JP2014181356A - 鋳鉄カムシャフトのオーステンパー連続処理プロセス - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、自動車のカムシャフトのカムロブ表面のように、他の装置機器要素と接する部分で高い抵抗や圧力を受けたり、高い荷重を受けるような部分の、機械装置機器要素に用いられる、黒鉛球状化鋳鉄製品の耐久性の向上する処理技術を鋳造造型工程と加工工程の間に設けることで連続的に処理することを可能とした装置を提供する。
【解決手段】鋳鉄カムシャフトを部分的にオーステンパー処理することによって、カムロブ3表面の基地を一時的にオーステナイト化させ、その後オーステナイトをベイナイト化し、残留オーステナイトを必要最小限とすることによって、鋳鉄表面にかかる高いストレスに耐え、周期的なストレスによる摩耗に対する高い抵抗を持ったカム表面を作ることが可能となるオーステンパー処理技術と、その処理技術を鋳鉄カムシャフトの選択的部位に施し、かつ連続的に処理を可能とする装置の改良発明である。
【選択図】図1
【解決手段】鋳鉄カムシャフトを部分的にオーステンパー処理することによって、カムロブ3表面の基地を一時的にオーステナイト化させ、その後オーステナイトをベイナイト化し、残留オーステナイトを必要最小限とすることによって、鋳鉄表面にかかる高いストレスに耐え、周期的なストレスによる摩耗に対する高い抵抗を持ったカム表面を作ることが可能となるオーステンパー処理技術と、その処理技術を鋳鉄カムシャフトの選択的部位に施し、かつ連続的に処理を可能とする装置の改良発明である。
【選択図】図1
Description
本発明は球状黒鉛鋳鉄部材(金属材料)のオーステンパ処理技術ならびにこれを用いた連続処理装置に関するものである。
例えば自動車エンジンのような高速回転でストレス(ヘルツ面圧など)を受け続ける、ローラーフォロアータイプ(回転軸受タイプ)のカムシャフトは、高いストレスにも耐えるために、従来から鋳鉄、パウダーメタル、鍛造等の鉄で製造されている。
特に、鋳鉄製のカムシャフトは効率的かつ、安価で容易に量産できることから従来から多用されている。ただ、鋳鉄製のカムシャフトは、パウダーメタルや鍛造と比較すると高い強度、高い抵抗力に対する耐摩耗性については劣る傾向がある。しかし、オーステンパー処理を施された鋳鉄製品は、高い強度、高い抵抗力に対する耐摩耗性があることは既知である。例えば、特許第2931956号 オーステンパードダクタイル鋳鉄の部分改質方法(独立行政法人産業技術総合研究所)によると、カムシャフト全体に複数の異なる温度条件で段階的なオーステンパ処理を施すことによって処理前よりも耐久性を改善し、所望する物性を得ることができる技術を発明している。同様な文献として、特許公開平5−112817ADI部品の熱処理方法 (中小企業事業団)などがある。
特に、鋳鉄製のカムシャフトは効率的かつ、安価で容易に量産できることから従来から多用されている。ただ、鋳鉄製のカムシャフトは、パウダーメタルや鍛造と比較すると高い強度、高い抵抗力に対する耐摩耗性については劣る傾向がある。しかし、オーステンパー処理を施された鋳鉄製品は、高い強度、高い抵抗力に対する耐摩耗性があることは既知である。例えば、特許第2931956号 オーステンパードダクタイル鋳鉄の部分改質方法(独立行政法人産業技術総合研究所)によると、カムシャフト全体に複数の異なる温度条件で段階的なオーステンパ処理を施すことによって処理前よりも耐久性を改善し、所望する物性を得ることができる技術を発明している。同様な文献として、特許公開平5−112817ADI部品の熱処理方法 (中小企業事業団)などがある。
以上のようにオーステンパー処理された鋳鉄品の組成分が解明され、それらの生成過程も判明されてきた。また、これら以前の特許や手法はカムシャフトローラーフォロアーの様な、回転接触する機械部品に適切な硬さを持つ鋳鉄材を、効率的な時間や廉価な総合コストで作ることについても述べ、明らかにしており、総合コスト&生産時間を減らす事が出来る、選択部位のみのオーステンパー化についても明らかにしている。
