JP6351480B2 - 系統連系インバータ装置 - Google Patents

系統連系インバータ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6351480B2
JP6351480B2 JP2014219249A JP2014219249A JP6351480B2 JP 6351480 B2 JP6351480 B2 JP 6351480B2 JP 2014219249 A JP2014219249 A JP 2014219249A JP 2014219249 A JP2014219249 A JP 2014219249A JP 6351480 B2 JP6351480 B2 JP 6351480B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
inverter
interconnection switch
unit
grid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014219249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016086586A (ja
Inventor
一平 竹内
一平 竹内
西尾 直樹
直樹 西尾
長田 和哉
和哉 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2014219249A priority Critical patent/JP6351480B2/ja
Publication of JP2016086586A publication Critical patent/JP2016086586A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6351480B2 publication Critical patent/JP6351480B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

本発明は、太陽電池および燃料電池といった外部直流電源を用いた直流発電システムを商用電力系統に連系させる系統連系インバータ装置に関するものである。
外部直流電源を用いた直流発電システムを商用電力系統に連系させるのに使用される系統連系インバータ装置として、2つの例を示す。1つは、商用電力系統との連系運転機能と商用電力系統を切り離した自立運転機能とを切り替えて実施できる系統連系インバータ装置である。これを「第1の系統連系インバータ装置」とする。もう1つは、特許文献1に示されているように、系統連系インバータ装置と商用電力系統との間に接続された負荷に対する交流電力を、系統連系インバータ装置および商用電力系統の連系運転により供給する場合と、商用電力系統からのみ供給される場合とを切り替えて制御する系統連系インバータ装置である。これを「第2の系統連系インバータ装置」とする。
第1の系統連系インバータ装置は、外部直流電源が発生する直流電力を交流電力へ変換し、変換された交流電力を一般交流負荷に供給し、その際の余剰電力を商用電力系統に供給する。その場合、一般交流負荷に必要とされる交流電力が外部直流電源による直流電力だけでは不足するときは商用電力系統から賄うという連系運転を行う。そして、商用電力系統が事故または災害に起因して停電した場合に、商用電力系統を切り離し、外部直流電源による直流電力が十分であればそれを変換した交流電力を一般交流負荷に供給して運転を継続する自立運転を行うことができるようになっている。
このような商用電力系統との連系運転機能と商用電力系統を切り離した自立運転機能とを切り替えて実施できる系統連系インバータ装置では、インバータ部の出力端に連系開閉器と自立開閉器とが並列に接続され、連系開閉器を介して商用電力系統が接続され、自立開閉器を介して一般交流負荷が接続される構成となる。すなわち、連系運転モード時は連系開閉器が閉路し自立開閉器が開路するように制御され、自立運転モード時は自立開閉器が閉路し連系開閉器が開路するように制御される。そして、連系開閉器が溶着故障した場合に自立運転モードを実施すると、自立運転出力が溶着故障した連系開閉器を介して商用電力系統へ流出するので、それを防止するため、連系開閉器を2段直列構成とすることが行われている。
また、特許文献1に開示される第2の系統連系インバータ装置においても、インバータ部の出力端と商用電力系統との間に2段直列構成の連系開閉器を介在させ、1台の連系開閉器が溶着故障した場合に対処する構成が示されている。なお特許文献1では連系開閉器を「解列開閉器」と称している。
特開2004−187362号公報
しかしながら、連系開閉器は1台当たりのサイズが大きいので、連系開閉器を2段直列構成とする場合、AC200ボルトの商用電力系統に連系する容量4kWの系統連系インバータ装置であれば、20アンペア以上の電流容量のものが必要となる。よって、大きなスペースが必要であり、コストアップを招来するという問題がある。
また、第2の系統連系インバータ装置では、2台の連系開閉器が同時に溶着した場合には系統連系インバータ装置が運転を開始してしまう可能性があるという問題があり、それを解決するため、特許文献1では、インバータ部と商用電力系統との間に接続された1台の連系開閉器と、インバータ部の出力を制御する制御部と、連系開閉器のインバータ部側の端子間電圧を検出する電圧検出器とを備え、制御部が、インバータ動作を停止させると共に連系開閉器をオフにした連系運転を開始する直前の状態において、電圧検出器が検出した端子間電圧をもとに連系開閉器が正常か否かを判断する系統連系インバータ装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電圧検出器で検出された電圧または周波数を比較して連系開閉器の異常の有無を検出しているため、連系開閉器を構成する2つの接片の内、何れか一方が溶着しているような場合、異常を検出できないときがあるという問題がある。また、商用電力系統が停電状態であった場合、連系開閉器の溶着状態の有無にかかわらず、連系開閉器の前後に配置された電圧検出器で検出された電圧は、ゼロとなるため、連系開閉器の溶着の有無を検出できないという問題もある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化と低コスト化を図りながら連系開閉器の異常の有無を検出可能な系統連系インバータ装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直流電力を交流電力に変換するインバータ部と、前記インバータ部と商用電力系統との間に設置される連系開閉器と、前記インバータ部および前記連系開閉器を制御する制御部と、前記連系開閉器の前記インバータ部側の両端の電圧を検出する第1の電圧検出部と、前記連系開閉器の商用電力系統側の両端の電圧を検出する第2の電圧検出部と、前記連系開閉器の前記インバータ部側の両端に接続されバイアス電圧を印加する電圧バイアス回路と、を備え、前記制御部は、前記インバータ部の運転前に前記連系開閉器を開路させた状態で、前記第1の電圧検出部で検出された電圧と、前記第2の電圧検出部で検出された電圧とを用いて、前記連系開閉器に異常が生じているか否かを判定することを特徴とする。
