JP2014184684A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体供給路の水平部分において、液体を効率良く均質化する液体吐出装置を提供する。
【解決手段】沈降する成分を含む液体を吐出するヘッドと、液体が貯留された貯留部と、水平方向に延びた経路を経て貯留部からヘッドに液体を供給する供給路と、経路を少なくとも含む供給路の一部を、鉛直方向下向きの加速度成分を有する加速度で加速させる加速部とを備えた。供給路としては、貯留部に接続される上流側部分と、上流側部分に接続される第1の接続部分と、第1の接続部分に接続され水平方向に延在する水平部分と、水平部分に接続される第2の接続部分と、第2の接続部分およびヘッドに接続される下流側部分とを有するものが採用できる。このとき、加速部は、水平部分を、上流側部分および下流側部分に対して相対的に上記の加速度で加速する。
【選択図】図7A

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置として、インク(液体の一種)をヘッドから吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が従来から知られている。インクジェット方式の画像形成装置では、インクが貯留されたインクタンクから、ヘッドに向けてインクを供給するインクの供給路内においてインク中の顔料成分が沈降することがある(以下では、インク中の顔料成分の沈降を略して「インクの沈降」と呼ぶことがある)。たとえば、ホワイトインクは、インク中の白色顔料成分が沈降しやすく、こうした沈降性のインクの典型例である。インクの沈降が起きると、出力された画像の濃度が、意図したものから外れて画質が低下するといった問題が生じる。この問題に対処するため、たとえば特許文献1では、ポンプを用いてインクを循環させることによってインクを撹拌することが提案されている。
特開2012−152972号公報
ところで、インクジェット方式の画像形成装置の中には、インク供給路のうちの水平方向に延びた部分(以下、水平部分と呼ぶ)がかなり長いものが存在する。特に、大判印刷が可能な大型のプリンターでは、水平部分がきわめて長いものが少なくない。
こうした水平部分においてもインクの沈降は生じるため、水平部分中のインクを撹拌することが必要となる。しかしながら、水平部分が長い場合には、ポンプを用いてインクを循環させる特許文献1の対処法では、実際にインクの濃度が均一となる(言い換えればインクが均質化される)までにかなりの時間がかかり効率が悪い。この問題は、きわめて長い水平部分を持つ大型のプリンターにとっては特に深刻である。
上記事情を鑑み、本発明は、液体供給路の水平部分において、液体を効率良く均質化する液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
沈降する成分を含む液体を吐出するヘッドと、
前記液体が貯留された貯留部と、
水平方向に延びた経路を経て前記貯留部から前記ヘッドに前記液体を供給する供給路と、
前記経路を少なくとも含む前記供給路の一部を、鉛直方向下向きの加速度成分を有する加速度で加速させる加速部とを備えたことを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書および添付図面の記載により明らかにする。
本発明の第1実施形態の液体吐出装置であるプリンターの外観図である。 図1に示すプリンターのブロック図である。 図1および図2に示すプリンターの概略構成図である。 ヘッドの下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 図5Aは、第1参考例のホワイトインク供給部の説明図、図5Bは、第2参考例のホワイトインク供給部の説明図、図5Cは、本発明の第1実施形態におけるホワイトインク供給部の説明図である。 図6Aは、第1参考例の供給路の水平部分におけるホワイトインクの沈降の説明図、図6Bは、加速開始直後の水平部分内のホワイトインクの状態の説明図、図6Cは、加速完了後の水平部分内のホワイトインクの状態の説明図である。 供給路の水平部の移動前の状態を示す図である。 供給路の水平部分の移動後の状態を示す図である。 本発明の第2実施形態の液体吐出装置であるプリンターの外観図である。 図8に外観を示すプリンターの概略構成図である。 図10Aは、ヘッドユニットにおける複数のヘッドの配置の説明図、図10Bは、ヘッドにおけるノズルの配置の説明図である。 第2実施形態におけるインク供給ユニットが有するホワイトインク供給部の説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。特に、
「沈降する成分を含む液体を吐出するヘッドと、
前記液体が貯留された貯留部と、
水平方向に延びた経路を経て前記貯留部から前記ヘッドに前記液体を供給する供給路と、
前記経路を少なくとも含む前記供給路の一部を、鉛直方向下向きの加速度成分を有する加速度で加速させる加速部とを備えたことを特徴とする液体吐出装置」
という基本形態の液体吐出装置が明らかとなる。
上記の基本形態の液体吐出装置では、水平方向に延びた経路における液体の供給路が鉛直方向下向きの加速度成分を有する加速度で加速させられることで、この液体の供給路の静止系(すなわちこの液体の供給路とともに動く系)では、液体の下層部に集中した沈降成分に対し鉛直方向上向きの慣性力が働く。この慣性力により、沈降成分は、液中を鉛直方向上向きに移動するようになり、実質的に液体が撹拌される効果が生じる。このように、液体の供給路を加速するだけで液体の撹拌が行われるため、上記の基本形態の液体吐出装置では、効率良く液体が均質化される。
ここで、上記の基本形態の液体吐出装置において、「前記供給路は、前記貯留部に一端が接続される管状の上流側部分と、該上流側部分の他端に一端が接続され可撓性を有する管状の第1の接続部分と、該第1の接続部分の他端に一端が接続され水平方向に延在する管状の水平部分と、該水平部分の他端に一端が接続され可撓性を有する管状の第2の接続部分と、該第2の接続部分の他端に一端が接続され他端が前記ヘッドに接続された管状の下流側部分とを有するものであり、前記加速部は、前記水平部分を、前記上流側部分および前記下流側部分に対して相対的に前記加速度で加速するものであり、前記第1の接続部分および前記第2の接続部分は、前記加速部による前記水平部分の前記加速が完了するまでに前記水平部分が前記上流側部分および前記下流側部分に対して相対的に移動する移動距離を少なくとも確保するあそびを持って、前記水平部分の該移動開始前において、前記上流側部分と前記水平部分との間、および、前記水平部分と前記下流側部分との間に、それぞれ接続されている」という形態は好ましい形態である。
このような形態によれば、水平部分の移動や加速に起因して上流側部分や下流側部分が引き回されて上流側部分や下流側部分に大きな負荷が掛かる事態が避けられる。
また、この好ましい形態において、「前記第1の接続部分および前記第2の接続部分のそれぞれは、前記水平部分、前記上流側部分、および前記下流側部分よりも相対的に軟性の材料で構成されている」という形態はさらに好ましい形態である。
このさらに好ましい形態によれば、第1および第2の接続部分には多少の伸張性が存在することとなり、水平部分の移動や急停止に起因して上流側部分や下流側部分が引き回されて上流側部分や下流側部分に大きな負荷が掛かる事態が、より一層避けられる。
また、上記の好ましい形態、または、上記のより好ましい形態において、「前記加速部が、前記水平部分を支持し、その支持した前記水平部分とともに鉛直方向に移動可能な支持部材と、前記支持部材を鉛直方向上方に移動させる支持部材移動部と、前記支持部材の鉛直方向上方に設けられ、鉛直方向上方に向かって移動してきた前記支持部材に突き当たって前記支持部材の移動を急停止させることで、該支持部材の鉛直方向上方への移動速度をゼロに変化させる鉛直方向下向きの加速度を前記支持部材に与える突き当て部材とを備えた」という形態は、好ましい形態である。
