JP2014181555A - 接続発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1台のモーターの回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸を使用し、これらの回転軸の回転数より高い回転数で駆動できる発電機を2台以上駆動させることが可能な高い発電効率を備えた発電装置を提供する。
【解決手段】電動モーター2の回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸に、回転軸の直径よりも大きい歯車1を取り付け、発電機4の回転軸に繋がっている発電機駆動用歯車3を2個以上、前記大きい歯車に噛み合わせる。なお、発電機駆動用歯車の直径は前記大きい歯車の直径の2分の1以下の直径とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、一つの回転軸の回転から、回転を高めて2台以上の発電機を駆動させる発電装置に関する。
発電効率を目的とした発電装置に関する提案は従来から種々ある。例えば文献1ではモーターでフライホィールを回転させ回転が一定速度になったらモーターをとめ遠心力による慣性を利用して発電機を回転させ、フライホィールの回転が落ちてきたら再びモーターを駆動させフライホィールを回転させ、これを繰り返して発電を継続する。文献2では
風力発電装置の塔の中に大中小の数個の歯車を連結して設置し、一番小さい歯車をモーターで回し回転を大きい歯車に伝え、この歯車から風力発電装置のプロペラに伝えてプロペラを回転させ、ナセル内の発電機を駆動させるという提案がある。。
特開2007−82387号公報 特開2012−219813号公報
しかし、特許文献1では発電機の回転軸がフライホォイールと同軸である為、モーターと同じ回転数でしか発電機を駆動できない。また、文献2では発電機はナセル内の発電機を用いるだけである。
本発明は、1台のモーターの回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸を使用し、これらの回転軸の回転数より高い回転数で駆動できる発電機を2台以上駆動させることが可能な高い発電効率を備えた発電装置を提供することを課題とする。
電動モーターの回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸に、回転軸の直径よりも大きい歯車を取り付け、発電機の回転軸に繋がっている発電機駆動用歯車を2個以上、前記大きい歯車に噛み合わせる。なお、発電機駆動用歯車の直径は前記大きい歯車の直径の2分の1以下の直径とする。
1台のモーター、又は1本の回転軸で2台以上の発電機を、元の回転数よりも高回転で駆動させることが可能になる。
また、歯車と発電機駆動用歯車、又はプーリーと発電機駆動用ローラーの直径の比率を自由に変えることが出来る為、発電機の台数及び発電出力も目的により任意に設定できる。さらに、チェーン、又はベルトを掛ける歯車間、又はプーリー間を長くするほど、発電機を多く設置できので大出力の発電装置を提供できる。
また、歯車又はプーリーに沿って発電機を円状に設置できる為、設置面積、又は発電装置の容積を少なく出来る。さらに歯車を縦にも横にもできる為、設置場所及び搭載する乗り物などに広く対応出来る。
本発明の第1実施例を示す説明図である。 図2は第1実施例の発電機駆動用歯車の説明図である。 本発明の第2実施例を示す説明図である。 本発明の第2実施例を示す説明図である。 本発明の第3実施例を示す説明図である。 本発明の第4実施例を示す説明図である。 本発明の第4実施例を示す説明図である。 本発明の第5実施例を示す要部説明図である。 本発明の第6実施例を示す説明図である
発電効率を高める為に、回転軸の2倍以上の直径の歯車またはプーリーを回転軸に取り付ける。この歯車またはプーリーに、前記歯車またはプーリーの直径の2分の1以下の発電機駆動用の歯車またはローラーを接続する。これにより、元の回転軸の回転数の2倍以上の回転数で発電できる発電機を、歯車またはプーリーの外周に2台以上設置することが可能になる。
図1は、本発明の第1実施例を示す説明図である。電気により回転する駆動モーター2をはずみ車式歯車1の駆動源とするもので、1ははずみ車式歯車、2は駆動モーター、3は発電機駆動用歯車、4は発電機、5は駆動モーター電力供給用発電機、6は制御装置、7は蓄電池である。駆動モーター2の回転軸には、駆動モーター2の回転軸の直径の10倍大きい直径を有するはずみ車式歯車1を取り付けてある。このはずみ車式歯車1に発電機駆動用歯車3を噛み合わせてある。この発電機駆動用歯車3は発電機4と回転軸が直結されていて、直径がはずみ車式歯車の10分の1となっている。
これにより駆動モーター2の1回転は、はずみ歯車1の1回転になり、噛み合わせている発電機駆動用歯車3の回転数は10回転となり直結されている発電機4も発電機駆動用歯車3と同じ回転数で発電することができる。つまり駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で発電機を駆動させることが出来る。
本実施例では、この発電機駆動用歯車3をはずみ車式歯車1の外周に8台設置しており、その内の1台の発電機は駆動モーター電源用発電機5として、制御装置6を介して蓄電池7に電力を供給している。蓄電池7からは制御装置6を介して駆動モーター2へ電力を供給する。他の7台の発電機4は外部へ電力を供給する。
発電機4の出力は任意でよいが駆動モーター2の出力と同等かより大きいほうがよい。また、駆動モーター電力供給用発電機5の出力も同等であればこの1台で電力を賄えるが、もしも小さい場合は他の発電機4からも蓄電池7に供給することができる。また、駆動モーター2及び発電機4、5の種類も各歯車式発電装置により任意にできる。
本実施例では一旦駆動したら長時間発電し続ける発電装置用として、はずみ車式歯車1を用いたことを特徴とする。はずみ車の目的は駆動と負荷の差によって発生する回転数の変動を少なくするために使われる。このはずみ車の外周に歯車の歯を刻んだもので、これによって回転数が一定で安定した発電を続けることができる目的を持っている。また、モーター2の運転、停止は頻繁に行わない為、はずみ車の慣性回転力により馬力やトルクの小さいモーター2でも使用できる。
また、本実施例では発電機駆動用歯車3の片側に回転軸を設け発電機4に接続したが、さらに発電力を増す方法として、図2のように両側に回転軸を設けることで1個の発電機駆動用歯車3で発電機を2台駆動させ発電力を倍増させることができる。
