JP2014184414A - 無機質系基材の表面処理方法、無機質基材及び化粧板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無機質系基材の表面の力学的強度を、少ない表面処理剤で好適に向上可能な無機質系基材の表面処理方法を提供する。
【解決手段】 無機質系基材の表面への、イソシアネート系化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う表面処理方法であって、該含浸工程において、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させる無機質系基材の表面処理方法により、少ない表面処理剤でも無機質系基材の表面の力学的強度を好適に向上できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 無機質系基材の表面への、イソシアネート系化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う表面処理方法であって、該含浸工程において、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させる無機質系基材の表面処理方法により、少ない表面処理剤でも無機質系基材の表面の力学的強度を好適に向上できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は無機質系基材の表面処理方法に関し、さらに該表面処理方法を用いた化粧板の製造方法に関する。
従来、建築物の内装、外装には、石綿、無石綿スレート板、珪酸カルシウム板、石膏系無機質板等の無機質系基材が多用されている。これら無機質系基材は優れた不燃性能を有し、また多くは多孔質性であることから、比重が小さく、可搬性に優れ、断熱性も良好である。
しかし多孔質であるが故に脆く、表面が粉状に崩れやすい特性を有し、また塩基性物質であるために、無機質系基材上の被塗布面にアルカリ物質が溶解、溶出しやすい。このためこれらの多孔質基材に表面処理(下地処理)なしで塗装すると、無機質系基材の場合は、塗膜が養生テープ除去時や経時での水侵入又は凍結融解で剥がれたり、更には、塗膜表面が基材中のアルカリ物質の溶解、溶出等による白化現象で、塗膜外観を著しく損なったりする。
このため、通常、無機質系基材を有する化粧板等を、内装、外装等の建築用材料として使用する場合には、該無機質系基材に対する下地処理がなされている。一般的には、まず表面に含浸等よるシーラー塗装による表面処理を施し、さらに美観を重視する場合には基材を隠蔽するための下塗り塗装が行われる。そしてシーラー塗装としては、多量の溶剤で希釈されたイソシアネート溶液や、エポキシ樹脂系シーラーが含浸シーラー塗装に使用されている。
これら含浸シーラー塗装は、少量で無機質系基材の表面の力学的強度を効果的に向上できることが必要で、多量の表面処理剤(下地処理剤)の使用は、製造効率を低下させるばかりでなく、無機質系基材の不燃性能を低下させる。さらに表面処理に多量の有機溶剤を使用した場合には、乾燥後も無機質系基材中に残留し易く、健康、環境への影響を考慮した場合、建築材料としての適合性を欠く可能性もある。
無機質系基材表面の力学的強度を効果的に向上させる方法として、例えば珪酸カルシウム基材に対し、分子量の異なる湿気硬化型イソシアネート樹脂を配合してシーラー剤として表面に塗布、含浸し、所定の時間経過後の乾燥によって、基材への樹脂の浸透を停止させ、基材の表層下部に分子量の小さい樹脂を、基材の表層上部に分子量の大きい樹脂を各々定着させて硬化し、表層部を強化する表面処理方法が記載されている(特許文献1参照)。
さらに珪酸カルシウム基材に、低分子量の湿気硬化型イソシアネート樹脂塗料を含浸し、その一部を硬化後に、さらにイソシアネート樹脂塗料を塗布して珪酸カルシウム基材の表面に残存させて、基材の表層部の力学的強度を強化させる表面処理方法が記載されている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献1、特許文献2に記載の表面処理方法では、基材の表層部の力学的強度を十分に強化するために、塗料を多く塗布する必要があり、材料コストが高くなりやすく、また、乾燥工程に時間を要することから製造コストも高くなる問題があった。
一方、乳化性親水基含有イソシアネートプレポリマーに、水を添加希釈した表面処理剤を多孔質無機質材に塗布する、表面処理方法が記載されている(特許文献3参照)。特許文献3に記載された表面処理剤には、溶媒として有機溶剤は使用されていないが、水との親和性が高いため、表面処理された無機質系基材は耐水性の点で改良の余地があった。
また、自己乳化型ポリイソシアネート及びポリオ−ルを水に分散させて得られる多孔質基材用表面処理剤であって、自己乳化型ポリイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体と、オキシエチレン基を50質量%以上含有するアルコキシ(オキシアルキレン)モノオールとを反応させて得られる表面処理剤を用いて、表面処理された無機質系基材の耐水性向上できるとされている(特許文献4参照)。
さらに有機溶剤及び有機ジイソシアネートを含有せず、脂肪族ジイソシアネートから剛性されるアロファネート変性ポリイソシアネートを含有する、多孔質基材用プライマーの使用によって、従来の水に乳化させたポリイソシアネートのポットライフ向上が方向されている(特許文献5参照)。
また一方、イソシアネート化合物のみからなる無溶剤の表面処理剤が検討されている(特許文献6参照)。
しかし特許文献4、特許文献5、いずれの表面処理剤も、表面処理の100g/m2程度の多くの塗布量を必要としており、これら処理剤の浸透、乾燥に要する時間を考慮すると、製造効率の点で改良の余地があった。また特許文献6に記載の表面処理剤は、低粘度化は図られているものの、浸透性が不十分で含浸工程で無機質系基材を40〜60℃に加熱する必要があり、製造効率のさらなる低下を否めない。
本発明の目的は、無機質系基材の表面の力学的強度を、少ない表面処理剤で好適に向上可能な無機質系基材の表面処理方法を提供することである。
さらに本発明の目的は、無機質系基材の表面処理を、少ない表面処理剤の使用でも、該無機質系基材の表面への化粧層の密着性、接着層を介しての施工面への接着性の良好な化粧板の製造方法を提供することである。
発明者らは、イソシアネート化合物を表面処理剤として、その種類、及び無機質系基材への適用方法を検討することにより、本発明に到達した。すなわち本発明は、無機質系基材の表面への、イソシアネート系化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う表面処理方法であって、該含浸工程において、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させることを特徴とする、無機質系基材の表面処理方法を提供する。