このような形態によれば、鉛直方向下向きの加速度での加速が簡易な構成で実現できる。
また、この好ましい形態において、「前記支持部材移動部を制御して前記支持部材の前記移動を行わせるとともに、前記支持部材の移動停止後に、前記支持部材移動部を制御して前記支持部材を移動前の位置に戻す制御部を備えた」という形態は、より好ましい形態である。
このような形態によれば、突き当て部材に対する支持部材の突き当てを反復して行うことが可能となる。
ここで、このより好ましい形態においては、「当該液体吐出装置は、前記突き当て部材への前記支持部材の突き当てを、どの程度の時間間隔を空けて行うかの指定をユーザから受けるものであり、前記制御部は、その指定された時間間隔ごとに、前記支持部材の前記移動を行わせる制御、および、前記支持部材を前記移動前の位置に戻す移動停止後の制御を行うものである」という形態は、さらに好ましい形態である。
このさらに好ましい形態によれば、状況に応じて、突き当て部材に対する支持部材の突き当てに基づく液体の撹拌の頻度を変更することが可能となる。
たとえば、このさらに好ましい形態において、「前記制御部は、前記ヘッドから前記液体が吐出しない状態の継続時間が長いほど、短い時間間隔で、前記支持部材の前記移動を行わせる制御、および、前記支持部材を前記移動前の位置に戻す移動停止後の制御を行う」といったことが可能となる。
こうすることで、液体が吐出しない状態の継続時間が長く沈降成分の沈降が深刻な場合には、早急にこの沈降を回復させることができ、また、液体が吐出しない状態の継続時間がそれほど長くなく沈降成分の沈降がそれほど深刻ではない場合には、ある程度長い時間間隔で定期的に撹拌を行うことで沈降の進行を予防できる。
また、以上の各形態において、「前記加速部は、前記ヘッドから前記液体が吐出しているか否かに無関係に前記供給路の前記一部を前記加速度で加速させる」という形態は好ましい形態である。
ポンプを用いた液体の撹拌では、ヘッドや貯留部に至る流路を弁等でふさいだ上で、液体を循環させることが必要であるため、ヘッドからの液体の吐出を一旦中止する必要がある。一方、本発明のように、水平方向に延びた経路における供給路の一部を加速させる場合には、ヘッドや貯留部に至る流路をふさぐ必要がないので、こうした制約を受けない。すなわち、本発明による液体の撹拌は、ヘッドからの液体の吐出効率を低下させないという利点を有している。
===第1実施形態===
図1は、本発明の第1実施形態の液体吐出装置であるプリンター10の外観図である。
プリンター10は、インクジェット方式のプリンターである。このプリンター10は、帯状の媒体をロール状に巻き回した構成を有するロール体RPから媒体を引き出し、その引き出した媒体に画像の出力を行う。媒体としては、たとえば、用紙、フィルム、布などを材質とし、幅(ロール体RPの幅とほぼ同じ)が、たとえば64インチもあるようなかなり大きな媒体を採用できる。このようにプリンター10は大判印刷が可能なプリンターであって、A4用紙に画像の出力を行う一般的なプリンターと比べてかなり大きい業務用の大型プリンターである。
図2は、図1に示すプリンター10のブロック図である。
プリンター10は、外部装置であるコンピューター110と接続されており、コンピューター110から印刷データを受信してこの印刷データに基づく画像を媒体上に出力する。この画像の出力を行うための要素として、プリンター10は、搬送ユニット20(なお、図1も参照)と、キャリッジユニット30と、ヘッドユニット40と、インク供給ユニット70と、コントローラー60とを有している。
図3は、図1および図2に示すプリンター10の概略構成図である。
以下では、図3を参照しつつ、図2に示す要素について説明する。
コントローラー60は、プリンター10の様々な動作において、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する役割を担っている。たとえばコントローラー60は、不図示のインターフェースを介して、コンピューター110から印刷データを受け取り、この印刷データに基づき各ユニットを制御して画像の出力を行わせる。ここで、プリンター10内の状況は各種センサーによって監視されており、コントローラー60は、各種センサーから出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。コントローラー60は、各ユニットの制御を実行するための構成要素として、CPU61、ROM62(読み出し専用のROM)、RAM63、PROM64(書き込み可能なROM)、ASIC65、ドライバー66等を備えており、これらの構成要素はバス等の伝送路67を介して接続されている。
搬送ユニット20は、媒体Pを、図の矢印Cで示す搬送方向に搬送する装置である。搬送ユニット20は、給送モーター21と、搬送モーター22と、搬送ローラー23と、プラテン24と、不図示の第1のギヤ輪列と、不図示の第2のギヤ輪列とを有する。搬送ローラー23は、媒体Pを載せて回転することで媒体Pを上記の搬送方向に搬送するローラーである。また、搬送モーター22は、搬送ローラー23を回転させる回転駆動力の動力源であり、搬送モーター22の回転駆動力は、不図示の第1のギヤ輪列を介して搬送ローラー23に伝達され搬送ローラー23を回転させる。プラテン24は、媒体Pのうちの、画像の出力が行われている箇所を支持する部材である。給送モーター21は、ロール体RPを回転させる回転駆動力の動力源である。給送モーター21の回転駆動力は不図示の第2のギヤ輪列を介してロール体RPに伝達され、ロール体RPを回転させる。これにより媒体Pがロール体RPから引き出されて搬送ローラー23に供給される。給送モーター21がロール体RPを回転駆動することによって、搬送ローラー23と媒体Pとの間の滑りが抑制され、高精度な搬送制御を行うことが可能となっている。ここで、給送モーター21や搬送モーター22の駆動制御は、コントローラー60によって行われる。
キャリッジユニット30は、後述のヘッド41を、図の両矢印Sで示す主走査方向に往復移動させる装置である。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモーター32と、キャリッジガイド33と、ベルト34、プーリー35、およびベルト張架ロール36を有する。キャリッジ31は、ヘッド41を搭載して主走査方向の往復移動が可能な部材である。キャリッジモーター32は、キャリッジ31を移動させる駆動力の動力源である。キャリッジガイド33は、キャリッジ31を主走査方向に案内する部材である。ベルト34、プーリー35、およびベルト張架ロール36は、キャリッジモーター32の駆動力をキャリッジ31に伝達するための部材である。具体的には、以下のようにして駆動力の伝達が行われる。キャリッジモーター32の回転駆動力が不図示の機構でプーリー35に伝達されプーリー35を回転させる。ベルト34は、プーリー35とベルト張架ロール36とに張架されており、プーリー35の回転により、ベルト34は、プーリー35とベルト張架ロール36との間を循環移動する。このときベルト張架ロール36は、ベルト34の循環移動に従動して回転する。なお、ベルト34の循環移動の向きは、キャリッジモーター32の回転方向に応じて決まる。ここで、キャリッジ31はベルト34の一部に固定されているとともに、キャリッジガイド33には、主走査方向の往復移動が可能な態様で支持されている。このため、ベルト34が循環移動すると、キャリッジ31は、キャリッジガイド33に沿って、ベルト34の循環移動の方向に応じて主走査方向のいずれかの方向(図の右方向または左方向)に移動する。ここで、キャリッジ31の移動の駆動源となるキャリッジモーター32の駆動制御(回転方向の制御も含む)は、コントローラー60によって行われる。
