JP2015027146A - パワーコンディショナ - Google Patents

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吉田 洋介
Yosuke Yoshida
洋介 吉田
友範 土屋
Tomonori Tsuchiya
友範 土屋
慧一 猪狩
Keiichi Igari
慧一 猪狩
政治 内倉
Seiji Uchikura
政治 内倉
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Abstract

【課題】インバータの出力側のコンデンサの突入電流防止回路に備えられたスイッチの故障を検出する機能を備えたパワーコンディショナを提供する。
【解決手段】発電部10で発電された直流電力を電力系統11に連系可能な交流電力に変換するインバータ2を備え、インバータ2の出力側のコンデンサ5の突入電流防止回路6としてスイッチ7と抵抗8の並列回路を備えるパワーコンディショナにおいて、制御部3が、インバータ2を停止させ、系統連系用リレー接点9を短絡させて、スイッチ7の接点を短絡状態と開放状態とに切り換える制御を行って、その切り換え前後におけるパワーコンディショナの出力電流の値を比較する。そして、電流値が一致すればスイッチ7が故障していると判定する。
【選択図】図1

Description

この発明はパワーコンディショナに関し、より詳細には、インバータの出力側に備えられるコンデンサの突入電流防止回路のスイッチの故障検出技術に関する。
太陽光発電装置や燃料電池発電装置などの直流電力を発電する発電装置においては、当該発電装置で発電された直流電力を電力系統に連系させるためにパワーコンディショナ(系統連系インバータ装置)が備えられている。
このようなパワーコンディショナは、図3に示すように、発電装置(発電部)10で発電された直流電力の電圧を所定の電圧まで昇圧するコンバータ(DC/DCコンバータ)1と、このコンバータ1で昇圧された直流電圧を電力系統11に連系可能な交流電力の電圧(たとえば、AC100/200V)に変換するインバータ(DC/ACインバータ)2と、パワーコンディショナの各部を制御する制御部3とを主要部として備えている。
ところで、このようなパワーコンディショナのインバータ2には、PWM信号によってスイッチングされるスイッチング素子(図示せず)が備えられていることから、インバータ2の出力側(電力系統11側)には、PWM信号のキャリア除去用のフィルタとして、電源ラインに挿入されたコイル4と電源ライン間に挿入されたコンデンサ5とからなるフィルタ回路が備えられているが、このフィルタ回路のコンデンサ5に大電流が流れると、系統連系用リレー接点9が溶着するおそれがあるため、コンデンサ5には、スイッチ7と抵抗8の並列回路で構成される突入電流防止回路6が直列に接続されている(突入電流防止回路としてスイッチを備える点は、たとえば、特許文献1参照)。
そして、この突入電流防止回路6は、コンデンサ5の充電前は、制御部3がスイッチ7を開放状態(突入電流防止回路6を有効な状態)に制御することによって、抵抗8によりコンデンサ5に突入電流(大電流)が流れるのを抑制する(図3(a)参照)。これに対して、コンデンサ5の充電後は、制御部3がスイッチ7を短絡状態(突入電流防止回路6を無効な状態)に制御することによって(図3(b)参照)、フィルタ回路を適切に機能させるように構成されている。
特開2011−67033号公報
しかしながら、このような従来の構成では、突入電流防止回路6のスイッチ7が故障すると、以下のような問題が発生する。
すなわち、図3(a)に示すように、スイッチ7が開放状態で固着(オープン故障)すると、突入電流防止回路6が有効な状態を維持することになるため、フィルタ回路が適切に機能しなくなってパワーコンディショナの出力電流に高調波ノイズが発生し、この高調波ノイズが他の機器に悪影響を及ぼすおそれがある。
一方、図3(b)に示すように、スイッチ7が短絡状態で固着(ショート故障)すると、突入電流防止回路6は無効な状態を維持することになるため、系統連系用リレー接点9の寿命が短くなってしまう。
