JP2014181092A - ブームの先端位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブームの先端の空間的位置、及びその姿勢を正確に検出することが可能なクレーンのブームの先端位置検出装置を提供する。
【解決手段】クレーンのブームの先端位置検出装置は、クレーンのブーム16の先端部の基準座標系に対する空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を検出するのに用いるターゲットマークと、ターゲットマークの基準座標系の原点からの距離及びターゲットマークが存在する方向を取得するターゲット取得部40と、ターゲット取得部40が取得した距離及び方向を用いてブーム16の空間的な先端位置及びブームの先端部16C‘の姿勢角を演算する演算部を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターゲットを用いてブームの先端部の空間的な先端位置及びブーム先端部の姿勢角を検出するブームの先端位置検出装置に関する。
従来から、クレーンの伸縮ブームの伸長量を検出する長さ検出センサ、その伸縮ブームの傾動角度検出センサ、その伸縮ブームの旋回角度検出センサを用いて幾何学的演算により、その伸縮ブームの先端部の空間的な先端位置、ブーム先端部の姿勢角を求めるブームの先端位置検出装置が知られている。
なお、本発明に係る類似の技術として、T字型ジグの交差部に固定部を設け、T字型の棒の先端にターゲットを設け、固定部にカメラを設置し、ターゲット取得部としての測量機を用いて、ターゲットを捕捉してカメラの位置と姿勢角を求めるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2008―107085号公報
ところで、クレーンの伸縮ブームは、その伸長量、吊り荷の荷重によって撓む。このため、伸縮ブームの先端部の空間的な先端位置を正確に計測する技術が要望される。伸縮ブームでなくとも吊り荷の荷重や風等によって撓む場合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、ブームの先端部の空間的な先端位置、及びそのブームの先端部の姿勢角を正確に検出することが可能なクレーンのブームの先端位置検出装置を提供するところにある。
本発明のクレーンのブームの先端位置検出装置は、クレーンのブームの先端部の基準座標系に対する空間的な先端位置及びそのブーム先端部の姿勢角を検出するのに用いるターゲットと、このターゲットの基準座標系の原点からの距離及びそのターゲットが存在する方向を取得するターゲット取得部と、このターゲット取得部が取得した距離及び方向を用いてそのブームの先端部の空間的な先端位置及びそのブームの先端部の姿勢角を演算する演算部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、クレーンのブームの先端部の基準座標系に対する空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を正確に求めることができる。
特に、請求項2ないし請求項5に記載の発明によれば、ターゲット取得部に測量機又はステレオカメラを用いると、クレーンのブームの長さの検出に用いることができるので、長さ検出センサが不要となり、クレーンの作業半径、揚程を算出するときにブームの撓み補正も不要となる。また、ブームの先端部に監視カメラを設けたものにあっては、監視モニタの画面上に負荷領域線を正確に描くことができる。
請求項6に記載の発明によれば、ターゲット取得部をベースブームに設けたので、ブームの先端部に設けられたターゲットの捕捉が容易となる。請求項7に記載の発明によれば、ターゲットを自動的に追尾できる。
請求項8に記載の発明によれば、作業現場の監視のためにブームの先端部に設けられたステレオカメラを利用できる。
図1は本発明のブームの先端位置検出装置の実施例1に係るクレーンの概要を示す説明図である。 図2は図1に示すクレーンを模式的に示す平面図である。 図3は図1に示す伸縮ブームの先端部に取り付けられたマーク部材の説明図であって、ブームが撓んでいる状態を示す説明図である。 図4は図3に示すターゲットマーク部材の平面図である。 図5は図3に示すターゲットマークを取得するのに用いるターゲットマーク取得部としての測量機の概要を示す説明図である。 図6は図5に示すターゲットマーク取得部と演算部との関係を示すブロック回路図である。 図7は図3に示すターゲットマークの取得手順の概要を説明するためのフローチャートである。 図8は図3に示すターゲットマーク取得手順のうちのターゲットマーク認識からターゲットマークまでの距離の測定手順の詳細を説明するためのフローチャートである。 