JP2014180106A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電回路が故障した場合においても、平滑コンデンサの放電を行うと共に、コスト削減を図るインバータ装置を提供すること。
【解決手段】このインバータ装置は、電源電圧が入力される一対の電源ラインと、前記一対の電源ラインから前記電源電圧が供給されるインバータ回路と、入力電圧を平滑化し、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の平滑コンデンサと、前記一対の電源ライン間に直列に接続され、前記複数の平滑コンデンサとそれぞれ並列に接続された複数の抵抗からなるバランス抵抗と、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の抵抗からなる放電抵抗と、を具備する構成を採る。
【選択図】図1
【解決手段】このインバータ装置は、電源電圧が入力される一対の電源ラインと、前記一対の電源ラインから前記電源電圧が供給されるインバータ回路と、入力電圧を平滑化し、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の平滑コンデンサと、前記一対の電源ライン間に直列に接続され、前記複数の平滑コンデンサとそれぞれ並列に接続された複数の抵抗からなるバランス抵抗と、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の抵抗からなる放電抵抗と、を具備する構成を採る。
【選択図】図1
Description
本発明は、放電機能を有するインバータ装置に関する。
インバータ装置は、入力電圧を平滑化するための平滑コンデンサを備えていることが多く、インバータ装置の電源をオフにしても、平滑コンデンサには電荷が蓄えられた状態が継続する。このため、インバータ装置周辺の作業をする際、作業者が感電するおそれがある。
そこで、インバータ装置における平滑コンデンサを放電する技術が、例えば、特許文献1等に開示されている。特許文献1には、電源をオンオフするコンタクタがオフになると、放電用トランジスタがオン動作をし、平滑コンデンサの蓄積電荷が放電抵抗を流れて消費され、母線間電圧を短時間で低下させるインバータ制御装置が開示されている。
しかしながら、上述した特許文献1に開示のインバータ制御装置は、電源のオンオフ(電源供給の有無)を検出して放電用トランジスタを制御する手段が必要となるため、コストが増大するという問題がある。また、放電回路以外に放電経路が存在しないので、放電回路が故障した場合には、平滑コンデンサの放電を行うことができず、作業者が感電するおそれを排除できないという問題がある。
本発明の目的は、放電回路が故障した場合においても、平滑コンデンサの放電を行うと共に、コスト削減を図るインバータ装置を提供することである。
本発明のインバータ装置は、電源電圧が入力される一対の電源ラインと、前記一対の電源ラインから前記電源電圧が供給されるインバータ回路と、入力電圧を平滑化し、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の平滑コンデンサと、前記一対の電源ライン間に直列に接続され、前記複数の平滑コンデンサとそれぞれ並列に接続された複数の抵抗からなるバランス抵抗と、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の抵抗からなる放電抵抗と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、放電回路が故障した場合においても、平滑コンデンサの放電を行うと共に、コスト削減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るインバータ装置100の回路構成を示す概念図である。以下、図1を用いてインバータ装置100の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るインバータ装置100の回路構成を示す概念図である。以下、図1を用いてインバータ装置100の構成について説明する。
一対の電源ラインである正極側母線101と負極側母線102との間には、高電圧電源103が接続されている。具体的には、高電圧電源103は、着脱自在のコネクタ104を介してインバータケース(図中、点線で示す枠)105とケーブルで接続されており、高電圧電源103がインバータケース105内の各部に高電圧を供給する。
平滑コンデンサC1、C2は、正極側母線101と負極側母線102との間に直列に接続され、高電圧電源103の出力電圧を平滑化する。
抵抗R1〜R3は、正極側母線101と負極側母線102との間に直列に接続され、バランス抵抗及び第1の放電抵抗として機能する。ここでは、平滑コンデンサC1とC2の配線と、抵抗R1とR2の間の配線とを結線しており、抵抗R1〜R3は、平滑コンデンサC1及びC2に印加される電圧が均等になるようにバランス抵抗として機能する。また、抵抗R2とR3の間の配線が、電圧を測定するため、後述する制御部108と接続されている。