本発明によれば、小型化と低コスト化を図りながら連系開閉器の異常の有無を検出することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る系統連系インバータ装置の要部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る電圧バイアス回路の第1の構成図 本発明の実施の形態1に係る電圧バイアス回路の第2の構成図 本発明の実施の形態1に係る連系開閉器の異常の有無を判定するためのフロー図 本発明の実施の形態2に係る系統連系インバータ装置の要部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る連系開閉器の異常の有無を判定するためのフロー図 本発明の実施の形態3に係る系統連系インバータ装置の要部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5に係る電圧バイアス回路の接続位置を変更した例を示すブロック図 本発明の実施の形態6に係る電圧バイアス回路の構成を示すブロック図
以下に、本発明の実施の形態に係る系統連系インバータ装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る系統連系インバータ装置1aの要部構成を示すブロック図である。図1には、太陽光発電システムで用いる系統連系インバータ装置1aの構成例が示され、この点は後に示す実施の形態2,3,4においても同様である。また、図1には、商用電力系統26との連系運転機能と、商用電力系統26を切り離した自立運転機能とを、切り替えて実施できる系統連系インバータ装置1aが示されている。この点も、後に示す実施の形態2,3,4において同様である。
図1に示す系統連系インバータ装置1aは、インバータ部2と、インバータ部2の交流出力端に接続された1台の連系開閉器3と、インバータ部2の交流出力端に接続された自立開閉器4と、自立開閉器4に接続された自立出力端5と、制御部6aと、第1の電圧検出部7と、第2の電圧検出部20とを備える。
インバータ部2は、コンバータ回路2aとインバータ回路2bとフィルタ回路2cとを備え、コンバータ回路2aは、コンデンサ11とリアクトル12とスイッチング素子13と出力ダイオード14とで構成される。図示例ではこれらの素子が昇圧回路を構成するように配置されている。すなわち、コンデンサ11は、外部直流電源である太陽電池25の正極および負極の出力端間に並列接続の関係で配置されている。リアクトル12の一端はコンデンサ11の正極端に接続され、リアクトル12の他端はスイッチング素子13の一端と出力ダイオード14のアノードとの接続端に接続されている。出力ダイオード14のカソードは、コンバータ回路2aの正極出力端として正極母線Pに接続されている。コンバータ回路2aの負極出力端は、コンデンサ11の負極端とスイッチング素子13の他端と共に、負極母線Qに接続されている。
インバータ回路2bは、コンデンサ15と2つのアーム17a,17bとで構成されている。コンデンサ15は、インバータ回路2bの入力端を構成すべく正極母線Pと負極母線Qとの間に接続されている。アーム17aは、正極母線Pと負極母線Qとの間に直列に接続されたスイッチング素子16a,16bで構成され、アーム17bは、正極母線Pと負極母線Qとの間に直列に接続されたスイッチング素子16c,16dで構成されている。図1では、上端正極側スイッチング素子であるスイッチング素子16aと下端負極側スイッチング素子であるスイッチング素子16bとの直列回路をアーム17aとし、上端正極側スイッチング素子であるスイッチング素子16cと下端負極側スイッチング素子であるスイッチング素子16dとの直列回路がアーム17bとしている。スイッチング素子16aとスイッチング素子16bとの接続端と、スイッチング素子16cとスイッチング素子16dとの接続端は、各々インバータ回路2bの出力端を構成している。
フィルタ回路2cは、一端がインバータ回路2bの一方の出力端に接続されるリアクトル18aと、一端がインバータ回路2bの他方の出力端に接続されるリアクトル18bと、一端がリアクトル18aの他端に接続され他端がリアクトル18bの他端に接続されるコンデンサ19とで構成されている。リアクトル18aの他端とリアクトル18bの他端は、インバータ部2の交流出力端であり、交流出力端には連系開閉器3と自立開閉器4とが並列に接続されている。
以上のように構成されるインバータ部2のコンバータ回路2aでは、太陽電池25が発生する直流電圧がインバータ回路2bの動作に必要な直流電圧まで昇圧され、インバータ回路2bでは、コンバータ回路2aから出力される直流電圧がコンデンサ15で母線電圧として平滑保持される。母線電圧は、2つのアーム17a,17bを構成する各スイッチング素子16a,16b,16c,16dのオンオフ動作により交流電圧へ変換される。フィルタ回路2cは、インバータ回路2bでパルス幅変調された交流電圧を、正弦波状の滑らかな交流波形をした交流電圧に整形して平滑化する。交流電圧は、連系開閉器3の接片3a,3bの一端に印加されると共に、自立開閉器4の接片4a,4bの一端に印加される。
連系開閉器3の接片3aの一端は、フィルタ回路2cのリアクトル18aの他端に接続され、連系開閉器3の接片3bの一端は、フィルタ回路2cのリアクトル18bの他端に接続される。連系開閉器3の接片3aの他端と接片3bの他端には、商用電力系統26が接続される。実施の形態1に係る連系開閉器3は、1台の連系開閉器3に図示しない他の交流開閉器を直列接続した2段直列構成ではなく、1台の連系開閉器3のみによる1段構成となっている。
自立開閉器4の接片4aの一端は、フィルタ回路2cのリアクトル18aの他端に接続され、自立開閉器4の接片4bの一端は、フィルタ回路2cのリアクトル18bの他端に接続される。自立開閉器4の接片4aの他端と接片4bの他端には、自立出力端5が接続される。
自立出力端5は、家庭または工場で用いる一般電気機器の電源コードのプラグが差し込まれるコンセントであり、本発明における系統連系インバータ装置に備えられている。
図1では、インバータ部2の一方の交流出力端、すなわちリアクトル18aの他端をRと表記し、インバータ部2の他方の交流出力端、すなわちリアクトル18bの他端をSと表記し、商用電力系統26の一方端を連系開閉器3の接片3aの他端に接続する系統接続ラインをTと表記し、商用電力系統26の他方端を連系開閉器3の接片3bの他端に接続する系統接続ラインをUと表記している。
第1の電圧検出部7は、リアクトル18aの他端Rとリアクトル18bの他端Sとの間の電圧、すなわちインバータ部2の出力電圧を検出し、検出した電圧を制御部6aに出力する。第2の電圧検出部20は、系統接続ラインTと系統接続ラインUと間の電圧を検出し、検出した電圧を制御部6aに出力する。
電圧バイアス回路22Aは、リアクトル18aの他端Rとリアクトル18bの他端Sとの間に接続され、RS間に電圧を発生させる。インバータ回路2bが停止しているときには、電圧バイアス回路22Aは、RS間に電圧を発生させる。一方、インバータ回路2bが動作しているときには、インバータ回路2bの出力がRS間電圧に対して支配的となるため、電圧バイアス回路22Aの出力は無視される。
