JP2014179856A - 高周波電力増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなることを抑制することである。
【解決手段】一実施の形態にかかる高周波電力増幅器1は、ベースに供給される高周波信号RFinを増幅する増幅用トランジスタTr1と、制御信号Voutがベースに供給され、制御信号Voutに応じて増幅用トランジスタTr1のベースにバイアス電流Ibを供給するトランジスタTr2を有するバイアス生成回路12と、制御信号Voutを生成する制御回路13と、を備える。制御回路13は、バイアス電流Ibに対応した検出信号Vdetと制御用電圧信号Vrampとに応じて制御信号Voutを出力するオペアンプAMP1を有し、制御信号Voutが立ち上がった際、制御信号Voutの電圧を一時的に抑制する機能を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は高周波電力増幅器に関し、例えば増幅用トランジスタを備える高周波電力増幅器に関する。
高周波電力増幅器は、例えば携帯電話機等の無線通信装置の送信部に搭載されており、無線通信装置の出力レベルを調整する装置として用いられる。
特許文献1には、負荷が変動しても出力電力と消費電流が大きく変動することを防止することができる高周波電力増幅器に関する技術が開示されている。特許文献2には、送信開始時に出力電力が急に立ち上がることを回避し、立ち上がり特性を向上させることができるRFパワーモジュールに関する技術が開示されている。特許文献3には、ベースバンドIC側のソフトウェア処理を必要とせずに自動的に送信開始時のプリチャージレベルの設定を行うことができる高周波電力増幅器に関する技術が開示されている。特許文献4には、HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)のエミッタ接地電流増幅率hFEの経時変化、温度依存性、バラツキ等に起因するRFパワーモジュールの電気的特性の変動を補償するための技術が開示されている。
特開2004−140633号公報 特開2006−270670号公報 特開2006−238244号公報 特開2007−221490号公報
特許文献1(図7)に開示されている高周波電力増幅器では、ベースに供給される高周波信号を増幅用トランジスタを用いて増幅している。増幅用トランジスタのベースにはバイアス生成回路で生成されたバイアス電圧が印加される。また、増幅用トランジスタに流れるコレクタ電流は検出用トランジスタを用いて検出している。検出用トランジスタのベースは、増幅用トランジスタのベースと接続されている。よって、検出用トランジスタには増幅用トランジスタに流れる電流に比例した電流が流れる。このとき、検出用トランジスタのトランジスタサイズを増幅用トランジスタのトランジスタサイズよりも小さくすることで、検出用トランジスタに流れる電流を増幅用トランジスタに流れる電流よりも小さくすることができる。
しかしながら、増幅用トランジスタおよび検出用トランジスタにHBTを用いた場合は、検出用トランジスタのトランジスタサイズを十分に小さくすることができない。すなわち、HBTはGaAs HBTプロセスを用いて形成されるため、CMOSプロセスを用いて形成されたMOSトランジスタと比べてトランジスタサイズを小さくすることができない。このため、増幅用トランジスタに対する検出用トランジスタのトランジスタサイズを十分に小さくすることができず、結果として検出用トランジスタに流れる電流が大きくなる。このため、高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなりコストが上昇するという問題があった。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態にかかる高周波電力増幅器は、ベースに供給される高周波信号を増幅する増幅用トランジスタと、制御信号に応じて増幅用トランジスタのベースにバイアス電流を供給するエミッタフォロワ接続されたトランジスタを有するバイアス生成回路と、制御信号を生成する制御回路と、を備える。制御回路は、制御信号が立ち上がった際、当該制御信号の電圧を一時的に抑制する機能を備える。
前記一実施の形態によれば、高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなることを抑制することができる。
実施の形態1にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。 実施の形態1にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。 実施の形態1にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。 高周波信号に起因する自己バイアス電流を説明するための図である。 ダイオードD1を備えない高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。 ダイオードD1を備えない高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。 ダイオードD1の代わりにドレイン・ゲート間をショートしたFETを用いた場合の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。 ダイオードD1の代わりにドレイン・ゲート間をショートしたFETを用いた場合の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。 