このように、インバータ2の出力側に設けられたコンデンサ5の突入電流防止回路6に備えられたスイッチ7が故障するとパワーコンディショナの動作に問題が生じるところ、この種のパワーコンディショナにおいては、突入電流防止回路6のスイッチ7の故障を検出する機能を備えたものは提供されていなかった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、インバータの出力側のコンデンサの突入電流防止回路に備えられたスイッチの故障を検出する機能を備えたパワーコンディショナを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るパワーコンディショナは、発電部で発電された直流電力を電力系統に連系可能な交流電力に変換するインバータを備えたパワーコンディショナであって、上記インバータの出力側に備えられたコンデンサの突入電流防止回路として抵抗とスイッチの並列回路を備えるものにおいて、上記パワーコンディショナの制御部は、上記インバータを停止させ、かつ、上記コンデンサよりも上記電力系統側に備えられる系統連系用リレー接点を短絡させて、上記スイッチの接点を短絡状態と開放状態とに切り換える制御を行い、その切り換え前後のパワーコンディショナの出力電流の値に基づいて上記スイッチの故障診断を行う制御構成を備えたことを特徴とする。
そして、その好適な実施態様として、上記パワーコンディショナの出力電流を検出する電流検出手段が、上記コンデンサよりも上記電力系統側に備えられていることを特徴とする。
すなわち、本発明に係るパワーコンディショナは、その制御部が、パワーコンディショナのインバータの出力側のコンデンサの突入電流防止回路に備えられたスイッチの故障診断を行う機能を備えている。この故障診断にあたり、本発明に係るパワーコンディショナは、制御部が、パワーコンディショナのインバータを停止させた状態で、系統連系用リレー接点を短絡させて、突入電流防止回路のスイッチの接点を短絡状態と開放状態とに切り換える制御を行い、その切り換え前後におけるパワーコンディショナの出力電流値を比較することで、上記スイッチの故障の有無を診断する。
具体的には、この比較において両出力電流値が一致する場合には、スイッチは短絡状態または開放状態で固着しているとみなせるので、パワーコンディショナの制御部は、スイッチは故障していると判定する。また、この比較において両出力電流値が一致しない場合には、スイッチは正常に開閉しているとみなせるので、パワーコンディショナの制御部は、スイッチは正常と判定する。
本発明によれば、パワーコンディショナの制御部が、パワーコンディショナの出力電流の値に基づいて、インバータの出力側に備えられたコンデンサの突入電流防止回路のスイッチの故障の有無を診断するように構成されるので、特別な監視回路を設けることなく、簡単な回路構成で、突入電流防止回路のスイッチの故障を発見できるパワーコンディショナを提供することができる。
そして、これにより、スイッチのオープン故障に伴って発生する高調波ノイズによって他機器が悪影響を受けるのを未然に防止できるようになるとともに、スイッチのショート故障に伴って系統連系用リレー接点が早期に故障することを防止することができるようになる。
本発明に係るパワーコンディショナのインバータの出力側に備えられる突入電流防止回路の概略構成を示しており、図1(a)は、同突入電流防止回路のスイッチが開放状態である場合を、また、図1(b)は、同突入電流防止回路のスイッチが短絡状態である場合をそれぞれ示している。 同パワーコンディショナのインバータの出力側に備えられる突入電流防止回路におけるスイッチの故障診断手順を示すフローチャートである。 従来のパワーコンディショナのインバータの出力側に備えられる突入電流防止回路の概略構成を示しており、図3(a)は、同突入電流防止回路のスイッチが開放状態である場合を、また、図3(b)は、同突入電流防止回路のスイッチが短絡状態である場合をそれぞれ示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るパワーコンディショナの概略構成を示している。図1に示すように、本発明に係るパワーコンディショナは、インバータ2の出力側に備えられるフィルタ回路(コイル4およびコンデンサ5)のコンデンサ5の突入電流防止回路6に備えられるスイッチ7の故障診断を制御部3が行うために電流センサ(電流検出手段)12を備えている。その他の構成は、図3に示す従来のパワーコンディショナと同様であるので、構成が共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明に係るパワーコンディショナは、パワーコンディショナの出力電流を検出する電流センサ12が、コンデンサ5に流れる電流を検出できる位置、具体的には、図1に示すように、インバータ2と系統連系用リレー接点9との間において、コンデンサ5よりも電力系統11側に備えられている。
次に、このように構成されたパワーコンディショナにおけるスイッチ7の故障診断手順について、図2に基づいて説明する。なお、この故障診断手順は、制御部3の設定により適時に実施可能であるが、たとえば、系統連系用リレー接点3を短絡させる際、すなわち、発電部10を電力系統11に系統連系させる際に行わせるように構成することができる。