制御部6aは、コンバータ回路2aに昇圧動作を行わせるようにスイッチング素子13にスイッチング動作を行わせる。また制御部6aは、インバータ回路2bの2つのアーム17a,17bを構成するスイッチング素子16a,16b,16c,16dに、コンバータ回路2aから出力される直流電力を交流電力に変換するスイッチング動作を行わせる。そして、制御部6aは、連系運転モード時では連系開閉器3を閉路制御して自立開閉器4を開路制御し、変換した交流電力を商用電力系統26に対して供給する制御を行う。また制御部6aは、自立運転モード時では自立開閉器4を閉路制御して連系開閉器3を開路制御し、変換した交流電力を自立出力端5から一般電気機器に対して供給する制御を行う。
このように構成された系統連系インバータ装置1aは、太陽電池25で発電された直流電力を交流電力へ変換し、変換した交流電力を、商用電力系統26に対して供給する連系運転モードと、自立出力端5から図示しない負荷である各種電気機器に対して供給する自立運転モードとを切り替えて実施できる機能を備える。ただし、この動作は公知であるから、実施の形態1では詳細説明を割愛する。本発明の特徴は、連系開閉器3を1段構成とし、連系開閉器3を1段構成としても安全を確保することができると共に小型化と低コスト化を図ることができる点にある。以下、本発明の特徴部分に係る構成を説明する。
図1において制御部6aは、インバータ部2の運転を開始する前に、第1の電圧検出部7で検出された電圧と第2の電圧検出部20で検出された電圧とに基づき、連系開閉器3の異常の有無を判定し、正常であると判定したとき、インバータ部2の運転を開始し、商用電力系統26との連系動作制御へ移行する。一方、連系開閉器3に異常が生じていると判定したとき、制御部6aは、運転を開始しないで、連系開閉器3に異常が生じている旨を図示しない表示器に表示させる。
次に、電圧バイアス回路22Aの役割について具体的に説明する。
図2は本発明の実施の形態1に係る電圧バイアス回路22Aの第1の構成図、図3は本発明の実施の形態1に係る電圧バイアス回路22Aの第2の構成図である。図2に示すように電圧バイアス回路22Aは、電圧源22aと抵抗22bを直列に接続された構成である。電圧源22aは、リアクトル18aの他端Rとリアクトル18bの他端Sの間に接続され、RS端に一定の電圧を発生させる。抵抗22bは、連系開閉器3が短絡故障した際に電圧源22aに流れる電流を制限し、電圧源22aの故障を防止する。またRS間の電圧は、電圧源22aと抵抗22bの電圧降下によって決まるが、スイッチング素子16a,16b,16c,16dに漏れ電流が流れるため、抵抗22bに流れる電流をスイッチング素子16a,16b,16c,16dの漏れ電流よりも十分大きくしなければ、RS間の電圧を一定に保つことができない。これは、正極母線Pと負極母線Qの間の母線電圧の変化に起因して漏れ電流量が変化した際、抵抗22bに流れる電流値が変化するためである。なお、抵抗22bは、安全を考慮して流れる電流が1ミリアンペア以下となるインピーダンスをもった回路とすることが望ましい。
インバータ回路2bのスイッチング素子16a,16b,16c,16dが停止している場合において、連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが正常であるとき、第1の電圧検出部7で検出される電圧は、電圧バイアス回路22Aの電圧源22aで発生するバイアス電圧と等しくなる。一方、連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが溶着故障しているとき、第1の電圧検出部7で検出される電圧は、系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間の電圧と等しくなるため、連系開閉器3に異常が生じているか否かを判定することができる。すなわち、連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが溶着故障し、かつ、商用電力系統26が正常なとき、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧である系統電圧とが等しくなる。連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが溶着故障し、かつ、商用電力系統26が停電とき、第1の電圧検出部7で検出される電圧と、第2の電圧検出部20で検出される電圧である電圧バイアス回路22Aの電圧源22aで発生するバイアス電圧とが等しくなる。これにより制御部6aでは、連系開閉器3に異常が生じているか否かを判定することができる。なお、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧がバイアス電圧と等しいか否かの判定においては、電圧バイアス回路22Aの電圧源22aで発生したバイアス電圧を検出する電圧検出器を設け、制御部6aではこの電圧検出器で検出された電圧が第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧と等しいか否かを判定する構成でもよいし、電圧バイアス回路22Aの電圧源22aで発生するバイアス電圧に相当する電圧値を予め制御部6aに設定しておき、制御部6aではこの電圧値が第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧と等しいか否かを判定する構成でもよい。なお、本実施例においては後者の構成としている。
なお、連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが溶着故障しているときに、何らかの理由により系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間が短絡している場合、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧は、零ボルトに等しくなる。そのため制御部6aは、系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間が短絡している場合でも、連系開閉器3に異常が生じているか否かを判定することができる。また、実施の形態1で説明した電圧源22aが直流電圧源でも交流電圧源でも効果は同様であり、構成が限定されるものではない。
なお、系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間の電圧は交流電圧であり、商用電力系統26の状態により様々変化する。そのため、電圧バイアス回路22Aを構成する電圧源22aを交流電圧源とすると、連系開閉器3の接片3aおよび接片3bが溶着故障しているとき、第1の電圧検出部7で検出される電圧が、電圧バイアス回路22Aが出力する電圧であるか、系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間の電圧であるかの区別ができない可能性がある。これに対して電圧源22aを直流電源とした場合、第1の電圧検出部7で検出される電圧が、電圧バイアス回路22Aが出力する電圧であるか、系統接続ラインTと系統接続ラインUとの間の電圧であるかを区別することができ、連系開閉器3の異常検出精度が高くなる。そのため、実施の形態1では、図3に示すように電圧バイアス回路22Aの電圧源22aが直流電圧源とされる。