さらに本発明は、上記の処理方法によって、少なくとも一方の無機質系基材の表面を処理し、無機質系基材の一方又は他方の表面上に化粧層を積層し、化粧層が形成されたのとは反対側の面を、壁面等に施工する場合の下地への貼り合わせ面とすることを特徴とする化粧板の製造方法を提供する。
本発明の無機質系基材の表面処理方法は、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させる。このため、先に無機質系基材に浸透させた水分散型イソシアネート化合物(A)によって、親水性の高い領域が無機質系基材内に形成され、本来であれば極めて浸透性の良好な溶剤型イソシアネート化合物(B)がその浸透を抑えられ、表面に局在し易くなる。このため、高浸透性のために含浸工程で表面に残りにくく、従来は表面部分の力学的強度の向上に、極めて多量の溶剤型イソシアネート化合物(B)が必要であったところ、その使用量の総量を抑制することができる。ゆえに無機質系基材の表面処理時の環境、及び健康への負荷を大きく低減することができる。また無機質系基材の良好な不燃性能を多量のイソシアネート化合物の使用によって低下させることがない。
さらに、イソシアネート化合物の総量の抑制とともに、乾燥性能の良好な溶剤型イソシアネート化合物が、無機質系基材表面に局在するために、より製造効率が向上する。
また無機質系基材の表面に局在するイソシアネート化合物が、溶剤型イソシアネート化合物(B)であるため、水分散型イソシアネート化合物使用時のように、無機質系基材表面の親水性を増加させることが無く、表面の耐水性を低下させることがない。
また無機質系基材の表面に局在するイソシアネート化合物が、溶剤型イソシアネート化合物(B)であるため、水分散型イソシアネート化合物使用時のように、無機質系基材表面の親水性を増加させることが無く、表面の耐水性を低下させることがない。
本発明の化粧板の製造方法は、使用する無機質系基材の表面を少ないイソシアネート化合物の使用で良好、かつ効率的に表面処理することができるため、製造効率に優れ、かつ製造時の環境、健康への負荷を低減することができる。さらに無機質系基材の表面の力学的強度の向上が効果的に行われるため、無機質系基材上に積層される化粧層との密着性や、接着層を介しての施工面への接着性に優れている。
本発明の無機質系基材の表面処理方法は、少量のイソシアネート化合物の含浸量で良好に表面処理できることから、使用材料量の低減や、乾燥時の乾燥工程の短縮化が可能となり、製造コストを大幅に低減できる。また、少量で効果的な表面処理が可能となることから、無機質系基材の表面の力学的強度の向上を、処理時の環境、健康への負荷を低減しつつ行うことができる。さらに基材表面の耐水性も良好である。また、無機質系基材の上下面を同時に表面処理する際には、下面側に多量の表面処理剤を含浸させることが難しいが、本発明の処理方法によれば、少量の表面処理剤の使用であっても好適な表面処理が可能となるため、効率的に両面の表面処理が可能となる。
さらに本発明の化粧板の製造方法は、少量のイソシアネート化合物の含浸量で、無機質系基材の良好な表面処理が可能であり、化粧板製造時の環境、健康への負荷低減が可能である。さらに良好な耐水性、力学的強度を有する無機質系基材の表面は、その上に形成される化粧層と良好な密着性を有しており、また接着層を介して優れた接着力を発揮するため、高い施工性を有している。
本発明の無機質系基材は、本発明における化粧板の基材となるもので、良好な不燃性能の基礎となるものであって、樹脂含有量が少ないことが好ましく、略板状のものを使用することができる。窯業系無機質系基材のほか骨材としての無機物や無機系繊維を有機系結合材により固めたものを使用することもできるが、無機物の総量が無機質系基材の50質量%以上であることが好ましく、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム等の結晶水を有する無機物を使用することが好ましい。バインダーとしての樹脂含有量が少なく、多孔質性であり、かつ表面が粗面状態である無機質系基材に対しては、表面処理剤の浸透性が良く、本発明の表面処理方法を特に効果的に適用することができる。その結果粒状、板状に崩壊し易い粗面状の表面に対して、大きな表面処理効果を発揮する。耐熱性及び不燃性、また容易に入手できる等の観点から、窯業系無機質系基材が好ましく、繊維補強珪酸カルシウム成形体、繊維補強セメント成形体、繊維補強セラミックス成形体、軽量気泡コンクリート(ALC)、またはこれらと、ガラス、タイル、石材等との複合材が挙げられる。これらのうち、特に珪酸カルシウム成形体、繊維補強珪酸カルシウム成形体や繊維補強セメント成形体が好ましい。
本発明に使用する無機質系基材は、その比重が1.0g/cm3以下であることが好ましく、0.7〜0.9g/cm3であることが好ましい。当該比重とすることで、表面の力学的強度確保と、軽量化による施工時の負担軽減とを実現できる。
本発明の表面処理方法は、無機質系基材の表面への、イソシアネート化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う表面処理方法であって、該含浸工程において、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させることを特徴とする。
本発明において使用するイソシアネート系化合物としては、ジイソシアネートやトリイソシアネートなどの多価イソシアネート、またはこの多価イソシアネートモノマーから得られるポリイソシアネート、またはそれらのプレポリマーなどが挙げられる。
本発明で使用する水分散型イソシアネート系化合物(A)としては、分散剤や乳化剤を用いることなく水に分散できるものであって、多価イソシアネートに親水性基及び活性水素含有化合物を反応させることで得ることが出来る。多価イソシアネートとしては、脂肪族、脂環族、または芳香族の多価イソシアネートを使用できる。
芳香族多価イソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族、脂環族の多価イソシアネートとしては、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHPI)、トリジンジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。中でもHDI、MDI、IPDI、XDI、TDIは、工業的に入手し易く良好である。特にHDIが好ましい。
