JP2014185356A - 蒸着源及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染源からの成分による薄膜のコンタミネーションを抑制し、かつ、反射電子による薄膜の特性の劣化、薄膜の破壊、あるいは基板へダメージを与える等の悪影響を低減する。
【解決手段】蒸着材料20dを収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部20と、電子ビームを放射する電子ビーム放射部21と、少なくとも蒸着材料20dの上方を除く領域に設けられ、電子ビームが蒸着材料に入射するように電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する磁場回路部(22a、22b、22c)と、蒸着材料部の近傍に設けられ、磁場回路部により形成される磁場により、電子ビームが蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする反射電子トラップ部23とを有する構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、蒸着源及びそれを用いた成膜装置に関する。
特に、ポールピースの汚染と反射電子の影響を低減した電子ビーム加熱型の蒸着源及びそれを用いた成膜装置に関する。
近年、デジタルカメラ等の光学製品の高性能化に伴い、光学製品に組み込まれる光学部品の高機能化及び高精度化が進められている。
光学部品としては、例えば基板に光学薄膜が形成されたバンドパスフィルタなどがある。これらの光学部品の光学薄膜中にパーティクルが混入すると光学部品としての性能が大幅に劣化するため、パーティクルの低減が重要な課題となっている。
特に光学薄膜が高機能多層膜になるほど、微小なパーティクルによる欠陥でも大きな影響を及ぼすため、ますますパーティクル低減が求められている。
光学部品の光学薄膜は、例えばイオンアシスト蒸着法により形成される。
イオンアシスト蒸着法などにおいて用いる蒸着装置は、成膜チャンバーと、成膜チャンバー内に設けられた蒸着源とを有し、成膜チャンバー内において成膜対象基板が保持される。蒸着源としては、例えば電子ビーム加熱型の蒸着源が使用される。
図3(a)は、従来例に係る電子ビーム加熱型の蒸着源の模式的上面図であり、図3(b)は模式的構成図である。
上記の蒸着源は、蒸着材料部120と、電子ビーム放射部121と、磁場回路部122とを有する。
回転駆動可能なハース保持部120aの上端に、略円板形状のハース(蒸着材料ステージ)120bが、ハース保持部120aの回転により回転駆動可能に設けられている。
ハース120bには、リング状の凹部120cが設けられており、凹部120c内に蒸着材料120dが収容される。
上記のように蒸着材料部120が構成されている。
また、保持部130に、熱電子を放出するフィラメント及び得られた熱電子を加速して電子ビームとする加速部などを内蔵して電子ビームを放射する電子ビーム源121aが設けられている。電子ビーム源121aの上面に電子ビーム放射用開口部を有する窓部121bが設けられている。
電子ビーム源121aで発生した電子ビームは、窓部121bの電子ビーム放射用開口部から外部に放射される。
上記のように電子ビーム放射部121が構成されている。
また、電子ビーム源121aの上方であって、電子ビーム射出用開口部を挟むように位置するように、保持部130に保持されて、強磁性体からなる1対のポールピース122aが設けられている。
また、ハース120bのリング状の凹部120cの上方にかかる領域に位置するように、保持部130に保持されて、強磁性体からなる1対のポールピース122bが設けられている。
上記のようにして、磁場回路部122が構成されている。
ポールピース(122a,122b)には電磁コイルなどが接続されており、電子ビームの軌道に作用する磁場を形成する。電子ビーム放射部121から放射された電子ビームは、磁場の作用により進行方向を180度回転し、1対のポールピース122bで挟まれた照射領域Rにおいて蒸着材料120dに入射し、電子ビームの点照射あるいは照射領域Rでのエリアスキャン照射がなされる。このときの電子ビームの軌道をTで示す。
蒸着材料120dに電子ビームが照射されると、蒸着材料が加熱して蒸気が生成される。生成された蒸気は、成膜チャンバー内に保持された成膜対象基板上に到達して堆積し、これにより、蒸着材料からなる薄膜が形成される。
このとき、ハース120bが回転駆動されることにより、蒸着材料120dの電子ビームが照射される領域が蒸着材料120d上を移動していく。