図4は本発明の実施の形態1に係る連系開閉器3の異常の有無を判定するためのフロー図である。
はじめに制御部6aは、コンバータ回路2a、インバータ回路2bのスイッチング素子16a,16b,16c,16dをオフ状態に制御し、連系開閉器3を開路状態にする(ステップS1)。
次に制御部6aは、コンバータ回路2aのスイッチング素子13を駆動させ、インバータ部2の正極母線Pおよび負極母線Qとの間の母線電圧を昇圧させる(ステップS2)。実施の形態1では母線電圧を300ボルトまで昇圧させる方法を採用している。なお、昇圧させる母線電圧の電圧値は一例であり、実施の形態により異なる値に設定可能である。母線電圧を昇圧させている理由は、母線電圧を高めることで異常検出精度が高くなるためであり、母線電圧を昇圧させなくても異常検出は可能である。
次に制御部6aは、母線電圧が300ボルトとなった状態で、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧とを監視し、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧より、AC成分であるVRSAC,VTUACと、DC成分であるVRSDC,VTUDCとを抽出する(ステップS3)。
第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧とをAC成分とDC成分とに分ける際に、検出部のDC成分のオフセットが影響する。そのため第1の電圧検出部7と第2の電圧検出部20を構成する際、DC成分のオフセットを予め除去しておくことが望ましい。なお、第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧との各々のAC成分およびDC成分は、下記のように演算する。ただし、VRSは第1の電圧検出部7で検出される電圧の値、VRSRMSは第1の電圧検出部7で検出される電圧の実効値、VTUは第2の電圧検出部20で検出される電圧の値、VTURMSは第2の電圧検出部20で検出される電圧の実効値、Tは平均値または実効値演算期間を表す。
RSDC =(ΣVRS)/T
RSRMS =√(Σ(VRS*VRS)/T)
RSAC =√(VRSRMS*VRSRMS−VRSDC*VRSDC
TUDC =(ΣVTU)/T
TURMS =√(Σ(VTU*VTU)/T)
TUAC =√(VTURMS*VTURMS−VTUDC*VTUDC
次に、制御部6aは、上記で算出した第1の電圧検出部7で検出される電圧と第2の電圧検出部20で検出される電圧との各々のAC成分およびDC成分に基づき、連系開閉器3の接片3a,3bの両方に異常が生じているか否かを判定する(ステップS4)。なお、連系開閉器3が正常な場合、上記AC、DC成分は理想的には下記となる。
RSAC、TUDC = 0ボルト
RSDC ≧ α
第1の電圧検出部7と第2の電圧検出部20とを構成する部品のばらつきによりVRSAC、TUDCは0ボルトとならない。そのため実施の形態1においては、VRSAC、TUDC≦5ボルトを判定値として定める。また、VRSDCの判定基準であるαは、電圧バイアス回路22Aを構成する電圧源22aと抵抗22bより決定される値であり、実施の形態1においてはα=7ボルトとするが、αの値はこの限りではない。なお、VTUACでは、連系開閉器3が正常であるか異常であるかを判別ができないため、VTUACは判定には用いない。
このように制御部6aは、上記の判定値に基づき、連系開閉器3に異常が生じているか否かを判定する(ステップS5)。連系開閉器3に異常が生じている場合(ステップS5,Yes)、制御部6aは運転開始への移行を中止し(ステップS6)、連系開閉器3に異常が生じている旨を図示しない表示器に表示させる。連系開閉器3に異常が生じていない場合(ステップS5,No)、制御部6aは運転開始への移行を行う(ステップS7)。なお、各電圧検出部の電圧を検出する場合、構成上にコンデンサといった充電素子が存在するため、制御部6aは、安定した状態で連系開閉器3の異常の判定を実施することが望ましい。
このように実施の形態1の系統連系インバータ装置1aによれば、インバータ部2の運転前に、連系開閉器3の短絡故障の有無、すなわち連系開閉器3の異常の有無を検出することができる。よって、安全を確保するためインバータ部2と商用電力系統26との間に、連系開閉器3の他に交流開閉器を追加する必要がなく、連系開閉器3を1台設置する構成としても、安全を確保することができ、同時に小型化と低コスト化を図ることができる。また実施の形態1の系統連系インバータ装置1aでは、連系開閉器3の他に交流開閉器を追加する必要がないため、部品の減容化を図ることができると共にLCA(Life Cycle Assessment)の点からも好ましい機器を提供可能である。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る系統連系インバータ装置1bの要部構成を示すブロック図である。図5では、図1に示した構成要素と同一または同等の構成要素に同一の符号を付している。ここでは、実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。実施の形態2に係る系統連系インバータ装置1bでは、図1に示した構成に加えて、第3の電圧検出部9および第4の電圧検出部21が追加され、それに伴い図1に示した制御部6aに代えて制御部6bが設けられている。その他の構成は、実施の形態1に係る系統連系インバータ装置1aと同様である。
第3の電圧検出部9は、負極母線Qに対する系統接続ラインUの電圧を検出し、検出した電圧を制御部6bに出力する。第4の電圧検出部21は、正極母線Pに対する負極母線Qの電圧を検出し、検出した電圧を制御部6bに出力する。制御部6bは、第2の電圧検出部20で検出された電圧に、第3の電圧検出部9で検出された電圧を加算することで、負極母線Qに対する系統接続ラインTの電圧を検出することができる。
図6は本発明の実施の形態2に係る連系開閉器3の異常の有無を判定するためのフロー図である。
図6のステップS1からステップS6までの動作は実施の形態1のステップS1からステップS6までの動作と同様である。すなわち、制御部6bは、インバータ部2の運転前に、連系開閉器3を開路させた状態において、コンバータ回路2aのスイッチング素子13を駆動させ、インバータ部2の母線電圧を昇圧させ、第1の電圧検出部7および第2の電圧検出部20の電圧が連系開閉器3の接片3a,3bの両方が溶着していると判断可能な電圧値を検出した場合、連系開閉器3に異常が生じていると判断して運転開始への移行を中止し、連系開閉器3に異常が生じている旨を図示しない表示器に表示させる。
