JP2014186835A - セラミックメタルハライドランプ - Google Patents

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崇 豊森
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Abstract

【課題】発光効率が135lm/W以上かつ平均演色評価数(Ra)が75以上となる高効率かつ高演色のセラミックメタルハライドランプを提供する。
【解決手段】発光管には、水銀と金属ハロゲン化物が封入されており、該金属ハロゲン化物として、全金属ハロゲン化物に対するモル比率が8.0〜17.0mol%のヨウ化セリウム(CeI3)、モル比率が3.0〜14.0mol%のヨウ化タリウム(TlI)、モル比率が54.0〜78.0mol%のヨウ化ナトリウム(NaI)を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、高輝度放電ランプに関し、特に、セラミックメタルハライドランプに関する。
高輝度放電ランプ(以下、HIDランプという。)は、高効率であり経済性に優れているため広く用いられている。HIDランプは、発光管に封入する添加物の種類に応じて、水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ、及び、メタルハライドランプの3種類に大きく分けられる。メタルハライドランプは、発光管に様々な金属ハロゲン化物を封入することにより、高い発光効率と高演色を得ることができるため、様々な分野で用いられている。近年、石英ガラス製の発光管の代わりにセラミック製の発光管を用いるセラミックメタルハライドランプが広く使用されている。セラミックメタルハライドランプでは、発光効率が80lm/W以上、かつ、平均演色評価数(Ra)が70以上という高発光効率かつ高演色を実現することができる。
特開2012-190661号公報 特開2008-234871号公報 特許3159570号 特許3159571号 特公平5-65977号
セラミックメタルハライドランプでは、発光管に封入する添加物として、水銀、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及び、希土類金属ハロゲン化物が用いられる。セラミックメタルハライドランプに用いられる希土類金属ハロゲン化物には、様々なものが知られている。
特許文献1には、金属ハロゲン化物として、少なくともヨウ化ツリウム、ヨウ化セリウム、ヨウ化タリウム、及び、ヨウ化ナトリウムを用いることが記載されている。特許文献2には、全ハロゲン金属に対する金属ツリウムのモル数の比を0.03〜0.16とすることが記載されている。特許文献3、4には、発光管にヨウ化ナトリウム及びヨウ化ツリウムを封入することが記載されている。特許文献5には、高圧放電ランプの充填物として2〜17mol%のセリウムハロゲン化物を用いることが記載されている。
近年、セラミックメタルハライドランプの使用分野では、更に高い発光効率と高演色が望まれている。例えば、発光効率が135lm/W以上かつ平均演色評価数(Ra)が75以上となる高効率かつ高演色のセラミックメタルハライドランプが求められている。
本発明の目的は、発光効率が135lm/W以上かつ平均演色評価数(Ra)が75以上となる高効率かつ高演色のセラミックメタルハライドランプを提供することにある。
本発明によると、片端に口金が形成された透光性の外管と、該外管の内部に配置された発光部と、を有する垂直型のセラミックメタルハライドランプにおいて、
前記発光部は、透光性のセラミックからなる発光管と、該発光管の両端から延びるキャピラリと、該キャピラリ内に封入された電極アセンブリと、該電極アセンブリの両端から延びる電力供給リードを有し、
前記発光管には、水銀と金属ハロゲン化物が封入されており、該金属ハロゲン化物として、全金属ハロゲン化物に対するモル比率が8.0〜17.0mol%のヨウ化セリウム(CeI3)、モル比率が3.0〜14.0mol%のヨウ化タリウム(TlI)、モル比率が54.0〜78.0mol%のヨウ化ナトリウム(NaI)を含む。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値が13.0〜30.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)に対する前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比が11.0〜30.0%であってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、更にモル比率が4.0〜18.0mol%のヨウ化ツリウム(TmI3)を含いでよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率が9.0〜16.0mol%、前記ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率が3.0〜10.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率が70.0〜78.0mol%であってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値が13.0〜23.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)に対する前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比が12.0〜21.0%であってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率が4.0〜10.0mol%であってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記発光管内の水銀濃度は10.0〜15.0mg/ccであってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ランプの定格電力が100〜400Wとし、前記発光管の有効内径Dに対するアーク長Lの比L/Dは1.2〜1.6となるように構成されてよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、ランプ定格電力[W]を前記発光管の全内面積[cm2]で除した値で定義される壁面負荷は15〜25W/cm2であってよい。