図9は監視モニタ上でのレーザ測距装置の光軸と画面中心との関係を示す説明図である。 図10は基準のターゲットマークを始点としかつ先端位置を終点とするベクトルを求めるためのベクトル演算の一例を示す説明図である。 図11はターゲット取得部により求められたターゲットマークまでの距離と方向とにより各ターゲットマークまでの位置ベクトルを求めるための説明図である。 図12は図11に示す位置ベクトルにより互いに直交する単位ベクトルを求めるための説明図である。 図13は図12に示す互いに直交する単位ベクトルによりこれらの単位ベクトルに直交する単位ベクトルを外積によって求めるための説明図である。 図14は図13に示す互いに直交する三個の単位ベクトルにより座標変換行列を求めるための説明図である。 図15は図14に示す座標変換行列を用いてブームの先端部の基準座標系に対する先端位置の方向ベクトルを求めるための説明図である。 図16は本発明のブームの先端位置検出装置の実施例2に係るクレーンの概要を示す説明図である。 図17は本発明のブームの先端位置検出装置の実施例3に係るクレーンの概要を示す説明図である。 図18は本発明のブームの先端位置検出装置の実施例4に係るクレーンの概要を示す説明図である。
(実施例1)
以下に、本発明に係るクレーンのブームの先端位置検出装置の実施例1を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施例1に係る移動式クレーン作業車の側面図である。図2は図1に示す移動式クレーン作業車を上面から目視した模式図である。
その図1、図2において、符号10は移動式クレーン作業車(以下、クレーンという)を示している。このクレーン10は、クレーン本体としてのキャリア11、アウトリガ12、13、旋回台14、キャビン20、ブラケット15、伸縮ブーム16その他の構成要素を有する。
その伸縮ブーム16は、その基端部が支持軸17を介してブラケット15に回動可能に設けられている。この伸縮ブーム16は、支持軸17を回動支点としてシリンダ18を用いて起立倒伏可能とされている。
その伸縮ブーム16は、ベースブーム16A、中間ブーム16B、先端ブーム16Cを有し、これらのベースブーム16A、中間ブーム16B、先端ブーム16Cは入れ子式の構成とされている。この伸縮ブーム16は図示を略すシリンダを用いて伸縮可能とされている。
先端ブーム16Cにはシーブ(図示を略す)が設けられている。このシーブにはワイヤWが掛けられ、このワイヤWの先端部にフックブロック19が吊り下げられている。このフックブロック19にフック21が取り付けられている。そのワイヤWは、ウインチ(図示を略す)によって巻き取り・繰り出し可能とされている。
その先端ブーム16Cの先端部16C’には、図3に拡大して示す固定棒30がその先端部16C’の側面から突出して設けられている。その固定棒30には3枚のターゲットマーク部材31、32、33が取り付けられている。なお、図1、図2には、このターゲットマーク部材31ないし33は図示が省略されている。
ターゲットマーク部材31ないし33には、図3、図4に示すように、それぞれターゲットマーク(ターゲットともいう)31Mないし33Mが描かれている。この実施例では、ターゲットマーク31Mは基準マークとして用いられる。ターゲットマーク32Mとターゲットマーク33Mとは、そのターゲットマーク32Mの中心O2とターゲットマーク31Mの中心O1とを結ぶ中心線OL1と、ターゲットマーク33Mの中心O3とターゲットマーク31Mの中心O1とを結ぶ中心線OL2が互いに直交するように、ターゲットマーク部材32、33にそれぞれ描かれている。
このターゲットマーク31Mないし33Mは、図3に示すクレーンの伸縮ブーム16の先端部16C’の基準座標系に対する空間的な先端位置Q(Qx、Qy、Qz)及び先端部16C’の姿勢角(基準座標系のY軸回りのヨー角Ψ、基準座標系のZ軸回りのロール角Φ、基準座標系のX軸回りのピッチ角θ)をベクトル演算により算出するのに用いられる。その基準座標系については後述する演算部によるベクトル演算の際に説明する。
地上には、図1、図2に模式的に示すように、ターゲットマーク31Mないし33Mの基準座標系の原点からの距離及びターゲットマーク31Mないし33Mが存在する方向を取得するターゲット取得部40が設けられている。
ここでは、ターゲット取得部40は、図5に概略示すように、ターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離を測定する測距装置41とターゲットマーク31Mないし33Mを撮像するカメラ42とを有する測量機によって構成されている。
ここでは、この測量機は、三脚台43を有する。この三脚台43の台座には、測距装置41とカメラ42とをパン方向(水平方向)に回転させる架台44と、この架台44を駆動する駆動モータ45’とが設けられている。架台44のパン方向の回転角は図6に示すパン角度検出器45によって検出される。