上記のように電子ビームが蒸着材料120dに入射したときに、蒸着材料120dの表面において、投入パワーや材料特性に起因して一定の反射電子が発散する。
このときの反射電子の軌道をTで示す。図面上、直進する反射電子の軌道のみを示しているが、磁場の影響により進行方向が屈曲される場合もある。
蒸着源から蒸発した蒸着材料の蒸気は、成膜対象基板に到達すると共に、蒸発源近傍、特にポールピースなどの磁場回路部への付着がする。蒸発源などの意図しない領域に付着した蒸着材料成分は汚染源となる。例えば長時間の成膜を行う場合に、汚染が進行して蒸着源近傍における汚染源からの蒸着材料成分が剥離し、ハース内の蒸着材料中に落下することがある。
汚染源からの蒸着材料成分がハース内で再び蒸発して成膜対象基板に堆積することにより、成膜対象基板に形成される薄膜にコンタミネーションが発生する。
従来技術では、蒸着材料からポールピースを遠ざけることによりポールピースの汚染を低減する対策が取られているが、これは同時に磁場回路部で生成する磁場に影響するため、電子ビームの集束性の劣化を招き、高機能膜を製造するための制御性が十分に得られていなかった。
また、蒸着材料に入射した電子ビームから発散する反射電子は、成膜チャンバー内部に飛散して、成膜チャンバーの内壁に付着した蒸着材料成分からなる微小パーティクルを舞い上がらせる原因となる。微小パーティクルが成膜対象基板上に成膜しようとする薄膜に混入すると、薄膜の特性の劣化を招く。
また、反射電子は、チャージアップによる薄膜の破壊や、成膜対象基板が樹脂などからなる場合に基板へダメージを与える等の悪影響を及ぼす。
従来技術では、例えば図3に示すように、蒸着に支障のない範囲で反射電子をトラップするトラップ部TRを設置することで、一定量の反射電子をトラップする対策がとられていた。しかし、成膜対象基板を保持した領域に飛散する反射電子を十分にトラップすることは困難であった。
電子ビームを用いた蒸発源については、例えば特許文献1〜3などに記載がある。
特開平10−152769号公報 特開2008−63635号公報 特開2010−18826号公報
汚染源からの成分による薄膜のコンタミネーションを抑制し、かつ、反射電子による薄膜の特性の劣化、薄膜の破壊、あるいは基板へダメージを与える等の悪影響を低減することである。
本発明者らは、鋭意研究により、バッチ式成膜装置あるいはインライン式連続成膜装置において高機能薄膜を成膜する過程で発生する様々な欠陥要因を引き起こす原因の電子ビーム源と蒸着材料ステージ(ハース)を根本的に改良して、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の蒸着源は、蒸着材料を収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部と、電子ビームを放射する電子ビーム放射部と、少なくとも蒸着材料の上方を除く領域に設けられ、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射するように前記電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する磁場回路部と、前記蒸着材料部の近傍に設けられ、前記磁場回路部により形成される磁場により、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする反射電子トラップ部とを有する。
上記の本発明の蒸発源は、好適には、前記蒸着材料収容部がリング状のレイアウトで設けられており、リング状の前記蒸着材料収容部の内側の領域に前記反射電子トラップ部が設けられている。
上記の本発明の蒸発源は、好適には、前記磁場回路部は、リング状の前記蒸着材料収容部の外側に設けられている。
上記の本発明の蒸発源は、好適には、前記磁場回路部は、リング状の前記蒸着材料収容部の外側に設けられた第1磁場回路部と、リング状の前記蒸着材料収容部の内側に設けられた第2磁場回路部とを有する。
上記の本発明の蒸発源は、好適には、リング状の前記蒸着材料収容部と前記第2磁場回路部の間の領域に前記反射電子トラップ部が設けられている。
また、本発明の成膜装置は、成膜チャンバーと、前記成膜チャンバー内に設けられた蒸着源と、前記成膜チャンバー内に設けられ、成膜対象基板を保持する基板ホルダとを有し、前記蒸着源は、蒸着材料を収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部と、電子ビームを放射する電子ビーム放射部と、少なくとも蒸着材料の上方を除く領域に設けられ、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射するように前記電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する磁場回路部と、前記蒸着材料部の近傍に設けられ、前記磁場回路部により形成される磁場により、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする反射電子トラップ部とを有する。