あるいは、上記多価イソシアネートを用いた、重合物として得られるポリイソシアネートとして、分子内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネート等の構造を有する変性体を使用し、これらに親水基を導入することもでき、水分散性の良好な水分散型イソシアネート系化合物を得られる点で好ましい。
これらの多価イソシアネート、ポリイソシアネートは、単独あるいは2種以上の混合物のいずれの形態で用いてもよい。あるいはそれらを使用したプレポリマーとして使用し、さらにこれらに上記多価イソシアネートやポリイソシアネートを混合して使用してもよい。
導入する親水基としては、ポリエチレンオキサイド、カルボキシル基、スルホン酸基等を使用できるが、エチレンオキサイド繰り返し単位からなるポリエチレンオキサイドが好ましい。
本発明においては、上記水分散型イソシアネート系化合物(A)を水に分散させた水分散液として、あるいは、当該水分散液に有機溶剤を加えた溶液として、無機質系基材表面に含浸させる。溶液とする際に使用する有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等の一般的な有機溶剤、あるいはそれらの混合物を使用できる。また、アルコール類を使用することもできる。
本発明で使用する溶剤型イソシアネート系化合物(B)は、イソシアネート系化合物のうち、分子内に親水基が導入されておらず、既述の水分散型イソシアネート系化合物に該当しないものを広く使用することができる。水に添加、攪拌しただけで容易に分散する自己乳化性を有しないものが好ましく、有機溶剤に添加して使用するものである。
当該イソシアネート系化合物としては、例えば、多価イソシアネートとしては、脂肪族、脂環族、または芳香族の多価イソシアネートを使用できる。
芳香族多価イソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネートとしては脂肪族、脂環族の多価イソシアネートがより好ましく、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHPI)、トリジンジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。
また、上記多価イソシアネートを用いた、重合物として得られるポリイソシアネートとして、分子内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネート等の構造を有する変性体を使用することもできる。なかでも、入手しやすさの観点から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の重合物であるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートや、トリレンジイソシアネート(TDI)の重合物や、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の重合物、キシリレンジイソシアネート(XDI)の重合物や、それらの混合物を用いることが好ましい。
なかでも、乾燥性やコストの観点から、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを使用することが好ましい。
これらの多価イソシアネート、ポリイソシアネートは、単独あるいは2種以上の混合物のいずれの形態で用いてもよい。あるいはそれらを使用したプレポリマーとして使用し、さらにこれらに上記多価イソシアネートやポリイソシアネートを混合して使用してもよい。
上記溶剤型イソシアネート系化合物(B)を溶解する溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等の一般的な有機溶剤、あるいはそれらの混合物を使用できる。
以下にイソシアネート系化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う、本発明の無機質系基材の表面処理方法について、その具体的な実施態様を説明する。
本発明の表面処理方法においては、無機質系基材表面に、水分散型イソシアネート系化合物(A)を含有する溶液もしくは分散液を表面処理液として含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)溶液を表面処理液として含浸する。
イソシアネート系化合物の含浸工程においては、例えば、ロールコーター方式、スプレー方式、フローコーター方式等の一般的な塗装方法を用いて、表面処理液を無機質系基材表面に塗布し、無機質系基材内部に含浸することができる。作業性の観点からは、特に、ロールコーター方式が望ましい。ロールコーター方式において塗布量のコントロールは、ドクターロールとアプリケーターロールとの間隙調整や、ロールの硬さ、材質、表面形状の変更、塗工スピードの調整等により、適宜行うことが出来る。
水分散型イソシアネート化合物(A)による第1層と、溶剤型イソシアネート系化合物(B)による第2層とは、連続したユニットで連続的に塗工しても良いし、第1層を塗工した後、時間を置いて乾燥させた後、第2層を塗工しても差し支えなく、適宜選択できる。
イソシアネート系化合物の乾燥工程においては、温風乾燥や自然乾燥などの、一般的な乾燥方法を用いることができる。乾燥が不十分な場合は、基材を重ね合わせて取り置きした際に、基材同士がブロッキングを起こすため、十分な乾燥工程が必要である。本発明では、従来技術と比較して、イソシアネート系化合物を無機質系基材表面により局在化させることができ、少ないイソシアネート化合物の量で、基材表面の力学的強度を向上させることができるので、従来と比較して乾燥工程を短縮することができる。
本発明の表面処理方法を用いて、表面処理を行った無機質系基材を使用して、当該表面処理層上にベース層、化粧層等を積層することにより、不燃性能が良好で、かつ施工性能に優れた化粧板を作製することができる。あるいは、ベース層や化粧層等を積層する面とは他面に、本発明の表面処理を行った無機質系基材を使用した化粧板とすることもできる。
図1に本発明の化粧板の基本構成を示す。本発明の化粧板は、化粧層、ベース層、表面処理層1、無機質系基材、表面処理層2から成り、一方/または両方の表面処理層が、水分散型イソシアネート化合物と、溶剤型イソシアネート化合物をこの順に塗工されたことを特徴とする。無機質系基材上には、その表側に表面処理層1、ベース層、化粧層がこの順に積層され、裏側には表面処理層2を有している。
表面処理層1は、無機質系基材のアルカリ成分が化粧層に移行して、アルカリ汚染等を生じないようにするためのブロック機能の役割がある。また、無機質系基材と、ベース層、化粧層の密着を確実なものにするためのバインダーとしての役割もある。