抵抗R4〜R6は、正極側母線101と負極側母線102との間に直列に接続され、第2の放電抵抗として機能する。また、抵抗R5とR6の間の配線が、電圧を測定するため、後述する制御部108と接続されている。
このように、抵抗R1〜R3は、第1の放電抵抗として機能し、抵抗R4〜R6は、第2の放電抵抗として機能する。すなわち、放電回路を2系統とすることにより、一方がオープン故障した場合でも、他方で放電することができる。
インバータ回路106は、図示せぬ複数のスイッチング素子を備え、後述する制御部108からの制御に基づいて、スイッチング素子を動作させる。これにより、高電圧電源103から給電される直流電流を3相交流電流に変換して電動コンプレッサ111へ供給する。
低電圧電源107は、車両用バッテリ等の低電圧(例えば、12ボルト)を制御部108に供給する。
制御部108は、通信I/F109を介した外部機器110からの指示に基づいて、インバータ回路106を制御し、3相交流電流の電流値及び角速度をそれぞれ目標値に近づける。また、制御部108は、図示せぬAD変換器を内蔵しており、このAD変換器が抵抗R1及びR2と、抵抗R3とによって分圧された電圧V1、及び、抵抗R4及びR5と、抵抗R6とによって分圧された電圧V2を検出し、検出したこれらの電圧V1、V2に基づいて、抵抗R1〜R6のいずれのオープン故障かを検出する。オープン故障が検出された場合には、該当する抵抗を通信I/F109を介して外部機器110に通知する。
ここで、例えば、抵抗R1または抵抗R2がオープン故障していた場合には、電圧V1はグランド(GND)レベル、電圧V2は正常(約1〜4V)となる。このように、各抵抗がオープン故障した場合の電圧V1及びV2は予め求められる。これをまとめたのが図2に示すテーブルであり、制御部108は、このテーブルを備えている。これにより、制御部108は、入力された電圧をテーブルに照合し、オープン故障した抵抗を特定することができる。なお、図2において、正常以外の「GNDレベルが入力される」「5Vが入力される」は異常を示す。
次に、上述したインバータ装置100全体の処理の流れについて図3を用いて説明する。図3は、図1に示したインバータ装置100の故障診断処理手順を示すフロー図である。
図3において、ステップ(以下、「ST」と省略する)201では、インバータ装置100は、電動コンプレッサを駆動する通常サイクル処理を行い、ST202では、通常サイクル処理を開始して所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過した(YES)場合にはST203に移行し、所定時間を経過していない(NO)場合にはST201に戻る。
ST203では、インバータ装置100は、後述する故障診断処理を行い、ST204では、ST203における故障診断処理の結果、故障があるか否かを判定し、故障がある(YES)場合にはインバータ装置100の処理を終了し、故障がない(NO)場合にはST201に戻る。
図4は、図1に示したインバータ装置100における故障診断処理手順を示すフロー図である。図4において、ST301では、制御部108は、電圧V1が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST302に移行し、正常ではなければ(NO)ST306に移行する。
ST302では、制御部108は、電圧V2が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST303に移行し、正常でなければ(NO)ST304に移行する。
ST303では、制御部108は、電圧V1及びV2の検出が正常に行われたと判定し、一方、ST304では、制御部108は、電圧V2が異常、すなわち、抵抗R4〜R6のいずれかがオープン故障していることを示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST305では、制御部108は、電圧V1が正常な電圧であるとして、電圧V1を用いて通常サイクル処理(ST201)を行うことを決定する。
ST306では、制御部108は、電圧V2が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST307に移行し、正常でなければ(NO)ST308に移行する。
ST307では、制御部108は、電圧V1が異常、すなわち、抵抗R1〜R3のバランス抵抗のいずれかがオープン故障していると判断し、その旨を示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST308では、制御部108は、電圧V1及びV2が異常、すなわち、抵抗R1〜R3のいずれかと、抵抗R4〜R6のいずれかとがオープン故障しているか、または、制御部108内の電圧検出器が故障していると判断し、その旨を示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
図5は、コネクタ104が開放された後の放電処理に伴うコンデンサ電圧と放電電流の変化の様子を示す図である。図5(a)は、コンデンサ電圧の変化の様子を示し、図5(b)は、放電電流の変化の様子を示す。特に、図5(a)より、最大電圧(約400V)から安全電圧(50V)まで5秒で到達することが分かる。