ヘッドユニット40は、媒体Pにインクを吐出する装置である。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41を備えている。上述したようにヘッド41はキャリッジ31に搭載されており、キャリッジ31の移動とともにヘッド41も移動する。ここで、主走査方向への移動中にヘッド41がインクを、プラテン24上の媒体Pに向かって断続的に吐出することによって、主走査方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体P上に形成される。このヘッド41からのインク吐出の制御も、コントローラー60によって行われる。
図4は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。
ヘッド41の下面には、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、およびホワイトインクをそれぞれ吐出する、ブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、および、ホワイトインクノズル列Wが形成されている。各ノズル列は、各色のインクを吐出するための吐出口となるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。各ノズル列の複数のノズルは、媒体Pの搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ)でそれぞれ整列している。図では、各ノズル列のノズルに対し、搬送方向下流側のノズルから順番に♯1〜♯180の番号が付されている。
上記の5種類のインクのうち、ホワイトインクは、たとえば透明媒体にカラー画像を出力するときに、カラー画像の背景色(白色)を印刷するためのインクである。このように、背景を白色にすることによって、カラー画像が見やすくなる。なお、ホワイトインクとしては、エプソン純正写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)に、duty100%以上で吐出されたホワイトインクの明度(L*)と色度(a*、b*)が、分光測光器Spectrolino(商品名:GretagMacbeth社製)を、測定条件をD50光源、観測視野を2°、濃度をDIN_NB、白色基準をAbs、フィルターをNo、測定モードをRefrectance、として設定して計測した場合に、70≦L*≦100、−4.5≦a*≦2、−6≦b*≦2.5の範囲を示すものが好ましい。
ここで、ホワイトインクは、その色材として白色顔料を含有する。白色顔料としては、たとえば、金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。金属酸化物としては、たとえば、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、白色度に優れているという観点から、二酸化チタンが好ましい。ホワイトインクは、長時間放置されると、増粘・固化しやすい。また、ホワイトインクは、長時間放置されるとホワイトインク中の白色顔料が沈降しやすく、いわゆる沈降性インクの一種である。ここで、沈降性インクとは、定量的には、吸光度が24時間以内に95%以下になるものをいう。以下では、ホワイトインク等の沈降性インクにおける顔料成分の沈降を略して「インクの沈降」とも呼ぶ。
一方、上記の5色のインクのうち、ホワイトインクを除く残りの4色のインク(以下、まとめてカラーインクと呼ぶ)は、ホワイトインクほどの沈降性を有さないインクである。
図3に戻って説明を続ける。
インク供給ユニット70は、図3および図4に示すヘッド41の各色インクノズル列に、各色のインクを供給する装置である。インク供給ユニット70は、図4に示すホワイトインク用のホワイトインクノズル列Wにホワイトインクを供給するホワイトインク供給部70Wと、カラーインク用のカラーインクノズル列(ブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、およびイエローインクノズル列Y)にカラーインクを供給するカラーインク供給部70Cとを有している。画像形成の際にヘッド41に吐出されて消費された各色インクは、ホワイトインク供給部70Wやカラーインク供給部70Cによって補給される。各インク供給部の構成については後で詳述する。
次に、プリンター10の画像形成動作について説明する。この画像形成動作においては、コントローラー60が、画像形成命令の受信、給紙制御、ドット形成制御、搬送制御、排紙判断、および画像形成終了判断を行い、このコントローラー60の動作に対応して、図2および図3で上述したプリンター1内の各部が処理を実行する。このコントローラー60の動作と、それに伴う各部の処理の流れについて簡単に説明する。
画像形成命令の受信は、図3に示すコンピューター110からの画像形成命令を、不図示のインターフェースを介して受信することをいう。
給紙制御は、画像形成の対象となる媒体Pを図3に矢印Cで示す搬送方向に移動させ、画像形成開始位置(いわゆる頭出し位置)に位置決めする制御である。この給紙制御において、コントローラー60は、搬送ユニット20中の給送モーター21や搬送モーター22の駆動を制御することにより、媒体Pを移動させる。
ドット形成制御は、媒体Pにドットを形成するための制御である。このドット形成制御においては、コントローラー60は、キャリッジユニット30中のキャリッジモーター32を制御してキャリッジ31を駆動させるとともに、ヘッドユニット40のヘッド41に対して制御信号を出力する。この制御信号に基づきヘッド41中のピエゾ素子が駆動され各ノズルからプラテン24上の媒体Pに向かってインクが吐出される。このドット形成制御により、キャリッジの移動方向について媒体Pにドットが形成されていく。
搬送制御は、ロール紙を搬送方向へ移動させる制御である。コントローラー60は、搬送ユニット20中の給送モーター21や搬送モーター22を制御することにより、媒体Pを所定搬送量(1ページ分の搬送量)ごとに搬送方向に間欠的に搬送させる。これにより、先のドット形成動作によって形成されたドットの位置から搬送方向上流側に少しずれた位置に、新たなドットが形成される。
画像形成終了判断は、画像形成を続行するか否かの判断である。コントローラー60は、コンピューター110からの印刷データの有無に基づき画像形成終了判断を行う。
次に、図3のインク供給ユニット70について詳しく説明する。
インク供給ユニット70は、上述したように、ホワイトインク供給部70Wとカラーインク供給部70Cとを有している。以下では、これら2つのインク供給部のうち、ホワイトインク供給部70Wの構成について詳しく説明するが、この説明を行う前に、この構成の特徴を明確化する観点から、このインク供給ユニット70とは構成が異なる第1参考例のホワイトインク供給部および第2参考例のホワイトインク供給部を先に説明する。なお、カラーインク供給部70Cについては、以下の第1参考例のホワイトインク供給部と同様の構成のものが採用されている。このため、カラーインク供給部70Cについては、以下の第1参考例のホワイトインク供給部の説明を参照するものとし、カラーインク供給部70Cそのものについての説明は省略する。
図5Aは、第1参考例のホワイトインク供給部70W’の説明図である。
第1参考例のホワイトインク供給部70W’は、タンク71と、供給路72’と、加圧ポンプ73とを有している。タンク71は、ホワイトインクを貯留する貯留部である。供給路72’は、タンク71からヘッド41にホワイトインクを供給する管状のチューブである。なお、以下の説明では、図5Aの第1参考例の構成要素のうち、本実施形態の構成要素(たとえばキャリッジ31等)と同一の構成要素について同一の符号を用いて説明を行う。