表面処理層1は、他面の表面処理層2を本発明の表面処理方法にて処理された表面処理層とする場合には、イソシアネート系化合物を使用した、任意の表面処理剤を使用した表面処理方法を使用することが出来る。表面処理剤の使用量を低減し、無機質系基材を用いた化粧板の不燃性能を良好に保持する観点からは、本発明の表面処理方法によって形成された表面処理層とすることが好ましい。
表面処理層1上には、表面処理層を平滑に仕上げ、化粧層の精細な絵柄形成を可能とし、意匠性を向上させるためにベース層がを有することが好ましい。無機質系基材の表面には、多かれ少なかれ凹凸があるため、その凹凸をベース層で充填した後、研磨工程にて、平滑なベース層面に仕上げておくことで、平滑で品質の良い化粧層の仕上がりを得ることが出来る。但し、無機質系基材表面の艶消し状の粗面をむしろ意匠的に利用する場合等、化粧層を厳密に平滑に仕上げる必要が無い場合は、省略することも可能である。ベース層としては、紫外線硬化型塗料、電離線硬化型塗料などの他に、比較的粘度の高い各種塗料を用いることができるが、作業性等を考慮すると、紫外線硬化型塗料や電離線硬化型塗料が好適である。また、隠蔽性を確保する為に、塗料には無機系の充填剤や、着色剤を配合することも出来る。
研磨工程は、研磨紙を用いたドラムサンダー方式やプラテンサンダー方式などの一般的な研磨方式を用いて、厚みが10μm〜100μmになるように研磨する。不燃性や品質を考慮すると 30μm〜70μmが更に好ましい。また、研磨の最終工程においては、平滑性を確保するため、150番よりも細かい研磨紙にて研磨することが好ましい。
表面処理層上あるいはベース層上に形成される化粧層としては、化粧層用塗料の塗布による化粧層塗膜の形成により作製することができる。あるいは各種化粧シートを好ましくは接着剤層を介して、下地層上あるいはベース層上に貼付することで作製してもよい。
化粧層用塗料としては、例えば、ポリエステル塗料や、アクリル塗料、ウレタン塗料、アクリルウレタン塗料、紫外線硬化型塗料、電離線硬化型塗料、エマルジョン系塗料などを用いることが出来る。平滑性、隠蔽性の確保や、光沢感、マット感などの意図した意匠あるいは追加機能を得る為に、着色顔料、機能性顔料を初めとする種々の顔料を添加することができる。また複数の塗料を適宜重ね塗りしても良い。
また、各種化粧シートとしては、塩化ビニル系樹脂や、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、PET系樹脂等のポリエステル系樹脂、ABS系樹脂などプラスチック系材料や、樹脂含浸紙、紙間強化紙、一般紙などの紙系材料、または、金属箔や、これら異種材料を積層したシートを使用でき、さらにそれらシートを基体とし、その上に印刷により種々の絵柄を形成した印刷層を有する化粧シートを用いることができる。あるいは更に、適宜トップコートが施されていても良い。
また、化粧シートを貼り合わせた後に、該化粧シート上に上記塗料、インキを塗布または印刷して、化粧層とすることもできる。
本発明品の不燃性能を確保するためには、化粧層、ベース層、表面処理層に使用されている樹脂等の有機材料の質量を出来る限り少なくすることが重要となる。
無機質系基材の裏面には、表面処理層2が形成される。表面処理層2はイソシアネート系化合物を使用した任意の表面処理剤を使用して形成することができるが、化粧板の不燃性能を低下させないためには、表面処理層1または表面処理層2のどちらかの処理層の作製に、イソシアネート系化合物の使用量を低減できる、本願に規定した表面処理方法を用いる必要がある。
特に表面処理層2はその表面に接着剤層や両面テープ層等を介して、壁面等に施工することから、無機質系基材の表面付近の力学的強度を、効率的に向上させる必要があり、本願発明の表面処理方法を使用することが好ましい。
無機質系基材の少なくとも一方の表面を、本願発明の表面処理方法で処理し、ベース層、化粧層等を塗布して化粧板を作製するための化粧板の製造方法について、以下に詳細を記載する。本願発明の化粧板は無機質系基材の表裏両面を表面処理した後、ベース層用塗料の塗布及び硬化、硬化後のベース層の研磨、さらには化粧層用塗料の塗布及び硬化、若しくは化粧シートの貼付といった工程を経て作製される。
無機質系基材の表面処理は表側の含浸工程と乾燥工程と、裏側の工程を別々に行っても良いが、製造効率の点で同時におこなうことが好ましい。表面と裏面を別々に処理する場合は、片面のみにイソシアネート化合物を塗工する設備で良いが、両面同時に処理する場合には、上面と下面とから同時に塗布できるように、両面塗工の設備が必要となる。両面共に本発明の表面処理を行う場合には、両面塗工のロールコーターユニットを、2台使用することで、1台目で水分散型イソシアネート化合物(A)を塗布し、2台目で溶剤型イソシアネート化合物(B)を塗布することができるので、好ましい。
また、無機質系基材の両面に同時に表面処理を行う場合には、搬送時の下面側に表面処理剤を多量に積層することが困難となるが、本発明の表面処理方法によれば、少量の表面処理剤であっても好適な表面処理が可能となることから、無機質系基材の両面に表面処理を行う場合には、本発明の表面処理方法が特に好適である。
上記のとおり、無機質系基材の表面処理に、両面ともに本発明の表面処理方法を適用しても、片面のみ本発明の表面処理方法を適用してもよい。両面ともに本発明の表面処理を適用する場合には、両表面共に少量の表面処理剤で好適に表面処理がなされることから、使用材料量の低減や乾燥工程の短縮に有利であり、得られる無機質系基材の不燃性能の向上にも貢献しやすくなる。一方、片面のみ本発明の表面処理を使用する場合には、下面には本発明の表面処理方法を適用することで、上面に汎用の表面処理方法を適用できることから、簡易に両面が処理された無機質基材を得ることができる。
ベース層の作製は、表面処理を行った無機質系基材に、ロールコーター等により、さきにあげた紫外線硬化型塗料等を塗布し、硬化後、さらに表面を研磨することによって行われる。凹凸のある無機質表面に塗料を充填させるため、ロールコーターは、ナチュラルリバース方式や、ナチュラルリバース スクイーズ等の方式を用いることが好ましい。
研磨工程は、研磨紙を用いたドラムサンダー方式やプラテンサンダー方式などの一般的な研磨方式を用いることができる。また、研磨の最終工程においては、平滑性を確保するため、150番よりも細かい研磨紙にて研磨することが好ましい。
化粧層の作製は、塗装や、化粧シートを貼り合わせる方法、およびそれらの組み合わせによって行われる。
塗装の場合は、ロールコーターやスプレーコーター、フローコーター、カーテンコーター等の一般的塗布方法にて、適量の塗料を基材に塗布することによって行われる。その後、十分に塗料が固着、乾燥するまで、乾燥工程を設ける。