また本実施例では、はずみ車式歯車1を縦にして説明したが、設置する場所、又は環境によって、これを横又は水平にすることもできる。さらに、はずみ車式歯車1の下側に駆動モーター2と発電機4を設置することで、より小型化した発電装置を提供できる。これは、はずみ車式歯車1を縦にした場合も適用できる。また、はずみ車式歯車1及び駆動モーター2や発電機4など本実施例の各装置の固定方法、又は設置方法は設置場所及び各装置の大小により任意にしてよい。
本実施例の発電装置は、部品や装置の故障がない限り、他からの電力の供給を受けずに発電を継続することが可能になり、小型モーターと小径の歯車を使用し小型化した家庭用などの発電装置から大型のモーターと大径の歯車を使用した大型発電装置まで、使用範囲の広い発電装置を提供できる。
図3及び図4は、本発明の第2実施例を示す説明図である。本実施例では歯車式発電装置を風力発電装置と組合わせ、歯車21の駆動源としてプロペラの回転を駆動源としたことを特徴とする。尚、以下の実施例では図1と同一の部分には同一の符号を符す。
図3は風力発電装置のナセル8内の説明図である。従来の風力発電装置はプロペラの回転は増速装置9により回転数を上げて後の発電機10により発電されて外部の変電所などへ送電されている。本実施例では増速装置9と発電機10の間の回転軸に傘歯車11を設け、下部に傘歯車12を噛み合わせている。傘歯車12はプロペラを風向きにより方向変換させる図示しないヨー駆動装置によりナセル8が回転する中心に設置され、タワー13下方まで伸びた回転軸14が接続されている。傘歯車11は中心から傘歯車12の歯と噛み合う部分まで位置をずらして設置されており、ヨー駆動装置により回転するナセル8と共に回転しても傘歯車12に噛み合ったまま位置を移動できる。これにより、風向きによりナセル8が方向を変えても傘歯車11と12は噛み合った状態で回転軸14に回転を伝えられる。また、この時点で傘歯車11と12の径の違いにより、増速装置9で増速された回転数より回転軸14の回転数は多くなる。
図4はタワー13内の回転軸14と歯車式発電装置とを説明した図である。回転軸14の回転は歯車が内蔵された回転方向変換装置15により歯車駆動用回転軸17に伝えられ歯車21を回転させる。歯車駆動用回転軸17及び歯車21は回転軸支持台18,19,20で支えられている。歯車21の回転は発電機駆動用歯車3でさらに増速され発電機4を駆動する。発電機4は支持台22に固定されて取り付けられている。支持台22は支持枠23により固定されている。これら歯車式発電装置はグリスアップした歯車部や軸受けなどの回転部分と発電機を風雨から守る為、収納箱24に収納されている。
これにより、従来の風力発電のナセル8内の発電機10よりも増速された回転数で各発電機4を駆動することができる。なお、発電機4の数は本実施例でも8台としているが、台数を増減することは自由にしてよい。
以上の如く、本実施例では従来の風力発電装置の発電機10の電力に歯車式発電装置の8台の発電機の電力が加わり、大幅な発電力の向上を実現できる。
図5は、本発明の第3実施例を示す説明図である。本実施例では自動車用モーター29の駆動力で走行する自動車25に歯車式発電装置26を装備したことを特徴とする。
歯車式発電装置26は実施例1のはずみ車式歯車1を通常の歯車に変更した図示しない歯車及び発電機駆動用歯車と前記歯車を駆動する駆動モーター2と発電機4とからなっており、歯車を横にし、その下側に駆動モーター2と発電機4を8台接続して設置している。
本実施例では、駆動モーター2の電源は自動車用モーター29の電源である蓄電池28と共用しており駆動モーター2は制御装置27を介して蓄電池28より電力を受けて駆動する。各発電機4からの電力は制御装置27を介して蓄電池28へ送られる。自動車用モーター29は蓄電池28の電力により駆動し自動車25を走行させる。
これにより、自動車用モーター29の力で走る自動車25として外部からの電力を必要とせずに走行することが可能になる。また、歯車式発電装置26は自動車25の走行、停止に関わらず常に電力を蓄電池28に供給できるので、停車中でもライトや空調機器などを電力不足の心配なしに使用できる。また、自動車25の外部へ電気を供給することも自由にできる。
図6及び図7は、本発明の第4実施例を示す説明図である。本実施例では電動二輪車の駆動源となるモーター30の回転軸を歯車31の駆動源としたことを特徴とする。
図6は、モーター30と歯車31の取り付け位置を平面的にみた説明図である。モーター30とフロントスプロケット32の間に歯車31を設けている。この歯車31の上部に発電機駆動用歯車3を2個噛み合わせモーター30上部に発電機4を2台設置している。
図7は、歯車31と発電機4の関係を電動二輪車の右側面からみた説明図である。電動二輪車が走行する時にはモーター30が駆動すると同時にフロントスプロケット32が回転し、チェーン33によりリアスプロケット33が回転するが、歯車31も同時に回転し発電機駆動用歯車3がモーター30の回転速度よりも早い回転速度で回転し発電機4を回転させる。発電機4の出力は任意でよいが、2台合わせてモーター30の出力よりも大きいことが望ましい。
これにより、1台のモーター30でより高回転の発電機4を2台駆動することが可能になり、走行しながら搭載されている蓄電池へ充電できるため電動二輪車の蓄電池への外部からの充電が必要なくなる。なお、発電機4からの電力は蓄電池へ供給する他にモーター30へ直接供給することも自由にしてよい。
図8は、本発明の第5実施例を示す要部説明図である。第1実施例から第4実施例までのはずみ車式歯車1と歯車21及び31は、発電機用歯車3と噛み合わせて発電機4に動力を伝えたが、本実施例では歯車の代わりをプーリー35とし、発電機駆動用歯車3の代わりに発電機駆動用ローラー36を用いて接触させる面を平面にし、面接触で回転力を発電機4に伝えることを特徴とする。
図8では、外周の面が平面なプーリー35に発電機駆動用ローラー36を接触させプーリー35の回転を発電機駆動用ローラー36から軸で繋がれた発電機4に伝えることを示している。発電機駆動用ローラー36の回転軸は金属で表面にゴムを接着している。
これにより歯車の錆止めや潤滑油などの油脂類の使用を減らすことができる。尚、プーリー35の外周面と接触する発電機駆動用ローラー36の表面の材質は本実施例ではゴムを使用したが、これ以外にも接触面の材質は摩擦係数の高い材質ならばシリコン樹脂など自由な材質を使用することができる。また、プーリー35の表面にも摩擦係数の高い材質を敷設することも自由にしてよい。
図9は本発明の第6実施例を示す説明図である。
直径の大きいプーリー37と直径の小さいプーリー39にベルト38を掛けて連動するように構成し、プーリー37の回転軸には駆動モーター2を配置してプーリー37を回転させる。プーリー37の外周のベルト38部に発電機駆動用ローラー36を5個設置させベルト38が掛かかっていない部分に発電機駆動用ローラー36を3個設置させている。さらに、プーリー37とプーリー39の間のベルト38部分に発電機駆動用ローラー36を8個設置させている。発電機駆動用ローラー36の回転軸は発電機4と連結されており発電機駆動用ローラー36の回転と共に発電機4も回転する。なお、本実施例ではプーリー37の直径は発電機駆動用ローラー36の直径の10倍の大きさとする。