図5Aに示すように、供給路72’は、タンク71側から図の右方向に向かって水平に延びた後に、折り返されて、今度は、図の左方向に向かって水平に延びてキャリッジ31に接続されている(正確にはキャリッジ31中の図3および図4に示すヘッド41に接続されている)。言い換えると、供給路72’は、タンク71からキャリッジ31までの間の経路がU字形状になるように配管されている。ここで、図5Aの実線で示されたキャリッジ31の位置は、図3の媒体Pの左右方向の一端部にホワイトインクの吐出が行われるときのキャリッジ31の位置であり、図5Aの点線で示されたキャリッジ31の位置は、図3の媒体Pの左右方向の他端部にホワイトインクの吐出が行われるときのキャリッジ31の位置である。すなわち、実線で示されたキャリッジ31の位置から点線で示されたキャリッジ31の位置までの距離は、媒体Pの幅の長さでありたとえば64インチである。キャリッジ31が、実線で示されたキャリッジ31の位置から点線で示されたキャリッジ31の位置まで図の矢印方向に移動する際には、供給路72’は、図の点線のように形状を変化させて、キャリッジ31の移動に追従する。図に示すように供給路72’では、水平方向に延びた部分が大部分を占めており、水平方向にホワイトインクを流すために、タンク71内のホワイトインクを加圧して供給路72’に供給する加圧ポンプ73が設けられている。
図6Aは、第1参考例の供給路72’の水平部分におけるホワイトインクの沈降の説明図である。
キャリッジ31に搭載された図3のヘッド41からホワイトインクが長時間吐出されずに、供給路72’内をホワイトインクが流れない状態が長時間続くと、ホワイトインクの顔料成分が沈降するようになる。特に、供給路72’のうち、水平方向に延びた部分では、ホワイトインクの顔料成分が、供給路72’の底面に沿ってインク中の下層に沈降する。図6Aでは、説明の簡単化の観点から、インクの濃度が相対的に高い(すなわち顔料成分が相対的に多い)下層インクLIと、インクの濃度が相対的に低い(すなわち顔料成分が相対的に少ない)上層インクUIとに2極化している状況が例として示されている。
このようにホワイトインクの顔料が沈降したままの状態で、媒体への画像の出力が行われると、供給路72内では、濃度が低いために粘度が小さくて流動性が高い上層インクUIが、濃度が相対的に高いために粘度が大きくて流動性が低い下層インクLIよりも多くヘッド41に供給されてしまい、出力された画像の濃度が意図したものから外れて画質が低下するといった問題が生じる。たとえば、背景色(白色)不足のために、媒体の地の色が目立ってしまうといった事態が生じる。
図5Bは、第2参考例のホワイトインク供給部70W’’の説明図である。
以下では、図5Bの第2参考例の構成要素のうち、本実施形態の構成要素(たとえばキャリッジ31等)と同一の構成要素や、図5Aの第1参考例の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を用いて説明を行う。第2参考例のホワイトインク供給部70W’’は、タンク71と、供給路72’’と、加圧ポンプ73とを有している。供給路72’は、タンク71からヘッド41にホワイトインクを供給する管状のチューブである。さらに、ホワイトインク供給部70W’’は、ホワイトインクの白色顔料が沈降した状態を回復するために、ホワイトインクを循環させる機構として切替弁74および還流路75を有する。ここで、切替弁74は、ホワイトインクの流路を切り替える弁である。
画像形成時においては、切替弁74は、キャリッジ31に搭載された図3および図4に示すヘッド41への流路を開放して、供給路72’’から供給されるインクを、ヘッド41に供給する。一方、ホワイトインクの顔料が沈降した状態を回復させるときには、切替弁74は、ヘッド41への流路を遮断して、供給路72’’から供給されるホワイトインクを還流路75を介してタンク71に戻し、ホワイトインクを循環させる。第2参考例では、このようにホワイトインクを循環させることによってホワイトインクを攪拌することで、ホワイトインクの均質化を図っている。
しかしながら、第2参考例のようにホワイトインクを循環させることでホワイトインクを攪拌する方式では、ホワイトインクが均質になるまでに時間がかかるという問題が存在する。これは、図6Aに示す上層インクUIは濃度が低いので粘度も小さく流れやすいのに対し、下層インクDIは濃度が高いので粘度も大きく流れにくいためである。特に、本実施形態のプリンター10のように、媒体Pの幅が64インチもあり、一般的なプリンターと比べると、ホワイトインクの供給路のうちの水平な部分がかなり長いプリンターでは、第2参考例のようなインク循環機構を用いてホワイトインクの攪拌を行うと、実際にホワイトインクが均質化するまでにかなりの時間がかかってしまう。
また、第2参考例のようにホワイトインクを循環させることでホワイトインクを攪拌する方式では、画像形成効率を低下させるという問題もある。これは、この方式では、インクを循環させるためには切替弁74によってヘッド41へのインクの供給を遮断する必要があるので、画像形成動作を停止させなければ、ホワイトインクの攪拌が行えないためである。
図5Cは、本発明の第1実施形態におけるホワイトインク供給部70Wの説明図である。
ホワイトインク供給部70Wは、ホワイトインクを貯留する貯留部であるタンク71と、キャリッジ31に搭載された図3のヘッド41に対してタンク71内のホワイトインクを供給する管状の供給路72と、タンク71内のホワイトインクを加圧して供給路72に供給する加圧ポンプ73とを有している。供給路72は、全体的には、第1参考例と同様にU字形状を有しており、供給路72は、このU字型の形状のうちの上側の部分において水平方向に延びた水平部分Fと、その両側の2つの接続部分J1,J2と、接続部分J1よりもインクの供給方向上流側の上流側部分UFと、接続部分J2よりもインクの供給方向下流側の下流側部分DFとで構成されている。本発明の第1実施形態では後述の加速機構が備えられており、この加速機構により、水平部分Fを鉛直方向下向き(図の下向き)の方向に加速することができる。
図6Bは、加速開始直後の水平部分F内のホワイトインクの状態の説明図であり、図6Cは、加速完了後の水平部分F内のホワイトインクの状態の説明図である。
以下では、説明の簡単化のために、水平部分Fの加速前には、水平部分F内のホワイトインクは、図6Aで説明したように、インクの濃度が相対的に高い(すなわち顔料成分が相対的に多い)下層インクLIと、インクの濃度が相対的に低い(すなわち顔料成分が相対的に少ない)上層インクUIとの2つに分かれていたものとして説明を行う。
水平部分Fに対する加速が行われると、水平部分Fとともに移動する系(すなわち、水平部分Fの静止系)で考えれば、鉛直方向上向きの慣性力が、上層インクUIと下層インクLIとに与えられることとなる。加速直後では、上層インクUIは、水平部分Fの上側の内壁に阻まれてあまり上側に移動できないが、下層インクLIは、上層インクUIを突き上げて押しのけるようにして上側に移動できる。上層インクUIは、水平部分Fの上側の内壁に移動が阻まれることと、下層インクLIに突き上げられることとにより、水平部分Fの下側の内壁に沿って下側にもぐり込みように移動する。図6Bでは、加速直後における、下層インクLIの移動方向が太線矢印で示されており、上層インクUIの移動方向が点線矢印で示されている。
このようにして、上層インクUIと下層インクLIとは、上下の位置関係が逆転するように移動するため、実質的にホワイトインクの撹拌が行われるのと同等の効果が生じる。図6Cには、加速完了後の様子、すなわち、ホワイトインクの撹拌が行われた後の様子が示されており、この図に示すように、ホワイトインクは、濃度が均一となって均質化された状態が実現する。