乾燥工程では、温風乾燥や自然乾燥などを用いることができるが、乾燥温度や乾燥時間は、使用する塗料に合わせて条件を決める。
化粧シートを貼り合わせる場合は、基材または化粧シートの裏側、またはそれら両方に、接着剤を塗布した後、その上に化粧シートを貼り合わせる。接着剤は、化粧シートの素材に合わせて、各種エマルジョン系接着剤や、溶剤型接着剤、無溶剤型の接着剤などから選ぶことができる。接着剤の塗布は、ロールコーター方式やダイコーター方式、スプレー塗布方式等の一般的な方法で行われ、化粧シートの貼り合わせは、ロールラミネート方式や、平プレス方式等の一般的な貼り合わせ方法によって行われる。貼り合わせる際には、ロールやプレスを加温することで、接着力や表面外観の平滑性等を上げることができる。
塗装の場合も、化粧シートを貼り合わせる場合でも、材料温度や作業環境を適切な温度に保つことで、均一で品質が良いものを作製できる。
以下に無機質系基材に適用した各種表面処理方法について、その処理方法の詳細と処理後の特性、結果について実施例、比較例を挙げて詳細に説明する。さらに各種表面処理した無機質系基材を使用して化粧板を作製する方法と、化粧板の特性について、実施例、比較例を挙げて詳細に説明する。
(無機質系基材の表面処理)
(実施例1)
6mm厚の珪酸カルシウム板(比重0.8 TYPE2(三菱マテリアル建材 (株)製 ヒシタイカ70)の表面を#40の研磨紙にて研磨することで、表層強度の弱い基材を準備した。基材の表面に、水分散型イソシアネート化合物の水分散液として、ノニオン性親水基が導入された水分散型ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、水分散型HDIとの略称を用いる)(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第1回目の表面処理剤として用い、10.9g/m2塗布して第1層を形成し、その表面に更に、溶剤型イソシアネート化合物の有機溶剤溶液として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下、ポリメリックMDI)との略称を用いる)(DIC社製 UCシーラー 1420)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第2回目の表面処理剤として用い、10.9g/m2塗布して第2層を形成した後、25℃で3日間、自然養生し、表面処理済みの珪酸カルシウム板Aを得た。
(実施例1)
6mm厚の珪酸カルシウム板(比重0.8 TYPE2(三菱マテリアル建材 (株)製 ヒシタイカ70)の表面を#40の研磨紙にて研磨することで、表層強度の弱い基材を準備した。基材の表面に、水分散型イソシアネート化合物の水分散液として、ノニオン性親水基が導入された水分散型ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、水分散型HDIとの略称を用いる)(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第1回目の表面処理剤として用い、10.9g/m2塗布して第1層を形成し、その表面に更に、溶剤型イソシアネート化合物の有機溶剤溶液として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下、ポリメリックMDI)との略称を用いる)(DIC社製 UCシーラー 1420)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第2回目の表面処理剤として用い、10.9g/m2塗布して第2層を形成した後、25℃で3日間、自然養生し、表面処理済みの珪酸カルシウム板Aを得た。
(実施例2)
実施例1で第1回目の表面処理剤として使用した水分散型HDIを、酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で希釈せず、不揮発分100質量%で、10.9g/m2塗布した以外は、実施例1と同様にして、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Bを得た。
実施例1で第1回目の表面処理剤として使用した水分散型HDIを、酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で希釈せず、不揮発分100質量%で、10.9g/m2塗布した以外は、実施例1と同様にして、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Bを得た。
(比較例1)
実施例1で第1回目の表面処理剤として使用した水分散型HDIを含有する表面処理剤の代わりに、同じく実施例1で使用した、ポリメリックMDIを含有する第2回目の表面処理剤を、第2回目と同様第1回目に使用する以外は、実施例1と同様にして、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Cを得た。
実施例1で第1回目の表面処理剤として使用した水分散型HDIを含有する表面処理剤の代わりに、同じく実施例1で使用した、ポリメリックMDIを含有する第2回目の表面処理剤を、第2回目と同様第1回目に使用する以外は、実施例1と同様にして、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Cを得た。
(比較例2)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、ポリメリックMDIを酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分75質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として16.0g/m2塗布し、更に同じ液を第2回目の表面処理剤として同量塗布して、25℃で3日間自然養生して、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Dを得た。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、ポリメリックMDIを酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分75質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として16.0g/m2塗布し、更に同じ液を第2回目の表面処理剤として同量塗布して、25℃で3日間自然養生して、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Dを得た。