これら以前の特許については、オーステンパー処理された鋳鉄品の金属組織において、高い強度、高い抵抗力に対する耐摩耗性の機械的改質については述べているものの、それらに加え、鋳鉄の特長とする高い引張強度や靱性などの機械的性質も介在・両立させるためのオーステンパー処理の量産のための連続処理プロセスについては述べられていない。
金属組織における、残留オーステナイト、ベイナイトの量を意図的、選択的にコンロールができ、なおかつ極めて高度な機械的性質(高い強度、高い抵抗力、耐摩耗性、高引張強度、高靱性)を併せもつオーステンパードダクタイル鋳鉄を含む鋳鉄の量産製造を可能とした連続処理プロセスの技術の発明である。
まずここでいうところの鋳鉄カムシャフトその組成としては、重量比でいうところの炭素Cが3.0%〜4.0%、ケイ素Siが1.5%〜3.0%、マンガンMnが0.0%〜1.0%、銅Cuが0.5%〜1.0%、硫黄Sが0.02%Max、リンPが0.05%Max、マグネシウムMgが0.02%〜0.06%、クロムCrが0.1%Max、ニッケルNiが0.1%Max、アルミニウムAlが0.1%Max、スズSnが0.06%Max、モリブデンMoが0.1%Maxとし、残りの割合に相当する重量が鉄Feに相当して鋳鉄組織に含まれていることとする。
この熱処理は処理したい部分を、まず1段階目に温度条件として摂氏900℃〜1200℃でオーステナイト化を行う。その時間は1秒〜600秒の間とする。
加温後速やかに2段階目の温度に移行させる。(移行遅延時間は1秒〜10秒の範囲内とする)2段階目の温度条件として摂氏250℃〜400℃に減温、保持させる。2段階目の保持時間は1秒〜72000秒の間とする。その後、1秒〜4000秒の間で冷却を行い、大気温と同等まで冷却する。3段階目の温度条件として、摂氏125℃〜175℃に再加温、保持する。3段階目の保持時間は1秒〜7200秒の間とする。その後、1秒〜7200秒の間で冷却を実施する。
加温後速やかに2段階目の温度に移行させる。(移行遅延時間は1秒〜10秒の範囲内とする)2段階目の温度条件として摂氏250℃〜400℃に減温、保持させる。2段階目の保持時間は1秒〜72000秒の間とする。その後、1秒〜4000秒の間で冷却を行い、大気温と同等まで冷却する。3段階目の温度条件として、摂氏125℃〜175℃に再加温、保持する。3段階目の保持時間は1秒〜7200秒の間とする。その後、1秒〜7200秒の間で冷却を実施する。
上記の熱処理により、金属組織の微細構造は、残留オーステナイト組織が5%〜25%、ベイナイト組織が45%〜75%、マルテンサイト組織が0%〜25%、球状化黒鉛が10%未満、残りの1%ぐらいがセメンタイトになる。
以上の述べたオーステンパー処理を連続的に処理を可能としたプロセスとし、そのプロセスの前工程として、鋳鉄カムシャフトを鋳造造型する工程を敷設し、後工程として鋳造カムシャフトを加工する工程を敷設することで、連続安定したオーステンパー処理鋳鉄カムシャフトの連続生産が可能とするプロセスを構築することが可能となる。
上記のプロセスの適用例としては、自動車エンジンのカムシャフトに適用できる。対象品は選択された一部分のみ熱処理を行う。例えば、カムロブのみを局部熱処理を行うことに相当する。特にカムがローラーフォロアータイプで、カムロブが他のエンジン部品と回転接触する場合等には大きな効果が期待される。
この発明の、その他目的、特徴、優位性は、付随の図面と説明で明示する。
この発明の、その他目的、特徴、優位性は、付随の図面と説明で明示する。
図1、2は“DOHC・ロッカーアーム式”と呼ばれるような吸排気動弁機構(バルブシステム)を採用した自動車のエンジンに見られるカムシャフト1のローラーフォロアーである。このカムシャフトは、カム軸本体2と偏心カムロブ部3からなっている。