連系開閉器3に異常が生じていない場合(ステップS5,No)、制御部6bは、連系開閉器3の片側の接片に異常が生じているか否かを判定する(ステップS7)。以下、具体的に説明する。制御部6bは、コンバータ回路2aのスイッチング素子13と、インバータ回路2bの各スイッチング素子16a,16b,16c,16dとを、各々デューティ比が50%となるように制御する。このとき、負極母線Qに対するリアクトル18aの他端Rの電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の1/2となる。同様に、負極母線Qに対するリアクトル18bの他端Sの電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の1/2となる。なお、負極母線Qに対するリアクトル18aの他端Rの電圧と、負極母線Qに対するリアクトル18bの他端Sの電圧は、インバータ回路2bの各スイッチング素子16a,16b,16c,16dのデューティ比と、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧との乗算によって決定される。実施の形態2では、インバータ回路2bの各スイッチング素子16a,16b,16c,16dの各々デューティ比を50%としたが、これは、リアクトル18aの他端Rとリアクトル18bの他端Sとの間の電圧が0となり、フィルタ回路2cを構成するコンデンサ19に電荷が蓄積しないため、連系開閉器3cが正常であったときにコンデンサ19の電荷を放電する待機時間がなく、スムーズに運転開始することができるためであるが、デューティ比はこの値に限定されるものではない。
このとき、連系開閉器3の接片3bが溶着して導通状態であれば、第3の電圧検出部9で検出される負極母線Qに対する系統接続ラインUの電圧は、第4の電圧検出部21で検出される正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となり、接片3bに異常が生じていることを検出することができる。なお、接片3bが正常の場合、負極母線Qと系統接続ラインUは、連系開閉器3の接片3bにより、リアクトル18bの他端Sと遮断される。そのため、負極母線Qに対する系統接続ラインUの電圧は不定となることは言うまでもない。
同様に、連系開閉器3の接片3aが溶着して導通状態であれば、第2の電圧検出部20と第3の電圧検出部9より負極母線Qに対する系統接続ラインTの電圧が検出され、検出された電圧が正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となるため、制御部6bは、接片3aに異常が生じていることを検出することができる。接片3aが正常の場合、接片3bが正常の場合と同様に、負極母線Qに対する系統接続ラインTの電圧は不定となる。
このように制御部6bは、連系開閉器3の接片3aまたは接片3bに異常が生じているか否かを判定する(ステップS7)。連系開閉器3の接片3aまたは接片3bに異常が生じている場合(ステップS8,Yes)、制御部6bは運転開始への移行を中止し(ステップS6)、連系開閉器3に異常が生じている旨を図示しない表示器に表示させる。連系開閉器3の接片3aまたは接片3bに異常が生じていない場合(ステップS8,No)、制御部6bは運転開始への移行を行う(ステップS9)。
なお実施の形態2では、負極母線Qに対する系統接続ラインUの電圧を検出するため、第3の電圧検出部9を設けたが、負極母線Qに対する系統接続ラインTの電圧を検出する電圧検出部を設けても同様の効果が得られる。また、インバータ部2の電圧を測定できれば良いので、負極母線Qの代わりに正極母線Pに対する電圧を検出しても良い。
このように実施の形態2によれば、インバータ部2の運転前に、連系開閉器3および各接片3a,3bの短絡故障の有無、すなわち連系開閉器3および各接片3a,3bの異常の有無を検出することができる。連系開閉器3および各接片3a,3bの異常検出動作は、商用電力系統26が通電状態であるか、停電状態であるかに関係なく実施することができる。従って、安全を確保するためインバータ部2と商用電力系統26との間に、連系開閉器3の他に交流開閉器を追加する必要がなく、連系開閉器3を1台設置する構成としても、安全を確保することができると共に、系統連系インバータ装置1bの小型化と低コスト化を図ることができる。
実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3に係る系統連系インバータ装置1cの要部構成を示すブロック図である。図7では、図5に示した構成要素と同一または同等の構成要素に同一の符号を付している。ここでは、実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
実施の形態3に係る系統連系インバータ装置1cは、単相三線式系統27に連系するように構成されている。単相三線式系統27は、2つの単相系統27a,27bを直列に接続した構成で示され、単相系統27a,27bの直列回路の一端、すなわち単相系統27a側に接続される系統接続ラインTと、単相系統27a,27bの直列回路の他端、すなわち単相系統27b側に接続される系統接続ラインUと、単相系統27a,27bの接続端に繋がる系統接続ラインOとの三線を有する。単相三線式系統27に連系する系統連系インバータ装置1cでは、連系開閉器3の接片3aに、系統接続ラインTを通して単相系統27a,27bの直列回路の一端である単相系統27a側が接続される。また、系統連系インバータ装置1cでは、連系開閉器3の接片3bに、系統接続ラインUを通して単相系統27a,27bの直列回路の他端である単相系統27b側が接続される。
実施の形態3に係る系統連系インバータ装置1cでは、第1の電圧検出部7と第3の電圧検出部9と第4の電圧検出部21とが、実施の形態2と同様に電圧を検出するが、第2の電圧検出部20が2つの電圧検出部20a,20bに分割され、図5に示した制御部6bに代えて制御部6cが設けられている。
電圧検出部20aは、系統接続ラインTと単相系統27a,27bの接続端に繋がる系統接続ラインOとの間の電圧を検出し、検出した電圧を制御部6cに出力する。電圧検出部20bは、系統接続ラインUと系統接続ラインOとの間の電圧を検出し、検出した電圧を制御部6cに出力する。
制御部6cは、電圧検出部20a,20bで各々検出された電圧を合計する。これにより制御部6cでは、図5に示した第2の電圧検出部20で検出された電圧と等しい電圧を得ることができる。そのため制御部6cは、実施の形態2と同様の手順で、インバータ部2の運転開始前に、連系開閉器3および各接片3a,3bの異常の有無を検出することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、図1、図5および図7に示した構成において、インバータ回路2bの動作を変更することで連系開閉器3の接片3a,3bの異常の有無を判定する例を示す。ここでは図5を用いて説明する。