架台44には、測距装置41とカメラ42とを傾動させる支持部46が設けられている。支持部46には測距装置41とカメラ42とを傾動させる駆動モータ47’が設けられている。支持部46の傾動角度(チルト角度)は図6に示すチルト角度検出器48によって検出される。支持部46には測距装置41とカメラ42との光軸回りの回転角度(ロール角度)を検出するロール角度検出器49が設けられている。なお、ロール角度検出器49は測距装置41とカメラ42との向きの基準(整準)を設定するのに用いる。
カメラ42はターゲットマーク31Mないし33Mを撮像する機能を有する。測距装置41はターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離を測距する機能を有する。ここでは、測距装置41には公知のレーザ距離計が用いられている。
これにより、ターゲット取得部40は、基準座標系の原点からターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離及びターゲットマーク31Mないし33Mが存在する方向を取得する。
ターゲット取得部40からの出力信号は、図6に示すように、演算部50に入力される。この演算部50は測量機に設けても良いし、パーソナルコンピュータに設けても良いし、クレーン本体のキャビン20に設けても良い。
その演算部50にはカメラ42からの映像信号S1と、測距装置41からの測距信号S2と、パン角度検出器45からのパン角度検出信号S3と、チルト角度検出器48からのチルト角度検出信号S4と、ロール角度検出器49からのロール角度検出信号S5とが入力される。
その演算部50は、駆動モータ45’を駆動する駆動信号K1と駆動モータ47’を駆動する駆動信号K2とを出力する機能、映像及び演算結果を監視モニタ51に出力する機能を有すると共に、ターゲット取得部40が取得した距離及び方向を用いて伸縮ブーム16の先端部16C’の空間的な先端位置Q(Qx、Qy、Qz)及び姿勢角(ヨー角度Ψ、ロール角度Φ、ピッチ角度θ)を演算する機能を有する。
(演算部50の処理の概要)
演算部50は、画像処理部としての機能を有し、図7に示すように、カメラ42を用いて撮像されたターゲットマーク31Mないし33Mの映像によりターゲットマーク31Mないし33Mを認識する処理を行う(S.1)。
ついで、演算部50は、認識したターゲットマーク31Mないし33Mにより伸縮ブーム16の上下方向の傾動、伸長及び水平方向の旋回に対応してターゲットマーク31Mないし33Mを測量機が自動的に追尾するように追尾駆動部として機能する駆動モータ45’、47’にそれぞれ駆動信号K1、K2を出力する(S.2)。
次に、演算部50は、ターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離、パン角度、チルト角度、ロール角度を計測する(S.3)。ついで、ターゲットマーク31Mないし33Mのいずれか一つのターゲットマーク31Mないし33Mの中心O1ないしO3の位置を算出する(S.4)。
演算部50は、3枚のターゲットマーク31Mないし33Mの全ての中心O1ないしO3の位置を算出したか否かを判断する(S.5)。3枚のターゲットマーク31Mないし33Mの全ての中心O1ないしO3の位置が算出されていないときには、駆動信号K1、K2を出力して、次に測距すべきターゲットマーク31Mないし33Mのいずれか一つが測距されるように駆動モータ45’、47’を駆動する(S.6)。そして、S.1ないしS.6の処理ステップを繰り返す。
3枚のターゲットマーク31Mないし33Mの全ての中心O1ないしO3の位置が算出された場合には、演算部50は伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)と先端部16C’の姿勢角(θ、Ψ、Φ)を算出する(S.7)。
(演算部50によるターゲットマーク31Mないし33Mの画像認識から測距までの詳細)
演算部50は、カメラ42の画像にターゲットマーク31Mないし33Mの像が映り込むように、クレーンの伸縮ブーム16の姿勢からターゲットマーク31Mないし33Mの中心O1ないしO3の位置を幾何学的に計算して、カメラ42の向きを概略決定する(図8のS.11)。
演算部50に予め記憶されているターゲットマーク31Mないし33Mのパターンとカメラ42により撮像されたターゲットマーク31Mないし33Mの像とをパターンマッチング法によって比較して、画面上でのターゲットマーク31Mないし33Mの像の位置を求める(図8のS.12)。
ついで、演算部50は、監視モニタ51の画面51aの中心O”の位置の近傍にターゲットマーク31Mないし33Mの像の中心O1ないしO3の位置がそれぞれ位置するように、カメラ42の向きを自動的に調整する(図8のS.13)。
