JP2014183616A - 二軸複合モータ - Google Patents

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秀紀 加藤
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Abstract

【課題】第1回転軸2と第2回転軸3との回転速度差が小さい場合に、第1回転機M1および第2回転機M2の各ステータ巻線5b、13bに電機子電流を流すことなく、第1回転軸2から第2回転軸3へ動力を伝達できる複合モータ1を提供する。
【解決手段】磁気変調モータを構成する第1回転機M1は、第1ステータ5の内径側に第1ロータ6(磁気誘導ロータ)が配置され、外径側に第2ロータ7(磁石ロータ)が配置されて、第1ロータ6が第1回転軸2に連結される。電動モータを構成する第2回転機M2は、第2ステータ13の内径側に第3ロータ14を備え、この第3ロータ14が第2ロータ7と機械的に連結され、且つ第2回転軸3と連結されている。第1回転軸2と第2回転軸3は、軸方向の同一サイドに取り出され、両軸2、3の回転速度差が小さい時に、ロックアップ機構16によって機械的に直結される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、内燃機関の動力と電池の電力とで走行するハイブリッド車両の動力装置に用いて好適な二軸複合モータに関する。
従来技術として、特許文献1に開示された動力伝達装置がある。
この動力伝達装置は、熱機関(エンジン)からの伝達状態を可変する第1回転機と、駆動トルクを発揮する第2回転機を備える。
第1回転機は、極対数mの三相巻線を有するステータと、整数kの軟磁性体を周方向に等間隔に配置して構成される第1ロータと、mとkとの差となる極対数nの永久磁石を周方向に配置して構成される第2ロータとから成る磁気変調モータである。
上記の第1回転機は、ステータに発生する回転磁界の速度と第1ロータの回転速度および第2ロータの回転速度との関係を公知の機械式遊星ギヤと同様に作動させることができる。また、ギヤ同士が噛み合って動力を伝達する機械式遊星ギヤとは異なり、非接触で作動するので、オイル潤滑を必要とせず、伝達効率も良いことから、機械式遊星ギヤに取って代わる優れた技術として期待されている。
特許第4505524号公報
ところが、特許文献1の従来技術には、以下の課題を有することに気づいた。
第1回転機において、熱機関からの動力伝達状態を維持するためには、電機子電流を流し続ける必要があるため、損失が常に発生する課題がある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたものであり、その目的は、第1回転軸と第2回転軸との回転速度差が小さい場合に、磁気変調モータを構成する第1回転機の多相巻線に電機子電流を流すことなく、第1回転軸から第2回転軸へ動力の伝達が可能な二軸複合モータを提供することにある。
本発明は、第1回転軸を有する第1回転機と、第2回転軸を有する第2回転機とを備え、第1回転機と第2回転機とを同一軸線上に並べて配置した二軸複合モータであって、第1回転機は、第1ステータ鉄心に極対数mの多相巻線を施した第1ステータと、整数kの数だけ軟磁性体から成る磁気導通路を有する第1ロータ(磁気誘導ロータ)と、極対数nがmとkとの和または差となるように個数と着磁配列とを選定した永久磁石を有し、且つ、磁極面が周方向に交互に異なる極性になるように永久磁石を配列した第2ロータ(磁石ロータ)とを備え、第1ロータと第2ロータのどちらか一方が第1回転軸と一体に回転可能に設けられた磁気変調モータであり、第2回転機は、第2ステータ鉄心に多相巻線を施した第2ステータと、この第2ステータに対し回転可能に配置される第3ロータとを有し、この第3ロータが第1ロータと第2ロータのどちらか他方と機械的に連結され、且つ、第2回転軸と一体に回転可能に設けられた電動モータであり、第1回転軸と第2回転軸とを機械的に直結できるロックアップ機構を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、例えば、第1回転軸と第2回転軸との回転速度差が小さい場合に、ロックアップ機構によって第1回転軸と第2回転軸とを機械的に直結することで、第1回転軸から第2回転軸へ回転動力を直接伝達できる。これにより、磁気変調モータを構成する第1回転機では、第1ステータの多相巻線に電機子電流を流す必要がないので、特許文献1の従来技術と比較して損失を低減できる。
