JP2014182934A - 電力供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】専用のヒータなどを使用せずに蓄電池を充放電に適した温度にすることができるようにした電力供給システムを提供する。
【解決手段】内燃機関(エンジン)12a1で駆動されて発電する発電機12a2を備えると共に、前記内燃機関の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニット12と、充放電可能な蓄電池14aを備える蓄電ユニット14とを備えた電力供給システム10において、前記蓄電池の温度を検出する蓄電池温度検出手段14bと、前記コージェネレーションユニットによって生成された温水で前記蓄電池を昇温させる蓄電池昇温手段(放熱器)26と、前記検出された温度に基づいて前記蓄電池昇温手段の動作を制御する蓄電池温度制御手段18e1とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は電力供給システムに関し、より具体的にはコージェネレーションユニットと蓄電ユニットを備えた電力供給システムに関する。
従来より、蓄電池を加温または冷却する電池温度調整手段(ヒータおよび送風機)と、設定された車両の運転開始予定時刻と蓄電池の状態に応じて充電開始時刻を決定すると共に、充電開始時刻に蓄電池の温度が予め定められた設定温度になるように電池温度調整手段の動作を制御する制御装置とを備えた車両用電源装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
ところで、蓄電池は環境温度が例えば0℃以下の低温環境下においては充放電が十分に行えず、また劣化が促進されることがある。図4は低温環境下における蓄電池の特性を示すグラフであるが、同図(a)(b)に示すように、環境温度が0℃または−15℃のときは充電、放電共に十分に行えず、また(c)に示すように、環境温度が−10℃では劣化も促進されるのが分かる。このため、特許文献1記載の技術にように、電池温度調整手段によって充電時に蓄電池を充放電に適した温度にすることは有効である。
特開2012−44813号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術は蓄電池を加温するのに専用のヒータを使用するため、ヒータの消費電力によって装置全体の電力効率が低下するという不都合があった。また、ヒータを設置することによって装置の大型化を招くという不都合もあった。一方、低温環境下にも対応可能な蓄電池も存在するが、このような蓄電池は非常に高価である。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、専用のヒータなどを使用せずに蓄電池を充放電に適した温度にすることができるようにした電力供給システムを提供することにある。
上記した課題を解決するために請求項1にあっては、内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、前記内燃機関の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニットと、充放電可能な蓄電池を備える蓄電ユニットとを備えた電力供給システムにおいて、前記蓄電池の温度を検出する蓄電池温度検出手段と、前記コージェネレーションユニットによって生成された温水で前記蓄電池を昇温させる蓄電池昇温手段と、前記検出された温度に基づいて前記蓄電池昇温手段の動作を制御する蓄電池温度制御手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る電力供給システムにあっては、前記蓄電池温度制御手段は、前記検出された温度が所定温度未満のとき、前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御する如く構成した。
請求項3に係る電力供給システムにあっては、前記蓄電池温度制御手段は、前記コージェネレーションユニットによって温水が生成されているか否か判断する温水生成判断手段と、前記コージェネレーションユニットの起動または停止を制御する起動停止制御手段とを備えると共に、前記検出された温度が所定温度未満の場合、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されるときは前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御する一方、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されないときは前記コージェネレーションユニットが起動するように前記起動停止制御手段の動作を制御する如く構成した。
請求項4に係る電力供給システムにあっては、前記検出された温度が前記所定温度以上のとき、前記蓄電池の充電または放電を開始させる充放電制御手段を備える如く構成した。
請求項5に係る電力供給システムにあっては、前記蓄電池は、移動体に設置される蓄電池である如く構成した。