図2に示すように、本発明に係るパワーコンディショナでは、突入電流防止回路6のスイッチ7の故障診断にあたり、制御部3は、まず、インバータ2の動作を停止させる(図2ステップS1参照)。ここで、このインバータ2を停止させるのは、後述する電流センサ12での電流検出にあたり、発電部10で発電された電流が突入電流防止回路6に流れるのを防止するためである。
そして、インバータ2の動作が停止すると、次に、制御部3は、突入電流防止回路6のスイッチ7が開放状態となるようにスイッチ7を制御する(図2ステップS2参照)。すなわち、制御部3は、スイッチ7に対して接点の開放を指示する制御信号を出力する。なお、このときスイッチ7が正常であれば、この制御によってスイッチ7の接点は、図1(a)に示すように開放状態となる。
そして、スイッチ7を開放状態に制御すると、次に制御部3は、系統連系用リレー接点9を短絡させる制御を行う(図2ステップS2参照)。すなわち、制御部3は、系統連系用リレーに対してその接点9の短絡を指示する制御信号を出力する。これにより、系統連系用リレー接点9が短絡状態となって、電力系統11からの電流が突入電流防止回路6に流れ、コンデンサ5の充電が開始される。
このとき、スイッチ7が正常(またはオープン故障)であれば、突入電流防止回路6のスイッチ7は開放状態となっているので、電力系統11からの電流は抵抗8を通ってコンデンサ5に流れることになる(図1(a)の一点鎖線参照)。一方、スイッチ7がショート故障していれば、電力系統11からの電流はスイッチ7を通ってコンデンサ5に流れることとなる(図1(b)の一点鎖線参照)。
このようにして、スイッチ7を開放状態に制御して系統連系用リレー接点9を短絡させると、次に制御部3は、電流センサ12で検出される電流値を読み込んで、その電流値を制御部3に備えられた記憶手段(図示せず)に記憶させる(図2ステップS3参照)。なお、この記憶手段としては、制御部3の制御中枢を構成するマイコンに備えられるRAMなどのメモリが用いられる。そして、この電流値の読み込みは、電力系統11側からの突入電流がなくなったとき、すなわち、電流センサ12で検出される電流値が安定(一定)したときの電流値(実効値)Aを読み込むように構成され、制御部3はこの電流値Aを記憶手段に記憶する。
そして、この電流値Aの記憶が完了すると、次に制御部3は、突入電流防止回路6のスイッチ7が短絡状態となるように制御する。すなわち、制御部3は、スイッチ7に対して接点の短絡を指示する制御信号を出力する。このときスイッチ7が正常(または、ショート故障)であれば、スイッチ7の接点は、図1(b)に示すように短絡状態となるので、電力系統11からの電流はスイッチ7を通ってコンデンサ5に流れる。一方、スイッチ7がオープン故障していれば、電力系統11からの電流は抵抗8を通ってコンデンサ5に流れる(図1(a)の一点鎖線参照)。
そして、このようにスイッチ7を短絡状態に制御すると、次に制御部3は、このときの電流センサ12の検出値を読み込んで、その電流値(実効値)Bを制御部3に備えられた上記記憶手段に記憶させる(図2ステップS4参照)。
このようにして、制御部3は、スイッチ7を開放状態に制御したときの電流値Aと、スイッチ7を短絡状態に制御したときの電流値Bの双方を記憶手段に記憶すると、次に、この記憶した両電流値A,Bを比較して、両電流値A,Bが一致しているか否かを判断する(図2ステップS5参照)。
そして、この判断の結果、両電流値A,Bが一致していなければ(図2ステップS5で「No」であれば)、制御部3は、スイッチ7は正常であると判定する(図2ステップS6参照)。すなわち、スイッチ7の開放状態と短絡状態の切り換えが正常に行われていると、両電流値A,Bは一致しない(具体的には、A<Bとなる)ので、両電流値A,Bが一致しないことを条件に制御部3はスイッチ7が正常であると判定する。
なお、本実施形態では、このようにスイッチ7が正常であると判定した場合、制御部3は、その正常との判定が初回の判定であれば、このときの電流値Aを後述する故障判断用の比較値A′として記憶手段に記憶させて、通常動作に復帰する(図2ステップS7、8参照)。
ここで、このように初回の正常判定のときの電流値Aを故障判断用の比較値A′とすることで、工場出荷時の検査や施工時の試運転などで得られた電流値Aが後述する故障判断用の比較値A′として用いられるようになり、精度の高い故障判定が行えるようになる。なお、この比較値A′を記憶する記憶手段は、上記電流値A,Bを記憶させる記憶手段と同じメモリであってもよいが、後述するように、この比較値A′は2回目以降の故障診断においても使用するので、制御部3に備えられるROMなどの不揮発性のメモリに記憶するように構成しておくのが望ましい。