なお、磁気変調モータを構成する第1回転機は、第1ステータと二つのロータとの配置を適宜に決めることができる。例えば、第1ステータを挟んで径方向の内外両側に二つのロータを配置する、あるいは、第1ステータの内径側あるいは外径側に二つのロータを配置することができる。
実施例1に係る二軸複合モータの全体構成を示す断面図である。 実施例1に係る第1回転機の軸方向と直交する横断面図である。 ステータ巻線をインバータに接続した結線図である。 磁気変調モータの基本的作動を説明するためのモデル図である。 二つのロータとステータの回転運動を模式的に示した説明図である。 (a)二つのロータとステータの極数の組み合わせと、その回転速度との関係を説明する共線図、(b)磁気誘導ロータを停止した時のステータの回転磁界と磁石ロータの回転方向を説明する共線図である。 二つのロータが同一速度で回転している時のステータの回転磁界を示す共線図である。 ロックアップ機構が無い場合の電気パワーおよび機械パワーの伝達経路を示す二軸複合モータの断面図である。 ロックアップ機構により第1回転軸と第2回転軸とを直結した場合の機械パワーの伝達経路を示す二軸複合モータの断面図である。 実施例2に係る二軸複合モータの全体構成を示す断面図である。 実施例3に係る二軸複合モータの全体構成を示す断面図である。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、本発明の二軸複合モータ(以下、複合モータ1と呼ぶ)をハイブリッド車両に適用した事例を説明する。
実施例1の複合モータ1は、図1に示す様に、第1回転軸2を有する第1回転機M1と、第2回転軸3を有する第2回転機M2と、この第2回転機M2の外側を覆うフロントフレーム4aと、第1回転機M1の外側を覆うリヤフレーム4b等より構成される。
第1回転軸2は、例えば、エンジンのクランク軸(図示せず)に連結され、第2回転軸3は、例えば、車両の推進軸(プロペラシャフト)に機械的に連結される。
フロントフレーム4aとリヤフレーム4bは、それぞれ、本発明の請求項2に記載したフレーム体であり、両フレーム体が一体に連結されて一つのモータフレーム4を構成している。
第1回転機M1は、電機子を構成する第1ステータ5と、この第1ステータ5の内径側にギャップを介して配置される第1ロータ6と、第1ステータ5の外径側にギャップを介して配置される第2ロータ7とを備え、本発明の磁気変調モータを構成している。
第1ステータ5は、電磁鋼板より複数のスロット5s(図2参照)を周方向等ピッチに打ち抜いて形成されたコアシートを複数枚積層して構成されるステータ鉄心5aと、スロット5sを通ってステータ鉄心5aに巻装されるステータ巻線5bとで構成される。
ステータ鉄心5aは、図2に示す様に、スロット5sを介して周方向に隣り合う複数本のティース5tを有し、この複数本のティース5tが部分的に結合されている。具体的には、周方向に隣り合うティース5t同士が内径側の端部で互いに結合されて、複数本のティース5tがスロット5sを介して周方向等ピッチに配列されている。
このステータ鉄心5aは、図1に示す様に、軸方向の片側(図示右側)にステータ固定部2cが設けられ、このステータ固定部2cを介してモータフレーム4に固定される。