“DOHC・ロッカーアーム式”吸排気動弁機構とは、吸排気バルブ4、バルブスプリング5、ロッカーアーム6、ロッカーアームのローラーフォロアー7そしてカムシャフト1で構成されている。このロッカーアーム6とは通常、バルブスプリング5によって上に押し上げられており、ロッカーアームのローラーフォロアー7と偏心カムロブ部3が押し付けられた状態になっている。カムシャフト1が回転することにより偏心ロブ部3が偏心していることで、偏心カムロブ部3とロッカーアームのローラーフォロアー7の接点8から接点9へ移動する、それによってロッカーアーム6が下方向へ押し下げられる。
ロッカーアーム6が下方向へ押し下げられることにより、バルブスプリング5も圧縮され、それに同期して吸排気バルブ4の棒も下方向に押し下げられる。
その後、カムシャフト1が回転することにより偏心ロブ部3が偏心しているので偏心カムロブ部3とロッカーアームのローラーフォロアー7の接点9が接点8へ移動していく、それによって押し下げられていたロッカーアーム6の下方向への圧縮力が解放され、バルブスプリング5の上方向への押し上げ力によって、ロッカーアーム6、吸排気バルブ4ともに元の上昇端位置へもどることになる。
ロッカーアーム6が下方向へ押し下げられることにより、バルブスプリング5も圧縮され、それに同期して吸排気バルブ4の棒も下方向に押し下げられる。
その後、カムシャフト1が回転することにより偏心ロブ部3が偏心しているので偏心カムロブ部3とロッカーアームのローラーフォロアー7の接点9が接点8へ移動していく、それによって押し下げられていたロッカーアーム6の下方向への圧縮力が解放され、バルブスプリング5の上方向への押し上げ力によって、ロッカーアーム6、吸排気バルブ4ともに元の上昇端位置へもどることになる。
給排気バルブ4はエンジンシリンダーヘッド10の中に組み込まれており、シリンダーヘッド10に対してバルブの開閉往復運動を行わせている。
図1のカムシャフト1はエンジンから見て重力方向に対して回転する。偏心カムロブ部3はロッカーアームのローラーフォロアー7に対して高い押し付け圧を維持しながら高速回転を連続して与える。
この吸排気バルブの開いたり閉まったりの動作は、偏心カムロブ部3の回転周期を1サイクルとして完成されている。
この偏心カムロブ部3から吸排気バルブ4の相互間における直接的な動きは、ロッカーアーム6、ロッカーアームのローラーフォロアー7が無くては成立しない。
図1のカムシャフト1はエンジンから見て重力方向に対して回転する。偏心カムロブ部3はロッカーアームのローラーフォロアー7に対して高い押し付け圧を維持しながら高速回転を連続して与える。
この吸排気バルブの開いたり閉まったりの動作は、偏心カムロブ部3の回転周期を1サイクルとして完成されている。
この偏心カムロブ部3から吸排気バルブ4の相互間における直接的な動きは、ロッカーアーム6、ロッカーアームのローラーフォロアー7が無くては成立しない。
偏心カムロブ部3に与える接触圧は、バルブスプリング5が復元上昇する直前が最大値となる。ロッカーアーム6が吸排気バルブ4の棒を押し下げるときもまた、ロッカーアームのローラーフォロアー7は偏心カムロブ部3に圧力を与えます。この圧力は、偏心カムロブ部3のサイクル毎にロッカーアームのローラーフォロアー7と偏心カムロブ部3の相互間の回転において発生し、偏心カムロブ部3の接触面に大きな影響(特に摩耗に対して)を与えている。ついては偏心カムロブ部3は、高い物理的ストレス(ヘルツ面圧)に対する高い剛性を持った材料で製作されることが重要である。その機能(パフォーマンス)を成立させるために、例えば、偏心カムロブ部3は1700Mpaを超えるヘルツ面圧に耐えうることができなくてはならない。
本技術(発明)はカムシャフトをオーステンパードダクタイル鋳鉄で製作することにより、偏心カムロブ部3の接点が1700Mpaを超えるヘルツ面圧に耐えうることが達成できることを発明した。
オーステンパーとは鉄合金に対する下記の熱処理をいう。
(1)オーステナイト生成まで昇温する。
(2)マルテンサイトが形成されるより高い温度で、焼入れを実施する。
(3)ベイナイトマイクロ組織が、針状フェライトと高炭素オーステナイトの層を形成するまで、その温度で焼き戻しする。
(1)オーステナイト生成まで昇温する。
(2)マルテンサイトが形成されるより高い温度で、焼入れを実施する。