(比較例3)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、ポリメリックMDIを酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分75質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として16.0g/m2塗布し、第2回目の表面処理は行わずに、25℃で3日間自然養生して、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Eを得た。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、ポリメリックMDIを酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分75質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として16.0g/m2塗布し、第2回目の表面処理は行わずに、25℃で3日間自然養生して、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Eを得た。
(比較例4)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として10.9g/m2塗布し、さらに第2回目の表面処理剤として、第1回目と同じ表面処理剤を同量塗布して、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Fを得た。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した液を、第1回目の表面処理剤として10.9g/m2塗布し、さらに第2回目の表面処理剤として、第1回目と同じ表面処理剤を同量塗布して、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Fを得た。
(比較例5)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、第1回目の表面処理剤として、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を10.9g/m2塗布し、さらに第2回目の表面処理剤として、第1回目と同じ表面処理剤を同量塗布して、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Gを得た。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、第1回目の表面処理剤として、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を10.9g/m2塗布し、さらに第2回目の表面処理剤として、第1回目と同じ表面処理剤を同量塗布して、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Gを得た。
(比較例6)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、第1回目の表面処理剤として、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を10.9g/m2塗布し、第2回目の表面処理は行わずに、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Hを得た。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、第1回目の表面処理剤として、水分散型HDIの原液(不揮発分100質量%)を10.9g/m2塗布し、第2回目の表面処理は行わずに、25℃で3日間自然養生し、珪酸カルシウム板の表面処理を行い、表面処理済みの珪酸カルシウム板Hを得た。
(比較例7)
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、何も塗布しない状態の珪酸カルシウム板を用意し、珪酸カルシウム板Iとした。
実施例1で用いたのと同じ基材の表面に、何も塗布しない状態の珪酸カルシウム板を用意し、珪酸カルシウム板Iとした。
(評価方法)
上記実施例1、実施例2、比較例1〜比較例7で作製した表面処理済み珪酸カルシウム板A〜Hと、表面処理をしていない珪酸カルシウム板Iについて、以下の評価方法で特性の評価を行った。
上記実施例1、実施例2、比較例1〜比較例7で作製した表面処理済み珪酸カルシウム板A〜Hと、表面処理をしていない珪酸カルシウム板Iについて、以下の評価方法で特性の評価を行った。
1.表面処理済みまたは処理無し無機質系基材表面への両面テープ接着強度
表面処理済みまたは処理無しの無機質基板の表面に、幅20mm、長さ10cmの両面テープを貼り合せ、ゴム製ロールで2kgの垂直荷重をかけて、5回往復し押さえつける。直ちに、両面テープをプッシュプルゲージで、引っ張り速度10mm/秒で90度方向に引き剥がし、剥がし初め5cm長さ分の接着強度を読み取り、その平均値を測定値とした。両面テープは、コニシ社製のボンドTMテープW−1を使用し、5℃環境と、25℃環境の2種類の環境下で評価を行った。
表面処理済みまたは処理無しの無機質基板の表面に、幅20mm、長さ10cmの両面テープを貼り合せ、ゴム製ロールで2kgの垂直荷重をかけて、5回往復し押さえつける。直ちに、両面テープをプッシュプルゲージで、引っ張り速度10mm/秒で90度方向に引き剥がし、剥がし初め5cm長さ分の接着強度を読み取り、その平均値を測定値とした。両面テープは、コニシ社製のボンドTMテープW−1を使用し、5℃環境と、25℃環境の2種類の環境下で評価を行った。
2.表面処理済みまたは処理無し無機質系基材表面の耐摩耗性の評価
JAS合板の日本農林規格にて規定される磨耗B試験に準拠したテーバー型磨耗試験器を用いて、表面処理済みまたは処理無し無機質系基材表面を50回転研磨し、その時の試験体の重量減少を測定し、単位面積当たりの重量減少に換算した。試験体の重量減少は、試験体表層の削られた重量に相当し、重量減少値が少ないほど、無機質系基材の表面の力学的強度は強いことを意味する。
さらに研磨後の無機質系基材表面を観察し、以下の評価基準で評価を行った。
◎:磨耗部分と未磨耗部分の段差が視認できない。
○:磨耗部分と未磨耗部分の段差がほとんど視認できない。
×:磨耗部分と未磨耗部分の段差が明らかに視認できる。