ステータ固定部2cは、例えば、複数本のティース5tを互いに結合している部分(ティース結合部と呼ぶ)を軸方向に延長して設けることができる。あるいは、ティース結合部とは別に、例えば非磁性SUS材等によって専用のステータ固定部2cを設けることもできる。このステータ固定部2cは、図1に示す様に、ステータ巻線5bのコイルエンドの軸方向高さより軸方向に突き出て設けられる。
ステータ巻線5bは、極対数m(実施例1ではm=6)の三相巻線によって形成され、図1にU相を代表して示す様に、ステータ鉄心5aに分布巻きされる。なお、図1は、磁気変調モータ1の軸方向と直交する径方向の横断面図を示しているが、断面を表示するハッチングは省略している。このステータ巻線5bは、図3に示す様に、各相(U相、V相、W相)の一端が中性点Oを形成してスター結線され、各相(U相、V相、W相)の他端が第1のインバータ8の各出力端子8u、8v、8wに接続される。
第1のインバータ8は、例えば、IGBT等の半導体スイッチング素子Trと、同スイッチング素子Trに対し逆並列に接続されるダイオードDとで構成され、車両の蓄電池Bより得られる直流電力を交流電力に変換してステータ巻線5bに励磁電流を供給する。
第1ロータ6は、図2に示す様に、整数k(実施例1ではk=10)の軟磁性体から成るセグメント9と、この10個のセグメント9を保持するロータハブ10とで構成される磁気誘導ロータである。
セグメント9は、本発明の請求項1に記載した磁束の通り道を形成する磁気導通路として設けられ、実施例1では、略V字状に形成されて、その略V字状の両端がステータ2の内周面に対向して磁束の出入り口9aを形成している。つまり、このセグメント9は、一方の磁束の出入り口9aと他方の磁束の出入り口9aとの間に略V字状を有する磁束の通り道を形成している。
ロータハブ10は、例えば、非磁性かつ電気良導体である高強度アルミ材によって形成され、10個のセグメント9を周方向に等間隔に埋設した状態でダイカスト鋳造される。但し、個々のセグメント9は、それぞれ磁束の出入り口9aを形成する両端面がアルミ材に覆われることなく、ロータハブ10の外周面に露出している。
この第1ロータ6は、ロータハブ10の中央部を軸方向に貫通する中心孔10a(図2参照)に第1回転軸2がセレーション嵌合等により固定されて、第1回転軸2と一体に回転する。
第2ロータ7は、図2に示す様に、mとkとの和または差となる極対数n(実施例1ではn=4)の永久磁石11と、この8個の永久磁石11を保持するリング状の軟磁性ヨーク12とで構成される磁石ロータである。
永久磁石11は、軟磁性ヨーク12の内周面に接着等により固定されて、径方向に着磁され、且つ、周方向に隣り合う磁石同士の極性が異なる、つまり、S極とN極とが交互に配置される。
軟磁性ヨーク12は、永久磁石11の外周に磁束が流れる磁気通路を形成している。
第2回転機M2は、図1に示す様に、電機子を形成する第2ステータ13と、この第2ステータ13の内径側にギャップを有して回転可能に配置される第3ロータ14とを備え、本発明の電動モータを構成している。
第2ステータ13は、複数のスロット(図示せず)を有するステータ鉄心13aと、スロットを通ってステータ鉄心13aに巻装されるステータ巻線13bとで構成され、ステータ鉄心13aの外周面がモータフレーム4の内周面に固定されている。
ステータ巻線13bは、第1回転機M1のステータ巻線5bと同様、スター結線される三相巻線によって形成され、図示しない第2のインバータを通じてステータ巻線13bに励磁電流が供給される。
第3ロータ14は、例えば、電磁鋼板よりプレスでリング状に打ち抜いたコアシートを複数枚積層して構成されるロータ鉄心を有し、このロータ鉄心の外周に突極構造(物理的な凹凸形状)を設けた突極型ロータ、あるいはロータ鉄心に永久磁石を埋設した永久磁石型ロータ等として構成される。
この第3ロータ14は、図1に示す様に、第1回転機M1の第2ロータ7と機械的に連結されて第2ロータ7と一体に回転可能に設けられ、且つ、ロータディスク15を介して第2回転軸3に連結され、その第2回転軸3と一体に回転する。