実施の形態2にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。 実施の形態2にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。 実施の形態2にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。 実施の形態3にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。 実施の形態4にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。 実施の形態5にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。 実施の形態6にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。
<実施の形態1>
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる高周波電力増幅器を示す回路図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器1は、増幅回路11、バイアス生成回路12、および制御回路13を備える。例えば、増幅回路11およびバイアス生成回路12は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)を用いて構成されており、制御回路13はMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いて構成されている。換言すると、増幅回路11およびバイアス生成回路12はGaAs HBTプロセスを用いて形成され、制御回路13はCMOSプロセス(シリコン半導体材料を用いたプロセス)を用いて形成されている。HBTはGaAs等の化合物半導体材料を用いて形成されており、高周波信号RFinに対応した動作周波数で動作可能なトランジスタ、つまり高速動作可能なトランジスタである。
増幅回路11は増幅用トランジスタTr1を備える。増幅用トランジスタTr1は、容量素子C1を介してベースに供給される高周波信号RFinを増幅する。容量素子C1は、高周波信号RFinに含まれる直流成分をカットするために設けられている。増幅用トランジスタTr1のベースには高周波信号RFinが供給され、エミッタは接地電位に接続されている。高周波信号RFinを増幅した出力信号Poutは増幅用トランジスタTr1のコレクタから出力される。つまり、増幅用トランジスタTr1のベースに高周波信号RFinが供給されると、増幅用トランジスタTr1には高周波信号RFinに応じたコレクタ電流が流れる。このコレクタ電流が出力信号Poutに対応している。
バイアス生成回路12は、制御信号Voutに応じて、増幅用トランジスタTr1のベースに供給するバイアス電流Ibを生成する。バイアス生成回路12は、トランジスタTr2〜Tr5および抵抗素子R1〜R4を備える。ここでトランジスタTr2〜Tr5はHBTを用いて構成されている。
トランジスタTr2(第1のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R1を介して増幅用トランジスタTr1のベースに接続され、ベースには抵抗素子R2を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr2は、トランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutに応じたバイアス電流Ibを増幅用トランジスタTr1のベースに供給する。換言すると、トランジスタTr2はエミッタフォロワ接続されたトランジスタであり、電流源(バイアス電流源)として機能する。
トランジスタTr3(第2のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R4を介してトランジスタTr4のコレクタおよびベースに接続され、ベースには抵抗素子R3を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr3は、トランジスタTr3のベースに供給される制御信号Voutに応じた電流Ib'(第1の電流)をトランジスタTr4のコレクタおよびベースに供給する。
つまり、トランジスタTr3のベースにはトランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutと同一の信号が供給されるので、トランジスタTr3はバイアス電流Ibに対応した電流Ib'を出力する。この場合も、トランジスタTr3は電流源として機能する。例えば、トランジスタTr2とトランジスタTr3のトランジスタサイズが略同一である場合、電流Ib'はバイアス電流Ibと等しくなる。
トランジスタTr4、Tr5は、カレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)を構成している。このカレントミラー回路は、電流Ib'を用いてバイアス電流Ibに対応した検出電流Idetを生成する。トランジスタTr4(第3のトランジスタ)のコレクタおよびベースは抵抗素子R4を介してトランジスタTr3のエミッタに接続されており、エミッタは接地電位に接続されている。トランジスタTr5(第4のトランジスタ)のベースは抵抗素子R4を介してトランジスタTr3のエミッタに接続されており、エミッタは接地電位に接続されている。よって、トランジスタTr4には電流Ib'が流れ、トランジスタTr5には電流Ib'に対応した(換言すると、バイアス電流Ibに対応した)検出電流Idetが流れる。