駆動モーター2が回転するとプーリー37も同じ回転数で回転するため直径が大きいぶん回転速度も速くなりベルト38も同じ速度で回転する。プーリー37に掛かっているベルト38部に設置されている5個の発電機駆動用ローラー36とプーリー37に直接設置されている3個の発電機駆動用ローラー36はプーリー37の直径と発電機駆動用ローラー36の直径の比率によりプーリー37の1回転で10回転することになる。ベルト38の速度もプーリー37の回転速度と同じ為、ベルト38部に設置されている8個の発電機駆動用ローラー36も同じ回転速度で回転する。
これにより、駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で計16台の発電機4を回転させることができ、1台の駆動モーター2で効率のよい発電が可能になる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は上記に限らず種々の駆動源に適用でき、また種々の設計変更が可能である。例えば、第1実施例では発電機4は8台取り付けたが、はずみ車式歯車1に空いた場所があれば8台以上でもよく、図2の如く発電機駆動用歯車3の両側に発電機4を設置することで、16台以上の発電機4を設置することが可能になる。また、実施例2から6で説明している駆動モーター2及び発電機4の種類も実施例1と同様に各装置の大きさなどにより自由にしてよい。
また第1実施例では、はずみ車式歯車1の外周に歯を設けたが、これに限らずはずみ車式歯車1の片側又は両側に設けることも出来る。この際はなるべく外周に近い両側に設けることで外周の歯と同様の回転速度を持たせる事が出来る。
また実施例1では、はずみ車式歯車1を1台で説明したが、これに限らず同じ駆動モーター2の回転軸を伸ばし、はずみ車式歯車1を2連、3連となるように回転軸に取り付けることもできる。尚この連結式は、はずみ車式ではない歯車にも適用できる。また、歯車の代わりとなるプーリーにも適用できる。また、同様に実施例2では風力発電装置のタワー13に歯車式発電装置を1台設置したが、これに限らず回転方向変換装置15から90度間隔に4方向に歯車用回転軸17を伸ばすことで、タワー13周囲に4台の歯車式発電装置を設置することが可能になる。これにより、より効率の高い発電装置を提供できる。
また、歯車21は風力発電装置のプロペラ先端部に円状に取り付けることもできる。これにより、プロペラの長さの約2倍の直径を有する歯車を駆動させることができる。
また、実施例3では乗り物に搭載する代表的な例として自動車25に歯車式発電装置26を搭載した例を説明したが、これに限らず航空機、船舶、電車など殆どの乗り物に搭載又は装備することができる。
また、実施例4では電動二輪車を駆動するモーター30に歯車31を取り付けたが、これ以外に電動自転車や電気自動車などから船舶、航空機などの乗り物を駆動するモーターにも自由に適用できる。また、歯車31に発電機4を3台以上設置する事も自由にできる。
また、実施例6ではプーリー37と39の間のベルト38部分に発電機4を8個設置しているが、これに限らずプーリー間を長くするほどベルト38に設置出来る発電機4の台数を増やすことができる。また、プーリー37と39も駆動モーター2の回転軸を伸ばして2連、3連と連結することもできる。
また、上記実施例の各歯車、プーリー、ローラー及びベルトの形状は、従来から動力を効率よく伝えるように設計されている形状でよい。例えば歯車、又はプーリーのリムを高くする。又はプーリーの形状をV型にし、これに合わせるローラー、ベルトの形状も同様にするなど自由にしてよい。
また、歯車及びプーリーの駆動源も上記実施例に限らず、蒸気圧、水流を利用した駆動源から自動車、電車などの車軸、又は車輪に取り付けて歯車を駆動させることもできる。
発電する為の燃料、電力などを必要としない自力発電型で小型の家庭用から大型の産業用の発電装置まで、使用目的により幅の広い発電出力を備えた発電装置を提供できる。
また、歯車などの大きさを設置場所に応じて変更出来るため、自動車、船舶、航空機、電車などの乗り物に対応した容積で搭載することもできる。
また、歯車及びプーリーの駆動源として、モーター、風力以外にも既存の駆動源を使うことができるので既存の発電設備の発電効率を向上させることができる。
1 はずみ車式歯車
2 駆動モーター
3 発電機駆動用歯車
4 発電機
5 駆動モーター電源用発電機
6 制御装置
7 蓄電池
8 ナセル
9 増速装置
10 発電機
11 傘歯車
12 傘歯車
13 タワー
14 回転軸
15 回転方向変換装置
16 軸受
17 歯車駆動用回転軸
18 回転軸支持台
19 回転軸支持台
20 回転軸支持台
21 歯車
22 発電機固定台
23 支持枠
24 収納箱
25 自動車
26 歯車式発電装置
27 制御装置
28 蓄電池
29 自動車用モーター
30 モーター
31 歯車
32 フロントスプロケット
33 チェーン
34 リアスプロケット
35 プーリー
36 発電機駆動用ローラー
37 プーリー
38 ベルト
39 プーリー
本発明は、一つの回転軸の回転から、回転を高めて2台以上の発電機を駆動させる発電装置に関する。
発電効率を目的とした発電装置に関する提案は従来から種々ある。例えば文献1ではモーターでフライホィールを回転させ回転が一定速度になったらモーターをとめ遠心力による慣性を利用して発電機を回転させ、フライホィールの回転が落ちてきたら再びモーターを駆動させフライホィールを回転させ、これを繰り返して発電を継続する。文献2では
風力発電装置の塔の中に大中小の数個の歯車を連結して設置し、一番小さい歯車をモーターで回し回転を大きい歯車に伝え、この歯車から風力発電装置のプロペラに伝えてプロペラを回転させ、ナセル内の発電機を駆動させるという提案がある。
特開2007−82387号公報 特開2012−219813号公報
しかし、特許文献1では発電機の回転軸がフライホィールと同軸である為、モーターと同じ回転数でしか発電機を駆動できない。また、文献2では発電機はナセル内の発電機を用いるだけである。
本発明は、1台のモーターの回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸を使用し、これらの回転軸の回転数より高い回転数で駆動できる発電機を2台以上駆動させることが可能な高い発電効率を備えた発電装置を提供することを課題とする。
電動モーターの回転軸、又は他の動力源により回転する回転軸に、回転軸の直径よりも大きい歯車を取り付け、発電機の回転軸に繋がっている発電機駆動用歯車を2個以上、前記大きい歯車に噛み合わせる。なお、発電機駆動用歯車の直径は前記大きい歯車の直径の2分の1以下の直径とする。