上記の第1回転機M1と第2回転機M2は、図1に示す様に、軸方向に並列に配置され、且つ、互いのステータ巻線5b、13bの径方向位置が異なる様に、第1ステータ5と第2ステータ13とが径方向に段違いに配置されている。
また、第1回転軸2と第2回転軸3は、第1回転機M1または第2回転機M2に対して軸方向の同一サイド(実施例1では第2回転機M2の外側)に取り出されている。なお、第2回転軸3は、中空軸として形成され、第1回転軸2は、第3ロータ14の内周を通り抜けて中空軸の内周を同軸に配置されている。
さらに、実施例1の複合モータ1は、図1に示す様に、第2回転機M2の外側に取り出された第1回転軸2と第2回転軸3とを機械的に直結できるロックアップ機構16と、このロックアップ機構16の作動を制御するロックアップ作動制御装置17とを備える。
ロックアップ機構16は、例えば、多板クラッチによって構成され、図示しない油圧ピストンの押圧力に応じて作動する。つまり、油圧ピストンの押圧力が高くなると、多板クラッチが接続されて第1回転軸2と第2回転軸3とを直結する。一方、油圧ピストンの押圧力が低くなると、多板クラッチが切り離されて、第1回転軸2と第2回転軸3との直結状態が解除される。
ロックアップ作動制御装置17は、多板クラッチの動作を切り替えるために、油圧ピストンの作動油圧を制御する。
次に、磁気変調モータの基本的作動について図4〜図7を用いて説明する。
図4は磁気変調モータの磁気回路を簡略化したモデル図であり、図示上から下に向かって順に、ステータS、磁気誘導ロータR1、磁石ロータR2が示されており、図解の便宜上、直線状に展開した一部を図示している。また、磁気誘導ロータR1は停止しているものとして説明する。
ステータSは、多相巻線(同図では巻線を省略している)が12極対となるピッチで巻線されている。磁気誘導ロータR1は、軟磁性体である20個のセグメント9が磁気的に分離して周方向に一定の間隔に配列されている。磁石ロータR2は、8極対の永久磁石11を周方向に配列して構成され、径方向(図示上下方向)に着磁される極性が隣り合う磁石同士で異なる様に配置される。
なお、図4では、ステータSと磁石ロータR2との間に磁気誘導ロータR1を配置したモデルの事例を示しているが、ステータSと二つのロータR1、R2の順番は、この限りではない。すなわち、実施例1で説明している様に、ステータSの内外両側に二つのロータR1、R2を配置する構成であっても作動原理は同じである。
磁石ロータR2が図示矢印方向に移動すると、磁気誘導ロータR1をフィルターとして磁石ロータR2からステータSへ磁束が流れる。つまり、磁気誘導ロータR1は、20個の磁気的良導体であるセグメント9と、20個の磁気的不導体である空間とが交互に存在しているため、磁石ロータR2の8極対の周波数成分と、磁気誘導ロータR1の20極対の周波数成分との和または差の周波数成分が磁気誘導ロータR1を通り抜けてステータSに流れる。
従って、ステータSには、8極対の周波数成分と20極対の周波数成分との和または差の周波数成分をキャッチする極対数の巻線、つまり28極対または12極対の多相巻線を施すことにより、磁石ロータR2および磁気誘導ロータR1との間で磁気的にエネルギをやり取りすることができる。すなわち、ステータSと磁石ロータR2および磁気誘導ロータR1との三者に相互に電磁力が作用する磁気変調モータとして機能する。
この原理を用いれば、公知の機械式遊星ギヤ機構のように作動することができる。このメカニズムを機械工学の分野で遊星ギヤ機構の説明の際に用いられる共線図(図6参照)を用いて説明する。
図5は、ステータSの作る回転磁界と、磁気誘導ロータR1の回転運動と、磁石ロータR2の回転運動とを模式的に示すものであり、ステータSの回転磁界の速度をωm、磁気誘導ロータR1の回転速度をωk、磁石ロータR2の回転速度をωnとする。
