JP2014187262A - Mems装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホットスイッチング耐性を維持しながら高いプルアウト電圧を実現する。
【解決手段】MEMS装置であって、支持基板10上に設けられた第1の電極20と、第1の電極20に対向配置され、第1の電極20との対向方向に可動可能に設けられた第2の電極30と、第2の電極30の対向する2辺にそれぞれ接続されて第2の電極30を弾性的に支持する梁部33と、を具備している。そして、第2の電極30は、梁部33が接続されている辺と平行方向に表裏を貫通して形成されたスリット31を有し、且つ該スリット31と交差するように該スリット31に架け渡され、第2の電極30とは異なる材料で形成された少なくとも一つのブリッジ部32を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、MEMS装置に関する。
可変容量を初めとした高周波MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)素子は、従来の半導体素子に比べ、信号ロスが少なく線形性にも優れているため、次世代無線システムへの搭載が期待されている。この種の無線システムでは、高周波信号が通過した状態で、素子をスイッチングさせる所謂ホットスイッチングを要求されることがある。
MEMS素子においてホットスイッチングを行う際には、セルフアクチュエーションとセルフホールディングが問題となる。セルフアクチュエーションに関しては、プルイン電圧を高周波信号による実効的なDCバイアス値より高くすれば良く、通常のMEMSの設計で比較的回避し易い。一方、セルフホールディングに関しては、プルアウト電圧を高周波信号によるDCバイアス値より高くする必要があり、通常のMEMS設計では回避するのが難しい。
特開2011−66150号公報 特開2012−196041号公報
発明が解決しようとする課題は、ホットスイッチング耐性を維持しながら高いプルアウト電圧を実現し得るMEMS装置を提供することである。
実施形態のMEMS装置は、支持基板上に形成された第1の電極と、前記第1の電極に対向配置され、第1の電極の対向方向に可動可能に設けられた第2の電極と、前記第2の電極の対向する2辺にそれぞれ接続されて前記第2の電極を弾性的に支持する梁部と、を具備している。そして、前記第2の電極は、前記梁部が接続されている辺と平行方向に表裏を貫通して設けられたスリットを有し、且つ該スリットと交差するように該スリットに架け渡され、前記第2の電極とは異なる材料で形成された少なくとも一つのブリッジ部を有する。
MEMS装置の基本構成及び原理を説明するための模式図。 MEMS装置におけるプルイン電圧とプルアウト電圧との間のヒステリシスを示す特性図。 第1の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 図3の矢視A−A’断面図及び矢視B−B’断面図。 図3のMEMS装置の製造工程を示す断面図。 図3のMEMS装置の製造工程を示す断面図。 ブリッジ有りの場合のV字変形の様子を示す模式図。 ブリッジ無しの場合のV字変形の様子を示す模式図。 第1の実施形態によるプルアウト電圧の向上効果を説明するための特性図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。 第2の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す平面図。
実施形態を説明する前に、MEMS装置の基本構成及びその動作原理について説明しておく。
MEMS装置は、図1(a)(b)に示すように、基板1上に固定された下部電極2上に可動可能な上部電極3を設け、これらの電極2,3間の駆動電圧(DC電圧)による静電力によって、上部電極3を下部電極2に接触又は離間させるものである。なお、図中の4はキャパシタ絶縁膜である。また、図には示さないが、上部電極3はバネ部により支持されている。
このMEMS装置は、図2に示すように、上下の電極2,3間を接触させるプルイン電圧と電極2,3間を離間させるプルアウト電圧にヒステリシスを有している。即ち、プルアウト電圧よりもプルイン電圧の方が高くなっている。
(背景技術)でも説明したように、MEMS装置においてホットスイッチングを行う場合、以下のような問題がある。高周波信号は実効的にDCバイアスを持ち、その結果、静電引力を発生させる。即ち、MEMS装置においてホットスイッチングを行うということは、高周波信号による実効的な静電引力が働いている状態でのスイッチングを意味する。このときに問題になるのが、次の二つである。
第1は、MEMS装置がオフ状態で、図1(a)に示すように電極2,3間が接触していないアップステート(up state)のときに、実効的な静電引力によってプルインし、強制的にオン状態、即ち図1(b)に示すようにダウンステート(down state)になってしまうセルフアクチュエーションの問題である。第2は、MEMS装置がオン状態、即ち図1(b)に示すように電極2,3間が絶縁膜4を介して接触しているダウンステートからアップステートへスイッチングさせようとしたときに、高周波信号による静電引力により接触し続け、駆動信号に拘わらずダウンステートの状態を維持してしまうセルフホールディングの問題である。