ついで、カメラ42により撮像されたターゲットマーク31Mないし33Mの像が所定の大きさとなるように、ターゲットマーク31Mないし33Mの像の大きさを画像処理によってズーム調整する(図8のS.14)。
ついで、画面51aの中心O”の位置とターゲットマーク31Mないし33Mの像の中心O1ないしO3の位置とが所定距離となるように、測量機(カメラ42と測距装置41)の向きを微調整する(図8のS.15)。すなわち、画面Gにおいて、図9に示すように、カメラ42の光軸中心と測距装置41の光軸中心との距離Ofが所定距離に対応するように微調整する。
ついで、レーザ光をターゲットマーク31Mないし33Mに照射して、ターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離を測定する。ついで、測量機の向き(パン角度、チルト角度、ロール角度)からターゲットマーク31Mないし33Mの中心O1ないしO3の位置を算出する(図8のS.16)。
この手順を、次に、測定すべきターゲットマーク31Mないし33Mについて繰り返す。例えば、ターゲットマーク31M、32M、33Mの順に測定する。
なお、コヒーレント性の良好なレーザ光を射出するレーザ測距装置を用いれば、ターゲットマーク31Mないし33Mに照射されたレーザ光の反射光を受光してターゲットマーク31Mないし33Mの中心O1ないしO3にレーザ光の中心が位置するように測量機の向きを調整することにより、正確にレーザ光をターゲットマーク31Mないし33Mの中心O1ないしO3に照射することができる。
また、レーザ測距装置とカメラとが一体構成の測距装置を用いれば、視準の自動化をより一層迅速に行うことができる(特開平10−47959号公報参照)。
(伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)を決定するためのベクトル演算)
ここでは、ベクトル演算を用いて伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)を決定するものとする。
まず、図10を参照しつつ、ターゲットマーク31Mの中心O1から伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)までのベクトルPLの決定について説明する。
ターゲットマーク31Mの中心O1を原点としてその原点から伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)までのベクトルPLは、この実施例では、ターゲットマーク31Mないし33Mを伸縮ブーム16に取り付けた時に伸縮ブーム16の先端部16C’に撓みがない状態で、測量機を用いてターゲットマーク31Mの中心O1の方向と距離とを計測すると共に、先端位置Q(Qx、Qy、Qz)の方向と距離とを計測することにより求めることにして説明するが、設計時の幾何学的データにより求めても良い。
例えば、測量機を適宜の箇所に置き、適宜の箇所を座標原点O’として、ターゲットマーク31Mの中心O1に向かう位置ベクトルPO1と伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)に向かう位置ベクトルPQとを計測により求める。
位置ベクトルPO1はターゲットマーク31Mの中心O1までの距離とチルト角度、ロール角度、パン角度を検出することにより求めることができる。同様に、位置ベクトルPQは伸縮ブーム16の先端位置Qまでの距離とチルト角度、ロール角度、パン角度を検出することにより求めることができる。
従って、ターゲットマーク31Mの中心O1を座標の原点としてこの原点から伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)に向かう位置ベクトルPLは、PL=PQ−PO1により求めることができる。
この位置ベクトルPLを先端座標系に対するベクトルという。この位置ベクトルPLは演算部50のメモリ(図示を略す)に保存される。
一般的には、伸縮ブーム16の先端位置Qは、吊り荷の荷重、伸縮ブーム16の自重、風等によって撓むため、伸縮ブーム16の先端位置Qを直接計測することができないことがある。また、先端位置Qが視認できない箇所に存在する場合もある。
そこで、伸縮ブーム16の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)を間接的に求めることとする。
(伸縮ブーム16の先端位置Qを間接的に求める場合のベクトル演算)
図11ないし図15はそのベクトル演算の一例を示している。
図11では、説明の便宜のため、測量機の適宜の箇所を原点O’として、地面に対して垂直方向をZ方向、このZ方向に対して直交する平面内で、互いに直交する方向をX方向、Y方向とする三次元直交座標系を基準座標系として説明する。
しかしながら、測量機とクレーン本体11との位置関係が既知であれば、クレーン本体11の伸縮ブーム16の旋回中心OG(図2参照)を基準座標系の原点として用いることもできる。
まず、演算部50は、計測により得られた距離と方向とを用いて、図11に示すように、ターゲットマーク31Mないしターゲットマーク33Mの各中心O1、O2、O3に向かう位置ベクトルPO1、PO2、PO3を求める。ついで、図12に示すように、ターゲットマーク31Mの中心O1からターゲットマーク32Mの中心O2に向かう単位ベクトルYOを求める。
この単位ベクトルYOは位置ベクトルの差(PO2―PO1)をその位置ベクトルの差の絶対値(PO2―PO1)で除算することにより求めることができる。
すなわち、YO=(PO2―PO1)/(PO2―PO1)
同様にして、ターゲットマーク31Mの中心O1からターゲットマーク33Mの中心O3に向かう単位ベクトルZOを求める。
この単位ベクトルZOは位置ベクトルの差(PO1―PO3)をその位置ベクトルの差の絶対値(PO1−PO3)で除算することにより求めることができる。
すなわち、ZO=(PO1―PO3)/(PO1−PO3)
そして、図13に示すように、その単位ベクトルYOと単位ベクトルZOとを外積を求めることによって、この単位ベクトルYOと単位ベクトルZOとの両方に直交する単位ベクトルXOを求める。
すなわち、XO=YO×ZO
なお、記号「×」はベクトルを外積する演算を意味する。
ついで、演算部50は、図14に示すように、これらの単位ベクトルXO、YO、ZOを用いて先端座標系を基準座標系に座標変換する座標変換行列WTLを算出する。
基準座標系の原点O’から先端位置Qに向かう位置ベクトルPQは、図15に示すように、座標変換行列WTLと先端座標系の中心O1を座標原点とする位置ベクトルPLとを用いて演算によって求めることができる。
PQ=WTL・PL
この位置ベクトルPQから基準座標系の原点O’に対する先端位置Qの座標値(Qx、Qy、Qz)を求めることができる。
伸縮ブーム16の先端部16c’の空間的な姿勢(θ、Φ、Ψ)は[数1]の回転に相
当する行列
[XO YO ZO]が、物体の姿勢表現として一般的なロール、ピッチ、ヨー角からなる回転行列と等価であるので容易に求めることができる。
従って、この基準座標系の原点O’と旋回中心OGとの位置関係が既知であれば、旋回中心OGに対する先端位置(Qx’、Qy’、Qz’)を座標変換により求めることができる。このようにして求めた先端位置(Qx’、Qy’、Qz’)は、撓みを含んだ計測量であるので、この先端位置(Qx’、Qy’、Qz’)を用いれば、伸縮ブーム16の作業半径を撓み補正を行うことなく求めることができる。
(実施例2)
この実施例2では、クレーン本体としてのキャリア11に測量機が設けられている。ここでは、図16に示すように、測量機は、キャリア11の旋回台14に設けられている。このように旋回台14に設けられている場合には、伸縮ブーム16の旋回方向に測量機を自動的に追尾させることができる。
また、ターゲット取得部40としての測量機が小型の場合には、ベースブーム16Aに測量機を設けると、伸縮ブーム16の姿勢の変化に応じてターゲットマーク31Mないし33Mを取得する方向に測量機の姿勢を一体的に変化させることができる。これにより、計測時間の短縮化を図ることができる。
(実施例3)
測量機の代わりに、視差により距離を計測可能なステレオカメラ41’を図17に模式的に示すように用いても良い。演算部50は、ステレオカメラ41’により取得した各ターゲットマーク31Mないし33Mの視差からターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離を求める。従って、この実施例3によれば、レーザ測距装置を用いることなく、各ターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離を求めることができる。
ステレオカメラ41’を旋回台14に設けると、伸縮ブーム16の姿勢の変化に対応してターゲットマーク31Mないし33Mを取得する方向に、ステレオカメラ41’の姿勢を一体的に変化させることができる。
また、ベースブーム16Aにステレオカメラ41’を設けると、実施例2と同様に、伸縮ブーム16の姿勢の変化に応じてターゲットマーク31Mないし33Mを取得する方向にステレオカメラ41’の姿勢を一体的に変化させることができる。
(実施例4)
この実施例4では、ターゲットマーク31Mないし33Mは図18に示すように旋回台14に設けられている。ステレオカメラ41’は先端ブーム16Cに図18に示すように設けられている。