図5において、制御部6bは、インバータ部2が運転を開始する前に、連系開閉器3を開路状態にしておく。制御部6bは、連系開閉器3を開路させた状態でコンバータ回路2aのスイッチング素子13を駆動させ、インバータ部2の母線電圧を昇圧させ、第1の電圧検出部7および第2の電圧検出部20の電圧が連系開閉器3の2つある接片3a,3bの両方が溶着していると判断可能な電圧値を検出した場合、連系開閉器3に異常が生じていると判断して運転開始への移行を中止する。また、制御部6bは、連系開閉器3の2つある接片3a,3bの両方が溶着していないと判断可能な電圧を検出した場合、インバータ回路2bを構成するアーム17a,17bの動作を、次の(1),(2)のように制御する。
(1)制御部6bは、インバータ回路2bを構成する一方のアーム17aが、インバータ回路2bの正極母線Pと負極母線Qとの間における母線電圧の2分の1の直流電圧を、特定の値の電圧として出力するように、コンバータ回路2aのスイッチング素子13と、インバータ回路2bのアーム17aを構成するスイッチング素子16a,16bとを制御する。特定の値の電圧とは、インバータ回路2bが出力可能な電圧である。一方、制御部6bは、インバータ回路2bを構成する他方のアーム17bのスイッチング素子16c,16dをオフ状態に制御する。そうすると、リアクトル18aの他端Rの負極母線Qに対する電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となり、リアクトル18bの他端Sの負極母線Qに対する電圧は不定となる。この場合に、連系開閉器3の接片3aが溶着して導通状態であれば、第2の電圧検出部20と第3の電圧検出部9との出力より検出される負極母線Qに対する系統接続ラインTの電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となる。そのため制御部6bは接片3aの異常を検出することができる。このとき接片3bも溶着している場合でも、インバータ回路2bの他方のアーム17bをオフ状態としているので、インバータ回路2bのアーム17aからフィルタ回路2c、連系開閉器3の接片3a、商用電力系統26、連系開閉器3の接片3b、およびフィルタ回路2cを介してインバータ回路2bのアーム17bに至る回路には、過大な電流が流れない。
(2)制御部6bは、インバータ回路2bを構成する他方のアーム17bが、インバータ回路2bの正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1の直流電圧を、特定の値の電圧として出力するように、コンバータ回路2aのスイッチング素子13と、インバータ回路2bのアーム17bを構成するスイッチング素子16c,16dとを制御する。特定の値の電圧とは、インバータ回路2bが出力可能な電圧である。一方、制御部6bは、インバータ回路2bを構成する一方のアーム17aのスイッチング素子16a,16bをオフ状態に制御する。そうすると、リアクトル18bの他端Sの負極母線Qに対する電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となり、リアクトル18aの他端Rの負極母線Qに対する電圧は不定となる。この場合に、連系開閉器3の接片3bが溶着して導通状態であれば、第3の電圧検出部9の出力により検出される負極母線Qに対する系統接続ラインUの電圧は、正極母線Pと負極母線Qとの間の母線電圧の2分の1となる。そのため制御部6bは接片3bの異常を検出することができる。このとき接片3aも溶着している場合でも、インバータ回路2bの一方のアーム17aをオフ状態としているので、インバータ回路2bのアーム17bからフィルタ回路2c、連系開閉器3の接片3b、商用電力系統26、連系開閉器3の接片3a、およびフィルタ回路2cを介してインバータ回路2bのアーム17aに至る回路には、過大な電流が流れない。
なお、実施の形態1,2,3,4では、インバータ回路2bのスイッチング回路が2アームで構成される場合を示したが、3アームで構成される場合もある。3アームで構成される場合、1つのアームはオフ状態に制御し、残りの2つのアームを用いて上記した(1),(2)の動作制御を行うことになることは言うまでもない。
このように、実施の形態4によれば、インバータ部2の運転開始前に、インバータ部2内のインバータ回路2bが有する2つアームの内、一方のアームを特定の値の電圧を出力するように動作させ、他方のアームをオフ状態に動作させることにより、連系開閉器3の個々の接片3a,3bの異常の有無を検出できる。この異常検出動作は、商用電力系統が通電状態であるか、停電状態であるかに関係なく同様に行える。そして、連系開閉器3のすべての接片3a,3bが短絡状態だった場合に、インバータ回路2bを動作させても、片側のアームはオフ状態にするので、過大な電流が流れる虞がない。
なお、以上の説明では、直流発電システムとして、太陽電池発電システムを示したが、本発明に係る系統連系インバータ装置は、燃料電池発電システムで用いる系統連系インバータ装置にも同様に適用することができることは言うまでもない。また、以上の説明では、連系開閉器3の異常を検出するためにインバータ部2が出力する特定の値の電圧として、直流電圧を出力する例を示したが、交流の電圧でも同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
図8は本発明の実施の形態5に係る電圧バイアス回路22Aの接続位置を変更した例を示すブロック図である。実施の形態5では、図1、図5および図7に示した構成において、電圧バイアス回路22Aの接続する位置を変更した例を示す。図8に示すように電圧バイアス回路22Aは、スイッチング素子16a,16b,16c,16dの出力端に並列に接続されている。このように構成しても、同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
図9は本発明の実施の形態6に係る電圧バイアス回路22Bの構成を示すブロック図である。実施の形態6では、図1、図5および図7に示した構成において、電圧バイアス回路22Bを接続した例を示す。図9に示すように電圧バイアス回路22Bは、正極母線Pとリアクトル18aの他端RとのPR間に接続された抵抗22dと、負極母線Qとリアクトル18bの他端SとのQS間に接続された抵抗22eと、リアクトル18aの他端Rとリアクトル18bの他端SとのRS間に接続された抵抗22cから構成されている。
図示例のように電圧バイアス回路22Bを構成することで、RS間には、電圧バイアス回路22Aを接続したときと同様の電圧が発生する。電圧バイアス回路22Bは、電圧バイアス回路22Aを接続したときと同様の効果が得られると共に、電圧バイアス回路22Aの電圧源22aが不要となるため、コストを低減できるといった効果が得られる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、図1、図5および図7に示した構成において、インバータ回路2bのスイッチング素子16a,16b,16c,16dをGaN窒素ガリウムまたはSiC炭化ケイ素といったワイドギャップ半導体によるスイッチング素子とした例を示す。一般的にワイドギャップ半導体は、シリコン半導体に比べて漏れ電流が小さくなる。そのため電圧バイアス回路22Aを構成する抵抗22bに流れる電流を小さくすることができるため、抵抗22bの抵抗値を大きくすることができる。これにより、抵抗による電力損失を低減することができるという効果が得られる。またワイドギャップ半導体を使用した場合、耐電圧や耐熱性が高くなると共に許容電流密度も高くなる。そのため、スイッチング素子16a,16b,16c,16dの小型化が可能となり、系統連系インバータ装置の更なる小型化を図ることができる。