本発明の蒸発源によれば、汚染源からの成分による薄膜のコンタミネーションを抑制し、かつ、反射電子による薄膜の特性の劣化、薄膜の破壊、あるいは基板へダメージを与える等の悪影響を低減することができる。
本発明の成膜装置によれば、汚染源からの成分による薄膜のコンタミネーションを抑制し、かつ、反射電子による薄膜の特性の劣化、薄膜の破壊、あるいは基板へダメージを与える等の悪影響を低減して、成膜することができる。
図1は本発明の実施形態に係る真空蒸着装置の模式構成図である。 図2(a)は本発明の実施形態に係る電子ビーム加熱型の蒸着源の模式的上面図であり、図2(b)は模式的構成図である。 図3(a)は従来例に係る電子ビーム加熱型の蒸着源の模式的上面図であり、図3(b)は模式的構成図である。
以下に、本発明の蒸発源とそれを用いた成膜装置である真空成膜装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[真空成膜装置の構成]
図1は、本実施形態に係る真空成膜装置である真空蒸着装置の模式構成図である。
例えば、成膜チャンバーである真空チャンバー10に、排気管11及び真空ポンプ12が接続されており、内部が所定の圧力に減圧可能となっている。真空蒸着による成膜時における真空チャンバー10内の背圧は、例えば10−2〜10−5Pa程度である。
成膜チャンバー10内には、蒸着材料が収容された蒸着源が設けられている。
蒸着源は、例えば、ハース保持部20a、ハース(蒸着材料ステージ)20b、凹部20を有し、凹部20c内に蒸着材料20dが収容された蒸着材料部20と、電子ビーム放射部21を有する。
蒸着源において、蒸着材料20dに電子ビームが照射されると、加熱して気化し、蒸着材料20dの蒸気Vが噴出する。
蒸着源の構成の詳細については後述する。
また、成膜チャンバー内において、成膜対象基板の成膜面が蒸着材料の蒸気Vに曝されるように、成膜対象基板を保持する基板ホルダ40が設けられている。図面上は多数枚の成膜対象基板を保持できるドーム型の基板ホルダを示しているが、これに限らず、例えば1枚の成膜対象基板を保持する基板ホルダ、あるいは長尺状の成膜対象基板を一方向に移動させて連続的に成膜可能に保持する基板ホルダであってもよい。
蒸着材料は、例えばSiO、TiOあるいはTaなどの無機物、フッ素化合物などの有機物である。
本実施形態の成膜装置は、例えば、さらにイオンビーム源を備えていてもよく、この場合にはイオンビームアシスト法による蒸着を行うことができる。
[蒸着源の構成]
図2(a)は、本実施形態に係る電子ビーム加熱型の蒸着源の模式的上面図であり、図2(b)は模式的構成図である。
蒸着源は、例えば、蒸着材料を収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部20を有する。
例えば、回転駆動可能なハース保持部20aに、中央部に開口部を有するリング状のハース(蒸着材料ステージ)20bが、ハース保持部20aとハースと20bを連結する連結部20eを介して保持されており、ハース20bがハース保持部20aの回転により回転駆動可能に設けられている。
上記の蒸着材料収容部として、リング状のハース20bの上面にリング状の凹部20cが設けられており、凹部20c内に蒸着材料20dが収容される。
上記のように蒸着材料部20が構成されている。
蒸着源は、例えば、電子ビームを放射する電子ビーム放射部21を有する。
保持部30に、熱電子を放出するフィラメント及び得られた熱電子を加速して電子ビームとする加速部などを内蔵して電子ビームを放射する電子ビーム源21aが設けられている。電子ビーム源21aの上面に電子ビーム放射用開口部を有する窓部21bが設けられている。
電子ビーム源21aで発生した電子ビームは、窓部21bの電子ビーム放射用開口部から外部に放射される。
上記のように電子ビーム放射部21が構成されている。
蒸着源は、例えば、少なくとも蒸着材料の上方を除く領域に設けられた磁場回路部を有する。
例えば、リング状の蒸着材料収容部の外側における電子ビーム源21bの上方であって、電子ビーム射出用開口部を挟むように位置するように、保持部30に保持されて、水冷装置などが設けられた電磁コイルに接続した強磁性体からなる1対のポールピース22aを含む第1磁場回路が設けられている。