このように、実施の形態1のインバータ装置100では、入力電圧を平滑化する平滑コンデンサC1及びC2を直列に接続し、平滑コンデンサC1及びC2に印加される電圧が均等になるように抵抗R1〜R3を直列に接続してバランス抵抗を設けると共に、このバランス抵抗を第1の放電抵抗としても機能させ、抵抗R4〜R6を直列に接続した第2の放電抵抗を設けて、放電回路を2系統とする。
これにより、2系統の放電回路のうち、一方がオープン故障した場合でも、他方で放電することができ、作業者が感電するおそれを排除できる。
また、実施の形態1のインバータ装置では、バランス抵抗の所定の抵抗にかかる電圧V1と、第2の放電抵抗の所定の抵抗にかかる電圧V2を検出する。これにより、検出した電圧V1、V2に基づいて、抵抗R1〜R6のいずれのオープン故障かを判断することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係るインバータ装置400の回路構成を示す概念図である。以下、図6を用いてインバータ装置400の構成について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係るインバータ装置400の回路構成を示す概念図である。以下、図6を用いてインバータ装置400の構成について説明する。
インバータ装置400は、実施の形態1の図1に対して、抵抗R6と負極側母線102との間にトランジスタTr1(スイッチに相当)を追加したものであり、トランジスタTr1のコレクタが抵抗R6と接続し、エミッタが負極側母線102と接続し、ベースが制御部401と接続している。
制御部401は、通信I/F109を介して外部機器110からの指示に基づいて、インバータ回路106を制御し、3相交流電流の電流値及び角速度をそれぞれ目標値に近づける。また、制御部401は、抵抗R1及びR2と、抵抗R3とによって分圧された電圧V1、及び、抵抗R4及びR5と、抵抗R6とによって分圧された電圧V2を検出し、検出したこれらの電圧V1、V2に基づいて、抵抗R1〜R6のいずれのオープン故障かを検出する。オープン故障が検出された場合には、該当する抵抗を通信I/F109を介して外部機器110に通知する。さらに、制御部401は、トランジスタTr1のオンオフを制御し、これにより、第2の放電抵抗の機能をオンオフする。
図7は、図6に示したインバータ装置400における通常サイクル処理手順を示すフロー図である。図7において、ST501では、制御部401が電圧V1の読み値が規定値(例えば、240V)以上か否かを判定し、規定値以上であれば(YES)ST502に移行し、規定値未満であれば(NO)ST504に移行する。
ST502では、制御部401は、高電圧電源103が接続されていると判定し、ST503では、インバータ装置400が電動コンプレッサを駆動する通常の処理を行う。
ST504では、制御部401は、高電圧電源103が接続されていない(電源電圧が絶たれた)と判定し、ST505では、トランジスタTr1をオンにする。
ST506では、制御部401は、トランジスタTr1をオンにしてから一定時間後(例えば、5秒後)の電圧V1が規定値(例えば、安全電圧50V)以下であるか否かを判定し、規定値以下であれば(YES)ST508に移行し、規定値を超えれば(NO)ST507に移行する。
ST507では、抵抗R1〜R3のバランス抵抗のいずれかがオープン故障していると判断し、その旨を示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST508では、制御部401は、トランジスタTr1をオフにし、ST509では、インバータ装置400の処理を終了する。
このように、通常サイクル処理において、制御部401は、高電圧電源103が接続されていないと判断した場合に、トランジスタTr1をオフからオンにして、第2の放電抵抗に電流を流す。これにより、放電時以外の通常時では、第2の放電抵抗には電流が流れず、暗電流を低減することができる。このため、第1の放電抵抗(バランス抵抗)の抵抗値を大きくすれば、第1の放電抵抗に流れる電流を少なくすることができるので、通常時も放電される第1の放電抵抗においても、暗電流も低減することができる。
図8は、図6に示したインバータ装置400における故障診断処理手順を示すフロー図である。図8において、ST601では、制御部401は、電圧V1が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST602に移行し、正常ではなければ(NO)ST608に移行する。
ST602では、制御部401は、トランジスタTr1をオンし、ST603では、電圧V2が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST604に移行し、正常でなければ(NO)ST605に移行する。
