JP2014181073A - 折りたたみ式通い箱 - Google Patents

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Katsuaki Sawachi
克明 澤地
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Abstract

【課題】容易に折りたため、かつ、保冷機能および/または保温機能に優れた折りたたみ式通い箱を提供すること。
【解決手段】正方形ないし長方形の底面部11と、底面部11の各辺に対応した前後および左右の側壁部12,12,13,13と、後の側壁部12の上辺から延設された蓋部14と、底面部11を補強する補強板15とを備える箱本体10からなり、前記補強板15は、前または後の側壁部12の下辺に回動自在に取り付けられ、前記側壁部12,12,13,13、蓋部14および補強板15は、内外二重のシート材に板材を内包して形成され、前記底面部11は、折りたたみ可能なシート材で形成され、前記底面部11の中央部を引き上げると前記左右の側壁部13,13は内側に折り曲げ可能とされており、前記底面部11を形成するシート材ならびに前記側壁部12,12,13,13および蓋部14を形成する外側のシート材が、ターポリンシートである、折りたたみ式通い箱。
【選択図】図5

Description

本発明は、製品等の輸送に用いられる箱であって、製品等を目的地に輸送した後、その空箱は輸送元に返送され、繰り返し使用される通い箱に関する。
従来から製品等の輸送に用いられている紙段ボールは、通常、使い捨てであることから、プラスチック製の通い箱が使用されている。輸送コストの面から、製品等を輸送した後は、通い箱を折りたたんでコンパクト化することが望まれているが、プラスチック製の場合、ヒンジなどの部品が必要となる上に、さらなるコンパクト化が望まれている。
そこで、底面部および蓋部を布で形成し、側面部四面を、内外二重の布の間にプラスチック板を挟み込んで形成した折りたたみ式の通い箱が提案されている(特許文献1)。このような折りたたみ式通い箱によれば、容易に折りたためるという利点があるが、食品等を輸送する観点からは、保冷機能や保温機能に優れた通い箱が求められている。
特開2005−162255号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、容易に折りたため、かつ、保冷機能および/または保温機能に優れた折りたたみ式通い箱を提供することにある。
本発明によれば、折りたたみ式通い箱が提供される。本発明の折りたたみ式通い箱は、正方形ないし長方形の底面部と、底面部の各辺に対応した前後および左右の側壁部と、後の側壁部の上辺から延設された蓋部と、底面部を補強する補強板とを備える箱本体からなり、前記補強板は、前または後の側壁部の下辺に回動自在に取り付けられ、前記側壁部、蓋部および補強板は、内外二重のシート材に板材を内包して形成され、前記底面部は、折りたたみ可能なシート材で形成され、前記底面部の中央部を引き上げると前記左右の側壁部は内側に折り曲げ可能とされており、前記底面部を形成するシート材ならびに前記側壁部および蓋部を形成する外側のシート材が、ターポリンシートである。
好ましい実施形態においては、前記板材がプラスチック段ボール板である。
好ましい実施形態においては、前記蓋部の内面に前記箱本体を折りたたんだ状態で保持するための締付手段を備える。
本発明の折りたたみ式通い箱は、非常に簡易な作業でコンパクトに折りたたむことができ、かつ、保冷機能および/または保温機能に優れる。