このとき、トランジスタTr5のトランジスタサイズをトランジスタTr4のトランジスタサイズよりも小さくすることで、検出電流Idetを電流Ib'よりも小さくすることができる。また、トランジスタTr4のトランジスタサイズをトランジスタTr3のトランジスタサイズよりも大きく(例えば数倍)してもよい。
制御回路13は、制御用電圧信号Vrampおよび検出電流Idetに応じて制御信号Voutを生成する。制御回路13は、トランジスタMP1、MP2、抵抗素子R5、ダイオードD1、およびオペアンプAMP1を備える。ここで、トランジスタMP1、MP2はP型MOSトランジスタで構成されている。また、ダイオードD1はCMOSプロセスを用いて形成されている。この場合、ダイオードD1のオン電圧Vonは約0.6Vとなる。
トランジスタMP1、MP2は、カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)を構成している。このカレントミラー回路は、検出電流Idetに対応した電流Idet'(第2の電流)を生成する。トランジスタMP1(第5のトランジスタ)のソースは直流電源DCinに接続され、ゲートおよびドレインはトランジスタTr5のコレクタに接続されている。トランジスタMP2(第6のトランジスタ)のソースは直流電源DCinに接続され、ゲートはトランジスタTr5のコレクタに接続され、ドレインは抵抗素子R5を介して接地電位に接続されている。トランジスタMP1には検出電流Idetが流れ、トランジスタMP2には検出電流Idetに対応した電流Idet'が流れる。
このとき、トランジスタMP2のトランジスタサイズをトランジスタMP1のトランジスタサイズよりも小さくすることで、電流Idet'を検出電流Idetよりも小さくすることができる。例えば、電流Idet'を検出電流Idetの数分の1とすることができる。これにより、電流Idet'をバイアス電流Ibよりも小さい値とすることができる。
抵抗素子R5(信号変換部)の一端はトランジスタMP2のドレインと接続されており、他端は接地電位に接続されている。抵抗素子R5は、電流Idet'を電圧信号に変換して検出信号Vdetを生成する。検出信号Vdetは抵抗素子R5とトランジスタMP2のドレインとが接続されているノード(ノードVdet)から出力される。
オペアンプAMP1は、バイアス電流Ibに対応した検出信号Vdetと制御用電圧信号Vrampとに応じて制御信号Voutを生成する。オペアンプAMP1の非反転入力端子には制御用電圧信号Vrampが供給され、反転入力端子には検出信号Vdetが供給される。例えば、オペアンプAMP1は制御用電圧信号Vrampと検出信号Vdetとが同電位となるような制御信号Voutを出力する。ここで制御用電圧信号Vrampは、高周波電力増幅器1を搭載している所定のデバイス(例えば、携帯電話機等の無線通信装置の送信部)から供給される信号である。高周波電力増幅器1から出力される出力信号Poutは、この制御用電圧信号Vrampに応じて調整される。
ダイオードD1は、オペアンプAMP1の出力端子と反転入力端子との間に設けられている。具体的には、ダイオードD1のアノードはオペアンプAMP1の出力端子と接続されており、カソードはオペアンプAMP1の反転入力端子と接続されている。このようにダイオードD1を設けることで、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がった際、当該制御信号Voutの電圧を一時的に抑制することができる。
次に、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器の動作について説明する。図2Aは、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。図2Bは、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。
図2Aに示すように、制御用電圧信号Vrampが低い場合は(0〜0.6V)、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がらないため、バイアス電流Ibも立ち上がらない。このため、図2Bに示すように高周波電力増幅器の出力信号Poutも立ち上がらない。
その後、図2Aに示すように制御用電圧信号Vrampが約0.6V以上になると、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がる。制御信号Voutが立ち上がると、トランジスタTr2のベースの電位が上昇し、増幅用トランジスタTr1のベースに供給されるバイアス電流Ibが増加する。また、制御信号Voutが立ち上がると、トランジスタTr3のベースの電位が上昇し、電流Ib'が増加する。これにより、検出電流Idet、電流Idet'が増加し、検出信号Vdetも増加する。また、図2Bに示すように、バイアス電流Ibが増加するので高周波電力増幅器の出力信号Poutも増加する。