請求項6に係る電力供給システムにあっては、前記蓄電池は、非移動体に設置される蓄電池である如く構成した。
請求項1にあっては、内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、内燃機関の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニットと、充放電可能な蓄電池を備える蓄電ユニットとを備えた電力供給システムにおいて、蓄電池の温度を検出する蓄電池温度検出手段と、コージェネレーションユニットによって生成された温水で蓄電池を昇温させる蓄電池昇温手段と、検出された温度に基づいて蓄電池昇温手段の動作を制御する蓄電池温度制御手段とを備える如く構成したので、専用のヒータなどを使用せずに蓄電池を充放電に適した温度にすることができる。また、専用のヒータを設置する必要もないため装置の大型化を招くこともない。さらに、コージェネレーションユニットによって生成された温水を利用して蓄電池を昇温させることができるため、わざわざ低温環境下にも対応可能な高価な蓄電池を用いる必要もない。
請求項2に係る電力供給システムにあっては、蓄電池温度制御手段は、検出された温度が所定温度未満のとき、蓄電池が昇温するように蓄電池昇温手段の動作を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、蓄電池をより充放電に適した温度にすることができる。
請求項3に係る電力供給システムにあっては、蓄電池温度制御手段は、コージェネレーションユニットによって温水が生成されているか否か判断する温水生成判断手段と、コージェネレーションユニットの起動または停止を制御する起動停止制御手段とを備えると共に、検出された温度が所定温度未満の場合、温水生成判断手段によって温水が生成されていると判断されるときは蓄電池が昇温するように蓄電池昇温手段の動作を制御する一方、温水生成判断手段によって温水が生成されていると判断されないときはコージェネレーションユニットが起動するように起動停止制御手段の動作を制御する如く構成したので、上記した効果に加え、蓄電池を確実に充放電に適した温度にすることができる。
請求項4に係る電力供給システムにあっては、検出された温度が所定温度以上のとき、蓄電池の充電または放電を開始させる充放電制御手段を備える如く構成したので、上記した効果に加え、蓄電池が充放電に適した温度のときに限り蓄電池を充放電させることで、確実に充放電が行えると共に、蓄電池の劣化も防止することができる。
請求項5に係る電力供給システムにあっては、蓄電池は、移動体に設置される蓄電池である如く構成したので、上記した効果に加え、例えば電気自動車や電動バイクなどに搭載される蓄電池を利用することができる。
請求項6に係る電力供給システムにあっては、蓄電池は、非移動体に設置される蓄電池である如く構成したので、上記した効果に加え、例えば住宅やオフィス向けの定置型蓄電池を利用することができる。
この発明の実施例に係る電力供給システムのブロック図である。 図1に示す電力供給システムの充放電スケジュールとコージェネレーションユニットの運転パターンを説明するための説明図である。 図1に示す制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図1に示す蓄電池の低温環境下における特性を示すグラフである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る電力供給システムを実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る電力供給システムのブロック図である。
図1において符号10は電力供給システムを示す。電力供給システム10は内燃機関(以下「エンジン」という)12a1で駆動されて発電する発電機12a2を備えると共に、エンジン12a1の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニット12と、充放電可能な蓄電池14aを備える蓄電ユニット14と、太陽光を利用して発電する太陽光発電機16aを備える太陽光発電ユニット16と、発電機12a2や太陽光発電機16aで発電された電力と蓄電池14aによって放電された電力を家庭などの環境で使用できる電力に変換して電力供給先に供給する電力供給ユニット(統合パワーコンディショナ)18とを備える。
コージェネレーションユニット12は電気負荷(例えば家庭内の照明器具など)に電力を供給する発電ユニット12aと、熱負荷(例えば台所や風呂の給湯設備、暖房など)に温水を供給する給湯ユニット12bとからなる。
発電ユニット12aはAC100/200Vで50Hz(または60Hz)の交流電力を出力する商用電源(商用電力系統)20から電気負荷に至る交流電力の給電路(電力線)22に接続される発電機12a2と、発電機12a2を駆動するエンジン12a1と、エンジン12a1と発電機12a2の動作を制御する発電制御部12a3と、エンジン12a1の冷却水を排気熱と熱交換させて昇温する排気熱交換器12a4とを備える。