また、例えば、リング状の蒸着材料収容部の内側において、ハース保持部20aの内側に設けられた固定保持部に保持されて、水冷装置などが設けられた電磁コイル22bと、電磁コイル22bに接続して設けられた強磁性体からなる1対のポールピース22cを含む第2磁場回路が設けられている。
第1磁場回路と第2磁場回路は、電子ビームの軌道に作用する磁場を形成する。
上記のようにして、磁場回路部が構成されている。
ポールピース(22a,22b)に接続して設けられた電磁コイルの代わりに永久磁石が設けられていてもよい。
例えば、第1磁場回路と第2磁場回路を有する磁場回路部は、電子ビームが蒸着材料に入射するように電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する。例えば、電子ビーム源21bから放射された電子ビームは、磁場の作用により進行方向を180度回転し、照射領域Rにおいて蒸着材料20dに入射する。このときの電子ビームの軌道をTで示す。
蒸着材料20dに電子ビームが照射されると、蒸着材料が加熱して蒸気が生成される。生成された蒸気は、成膜チャンバー内に保持された成膜対象基板上に到達して堆積し、これにより、蒸着材料からなる薄膜が形成される。
このとき、ハース20bが回転駆動されることにより、蒸着材料20dの電子ビームが照射される領域が蒸着材料20d上を移動していく。
上記のように電子ビームが蒸着材料20dに入射したときに、蒸着材料20dの表面において、投入パワーや材料特性に起因して一定の反射電子が発散する。
本実施形態の蒸着源は、例えば、蒸着材料部の近傍に、本実施形態のように蒸着材料収容部がリング状のレイアウトで設けられている構成においては、リング状の蒸着材料収容部の内側の領域に反射電子トラップ部が設けられている。
例えば、本実施形態の蒸発源においては、リング状の蒸着材料収容部と第2磁場回路部の間の領域に、一定以上の深さを持ったポケット状の空間が設けられている。このポケット部は電子ビームのスキャン幅を考慮した空間を有しており、この空間が反射電子トラップ部23となる。
磁場回路部により形成される磁場により、電子ビームが蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする。反射電子が反射電子トラップ部にトラップされるときの反射電子の軌道をTで示す。
トラップされた反射電子はハースの中心部空間に複数回衝突することで薄膜形成に影響しない程度までエネルギーを減衰させる。
ここで、蒸着材料収容部のリング状のレイアウトとは、回転するハース(蒸着材料ステージ)20b上において電子ビームの照射領域Rが描く円形の軌跡に沿って、連続的あるいは間欠的に蒸着材料収容部が配置されたレイアウトをいう。
例えば、上記のようにハースに設けられたリング状の溝内に蒸着材料が収容された構成である。また、ハース上あるいはハースに設けられたリング状の溝内に、蒸着材料のタブレットあるいは蒸着材料が収容されたカップなどが、照射領域Rが描く円形の軌跡に沿って並べられた構成であってもよい。
即ち、本実施形態において、蒸着材料用のハースは、多点式、連続リング(アニュラー)式を問わずに適用できる。
本実施形態における蒸着源においては、蒸着材料の上方にポールピースを有さない構成となっている。
電子ビームを蒸着材料に収束して入射させるため、従来、蒸着材料の上方に設けられていたポールピースの代わりに、電磁コイル22bに接続して設けられた強磁性体からなる1対のポールピース22cを含む第2磁場回路が設けられた構成となっている。
第2磁場回路は、例えば、電子ビーム放射部と蒸着材料部の照射領域を結ぶ線の延長線上に設けられる。本実施形態のように多点型の給材点を持つハース(蒸着材料ステージ)が設けられた構成では、その回転中心近傍に設置される。
例えば、電子ビームが蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップするような磁場を形成可能であれば、リング状の蒸着材料収容部の内側に磁場回路部が設けられておらず、磁場回路部がリング状の蒸着材料収容部の外側にのみ設けられている構成であってもよい。
例えば、リング状の蒸着材料収容部の外側であって、第1磁場回路部の1対のポールピースの間隔より広く離間して、リング状の蒸着材料収容部の縁部に沿うように1対のポールピースが設けられた第2磁場回路部としてもよい。
あるいは、第2磁場回路部を蒸着材料部の下方に設置した構成としてもよい。
さらに、1対のポールピース22aと照射領域Rの間のいずれかの領域において、第3磁場回路を有する構成としてもよい。