以上に説明したように実施の形態1から7に係る系統連系インバータ装置は、インバータ部と、連系開閉器と、制御部と、第1の電圧検出部と、第2の電圧検出部と、電圧バイアス回路と、を備え、制御部は、インバータ部の運転前に連系開閉器を開路させた状態で、第1の電圧検出部で検出された電圧と、第2の電圧検出部で検出された電圧とを用いて、連系開閉器に異常が生じているか否かを判定する。この構成により、インバータ部の運転開始前に連系開閉器の短絡故障を確実に検出することができる。従って、安全を確保するためインバータ部と商用電力系統との間に、連系開閉器の他に交流開閉器を追加する必要がなく、連系開閉器3を1台設置する構成としても、安全を確保することができ、同時に小型化と低コスト化を図ることができる。
また実施の形態2に係る系統連系インバータ装置は、連系開閉器の商用電力系統側の一方端とインバータ部の一方の直流入力との間の電圧を検出する第3の電圧検出部を備え、制御部は、連系開閉器に異常が生じていないと判定した場合、インバータ部に特定の値の電圧を出力させ、第3の電圧検出部で検出された連系開閉器の商用電力系統側の一方端の電圧が、特定の値の電圧と等しい場合、連系開閉器に異常が生じていると判定する。この構成により、連系開閉器の片側の接片に異常が生じているか否かを判定することができ、連系開閉器3を1台設置する構成としても、より一層の安全を確保することができる。
また実施の形態4に係る系統連系インバータ装置の制御部は、インバータ部の運転前に連系開閉器を開路させた状態で、インバータ部内の一方のアームに特定の値の電圧を出力させると共に、インバータ部内の他方のアームを構成するスイッチング素子をオフ状態に制御し、第3の電圧検出部で検出されたインバータ部内の一方のアームに対応する連系開閉器の商用電力系統側の一方端の電圧が、前記一方のアームから出力される特定の値の電圧と等しい場合、連系開閉器に異常が生じていると判定する。このようにインバータ回路の動作を変更することにより、連系開閉器の片側の接片に異常が生じているか否かを判定することができ、連系開閉器3を1台設置する構成としても、より一層の安全を確保することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1a,1b,1c 系統連系インバータ装置、2 インバータ部、2a コンバータ回路、2b インバータ回路、2c フィルタ回路、3 連系開閉器、3a,3b,4a,4b 接片、4 自立開閉器、5 自立出力端、6a,6b,6c 制御部、7 第1の電圧検出部、9 第3の電圧検出部、11,15,19 コンデンサ、12,18a,18b リアクトル、13,16a,16b,16c,16d スイッチング素子、14 出力ダイオード、17a,17b アーム、20 第2の電圧検出部、20a,20b 電圧検出部、21 第4の電圧検出部、22A,22B 電圧バイアス回路、22a 電圧源、22b,22c,22d,22e 抵抗、25 太陽電池、26 商用電力系統、27 単相三線式系統、27a,27b 単相系統。

Claims (14)

  1. 直流電力を交流電力に変換するインバータ部と、
    前記インバータ部と商用電力系統との間に設置される連系開閉器と、
    前記インバータ部および前記連系開閉器を制御する制御部と、
    前記連系開閉器の前記インバータ部側の両端の電圧を検出する第1の電圧検出部と、
    前記連系開閉器の商用電力系統側の両端の電圧を検出する第2の電圧検出部と、
    前記連系開閉器の前記インバータ部側の両端に接続されバイアス電圧を印加する電圧バイアス回路と、
    を備え、
    前記制御部は、前記インバータ部の運転前に前記連系開閉器を開路させた状態で、前記第1の電圧検出部で検出された電圧と、前記第2の電圧検出部で検出された電圧とを用いて、前記連系開閉器に異常が生じているか否かを判定することを特徴とする系統連系インバータ装置。
  2. 前記制御部は、前記第2の電圧検出部で検出された電圧と前記第1の電圧検出部で検出された電圧である前記バイアス電圧とが等しい場合、前記連系開閉器に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の電圧検出部で検出された電圧と前記第2の電圧検出部で検出された電圧である前記商用電力系統の系統電圧とが等しい場合、前記連系開閉器に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の電圧検出部で検出された電圧と前記第2の電圧検出部で検出された電圧とが各々零ボルトである場合、前記連系開閉器に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ装置。
  5. 前記連系開閉器の商用電力系統側の一方端と前記インバータ部の一方の直流入力との間の電圧を検出する第3の電圧検出部を備え、
    前記制御部は、前記連系開閉器に異常が生じていないと判定した場合、前記インバータ部に特定の値の電圧を出力させ、前記第3の電圧検出部で検出された前記連系開閉器の商用電力系統側の一方端の電圧が、前記特定の値の電圧と等しい場合、前記連系開閉器に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ装置。
  6. 前記制御部は、前記インバータ部の運転前に前記連系開閉器を開路させた状態で、前記インバータ部内の一方のアームに特定の値の電圧を出力させると共に、前記インバータ部内の他方のアームを構成するスイッチング素子をオフ状態に制御し、前記第3の電圧検出部で検出された前記インバータ部内の一方のアームに対応する前記連系開閉器の商用電力系統側の一方端の電圧が、前記一方のアームから出力される特定の値の電圧と等しい場合、前記連系開閉器に異常が生じていると判定することを特徴とする請求項5に記載の系統連系インバータ装置。
  7. 外部直流電源と前記インバータ部の間に設置され前記インバータ部の入力電圧を昇圧するコンバータ回路を備え、