(3)ベイナイトマイクロ組織が、針状フェライトと高炭素オーステナイトの層を形成するまで、その温度で焼き戻しする。
オーステンパードダクタイル鋳鉄をつくる技術、方法を記述する。
金属の組成分は重量比でパーセント表示として以下の通りである。
炭素Cについては3.0%〜4.0%
ケイ素Siについては1.5%〜3.0%
マンガンMnについては0.0%〜1.0%
銅Cuについては0.5%〜1.0%
硫黄Sについては0.02%Max
リンPについては0.05%Max
マグネシウムMgについては0.02%〜0.06%
クロムCrについては0.10%Max
ニッケルNiについては0.10%Max
アルミニウムAlについては0.10%Max
スズSnについては0.06%Max
モリブデンMoについては0.10Max
鉄Feについては、上記の混入量を除いた残りの重量割合に相当するすべての部分である。
金属の組成分は重量比でパーセント表示として以下の通りである。
炭素Cについては3.0%〜4.0%
ケイ素Siについては1.5%〜3.0%
マンガンMnについては0.0%〜1.0%
銅Cuについては0.5%〜1.0%
硫黄Sについては0.02%Max
リンPについては0.05%Max
マグネシウムMgについては0.02%〜0.06%
クロムCrについては0.10%Max
ニッケルNiについては0.10%Max
アルミニウムAlについては0.10%Max
スズSnについては0.06%Max
モリブデンMoについては0.10Max
鉄Feについては、上記の混入量を除いた残りの重量割合に相当するすべての部分である。
図3に見るように、ダクタイル鋳鉄をオーステンパーするには、オーステンパー処理したい部分をオーステナイト化が生成される摂氏900℃〜1200℃(摂氏1050℃〜1180℃が望ましい)で1秒〜600秒(10分)の間加温する。(望ましくは、小さなものは10秒〜100秒、大きなものは10分以下)この処理の間に、金属組織はオーステナイト化される。
その直後に遅延なく1秒〜60秒後(望ましくは1秒〜10秒後)にオーステンパー処理するため加温した部分をソルトバス(塩浴)に、1秒〜72000秒の間浸漬する。 そのソルトバス(塩浴)は、摂氏250℃〜400℃(望ましくは摂氏250℃〜300℃)に調温された亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウムと亜硝酸カリウムなどの混合液を使用する。
その直後に遅延なく1秒〜60秒後(望ましくは1秒〜10秒後)にオーステンパー処理するため加温した部分をソルトバス(塩浴)に、1秒〜72000秒の間浸漬する。 そのソルトバス(塩浴)は、摂氏250℃〜400℃(望ましくは摂氏250℃〜300℃)に調温された亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウムと亜硝酸カリウムなどの混合液を使用する。
この処理において重要な点は、図3の変態図に見られるように、金属組織のパーライト化を避けることが重要である。 それがパーライト範囲に入るならば、剛性、耐摩耗性と硬さは減少する。
この理由から加熱から減温、恒温保持の時間管理が重要になってくる。なお、塩浴の媒体は油であることもあります。
この理由から加熱から減温、恒温保持の時間管理が重要になってくる。なお、塩浴の媒体は油であることもあります。
製品のソルトバス(塩浴)は、1秒〜72000秒(望ましくは1秒〜3600秒)の間で浸漬し、恒温保持する。この間に、浸漬している処理部分はベイナイトが形成される範囲に移行し、それによって処理したい金属組織の一部分の微細構造をベイナイトに変化させます。
ソルト槽(塩浴槽)の温度、浸漬時間の組み合わせを変えることによって、処理したい金属組織に含まれる、オーステナイト、ベイナイト、マルテンサイトなどの比率や、焼入れ層の深さを変えることが可能であり、その比率によって要求される金属の物理的性質に適合させることも可能となる。
