御局は、中継器が測定した分波後の信号に対する電力測定値から、相互変調歪みによる干渉量を推定し、その干渉量から生じる受信品質の低下を最小化するように各分波信号の利得を制御、具体的には、隣接する分波信号の電力差を求め、電力差が大きな分波信号(隣接する分波信号に対して電力が小さい分波信号)から順に利得を増加することとした。これにより、時々刻々と変動する相互変調歪みによる受信器での受信品質の低下を抑制することができる。また、過剰な利得設定を避けることができるため、中継器の送信電力を有効活用することができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、上りリンクの干渉波、降雨減衰による影響を低減するように利得を制御した。また、実施の形態2では、大電力増幅器117における相互変調歪みの影響を低減するように利得を制御した。
ここで、実施の形態1で求めた利得制御量と、実施の形態2で求めた利得制御量は必ずしも一致することはない。また、中継器100に搭載する大電力増幅器117の性能はそれぞれ異なる。一方で、中継器100へ通知する利得制御量は、分波信号あたり1種類である。
そこで、本実施の形態では、異なる指標で求めた利得制御量を中継器100に設定する方法について説明する。
本実施の形態における衛星通信システム、中継器100、制御局400の構成は実施の形態1,2と同様であるため説明を省略する。なお、本実施の形態では、図1に示す制御局400が中継器100に対して通知する利得制御量の決定方法が実施の形態1,2と異なる。したがって、以下の説明では、上述した相違点のみ記載することとする。
電力制御部433は、実施の形態1で求めた利得制御量をG1i、実施の形態2で求めた利得制御量をG2iとした場合、本実施の形態で求める利得制御量G3iは、式(3)に示すように、それぞれの利得制御量に対して、重み付けを持たせるための任意の係数を乗算したものとする。
Figure 2014187688
このように定義することで、電力制御部433は、例えば、相互変調歪み性能が高い増幅器を用いる場合、利得制御量G2iにかかる係数a2を0とすればよい。また、他の指標も組み合わせることもでき、より一般的な表現として式(4)に示すように利得制御量を決定してもよい。
Figure 2014187688
以上説明したように、本実施の形態では、異なる指標によって得られる利得制御量に対して重み付けをして1つの利得制御量を求めることとした。これにより、異なる指標によって得られた複数の利得制御量を考慮した制御を行うことが可能となる。
実施の形態4.
実施の形態2では、電力差が大きな分波信号から順に利得を増加することで、相互変調歪みによる干渉に起因した受信品質の低下を抑えることとした。しかし、利得を増加すると中継器100の送信電力は増加するため、大電力増幅器117における相互変調歪みは更に増加するといった問題がある。また、中継器100が既に最大の送信電力で信号を中継している場合、実施の形態2で述べた方法では利得を増加することができない。
そこで、本実施の形態では、中継器100の送信電力を増加することなく、中継する信号の種別に応じて利得を増加または減少することで、相互変調歪みによる受信品質の低下を抑制する方法について説明する。
本実施の形態における衛星通信システム、中継器100、制御局400の構成は実施の形態1,2と同様であるため説明を省略する。なお、本実施の形態では、図1に示す制御局400が中継器100に対して通知する利得制御量の決定方法が実施の形態2と異なる。したがって、以下の説明では、上述した相違点のみ記載することとする。
電力制御部433は、データ選別手段として、送信器200が送信するデータの種別を少なくとも2つ以上のグループに区別し、周波数選別手段として、各データを送信する周波数を2つ以上のグループに選別する。具体的に、電力制御部433は、周波数制御部434で各送信器200に割り当てた周波数をサブチャネル単位でグループ化する。ここで、グループ化の指標について説明する。
第1の様態として、データの種別に応じて「遅延非許容型通信」と「遅延許容型通信」とに区別する。例えば、音声、動画のようにデータの遅延ゆらぎがサービス品質に影響を与えるものを「遅延非許容型通信」としてグループ化し、ファイル転送、メールなどデータの遅延ゆらぎがサービス品質に影響を与えないものを「遅延許容型通信」としてグループ化する。
また、第2の様態として、伝送方式制御部432で決定した伝送方式に応じて「低効率型通信」と「高効率型通信」とに区別する。例えば、変調多値数、符号化率が低い伝送方式を選択した場合、所要の誤り率を満たすための所要SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)は低くなるため、これを「低効率型通信」と定義し、所要SINRが高い(変調多値数、符号化率が高い)ものを「高効率型通信」と定義する。これらグループは所要SINRを任意の閾値によって選別すればよい。
次に、電力制御部433は、上述した2種のグループに対してそれぞれ異なる利得を設定する。ここで、図8を用いて利得制御の動作について説明する。図8は、本実施の形態の利得制御部111における各信号の電力を示す図である。図8ではサブチャネル#5〜#6には第1のグループである「遅延非許容型通信」または「低効率型通信」が割り当てられている。一方、サブチャネル#1〜#4,#7〜#10には第2のグループである「遅延許容型通信」または「高効率型通信」の信号が割り当てられている。
第1のグループである「遅延非許容型通信」または「低効率型通信」に対しては、以下の式(5)に示すように、相互変調歪みによる受信品質低下量を推定し、その逆数をもって利得とする。
Figure 2014187688
ここで、式(5)におけるGvは第1のグループに属するサブチャネルに対する利得値、SNUは第1のグループに属するサブチャネルのアップリンク受信品質(送信器200が送信した信号を中継器100が受信した際の受信品質)、SNDは第1のグループに属するサブチャネルのダウンリンク受信品質(中継器100が送信した信号を受信器300が受信した際の受信品質)、NPRは第1のグループに属するサブチャネルを送信する大電力増幅器117で発生する相互変調歪み特性(即ち、大電力増幅器117を信号が通過した際の信号電力と雑音電力の比)である。
なお、相互変調歪み特性は大電力増幅器117への入力電力によって一意に決まる値であるため、予め電力値と上記特性のテーブルを保持しておくことで推定できる。大電力増幅器117へ入力される電力値は、電力測定部110で測定した電力値を制御局インタフェース部120および中継器インタフェース部410を介して電力制御部433が知りうることもできるし、周波数制御部434で割り当てた周波数毎に電力制御部433が割り当てた送信器200の送信電力から推定することもできる。
第2のグループである「遅延許容型通信」または「高効率型通信」に対しては、以下の式(6)に示すように、第1のグループに割り当てた電力増加分を等配分して差し引くように利得を設定する。
Figure 2014187688
ここで、式(6)におけるGdは第2のグループに属するサブチャネルに対する利得値、pvは、第1のグループに属するサブチャネルの全電力、pdは、第2のグループに属するサブチャネルの全電力である。
なお、上記では、電力制御部433で各サブチャネルの利得を制御する方法について述べたが、実施の形態1,2と同様に、電力制御部433が持つ機能の一部または全てを中継器100に組み込んでもよい。この場合、中継器100は、各サブチャネルがどのグループに属するかを示す情報が必要となるため、周波数制御部434で決定したグループと周波数との対応関係を中継器インタフェース部410および制御局インタフェース部120を介してグループ情報を伝送する。
また、実施の形態1と同様に、利得制御を変更する場合、電力制御部433は、利得制御部111に対して任意のステップ幅で利得を増加または減少させ、変更後の利得へ近づけるよう通知してもよい。この場合、各グループで異なるステップ幅によって利得を増加または減少させてもよい。
以上説明したように、本実施の形態では、送信器が中継器を介して受信器にデータを伝送する過程において、中継器の利得等を制御する制御局は、中継器が測定した分波後の信号に対する電力測定値から、相互変調歪みによる干渉量を測定し、その干渉量から生じる受信品質の低下を最小化するように各グループが属する分波信号の利得を制御することとした。具体的には、データ種別に応じて各データが属する周波数(サブチャネル)をグループ化し、第1のグループに対しては利得を上昇し、第2のグループには中継器の送信電力が一定となるように第1のグループへ割り当てた電力増加分を差し引くように利得を調整することとした。これにより、中継器の送信電力を増加することなく、特定のデータ種別に対して相互変調歪みによる受信器での受信品質低下を抑制することができる。
以上のように、本発明にかかる中継制御局、中継器および干渉回避方法は、無線通信システムに有用であり、特に、送信器と受信器の間で信号を中継する中継器を有するシステムに適している。
100 中継器、101 受信アンテナ、102 低雑音増幅器、103 可変増幅器、104 ダウンコンバータ、105 バンドパスフィルタ、106 アナログデジタルコンバータ、107 直交検波部、108 分波部、109 スイッチ部、110 電力測定部、111 利得制御部、112 合波部、113 直交変調部、114 デジタルアナログコンバータ、115 ローパスフィルタ、116 アップコンバータ、117 大電力増幅器、118 送信アンテナ、119 制御部、120 制御局インタフェース部、121 ビーム形成部、200 送信器、300 受信器、400 制御局、410 中継器インタフェース部、420 送受信器インタフェース部、430 スケジューリング部、431 呼制御部、432 伝送方式制御部、433 電力制御部、434 周波数制御部。

Claims (35)

  1. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、
    前記中継器で測定された各分波信号の電力値から、周波数領域で隣接する分波信号の電力差を検出し、
    前記電力差が規定された目標電力差を満たす、前記中継器に対する各分波信号の利得制御量を算出する電力制御手段と、
    前記電力制御手段で算出された前記利得制御量を前記中継器へ通知する中継器インタフェース手段と、
    を備えることを特徴とする中継制御局。
  2. 前記電力制御手段は、複数の隣接周波数領域で電力差を検出した場合、電力差の大きい方から順に前記目標電力差を満たすように利得を制御して前記利得制御量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の中継制御局。
  3. 前記目標電力差は、通信方式によって異なる値とする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の中継制御局。
  4. 前記電力制御手段は、前記中継器の送信に要する増幅器に入力される信号が2つ以上のビームを合成したものである場合、各ビームに対応した分波信号のうち、同一周波数で測定した分波信号の電力値の総和を用いて隣接する分波信号の電力差を求める、
    ことを特徴とする請求項1,2または3に記載の中継制御局。
  5. 前記電力制御手段は、前記利得制御量を更新する場合、更新後の利得制御量と更新前の利得制御量との差が規定値よりも大きいときは、前記中継器における現在の利得制御量と前記中継器に通知する利得制御量との差を前記規定値以下にして、前記中継器インタフェース手段を制御して、前記中継器インタフェース手段から複数回にわたって利得制御量を通知する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の中継制御局。
  6. 前記電力制御手段は、前記利得制御量に第1の係数を乗算した値と、他の指標に従って求めた利得制御量に第2の係数を乗算した値との平均値を利得制御量とする、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の中継制御局。
  7. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、
    前記中継器で測定された各分波信号の電力値から、各周波数における相互変調歪みを推定し通知する電力制御手段と、
    前記電力制御手段から通知された前記相互変調歪みの推定値が予め決められた値未満となる周波数を前記送信器に割り当てる周波数制御手段と、
    前記周波数制御手段で割り当てられた前記周波数の情報を前記中継器へ通知する中継器インタフェース手段と、
    を備えることを特徴とする中継制御局。
  8. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおける、前記中継器であって、
    各分波信号の電力測定値から、周波数領域で隣接する分波信号の電力差を検出し、
    前記電力差が規定された目標電力差を満たす、各分波信号の利得制御量を算出する電力制御手段と、
    前記電力制御手段で算出された前記利得制御量に基づいて、各分波信号の信号電力を制御する利得制御手段と、
    を備えることを特徴とする中継器。
  9. 前記電力制御手段は、複数の隣接周波数領域で電力差を検出した場合、電力差の大きい方から順に前記目標電力差を満たすように利得を制御して前記利得制御量を算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の中継器。
  10. 前記目標電力差は、通信方式によって異なる値とする、
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の中継器。
  11. 前記電力制御手段は、前記中継器の送信に要する増幅器に入力される信号が2つ以上のビームを合成したものである場合、各ビームに対応した分波信号のうち、同一周波数で測定した分波信号の電力値の総和を用いて隣接する分波信号の電力差を求める、
    ことを特徴とする請求項8,9または10に記載の中継器。
  12. 前記電力制御手段は、前記利得制御量を更新する場合、更新後の利得制御量と更新前の利得制御量との差が規定値よりも大きいときは、前記中継器における現在の利得制御量と更新後の利得制御量との差を前記規定値以下にして、複数回にわたって利得制御量を更新する、
    ことを特徴とする請求項8から11のいずれか1つに記載の中継器。
  13. 前記電力制御手段は、前記利得制御量に第1の係数を乗算した値と、他の指標に従って求めた利得制御量に第2の係数を乗算した値との平均値を利得制御量とする、
    ことを特徴とする請求項8から12のいずれか1つに記載の中継器。
  14. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、
    各分波信号の電力測定値から、各周波数における相互変調歪みを推定し通知する電力制御手段と、
    前記電力制御手段から通知された前記相互変調歪みの推定値が予め決められた値未満となる周波数を前記送信器に割り当てる周波数制御手段と、
    前記周波数制御手段で割り当てられた前記周波数の情報に基づいて送信周波数を制御する周波数制御手段と、
    を備えることを特徴とする中継器。
  15. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器と制御情報を送受信する中継制御局の干渉回避方法であって、
    前記中継器で測定された各分波信号の電力値から、周波数領域で隣接する分波信号の電力差を検出する電力差検出ステップと、
    前記電力差が規定された目標電力差を満たす、前記中継器に対する各分波信号の利得制御量を算出する利得制御量算出ステップと、
    算出した前記利得制御量を前記中継器へ通知する利得制御量通知ステップと、
    を含むことを特徴とする干渉回避方法。
  16. 前記利得制御量算出ステップでは、前記電力差検出ステップにおいて複数の隣接周波数領域で電力差が検出された場合、電力差の大きい方から順に前記目標電力差を満たすように利得を制御して前記利得制御量を算出する、
    ことを特徴とする請求項15に記載の干渉回避方法。
  17. 前記目標電力差は、通信方式によって異なる値とする、
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の干渉回避方法。
  18. 前記電力差検出ステップでは、前記中継器の送信に要する増幅器に入力される信号が2つ以上のビームを合成したものである場合、各ビームに対応した分波信号のうち、同一周波数で測定した分波信号の電力値の総和を用いて隣接する分波信号の電力差を求める、
    ことを特徴とする請求項15,16または17に記載の干渉回避方法。
  19. 前記利得制御量通知ステップでは、前記利得制御量を更新する場合、更新後の利得制御量と更新前の利得制御量との差が規定値よりも大きいときは、前記中継器における現在の利得制御量と前記中継器に通知する利得制御量との差を前記規定値以下にして、複数回にわたって利得制御量を通知する、
    ことを特徴とする請求項15から18のいずれか1つに記載の干渉回避方法。
  20. 前記利得制御量算出ステップでは、前記利得制御量に第1の係数を乗算した値と、他の指標に従って求めた利得制御量に第2の係数を乗算した値との平均値を利得制御量とする、
    ことを特徴とする請求項15から19のいずれか1つに記載の干渉回避方法。
  21. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局の干渉回避方法であって、
    前記中継器で測定された各分波信号の電力値から、各周波数における相互変調歪みを推定する相互変調歪み推定ステップと、
    前記相互変調歪みの推定値が予め決められた値未満となる周波数を前記送信器に割り当てる周波数割り当てステップと、
    割り当てた前記周波数の情報を前記中継器へ通知する周波数通知ステップと、
    を含むことを特徴とする干渉回避方法。
  22. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、
    前記送信器が送信するデータの種別を少なくとも2つ以上のグループに区別するデータ選別手段と、
    各データを送信する周波数を2つ以上のグループに選別する周波数選別手段と、
    各グループに対してそれぞれ異なる指標に従って利得を増加または減少する電力制御手段と、
    を備えることを特徴とする中継制御局。
  23. 前記データ選別手段は、データの種別を遅延許容型通信と遅延非許容型通信とに区別する、
    ことを特徴とする請求項22に記載の中継制御局。
  24. 前記データ選別手段は、データの種別を高効率型通信と低効率型通信とに区別する、
    ことを特徴とする請求項22に記載の中継制御局。
  25. 前記周波数選別手段は、周波数の選別を前記中継器が分割可能なサブチャネル単位で行う、
    ことを特徴とする請求項22,23または24に記載の中継制御局。
  26. 前記電力制御手段は、第1のグループに対して相互変調歪みによる受信品質低下量を推定し、その逆数をもって前記第1のグループに対する利得とする、
    ことを特徴とする請求項22から25のいずれか1つに記載の中継制御局。
  27. 前記電力制御手段は、前記第1のグループに割り当てた電力増加分を等配分して差し引いた値を、前記第1のグループ以外のグループの利得とする、
    ことを特徴とする請求項26に記載の中継制御局。
  28. 前記電力制御手段で算出された前記利得制御量を前記中継器へ通知する中継器インタフェース手段、を備え、
    前記電力制御手段は、利得制御量を更新する場合、更新後の利得制御量と更新前の利得制御量との差が規定値よりも大きいときは、前記中継器における現在の利得制御量と前記中継器に通知する利得制御量との差を前記規定値以下にして、前記中継器インタフェース手段を制御して、前記中継器インタフェース手段から複数回にわたって利得制御量を通知する、
    ことを特徴とする請求項22から27のいずれか1つに記載の中継制御局。
  29. 前記電力制御手段における前記規定値は、前記グループに対してそれぞれ異なる値とする、
    ことを特徴とする請求項28に記載の中継制御局。
  30. 送信器が1つ以上のビームを有する中継器を介して任意のビームに在圏する受信器にデータを送信する通信システムにおいて、前記中継器を制御する中継制御局であって、
    前記送信器が送信するデータの種別を少なくとも2つ以上のグループに区別するデータ選別手段と、
    各データを送信する周波数を2つ以上のグループに選別する周波数選別手段と、
    前記周波数選別手段で選別された周波数のグループの情報を前記中継器へ通知する中継器インタフェース手段と、
    を備えることを特徴とする中継制御局。
  31. 請求項30に記載の前記中継制御局から通知された周波数のグループに対してそれぞれ異なる指標に従って利得を増加または減少する電力制御手段、
    を備えることを特徴とする中継器。
  32. 前記電力制御手段は、第1のグループに対して相互変調歪みによる受信品質低下量を推定し、その逆数をもって前記第1のグループに対する利得とする、
    ことを特徴とする請求項31に記載の中継器。
  33. 前記電力制御手段は、前記第1のグループに割り当てた電力増加分を等配分して差し引いた値を、前記第1のグループ以外のグループの利得とする、
    ことを特徴とする請求項32に記載の中継器。
  34. 前記電力制御手段は、利得制御量を更新する場合、更新後の利得制御量と更新前の利得制御量との差が規定値よりも大きいときは、現在の利得制御量と更新後の利得制御量との差を前記規定値以下にして、複数回にわたって利得を変更する、
    ことを特徴とする請求項31に記載の中継器。
  35. 前記電力制御手段における前記規定値は、前記グループに対してそれぞれ異なる値とする、
    ことを特徴とする請求項34に記載の中継器。
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