JAS合板の日本農林規格にて規定される磨耗B試験に準拠したテーバー型磨耗試験器を用いて、表面処理済みまたは処理無し無機質系基材表面を50回転研磨し、その時の試験体の重量減少を測定し、単位面積当たりの重量減少に換算した。試験体の重量減少は、試験体表層の削られた重量に相当し、重量減少値が少ないほど、無機質系基材の表面の力学的強度は強いことを意味する。
さらに研磨後の無機質系基材表面を観察し、以下の評価基準で評価を行った。
◎:磨耗部分と未磨耗部分の段差が視認できない。
○:磨耗部分と未磨耗部分の段差がほとんど視認できない。
×:磨耗部分と未磨耗部分の段差が明らかに視認できる。
3.浸透性の評価
表面処理剤は、浸透性が良好なことが好ましく、無機質系基材への浸透性が悪いと製造効率が低下する。すなわち第1回目の表面処理剤を適用してから、第2回目の表面処理剤を塗布するまでの時間間隔を短縮することができず、さらに最後の表面処理をしてから乾燥ラインを通して乾燥工程を行う場合に、充分な時間を経過しないと、搬送ロールへの表面処理剤の付着が発生し易い。
最後の表面処理剤を基材に塗布してから10秒後の外観と、表面処理面に指で触れたときの粘着感によって、以下の評価基準で表面処理剤の浸透性の評価を行った。
○:塗布表面に手で触れたとき、外見上基材に表面処理剤がしみ込んで、粘着感が得られない
△:外見上は表面処理剤がしみ込んでいるが、指で触れると粘着感が得られる。
×:浸透性が悪く、外見上表面処理剤がしみ込んでいない。
表面処理剤は、浸透性が良好なことが好ましく、無機質系基材への浸透性が悪いと製造効率が低下する。すなわち第1回目の表面処理剤を適用してから、第2回目の表面処理剤を塗布するまでの時間間隔を短縮することができず、さらに最後の表面処理をしてから乾燥ラインを通して乾燥工程を行う場合に、充分な時間を経過しないと、搬送ロールへの表面処理剤の付着が発生し易い。
最後の表面処理剤を基材に塗布してから10秒後の外観と、表面処理面に指で触れたときの粘着感によって、以下の評価基準で表面処理剤の浸透性の評価を行った。
○:塗布表面に手で触れたとき、外見上基材に表面処理剤がしみ込んで、粘着感が得られない
△:外見上は表面処理剤がしみ込んでいるが、指で触れると粘着感が得られる。
×:浸透性が悪く、外見上表面処理剤がしみ込んでいない。
表1に評価結果を示す。
実施例1および実施例2の表面処理済み珪酸カルシウム板は、表面処理剤の主要成分として使用されるイソシアネート系化合物の総使用量が少なくても、両面テープの接着強度、無機質系基材表面の力学的強度、浸透性に優れるものであった。表面処理に、溶剤型イソシアネート系化合物のみを使用した比較例1及び比較例3においては、珪酸カルシウム板表面のテープ接着強度が低いものであった。溶剤型イソシアネート系化合物の使用量をさらに増加させても、比較例2のように実施例の特性には到達せず、有機物量の増加及び有機溶剤量の増加による不燃性能の低下や乾燥時間の増加による製造コストの低下を生じるものであった。一方水分散型イソシアネート系化合物を使用した表面処理剤のみを用いた場合は、水分散型イソシアネート系化合物の浸透性が低く、製造効率の点で不利である。さらに接着強度、表面の強度とも低いものであった。
(表面処理した無機質系基材を使用した化粧板の製造)
(実施例3)
6mm厚の珪酸カルシウム板(比重0.8 TYPE2 幅910mm 長さ1820mm(三菱マテリアル建材社製 ヒシタイカ70))を基材として使用し、基材表面を、150番のサンドペーパーで研磨し、裏面は100番のサンドペーパーで研磨した。基材裏面に、水分散型ヘキサメチレンジイソシアネート(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第1回目の表面処理剤として、21.8g/m2塗布し、浸透させて第1層を形成し、その表面に更に、第2回目の表面処理剤として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を用い、21.8g/m2塗布して第2層を形成した。裏面の第2層を塗布するのと同時に、表面側にも、ポリメリックMDI(コニシ社製ボンドKU663)をシンナーで不揮発分50質量%に希釈した溶液を、表面処理剤として120g/m2塗布した後、60℃の乾燥ラインで、表裏両面を30秒乾燥した。その後、直ちに表面側に紫外線硬化型塗料(DIC製 AC12)を130g/m2塗布して、十分な紫外線を照射して、紫外線硬化型塗料を硬化させ、1晩養生した。その後、紫外線硬化型塗料の塗膜を研磨し、紫外線硬化型塗料の膜厚を約60μmとして、塗膜表面を平滑に仕上げた後、その上から、溶剤系2液タイプのアクリルウレタン塗料(DIC社製UCカラーS DF NT (不揮発分35質量%))を109g/m2塗布した後、60℃の乾燥ラインで15分乾燥し、3日間養生して、幅910mm×長さ1820mm塗装型珪酸カルシウム化粧板Jを得た。
(実施例3)
6mm厚の珪酸カルシウム板(比重0.8 TYPE2 幅910mm 長さ1820mm(三菱マテリアル建材社製 ヒシタイカ70))を基材として使用し、基材表面を、150番のサンドペーパーで研磨し、裏面は100番のサンドペーパーで研磨した。基材裏面に、水分散型ヘキサメチレンジイソシアネート(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を、第1回目の表面処理剤として、21.8g/m2塗布し、浸透させて第1層を形成し、その表面に更に、第2回目の表面処理剤として、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(DIC社製 水性IMGシーラー)を酢酸エチル90質量%と酢酸ブチル10質量%との混合溶液で不揮発分50質量%に希釈した溶液を用い、21.8g/m2塗布して第2層を形成した。裏面の第2層を塗布するのと同時に、表面側にも、ポリメリックMDI(コニシ社製ボンドKU663)をシンナーで不揮発分50質量%に希釈した溶液を、表面処理剤として120g/m2塗布した後、60℃の乾燥ラインで、表裏両面を30秒乾燥した。その後、直ちに表面側に紫外線硬化型塗料(DIC製 AC12)を130g/m2塗布して、十分な紫外線を照射して、紫外線硬化型塗料を硬化させ、1晩養生した。その後、紫外線硬化型塗料の塗膜を研磨し、紫外線硬化型塗料の膜厚を約60μmとして、塗膜表面を平滑に仕上げた後、その上から、溶剤系2液タイプのアクリルウレタン塗料(DIC社製UCカラーS DF NT (不揮発分35質量%))を109g/m2塗布した後、60℃の乾燥ラインで15分乾燥し、3日間養生して、幅910mm×長さ1820mm塗装型珪酸カルシウム化粧板Jを得た。
(比較例8)
実施例3の、無機質板裏面の表面処理において、第1回目の表面処理剤で使用した水分散型HDI(DIC社製 水性IMGシーラー)を、ポリメリックMDI(コニシ社製 ボンドKU663)に変更した以外は実施例3と同様にして、塗装型珪酸カルシウム化粧板Kを得た。