ソルト槽(塩浴槽)の温度、浸漬時間の組み合わせを変えることによって、処理したい金属組織に含まれる、オーステナイト、ベイナイト、マルテンサイトなどの比率や、焼入れ層の深さを変えることが可能であり、その比率によって要求される金属の物理的性質に適合させることも可能となる。
オーステンパー処理後、ソルト槽(塩浴槽)より製品を取り出し摂氏10℃〜50℃の温度で冷却を行う。冷却については空冷、水冷や油などがある。
冷却時間については1秒〜4000秒で行うことで、処理した部分の温度はおおむね摂氏100℃を下まわり、反応しなかったオーステンパーはマルテンサイト化しないで残留オーステナイトとなり、オーステンパー処理によって形成された金属組織で安定する。
オーステンパー処理部分のマルテンサイト量に気をつかわなくてよい場合は、強制的に急冷を行うことで、冷却時間を大幅に短縮することが可能となる。
水冷の場合は、ソルト槽(塩浴槽)で付着したソルト(塩)を洗浄し、酸化スケールの残留やサビの発生を防止する上で、有効な冷却方法である。
洗浄された製品は、大気温の雰囲気におかれることで、自然放冷し冷却される。
冷却時間については1秒〜4000秒で行うことで、処理した部分の温度はおおむね摂氏100℃を下まわり、反応しなかったオーステンパーはマルテンサイト化しないで残留オーステナイトとなり、オーステンパー処理によって形成された金属組織で安定する。
オーステンパー処理部分のマルテンサイト量に気をつかわなくてよい場合は、強制的に急冷を行うことで、冷却時間を大幅に短縮することが可能となる。
水冷の場合は、ソルト槽(塩浴槽)で付着したソルト(塩)を洗浄し、酸化スケールの残留やサビの発生を防止する上で、有効な冷却方法である。
洗浄された製品は、大気温の雰囲気におかれることで、自然放冷し冷却される。
上記で述べた様に、このプロセスで得られる微細組織にはベイナイト(針状フェライトと高炭素オーステナイトが交互に織りなす層)が多く形成されている。又、微細組織は球状化黒鉛と残留オーステナイト(未反応低炭素オーステナイト、すなわちベイナイト形成に至らなかったオーステナイト)とマルテンサイトを含んでいる。各微細成分の量は、オーステンパー温度、サイクル時間、化学成分によってコントロールすることが可能である。
高い性能(強度、抵抗力、に対する耐摩耗性を持ち、引張強度、靱性)を併せを持った鋳鉄カムシャフトのための好ましい鉄の微細構造としては以下の比率で金属組織が形成されていることが重要である。鋳鉄カムシャフトのための好ましい鉄の微細構造としては、およそ45%〜75%の範囲のベイナイト、5%〜15%の範囲の反応していない残留オーステナイト、0%〜25%の範囲のマルテンサイト、そして球状黒鉛10%未満の割合で含まれたものである。 少しのセメンタイト(カーバイト)は、最初の鉄の微細構造から存在する場合がありますが、この場合通常、1%未満程度である。
この割合の範囲においてさらに、高い性能(強度、抵抗力、に対する耐摩耗性を持ち、引張強度、靱性)を持ち合わせた組織を安定的、連続的に得るための処理条件について検証を行った。本発明で注目したいのは、いかに安定した金属組織であるベイナイトの占める割合を大きくできるかが求める高い性能(強度、抵抗力、に対する耐摩耗性を持ち、引張強度、靱性)を満たす処理条件になることということである。
ベイナイトは金属組織として比較的安定しており、硬さと靱性を併せ持ち、要求される性質を持っているが、残留オーステナイトは柔らかく、靱性には富むがカムシャフトのような高いストレスを受ける箇所では、摩耗に関して弱くなる欠点がある。また、マルテンサイトについては、非常に緻密で、硬度の高い組織を持ち、耐摩耗性に優れるが、外部応力による破損や熱影響による割れ等の発生の原因となり、部品の欠損等の損壊に結び付くことがある。
ベイナイトは金属組織として比較的安定しており、硬さと靱性を併せ持ち、要求される性質を持っているが、残留オーステナイトは柔らかく、靱性には富むがカムシャフトのような高いストレスを受ける箇所では、摩耗に関して弱くなる欠点がある。また、マルテンサイトについては、非常に緻密で、硬度の高い組織を持ち、耐摩耗性に優れるが、外部応力による破損や熱影響による割れ等の発生の原因となり、部品の欠損等の損壊に結び付くことがある。