ST604では、制御部401は、電圧V1及びV2の検出が正常に行われたと判定し、一方、ST605では、制御部400は、電圧V2が異常、すなわち、抵抗R4〜R6のいずれかがオープン故障していることを示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST606では、制御部401は、トランジスタTr1をオフし、ST607では、電圧V1を用い通常サイクル処理(ST201)を行うことを決定し、インバータ装置400は故障診断処理を終了する。
ST608では、制御部401は、トランジスタTr1をオンし、ST609では、電圧V2が正常か否かを判定し、正常であれば(YES)ST610に移行し、正常でなければ(NO)ST611に移行する。
ST610では、制御部401は、電圧V1が異常、すなわち、抵抗R1〜R3のバランス抵抗のいずれかがオープン故障していると判断し、その旨を示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST611では、制御部401は、電圧V1及びV2が異常、すなわち、抵抗R1〜R3のいずれかと、抵抗R4〜R6のいずれかとがオープン故障しているか、または、制御部401内の電圧検出器が故障していると判断し、その旨を示すエラーコードを発行し、外部機器110に通知する。
ST612では、制御部401は、トランジスタTr1をオフし、インバータ装置400は故障診断処理を終了する。
このように、故障診断処理において、制御部401は、電圧V2を取得するため、トランジスタTr1をオフからオンにして、第2の放電抵抗に電流を流す。このため、故障診断処理の頻度を少なくすれば、暗電流をより低減することができる。
図9は、コネクタ104が開放された後の放電処理に伴うコンデンサ電圧と放電電流の変化の様子を示す図である。図9では、コンデンサ電圧が最小電圧(240V)になった時点でトランジスタTr1をオンにした様子を示す。なお、比較のため、実施の形態1での変化の様子を点線で示す。図9(a)は、コンデンサ電圧の変化の様子を示す。図9(a)より、最小電圧(240V)までは実施の形態1と比較して緩やかに降下するが、トランジスタTr1をオンした後、急速に降下し、最大電圧(400V)から安全電圧(50V)まで5秒で到達することが分かる。なお、ここでは、インバータ装置700において、最大電圧(400V)から最小電圧(240V)までおよそ3.5秒となるようにバランス抵抗(抵抗R1〜R3)の抵抗値が設定されており、最小電圧(240V)から安全電圧(50V)までおよそ1.5秒となるように第2の放電抵抗(抵抗R4〜R6)の抵抗値が設定されている。
図9(b)は、放電電流の変化の様子を示す。図9(b)より、トランジスタTr1をオンするまでは実施の形態1と比較して少ない放電電流で緩やかに減少するが、トランジスタTr1をオンした後、放電電流が急速に上昇し、速やかに放電が行われることが分かる。
このように、実施の形態2のインバータ装置400では、抵抗R4〜R6を直列に接続した第2の放電抵抗にトランジスタTr1を設けて、トランジスタTr1をオンするタイミングを高電圧電源103が非接続なった場合及び電圧V1、V2を検出する場合に制限することにより、暗電流を低減し、消費電力を低減することができる。
なお、本実施の形態では、抵抗R6と負極側母線102との間に接続したトランジスタTr1をスイッチとして用いる場合を例に説明した。しかし、本発明はトランジスタに限らず、機械式リレーなど、電流経路を通電または遮断できるものであればよい。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係るインバータ装置700の回路構成を示す概念図である。インバータ装置700は、実施の形態2の図6に対して、バランス抵抗と第2の放電抵抗の間で正極側母線101と負極側母線102とに接続するカレントミラー回路701(定電流回路に相当)を追加したものである。
図10は、本発明の実施の形態3に係るインバータ装置700の回路構成を示す概念図である。インバータ装置700は、実施の形態2の図6に対して、バランス抵抗と第2の放電抵抗の間で正極側母線101と負極側母線102とに接続するカレントミラー回路701(定電流回路に相当)を追加したものである。
カレントミラー回路701は、トランジスタTr2のコレクタ及びベースが低電圧電源107に接続し、エミッタが抵抗R7を介して負極側母線102に接続している。また、トランジスタTr3のコレクタが正極側母線101に接続し、ベースが低電圧電源107に接続し、エミッタが負極側母線102に接続している。
また、カレントミラー回路701は、トランジスタTr2と抵抗R7とが一定の電流を流す定電流源であり、トランジスタTr3と抵抗R8とが所定のミラー比でTr2の電流を転写する。
このようなカレントミラー回路701は、定電流回路となることが知られており、バランス抵抗に流れる電流を少なくする、すなわち、バランス抵抗の抵抗値を大きく設定することにより、暗電流を低減することができる。これについて図11を用いて説明する。
図11は、コネクタ104が開放された後の放電処理に伴うコンデンサ電圧と放電電流の変化の様子を示す図である。図11では、コンデンサ電圧が最小電圧(240V)になった時点でトランジスタTr1をオンにした様子を示す。なお、比較のため、実施の形態2での変化の様子を点線で示す。図11(a)は、コンデンサ電圧の変化の様子を示し、図11(b)は、放電電流の変化の様子を示す。