1台のモーター、又は1本の回転軸で2台以上の発電機を、元の回転数よりも高回転で駆動させることが可能になる。
また、歯車と発電機駆動用歯車、又はプーリーと発電機駆動用ローラーの直径の比率を自由に変えることが出来る為、発電機の台数及び発電出力も目的により任意に設定できる。さらに、チェーン、又はベルトを掛ける歯車間、又はプーリー間を長くするほど、発電機を多く設置できので大出力の発電装置を提供できる。
また、歯車又はプーリーに沿って発電機を円状に設置できる為、設置面積、又は発電装置の容積を少なく出来る。さらに歯車を縦にも横にもできる為、設置場所及び搭載する乗り物などに広く対応出来る。
本発明の第1実施例を示す説明図である。 図2は第1実施例の発電機駆動用歯車の説明図である。 本発明の第実施例を示す説明図である。 本発明の第実施例を示す説明図である。 本発明の第実施例を示す説明図である。 本発明の第実施例を示す要部説明図である。 本発明の第実施例を示す説明図である
発電効率を高める為に、回転軸の2倍以上の直径の歯車またはプーリーを回転軸に取り付ける。この歯車またはプーリーに、前記歯車またはプーリーの直径の2分の1以下の発電機駆動用の歯車またはローラーを接続する。これにより、元の回転軸の回転数の2倍以上の回転数で発電できる発電機を、歯車またはプーリーの外周に2台以上設置することが可能になる。
図1は、本発明の第1実施例を示す説明図である。電気により回転する駆動モーター2をはずみ車式歯車1の駆動源とするもので、1ははずみ車式歯車、2は駆動モーター、3は発電機駆動用歯車、4は発電機、5は駆動モーター電力供給用発電機、6は制御装置、7は蓄電池である。駆動モーター2の回転軸には、駆動モーター2の回転軸の直径の10倍大きい直径を有するはずみ車式歯車1を取り付けてある。このはずみ車式歯車1に発電機駆動用歯車3を噛み合わせてある。この発電機駆動用歯車3は発電機4と回転軸が直結されていて、直径がはずみ車式歯車の10分の1となっている。
これにより駆動モーター2の1回転は、はずみ歯車1の1回転になり、噛み合わせている発電機駆動用歯車3の回転数は10回転となり直結されている発電機4も発電機駆動用歯車3と同じ回転数で発電することができる。つまり駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で発電機を駆動させることが出来る。
本実施例では、この発電機駆動用歯車3をはずみ車式歯車1の外周に8台設置しており、その内の1台の発電機は駆動モーター電源用発電機5として、制御装置6を介して蓄電池7に電力を供給している。蓄電池7からは制御装置6を介して駆動モーター2へ電力を供給する。他の7台の発電機4は外部へ電力を供給する。
発電機4の出力は任意でよいが駆動モーター2の出力と同等かより大きいほうがよい。また、駆動モーター電力供給用発電機5の出力も同等であればこの1台で電力を賄えるが、もしも小さい場合は他の発電機4からも蓄電池7に供給することができる。また、駆動モーター2及び発電機4、5の種類も各歯車式発電装置により任意にできる。
本実施例では一旦駆動したら長時間発電し続ける発電装置用として、はずみ車式歯車1を用いたことを特徴とする。はずみ車の目的は駆動と負荷の差によって発生する回転数の変動を少なくするために使われる。このはずみ車の外周に歯車の歯を刻んだもので、これによって回転数が一定で安定した発電を続けることができる目的を持っている。また、モーター2の運転、停止は頻繁に行わない為、はずみ車の慣性回転力により馬力やトルクの小さいモーター2でも使用できる。
また、本実施例では発電機駆動用歯車3の片側に回転軸を設け発電機4に接続したが、さらに発電力を増す方法として、図2のように両側に回転軸を設けることで1個の発電機駆動用歯車3で発電機を2台駆動させ発電力を倍増させることができる。
また本実施例では、はずみ車式歯車1を縦にして説明したが、設置する場所、又は環境によって、これを横又は水平にすることもできる。さらに、はずみ車式歯車1の下側に駆動モーター2と発電機4を設置することで、より小型化した発電装置を提供できる。これは、はずみ車式歯車1を縦にした場合も適用できる。また、はずみ車式歯車1及び駆動モーター2や発電機4など本実施例の各装置の固定方法、又は設置方法は設置場所及び各装置の大小により任意にしてよい。
本実施例の発電装置は、部品や装置の故障がない限り、他からの電力の供給を受けずに発電を継続することが可能になり、小型モーターと小径の歯車を使用し小型化した家庭用などの発電装置から大型のモーターと大径の歯車を使用した大型発電装置まで、使用範囲の広い発電装置を提供できる。
は、本発明の第実施例を示す説明図である。本実施例では自動車用モーター12の駆動力で走行する自動車に歯車式発電装置を装備したことを特徴とする。
歯車式発電装置は実施例1のはずみ車式歯車1を通常の歯車に変更した図示しない歯車及び発電機駆動用歯車と前記歯車を駆動する駆動モーター2と発電機4とからなっており、歯車を横にし、その下側に駆動モーター2と発電機4を8台接続して設置している。
本実施例では、駆動モーター2の電源は自動車用モーター12の電源である蓄電池11と共用しており駆動モーター2は制御装置10を介して蓄電池11より電力を受けて駆動する。各発電機4からの電力は制御装置10を介して蓄電池11へ送られる。自動車用モーター12は蓄電池11の電力により駆動し自動車を走行させる。
これにより、自動車用モーター12の力で走る自動車として外部からの電力を必要とせずに走行することが可能になる。また、歯車式発電装置は自動車の走行、停止に関わらず常に電力を蓄電池11に供給できるので、停車中でもライトや空調機器などを電力不足の心配なしに使用できる。また、自動車の外部へ電気を供給することも自由にできる。
及び図は、本発明の第実施例を示す説明図である。本実施例では電動二輪車の駆動源となるモーター13の回転軸を歯車14の駆動源としたことを特徴とする。
は、モーター13と歯車14の取り付け位置を平面的にみた説明図である。モーター13とフロントスプロケット15の間に歯車14を設けている。この歯車14の上部に発電機駆動用歯車3を2個噛み合わせモーター13上部に発電機4を2台設置している。
は、歯車14と発電機4の関係を電動二輪車の右側面からみた説明図である。電動二輪車が走行する時にはモーター13が駆動すると同時にフロントスプロケット15が回転し、チェーン16によりリアスプロケット17が回転するが、歯車14も同時に回転し発電機駆動用歯車3がモーター13の回転速度よりも早い回転速度で回転し発電機4を回転させる。発電機4の出力は任意でよいが、2台合わせてモーター13の出力よりも大きいことが望ましい。