よって上記の理由により、オーステンパー処理によって含まれるベイナイト比率を高める処理条件についても検証を行った。その温度条件について表わしているのが、図3であり、その機械的性質を検証したものが図4である。
図3と上に述べた温度条件を用いて、金属組織において安定し、高い機械的性質を持ち合わせたベイナイト組織の最も安定的に得られる条件について時間的条件の変化を与え、それと同期した金属組織をそれぞれサンプリングした。そして、その時間的変化に同期したそれぞれのサンプルの金属組織に占めるベイナイトの計測を行った。その結果、摂氏250℃〜280℃に加温恒温状態のソルト槽(塩浴槽)に浸漬した場合において、浸漬後45分〜50分を経過した金属組織は、75%を超えるベイナイト組織で構成されていることが確認できた。またこの条件下のもとにオーステンパー処理をされた鋳鉄カムシャフト1の偏心カムロブ3は、表面および内部硬度、焼入れ処理深さ並びに機械的性質を満足させる結果を得ることができた。
このプロセスによって製造・処理された鋳鉄カムシャフトは、V型6気筒エンジンに試作採用され約2年余りに渡ってエンジンテストが行われた。その結果、この鋳鉄カムシャフト1並びに偏心カムロブ部3は、ヘルツ面圧1700Mpaのストレスを十分にクリアできることが証明された。
よって金属組織における、残留オーステナイト、ベイナイトの量を意図的、選択的にコントロールができ、なおかつ極めて高度な機械的性質(高い強度、高い抵抗力、耐摩耗性、高引張強度、高靱性)を併せもつオーステンパードダクタイル鋳鉄を含む鋳鉄の量産製造を可能とした連続処理プロセスの技術の発明を実証することができた。
なお、上記の処理について特徴的な部分としては鋳鉄カムシャフトを加工することなく素材形状のまま処理を行っているところである。オーステンパー処理部分を荒加工実施後、処理することも可能ではあるが、本発明においては鋳造ラインで素材を鋳造造型したのち、本発明のオーステンパー処理を施し、その後にカムシャフトを加工するといった1連の工程が連続処理プロセスとした発明の実例が特徴となっている。
また本発明のオーステンパー処理は、製品全体を処理するのではなく、製品の一部分を選択的に(鋳鉄カムシャフト1の偏心カムロブ部分3のみ)、且つ素材形状のまま(未加工)処理を可能としている部分も特徴となっている。
よって本発明の連続処理プロセスを用いることにより、鋳鉄カムシャフト素材の鋳造造型、オーステンパー処理、カムシャフトの加工と途切れることがなく連続的な処理プロセスを構築することが可能となる。以上のプロセスを用いることで、生産工程の総合コスト、生産時間の効率化、低減に大きく貢献されることが実証されることとなる。
上記のオーステンパー処理の連続処理プロセスについて説明を行う。
上記のオーステンパー処理の連続処理プロセスについて説明を行う。
連続処理を行うプロセスについての説明
図5は、オーステンパードダクタイル鋳鉄を連続して数多くの均一な処理を行うための製造工程(装置)である。製造工程は、未処理品ワークセット11、高周波焼入れ機12、搬送機13、搬送コンベア14、ソルト槽(塩浴槽)15、加熱恒温機16、攪拌装置17、洗浄機18、防錆機19、刻印機20、処理済み品梱包機21 以上によって構成されている。
オーステンパードダクタイル鋳鉄の処理工程について入口より順番に述べる。まず、未処理品ワークセット11に鋳造製品を取り付ける。セットについては、人または機械装置(ロボットなど)により取り付ける。取り付けられた製品は、高周波焼入れ機12の治具にセットされ処理を行いたい箇所に均一(深さ、範囲、時間)に焼き入れ処理を行う。焼き入れ条件を監視するため、タイマー、出力、温度等を常時監視し異常発生時を知らせる仕様とする。所定の焼き入れ条件で処理された製品は、高周波焼入れ機12から搬送機13によって取出され、搬送コンベア14に載せ替えられる。搬送装置13は安全面から機械装置(ロボットなど)を用いる。搬送装置14に載せ替えられた製品は、ソルト槽(塩浴槽)15に投入され、処理したい箇所を所定の時間浸漬させる。