実施例3の、無機質板裏面の表面処理において、第1回目の表面処理剤で使用した水分散型HDI(DIC社製 水性IMGシーラー)を、ポリメリックMDI(コニシ社製 ボンドKU663)に変更した以外は実施例3と同様にして、塗装型珪酸カルシウム化粧板Kを得た。
(比較例9)
実施例3の、無機質板裏面の表面処理において、第2回目の表面処理剤で使用したポリメリックMDI(コニシ社製 ボンドKU663)を水分散型HDI(DIC社製 水性IMGシーラー)に変更した以外は実施例3と同様にして、塗装型珪酸カルシウム化粧板Lを得た。
実施例3の、無機質板裏面の表面処理において、第2回目の表面処理剤で使用したポリメリックMDI(コニシ社製 ボンドKU663)を水分散型HDI(DIC社製 水性IMGシーラー)に変更した以外は実施例3と同様にして、塗装型珪酸カルシウム化粧板Lを得た。
上記実施例3、比較例8、9で作製した塗装型珪酸カルシウム化粧板J、K、Lについて以下の評価方法を用い、製造適性、施工性を含めた実用性に係わる特性を評価した。
4.化粧板の製造ライン適性
製造工程中、表面処理剤を塗布した後、60℃の乾燥炉に搬送する際の搬送ベルトの汚染の有無を確認した。
○:搬送ラインへの汚染なし
×:搬送ラインへの汚染あり
製造工程中、表面処理剤を塗布した後、60℃の乾燥炉に搬送する際の搬送ベルトの汚染の有無を確認した。
○:搬送ラインへの汚染なし
×:搬送ラインへの汚染あり
5.化粧板の施工性
冬季に化粧板を壁面に施工することを想定し、5℃環境で、幅910mm×長さ1820mmの塗装型珪酸カルシウム化粧板の裏面側の四周端部に、両面テープ(積水化学社製 ダブルタックテープ532S)を、約2kgの荷重をかけつつ貼りつけた。その後両面テープの離型紙を、約50cm/秒の速度で、勢い良く剥がした時に、両面テープ本体が化粧板から剥がれないかを評価した。
冬季に化粧板を壁面に施工することを想定し、5℃環境で、幅910mm×長さ1820mmの塗装型珪酸カルシウム化粧板の裏面側の四周端部に、両面テープ(積水化学社製 ダブルタックテープ532S)を、約2kgの荷重をかけつつ貼りつけた。その後両面テープの離型紙を、約50cm/秒の速度で、勢い良く剥がした時に、両面テープ本体が化粧板から剥がれないかを評価した。
6.裏面への両面テープ密着強度
試験体である塗装珪酸カルシウム板の裏面に、5℃環境下で、幅20mm、長さ10cmの両面テープ(積水化学製 ダブルタックテープ532S)を貼り合せ、ゴム製ロールで2kgの垂直荷重をかけて、5回往復し押さえつける。直ちに、プッシュプルゲージで90度方向に約10mm/秒で引き剥がし、剥がし初め5cm長さ分の平均的な強度を読み取り、測定値とした。
試験体である塗装珪酸カルシウム板の裏面に、5℃環境下で、幅20mm、長さ10cmの両面テープ(積水化学製 ダブルタックテープ532S)を貼り合せ、ゴム製ロールで2kgの垂直荷重をかけて、5回往復し押さえつける。直ちに、プッシュプルゲージで90度方向に約10mm/秒で引き剥がし、剥がし初め5cm長さ分の平均的な強度を読み取り、測定値とした。
表2に塗装型珪酸カルシウム化粧板の評価結果を示す。
実施例3の塗装型珪酸カルシウム化粧板Jは製造ライン適性、施工性、両面テープ密着強度等の評価結果に示されるように、高い製造効率を実現可能であり、また良好な施工性や接着強度等に示される高い実用特性を有していた。比較例8の化粧板は、無機質系基材である珪酸カルシウム板の裏面の力学的強度が不足しており、施工時の両面テープ使用に支障があり、また実際に壁面等への適用時の接着強度も不十分であった。比較例9の化粧板は浸透性に劣り、乾燥工程への基板搬送時に、搬送ロールを表面処理剤で汚染しやすい。また浸透性の悪さから珪酸カルシウム基材が層内破壊を起こしやすく、施工性や接着強度も劣っていた。
本発明の無機質系基材の表面処理方法で、処理を行った無機質系基材は、少ない表面処理剤で、接着強度や力学的強度に優れた無機質系基材表面を効率的に形成することができ、不燃性能の良好な化粧板を作製するための、無機質系基材の表面処理方法として最適である。また、上記表面処理方法で表面処理された無機質系基材を使用した化粧板は、不燃性能の向上に好適であり、また、表面硬度、接着強度が高い、実用性の高い化粧板として利用価値が高い。
1 無機質系基材
2 表面処理層1
3 表面処理層2
4 ベース層
5 化粧層
2 表面処理層1
3 表面処理層2
4 ベース層
5 化粧層
Claims (10)
- 無機質系基材の表面への、イソシアネート系化合物の含浸工程と乾燥工程を伴う表面処理方法であって、該含浸工程において、水分散型イソシアネート化合物(A)の水分散液又は溶液を含浸した後、さらに溶剤型イソシアネート化合物(B)の有機溶剤溶液を含浸させることを特徴とする、無機質系基材の表面処理方法。
- 前記水分散型イソシアネート化合物(A)が、親水基を有するヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする請求項1に記載の無機質系基材の表面処理方法。
- 前記溶剤型イソシアネート系化合物(B)が、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートであることを特徴とする請求項1または2に記載の無機質系基材の表面処理方法。
- 前記無機質系基材の比重が1.0g/cm3以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無機質系基材の表面処理方法。
- 前記無機質系基材は珪酸カルシウム基材、繊維補強珪酸カルシウム基材又は繊維補強セメント基材である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無機質系基材の表面処理方法。
- 少なくとも一面が請求項1〜5のいずれかに記載の表面処理方法で表面処理された無機質系基材。
- 請求項1〜5に記載したいずれか1項の処理方法によって、少なくとも一方の無機質系基材の表面を処理し、無機質系基材の一方又は他方の表面上に化粧層を積層し、化粧層が形成されたのとは反対側の面を貼り合わせ面とすることを特徴とする化粧板の製造方法。
- 前記無機質系基材の、貼り合わせ面側に、前記処理方法による表面処理が行われる請求項7に記載の化粧板の製造方法。
- イソシアネート化合物の含浸を伴う表面処理が、前記無機質系基材の両方の面に対して行われる請求項8に記載の化粧板の製造方法。
- イソシアネート系化合物の含浸工程が、前記無機質系基材の両面に対して順次行われた後、両面同時に乾燥工程を行う請求項9に記載の化粧板の製造方法。
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