ここで、よほど大きな加速を行わない限り加速によりホワイトインク中の白色顔料が移動できる距離は一般にそれほど長くはないとはいえるかもしれないが、水平部分Fのように、ホワイトインクの浅い個所では、このような加速による撹拌だけでも十分な濃度の均一化が実現できる。逆にいえば、水平部分Fにおけるホワイトインクの撹拌を行う場合には、図5Bで説明したようなインク循環機構を用いた大掛かりな撹拌機構は不必要であり、むしろ、時間がかかるため効率が悪い。特に、水平部分Fが長い場合には、この効率の悪さはきわめて深刻である。
さらには、上述の加速による撹拌では、プリンターによる画像形成動作が進行中であるか否かに無関係に行うことができるため、図5Bのインク循環機構を用いた撹拌機構のようにホワイトインクの撹拌のために画像形成を一旦中止する必要がないという利点もある。
このように、第1実施形態における加速による撹拌は、簡単かつ短時間でホワイトインクの撹拌が行われる点と、画像形成効率を低下させない点との両方の点で効率のよい方式となっている。
以下では、水平部分Fに対して加速を行う加速機構と、この加速のために供給路72側に設けられている工夫とについて詳しく説明する。
図7は、図5Cに示す供給路72の水平部分Fに対して加速を行う加速機構を、供給路72の構成とともに表した図である。
図7のうち、図7Aには、供給路72の水平部分Fの移動前の状態が示されており、図7Bには、供給路72の水平部分の移動後の状態が示されている。
以下の説明では、説明の簡略化のために、図7Aおよび図7Bの各矢印で示されている上下方向(鉛直方向)および左右方向(水平方向)を、以下の説明中の上下左右の方向の基準とする。
供給路72は、図5Cで簡単に説明したように、水平部分Fと、2つの接続部分J1,J2と、上流側(タンク側)部分UFと、下流側(ヘッド側)部分DFとで構成されている。これら水平部分F、2つの接続部分J1,J2、上流側(タンク側)部分UF、および、下流側(ヘッド側)部分DFは、いずれも管状のチューブで構成されている。ここで、水平部分F、上流側部分UF、および下流側部分DFは、互いに同質の材料からなるチューブで構成されている。一方、2つの接続部分J1,J2も互いに同質の材料からなるチューブで構成されているが、これら2つの接続部分J1,J2のチューブの材料は、水平部分Fや上流側部分UFや下流側部分DFのチューブの材料よりも相対的に硬度が小さい(すなわち相対的に軟性の)材料である。
2つの接続部分J1,J2の一端は水平部分Fの両端とそれぞれ接続されており、2つの接続部分J1,J2の他端は、上流側部分UFおよび下流側部分DFとそれぞれ接続されている。ここで、上流側部分UFは、供給路72の全領域のうちの、接続部J1との接続箇所から、図5Cに示すタンク71までの領域であり、下流側部分DFは、供給路72の全領域のうちの、接続部J2との接続箇所から、図5Cに示すキャリッジ31までの領域である。
ホワイトインクのタンク71から流出したホワイトインクは、上流側部分UF、接続部分J1、水平部分F、接続部分J2、下流側部分DFの順に、各部分のチューブ内を流れる。ここで、水平部分Fの移動前には、図7Aに示されているように、2つの接続部J1,J2は緩やかに撓んだ状態で、上流側部分UFと水平部分Fとの間、および、水平部分Fと下流側部分DFとの間でそれぞれ接続されている。これは、以下に説明するように水平部分Fが移動する際に、水平部分Fの移動に伴って上流側部分UFおよび下流側部分DFが連れまわされることがないように、あそびの余地を確保するためである。
加速機構は、図7Aおよび図7Bに示す、支持体200、2つの突出部201a,201b、2つの固定部203,204、2つの突き当て部202a,202b、偏心カム205、カム用モーター206、および、偏心カム205にカム用モーター206の回転駆動力を伝達する不図示の動力伝達機構を備えている。
支持体200は、水平部分Fが延在する図7Aの水平方向、および、図7Aおよび図7Bに対して垂直な方向に広がる板状の部材であり、その面上において水平部分Fを支持している。2つの固定部203,204は、支持体200上に設けられており、水平部分Fを支持体200上の所定の直線上に固定する役割を果たしている。2つの突出部201a,201bは、支持体200の面上の、図7Aおよび図7Bに対して垂直な方向について上記の所定の直線から各図の奥側に少しずれた位置に設けられて、支持体200の面上から鉛直方向上向きに突出した部材である。ここで、図7Aおよび図7Bでは、本来ならば、水平部分Fに隠れて見えない2つの突出部201a,201bの下部が点線で表されている。また、2つの突き当て部202a,202bは、2つの突出部201a,201bの真上の、2つの突出部201a,201bにそれぞれ対向する位置に固定されている部材である。偏心カム205は、回転駆動力を受けると、偏心した軸205aを回転軸として軸205aのまわりを回転する部材であり、支持体200の下面に当接している。カム用モーター206は、図2および図3に示すコントローラー60の制御の下で回転駆動するものであり、カム用モーター206の駆動力は、複数のギアを有する不図示の動力伝達機構により、偏心カム205に伝達される。この伝達された回転駆動力により偏心カム205が軸205aを回転軸として回転する。
図7Aには、カム用モーター206が回転駆動していない状態が示されており、この状態では、偏心カム205は、その重心Oが軸205aの真下に位置する状態で静止する。すなわち、この状態が、偏心カム205の安定状態である。ここで、この偏心カム205においては、軸205aから、支持体200下面との当接箇所までの距離は、図7Aに示す安定状態のように当接箇所と重心Oとを結ぶ線分上に軸205aが存在しているときに最も短くなっている。このため、図7Aに示す状態においてコントローラー60の制御によりカム用モーター206の回転駆動が開始されて、偏心カム205が、たとえば図のR方向に回転を始めると、この偏心カム20の回転により、支持体200は、偏心カム20から突き上げられて図7Aに示すZ方向に移動していく。この支持体200のZ方向への移動とともに、支持体200上で支持されている水平部分FもZ方向に移動する。ここで、上述したように、支持体200上に設けられた2つの突出部201a,201bの真上には、2つの突き当て部202a,202bが存在しており、X方向への支持体200の移動は、2つの突き当て部202a,202bに2つの突出部201a,201bがそれぞれ突き当たることにより、急停止する。図7Bには、2つの突き当て部202a,202bに2つの突出部201a,201bがそれぞれ突き当たったときの状態が示されている。この急停止は、言い換えれば、支持体200の鉛直方向上向きの速度が、上記の突き当てに伴う鉛直方向下向きの大きな加速度により急速にゼロに達したことを意味している。この鉛直方向下向きの大きな加速度は、支持体200とともに移動する系(すなわち支持体200の静止系)で考えれば、鉛直方向上向きの大きな慣性力を生じる。この鉛直方向上向きの慣性力により、支持体200上の水平部分Fにおいて沈降したホワイトインク中の白色顔料は、鉛直方向上向きに移動するようになり、実質的に、ホワイトインクが撹拌される効果がもたらされる。この撹拌の詳細は、図6Bおよび図6Cで上述した通りである。このように、2つの突き当て部202a,202bに2つの突出部201a,201bがそれぞれ突き当てるだけでホワイトインクの撹拌が行われるため、短時間でホワイトインクの均質化が実現できる。
以上の説明において、図7Aおよび図7Bに示す、支持体200、2つの突出部201a,201b、2つの固定部203,204、2つの突き当て部202a,202b、偏心カム205、カム用モーター206、および、偏心カム205にカム用モーター206の回転駆動力を伝達する不図示の動力伝達機構を備えた加速機構が、本発明にいう加速部の一例に相当する。また、支持体200と2つの突出部201a,201bと2つの固定部203,204とを合わせたものが、本発明にいう支持部材の一例に相当する。また、偏心カム205と、カム用モーター206と、上記の不図示の動力伝達機構とを合わせたものが、本発明にいう支持部材移動部の一例に相当する。また、2つの突き当て部202a,202bが、本発明にいう突き当て部材の一例に相当する。