セルフアクチュエーションに関しては、MEMS装置がアップステートからダウンステートになる電圧であるプルイン電圧を高周波信号による実効的なDCバイアス値より高くすれば良く、これは通常のMEMSの設計では比較的回避しやすい。例えば、無線方式の一つであるGSM(登録商標)では最大3Wの高周波電力が通過し、50Ωの特性インピーダンスの場合、実効的な静電引力は約13Vに相当するが、通常のMEMS素子においてプルイン電圧を13V以上にすることは比較的容易である。
セルフホールディングに関しては、MEMS装置がダウンステートからアップステートになるプルアウト電圧(引き剥がし電圧)を高周波信号によるDCバイアス値より高くする必要がある。しかし、単にプルアウト電圧を高くするためにバネ部の力を強くすると、プルイン電圧が益々大きくなってしまう。
従来、プルアウト電圧を高くする構造として、MEMS装置の上部電極にスリットを入れた構造が提案されている。この構造は上部電極の長手方向(バネが接続されている辺と平行方向)にスリットを入れることでプルアウト電圧を高くできる。即ち、プルイン電圧とプルアウト電圧のヒステリシスを小さくすることができる。しかし、実際に素子を作製すると、上部電極がV字形状に変形するV字変形と呼ばれる変形を起こし、本来期待される特性を示さなくなる。
なお、V字変形は後述する犠牲層のキュアによる収縮による力で発生しており、スリット付の上部電極構造は機械的剛性が弱いためこの力によってV字変形が発生すると考えられている。そのため、スリット有構造は実際には実現することが困難である。
本実施形態は、スリット形成によるV字変形を抑制し、V字変形対策と高いホットスイッチング耐性を両立させるものである。
以下、実施形態のMEMS装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図3及び図4は、第1の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す説明するためのもので、図3は平面図、図4(a)は図3の矢視A−A’断面図、図4(b)は図3の矢視B−B’断面図である。
図中の10は、シリコン(Si)基板11上にシリコン酸化膜(SiO2 )等の絶縁膜12を形成した支持基板であり、この基板10には、ロジック回路や記憶回路を構成する電界効果トランジスタなどの素子が設けられていても良い。
支持基板10上に、固定電極としての下部電極(第1の電極)20が設けられている。下部電極20は、例えばアルミニウム(Al)やAl合金等からなり、複数(例えば左右に2つ)に分離されている。また、下部電極20は、下部電極20と同じ材料で形成された配線(図示せず)に接続され、種々の回路に接続されるものとなっている。なお、下部電極20の構成材料はAlやAl合金に限るものではなく、銅(Cu),金(Au),又は白金(Pt)等で形成しても良い。
下部電極20の表面を覆うように、例えばシリコン窒化膜(SiN)からなるキャパシタ絶縁膜41が形成されている。キャパシタ絶縁膜41としては、シリコン窒化膜に限らず、SiOxやSiNよりも高誘電率を有する High-k 膜を用いても良い。
下部電極20の上方に該電極20に対向するように、可動電極としての上部電極(第2の電極)30が配置されている。上部電極30は、下部電極20よりも大きな長方形であり、下部電極20にオーバーラップするように形成されている。即ち、上部電極30の端部は、下部電極20の端部よりも外側にはみ出すように設けられている。上部電極30は、例えばAl,Al合金,Cu,Au,又はPt等の延性材料で形成されている。延性材料とは、その材料からなる部材に応力を与えて破壊する場合に、その部材が大きな塑性変化を生じてから破壊される材料のことである。但し、上部電極30は、必ずしも延性材料に限らず、タングステン(W)等の脆性材料で形成されていても良い。
上部電極30の長手方向の2辺(対向する2辺)は、第1バネ部(梁部)33により基板10上に設けたアンカー部35に固定されている。第1バネ部33は、例えばシリコン窒化膜からなり、メアンダ形状に形成されて弾性を有している。このバネ部33により上部電極30が上下方向に可動可能となっている。上部電極30と第1バネ部33が接続されている領域及びその周辺部の直下には下部電極20が存在しないように下部電極20には適宜ノッチ形状が設けられている。これは上部電極30及び第1バネ部33の接続領域で発生する上部電極の変形の影響を避けるためである。但し、この下部電極20のノッチ形状は必ずしも形成されなくてもよい。
第1バネ部33は、脆性材料である。脆性材料とは、その材料からなる部材に応力を与えて破壊する場合に、その部材が塑性変化(形状の変化)を殆ど生じないで破壊される材料である。
第1バネ部33に用いる材料は、必ずしもシリコン窒化膜に限るものではなく、シリコン酸化膜等でも構わない。さらに、ポリSi、Si、モリブデン(Mo)、アルミニウム−チタニウム(AlTi)合金のような導電性を有する材料を使用しても良い。なお、AlTi合金は、AlとTiに加えて他の元素を含んでいても良い。つまり、第1バネ部33の材料は脆性材料に限らず延性材料であっても良い。
また、上部電極30の一部は、導電性の第2バネ部34により基板10上に設けたアンカー部35に接続されている。第2バネ部34は、上部電極30と導通を取るためのものであり、導電性を有する延性材料から構成され、上部電極30と同じ材料が用いられる。具体的には、第2バネ部34には、例えばAl,Alを主成分とする合金、Cu,Au又はPt等の金属が用いられる。アンカー部35は、例えば導電体から構成され、バネ部34と同じ材料から構成される。
なお、図には示さないが、上部電極30及びバネ部33,34の可動空間を覆うようにドーム層が形成されていてもよい。また、下部電極20の分離は高周波特性を改善するためであるが、必ずしも必須ではない。さらに、第2バネ部34は第1バネ部33と同じアンカー部35に固定したが、第1バネ部33とは異なるアンカー部(図示せず)に固定するようにしても良い。
ここまでの基本構成に加え本実施形態では、上部電極30にスリット31及びブリッジ部32が設けられている。即ち、上部電極30には、バネ部33が接続されている長手方向の2辺と平行にスリット31が設けられている。このスリット31は、上部電極30の中央部で該電極30の表裏を貫通するように形成されている。そして、スリット31と交差するように複数箇所(例えば4箇所)で、該スリット31に架け渡されたブリッジ部32が形成されている。ブリッジ部32は、脆性材料であり、例えば窒化シリコンからなる絶縁膜である。これらのブリッジ部32は、両端部の下面が上部電極30に固定されている。
上部電極30の中央部は両側のバネ33から最も距離が離れており、プルアウト時にバネ33から受ける力が最も弱く、この部分が下部電極20側に吸引されていると、上部電極30をプルアウトし難い。中央部分にスリット31を設けると、この部分の吸引力が無くなるので、プルアウト電圧を上げることができる。
ブリッジ部32を設けることにより、上部電極30において最も剛性の低くなっているスリット部分における剛性を高めることができる。スリット部分の剛性を高めることは、V字変形を抑制することに繋がる。このようにスリット31に対してブリッジ部32を設けることにより、上部電極30のV字変形を抑制する構造となっている。
また、上部電極30には、各バネ部33の接続位置とスリット31との間にそれぞれ、穴36が設けられている。下部電極20にも、穴36に対応して穴26が設けられている。上部電極30の穴36は下部電極20の穴26よりも径が小さく、穴の部分においても上部電極30が下部電極20をオーバラップするようになっている。なお、上部電極30の穴36は上部電極の下部に存在する犠牲層を除去するためのものであるが、スリットを通じて同犠牲層は除去できるため必ずしも必須ではない。また、下部電極20の穴26は無しでも良い。
次に、本構造のプロセスフローを、図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は、図3の矢視B−B’断面に相当している。なお、図では説明を簡単にするために、スリットを挟む電極の一方部分のみを示している。
まず、図5(a)に示すように、Si基板11上にシリコン酸化膜からなる絶縁膜12を形成した支持基板10上に、電極材料(例えばAl合金)を全面に形成し、この電極材料をパターニングすることによりキャパシタ用の下部電極20及びアンカー部となる電極25を形成する。続いて、各電極20,25を覆うようにシリコン窒化膜等からなるキャパシタ絶縁膜41を形成し、キャパシタ絶縁膜41の一部を開口する。即ち、後述するアンカー部及び薄膜ドーム形成に必要な部分を開口する。
次いで、図5(b)に示すように、全面にポリイミド等の有機膜からなる第1の犠牲層42を塗布形成し、犠牲層42を必要な形状にパターニングする。即ち、犠牲層42を上下電極間の空間形成部分に残す。
次いで、図5(c)に示すように、上部電極の材料となるAl合金等からなる導電膜30aを堆積する。続いて、アンカー部35と上部電極30となる部分を接続するように、シリコン窒化膜からなる第1バネ部33を形成する。第1バネ部33を形成する時、ブリッジ部32も例えば同じ材料のシリコン窒化膜で形成する。
次いで、図5(d)に示すように、電極材料30aをパターニングすることにより、上部電極30及びアンカー部35を形成する。
次いで、図6(e)に示すように、全面にポリイミド等の有機膜からなる第2の犠牲層43を塗布形成し、犠牲層43を必要な形状にパターニングする。即ち、犠牲層43を上部電極30及びバネ部33の上方の空間形成部分に残す。
次いで、図6(f)に示すように、シリコン酸化膜等の保護膜45を形成し、パターニングする。即ち、保護膜45を上部電極30及びバネ部33をカバーする部分のみに残すと共に、保護膜45の一部に犠牲層除去のための開口を設ける。
次いで、図6(g)に示すように、第1及び第2の犠牲層42,43を除去する。これにより、上部電極30及びバネ部33は上下方向に稼働可能となる。
次いで、図6(h)に示すように、封止膜46の形成及びパターニング、更に防湿膜47の成膜の形成及びパターニングを行う。これにより、MEMS部分をパッケージングする薄膜ドームが形成される。
このような構成であれば、ブリッジ部32の有無でV字変形に大きな差が生じる。図7(a)(b)はブリッジ有り(実施形態)の構造の場合であり、図8(a)(b)は比較例としてのブリッジ無しの場合である。図7(a)及び図8(a)は上部電極の平面図、図7(b)及び図8(b)は上部電極の断面図である。
図7(a)に示すようなブリッジ有りの場合、ブリッジ部32によってスリット31の剛性が高められる。このため、図7(b)に示すように、上部電極22のV字変形が抑制される。
一方、図8(a)に示すようなブリッジ無しの場合、図8(b)に示すように、上部電極22のV字変形が大きくなり、本来期待される特性を示さなくなる。具体的には、V字変形により上部電極30が浮いているとき(オフ)のキャパシタ容量が大きくなり、キャパシタの可変容量の範囲が小さくなる。
ここで、上部電極30のV字変形が生じる理由、更にV字変形が抑制される理由は、次の通りである。第2の犠牲層43の形成プロセスでは、犠牲層43を塗布した後にキュアされる。犠牲層43をキュアすると、犠牲層43が収縮するため、電極材料に応力が加わり、電極材料は弾性変形する。そして、犠牲層43を除去する際に、弾性変形していた電極材料の変形が元に戻る。その際に、上部電極30には両側から押されるような力が加わる。このとき、スリット31を有すると、スリット部分が変形することになり、V字変形が生じる。本実施形態では、スリット31の複数箇所にブリッジ部32を設けているので、スリット部分の剛性を高めることができ、上記の変形が抑制されることになる。
また、第1バネ部33は、上部電極30とアンカー部35との間において、中空状態(何処にも固定されずにフリーの状態)である。そして、第1バネ部33は、上部電極30の上面上、アンカー部35のエッジ部の上面上、及び中空状態において、水平に形成される。即ち、第1バネ部33は上部電極30からアンカー部35まで、ほぼ平坦となっている。
第1バネ部33をこのような形状とすることで、犠牲層43をキュアした際に電極材料へ応力がより強く伝わることになり、スリット部分の変形が避けられない。従って、上記形状のバネ部33を有する場合に、ブリッジ部32を設けることによる効果が益々高まることになる。
図9に本実施形態の効果を示す。図9では、スリット無しと、スリット有り、及びブリッジ付きスリット有りの場合のプルアウト電圧の違いを示している。
スリット無しに比べ、スリット有り及びブリッジ付きスリット有りの場合、プルアウト電圧が高くなっている。但し、スリット有りでは、プルアウト電圧は高くなるものの、V字変形が大きい。本実施形態のブリッジ付きスリット有りでは、プルアウト電圧が高くなると共に、V字変形も抑制することができる。
このように本実施形態によれば、上部電極30にスリット31を設けると共に、ブリッジ部32を設けることにより、上部電極30のスリット部分におけるV字変形を抑制することができる。上部電極30のV字変形を抑制できることから、キャパシタの可変容量範囲を大きくすることができる。従って、ホットスイッチング耐性を維持しながら高いプルアウト電圧を実現することができる。
また、ブリッジ部32の材料として、シリコン窒化膜を用いているので、次のような効果も得られる。即ち、ブリッジ部32をシリコン窒化膜とした場合、ブリッジ部32は圧縮応力、上部電極30は引っ張り応力を受けることになり、上部電極30にはスリット部を上側に凸にする力が加わる。この力は、上部電極30のプルアウトを助長する方向となるため、プルアウト電圧を高めるのに有利となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として電極部分のパターンを変えた例を、図10〜図15を用いて説明する。
上部電極30のスリット31に設けるブリッジ部32は4つに限るものではなく、図10に示すように2つにしても良いし、図11に示すように6つにしても良い。図10では、スリット31を3等分する位置に2つのブリッジ部32が設けられている。図11では、左右の下部電極20に対応して3つずつのブリッジ部32が設けられている。このような構成であっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、図12に示すように、スリット31に該スリット31に交差する方向の短いスリット37を設けても良い。短いスリット37は、上部電極30の長手方向に設けられた複数の第1バネ部33の間の領域に設けられており、プルアウト時にバネ部33から受ける力が弱まる領域にスリット37を設け、この部分の吸引力を無くすことで、よりプルアウト電圧を上げることができる。さらに、図13に示すように、下部電極20は分離せずに1つとしても良い。