このとき、ダイオードD1のオン電圧をVonとすると、制御信号の電圧Voutは、Vout=Vdet+Vonとなる。また、図2Aに示すVout−VdetはダイオードD1の両端に印加される電圧である。換言すると、Vout−VdetはダイオードD1のオン電圧Vonに対応している。本実施の形態ではダイオードをCMOSプロセス(つまり、シリコンを含む半導体材料)を用いて形成しているので、図2Aに示すようにオン電圧(Vout−Vdet)は約0.6Vとなっている。制御用電圧信号Vrampが約0.6V以上の場合はダイオードD1がオン状態となるので、制御信号の電圧VoutはダイオードD1のオン電圧Vonだけ抑制される。このように、オペアンプAMP1の出力端子と反転入力端子との間にダイオードD1を設けることで、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが急激に立ち上がることを抑制することができる。
その後も制御用電圧信号Vrampが増加し続けると、オペアンプAMP1は制御用電圧信号Vrampと検出信号Vdetとが同電位となるように、制御信号Voutを増加させる。この場合もダイオードD1がオン状態であるので、制御信号VoutはVout=Vdet+Vonとなる。
そして、制御用電圧信号Vrampが約2.0Vになると、図2Aに示すように制御信号Voutが約2.5Vで一定となる。また、図2Bに示すように、高周波電力増幅器の出力信号Poutも一定となる。一方、検出信号Vdetは増加し続ける。そして制御用電圧信号Vrampが約2.5Vになると、制御信号Voutと検出信号Vdetとが略同電位となり、Vout−Vdetが略ゼロとなる。このときダイオードD1はオフ状態となっている。つまりダイオードD1は、制御用電圧信号Vrampが約2.0Vよりも小さい場合はオン状態となり、約2.0Vよりも大きい場合はVout−Vdetが0.6Vよりも低くなるためオフ状態となる。
特許文献1に開示されている高周波電力増幅器では、ベースに供給される高周波信号を増幅用トランジスタを用いて増幅している。増幅用トランジスタのベースにはバイアス生成回路で生成されたバイアス電圧が印加される。また、増幅用トランジスタに流れるコレクタ電流は検出用トランジスタを用いて検出している。検出用トランジスタのベースは、増幅用トランジスタのベースと接続されている。よって、検出用トランジスタには増幅用トランジスタに流れる電流に比例した電流が流れる。このとき、検出用トランジスタのトランジスタサイズを増幅用トランジスタのトランジスタサイズよりも小さくすることで、検出用トランジスタに流れる電流を増幅用トランジスタに流れる電流よりも小さくすることができる。
しかしながら、増幅用トランジスタおよび検出用トランジスタにHBTを用いた場合は、検出用トランジスタのトランジスタサイズを十分に小さくすることができない。すなわち、HBTはGaAs HBTプロセスを用いて形成されるため、CMOSプロセスを用いて形成されたMOSトランジスタと比べてトランジスタサイズを小さくすることができない。このため、増幅用トランジスタに対する検出用トランジスタのトランジスタサイズを十分に小さくすることができず、結果として検出用トランジスタに流れる電流が大きくなる。このため、高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなりコストが上昇するという問題があった。
具体的に説明すると、増幅用トランジスタおよび検出用トランジスタにHBTを用いた場合、増幅用トランジスタと検出用トランジスタのトランジスタサイズの比は、50:1程度が現実的である。つまり、GaAs HBTプロセスを用いた場合はCMOSプロセスを用いた場合と比べてトランジスタサイズを小さくすることができないため、増幅用トランジスタに対する検出用トランジスタのトランジスタサイズを十分に小さくすることができない。このため、検出用トランジスタに流れる電流は大きくなる。例えば1.5Wクラスの高周波電力増幅器では、増幅用トランジスタに流れる電流は700mA程度となる。この場合、検出用トランジスタに流れる電流は14mA程度と大きくなる。ここで、制御信号は検出用トランジスタに流れる電流を用いて生成される。このため、検出用トランジスタに流れる電流が大きくなると、制御信号を生成するための制御回路を構成しているトランジスタのトランジスタサイズが大きくなり、結果としてコストが上昇するという問題があった。
なお、増幅用トランジスタに対する検出用トランジスタのトランジスタサイズ比を小さくするために、増幅用トランジスタのトランジスタサイズを大きくすることも考えられる。しかし、増幅用トランジスタのトランジスタサイズを必要以上に大きくすると増幅用トランジスタの効率が低下する。よって、増幅用トランジスタのトランジスタサイズを大きくすることで、増幅用トランジスタに対する検出用トランジスタのトランジスタサイズ比を小さくすることは好ましくない。
このような問題を解決するために本実施の形態にかかる高周波電力増幅器では、エミッタフォロワ接続されたトランジスタTr2を用いてバイアス電流Ibを生成している。バイアス電流Ibは、トランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutによって制御される。よって、制御信号Voutを検出することで、バイアス電流Ibをモニタすることができる。ここで、制御信号VoutはトランジスタTr2のベースに供給される信号であるので(つまり、ベース電流であるので電流値が小さい)、制御信号Voutを検出する回路を構成するトランジスタのサイズを小さくすることができる。このため、高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなることを抑制することができる。