これにより、1台のモーター13でより高回転の発電機4を2台駆動することが可能になり、走行しながら搭載されている蓄電池へ充電できるため電動二輪車の蓄電池への外部からの充電が必要なくなる。なお、発電機4からの電力は蓄電池へ供給する他にモーター13へ直接供給することも自由にしてよい。
は、本発明の第実施例を示す要部説明図である。第1実施例から第実施例までのはずみ車式歯車1と歯車14は、発電機駆動用歯車3と噛み合わせて発電機4に動力を伝えたが、本実施例では歯車の代わりをプーリー18とし、発電機駆動用歯車3の代わりに発電機駆動用ローラー19を用いて接触させる面を平面にし、面接触で回転力を発電機4に伝えることを特徴とする。
では、外周の面が平面なプーリー18に発電機駆動用ローラー19を接触させプーリー18の回転を発電機駆動用ローラー19から軸で繋がれた発電機4に伝えることを示している。発電機駆動用ローラー19の回転軸は金属で表面にゴムを接着している。
これにより歯車の錆止めや潤滑油などの油脂類の使用を減らすことができる。尚、プーリー18の外周面と接触する発電機駆動用ローラー19の表面の材質は本実施例ではゴムを使用したが、これ以外にも接触面の材質は摩擦係数の高い材質ならばシリコン樹脂など自由な材質を使用することができる。また、プーリー18の表面にも摩擦係数の高い材質を敷設することも自由にしてよい。
は本発明の第実施例を示す説明図である。
直径の大きいプーリー20と直径の小さいプーリー22にベルト21を掛けて連動するように構成し、プーリー20の回転軸には駆動モーター2を配置してプーリー20を回転させる。プーリー20の外周のベルト21部に発電機駆動用ローラー19を5個設置させベルト21が掛かかっていない部分に発電機駆動用ローラー19を3個設置させている。さらに、プーリー20とプーリー22の間のベルト21部分に発電機駆動用ローラー19を8個設置させている。発電機駆動用ローラー19の回転軸は発電機4と連結されており発電機駆動用ローラー19の回転と共に発電機4も回転する。なお、本実施例ではプーリー20の直径は発電機駆動用ローラー19の直径の10倍の大きさとする。
駆動モーター2が回転するとプーリー20も同じ回転数で回転するため直径が大きいぶん回転速度も速くなりベルト21も同じ速度で回転する。プーリー20に掛かっているベルト21部に設置されている5個の発電機駆動用ローラー19とプーリー20に直接設置されている3個の発電機駆動用ローラー19はプーリー20の直径と発電機駆動用ローラー19の直径の比率によりプーリー20の1回転で10回転することになる。ベルト21の速度もプーリー20の回転速度と同じ為、ベルト21部に設置されている8個の発電機駆動用ローラー19も同じ回転速度で回転する。
これにより、駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で計16台の発電機4を回転させることができ、1台の駆動モーター2で効率のよい発電が可能になる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は上記に限らず種々の駆動源に適用でき、また種々の設計変更が可能である。例えば、第1実施例では発電機4は8台取り付けたが、はずみ車式歯車1に空いた場所があれば8台以上でもよく、図2の如く発電機駆動用歯車3の両側に発電機4を設置することで、16台以上の発電機4を設置することが可能になる。また、実施例2からで説明している駆動モーター2及び発電機4の種類も実施例1と同様に各装置の大きさなどにより自由にしてよい。
また第1実施例では、はずみ車式歯車1の外周に歯を設けたが、これに限らずはずみ車式歯車1の片側又は両側に設けることも出来る。この際はなるべく外周に近い両側に設けることで外周の歯と同様の回転速度を持たせる事が出来る。
また実施例1では、はずみ車式歯車1を1台で説明したが、これに限らず同じ駆動モーター2の回転軸を伸ばし、はずみ車式歯車1を2連、3連となるように回転軸に取り付けることもできる。尚この連結式は、はずみ車式ではない歯車にも適用できる。また、歯車の代わりとなるプーリーにも適用できる。
また、実施例では乗り物に搭載する代表的な例として自動車に歯車式発電装置を搭載した例を説明したが、これに限らず航空機、船舶、電車など殆どの乗り物に搭載又は装備することができる。
また、実施例では電動二輪車を駆動するモーター13に歯車14を取り付けたが、これ以外に電動自転車や電気自動車などから船舶、航空機などの乗り物を駆動するモーターにも自由に適用できる。また、歯車14に発電機4を3台以上設置する事も自由にできる。
また、実施例ではプーリー2022の間のベルト21部分に発電機4を8個設置しているが、これに限らずプーリー間を長くするほどベルト21に設置出来る発電機4の台数を増やすことができる。また、プーリー2022も駆動モーター2の回転軸を伸ばして2連、3連と連結することもできる。
また、上記実施例の各歯車、プーリー、ローラー及びベルトの形状は、従来から動力を効率よく伝えるように設計されている形状でよい。例えば歯車、又はプーリーのリムを高くする。又はプーリーの形状をV型にし、これに合わせるローラー、ベルトの形状も同様にするなど自由にしてよい。
発電する為の燃料、電力などを必要としない自力発電型で小型の家庭用から大型の産業用の発電装置まで、使用目的により幅の広い発電出力を備えた発電装置を提供できる。
また、歯車などの大きさを設置場所に応じて変更出来るため、自動車、船舶、航空機、電車などの乗り物に対応した容積で搭載することもできる。
1 はずみ車式歯車
2 駆動モーター
3 発電機駆動用歯車
4 発電機
5 駆動モーター電源用発電機
6 制御装置
7 蓄電池
自動車
歯車式発電装置
10 制御装置
11 蓄電池
12 自動車用モーター
13 モーター
14 歯車
15 フロントスプロケット
16 チェーン
17 リアスプロケット
18 プーリー
19 発電機駆動用ローラー
20 プーリー
21 ベルト
22 プーリー
本発明は、一つの駆動モーターを駆動源として2台以上の発電機を駆動させ、しかも発電機の回転を高めることで効率的に発電できるようにし、また発電した電力の一部を駆動モーターに供給することで、他への電力を供給しながらも継続的に発電できるようにした継続発電装置に関する。
発電効率を目的とした発電装置に関する提案は従来から種々ある。例えば特許文献1ではモーターでフライホィールを回転させ回転が一定速度になったらモーターを停止し、遠心力による慣性を利用して発電機を回転させ、フライホィールの回転が落ちてきたら再びモーターを駆動させフライホィールを回転させるものとして、これを繰り返して発電を継続するとする特許文献2では風力発電装置の塔の中に大中小の数個の歯車を連結して設置し、一番小さい歯車をモーターで回してその回転を大きい歯車に伝え、この歯車から風力発電装置のプロペラに伝えてプロペラを回転させ、ナセル内の発電機を駆動させるとする