エンジン12a1は都市ガスまたはLPガス(以下「ガス」という)を燃料とする水冷4サイクルの単気筒OHV型の火花点火式のエンジンであり、例えば163ccの排気量を備える。
発電機12a2はエンジン12a1のクランクシャフト上端に取り付けられるフライホイール(図示せず)の内側のクランクケース上に固定され、フライホイールとの間で相対回転するとき、交流電力を発電する。尚、発電機12a2の出力は発電制御部12a3に送られる。
発電制御部12a3はマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit)、DC/DCコンバータ(昇圧電源)、およびインバータ(いずれも図示せず)を備える。
インバータはDC/DCコンバータを介して発電機12a2の出力をAC100/200V(単相)に変換すると共に、インバータの出力は給電路22に介挿される分電盤24に供給され、そこから商用電源20と連系しつつ電気負荷に送られる。
尚、発電制御部12a3は図示しない給湯ユニット12bの制御部にも接続されており、給湯ユニット12bの状態(温水の温度等)の監視や給湯ユニット12bへの各種指令(温水の昇温指令、熱負荷への給湯指令等)等を行う。
給湯ユニット12bは給水源からの水をエンジン12a1の冷却水と熱交換させて昇温する給湯側熱交換器12b1と、生成された温水を貯留する貯湯槽12b2とを備える。給湯側熱交換器12b1で昇温された温水または貯湯槽12b2に貯留された温水は風呂の給湯や暖房などに利用される。
蓄電ユニット14は充放電可能な蓄電池(ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等)14aと、蓄電池14aを搭載する移動体(例えば電気自動車(プラグインハイブリッド車も含む)、電動バイク、電動車椅子等の電動輸送機器)14bとからなる。
蓄電池14a近傍の適宜位置には蓄電池14aの温度(または蓄電池14aの環境(周囲)温度)を検出するための温度センサ(蓄電池温度検出手段)14cが設けられる。また、同じく蓄電池14aの近傍にはコージェネレーションユニット12によって生成された温水を利用して蓄電池14aを昇温(加温)するための放熱器(蓄電池昇温手段)26が設けられる。
放熱器26は給湯ユニット12bに接続されて給湯側熱交換器12b1で昇温された温水や貯湯槽12b2に貯留された温水が供給されるようになっており、供給された温水の輻射熱で蓄電池14aを昇温する。放熱器26は例えば床暖房やパネルヒータ等である。尚、蓄電池14aが例えば定置型または小型電動バイク等に搭載されるものである場合には蓄電池14aを室内または半室内に設置できるため、その下に床暖房タイプの放熱器26を設置することによって蓄電池14aを温めることができる。また、蓄電池14aが室内または半室内に設置できない場合にはパネルヒータ等を用いて(パネルヒータ等を蓄電池14aの近傍に設置して)蓄電池14aを温める。
太陽光発電ユニット16は太陽光を利用して発電する太陽光発電機16aと、太陽光発電機16aにより発電された直流電力を統合して電力供給ユニット18に供給するための接続箱16bとからなる。
電力供給ユニット18は各発電ユニット12,14,16から発電された直流電力を統合して交流電力に変換する(但し、コージェネレーションユニット12からは交流電力が供給されるため、一旦直流電力に変換した後再度交流電力に変換する)統合パワーコンディショナである。
従って、電力供給ユニット18は発電機12a2で発電された交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータ18aと、蓄電池14aによって放電された直流電力を所定の電圧まで昇圧させる一方、充電が行われる場合には蓄電池14a側に直流電力を供給する双方向DC/DCコンバータ18bと、太陽光発電機16aで発電された直流電力を所定の電圧まで昇圧させるDC/DCコンバータ18cと、AC/DCコンバータ18aなどを介して各発電ユニット12,14,16から供給された直流電力を交流電力に変換する一方、充電が行われる場合には蓄電池14a側に直流電力を供給する双方向DC/ACコンバータ(双方向インバータ)18dとを備える。
また、電力供給ユニット18はコージェネレーションユニット12の状態や蓄電池14aの温度を監視してコージェネレーションユニット12や放熱器26の動作を制御する制御装置18eを備える。制御装置18eも発電制御部12a3と同様、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニットを備える。
制御装置18eは温度センサ14cにより検出された蓄電池14aの温度を監視すると共に、検出された温度に基づいて放熱器26の動作を制御する蓄電池温度制御手段18e1と、双方向DC/DCコンバータ18bと双方向DC/ACコンバータ18dを制御して蓄電池14aの充放電を制御する充放電制御手段18e2とを備える。
蓄電池温度制御手段18e1は検出された温度が所定温度(例えば0℃)未満のとき、蓄電池14aが昇温するように放熱器26の動作を制御するが、より具体的には次のような制御を行う。
蓄電池温度制御手段18e1はコージェネレーションユニット12の状態、例えばコージェネレーションユニット12によって温水が生成されているか否かをコージェネレーションユニット12からの信号(発電制御部12a3を介して送られてくる温水の温度情報等)に基づいて判断する温水生成判断手段18e11と、コージェネレーションユニット12の起動または停止を制御、具体的には発電制御部12a3に対して運転要求や運転停止要求を行う起動停止制御手段18e12とを備え、検出された温度が所定温度未満の場合であって、温水生成判断手段18e11によってコージェネレーションユニット12にて温水が生成されていると判断されたときは放熱器26の動作を制御(放熱器26に温水を供給するようコージェネレーションユニット12の発電制御部12a3に対して指示する)して蓄電池14aを昇温する一方、温水生成判断手段18e11によって温水が生成されていると判断されないときはコージェネレーションユニット12が起動するように起動停止制御手段18e12の動作を制御する。
換言すると、蓄電池温度制御手段18e1は蓄電池14aが充放電するのに適した温度でないとき、具体的には蓄電池14aが充放電するのに適した温度よりも低いとき(低温環境下のとき)は放熱器26を使って蓄電池14aを昇温するが、このときコージェネレーションユニット12で生成された温水を利用して(放熱器26からの輻射熱で)蓄電池14aを昇温する。このため、もし蓄電池14aを昇温しようとしたときにコージェネレーションユニット12の温水が利用できないときは(コージェネレーションユニット12に余剰熱がないときは)コージェネレーションユニット12を先ず動作させて温水を生成した後に蓄電池14aを昇温する。
尚、コージェネレーションユニット12によって温水が生成されているか否かは貯湯槽12b1等に設けられた温度センサ(図示せず)の出力値に基づき判断される。また、蓄電池温度制御手段18e1はコージェネレーションユニット12の状態として、コージェネレーションユニット12の運転状態なども監視している。
以上のように、蓄電池14aの温度が低い低温環境下であっても蓄電池14aを昇温してから充放電を行うようにしたので充放電効率が向上すると共に、低温環境下でも満(フル)充電が可能となる。また、充放電時に蓄電池14aを昇温して適温にすることで低温時の充放電サイクルによる蓄電池14aの劣化を防止することができる。
また、コージェネレーションユニット12によって生成された温水を利用して蓄電池14aを昇温させることができるので、専用のヒータや低温環境下にも対応可能な高価な蓄電池を用いる必要もない。
さらに、蓄電池14aが電動自動車に搭載されたものである場合、自動車の暖房を利用して蓄電池14aを昇温させることもできるが、暖房を使用すると蓄電池14aの充電状態(満充電時における蓄電池14aの容量に対する充電残量の比率(%)。以下「SOC」(State Of Charge)という)が急激に低下するという欠点がある。しかし、コージェネレーションユニット12の温水、即ち、余剰熱を利用して蓄電池14aを昇温させることでこのような問題も生じない。
充放電制御手段18e2は蓄電ユニット14からの充放電要求に対して充電または放電を開始すべきか否かを判断するが、上記の通り、蓄電池14aの温度が所定温度未満のときは蓄電池14aが充放電に適した温度ではないため充放電を開始しないように制御する。一方、蓄電池14aの温度が所定温度以上で充放電に適した温度のときは蓄電池14aの充電または放電を開始させるように双方向DC/DCコンバータ18bと双方向DC/ACコンバータ18dを制御する。
このように、制御装置18eはコージェネレーションユニット12の状態や蓄電池14aの温度に基づいて放熱器26の動作や蓄電池14aの充放電を制御するが、それ以外にコージェネレーションユニット12の状態と蓄電池14aの状態から充放電のスケジュールを決定する。
図2は電力供給システム10の充放電スケジュールとコージェネレーションユニット14の運転パターンを説明するための説明図である。
制御装置18eは図2に示すように、太陽光発電ユニット16の太陽光発電量、使用電力量、使用熱量、貯湯槽12b2の熱量およびエンジン12a1でのガス使用量(すべて実測値)から電熱需要の予測値(予測太陽光発電量、予測熱需要、予測電力需要)を算出する。
また、制御装置18eは電気自動車(図2で「EV」と示す)等の移動体14bの使用電力量や運行履歴から移動体14bの電力需要予測と移動体14bと電力供給ユニット18との接続時間帯予測を行う。具体的にはナビゲーションシステムのプローブデータ(移動軌跡情報)から移動体14bの運行パターンと移動体14bの所有者の行動パターンを学習し、接続時間帯予測を行う。例えば所有者が移動体14bを毎日通勤で使用している場合、帰宅予想時間がある程度推定できるため、この時間と蓄電池14aの状態、さらには上記した電熱需要の予測値などから蓄電池14aの充放電スケジュールを決定する。
尚、蓄電池14aの状態には、蓄電池14aの温度情報だけでなく、SOCや蓄電池14aの劣化状態(蓄電池初期の満充電容量に対する劣化時の満充電容量の比率(SOH(State Of Health))(%))、さらには移動体14bに搭載される蓄電池14aと電力供給ユニット18との接続の状態(接続の有無)なども含まれる。
また、電力供給システム10は熱が主で動作するため、コージェネレーションユニット12の運転パターンを決めた後に充放電スケジュールを生成する。また、コージェネレーションユニット12の熱出力予測により家庭の熱需要が少ないと判断した場合や蓄電池14aのSOCの状態などによって充放電スケジュールは変更される場合があるため、このときはコージェネレーションユニット12の運転パターンも変更(補正)される。
以上がこの実施例に係る電力供給システム10の構成であるが、次に電力供給システム10の制御装置18eの動作について説明する。
図3は制御装置18eの動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは所定の周期(例えば100msec)ごとに実行される。
先ずS(ステップ)10において蓄電ユニット14から充放電要求があるか否か判断し、否定されるときは充放電要求があるまで次の処理には進まず、肯定、即ち、充放電要求がある場合にはS12に進み、温度センサ14cによって検出された蓄電池14aの温度が所定温度以上か否か判断する。
S12で肯定されるときはS14に進み、双方向DC/DCコンバータ18bと双方向DC/ACコンバータ18dを制御して充電または放電を開始すると共に、S16に進んで放熱器26による蓄電池14aの昇温を停止して処理を終了する。
一方、S12で否定、即ち、蓄電池14aの温度が所定温度未満と判断されるときはS18に進み、コージェネレーションユニット12に余剰熱があるか否か、即ち、コージェネレーションユニット12によって蓄電池14aの昇温に利用可能な温水が生成されているか否か判断する。この判断は例えば貯湯槽12b2に設置された温度センサの値などから判断される。
S18で否定、即ち、蓄電池14aの昇温に利用可能な温水が生成されていないと判断されるときはS20に進み、温水を生成するためにコージェネレーションユニット12を動作させ、その後温水、即ち、熱出力が所定のレベルまで増加したか否か判断する。
S20で否定、即ち、熱出力が所定のレベルに増加するまでは次の処理には進まず(熱出力が所定のレベルに増加するまで待機)、肯定、即ち、熱出力が所定のレベルまで増加したと判断した場合はS22に進み、放熱器26を動作させてS12の処理に戻る。
また、S18で肯定、即ち、蓄電池14aの昇温に利用可能な温水が生成されていると判断されるときはS22に進み、放熱器26を動作させてS12の処理に戻る。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、内燃機関(エンジン)12a1で駆動されて発電する発電機12a2を備えると共に、前記内燃機関の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニット12と、充放電可能な蓄電池14aを備える蓄電ユニット14とを備えた電力供給システム10において、前記蓄電池の温度を検出する蓄電池温度検出手段(温度センサ)14cと、前記コージェネレーションユニットによって生成された温水で前記蓄電池を昇温させる蓄電池昇温手段(放熱器)26と、前記検出された温度に基づいて前記蓄電池昇温手段の動作を制御する蓄電池温度制御手段18e1とを備える如く構成したので、専用のヒータなどを使用せずに蓄電池14aを充放電に適した温度にすることができるため、エネルギの高効率化を図ることができる。また、専用のヒータを設置する必要もないため装置の大型化を招くこともない。さらに、コージェネレーションユニット12によって生成された温水を利用して蓄電池14aを昇温させることができるため、わざわざ低温環境下にも対応可能な高価な蓄電池を用いる必要もない。
また、前記蓄電池温度制御手段は、前記検出された温度が所定温度未満のとき、前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御する如く構成したので(S12〜S22)、蓄電池14aをより充放電に適した温度にすることができる。
また、前記蓄電池温度制御手段は、前記コージェネレーションユニットによって温水が生成されているか否か判断する温水生成判断手段18e11(S18)と、前記コージェネレーションユニットの起動または停止を制御する起動停止制御手段18e12(S20)とを備えると共に、前記検出された温度が所定温度未満の場合、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されるときは前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御する一方、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されないときは前記コージェネレーションユニットが起動するように前記起動停止制御手段の動作を制御する如く構成したので(S12〜S22)、蓄電池14aを確実に充放電に適した温度にすることができる。
また、前記検出された温度が前記所定温度以上のとき、前記蓄電池の充電または放電を開始させる充放電制御手段18e2を備える如く構成したので(S12,S14)、蓄電池14aが充放電に適した温度のときに限り蓄電池14aを充放電させることで、確実に充放電が行えると共に、蓄電池14aの劣化も防止することができる。
また、前記蓄電池は、移動体(電気自動車、電動バイク、電動車椅子等)14bに設置される蓄電池である如く構成したので、例えば電気自動車や電動バイクなどに搭載される蓄電池14aを利用することができる。
また、前記蓄電池は、非移動体に設置される蓄電池(定置型蓄電池)である如く構成したので、例えば住宅やオフィス向けの定置型蓄電池を利用することができる。
尚、実施例では、蓄電池14aは電気自動車、電動バイク、電動車椅子などの移動体14bに搭載されるものであったが、蓄電池14aはこれに限定されるものではなく、定置型蓄電池であっても良い。
また、実施例では、コージェネレーションユニット12はエンジン12a1を用いて発電機12a2を駆動して発電するものであったが、それ以外に例えば燃料電池を用いて発電するものであっても良い。
また、実施例では、蓄電池14aの温度が所定温度未満のとき、放熱器26を動作させて蓄電池14aを昇温させるようにし、このときの所定温度を0℃と例示したが、所定温度は蓄電池の種類や設置条件等によって変わり得るものであるため、必ずしも0℃に限定されるものではない。
また、実施例では、蓄電池14aの温度が所定温度以上のとき、蓄電池14aの充電または放電を開始するように制御したが、充電を開始するのに適する蓄電池の温度と放電を開始するのに適する蓄電池の温度は必ずしも一致するとは限らないため、充電開始温度と放電開始温度を異なる温度としても良い。
10 電力供給システム、12 コージェネレーションユニット、12a1 エンジン(内燃機関)、12a2 発電機、14 蓄電ユニット、14a 蓄電池、14b 移動体、14c 温度センサ(蓄電池温度検出手段)、18e 制御装置、18e1 蓄電池温度制御手段、18e2 充放電制御手段、18e11 温水生成判断手段、18e12 起動停止制御手段、26 放熱器(蓄電池昇温手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、前記内燃機関の排熱を利用して生成された温水で給湯を行うコージェネレーションユニットと、充放電可能な蓄電池を備える蓄電ユニットとを備えた電力供給システムにおいて、前記蓄電池の温度を検出する蓄電池温度検出手段と、前記コージェネレーションユニットによって生成された温水で前記蓄電池を昇温させる蓄電池昇温手段と、前記検出された温度に基づいて前記蓄電池昇温手段の動作を制御する蓄電池温度制御手段とを備えたことを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記蓄電池温度制御手段は、前記検出された温度が所定温度未満のとき、前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御することを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
  3. 前記蓄電池温度制御手段は、前記コージェネレーションユニットによって温水が生成されているか否か判断する温水生成判断手段と、前記コージェネレーションユニットの起動または停止を制御する起動停止制御手段とを備えると共に、前記検出された温度が所定温度未満の場合、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されるときは前記蓄電池が昇温するように前記蓄電池昇温手段の動作を制御する一方、前記温水生成判断手段によって前記温水が生成されていると判断されないときは前記コージェネレーションユニットが起動するように前記起動停止制御手段の動作を制御することを特徴とする請求項2記載の電力供給システム。
  4. 前記検出された温度が前記所定温度以上のとき、前記蓄電池の充電または放電を開始させる充放電制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電力供給システム。
  5. 前記蓄電池は、移動体に設置される蓄電池であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電力供給システム。
  6. 前記蓄電池は、非移動体に設置される蓄電池であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電力供給システム。
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