つまり特許文献1にかかる技術では、検出用トランジスタに流れるコレクタ電流を用いてバイアス電流をモニタしていた。これに対して本実施の形態にかかる高周波電力増幅器では、トランジスタTr2のベースに供給される制御信号Vout(トランジスタTr2のベース電流に相当)をモニタすることでバイアス電流をモニタすることができる。よって、制御回路13に用いられるトランジスタのサイズを小さくすることができ、チップサイズを小さくすることができる。更に、トランジスタTr5のサイズがトランジスタTr4のサイズよりも小さいカレントミラー回路を用いることで、検出電流Idetをより小さくすることができる。
一方、制御信号Vout(トランジスタTr2のベース電流に相当)をモニタする構成とすると、制御用電圧信号Vrampが低い場合に出力信号Poutの制御性が悪くなるという問題があった。このような問題を解決するために、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器では、オペアンプAMP1の出力端子と反転入力端子との間にダイオードD1を設けている。このようにダイオードD1を設けることで、制御用電圧信号Vrampが低い場合であっても、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がった際、当該制御信号Voutの電圧を一時的に抑制することができる。よって、出力信号Poutの制御性を改善することができる。
詳細に説明すると、出力信号Pout、増幅用トランジスタTr1のコレクタ電流I、ベース電流Iの関係は、Pout∝I ∝I となる。オペアンプAMP1はベース電流Iと制御用電圧信号Vrampとが比例するように動作するので、Pout∝Vrampの関係がある。更に、高周波信号RFinが大きい場合は、増幅用トランジスタTr1のベース・エミッタ間に電流が流れ込み自己バイアス電流IRFselfが生じる(B級増幅回路の動作に相当する)。
図3に増幅用トランジスタTr1に流れるベース電流Iと時間tとの関係を示す。図3に示すように、増幅用トランジスタTr1のベース・エミッタ間の整流作用により、ベース電流Iは半波整流となり、振幅値が変化することで平均電流が変化する。制御用電圧信号Vrampが低い場合は、バイアス電流Ib(DCバイアス電流)はほとんどなく、自己バイアス電流IRFselfで増幅用トランジスタTr1が動作する。
この状態から少しずつ制御用電圧信号Vrampを増加させると、バイアス電流Ibが増加するに従って、自己バイアス電流IRFselfが増加する(なお、入力される高周波信号RFinは一定であるものとする)。その結果、バイアス電流Ibの増加と自己バイアス電流IRFselfの増加とが同時に発生し、増幅用トランジスタTr1の出力信号の電力はPout∝(Ib+IRFself)となる。つまり、制御用電圧信号Vrampを増加させると、自己バイアス電流IRFself分の電力も増加する。ここで、制御回路13は高周波信号RFinに起因する自己バイアス電流IRFselfを検出することができないので、出力信号Poutの制御性が悪くなる。
図4Aは、図1に示す高周波電力増幅器においてダイオードD1を省略した場合の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。図4Bは、同様にダイオードD1を省略した場合の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。図4Aに示すように、ダイオードD1を設けない場合は、制御用電圧信号Vrampが約0.6V以上になると、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが急激に増加する。このため、バイアス電流Ibも急激に増加する。よって、図4Bに示すように出力信号Poutも急激に増加する。この場合、図4Aに示すVout−Vdetは、ダイオードD1を設けていないので約1.6V程度まで上昇している。
一方、図2A、図2Bに示したように、ダイオードD1を設けた場合は、制御用電圧信号Vramp=0.6V〜2.0VでダイオードD1がオンとなり、制御信号VoutがVdet+Vonに抑制される。このため、出力信号Poutの急激な増加が抑制される。すなわち、出力信号の電力はPout∝(Ib+IRFself)の関係があるが、ダイオードD1を設けることでバイアス電流Ib成分の増加が抑制されるため、出力信号Poutの急激な増加が抑制される。更に制御用電圧信号Vrampが増加するとバイアス電流Ibが増加し、検出信号Vdetも増加する。これによりVout−Vdetが小さくなり、ダイオードD1がオフ状態となる。ダイオードD1がオフである状態は、ダイオードD1を設けていない状態と同様である。
なお、図1に示すダイオードD1は一例であり、ダイオードD1と同様の機能を備える素子であれば他の素子を用いてもよい。例えばダイオードD1の代わりに、CMOSの寄生PN接合を利用したダイオード、CMOSやJFET(Junction Field Effect Transistor)のドレイン・ゲート間をショートした素子等を用いてもよい。
図5Aは、ダイオードD1の代わりにドレイン・ゲート間をショートしたFET(Vth=1V)を用いた場合の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。図5Bは、ダイオードD1の代わりにドレイン・ゲート間をショートしたFETを用いた場合の制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。図5A、図5Bに示すように、ダイオードD1の代わりにドレイン・ゲート間をショートしたFETを用いた場合も、制御信号Voutの急激な増加を抑制することができる。よって、出力信号Poutの急激な増加も抑制される。なお、図2A、Bと図5A、Bとを比べると、図2A、Bに示す場合(つまり、PN接合ダイオードを用いた場合)の方が図5A、Bに示す場合(ドレイン・ゲート間をショートしたFETを用いた場合)よりも制御信号Voutおよび出力信号Poutの増加を抑制する効果が高いといえる。