特開2007−82387号公報 特開2012−219813号公報
しかし、特許文献1では発電機の回転軸がフライホィールと同軸であるため、モーターと同じ回転数でしか発電機を駆動できない。また、特許文献2では発電機はナセル内の発電機を用いるだけであって、いずれも効率的に発電できるものではない。
そこで本発明は上述したような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、1台の駆動モーターの駆動により回転する回転軸に、この回転軸の回転数より高い回転数で駆動できるようにした発電機を2台以上駆動させることで、高い発電効率を得ることができ、しかも発電機で発電した電力の一部を前記駆動モーターに供給することで、他への電力を供給しながらも外部電力の供給なしに継続して発電できる継続発電装置を提供することを課題とする。
上記した本発明の課題を達成するため、本発明にあっては、駆動モーターと、この駆動モーターの駆動力で回転される2台以上の発電機とから成り、駆動モーターの回転軸には、回転軸の直径より大きい直径を有するはずみ車式とした駆動歯車あるいは駆動プーリーを取り付け、発電機は、駆動歯車に伝達されてあるいは駆動プーリーに伝達されて回転されるよう、駆動歯車あるいは駆動プーリーの直径の2分の1以下の直径を有する発電機駆動用歯車あるいは発電機駆動用ローラーが取り付けられていて、駆動モーターの1回転で発電機は2回転以上回転されるようにすると共に、発電機の少なくとも1つはその発電機によって発電された電力を前記駆動モーターの電源として供給するようにしてあって、前記駆動歯車と発電機駆動用歯車とは歯車同士で噛み合っているか、チェーンによって伝達されるかしてあり、また駆動プーリーと発電機駆動用ローラーとは面接触しているか、ベルトによって伝達されるかしてあることを特徴とする。
発電機駆動用歯車あるいは発電機駆動用ローラーの両側に回転軸を伸ばし、発電機駆動用歯車あるいは発電機駆動用ローラーの両側で発電機を駆動させるようにして構成することができる。
駆動歯車と発電機駆動用歯車とを伝達するチェーンには、2台以上の発電機の発電機駆動用歯車を噛み合わせて構成することができる。
駆動プーリーと発電機駆動用ローラーとを伝達するベルトには、2台以上の発電機の発電機駆動用ローラーを面接触して構成することができる。
駆動モーターの回転軸には、はずみ車式の駆動歯車あるいは駆動プーリーを2連、3連に取り付けて構成することができる。
自動車、船舶、航空機などの乗り物に装備または搭載して構成することができる。
本発明は以上に説明したように構成されているから、1台の駆動モーターで2台以上の発電機を、元の駆動モーターの回転数よりも高回転で駆動させることが可能になる。さらに、数台ある発電機のうち一部の発電機の電力を駆動モーターの駆動用電力として使うことができるため、外部へ電力を供給しながらも、外部からの電力補充なしに駆動モーターを回し続けることが可能であり、継続的な発電が可能である。
また、駆動歯車と発電機駆動用歯車、又は駆動プーリーと発電機駆動用ローラーの直径の比率を自由に変えることができるため、発電機の台数及び発電出力も目的により任意に設定できる。さらに、チェーンを掛ける歯車間、又はベルトを掛けるプーリー・ローラー間を長くするほど、発電機を多く設置できので大出力の発電装置を提供できる。
また、駆動歯車又は駆動プーリーに沿って発電機を円状に設置できるため、設置面積、又は発電装置の容積を少なくできる。さらに駆動歯車、発電機駆動用歯車、又は駆動プーリー、発電機駆動用ローラーを縦方向にも横方向にも配置できるため、設置場所及び搭載する乗り物などに広く対応できる。
本発明の第1実施例を示す説明図である。 第1実施例の発電機駆動用歯車の説明図である。 本発明の第2実施例を示す説明図である。 本発明の第3実施例を示す説明図である。 本発明の第3実施例を示す説明図である。 本発明の第4実施例を示す要部説明図である。 本発明の第5実施例を示す説明図である
図に示すように本発明にあっては、発電効率を高めるために、1台の駆動モーター2によって2台以上の発電機4を駆動回転させるのである。すなわち、1台の駆動モーター2の回転軸に、この回転軸の直径の2倍以上の直径に形成した駆動歯車(1)または駆動プーリー(35)を取り付ける。この駆動歯車または駆動プーリーに、これらの駆動歯車または駆動プーリーの直径の2分の1以下の発電機駆動用歯車3または発電機駆動用ローラー36が発電機4それぞれに取り付けられていて、駆動歯車と発電機駆動用歯車、あるいは駆動プーリーと発電機駆動用ローラーとを接続する。これにより、駆動モーター2の元の回転軸の回転数の2倍以上の回転数で発電できる発電機を、駆動歯車または駆動プーリーの外周に2台以上設置することが可能になる。さらに、設置した発電機4の中の任意の台数の発電機4の電力を駆動モーター2に供給する。
図1は、本発明の第1実施例を示す説明図である。電気により回転する駆動モーター2をはずみ車式歯車1の駆動源とするもので、駆動歯車であるはずみ車式歯車1は駆動モーター2の回転軸に取り付けられており、発電機4それぞれに固着された発電機駆動用歯車3がはずみ車式歯車1に噛み合うことで、回転されるようにしてある。また、発電機4のうちの少なくとも1台が、駆動モーター3に電力を供給する駆動モーター電力供給用発電機5としてある。尚、図中符号6は制御装置、7は蓄電池である。
駆動モーター2の回転軸に取り付けたはずみ車式歯車1は、駆動モーター2の回転軸の直径の10倍大きい直径を有していて、このはずみ車式歯車1に発電機駆動用歯車3を噛み合わせてある。この発電機駆動用歯車3は発電機4と回転軸が直結されていて、直径がはずみ車式歯車1の10分の1となっている。
これにより駆動モーター2の1回転は、はずみ車式歯車1の1回転になり、噛み合わせている発電機駆動用歯車3の回転数は10回転となり直結されている発電機4も発電機駆動用歯車3と同じ回転数で発電することができる。つまり駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で発電機4を駆動させることができる。
本実施例では、この発電機駆動用歯車3をはずみ車式歯車1の外周に8台設置しており、その内の1台の発電機は駆動モーター電源用発電機5として、制御装置6を介して蓄電池7に電力を供給している。蓄電池7からは制御装置6を介して駆動モーター2へ電力を供給する。これにより、外部からの電力を必要とせずに駆動モーター2を駆動し続けることができる。他の7台の発電機4は外部へ電力を供給する。
発電機4の出力は任意でよいが、駆動モーター2の出力と同等かより大きいほうがよい。また、駆動モーター電力供給用発電機5の出力も同等であればこの1台で電力を賄えるが、もし小さい場合は他の発電機4からも蓄電池7に供給するようにしてもよい。また、駆動モーター2及び発電機4,5の種類も各歯車式発電装置により任意にできる。