この実施例4では、ステレオカメラ41’のカメラ座標系の原点からターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離と、ターゲットマーク31Mないし33Mが存在する方向とを求める。演算部50は求められた距離と方向とを用いて、伸縮ブーム16の先端部16C’の空間的な姿勢角(θ、Φ、Ψ)、先端部16C’の先端位置Q(Qx、Qy、Qz)をベクトル演算により求める。
なお、この実施例4では、ステレオカメラ41’を先端ブーム16Cに設ける構成としたが、これに限られるものではない。
例えば、ターゲットマーク31Mないし33Mを撮像するカメラとレーザ距離計とを伸縮ブーム16の先端部16C’に設け、これにより、カメラ座標系からターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離及びターゲットマーク31Mないし33Mが存在する方向を取得するターゲット取得部40を構成してもよい。
この場合、演算部はカメラ座標系の原点からターゲットマーク31Mないし33Mまでの距離とターゲットマーク31Mないし33Mが存在する方向とを用いて伸縮ブーム16の先端部16C’の空間的な先端位置Q(Qx、Qy、Qz)及び伸縮ブーム16の先端部16C’の姿勢角(θ、Φ、Ψ)を演算する。
(その他)
ターゲットマークの個数を1個として、伸縮ブーム16の先端部16C’の姿勢を公知の姿勢角検出センサ(図示を略す)により検出する構成としても良い。
ターゲットマーク31Mないし33Mには、専用のマークを用いても良いが、伸縮ブーム16の先端部16C’の形状的な特徴点を画像処理により抽出し、この特徴点をターゲットマークとして用いても良い。
16…伸縮ブーム
40…ターゲット取得部
50…演算部
31M…ターゲットマーク

Claims (8)

  1. クレーンのブームの先端部の基準座標系に対する空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を検出するのに用いるターゲットと、
    該ターゲットの基準座標系の原点からの距離及び前記ターゲットが存在する方向を取得するターゲット取得部と、
    該ターゲット取得部が取得した距離及び方向を用いて前記ブームの先端部の空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を演算する演算部とを備えていることを特徴とするクレーンのブームの先端位置検出装置。
  2. 前記ターゲット取得部が前記ターゲットまでの距離を測定する測距装置と前記ターゲットを撮像するカメラを有する測量機であり、該測量機は前記カメラにより取得された画像から前記ターゲットを認識する画像処理部と、該画像処理部により認識されたターゲットから前記測距装置を自動的にターゲットに向ける追尾駆動部を有する請求項1に記載のクレーンのブームの先端位置検出装置。
  3. 前記ターゲット取得部がステレオカメラであり、前記演算部はステレオカメラにより取得されたターゲットにより前記基準座標系の原点に対するターゲットまでの距離と方向とを求める請求項1に記載のクレーンのブームの先端位置検出装置。
  4. 前記ターゲット取得部がクレーン本体に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のクレーンのブームの先端位置検出装置。
  5. 前記ターゲット取得部がクレーン本体の旋回台に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のクレーンのブームの先端位置検出装置。
  6. 前記ターゲット取得部が起立・倒伏されるベースブームに設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のクレーンのブームの先端位置検出装置。
  7. 前記ブームの姿勢の変化に対応させて前記ターゲットを取得する方向に前記ターゲット取得部の姿勢を変化させる請求項2に記載のブームの先端位置検出装置。
  8. クレーン本体に設けられてクレーンのブームの先端部の基準座標系に対する空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を検出するのに用いるターゲットと、該ターゲットを撮像するカメラを少なくとも有しかつ前記ブームの先端部に設けられてカメラ座標系から該ターゲットまでの距離及び該ターゲットが存在する方向を取得するターゲット取得部と、前記カメラ座標系の原点から前記ターゲットまでの距離と該ターゲットが存在する方向とを用いて前記ブームの先端部の空間的な先端位置及びブームの先端部の姿勢角を演算する演算部とを備えていることを特徴とするクレーンのブームの先端位置検出装置。
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