本実施形態によると前記セラミックメタルハライドランプにおいて、前記ヨウ化ツリウム(TmI3)の代わりに、ヨウ化ジスプロシウム(DyI3)、又は、ヨウ化ホルミウム(HoI3)を用いてよい。
本発明によれば、発光効率が135lm/W以上かつ平均演色評価数(Ra)が75以上となる高効率かつ高演色のセラミックメタルハライドランプを提供することができる。
図1は、本実施形態に係るセラミックメタルハライドランプの構造を示す図である。 図2は、本実施形態に係るセラミックメタルハライドランプの発光部の断面構造を示す図である。 図3は、表1のヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率、及び、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計をグラフ化した図である。 図4Aは、表1のヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率、及び、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率をグラフ化した図である。 図4Bは、表1のヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比をグラフ化した図である。 図5は、表1のヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率、及び、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率をグラフ化した図である。 図6Aは、表2に示す発光効率ηをグラフ化した図である。 図6Bは、表2に示す平均演色評価数Raをグラフ化した図である。 図6Cは、表2に示す相関色温度Tcpをグラフ化した図である。 図6Dは、表2に示す色度偏差Duvをグラフ化した図である。
以下、本発明に係るセラミックメタルハライドランプの実施形態に関して、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同じ要素に対しては同じ参照符号を付して、重複した説明を省略する。
図1を参照して本発明に係るセラミックメタルハライドランプの実施形態を説明する。本例のセラミックメタルハライドランプは、片端に口金11を形成した透光性外管10と、その内部に配置された発光部1を有する。発光部1は、中心の発光管2と、その両端から延びるキャピラリ3A、3Bと、その両端から延びる電力供給リード7A、7Bを有する。
口金11のステム13には支柱14、15が装着されている。支柱14、15には、始動器12とサポートディスク16A、16Bが装着されている。始動器12は、発光管の電極間に始動電圧を供給する非線形セラミックコンデンサなどから構成される。サポートディスク16A、16Bには、透光性スリーブ17が発光管2を囲むように固定されている。サポートディスク16A、16Bの挿通孔に、発光部1のキャピラリ3A、3Bが挿通されている。発光部1の電力供給リード7A、7Bは、支柱14、15に直接溶接するか又はニッケルリボン線18を介して溶接することにより口金11に電気的に接続される。発光部1の電力供給リード7A、7Bは、更に、始動器12に電気的に接続されている。
透光性外管10には不活性ガスとして窒素ガスが封入されている。また、本実施形態によるセラミックメタルハライドランプは、垂直型であり、口金11が上側となるような姿勢で取り付けられる。
図2を参照して本実施形態によるメタルハライドランプの発光部を説明する。発光部1は、発光管2とその両端側に延びる一対のキャピラリ3A、3Bを有する。キャピラリ3A、3Bには、電極5A、5Bを備えた一対の電極アセンブリ6A、6Bが挿通されている。電極アセンブリ6A、6Bの両端には電力供給リード7A、7Bが接続されている。キャピラリ3A、3Bの両端は、電気絶縁性を有するフリットガラスなどのシール材によって気密にシールされると同時に、該シール材によって電極アセンブリ6A、6Bが、キャピラリ3A、3B内の定位置に固定されている。本例の発光部1は、発光管2とキャピラリ3A、3Bを透光性アルミナの粉末圧縮体を成型することにより生成される所謂1ピースタイプのものを用いている。
発光管2は、楕円を長軸周りに回転させることにより形成される略楕円球面状を有する。発光管2とキャピラリ3A、3Bの間は、遷移曲面4A、4Bを介して連続的に接続されており角隅部が無い形状である。本実施形態による発光管2は、次の仕様を満たすように設計されている。
(1)発光管2のアーク長:12〜27mm
(2)発光管2の有効内径D:10〜17mm
(3)アーク長Lと有効内径Dの比L/D:1.2〜1.6
(4)発光管2の壁面負荷:15〜25W/cm2
(5)ランプ定格電力P:100〜400W
発光管2のアーク長Lは電極5A、5B間の距離である。有効内径Dは、1ピースタイプの発光管にあっては、電極5A、5B間中央部の最大内径で定義される。壁面負荷は、ランプ電力P[W]を発光管2の全内面積S[cm2]で除した値で定義される。
本実施形態による発光管では、アーク長Lと有効内径Dの比L/Dが、1.2〜1.6であるため、発光管2の全内面積S[cm2]が比較的大きくなり、壁面負荷を比較的小さくすることができる。そのため、ランプ寿命を犠牲にすることなく、高効率、高演色性を実現することができる。