本実施例では一旦駆動したら長時間発電し続ける発電装置用として、はずみ車式歯車1を用いたことを特徴とする。はずみ車式歯車1を使用することによって駆動と負荷との差によって発生する回転数の変動を少なくすることができる。このはずみ車式歯車1の外周に刻んだ歯車によって回転数が一定で、安定した発電を続けることができ。また、駆動モーター2の運転、停止は頻繁に行わないため、はずみ車式歯車1の慣性回転力により馬力やトルクの小さい駆動モーター2でも使用できる。
また、本実施例では発電機駆動用歯車3の片側に回転軸を設けて1個の発電機4に接続したものとして説明されるが、さらに発電力を増す方法として、図2のように発電機駆動用歯車3の両側に回転軸を設けることで1個の発電機駆動用歯車3によって発電機を2台駆動させ発電力を倍増させることができる。
また本実施例では、はずみ車式歯車1を鉛直方向に沿う縦に配置する構成として説明したが、設置する場所、又は環境によって、これを水平方向に沿う横又は水平に配置することもできる。さらに、はずみ車式歯車1の下側に駆動モーター2と発電機4を設置することで、より小型化した発電装置を提供できる。これは、はずみ車式歯車1を縦にした場合も適用できる。また、はずみ車式歯車1及び駆動モーター2や発電機4など本実施例の各装置の固定方法又は設置方法は設置場所及び各装置の大小により任意にしてよい。
本実施例の発電装置は、部品や装置の故障がない限り、他からの電力の供給を受けずに発電を継続することが可能であり、小型モーターと小径の歯車を使用することで小型化した家庭用などの発電装置として構成できるのみならず、大型のモーターと大径の歯車を使用することで大型化した大型発電装置とすることもでき、使用範囲の広い発電装置を提供できる。
図3は、本発明の第2実施例を示す説明図である。本実施例では蓄電池11から供給された電力によって自動車用モーター12を駆動するようにした自動車8において、自動車用モーター12の駆動力で走行する自動車8に歯車式発電装置9を装備したことを特徴とする。
歯車式発電装置9は、実施例1のはずみ車式歯車1を通常の歯車に変更した図示しない歯車及び発電機駆動用歯車と、前記歯車を駆動する駆動モーター2と、発電機4とからなっており、歯車を横にし、その下側に駆動モーター2と発電機4を台接続して設置している。これによって、駆動モーター2の駆動で発電機4を作動させ、発電機4によって得られる電力で駆動モーター2を駆動させる一方、蓄電池11に蓄電させる。
本実施例では、駆動モーター2の電源は自動車用モーター12の電源である蓄電池11と共用しており、駆動モーター2は制御装置10を介して蓄電池11から供給された電力によって駆動する。駆動モーター2の駆動によって作動される各発電機4にて得られた電力は制御装置10を介して蓄電池11へ送られる。この蓄電池11からの電力によって自動車用モーター12は駆動し自動車8を走行させる。
これにより、自動車用モーター12の力で走る自動車8として、外部からの電力を必要とせずに走行することが可能になる。また、歯車式発電装置9の発電機4は自動車8の走行、停止に関わらず常に電力を蓄電池11に供給できるので、停車中でもライトや空調機器などを、電力不足の心配なしに使用できる。また、自動車8の外部へ電気を供給することも自由にできる。
図4及び図5は、本発明の第3実施例を示す説明図である。本実施例では電動二輪車の駆動源となる駆動モーター13の回転軸に、発電機4を作動させる発電機駆動用歯車3を噛み合わせる駆動歯車14を取り付けたもので、駆動歯車14の回転によって発電機4を作動させることを特徴とする。
図4は、駆動モーター13と駆動歯車14の取り付け位置を平面的にみた説明図である。駆動モーター13と、この駆動モーター13の回転軸端に取り付けたフロントスプロケット15との間に駆動歯車14を設けている。そして、この駆動歯車14の上部に発電機駆動用歯車3を2個噛み合わせると共に、駆動モーター13上部に発電機4を2台設置している。
図5は、駆動歯車14と発電機4の配置関係を電動二輪車の右側面からみた説明図である。電動二輪車が走行する時には駆動モーター13が駆動すると同時にフロントスプロケット15が回転し、電動二輪車のリア側であるリアスプロケット17を、フロントスプロケット15・リアスプロケット17相互間に架け渡したチェーン16により回転させて走行するようにしてある。このとき、駆動歯車14も同時に回転し発電機駆動用歯車3が駆動モーター13の回転速度よりも早い回転速度で回転して、それぞれの発電機4を回転させる。発電機4の出力は任意でよいが、2台合わせて駆動モーター13の出力よりも大きいことが望ましい。
これにより、1台の駆動モーター13でより高回転の発電機4を2台駆動することが可能になり、走行しながら搭載されている図示を省略した蓄電池へ充電できるため電動二輪車の蓄電池への外部からの充電が必要なくなる。なお、発電機4からの電力は蓄電池へ供給する他に駆動モーター13へ直接供給することも自由にしてよい。
図6は、本発明の第4実施例を示す要部説明図である。第1実施例から第3実施例までのはずみ車式歯車1と駆動歯車14は、発電機駆動用歯車3と噛み合わせて発電機4に動力を伝えるものとして構成したが、本実施例では歯車の代わりプーリー18とし、発電機駆動用歯車3の代わりに発電機駆動用ローラー19を用いて接触させる面を平面にし、面接触で回転力を発電機4に伝えるように構成したことを特徴とする。
すなわち図6では、外周の面が平面なプーリー18に発電機駆動用ローラー19を接触させることで、プーリー18の回転を、発電機4の軸に繋がれた発電機駆動用ローラー19を介して発電機4に伝えることを示している。発電機駆動用ローラー19の回転軸は金属で、発電機駆動用ローラー19自体の表面にゴムを接着している。
これにより、第1実施例から第3実施例におけるような歯車の錆止めや潤滑油などの油脂類の使用を減らすことができる。尚、プーリー18の外周面と接触する発電機駆動用ローラー19の表面の材質は本実施例ではゴムを使用したが、これ以外にも接触面の材質は摩擦係数の高い材質ならばシリコン樹脂など自由な材質を使用することができる。また、プーリー18の表面にも摩擦係数の高い材質の素材接着することも自由にしてよい。
図7は本発明の第5実施例を示す説明図である。