搬送コンベア14は、所定の時間浸漬できるように、搬送速度が一定となるように監視を行う。なお、ソルト槽(塩浴槽)15については、槽内各所の温度監視を行い、加熱恒温機16と攪拌装置17を用いて槽内の温度が均一となるように管理を行う。所定の時間浸漬された製品は、ソルト槽(塩浴槽)15から搬送コンベア14によって持ち出され、洗浄機18へ投入される。洗浄機18において製品に付着したソルト槽(塩浴槽)15の溶液を洗浄することで、溶液の工程外持ち出し、酸化スケールやサビの発生防止の措置を行う。洗浄機18を完了した製品は、搬送コンベア14によって防錆機19へ投入される。防錆機19において製品全体を防錆溶液で被覆することで、錆発生を防止する措置を施す。防錆機19を完了した製品は、搬送コンベア14から取り外され、刻印機20に取付られる。刻印機20においては、処理済みである識別を施すために製品の外観部分に刻印を行うことで未処理品との識別にとどまらず、内容によっては処理ロット情報も盛り込むことで、製品処理のトレサビリティーを可能にする役割を持っている。刻印の方法としては、製品の刻印面にもよるが、レーザーやエアー振動などの種類を採用可能である。刻印機20を完了すれば、オーステンパードダクタイル鋳鉄として良好な品質が担保された製品とすることができる。なお、処理条件(温度、時間)は図3に示された条件を反映させたものとする。
上記の一連が1サイクルであるが、各装置機器を自働搬送装置で連続させることによって、1サイクルの処理に時間を要するオーステンパー処理であっても連続して数多くの製品を生産することが可能となり、選択部位のみオーステンパー処理を施し、高い強度、高い抵抗力に対する対摩耗性の機械的改質と、鋳鉄の特徴とする高い引張強度や靱性などの機械的性質も介在・両立させるためのオーステンパー処理の量産プロセスを確立することができる。それによって、大きな総合コスト並びに、生産時間の効率化を実現することが可能となった。
本量産処理プロセスは、多くの需要が必要とされる自動車エンジンのカムシャフトに対応が可能である。
1 カムシャフト
2 カム軸本体
3 偏心カムロブ部
4 吸排気バルブ
5 バルブスプリング
6 ロッカーアーム
7 ロッカーアームのローラーフォロアー
8 接点
9 接点
10 エンジンシリンダーヘッド
11 未処理品ワークセット
12 高周波焼入れ機
13 搬送機
14 搬送コンベア
15 ソルト槽(塩浴槽)
16 加熱恒温機
17 攪拌装置
18 洗浄機
19 防錆機
20 刻印機
21 処理済み品梱包機
2 カム軸本体
3 偏心カムロブ部
4 吸排気バルブ
5 バルブスプリング
6 ロッカーアーム
7 ロッカーアームのローラーフォロアー
8 接点
9 接点
10 エンジンシリンダーヘッド
11 未処理品ワークセット
12 高周波焼入れ機
13 搬送機
14 搬送コンベア
15 ソルト槽(塩浴槽)
16 加熱恒温機
17 攪拌装置
18 洗浄機
19 防錆機
20 刻印機
21 処理済み品梱包機
Claims (33)
- 鋳鉄カムシャフトにおいて、選択部位の表面のみを硬化させる手法である。
鋳造されたカムシャフトの重量比に対して、炭素Cが3.0%〜4.0%、ケイ素Siが1.5%〜3.0%、マンガンMnが0.0%〜1.0%、銅Cuが0.5%〜1.0%、硫黄Sが0.02%Max、リンPが0.05%Max、マグネシウムMgが0.02%〜0.06%、クロムCrが0.1%Max、ニッケルNiが0.1%Max、アルミニウムAlが0.1%Max、スズSnが0.06%Max、モリブデンMoが0.1%Maxとし、残りの割合に相当する重量が鉄Feに相当して鋳鉄組織に含まれていることとする。
上記の鋳鉄カムの残留オーステナイトを部分的、選択的に最少化をねらうために複数の段階的な温度変化を与える。
1段階目の温度条件として、摂氏900℃〜1200℃の状態を1秒〜600秒間実施する。
2段階目の温度条件として、摂氏250℃〜400℃の状態を1秒〜72000秒間実施して、そ後、1秒〜4000秒の間で冷却する。