本発明の好ましい実施形態による折りたたみ式通い箱を前方から見た斜視図である。 図1の折りたたみ式通い箱の蓋部を閉じた状態を後方から見た斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1の折りたたみ式通い箱の折りたたみ方を説明する図である。 本発明の別の好ましい実施形態による折りたたみ式通い箱の縦要部断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの具体的な実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態による折りたたみ式通い箱を前方から見た斜視図であり、図2は、その折りたたみ式通い箱の蓋部を閉じた状態を後方から見た斜視図であり、図3は、図1におけるA−A断面図であり、図4は、図1の折りたたみ式通い箱の折りたたみ方を説明する図である。この折りたたみ式通い箱100は、箱本体10からなる。箱本体10は、底面部11と、前後の側壁部12,12および左右の側壁部13,13と、蓋部14と、底面部11に対応する形状を有する補強板15とを備えて構成され、底面部11が補強板15で補強された状態で、箱本体10に製品等を収納する。
底面部11は、正方形ないし長方形とされ、図示例では、底面部11は長方形状とされている。蓋部14は、底面部11と略同一形状とされる。したがって、図示例では、蓋部14は、長方形状とされている。蓋部14は、後の側壁部12の上辺から延設され、この上辺を回動軸として回動し、箱本体10の開口部は開閉自在とされている。前後の側壁部12,12および左右の側壁部13,13は、底面部11の各辺に対応して正方形ないし長方形とされている。
底面部11は、変形自在に折りたたみ可能なシート材で形成されている。側壁部12,12,13,13、蓋部14および補強板15は、内外二重のシート材の間に板材を内包して形成されている。このような構成により、箱本体の中身を外部の衝撃から守り、かつ、安定して輸送することができる。また、板材をシート材で内包して構成することにより、箱本体は外観に優れ、板材は汚れたり溶けたりすることがなく良好にリサイクル(マテリアルまたはケミカル)される。さらに、板材に傷(例えば、縫い目)をつけることがないので、リユースしやすい。なお、シート材に染色や印刷を行うことも可能である。また、シート材は、表面に撥水処理や帯電防止処理が施されていてもよい。
底面部11を形成するシート材ならび側壁部12,12,13,13および蓋部14を形成する外側のシート材としては、ターポリンシートが用いられる。このように、箱本体10の外表面がターポリンシートで形成されることによって外気温の影響を受けにくくなるので、保冷性および/または保温性が向上し得る。さらに、ターポリンシートは透水性がきわめて低いことから、食品等の製品を輸送する際に製品から液漏れが生じた場合であっても箱外部への液漏れを回避することができ、さらには、箱内部に漏れた液体も洗い流すことができる。また、耐久性、耐水性、耐候性等も向上され得る。なお、本明細書においては、ターポリンシートとは、合成繊維織布の両面に樹脂フィルムが積層された3層構造のシートを意味し、好ましくはポリエステル繊維織布の両面に樹脂フィルム(例えば、塩化ビニル系樹脂フィルム)が積層されたシートである。ターポリンシートの目付量は、好ましくは100g/m〜700g/m、より好ましくは400g/m〜600g/mである。このような目付量であれば、保冷性および/または保温性と軽量性とを両立することができる。ターポリンシートの厚みは、好ましくは0.2mm〜0.6mm、より好ましくは0.3mm〜0.5mmである。また、樹脂フィルムを形成する樹脂としては、軟性ポリ塩化ビニール、ポリウレタン、EVA等が好ましい。耐熱性、耐候性等に優れているためである。
側壁部12,12,13,13および蓋部14を形成する内側のシート材ならび補強板15を形成する内側および外側のシート材としては、好ましくは織布または不織布が用いられる。助燃材などへのマテリアルリサイクルが可能だからである。織布または不織布を構成する繊維としては、例えば、ポリエステル繊維が挙げられる。また、レジャーシートに用いられるようなポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンシート、農業用シートに用いられるような塩化ビニルシート、ナイロンシート、ポリウレタンシート、生分解性樹脂シート等も好ましく用いられ得る。防水性に優れ、油汚れなどを拭き取ることができるからである。