    前記制御部は、前記連系開閉器に異常が生じているか否かを判定する前に、前記コンバータ回路のスイッチング素子をオンオフ制御して前記インバータ部の入力電圧を昇圧することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  8. 前記電圧バイアス回路は、直流の電圧を供給することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  9. 前記電圧バイアス回路は、前記連系開閉器が閉路した場合、前記商用電力系統との間に流れる電流が1ミリアンペア以下となるインピーダンスをもった回路であることを特徴とする、請求項1から請求項8の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  10. 前記インバータ部が出力する特定の値の電圧は、前記インバータ部に入力される直流電圧の2分の1の値であることを特徴とする請求項5から請求項9の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  11. 前記制御部は、前記連系開閉器に異常が生じていると判定した場合、前記連系開閉器に異常が生じている旨を表示器に表示させることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  12. 前記制御部は、前記連系開閉器に異常が生じていると判定した場合、運転開始への移行を中止することを特徴とする請求項1から請求項11の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  13. 前記インバータ部のアームを構成するスイッチング素子は、ワイドギャップ半導体で構成されることを特徴とする請求項1から請求項12の何れか一項に記載の系統連系インバータ装置。
  14. 前記ワイドギャップ半導体は、炭化ケイ素であることを特徴とする請求項13に記載の系統連系インバータ装置。
JP2014219249A 2014-10-28 2014-10-28 系統連系インバータ装置 Expired - Fee Related JP6351480B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014219249A JP6351480B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 系統連系インバータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014219249A JP6351480B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 系統連系インバータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016086586A JP2016086586A (ja) 2016-05-19
JP6351480B2 true JP6351480B2 (ja) 2018-07-04

Family

ID=55973040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014219249A Expired - Fee Related JP6351480B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 系統連系インバータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6351480B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017216914A1 (ja) * 2016-06-15 2017-12-21 株式会社 東芝 電力変換装置および電力供給システム
JP6897333B2 (ja) * 2017-05-31 2021-06-30 住友電気工業株式会社 電源装置及び溶着判定方法
JP6848700B2 (ja) * 2017-06-01 2021-03-24 株式会社村田製作所 系統連系装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3979278B2 (ja) * 2002-11-29 2007-09-19 松下電工株式会社 系統連系インバータ装置
EP2509183A4 (en) * 2009-11-30 2016-01-27 Panasonic Ip Man Co Ltd POWER SUPPLY UNIT
JP5605548B2 (ja) * 2010-04-12 2014-10-15 富士電機株式会社 系統連系装置
EP2703748B1 (en) * 2011-04-28 2020-07-29 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump device, and a method for controlling an inveter in a heat pump device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016086586A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10897190B2 (en) Power supply device, power control apparatus, and relay determination method for power supply device
JP5646752B2 (ja) 系統連系インバータ装置およびその制御方法
JP5101881B2 (ja) 系統連系インバータ装置
US10784713B2 (en) Uninterruptible power supply device
EP1209789A2 (en) Solar battery module and power generation apparatus
CN108604607B (zh) 光伏(pv)模块的保护电路、用于操作该保护电路的方法和含这种保护电路的光伏(pv)系统
TWI527356B (zh) Power supply device and its operation method
US20200119659A1 (en) Power conversion device
KR101684840B1 (ko) 컨버터 유닛 시스템 및 컨버터 유닛
JP5472415B2 (ja) 電力変換装置
JP2013172632A (ja) 電力変換装置
JP5645565B2 (ja) 電力変換装置および太陽光発電システム
JP6133827B2 (ja) 電磁接触器の溶着検出機能を有するモータ駆動装置
JP5289192B2 (ja) 電力変換装置および電力変換装置の故障検出方法
JP6351480B2 (ja) 系統連系インバータ装置
WO2017090139A1 (ja) 系統連系用リレーの異常検出装置及びパワーコンディショナ
JP2013247737A (ja) 系統連系電力変換装置
JP6203012B2 (ja) 系統連系インバータ装置
JP5705044B2 (ja) パワーコンディショナ
US8593844B2 (en) Interconnection inverter device
JP2015027146A (ja) パワーコンディショナ
JP2010244739A (ja) 開閉器操作装置および3相用開閉器
JP2012205328A (ja) 系統連系装置
JP2007151358A (ja) 直流電圧降圧回路および電力変換装置
JP4932604B2 (ja) 電圧補償装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6351480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees