JP2014181798A - 遊星歯車機構の組立方法及び組立装置、遊星歯車機構 - Google Patents

遊星歯車機構の組立方法及び組立装置、遊星歯車機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 遊星歯車機構を回転バランスの良い状態で組立てるのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係る遊星歯車機構の組立方法は、リングギヤ130の外周面に設けられたベアリング150を介してリングギヤ130に相対回転可能に支持された出力部材160を取付治具11に固定する第1ステップと、リングギヤ130に対する遊星キャリア140の(径方向)の位置調整が許容された遊星キャリア140の保持状態で、サンギヤ110を第1方向に回転させることによって、複数のプラネタリギヤ120のそれぞれを自転させてリングギヤ130を第1方向に回転させる第2ステップと、サンギヤ110の第1方向の回転を維持した状態で、遊星キャリア140の前記位置調整が不能となるように遊星キャリア140を出力部材160に固定する第3ステップと、を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊星歯車機構を組立てるための技術に関する。
下記特許文献1には、位置決め装置に用いられる遊星歯車機構が開示されている。この遊星歯車機構では、プラネタリギヤの取付位置の誤差や歯厚のばらつきがあってもバックラッシュを除去できるように、プラネタリギヤを支持する遊星キャリアが複数に分割されており、これら複数の遊星キャリアが偏芯ピンによる位置決め手段によって互いに連結されている。
特開昭63−235746号公報
特許文献1に開示の遊星歯車機構は、複数に分割された分割式の遊星キャリアによってバックラッシュを吸収する可能性を有するが、この分割式の遊星キャリアは構造が複雑な上、特に高速で回転する回転体に適用された場合に、回転バランスが崩れることによって応答性能の低下や振動及び異音の発生が懸念される。そこで、本発明者らは、予め遊星歯車機構を回転バランスが良い状態で組立てることができれば、遊星歯車機構の使用時にバックラッシュを除去する必要がなく、これにより分割式の遊星キャリアを用いる場合の不具合を解消できることに想到した。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、遊星歯車機構を回転バランスの良い状態で組立てるのに有効な技術を提供する。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊星歯車機構は、サンギヤ、リングギヤ、複数のプラネタリギヤ、遊星キャリアを備える。サンギヤは、動力が入力される入力部材として構成される。リングギヤは、サンギヤの外周を取り囲む円環状の部材として構成される。複数のプラネタリギヤは、サンギヤとリングギヤとの間に介装されそれぞれがサンギヤ及びリングギヤの双方に噛み合う。遊星キャリアは、複数のプラネタリギヤに固定された部材として構成される。
この遊星歯車機構の組立て方法は、第1ステップ、第2ステップ及び第3ステップを含む。第1ステップでは、リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介してリングギヤに相対回転可能に支持された出力部材を取付治具に固定する。第2ステップでは、リングギヤに対する遊星キャリアの径方向の位置調整が許容された遊星キャリアの保持状態で、サンギヤを第1方向に回転させることによって、複数のプラネタリギヤのそれぞれを自転させてリングギヤを第1方向に回転させる。これにより、遊星キャリアの回転に係る中心軸(回転中心)をリングギヤの回転に係る中心軸(回転中心)に合致させるような調芯(「芯出し」ともいう)作用を生じさせることができる。第3ステップでは、サンギヤの第1方向の回転を維持した状態で、遊星キャリアの位置調整が不能となるように遊星キャリアを出力部材に固定する。これにより、遊星キャリアは、出力部材に対して最終的な位置決めがなされた状態で当該出力部材に固定される。従って、この遊星歯車機構の組立て方法によれば、リングギヤに対する遊星キャリアの偏芯を抑えることによって、遊星歯車機構を回転バランスが良い状態で組立てることができる。その結果、遊星歯車機構の使用時にバックラッシュを除去する必要がなく、遊星歯車機構の回転バランスが崩れることによって生じる応答性能の低下や振動及び異音の発生を阻止できる。
本発明に係る更なる組立て方法では、遊星キャリア及び出力部材を互いに締結可能な締結手段を用いるのが好ましい。この場合、第2ステップでは、締結手段による締結力を緩和することによって遊星キャリアを保持状態とし、第3ステップでは、締結手段による締結力を強化することによって遊星キャリアを前記出力部材に固定する。この場合、締結手段として典型的には、締結力を容易に調整することが可能なボルトやピンを用いることができる。これにより、遊星歯車機構の組立時に締結手段を用いて遊星キャリア及びリングギヤの調芯を容易に行うことができる。
本発明に係る更なる組立て方法では、第1ステップにおいて出力部材を取付治具に固定する際、サンギヤの回転中心とリングギヤに対する出力部材の回転中心とを互いに合致させるのが好ましい。これにより、第2ステップ以降でリングギヤに対する遊星キャリアの偏芯を抑えるために行う調芯の精度を高めることができる。
本発明に係る遊星歯車機構の組立て装置は、取付治具及び締結手段を備える。取付治具は、リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介してリングギヤに相対回転可能に支持された出力部材が固定され、且つサンギヤを回転可能に支持する機能を果たす。締結手段は、遊星キャリア及び出力部材を互いに締結可能である。この締結手段は、遊星キャリアの保持状態と固定状態のいずれかを選択的に達成する。この遊星キャリアの保持状態では、締結手段の締結力の緩和によってリングギヤに対する遊星キャリアの径方向の位置調整が許容される。一方で、この遊星キャリアの固定状態では、締結手段の締結力の強化によって遊星キャリアの位置調整が不能となるように遊星キャリアが出力部材に固定される。これにより、遊星歯車機構の組立時に締結手段を用いて遊星キャリア及びリングギヤの調芯を容易に行うことができる。
本発明に係る更なる組立て装置では、取付治具は、サンギヤの回転中心とリングギヤに対する出力部材の回転中心とを互いに合致させる機構を有するのが好ましい。これにより、リングギヤに対する遊星キャリアの偏芯を抑えるために行う調芯の精度を高めることができる。
本発明に係る遊星歯車機構では、遊星キャリアは、リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介してリングギヤに相対回転可能に支持された出力部材に締結手段によって締結可能な被締結部を有する。これにより、この遊星キャリアは、保持状態と固定状態のいずれかが選択的に達成される。この遊星キャリアは、その保持状態では、締結手段による締結力の緩和によってリングギヤに対する径方向の位置調整が許容される。一方で、この遊星キャリアは、その固定状態では、締結手段による締結力の強化によって位置調整が不能となるように出力部材に固定される。これにより、組立時に締結手段を用いて遊星キャリア及びリングギヤの調芯を容易に行うのに適した構造を有する遊星歯車機構を実現できる。
本発明に係る遊星歯車機構は、車両に搭載されたインホイールモータと駆動輪との間に介装され、インホイールモータの回転を減速して駆動輪に伝達する減速機構であるのが好ましい。この場合、リングギヤは、駆動輪が取り付けられるハブと一体回転する出力部材をベアリングを介して相対回転可能に支持する機能を果たす。これにより、車両のインホイールモータに割り当てられる減速機構に適した構造を有する遊星歯車機構を実現できる。
以上のように、本発明によれば、遊星歯車機構を回転バランスの良い状態で組立てることが可能になった。
遊星歯車機構100を組立時に使用する調芯装置10とともに示す概略断面図である。 図1中のA−A線に関する断面構造を示す図である。 調芯装置10を用いて遊星歯車機構100を組立てる過程で遊星キャリア140が保持状態にある場合を示す図である。 調芯装置10を用いて遊星歯車機構100を組立てる過程で遊星キャリア140が固定状態にある場合を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1及び図2には、本発明の「遊星歯車機構の組立装置」の一実施形態である調芯装置10が記載されている。この調芯装置10は、本発明の「遊星歯車機構」の一実施形態である遊星歯車機構100の組立時に使用される装置である。
遊星歯車機構100は、サンギヤ110、複数の(図2では4つの)プラネタリギヤ120、リングギヤ130、遊星キャリア140、ベアリング(軸受)150及び出力部材160を含む。サンギヤ110は、所定方向に延在する入力シャフト111に固定され、この入力シャフト111の回転軸A1を中心に回転可能な入力部材としての歯車(「太陽歯車」ともいう)である。各プラネタリギヤ120は、サンギヤ110に噛み合うとともに、この係合状態で当該サンギヤ110のまわりに配置される歯車(「遊星歯車」ともいう)である。リングギヤ(「インターナルギヤ」ともいう)130はサンギヤ110の外周を取り囲む円環状の筒状部131を備え、この筒状部131の内周面に各プラネタリギヤ120が噛み合うように構成されている。即ち、複数のプラネタリギヤ120は、サンギヤ110とリングギヤ130との間に介装されそれぞれがサンギヤ110及びリングギヤ130の双方に噛み合う。遊星キャリア140は、各プラネタリギヤ120の自転中心としての軸部141に固定されており、各プラネタリギヤ120の公転時に当該プラネタリギヤ120とともに回転軸A2まわりに回転可能に構成されている。
出力部材160は円環状の筒状部161と、入力シャフト111と同方向に延在する出力シャフト162を備えている。この出力部材160の筒状部161の内周面とリングギヤ130の筒状部131の外周面と間に、出力部材160を出力シャフト162の回転軸A3まわりに回転可能に支持するためのベアリング150が介装されている。従って、出力部材160は、リングギヤ130の外周面に設けられたベアリング150を介してリングギヤ130に相対回転可能に支持される。リングギヤ130が回転する場合には、その回転中心は出力シャフト162の回転軸A3に合致する。この場合、出力部材160は、遊星歯車機構100の本来の構成部材であってもよいし、遊星歯車機構100の組立て時の調芯作業のみに使用される部材であってもよい。
この遊星歯車機構100は、車両への適用の場合、例えば車両に搭載されたインホイールモータ(電動モータ)と駆動輪との間に介装される減速機構として用いることができる。この減速機構は、インホイールモータの回転を減速して駆動輪に伝達する機能を果たす。この場合、モータの駆動力によって回転する入力シャフト111の回転トルクがサンギヤ110、プラネタリギヤ120及び遊星キャリア140を介して出力部材160の出力シャフト162に伝達され、最終的に駆動輪に伝達される。リングギヤ130は、駆動輪が取り付けられるハブと一体回転する出力部材160をベアリング150を介して相対回転可能に支持する機能を果たす。
ここで、上記構成の遊星歯車機構100では、リングギヤ130の筒状部131と遊星キャリア140との間に形成される径方向の隙間によって、リングギヤ130に対する遊星キャリア140の偏り(「偏芯」ともいう)が生じる。そこで、この偏りを補正するために調芯装置10を用いることができる。この調芯装置10は、取付治具11及び締結手段12を含む。これら取付治具11及び締結手段12がそれぞれ、本発明の「取付治具」及び「締結手段」に相当する。
上記構成の遊星歯車機構100のうちサンギヤ110に固定された入力シャフト111、及び出力部材160の出力シャフト162がそれぞれ調芯装置10の取付治具11に取付けられる。この取付治具11は、入力シャフト111を回転可能に支持し、且つ出力シャフト162を回転不能に支持する機能を果たす。一方で、遊星キャリア140及び出力部材160は締結手段12によって締結可能になっている。この場合、締結手段12は典型的には、出力部材160の貫通穴163を通じて遊星キャリア140に設けられた被締結部142(ボイル穴又はピン穴)に締結されるボルト又はピンによって構成される。この被締結部142が本発明の「被締結部」に相当する。締結手段12は、その締結力の強弱によって遊星キャリア140の保持状態及び固定状態のいずれかを選択的に達成することができる。
具体的には、締結手段12による締結力が緩和された遊星キャリア140の保持状態(「仮固定状態」ともいう)では、出力部材160に対する偏芯を調整可能な程度の微少動作が許容され、これによりリングギヤ130に対する遊星キャリア140の(径方向)の位置調整が許容される。一方で、締結手段12による締結力が強化された遊星キャリア140の固定状態(「本固定状態」ともいう)では、遊星キャリア140の位置調整が不能となるように遊星キャリア140が出力部材160に固定される。これら保持状態及び固定状態のいずれの場合でも、締結手段12によって固定側の出力部材160に対する遊星キャリア140の回転動作が規制される。従って、入力シャフト111が例えば図2中の矢印R方向(第1方向)に回転すると、各プラネタリギヤ120は公転することなく軸部141を中心に矢印R方向に自転するのみであり、これによりリングギヤ130もプラネタリギヤ120と同方向である矢印R方向に回転する。
以下、調芯装置10を用いた遊星歯車機構100の組立方法を図3及び図4を参照しつつ説明する。なお、これらの図面では、調芯装置10による作用効果を解り易くするために、便宜上、リングギヤ130の記載を省略している。
図3に示すように、まず出力部材160の出力シャフト162を取付治具11の第1取付部11aに固定する(第1ステップ)。これにより、締結手段12によって遊星キャリア140と共に締結される出力部材160が動かないようにすることができる。また、取付治具11の第2取付部11bに入力シャフト111を回転可能に取付ける。一方で、遊星キャリア140が前述の保持状態になるように締結手段12による締結力が緩和されており、これにより遊星キャリア140及び出力部材160は、互いの偏芯を調整可能な程度の微少動作が許容されている。即ち、出力部材160に対する遊星キャリア140の相対位置の微調整(位置決め)が可能になる。この場合、サンギヤ110に固定される入力シャフト111は、遊星歯車機構100の本来の構成部材であってもよいし、遊星歯車機構100の組立て時の調芯作業のみに使用される部材であってもよい。
前述の第1ステップでは、入力シャフト111の回転に係る回転軸A1(入力シャフト111の回転中心)と出力シャフト162の回転に係る回転軸A3(出力シャフト162の回転中心)が互いに合致するように、取付治具11に対する出力シャフト162の固定位置を調整するのが好ましい。これにより、入力シャフト111及び出力シャフト162の調芯(「芯出し」ともいう)を行うことができ、第2ステップ以降でリングギヤ130に対する遊星キャリア140の偏芯を抑えるために行う調芯の精度を高めることができる。この場合、取付治具11は、第1取付部11aの位置が出力シャフト162と交差する方向に微調整できる機構を備えることによって、サンギヤ110の回転中心と出力部材160の回転中心とを互いに合致させることができる。
このとき、リングギヤ130に対する遊星キャリア140の相対位置に偏りが生じる。複数のプラネタリギヤ120においてリングギヤ130との隙間の大きさに偏りがある場合には、例えばリングギヤ130の筒状部131と遊星キャリア140との間で径方向に形成される隙間171,172について、隙間171の大きさが隙間172の大きさを上回る。このような場合には、リングギヤ130の回転に係る中心軸A3(リングギヤ130の回転中心)と遊星キャリア140の回転に係る中心軸A2(遊星キャリア140の回転中心)との間に距離dの軸ズレが発生した偏芯状態が形成される。
そこで、この偏芯状態を解消するために、締結手段12による遊星キャリア140の前述の保持状態で、入力シャフト111(サンギヤ110)を例えば矢印R方向に回転させる(第2ステップ)。この場合、遊星キャリア140の回転動作が締結手段12によって規制されているため、前述のように各プラネタリギヤ120は軸部141を中心に矢印R方向に自転し、プラネタリギヤ120に係合しているリングギヤ130も矢印R方向に回転する。このとき、遊星キャリア140が締結手段12によって保持状態に設定されているため、遊星キャリア140と出力部材160との間に形成される径方向の隙間170は遊星キャリア140の径方向の移動を許容する。この場合、リングギヤ130のこの回転動作は、図3中の白抜き矢印が参照されるように、遊星キャリア140の回転に係る中心軸A2をリングギヤ130の回転に係る中心軸A3に合致させるような調芯作用を生じさせる。この場合、遊星キャリア140と出力部材160との間の径方向の隙間170がこの調芯のための「調整しろ」になる。従って、遊星キャリア140の中心軸A2とリングギヤ130の中心軸A3との間の軸ズレが抑えられ、リングギヤ130の筒状部131と遊星キャリア140との間の隙間171,172の偏りが補正される。
更に、図4が参照されるように、入力シャフト111(サンギヤ110)の矢印R方向の回転を維持した状態(即ち、遊星キャリア140による調芯完了状態)で、遊星キャリア140の径方向の位置調整が不能となるように遊星キャリア140を出力部材160に固定する(第3ステップ)。例えば、締結手段12としてのボルトをその締結力を強化する方向に操作する。これにより、遊星キャリア140は、出力部材160に対して最終的な位置決めがなされた状態で当該出力部材160に固定される。その結果、入力シャフト111の回転動作を停止しても、リングギヤ130に対する遊星キャリア140の偏芯抑制状態が維持される。かくして、遊星キャリア140は、その設定位置が図4中の二点鎖線で示す調芯前位置から実線で示す調芯完了位置へと変更され、リングギヤ130に対する偏芯が少なく、且つ各プラネタリギヤ120について径方向に関する隙間が均一な状態が形成される。
以上のように、調芯装置10を用いて遊星歯車機構100の組立てることで、リングギヤ130に対する遊星キャリア140の偏芯を抑えることによって、遊星歯車機構100を回転バランスが良い状態で組立てることができる。その結果、遊星歯車機構100の使用時にバックラッシュを除去する必要がなく、遊星歯車機構100の回転バランスが崩れることによって生じる応答性能の低下や振動及び異音の発生を阻止できる。特に、高い応答性能が要求されるインホイールモータ用の減速機構の組立てに適用すると効果的である。また、遊星歯車機構100の組立時に締結手段12を用いて遊星キャリア140及びリングギヤ130の調芯を容易に行うことができる。
また、遊星キャリア140に締結手段12の締結に係る被締結部142を設けることによって、組立時に締結手段12を用いて遊星キャリア140及びリングギヤ130の調芯を容易に行うのに適した構造を有する遊星歯車機構100を実現できる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、締結手段12を用いて遊星キャリア140の保持状態及び固定状態を選択的に達成する場合について記載したが、本発明では、締結手段12の機能を別の手段によって達成してもよい。
上記実施の形態では、第1取付部11a及び第2取付部11bを有する1つの取付治具11について記載したが、本発明では、第1取付部11aの機能を果たす取付治具と、第2取付部11bの機能を果たす取付治具を別個に構成することもできる。
本発明では、上記実施形態の遊星歯車機構100の組立て技術を、車両に搭載される減速機構をはじめ、車両以外の種々の機器に装着される減速機器に対して適用することができる。
10…調芯装置、11…取付治具、11a…第1取付部、11b…第2取付部、12…締結手段、100…遊星歯車機構、110…サンギヤ、111…入力シャフト、120…プラネタリギヤ、130…リングギヤ、131…筒状部、140…遊星キャリア、141…軸部、142…被締結部、150…ベアリング、160…出力部材、161…筒状部、162…出力シャフト、163…貫通穴、171,172,173…隙間

Claims (7)

  1. 入力部材としてのサンギヤと、前記サンギヤの外周を取り囲む円環状のリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとの間に介装されそれぞれが前記サンギヤ及び前記リングギヤの双方に噛み合う複数のプラネタリギヤと、前記複数のプラネタリギヤに固定された遊星キャリアと、を備えた遊星歯車機構の組立方法であって、
    前記リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介して前記リングギヤに相対回転可能に支持された出力部材を取付治具に固定する第1ステップと、
    前記リングギヤに対する前記遊星キャリアの径方向の位置調整が許容された前記遊星キャリアの保持状態で、前記サンギヤを第1方向に回転させることによって、前記複数のプラネタリギヤのそれぞれを自転させて前記リングギヤを前記第1方向に回転させる第2ステップと、
    前記サンギヤの前記第1方向の回転を維持した状態で、前記遊星キャリアの前記位置調整が不能となるように前記遊星キャリアを前記出力部材に固定する第3ステップと、
    を含む、遊星歯車機構の組立方法。
  2. 請求項1に記載の、遊星歯車機構の組立方法であって、
    前記遊星キャリア及び前記出力部材を互いに締結可能な締結手段を用い、前記第2ステップでは、前記締結手段による締結力を緩和することによって前記遊星キャリアを前記保持状態とし、前記第3ステップでは、前記締結手段による締結力を強化することによって前記遊星キャリアを前記出力部材に固定する、遊星歯車機構の組立方法。
  3. 請求項1又は2に記載の、遊星歯車機構の組立方法であって、
    前記第1ステップにおいて前記出力部材を前記取付治具に固定する際、前記サンギヤの回転中心と前記リングギヤに対する前記出力部材の回転中心とを互いに合致させる、遊星歯車機構の組立方法。
  4. 入力部材としてのサンギヤと、前記サンギヤの外周を取り囲む円環状のリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとの間に介装されそれぞれが前記サンギヤ及び前記リングギヤの双方に噛み合う複数のプラネタリギヤと、前記複数のプラネタリギヤに固定された遊星キャリアと、を備えた遊星歯車機構の組立装置であって、
    前記リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介して前記リングギヤに相対回転可能に支持された出力部材が固定され、且つ前記サンギヤを回転可能に支持する取付治具と、
    前記遊星キャリア及び前記出力部材を互いに締結可能な締結手段と、
    を含み、
    前記締結手段は、その締結力の緩和によって前記リングギヤに対する前記遊星キャリアの径方向の位置調整が許容された前記遊星キャリアの保持状態と、その締結力の強化によって前記遊星キャリアの前記位置調整が不能となるように前記遊星キャリアが前記出力部材に固定された前記遊星キャリアの固定状態のいずれかを選択的に達成する、遊星歯車機構の組立装置。
  5. 請求項4に記載の、遊星歯車機構の組立装置であって、
    前記取付治具は、前記サンギヤの回転中心と前記リングギヤに対する前記出力部材の回転中心とを互いに合致させる機構を有する、遊星歯車機構の組立装置。
  6. 入力部材としてのサンギヤと、前記サンギヤの外周を取り囲む円環状のリングギヤと、前記サンギヤと前記リングギヤとの間に介装されそれぞれが前記サンギヤ及び前記リングギヤの双方に噛み合う複数のプラネタリギヤと、前記複数のプラネタリギヤに固定された遊星キャリアと、を備えた遊星歯車機構であって、
    前記遊星キャリアは、前記リングギヤの外周面に設けられたベアリングを介して前記リングギヤに相対回転可能に支持された出力部材に締結手段によって締結可能な被締結部を有し、これにより前記締結手段による締結力の緩和によって前記リングギヤに対する径方向の位置調整が許容された保持状態と、前記締結手段による締結力の強化によって前記位置調整が不能となるように前記出力部材に固定された固定状態のいずれかが選択的に達成される、遊星歯車機構。
  7. 請求項6に記載の遊星歯車機構であって、
    車両に搭載されたインホイールモータと駆動輪との間に介装され、前記インホイールモータの回転を減速して前記駆動輪に伝達する減速機構であり、
    前記リングギヤは、前記駆動輪が取り付けられるハブと一体回転する前記出力部材を前記ベアリングを介して相対回転可能に支持する、遊星歯車機構。
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