発光部1の各部の温度は、発光管の壁面負荷、透光性外管内のガス圧力、発光管材質及び発光管のアーク長Lと有効内径Dの比L/Dによって決まる。本実施形態によると、点灯時の発光管の最冷温度が800℃以上で且つ発光管の最高温度が1200℃以下となるように、発光管の壁面負荷、透光性外管内のガス圧力、発光管材質及び発光管のアーク長Lと有効内径Dの比L/Dが設定されている。
本願の発明者は、本実施形態のセラミックメタルハライドランプにおいて、高発光効率、且つ、高演色を達成するための条件を鋭意検討した。そこで、本願の発明者は次のような目標を設定した。
(1)発光効率ηの目標:135lm/W以上
(2)平均演色評価数(Ra)の目標:75以上
(3)相関色温度の目標:約4000K、即ち、4000K±15%(3400〜4600K)である。
本願の発明者等は、このような目標を達成するために、セラミックメタルハライドランプの発光管に封入する添加物を鋭意検討した。そこで、添加物として、水銀、ヨウ化セリウム(CeI3)、ヨウ化タリウム(TlI)、ヨウ化ツリウム(TmI3)及びヨウ化ナトリウム(NaI)を用いることとした。尚、水銀濃度は10.0〜15.0mg/ccとする。本願の発明者の行った実験では、ハロゲン化物として、ヨウ化物を用いたが、他のハロゲン化物であってもよい。
本願の発明者等は、セラミックメタルハライドランプの発光管に封入する添加物を変化させて、各種のランプ特性を測定する実験を行った。尚、実験に用いた発光管の仕様は次のとおりである。
(1)アーク長L:19mm
(2)アーク長Lと有効内径Dの比(L/D):1.4
(3)ランプ定格電力P:180W
(4)水銀濃度:11.1〜13.3mg/cc
表1は、本願の発明者等が実験用に試作したセラミックメタルハライドランプの発光管の添加物の組成を示す。
Figure 2014186835
表1の第1列は、試験番号、第2列〜第5列は、金属ヨウ化物の総量に対するヨウ化セリウム(CeI3)、ヨウ化タリウム(TlI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、及び、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率である。第6列は、これらの金属ヨウ化物のモル比率の総和であり、100%である。第7列は、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の和である。第8列は、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比を百分率で表示したものである。
図3は、表1の第2列、第3列、第7列をグラフ化したものである。図4Aは、表1の第4列、及び、第5列をグラフ化したものである。図3及び図4Aにおいて、縦軸は、金属ヨウ化物の総量に対する各金属ヨウ化物のモル比率、横軸は、試験番号である。図4Bは、表1の第8列をグラフ化したものである。縦軸は、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比(百分率)、横軸は、試験番号である。図5は、表1の第2列〜第5列及び第7列をグラフ化したものである。縦軸は、金属ヨウ化物の総量に対する各金属ヨウ化物のモル比率、横軸は、試験番号である。
本願の発明者等は、先ず、セリウム(Ce)とタリウム(Tl)について考察した。セリウム(Ce)とタリウム(Tl)は、共に、発光効率を向上させると共に緑色を発色する作用を有する。従って、セリウム(Ce)とタリウム(Tl)が少なすぎると、発光効率が低下する。しかしながら、セリウム(Ce)とタリウム(Tl)が多すぎると、ランプの光色が緑色化して、悪くなる。従って、セリウム(Ce)とタリウム(Tl)の合計量を適量に設定する必要がある。
発明者が行った実験では、図3に示すように、ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率を3.9〜17.9mol%とし、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率を1.6〜12.4mol%とした。更に、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計を8.5〜28.3mol%とした。
次に、ナトリウム(Na)について鋭意考察した。ナトリウム(Na)は、少なすぎても多すぎても、発光効率が低下する。ナトリウム(Na)は、橙色系に寄与し、相関色温度を下げる作用がある。発明者が行った実験では、図4Aに示すように、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率を46.7〜86.8mol%とした。
次に、ツリウム(Tm)について鋭意考察した。ツリウム(Tm)は、短波長から長波長まで広い可視領域において発光し、少量でも演色性を向上させる。ツリウム(Tm)が多すぎると発光効率が低下する。発明者が行った実験では、図4Aに示すように、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率を0.0〜28.3mol%とした。尚、ツリウム(Tm)の代わりに、ジスプロシウム(Dy)、又は、ホルミウム(Ho)を用いても、同様な作用が得られることが知られている。従って、本願明細書では、ツリウム(Tm)の使用は、その代わりにジスプロシウム(Dy)、又は、ホルミウム(Ho)を用いる場合を含み、ヨウ化ツリウム(TmI3)の使用は、その代わりにヨウ化ジスプロシウム(DyI3)、又は、ヨウ化ホルミウム(HoI3)を用いる場合を含むものとする。
更に、セリウム(Ce)とナトリウム(Na)は、共にアークの安定性に関与することが知られている。例えば、ナトリウム(Na)を多くするとアークが安定するが、セリウム(Ce)が多すぎると、アークの湾曲、立ち消え、ランプの破裂等が起きることがある。従って、ナトリウム(Na)に対するセリウム(Ce)のモル比を適当な値に設定することにより、アークの安定性を確保することができる。発明者が行った実験では、図4Bに示すように、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比を4.9〜38.4%とした。