駆動モーター2の回転軸に取り付けた直径の大きい駆動プーリー20と、所定箇所で軸支されている直径の小さいプーリー22にベルト21を掛けて連動するように構成すると共に、駆動プーリー20自体は、駆動モーター2の回転軸に取り付け配置されていて、駆動モーター2によって駆動プーリー20を回転させるようにしてある。プーリー20の外周のベルト21部に発電機駆動用ローラー19を5個設置させ、ベルト21が掛かかっていない部分にも発電機駆動用ローラー19を3個設置させている。さらに、駆動プーリー20とプーリー22の間のベルト21部分に発電機駆動用ローラー19を8個設置させている。発電機駆動用ローラー19は、発電機4の回転軸に取り付けられていて、駆動プーリー20、ベルト21によって回転される発電機駆動用ローラー19の回転によって発電機4も回転する。なお、本実施例では駆動プーリー20の直径は発電機駆動用ローラー19の直径の10倍の大きさとする。
駆動モーター2が回転すると駆動プーリー20も同じ回転数で回転するため直径が大きいぶん回転速度も速くなり、ベルト21も同じ速度で回転する。駆動プーリー20に掛かっているベルト21部に設置されている5個の発電機駆動用ローラー19と駆動プーリー20に直接設置されている3個の発電機駆動用ローラー19は駆動プーリー20の直径と発電機駆動用ローラー19の直径の比率により駆動プーリー20の1回転で10回転することになる。ベルト21の速度も駆動プーリー20の回転速度と同じため、ベルト21部に設置されている8個の発電機駆動用ローラー19も同じ回転速度で回転する。
これにより、駆動モーター2の回転数の10倍の回転数で計16台の発電機4を回転させることができ、1台の駆動モーター2で効率のよい発電が可能になる。尚、16台の発電機4のうち、任意の台数の発電機4の電力を駆動モーター2の駆動用の電源として使うことで、外部からの電力の供給なしに継続的に発電をすることが可能になる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は上記に限らず種々の駆動源に適用でき、また種々の設計変更が可能である。例えば、第1実施例では発電機4は8台取り付けたが、はずみ車式歯車1に空いた場所があれば8台以上でもよく、図2の如く発電機駆動用歯車3の両側に発電機4を設置することで、16台以上の発電機4を設置することが可能になる。また、実施例2から5で説明している駆動モーター2及び発電機4の種類も実施例1と同様に各装置の大きさなどにより自由にしてよい。
実施例1では、はずみ車式歯車1の外周に歯を設けたが、これに限らずはずみ車式歯車1の片側又は両側に設けることもできる。この際、はずみ車式歯車1のなるべく外周に近い両側に設けることで外周の歯と同様の回転速度を持たせることができる。
また、実施例1では、はずみ車式歯車1を1台で説明したが、これに限らず同じ駆動モーター2の回転軸を伸ばし、はずみ車式歯車1を2連、3連となるように回転軸に取り付けることもできる。尚この連結式は、はずみ車式ではない歯車にも適用できる。また、歯車の代わりとなるプーリーにも適用できる。また、図示を省略したが、回転軸を二つ以上に枝分かれさせて駆動歯車、又は駆動プーリーを2個以上設けることもできる。
また、実施例2では乗り物に搭載する代表的な例として自動車8に歯車式発電装置9を搭載した例を説明したが、これに限らず航空機、船舶、電車など殆どの乗り物に搭載又は装備することができる。
また、実施例3では電動二輪車を駆動する駆動モーター13に駆動歯車14を取り付けたが、これ以外に電動自転車や電気自動車などから船舶、航空機などの乗り物を駆動するモーターにも自由に適用できる。また、駆動歯車14に発電機4を3台以上設置する事も自由にできる。また、実施例2の自動車用モーター12や実施例3の駆動モーター13の回転軸を延長したり、方向を変えたり、2軸以上に枝分かれさせて歯車やプーリーを2個以上設けたりすることもできる。
また、実施例5では駆動プーリー20とプーリー22の間のベルト21部分に発電機4を8個設置しているが、これに限らずプーリー間を長くするほどベルト21に設置できる発電機4の台数を増やすことができる。また、駆動プーリー20とプーリー22も駆動モーター2の回転軸を伸ばして2連、3連と連結することもできる。
また、上記実施例の各歯車、プーリー、ローラー及びベルトの形状は、従来から動力を効率よく伝えるように設計されている形状でよい。例えば歯車、又はプーリーのリムを高くすることもできる。又はプーリーの形状をV型にし、これに合わせるローラー、ベルトの形状も同様にするなど自由にしてよい。
本発明によれば、発電するための燃料、電力などを必要としない自力発電型で小型の家庭用から大型の産業用の発電装置まで、使用目的により幅の広い発電出力を備えた継続発電装置を提供できる。また、歯車などの大きさを設置場所に応じて変更できるため、自動車、船舶、航空機、電車などの乗り物に対応した容積で搭載することもできる。
1 はずみ車式歯車
2 駆動モーター
3 発電機駆動用歯車
4 発電機
5 駆動モーター電源用発電機
6 制御装置
7 蓄電池
8 自動車
9 歯車式発電装置
10 制御装置
11 蓄電池
12 自動車用モーター
13 駆動モーター
14 駆動歯車
15 フロントスプロケット
16 チェーン
17 リアスプロケット
18 プーリー
19 発電機駆動用ローラー
20 駆動プーリー
21 ベルト
22 プーリー

Claims (9)

  1. モーターの回転軸に、前記回転軸の直径より大きい直径を有する歯車を取り付け、前記歯車に発電機と同じ回転軸で連結されている前記歯車の直径の2分の1以下の発電機駆動用歯車を、前記歯車に2個以上噛み合わせて設置することで発電機を2台以上駆動させる機能と制御手段と蓄電手段と送電手段とを備え、モーターの1回転で設置した2台以上の各発電機を2回転以上回転させることを特徴とする歯車式発電装置。
  2. 歯車をはずみ車式歯車としたことを特徴とする請求項1記載の歯車式発電装置。
  3. 発電機駆動用歯車の両側に回転軸を伸ばし、発電機駆動用歯車の両側で発電機を駆動させることを特徴とする請求項1、2記載の歯車式発電装置。
  4. 歯車を回転させる動力をモーター以外としたことを特徴とする請求項1、2、3記載の歯車式発電装置。
  5. 風力発電装置のプロペラの回転による動力を歯車を回転させる動力源としたことを特徴とする請求項4記載の歯車式発電装置。
  6. 自動車、船舶、航空機などの乗り物に装備、又は搭載したことを特徴とする請求項1から4記載の歯車式発電装置。
  7. 請求項1から6記載の歯車と発電機駆動用歯車による歯車同士の動力伝達方法に代わり、プーリー又はベルトとローラーを用いた面接触による動力伝達方法としたことを特徴とするプーリー式発電装置。
  8. 2個の歯車、又は2個のプーリーをチェーン、又はベルトで連結し、これらに発電機駆動用歯車、又は発電機駆動用ローラーを2個以上設置したことを特徴とする請求項1から7記載の歯車式発電装置及びプーリー式発電装置。
  9. 同一の動力源の回転軸に歯車、又はプーリーを2個以上取り付けたことを特徴とする請求項1から8記載の歯車式発電装置及びプーリー式発電装置。
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