上記板材としては、箱本体に収納される製品等の重量に応じて、任意の適切な板材が用いられる。好ましくは、プラスチック段ボール板が用いられる。中空構造を有するために、断熱性に優れ、かつ、軽量だからである。補強板15で底面部11が補強された箱本体10においては、六面すべてにおいて上記ターポリンシートとプラスチック段ボール板とが併用されることによって断熱性が格段に向上する。その結果、保冷性および/または保温性に顕著に優れた折りたたみ式通い箱が得られ得る。板材は、難燃性、不燃性、防水性、防湿性等の機能を備え得る。
上記プラスチック段ボール板の厚みは、好ましくは3mm〜6mm、より好ましくは4mm〜5mmである。また、プラスチック段ボール板の密度は、好ましくは900g/m〜1,200g/m、より好ましくは1,000g/m〜1,100g/mである。このような厚みおよび密度であれば、保冷性および/または保温性に優れ、かつ、機械的強度と軽量性とを両立する折りたたみ式通い箱が得られ得る。プラスチック段ボール板の形成材料としては、例えばポリプロピレン、ポリカーボネートなどが挙げられる。
図3に示すように、側壁部12,12,13,13は、内外二重のシート材に各側壁部を構成する板材を内包し、前後の側壁部と左右の側壁部との間で該シート材が縫合されている。左右の側壁部13,13は、2枚の分割板13a,13aが所定の間隔をあけて横に並んだ状態で内側のシート材13cと外側のシート材13dに内包され、2枚の分割板13a,13aの間で該シート材が縫合されている。この2枚の分割板の間の分割線13bに沿って折り曲げ可能であり、左右の側壁部13,13は、箱本体内側に折り曲げ可能な構成とされている。
左右の側壁部13,13の外側には、それぞれ、帯状の持ち手3が設けられている。持ち手3は、分割線13bを跨ぐように、その両端がシート材に縫着されている。前の側壁部12および右の側壁部13には、透明なポケット4が設けられている。この透明なポケット4には、伝票を入れたりシールを貼着したりして使用する他、トレーサビリティを目的として使用することもできる。
底面部11は、上述のとおり、一枚のシート材で構成され、その周縁は縁取りテープ5で縁取られている。そして、この縁取りテープ5を介して、底面部11のシート材と側壁部とが縫合されている。なお、側壁部の上端も縁取りテープ5で縁取られている。
底面部11の中央部には取っ手11aが設けられている。この取っ手11aで変形自在な底面部11を引き上げると、連設される左右の側壁部13,13は、分割板13a,13aどうしが重なるようにして内側に折り曲げられ、箱本体10が折りたたまれる。このように、容易に折りたたむことができ、作業性が向上する。また、底面部11を引き上げて箱本体10を折りたたむので、折りたたんだ状態では、底面部11は前後の側壁部12から外方に延出せずに、コンパクトに折りたたまれる。
補強板15は前の側壁部12の下辺に回動自在に取り付けられており、図4に示すように、補強板15を前の側壁部12に重ね合わせて、箱本体10が折りたたまれる。補強板15の上面には、取っ手15aが設けられており、この取っ手15aで補強板15を回動させる。補強板15(底面部11)は、前後の側壁部12と略同一形状もしくは前後の側壁部12よりも小さく設計されており、折りたたみ時には箱本体10内に収納される。補強板15は、そのシート材の端部が前の側壁部12を構成するシート材および/または底面部11のシート材と縫合されている。
別の実施形態においては、図5に示すように、底面部11の中央部と補強板15とを連結する連結部材11bが設けられている。連結部材11bは、補強板15の下面中央部と底面部11の中央部とを連結している。本実施形態では、補強板15を上方に回動させると同時に、底面部11が引き上げられて、左右の側壁部13,13は内側に折り曲げられる。このように、ワンタッチで箱本体10が折りたたまれ、作業性がさらに向上する。また、箱本体10を折りたたんだ状態では、底面部11は補強板15に引っ張られて前後の側壁部12から外方に延出することがないので、確実に、箱本体をコンパクトに折りたたむことができる。連結部材11bは、例えば、ポリプロピレン製等のベルトやゴムバンドで構成され、その両端が底面部11および補強板15に縫着されている。連結部材11bは、例えば、面ファスナーを用いて、取り換え可能に設けられていてもよい。連結部材が劣化した場合(例えば、ゴムが伸びきった場合)、新しい連結部材に取り換えることができる。