また、下部電極20の穴26は無くても良い。図14は、下部電極20に穴26は形成されず、下部電極20が左右に2つに分離されている例である。図15は、下部電極20に穴26は形成されず、更に下部電極20が分離されずに1つで形成されている例である。さらに、図14及び図15に示すように、上部電極30は必ずしも下部電極20をオーバーラップしている必要はなく、上下電極を重ねたときに下部電極20がはみ出すようになっていても良い。
図10〜図15の何れの例においても、上部電極30にスリット31を設けると共に、ブリッジ部32を設けることにより、上部電極30のスリット部分におけるV字変形を抑制することができる。従って、先の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。
実施形態では、上部電極の対向する2辺のみに梁部を設けた構造としたが、上記2辺の梁部が主であれば、それ以外の辺に梁部を有する構造に適用することも可能である。
ブリッジ部の材料は、シリコン窒化膜に何ら限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。上部電極とブリッジ部とに異なる材料を用いることで、上部電極との間で応力差を生じさせ、プルアウトする際に有効に働くことが可能となる。例えば、ブリッジ材料として上部電極よりも圧縮応力の小さい材料を用いることによって、スリット部を下に凸にする力が加わる。この力は上部電極22をプルアウトする際に有効である。また、ブリッジ部の材料として、脆性材料を用いることで、塑性変化(形状の変化)を殆ど生じないため、電極の変形を効果的に抑制することができる。また、第1バネ部と同じ材料を用いることで、第1のバネ部と同じ工程で形成することができ、容易に形成可能となる。さらに、ブリッジ部の数は、仕様に応じて適宜変更可能である。
実施形態では可変容量素子としてのMEMSキャパシタの例を説明したが、高周波用途のスイッチ素子に適用することも可能である。また、支持基板は、Si基板上にシリコン酸化膜を形成したものに限らず、ガラス等の絶縁基板を用いることも可能である。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…支持基板
11…Si基板
12…絶縁膜
20…下部電極(第1の電極)
25…アンカー用電極
26…下部電極の穴
30…上部電極(第2の電極)
31…スリット
32…ブリッジ部
33…第1のバネ部(梁部)
34…第2のバネ部
35…アンカー部
36…上部電極の穴
37…スリット
41…キャパシタ絶縁膜
42…第1の犠牲層
43…第2の犠牲層
45…保護膜
46…封止膜
47…防湿膜

Claims (9)

  1. 支持基板上に設けられた第1の電極と、
    前記第1の電極に対向配置され、前記第1の電極との対向方向に可動可能に設けられた第2の電極と、
    前記第2の電極の対向する2辺にそれぞれ接続されて前記第2の電極を弾性的に支持する梁部と、
    を具備し、
    前記第2の電極は、前記梁部が接続されている辺と平行方向に表裏を貫通して形成されたスリットを有し、且つ該スリットと交差するように該スリットに架け渡され、前記第2の電極とは異なる材料で形成された少なくとも一つのブリッジ部を有することを特徴とするMEMS装置。
  2. 前記ブリッジ部は、前記第2の電極よりも圧縮応力の大きい、又は引っ張り応力の小さい材料で形成されていることを特徴とする、請求項1記載のMEMS装置。
  3. 前記ブリッジ部は、絶縁膜で形成されていることを特徴とする、請求項2記載のMEMS装置。
  4. 前記第2の電極はアルミニウム又はアルミニウム合金で形成され、前記ブリッジ部はシリコン窒化膜で形成されていることを特徴とする、請求項3記載のMEMS装置。
  5. 前記スリットは、前記第2の電極の中央部に形成されていることを特徴とする、請求項1乃至4の何れかに記載のMEMS装置。
  6. 前記第1及び第2の電極でスイッチング素子を構成することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のMEMS装置。
  7. 前記第1の電極を覆うようにキャパシタ絶縁膜が形成され、前記第1及び第2の電極で可変容量素子を構成することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のMEMS装置。
  8. 前記第1の電極は複数に分離されていることを特徴とする、請求項1乃至7の何れかに記載のMEMS装置。
  9. 前記支持基板は、シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成したものであることを特徴とする、請求項1乃至8の何れかに記載のMEMS装置。
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