ここで、上記の突き当てが生じるまでには、支持体200上の水平部分Fの移動により、支持体200の両側の接続部分J1,J2も鉛直方向上方に、ある程度は引っ張られることとなる。しかし、上述したように、接続部分J1,J2には、図7Aに示す水平部分Fの移動前の状態において、十分なあそびが確保されており、さらには、接続部分J1,J2が水平部分Fや上流側部分UFや下流側の部分DFと比べて相対的に軟性のチューブで構成されていることで接続部分J1,J2には多少の伸張性が存在する。このために、水平部分Fの移動や急停止に起因して強く引っ張られる等の大きな負荷が上流側部分UFや下流側部分DFに掛かることが避けられている。
コントローラー60は、上記の突き当て後、カム用モーター206の回転駆動を停止する。カム用モーター206の回転駆動が停止されると、偏心カム20は、偏心カム20の自重によるトルクにより、図7Aに示す元の安定状態に戻る。このコントローラー60は、本発明にいう制御部の一例に相当する。
ここで、このプリンターには、どの程度の時間間隔を空けて水平部分Fにおけるホワイトインクの撹拌を行うかを指定するモードが、複数種類の時間間隔にそれぞれ対応して複数用意されている。ユーザは、状況に応じてこれら複数のモードの中から所望のモードを、図1および図2では不図示のユーザインターフェースを通じて選択することができる。複数のモードの中からいずれかのモードが指定されると、コントローラー60は、その指定されたモードに対応した時間間隔で、上述の加速機構によるホワイトインクの撹拌を実行する。すなわち、コントローラー60の制御に基づき、カム用モーター206の回転駆動による突出部201a,201bと2つの突き当て部202a,202bとの間の突き当てと、突き当て後のカム用モーター206の回転駆動の停止による偏心カム20の安定状態への復帰とが、その対応した時間間隔で繰り返される。
たとえば、ユーザは、図3および図4に示すヘッド41からホワイトインクが吐出されない状態の継続時間が長いほど、短い時間間隔のモードを指定することができる。このようなモードの指定がなされると、コントローラー60の制御に基づき、ホワイトインクが吐出されない状態の継続時間が長いほど、短い時間間隔でホワイトインクの撹拌が実行されることとなる。この場合、たとえば、長時間、ホワイトインクを使用しなかったためにホワイトインクの沈降が深刻の場合には、ホワイトインクの撹拌頻度を多くして早急にホワイトインクの沈降を回復させることができる。また、ある程度ホワイトインクが使用されておりホワイトインクの沈降がそれほど深刻ではない場合には、もっと少ない撹拌頻度で定期的にホワイトインクの撹拌が行われて、ホワイトインクの沈降の進行を予防することができる。
以上が、第1実施形態の説明である。
以上の説明では、水平部分Fの鉛直方向上向きの移動を急停止させることで、水平部分Fに鉛直方向下向きの加速度を与えていたが、本発明は、これに替えて、水平部分Fを停止状態から急降下させることで鉛直方向下向きの加速度を与えるものであってもよい。この場合であっても、第1実施形態と同様の撹拌効果を得ることができる。
また、以上の説明では、水平部分Fを移動させる手段として偏心カム20を用いた移動の機構が採用されていたが、本発明は、これに替えて、ソレノイドへの通電や、圧電素子への通電、電圧の印加に応じて伸縮する高分子アクチュエータに対する電圧印加などにより、水平部分Fを移動させる機構を採用することもできる。また、バネの弾性力を利用した機械的な機構を採用することもできる。
また、以上の説明では、図5Cに示すU字形状の供給路72のうちの上側の水平部分Fについて鉛直方向下向きの加速度を与えるものであったが、本発明では、さらに、U字形状の供給路72のうちの下側に存在する水平部分についても鉛直方向下向きの加速度を与えるものであってもよい。
また、以上の説明では、加圧ポンプ73を用いてインクを加圧することによって、供給路72にホワイトインクを流しているが、加圧ポンプ73を用いずに、タンク71をキャリッジ31よりも鉛直方向に少し高い位置に設置することでその水頭差によってホワイトインクを供給路72に流すものであってもよい(なお、この点については、以下に説明する第2実施形態では、水頭差によってホワイトインクを供給路に流すものとなっている)。
===第2実施形態===
上述の第1実施形態では、ノズル列を構成する複数のノズルが搬送方向に並んでおり(図4参照)、このようなノズル列を有するヘッド41が媒体Pの幅方向に移動していたが(図3参照)、本発明では、ノズル列のノズルの並ぶ方向は搬送方向に限られるものではなく、また、ヘッドの移動方向は媒体の幅方向に限られるものではない。また、上述の第1実施形態では、インク供給ユニット70のホワイトインク供給部70Wには、タンク71とキャリッジ31との間には、2次的なタンク(サブタンク)は設けられていないが、本発明では、メインとなるタンク(メインタンク)とキャリッジとの間の、メインタンクやキャリッジより相対的に高い位置にサブタンクを設け、ホワイトインク供給部の供給路に高低差を持たせるものであってもよい。
以下では、ノズル列のノズルの並ぶ方向、ヘッドの移動方向、ホワイトインク供給部の供給路における高低差の存在の点で第1実施形態とは異なる第2実施形態の液体吐出装置について説明する。
第2実施形態の液体吐出装置も、第1実施形態と同様に、インクジェット方式のプリンターである。この第2実施形態におけるプリンターが、第1実施形態におけるプリンター1とは構成や機能に関して(外観に関するものを除く)大きく異なる点は、ノズル列のノズルの並ぶ方向、ヘッドの移動方向、ホワイトインク供給部の供給路における高低差の存在である。これらの点を除けば、この第2実施形態におけるプリンターは、第1実施形態におけるプリンター1と実質的に共通する構成要素を多く備えており、同様の動作を行う。たとえば、この第2実施形態におけるプリンターにおいても、コントローラーの制御の下で、図7で説明したのと同様の加速機構によりインク供給管の水平部分の加速が、ユーザに指定されたモードに応じた時間間隔を置いて繰り返される。以下では、第1実施形態と重複する構成や動作については説明を省略し、上記の大きな相違点に焦点を絞って説明を行う。特に、以下の説明では、第1実施形態と実質的に同一の構成要素については同一の符号を付すこととし、その重複説明は省略する。
図8は、本発明の第2実施形態の液体吐出装置であるプリンター11の外観図、図9は、図8に外観を示すプリンター11の概略構成図である。
プリンター11には、搬送ユニット20(図3も参照)、キャリッジユニット30’、ヘッドユニット40’、図8および図9では不図示のインク供給ユニット(なお後述の図11参照)、および、図8および図9では不図示のコントローラー60(図2および図3参照)が設けられている。なお、以下の説明では、媒体Pの搬送方向をX方向と呼び、媒体Pの幅方向をY方向と呼ぶことがある。
キャリッジユニット30’は、キャリッジ31を有している。さらに、キャリッジユニット30’は、キャリッジ31を2次元的に移動させるキャリッジ移動機構として、X軸ステージ34XとY軸ステージ34Yとを有している。X軸ステージ34Xは、ヘッドユニット40’を搭載したキャリッジ31を、図8および図9において矢印Xで示すX方向(媒体Pの搬送方向)およびその反対方向に移動させるものである。一方、Y軸ステージ34Yは、X軸ステージ34Xとともにキャリッジ31を、図8および図9において両矢印Yで示すY方向(媒体Pの幅方向)に移動させるものである。