蓋部14の3つの端辺とこれに対応する左右の側壁部13,13および前の側壁部12の上端には、スライダー7により開閉自在なファスナー6a,6bが設けられている。このように、蓋部と側壁部との係着手段を設けることにより、密閉性に優れ、ほこりや水等の箱本体内への浸入を防止することができる。図示例では、蓋部と側壁部との係着手段として、ファスナーが採用されているが、これには限らず、例えば、蓋部の3つの端辺にそれぞれ延出部を設け、該延出部および対応する側壁部に面ファスナー、スナップ、ホック等を設けてもよい。保冷/保温性および密閉性の観点からは、ファスナーが好ましく用いられる。
蓋部14の内面には、蓄冷剤や保冷剤を収容可能な複数のポケット16および箱本体10を折りたたんだ状態で保持するための締付手段17が設けられている。締付手段17は、例えばゴムバンドで構成され、その両端が蓋部14に縫着されている。
図示しないが、箱本体の内面に、納品書などを収容可能なポケットが設けられていてもよい。
製品等の輸送に際し、製品等を箱本体10内に収納し、箱本体10開口部を蓋部14で閉じ、蓋部のファスナー6aと側壁部のファスナー6bとを係着する。そして、製品等を収納した箱本体10を持ち手3,3により持ち上げる等して搬送する。なお、箱本体10の中身が重量物である場合、箱本体10を引きずって持ち運んでも底面部11が破れないように、底面部11の下面やその縁に、補強手段を設けてもよい。
輸送後、図4に示すように、空箱となった箱本体10の蓋部14を後方に回動させて、後の側壁部12に重ね合わせる。また、補強板15を上方に回動させて、前の側壁部12に重ね合わせる。次に、底面部11の取っ手11aを引き上げ、左右の側壁部13,13を内側に折り曲げて箱本体10を折りたたむ。そして、締付手段17で蓋部14から前の側壁部12までを締めつけて箱本体10を折りたたんだ状態で保持する。締付手段17がゴムバンドである場合には、ゴムバンド17を蓋部14から前の側壁部12まで回し掛ければよい。箱本体を締め付けることで、折りたたみ状態が緩むことなく保持されるので、コンパクト化に寄与し得る。このように、非常に簡易な作業で箱本体10をコンパクトに折りたたむことができ、輸送効率の向上につながる。
なお、本発明の折りたたみ式通い箱は、上記実施形態の構成に限らず、適宜、変更可能である。例えば、持ち手、ポケット等の位置は適宜変更可能である。持ち手、ポケット等の数は適宜変更可能である。
本発明の折りたたみ式通い箱は、製品等の輸送に、好適に用いられる。
10 箱本体
11 底面部
12 前後の側壁部
13 左右の側壁部
14 蓋部
15 補強板
100 折りたたみ式通い箱

Claims (3)

  1. 正方形ないし長方形の底面部と、底面部の各辺に対応した前後および左右の側壁部と、後の側壁部の上辺から延設された蓋部と、底面部を補強する補強板とを備える箱本体からなり、
    前記補強板は、前または後の側壁部の下辺に回動自在に取り付けられ、
    前記側壁部、蓋部および補強板は、内外二重のシート材に板材を内包して形成され、
    前記底面部は、折りたたみ可能なシート材で形成され、
    前記底面部の中央部を引き上げると前記左右の側壁部は内側に折り曲げ可能とされており、
    前記底面部を形成するシート材ならびに前記側壁部および蓋部を形成する外側のシート材が、ターポリンシートである、折りたたみ式通い箱。
  2. 前記板材がプラスチック段ボール板である、請求項1に記載の折りたたみ式通い箱。
  3. 前記蓋部の内面に前記箱本体を折りたたんだ状態で保持するための締付手段を備える、請求項1または2に記載の折りたたみ式通い箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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