Figure 2014186835
表2は、本願の発明者等が実験用に試作したセラミックメタルハライドランプの発光管を点灯させて、各種のランプ特性を測定した結果を示す。表2の第1列は試験番号、第2列は発光効率、第3列は平均演色評価数、第4列は相関色温度、第5列は色度偏差、第6列は評価である。色度偏差Duvは、色度図上における黒体軌跡(BBL)からのずれを表す。色度図上における黒体軌跡(BBL)は、太陽光の自然な色味を表す。Duv=0は、色度が黒体軌跡(BBL)上にあることを表す。
図6Aは、表2の第2列、即ち、発光効率をグラフ化したものである。図6Bは、表2の第3列、即ち、平均演色評価数をグラフ化したものである。図6Cは、表2の第4列、即ち、相関色温度をグラフ化したものである。図6Dは、表2の第5列、即ち、色度偏差をグラフ化したものである。
先ず、表2、図6A及び図6Bから、発光効率が135lm/W以上、且つ、平均演色評価数(Ra)が75以上のものを選択する。試験番号10〜19が該当する。試験番号10〜19では、相関色温度は3593〜4580Kであり、色度偏差Duvは、12.4〜23.5であった。特に、試験番号15、18、19では、発光効率が140lm/W以上、且つ、平均演色評価数(Ra)が80以上である。表2の第6列の評価の欄の×印は不良品、丸印を良品、2つ丸印は最良品を表し、良品及び最良品を合格品とする。
合格品である試験番号10〜19について、ヨウ化セリウム(CeI3)、ヨウ化タリウム(TlI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、及び、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率の最大値及び最小値、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値の最大値及び最小値、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比の最大値及び最小値について考察する。
図3及び表1に示すように、試験番号10〜19のヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率は9.4〜15.8mol%、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率は4.2〜12.4mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率は55.0〜76.8mol%、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率は5.6〜16.7mol%であった。
試験番号10〜19のヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値は14.8〜28.3mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比は12.8〜28.8%であった。
最良品である試験番号15、18、19のヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率は10.6〜14.3mol%、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率は4.2〜8.4mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率は71.9〜76.8mol%、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率は5.6〜8.4mol%であった。
最良品である試験番号15、18、19のヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値は14.8〜22.5mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比は13.8〜19.7%であった。
以上の本願の発明者が行った実験から次の知見が得られる。図1及び図2に示した本実施形態によるセラミックメタルハライドランプにおいて、発光管2のアーク長を12〜27mm、発光管のアーク長Lと有効内径Dの比L/Dを1.2〜1.6、発光管の壁面負荷を15〜25W/cm2、水銀濃度を10.0〜15.0mg/cc、ランプ電力Pを100〜400Wとする。
この場合、ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率を8.0〜17.0mol%、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率を3.0〜14.0mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率を54.0〜78.0mol%、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率を4.0〜18.0mol%とし、更に、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値を13.0〜30.0mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比を11.0〜30.0%とすることによって、発光効率ηが135lm/W以上、且つ、平均演色評価数(Ra)が75以上となる。また、相関色温度は3590〜4600Kとなる。