本実施形態の蒸発源と、それを用いた成膜装置によれば、蒸着材料の上方にポールピースを有さない構成となっていることから、蒸着材料成分がポールピースに付着して汚染源となっても蒸着材料中に落下することがなく、汚染源からの成分による薄膜のコンタミネーションを抑制できる。また、かつ、反射電子トラップ部において反射電子をトラップする構成であるので、反射電子による薄膜の特性の劣化、薄膜の破壊、あるいは基板へダメージを与える等の悪影響を低減することができる。
本実施形態における蒸着源においては、蒸着材料の上方にポールピースを有さない構成となっているが、意図的な障壁を設置することで、基板ホルダの領域以外への蒸気の飛散を抑制する構造を併設することもできる。
上記の実施形態においては、電子ビームの軌道の偏向方式として、180度型を示しているが、270度型などにも適用可能である。
本実施形態の蒸着源とそれを用いた成膜装置は、バッチ式のほかに、多室式のインライン装置や、インターバック(ロードロック)装置、ロールコート装置など、電子ビーム放射部を有するあらゆる装置へ応用できる。
本実施形態の蒸着源とそれを用いた成膜装置で成膜される膜は、例えば光学薄膜用途が主目的であるが、非光学系の薄膜形成用途に応用することができる。
本発明は上記の説明に限定されない。
例えば、イオンビームアシスト真空蒸着装置及び方法に限らず、その他の真空成膜装置及び方法に適用可能である。さらに、真空成膜以外にスパッタリングによる成膜あるいはCVD(化学気相成長)による成膜など、その他の薄膜形成装置及び方法にも適用可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
10…真空チャンバー
11…排気管
12…真空ポンプ
20…蒸着材料部
20a…ハース保持部
20b…ハース(蒸着材料ステージ)
20c…凹部
20d…蒸着材料
20e…連結部
21…電子ビーム放射部
21a…電子ビーム源
21b…窓部
22a…ポールピース
22b…電磁コイル
22c…ポールピース
23…反射電子トラップ部
30…保持部
40…基板ホルダ
R…照射領域
V…蒸気

Claims (6)

  1. 蒸着材料を収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部と、
    電子ビームを放射する電子ビーム放射部と、
    少なくとも蒸着材料の上方を除く領域に設けられ、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射するように前記電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する磁場回路部と、
    前記蒸着材料部の近傍に設けられ、前記磁場回路部により形成される磁場により、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする反射電子トラップ部と
    を有する蒸着源。
  2. 前記蒸着材料収容部がリング状のレイアウトで設けられており、
    リング状の前記蒸着材料収容部の内側の領域に前記反射電子トラップ部が設けられている
    請求項1に記載の蒸着源。
  3. 前記磁場回路部は、リング状の前記蒸着材料収容部の外側に設けられている
    請求項1または2に記載の蒸着源。
  4. 前記磁場回路部は、リング状の前記蒸着材料収容部の外側に設けられた第1磁場回路部と、リング状の前記蒸着材料収容部の内側に設けられた第2磁場回路部とを有する
    請求項1または2に記載の蒸着源。
  5. リング状の前記蒸着材料収容部と前記第2磁場回路部の間の領域に前記反射電子トラップ部が設けられている
    を有する請求項4に記載の蒸着源。
  6. 成膜チャンバーと、
    前記成膜チャンバー内に設けられた蒸着源と、
    前記成膜チャンバー内に設けられ、成膜対象基板を保持する基板ホルダと
    を有し、
    前記蒸着源は、
    蒸着材料を収容する蒸着材料収容部を有する蒸着材料部と、
    電子ビームを放射する電子ビーム放射部と、
    少なくとも蒸着材料の上方を除く領域に設けられ、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射するように前記電子ビームの進行方向を偏向させる磁場を形成する磁場回路部と、
    前記蒸着材料部の近傍に設けられ、前記磁場回路部により形成される磁場により、前記電子ビームが前記蒸着材料に入射したときに発散する反射電子をトラップする反射電子トラップ部と
    を有する
    成膜装置。
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