図11(a)に示すように、コンデンサ電圧は、実施の形態2と同様に変化し、最大電圧(400V)から安全電圧(50V)まで5秒で到達する。また、図11(b)に示すように、トランジスタTr1をオンするまでは一定の電流値で放電されるが、トランジスタTr1をオンした後、放電電流が急速に上昇し、速やかに放電が行われる。また、定格電圧を例えば、350Vとする場合、定格電圧以上では、放電電流を実施の形態2に比べて低減できることが分かる。この放電電流は、インバータ装置700の通常処理時における暗電流に相当するため、暗電流を低減することができる。
次に、電圧と暗電流の関係について図12を用いて説明する。図12では、比較のため、実施の形態1のインバータ装置100における関係を点線で示し、実施の形態2のインバータ装置400における関係を一点鎖線で示し、実施の形態3のインバータ装置700における関係を実線で示す。また、図12では、240V以下を異常電圧範囲とし、270V〜400Vまでを実用電圧範囲とする。また、定格電圧を350Vとする。
図12より、定格電圧付近より高い電圧では、本実施の形態のインバータ装置700が最も暗電流が小さいことが分かる。一方、異常電圧範囲の大部分では、本実施の形態のインバータ装置700が最も暗電流が大きくなるが、異常電圧になる頻度は少ないので、特段問題になることはない。
このように、実施の形態3のインバータ装置700では、バランス抵抗と第2の放電抵抗の間で正極側母線101と負極側母線102とに接続するカレントミラー回路701を設けて定電流源とすると共に、第1の放電抵抗として機能させることにより、暗電流を低減し、消費電力を低減することができる。
なお、本実施の形態では、定電流回路の一例として、カレントミラー回路を例に説明したが、本発明はこれに限らず、一定の放電電流を流す回路であれば、どのような構成でもよい。
また、上記各実施の形態では、電動コンプレッサを駆動するインバータ装置を例に説明したが、本発明は電動コンプレッサに限らず、様々な電子機器を駆動するインバータ装置に適用できる。
本発明にかかるインバータ装置は、電動コンプレッサのモータ、電気自動車の走行用モータ等、数百Vの高電圧で駆動する機器に適用できる。
100、400、700 インバータ装置
101 正極側母線
102 負極側母線
103 高電圧電源
104 コネクタ
105 インバータケース
106 インバータ回路
107 低電圧電源
108、401 制御部
109 通信I/F
110 外部機器
111 電動コンプレッサ
701 カレントミラー回路
C1、C2 平滑コンデンサ
R1〜R8 抵抗
Tr1〜Tr3 トランジスタ
101 正極側母線
102 負極側母線
103 高電圧電源
104 コネクタ
105 インバータケース
106 インバータ回路
107 低電圧電源
108、401 制御部
109 通信I/F
110 外部機器
111 電動コンプレッサ
701 カレントミラー回路
C1、C2 平滑コンデンサ
R1〜R8 抵抗
Tr1〜Tr3 トランジスタ
Claims (6)
- 電源電圧が入力される一対の電源ラインと、
前記一対の電源ラインから前記電源電圧が供給されるインバータ回路と、
入力電圧を平滑化し、前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の平滑コンデンサと、
前記一対の電源ライン間に直列に接続され、前記複数の平滑コンデンサとそれぞれ並列に接続された複数の抵抗からなるバランス抵抗と、
前記一対の電源ライン間に直列に接続された複数の抵抗からなる放電抵抗と、
を具備するインバータ装置。 - 前記放電抵抗の電流経路を開閉するスイッチと、
前記スイッチのオンオフを制御する制御手段と、
を具備する請求項1に記載のインバータ装置。 - 前記制御手段は、前記電源電圧が絶たれたことを検出した際、前記スイッチをオンにして前記電流経路を閉にする、
請求項2に記載のインバータ装置。 - 前記制御手段は、
前記バランス抵抗における前記複数の抵抗により分圧された第1の電圧を検出するとともに、
前記スイッチをオンに制御して前記放電抵抗における前記複数の抵抗により分圧された第2の電圧を検出する、
請求項2に記載のインバータ装置。 - 前記制御手段は、検出した前記第1の電圧と前記第2の電圧とに基づいて、前記バランス抵抗および前記放電抵抗の故障を検出する、
請求項4に記載のインバータ装置。 - 前記一対の電源ライン間に接続され、一定の放電電流を流す定電流回路を具備する、
請求項2に記載のインバータ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013051630A JP2014180106A (ja) | 2013-03-14 | 2013-03-14 | インバータ装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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