インク供給ユニットは、ホワイトインクの供給を担うホワイトインク供給部70W_1(後述の図11参照)と、カラーインクの供給を担うカラーインク供給部(不図示)とを有している。
ヘッドユニット40’は、キャリッジ31に搭載される複数のヘッドを備えており、図9Aではこれら複数のヘッドを代表させて単一のヘッド41’が示されている。
図10Aは、ヘッドユニット40’における複数のヘッドの配置の説明図、図10Bは、ヘッドにおけるノズルの配置の説明図である。
ヘッドユニット40’には、上述の複数のヘッドとして、15個のヘッド41A、41B、41C・・・41Oを備えており、これら15個のヘッドは、図10Aに示すように千鳥状にY方向に並んでいる。各ヘッドには各色インクにそれぞれ対応した5本のノズル列が設けられており、ノズル列を構成するノズルがY方向(媒体Pの幅方向)に並んでいる。そして、このようなヘッド41’を搭載したキャリッジ31がX方向(媒体Pの搬送方向)あるいはその反対方向に移動しながら、各ヘッドからインクが断続的に吐出されることによって、搬送方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体P上に形成される。
プリンター11では、コントローラー60の制御の下で、キャリッジ31をX方向あるいはその反対方向に移動させる動作(パス)と、キャリッジ31をY方向に移動させる動作とが交互に繰り返され、プラテン24上の媒体Pに画像が形成される。プラテン24上の媒体P上に画像が形成された後、コントローラー60の制御の下で、搬送ユニット20の搬送ローラー23が駆動され、ロール体RPからさらに媒体Pが引き出されて搬送され、プラテン24上に、媒体Pの新たな未印刷の領域がセットされる。プリンター11では、このような画像形成と搬送とがコントローラー60の制御の下で交互に繰り返されて、媒体Pへの画像出力が行われる。
このように、キャリッジ31は、Y方向(媒体Pの幅方向)に加え、X方向(媒体Pの搬送方向)およびその反対方向にも移動するため、XY平面内でキャリッジ31が仮に直線的に移動するとしたときに移動可能な最大距離(すなわち水平方向についての最大移動距離)は、Y軸ステージ34YによるY方向の駆動範囲(媒体Pの幅の長さに相当)とX軸ステージ34XによるX方向についての駆動範囲とを2辺とする長方形の対角線の長さに相当し、媒体Pの幅の長さ(約64インチ)よりも長くなる。具体的には、最大移動距離は、約2メートルに達する。これに対し、第1実施形態では、キャリッジ31の最大移動距離は媒体Pの幅と一致し約64インチ程度であり、キャリッジ31の最大移動距離の点で、第2実施形態は第1実施形態と異なる。
図11は、第2実施形態におけるインク供給ユニットが有するホワイトインク供給部70W_1の説明図である。
以下、図11を用いてホワイトインク供給部70W_1について詳しく説明する。なお、第2実施形態におけるインク供給ユニットのもう1つの構成要素であるカラーインク供給部は、ホワイトインク供給部70W_1における後述のジグザグの降下路79を、単に直線的な流路に置き換えるとともに、ホワイトインク供給部70W_1における後述の供給路72_1を、図5Aで上述した第1参考例の供給路72’に置き換えたもの(ただし、その長さは第1参考例の場合よりも長く定量的な長さの点では異なる)であり、その説明は省略する。
ホワイトインク供給部70W_1は、メインタンク71Aと、サブタンク71Bと、降下路79と、供給路72_1(なお、供給路72_1については図8も参照)と、上昇路78aと、揚送ポンプ78とを有する。メインタンク71Aは、多量のインクを貯留する大型の貯留部である。一方、サブタンク71Bは、インクを一時的に貯留する小型の貯留部である。上昇路78aは、メインタンク71Aとサブタンク71Bとをつなぐ流路であり、管状のチューブで構成されている。この上昇路78a上には、揚送ポンプ78が設けられている。サブタンク71Bは、メインタンク71Aや供給路72_1よりも高所に設けられており、メインタンク71Aのホワイトインクは、揚送ポンプ78によって上昇路を通ってサブタンク71Bにくみ上げられる。ここで、メインタンク71Aとサブタンク71Bとの高低差は約40cmである。
降下路79は、サブタンク71Bと供給路72_1との間に設けられた高低差(水頭差)が大きい流路であり、サブタンク71Bのホワイトインクをこの高低差の分だけ供給路72_1まで降下させるための、管状のチューブで構成された流路である。この降下路79における高低差(水頭差)により、サブタンク71B内のホワイトインクは、供給路72_1を経由してキャリッジ31(正確にはキャリッジ31に搭載されたヘッド41)まで流される。降下路79は、鉛直流路79Aと水平流路79Bとが交互に配置されたジグザグの流路となっている。ここで、鉛直流路79Aは、鉛直方向にホワイトインクが流れる流路であり、高低差のある流路である。なお、鉛直方向に流路を形成する代わりに、流路を傾斜させることによって高低差のある流路を形成してもよい。一方、水平流路79Bは、水平方向にホワイトインクが流れる流路であり、高低差のない流路である。
仮に、降下路79をジグザグの流路でなく一直線状の単一の鉛直流路(若しくは傾斜流路)で構成したとすると、この流路内のホワイトインクの顔料は同じ箇所に沈降してしまい、ホワイトインクの濃度の大きい箇所と濃度の小さい箇所との間で濃度差が極端に大きくなる。このような状態では、流路内のホワイトインクの濃度差を解消して均質化するのに時間がかかるとともに、さらには、ホワイトインクの濃度の大きい箇所でホワイトインクの流動性が悪化するといった事態も生じ得る。
ホワイトインク供給部70W_1では、上述のように、降下路79として、鉛直流路79Aと水平流路79Bとが交互に配置されたジグザグの流路を採用することで、ホワイトインクの顔料が沈降してホワイトインクの濃度が大きくなる箇所を流路内の複数の場所に分散させている。これにより、ホワイトインク供給部70W_1では、極端に大きな濃度差は存在しにくくなっている。
さらに、ホワイトインク供給部70W_1では、図11に示すように、降下路79において、図中の右側に向かってインクが流れる水平流路79Bと、図中の左側に向かってインクが流れる水平流路79Bとの2種類が交互に現れ、ホワイトインクが左右方向にジグザグに流れるようになっている。これは、降下路79全体の水平方向の幅を狭くして水平方向について降下路79の配置の省スペース化を図るためである。
供給路72_1は、降下路79を降下してきたホワイトインクを、キャリッジ31(正確にはキャリッジ31に搭載されたヘッド41)に供給するための流路である。供給路72_1は、降下路79に比べると、水平方向に延びた部分が大半を占め高低差が小さい流路である。図11に示すように、供給路72_1は、タンク71側から図の右方向に向かって水平に延びた後に、折り返されて、今度は、図の左方向に向かって水平に延びてキャリッジ31に接続されている(正確にはキャリッジ31に搭載されたヘッド41に接続されている)。言い換えると、供給路72_1は、タンク71からキャリッジ31までの間の経路がU字形状になるように配管されている。ここで、キャリッジ31は、上述したように、XY平面内を2次元的に移動することができるが、図11では、キャリッジ31が、XY平面内を上述の最大移動距離(約2m)だけ移動する場合が例として示されており、図11の実線で示す位置から点線で示す位置までの距離が上述の最大移動距離(約2m)である。
供給路72_1は、このU字型の形状のうちの上側の部分において水平方向に延びた水平部分Fと、その両側の2つの接続部分J1,J2と、接続部分J2よりもインクの供給方向下流側の下流側部分DFとで構成されている。なお、接続部分J1は、上述の降下路79における最下段の水平流路79Bと接続されている。これら水平部分F、2つの接続部分J1,J2、および下流側部分DFは、図5C、図7Aおよび図7Bの供給路72における水平部分F、2つの接続部分J1,J2、および下流側部分DFと、長さの違いを除き実質的に同じものである。この第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、水平部分Fを鉛直方向下向き(図の下向き)の方向に加速する加速機構が備えられている。この加速機構は、図7Aおよび図7Bで上述したものと同じであり、ここではその重複説明は省略する。
なお、第2実施形態では、降下路79にインクの顔料が沈降することがあるため、降下路79については第2参考例のようにポンプでホワイトインクを循環させる機構を備えていてもよい。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態において、沈降性インクを白インク(ホワイトインク)として説明を行ったが、沈降性インクの種類はこれに限られない。
たとえば、沈降する成分を含むインクとして、光輝性インク(メタリックインク)がある。光輝性インクは、金属粒子として銀粒子やアルミニウム(薄片状アルミニウム、鱗片状アルミニウム)等を含有する。銀粒子は、銀を主成分とする粒子である。銀粒子は、例えば、副成分として、他の金属、酸素、炭素等を含んでもよい。銀粒子は、銀と他の金属との合金であってもよい。光輝性インクは、光沢度の高い光輝性画像を形成することが可能である。光輝性インクの溶媒としては、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水が用いられる。また、必要に応じて、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、pH調整剤、防腐剤、樹脂類等を含有していてもよい。
また、上記の実施形態では、顔料が沈降することを想定していたが、沈降する成分は顔料以外の成分でも良い。
また、上記の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェット方式のプリンターが説明されていたが、これに限られるものではなくインク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする液体吐出装置に具現化することもできる。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
10,11 プリンター
20 搬送ユニット
21 給送モーター
22 搬送モーター
23 搬送ローラー
24 プラテン
30,30’ キャリッジユニット
31 キャリッジ
32 キャリッジモーター
33 キャリッジガイド
34 ベルト
35 プーリー
36 ベルト張架ロール
40,40’ ヘッドユニット
41,41’41A~41O ヘッド
60 コントローラー
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 PROM
65 ASIC
66 ドライバー
67 伝送路
70 インク供給ユニット
70W,70W_1 ホワイトインク供給部
70C カラーインク供給部
71 タンク、
71A メインタンク
71B サブタンク、
72,72’,72’’,72_1 供給路
73 加圧ポンプ
74 切替弁
75 還流路、
78 揚送ポンプ
78a 上昇路
79 降下路、
79A 鉛直流路
79B 水平流路、
110 コンピューター
200 支持体
201a,201b 突出部
202a,202b 突き当て部
203,204 固定部
205 偏心カム
205a 軸
206 カム用モーター
F 水平部分
J1,J2 接続部分
UF 上流側部分
DF 下流側部分
K ブラックインクノズル列
C シアンインクノズル列
M マゼンタインクノズル列
Y イエローインクノズル列
W ホワイトインクノズル列
♯1〜♯180 ノズル

Claims (8)

  1. 沈降する成分を含む液体を吐出するヘッドと、
    前記液体が貯留された貯留部と、
    水平方向に延びた経路を経て前記貯留部から前記ヘッドに前記液体を供給する供給路と、
    前記経路を少なくとも含む前記供給路の一部を、鉛直方向下向きの加速度成分を有する加速度で加速させる加速部とを備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記供給路は、前記貯留部に一端が接続される管状の上流側部分と、該上流側部分の他端に一端が接続され可撓性を有する管状の第1の接続部分と、該第1の接続部分の他端に一端が接続され水平方向に延在する管状の水平部分と、該水平部分の他端に一端が接続され可撓性を有する管状の第2の接続部分と、該第2の接続部分の他端に一端が接続され他端が前記ヘッドに接続された管状の下流側部分とを有するものであり、
    前記加速部は、前記水平部分を、前記上流側部分および前記下流側部分に対して相対的に前記加速度で加速するものであり、
    前記第1の接続部分および前記第2の接続部分は、前記加速部による前記水平部分の前記加速が完了するまでに前記水平部分が前記上流側部分および前記下流側部分に対して相対的に移動する移動距離を少なくとも確保するあそびを持って、前記水平部分の該移動開始前において、前記上流側部分と前記水平部分との間、および、前記水平部分と前記下流側部分との間に、それぞれ接続されていることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1の接続部分および前記第2の接続部分のそれぞれは、前記水平部分、前記上流側部分、および前記下流側部分よりも相対的に軟性の材料で構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項2又は3に記載の液体吐出装置であって、
    前記加速部が、
    前記水平部分を支持し、その支持した前記水平部分とともに鉛直方向に移動可能な支持部材と、
    前記支持部材を鉛直方向上方に移動させる支持部材移動部と、
    前記支持部材の鉛直方向上方に設けられ、鉛直方向上方に向かって移動してきた前記支持部材に突き当たって前記支持部材の移動を急停止させることで、該支持部材の鉛直方向上方への移動速度をゼロに変化させる鉛直方向下向きの加速度を前記支持部材に与える突き当て部材とを備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置であって、
    前記支持部材移動部を制御して前記支持部材の前記移動を行わせるとともに、前記支持部材の移動停止後に、前記支持部材移動部を制御して前記支持部材を移動前の位置に戻す制御部を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液体吐出装置であって、
    当該液体吐出装置は、前記突き当て部材への前記支持部材の突き当てを、どの程度の時間間隔を空けて行うかの指定をユーザから受けるものであり、
    前記制御部は、その指定された時間間隔ごとに、前記支持部材の前記移動を行わせる制御、および、前記支持部材を前記移動前の位置に戻す移動停止後の制御を行うものであることを特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置であって、
    前記制御部は、前記ヘッドから前記液体が吐出しない状態の継続時間が長いほど、短い時間間隔で、前記支持部材の前記移動を行わせる制御、および、前記支持部材を前記移動前の位置に戻す移動停止後の制御を行うものであることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記加速部は、前記ヘッドから前記液体が吐出しているか否かに無関係に前記供給路の前記一部を前記加速度で加速させるものであることを特徴とする液体吐出装置。
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