一方、図2ステップS5の判断の結果、両電流値A,Bが一致した場合、すなわち、スイッチ7を開放状態と短絡状態とに切り換える制御を行っても電流値A,Bの値が変動しなかった場合には、制御部3は、スイッチ7が故障していると判定する(図2ステップS9参照)。
そして、2回目以降の故障診断(故障判断用の比較値A′が記憶されている場合)において、スイッチ7が故障していると判定すると、制御部3は、先に記憶手段に記憶しておいた故障判断用の比較値A′とスイッチ7を短絡状態に制御したときの電流値Bの比較を行い、比較値A′<電流値Bであるか否かを判断する(図2ステップS10参照)。
そして、この判断の結果、比較値A′<電流値Bであれば(図2ステップS10で「Yes」であれば)、スイッチ7はショート故障していると判定する(図2ステップS11参照)。また、比較値A′<電流値Bでなければ(図2ステップS10で「No」であれば)、スイッチ7はオープン故障していると判定する(図2ステップS12参照)。
このように、本発明に係るパワーコンディショナでは、インバータ2の出力側に備えられたコンデンサ5の突入電流防止回路6としてスイッチ7と抵抗8の並列回路を備えるものにおいて、パワーコンディショナの制御部3が、インバータ2を停止させ、かつ、系統連系用リレー接点9を短絡させて、スイッチ7の接点を短絡状態と開放状態とに切り換える制御を行って、その切り換え前後のパワーコンディショナの出力電流の値に基づいてスイッチ7の故障診断を行うので、スイッチ7に関して特別な監視回路を設けることなく、制御部3の制御によってスイッチ7の故障を発見することができる。
なお、このように構成されるパワーコンディショナにおいては、制御部3がスイッチ7の故障を発見した場合に、制御部3が、その結果を、パワーコンディショナに備えられる表示装置(図示せず)などの報知手段を通じて外部に報知するように構成しておくことで、スイッチ7の故障をユーザに知らせることができる。そして、このようにスイッチ7の故障を報知する構成を採用することにより、スイッチ7の故障を早期に発見して修理することができるので、スイッチ7のオープン故障による高調波ノイズの発生を最小限にとどめたり、スイッチ7のショート故障に伴う系統連系用リレー接点9の故障を未然に防止することができるようになる。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、発電部10として、太陽光発電装置や燃料電池発電装置を例示したが、直流電力を発電する発電装置であれば、他の発電装置にも本発明は適用可能である。
1 コンバータ
2 インバータ
3 制御部
4 コイル
5 コンデンサ
6 突入電流防止回路
7 スイッチ
8 抵抗
9 系統連系用リレー接点
10 発電部
11 電力系統
12 電流センサ(電流検出手段)

Claims (2)

  1. 発電部で発電された直流電力を電力系統に連系可能な交流電力に変換するインバータを備えたパワーコンディショナであって、前記インバータの出力側に備えられたコンデンサの突入電流防止回路として抵抗とスイッチの並列回路を備えるものにおいて、
    前記パワーコンディショナの制御部は、前記インバータを停止させ、かつ、前記コンデンサよりも前記電力系統側に備えられる系統連系用リレー接点を短絡させて、前記スイッチの接点を短絡状態と開放状態とに切り換える制御を行い、その切り換え前後のパワーコンディショナの出力電流の値に基づいて前記スイッチの故障診断を行う制御構成を備えたことを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 前記パワーコンディショナの出力電流を検出する電流検出手段が、前記コンデンサよりも前記電力系統側に備えられていることを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
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US10218261B2 (en) 2016-05-27 2019-02-26 Tabuchi Electric Co., Ltd. Grid connection power conversion device and start-up control method therefor
US10411478B2 (en) 2016-05-27 2019-09-10 Tabuchi Electric Co., Ltd. Grid connection power conversion device and disconnection/welding detection method therefor

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