3段階目の温度条件として、摂氏125℃〜175℃の状態を1秒〜7200秒間実施して、その後、1秒〜7200秒の間で冷却を実施する。
冷却する方法としては、大気放冷、強制空冷、水冷などがあるが、水冷や強制空冷の場合については冷却温度を摂氏1℃〜50℃とし、冷却時間は1秒〜4000秒の範囲とする。
以上の方法を、鋳鉄カムシャフトに意図的、選択的に施した部分についてオーステンパーダクタイル鋳鉄の層が形成される。
上記オーステンパー処理技術の装置に対して、前工程としてダクタイル鋳鉄造型工程を、後ろ工程にカムシャフト加工工程を配する、鋳鉄カムシャフトのオーステンパー連続処理プロセス。 - 請求項1でいう最初の温度は、摂氏900℃〜1200℃までをいう。
- 請求項1でいう保持温度の時間は、1秒〜600秒の間までをいう。
- 請求項1でいう加温機としては、高周波加熱(誘導コイル)、火炎加熱(火炎トーチやバーナー)、溶接機、プラズマトーチ、電子ビーム、レーザー等を含めるものとする。
- 請求項1において、オーステナイトをベイナイト化するために、1段階目の温度から2段階目の温度に減温する時間は、1秒〜10秒の範囲より遅延しないようにする必要がある。
- 請求項4の遅延時間は1秒〜10秒の範囲である。
- 請求項1において2段階目の温度は、摂氏250℃〜400℃の範囲とする。
- 請求項1において、2段階目の温度は1秒〜72000秒の範囲にて保持されるものである。
- 請求項1において、2段階目の温度については、ソルトバス(塩浴)に鋳鉄カムシャフトを全体又はその一部を浸漬することによって減温を行うものとする。
- 請求項9においてのソルトバス(塩浴)とは、亜硝酸カリウム、亜硝酸ソーダを混合したものである。
- 請求項1でいうところの、2段階目の温度の減温としては、油浴も含めたものである。
- 請求項1でいうところの2段階目の温度の減温としては、自動流動の搬送形態をも含めたものを意味する。
- 請求項1でいうところの冷却は 鋳鉄カムシャフトをソルトバス(塩浴)より取り出し、冷却遅延時間として摂氏10℃〜50℃の空中放冷を1秒〜60秒間行った後、摂氏10℃〜50℃の冷却水にて約1秒〜60秒間、浸漬し冷却を行う。
- 請求項1でいう冷却とは、空気による強制冷却も含むものとする。
- 請求項1でいう冷却とは、水による洗浄すすぎも含むものとする。
- 請求項1でいうところの冷却とは、油浴による冷却も含むものとする。
- 請求項1でいうところの、鋳鉄カムシャフトとは、内燃機関(自動車、2輪車)をはじめ機械装置機器の要素、備品で使用される鋳鉄カムシャフトをいう。
- 請求項1でいうところの、1段階目の加温は、ワークに対して選択意図した部分への限局的な加熱をいう。
- 請求項1でいうところの、炭素Cについては3.0%〜4.0%。
- 請求項1でいうところのケイ素Siについては1.5%〜3.0%。
- 請求項1でいうところのマンガンMnについては0.0%〜1.0%。
- 請求項1でいうところの銅Cuについては0.5%〜1.0%。
- 請求項1でいうところの硫黄Sについては0.02%Max。
- 請求項1でいうところのリンPについては0.05%Max。
- 請求項1でいうところのマグネシウムMgについては0.02%〜0.06%。
- 請求項1でいうところのクロムCrについては0.10%Max。
- 請求項1でいうところのニッケルNiについては0.10%Max。
- 請求項1でいうところのアルミニウムAlについては0.10%Max。
- 請求項1でいうところのスズSnについては0.06%Max。
- 請求項1でいうところのモリブデンMoについては0.10Max。
- 請求項1でいうところのFeについては、上記の混入量を除いた残りの重量割合に相当するすべての部分である。
- 請求項1でいうところの処理プロセスを個別又は連続して処理を可能とした工程。
- 請求項1でいうところの処理プロセスを使用して、前工程に鋳造造型工程を敷設、後工程として加工工程を敷設した一連の連続処理プロセス。
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