更に、図1及び図2に示した本実施形態によるセラミックメタルハライドランプにおいて、ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率を9.0〜16.0mol%、ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率を3.0〜10.0mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率を70.0〜78.0mol%、ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率を4.0〜10.0mol%とし、ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値を13.0〜24.0mol%、ヨウ化ナトリウム(NaI)に対するヨウ化セリウム(CeI3)のモル比を12.0〜21.0%とすることにより、発光効率ηが140lm/W以上、且つ、平均演色評価数(Ra)が80以上となる。ヨウ化ツリウム(TmI3)の代わりに、ヨウ化ジスプロシウム(DyI3)、又は、ヨウ化ホルミウム(HoI3)を用いてもよい。
なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であって、本発明の範囲を何等限定するものではないことを承知されたい。本実施形態に対して、当業者が容易に成し得る追加・削除・変更・削除・改良等は、本発明の範囲内である。本発明の技術的範囲は、添附の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
1…発光部、2…発光管、3A、3B…キャピラリ、4A、4B…遷移曲面、5A、5B…電極、6A、6B…電極アセンブリ、7A、7B…電力供給リード、10…透光性外管、11…口金、12…始動器、13…ステム、14、15…支柱、16A、16B…サポートディスク、17…透光性スリーブ、18…ニッケルリボン線

Claims (10)

  1. 片端に口金が形成された透光性の外管と、該外管の内部に配置された発光部と、を有する垂直型のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記発光部は、透光性のセラミックからなる発光管と、該発光管の両端から延びるキャピラリと、該キャピラリ内に封入された電極アセンブリと、該電極アセンブリの両端から延びる電力供給リードを有し、
    前記発光管には、水銀と金属ハロゲン化物が封入されており、該金属ハロゲン化物として、全金属ハロゲン化物に対するモル比率が8.0〜17.0mol%のヨウ化セリウム(CeI3)、モル比率が3.0〜14.0mol%のヨウ化タリウム(TlI)、モル比率が54.0〜78.0mol%のヨウ化ナトリウム(NaI)を含むことを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  2. 請求項1記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値が13.0〜30.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)に対する前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比が11.0〜30.0%であることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  3. 請求項1又は2記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    更にモル比率が4.0〜18.0mol%のヨウ化ツリウム(TmI3)を含むことを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比率が9.0〜16.0mol%、前記ヨウ化タリウム(TlI)のモル比率が3.0〜10.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)のモル比率が70.0〜78.0mol%であることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ヨウ化セリウム(CeI3)とヨウ化タリウム(TlI)のモル比率の合計値が13.0〜23.0mol%、前記ヨウ化ナトリウム(NaI)に対する前記ヨウ化セリウム(CeI3)のモル比が12.0〜21.0%であることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  6. 請求項3記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ヨウ化ツリウム(TmI3)のモル比率が4.0〜10.0mol%であることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記発光管内の水銀濃度は10.0〜15.0mg/ccであることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ランプの定格電力が100〜400Wとし、前記発光管の有効内径Dに対するアーク長Lの比L/Dは1.2〜1.6となるように構成されていることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    ランプ定格電力[W]を前記発光管の全内面積[cm2]で除した値で定義される壁面負荷は15〜25W/cm2であることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
  10. 請求項3又は6記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記ヨウ化ツリウム(TmI3)の代わりに、ヨウ化ジスプロシウム(DyI3)、又は、ヨウ化ホルミウム(HoI3)を用いることを特徴とするセラミックメタルハライドランプ。
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