それぞれの回転速度は、図6(a)に示す様に、所定比率の辺を持つ台形の斜辺をたどる直線上に並ぶ関係となる。この関係になる理由は、図4で説明した磁気誘導ロータR1と磁石ロータR2との周波数成分の差でステータSが作動する構成としたことによる。すなわち、それぞれの回転速度と極対数との積が周波数成分に対応するので、それらの差を考えると、下記(1)式の関係が得られる。
ωk={8/(12+8)}×ωn+{12/(12+8)}×ωm
=(2/5)×ωn+(3/5)×ωm …………………………………(1)
この(1)式の関係は、図中に示すそれぞれの回転速度ωm、ωk、ωnが直線上に並ぶ関係になることを意味している。この関係を共線関係と称している。
ここで、磁気誘導ロータR1が停止している時の作動例を説明する。
この場合、ωk=0となるため、ωn=−(3/2)×ωmとなる。
図6(b)に示す共線図を参照すると、ステータSの回転磁界と反対方向に磁石ロータR2を回す作動になることが分かる。
続いて、磁石ロータR2と磁気誘導ロータR1とが同一速度で回転している時の動作を説明する。二つのロータR1、R2の回転速度が同じであるためには、図7に示す様に、ステータSの回転磁界の速度も二つのロータR1、R2の回転速度と同じでなければならない。このため、二つのロータR1、R2の回転速度が同じであっても、ステータSに電機子電流を流し続ける必要がある。この場合、ステータSの働きは電力回生となる。
実施例1の複合モータ1は、第1回転機M1の第2ロータ7と第2回転機M2の第3ロータ14とが機械的に連結されるため、第2ロータ7と第3ロータ14の回転速度は同一であり、且つ、第3ロータ14が連結される第2回転軸3の回転速度も同一となる。
ここで、第1回転軸2と第2回転軸3とを直結できるロックアップ機構16を有していない場合は、第1回転機M1の発電電力を利用して第2回転機M2を電動駆動する。その結果、図8に示す様に、第2ロータ7と機械的に連結されている第3ロータ14に電動トルクが加わることで、エンジンより第1回転軸2に伝達される機械パワーを第2回転軸3より出力できる。なお、図8に記載した黒線矢印は電気パワーの伝達経路を示し、白抜き矢印は機械パワーの伝達経路を示している。
これに対し、ロックアップ機構16を有する実施例1の複合モータ1は、第1回転軸2と第2回転軸3との回転速度差が小さい時(例えば、出力軸の回転数が大きくなる高速回転時など)にロックアップ機構16を作動させることで、第1回転軸2と第2回転軸3とを機械的に直結できる。
(実施例1の作用および効果)
実施例1の複合モータ1は、第1回転軸2と第2回転軸3との回転速度差が小さい場合に、ロックアップ機構16によって両回転軸2、3を機械的に直結することで、図9に白抜き矢印で示す様に、第1回転軸2から第2回転軸3へ機械パワーを直接伝達できる。この場合、第1回転機M1のステータ巻線5bおよび第2回転機M2のステータ巻線13bにそれぞれ電機子電流を流す必要がないので、特許文献1の従来技術と比較して損失を低減できる。
また、実施例1の複合モータ1は、フロントフレーム4aとリヤフレーム4bとが一体に連結されて一つのモータフレーム4を構成している。すなわち、第1回転機M1と第2回転機M2とを一つのモータフレーム4に収容しているので、ロックアップ機構16による第1回転軸2と第2回転軸3との結合を高精度にでき、且つ、複合モータ1の小型化を図ることができる。
さらに、第1回転軸2と第2回転軸3は、軸方向の同一サイドに取り出されているため、両回転軸2、3にそれぞれ動力伝達用のギヤが接続されても、そのギヤをオイル潤滑するためのオイル流路を短縮できる。
また、軸方向の同一サイドに取り出された第1回転軸2と第2回転軸3との間にロックアップ機構16を設けているので、ロックアップする際に発生する金属摩耗粉が第2回転機M2および第1回転機M1の内部へ入り込むことを抑制できる。なお、「ロックアップする」とは、第1回転軸2と第2回転軸3とを直結するために多板クラッチを接続する動作を言う。
また、摩擦トルクを利用して係合する多板クラッチでは、ロックアップする際に摩擦熱が発生するが、軸方向の同一サイドに取り出された両回転軸2、3の間にロックアップ機構16を設けることで、多板クラッチの冷却を容易に行うことができる。
さらに、ロックアップ機構16に多板クラッチを採用することで、ロックアップする前に第1回転軸2と第2回転軸3との回転速度差を合わせる必要がなく、ロックアップ直前の両回転軸2、3の回転速度差の許容範囲を広く設定できる。
実施例1の複合モータ1は、ロックアップ機構16を両回転軸2、3の取り出し側(第2回転機M2に対する軸方向の同一サイド側)に設けることで、その取り出し側でロックアップ機構16の力学的処理が行われる。すなわち、ロックアップする際に、第1回転軸2と第2回転軸3との間に加わる反動力が第1ロータ6、第2ロータ7、および第3ロータ14に加わることがないので、各ロータ6、7、14がよじられずに済む。
また、実施例1の複合モータ1は、図1に示した様に、第1ステータ5と第2ステータ13とが径方向に段違いに配置される。すなわち、第1ステータ5のステータ巻線5bと第2ステータ13のステータ巻線13bとが径方向に異なる位置に配置される。この場合、発熱体である両ステータ巻線5b、13bを空間的に分離して配置できるので、第1ステータ5と第2ステータ13との間に熱がこもることを抑制でき、両ステータ5、13とも低損失で済む。
以下、本発明に係る他の実施例2、3を説明する。
なお、実施例1と同一名称で記載した部品および構成等は、実施例1と同一番号を付与して、実施例1と重複する説明は省略する。
(実施例2)
この実施例2の複合モータ1は、図10に示す様に、第1回転軸2と第2回転軸3を共に第1回転機M1側の同一サイドに取り出すと共に、その第1回転軸2と第2回転軸3との間にロックアップ機構16を設けた事例である。この場合、第1回転軸2と第2回転軸3の取り出し方向が実施例1と異なるだけで、第1回転機M1および第2回転機M2の構成は実施例1と同じであり、よって、実施例1と同様の効果を得ることができる。
(実施例3)
この実施例3の複合モータ1は、図11に示す様に、第1回転軸2と第2回転軸3を同一軸線上に対向して配置し、その対向する第1回転軸2と第2回転軸3との間にロックアップ機構16を設けた事例である。
上記の実施例1、2では、第1回転軸2と第2回転軸3のどちらか一方の軸を中空軸に形成し、その中空軸の内部に他方の軸を通す必要があるが、この実施例3の構成では、第1回転軸2と第2回転軸3を同一軸線上に対向して配置するので、どちらの軸も中空軸にする必要はない。
(変形例)
実施例1に記載した第1回転機M1は、二つのロータ6、7の間に第1ステータ5を配置しているが、第1ステータ5と二つのロータ6、7の順番は、この限りではない。例えば、第1ステータ5の内径側に第2ロータ7(磁石ロータ)を配置し、外径側に第1ロータ6(磁気誘導ロータ)を配置することもできる。また、第1ステータ5の内径側に二つのロータ6、7を配置した構成、あるいは、第1ステータ5の外径側に二つのロータ6、7を配置した構成でも良い。
実施例1では、ロックアップ機構16に多板クラッチを採用し、その多板クラッチの作動を油圧で制御する方式(油圧式)を記載したが、応答が速い電磁クラッチ(電磁石の磁気吸着力によって制御する方式)を採用することもできる。
第1回転機M1の磁石ロータを構成する第2ロータ7は、第1ステータ5に対向するS極磁極とN極磁極うち、どちらか一方の磁極(例えばN極磁極)だけを永久磁石11で形成し、他方の磁極(S極磁極)に擬似極となる鉄(軟磁性ヨーク12と一体に設けることができる)を配置した、いわゆるコンシクエントポール構造とすることも可能である。
1 二軸複合モータ
M1 第1回転機(磁気変調モータ)
M2 第2回転機(電動モータ)
2 第1回転軸
3 第2回転軸
4 モータフレーム
5 第1ステータ
5a 第1ステータ鉄心
5b ステータ巻線(多相巻線)
6 第1ロータ(磁気誘導ロータ)
7 第2ロータ(磁石ロータ)
9 セグメント(磁気導通路)
11 永久磁石
13 第2ステータ
13a 第2ステータ鉄心
13b ステータ巻線(多相巻線)
14 第3ロータ
16 ロックアップ機構

Claims (7)

  1. 第1回転軸(2)を有する第1回転機(M1)と、
    第2回転軸(3)を有する第2回転機(M2)とを備え、
    前記第1回転機(M1)と前記第2回転機(M2)とを同一軸線上に並べて配置した二軸複合モータ(1)であって、
    前記第1回転機(M1)は、
    第1ステータ鉄心(5a)に極対数mの多相巻線(5b)を施した第1ステータ(5)と、
    整数kの数だけ軟磁性体から成る磁気導通路(9)を有する磁気誘導ロータ(以下、第1ロータ(6)と呼ぶ)と、
    極対数nが前記mと前記kとの和または差となるように個数と着磁配列とを選定した永久磁石(11)を有し、且つ、磁極面が周方向に交互に異なる極性になるように前記永久磁石(11)を配列した磁石ロータ(以下、第2ロータ(7)と呼ぶ)とを備え、
    前記第1ロータ(6)と前記第2ロータ(7)のどちらか一方が前記第1回転軸(2)と一体に回転可能に設けられた磁気変調モータであり、
    前記第2回転機(M2)は、
    第2ステータ鉄心(13a)に多相巻線(13b)を施した第2ステータ(13)と、この第2ステータ(13)に対し回転可能に配置される第3ロータ(14)とを有し、この第3ロータ(14)が前記第1ロータ(6)と前記第2ロータ(7)のどちらか他方と機械的に連結され、且つ、前記第2回転軸(3)と一体に回転可能に設けられた電動モータであり、
    前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)とを機械的に直結できるロックアップ機構(16)を備えることを特徴とする二軸複合モータ。
  2. 請求項1に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記第1回転機(M1)と前記第2回転機(M2)は、互いのフレーム体(4a、4b)が一体に連結されて一つのモータフレーム(4)として構成されることを特徴とする二軸複合モータ。
  3. 請求項1または2に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)は、前記第1回転機(M1)または前記第2回転機(M2)に対して軸方向の同一サイドに取り出されていることを特徴とする二軸複合モータ。
  4. 請求項3に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)は、どちらか一方が中空軸であり、他方が前記中空軸の内部を通って同軸に配置されていることを特徴とする二軸複合モータ。
  5. 請求項3に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記ロックアップ機構(16)は、軸方向の同一サイドに取り出された前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)との間に設けられることを特徴とする二軸複合モータ。
  6. 請求項1または2に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)は、同一軸線上に対向して配置され、その対向する前記第1回転軸(2)と前記第2回転軸(3)との間に前記ロックアップ機構(16)が設けられることを特徴とする二軸複合モータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載した二軸複合モータ(1)において、
    前記第1ステータ(5)と前記第2ステータ(13)は、前記第1ステータ鉄心(5a)に巻装される多相巻線(5b)と、前記第2ステータ鉄心(13a)に巻装される多相巻線(13b)とが径方向に段違いに配置されていることを特徴とする二軸複合モータ。
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