また、図1に示す高周波電力増幅器では、NPN型のトランジスタを用いて増幅用トランジスタTr1を構成しているが、増幅用トランジスタTr1としてPNP型のトランジスタを用いてもよい。また、トランジスタTr2〜Tr5としてNPN型のトランジスタを用いているが、トランジスタTr2〜Tr5としてPNP型のトランジスタを用いてもよい。更に、図1に示す高周波電力増幅器ではトランジスタMP1、MP2としてP型のMOSトランジスタを用いているが、トランジスタMP1、MP2としてN型のMOSトランジスタを用いてもよい。
以上で説明した本実施の形態により、高周波電力増幅器を構成するチップのサイズが大きくなることを抑制することができる。更に、出力信号Poutの制御性を改善することができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2にかかる高周波電力増幅器2を示す回路図である。図6に示す高周波電力増幅器2は、増幅回路11、バイアス生成回路22、および制御回路23を備える。本実施の形態にかかる高周波電力増幅器2は、実施の形態1にかかる高周波電力増幅器1と比べて、ダイオードD2をGaAs HBTプロセスを用いて形成している点が異なる。これ以外は実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
図6に示すように、ダイオードD2はオペアンプAMP1の出力端子と反転入力端子との間に設けられている。具体的には、ダイオードD2のアノードはオペアンプAMP1の出力端子と接続されており、カソードはオペアンプAMP1の反転入力端子と接続されている。そして、本実施の形態では、ダイオードD2はGaAs HBTプロセスを用いて形成されている。換言すると、ダイオードD2はGaAs等の化合物半導体材料を用いて形成されている。
ここで、バイアス生成回路22はGaAs HBTプロセスを用いて形成されるので、例えば図6に示すように、バイアス生成回路22にダイオードD2が含まれるように構成してもよい。また、バイアス生成回路22とは独立にダイオードD2を形成してもよい。GaAs HBTプロセスを用いてダイオードD2を形成した場合、ダイオードD2のオン電圧Vonは1.2V程度となる。このため図2Aに示したVout−Vdetの値の上限が1.2V程度となる。これ以外の動作は実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1の動作と同様であるので、重複した説明は省略する。このようにダイオードD2を設けることで、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がった際、当該制御信号Voutの電圧を一時的に抑制することができる。よって、出力信号Poutの急激な増加を抑制することができる。
また、ダイオードD2の代わりに、HBTのベース・エミッタ間を用いたダイオードやベース・コレクタ間を用いたダイオードを用いてもよい。図7Aは、ダイオードD2の代わりにHBTのベース・エミッタ間を用いたダイオードを利用した場合の、高周波電力増幅器の制御用電圧信号Vrampと各ノードの電圧との関係を示す図である。また、図7Bは制御用電圧信号Vrampと出力信号Poutとの関係を示す図である。図7A、図7Bに示すように、制御用電圧信号Vrampが0.6Vよりも大きくなると制御信号Voutが立ち上がる。しかし、HBTのベース・エミッタ間を用いたダイオードを設けることで、制御信号Voutの急激な増加を抑制することができる。よって、出力信号Poutの急激な増加も抑制される。
ここで、図2A、Bと図7A、Bとを比べると、図2A、Bに示す場合(つまり、CMOSプロセスを用いて形成されたダイオード)の方が図7A、Bに示す場合(GaAs HBTプロセスを用いて形成されたダイオード)よりも制御信号Voutおよび出力信号Poutの増加を抑制する効果が高いといえる。これは、実施の形態1で用いられているダイオードD1はCMOSプロセスを用いて形成されているため、オン電圧Vonが約0.6Vであるのに対して、実施の形態2で用いられているダイオードD2はGaAs HBTプロセスを用いて形成されているため、オン電圧Vonが約1.2Vであるためである。つまり、ダイオードのオン電圧が低いほどダイオードがオン状態となるタイミングが早くなり、制御信号Voutの増加を早く抑制することができる。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3について説明する。図8は、実施の形態3にかかる高周波電力増幅器3を示す回路図である。図8に示す高周波電力増幅器3は、増幅回路11、バイアス生成回路32、および制御回路33を備える。本実施の形態にかかる高周波電力増幅器3は、実施の形態1にかかる高周波電力増幅器1と比べて、バイアス生成回路32、および制御回路33の構成、特に検出信号Vdetを生成するための回路構成が異なる。これ以外は実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
バイアス生成回路32は、制御信号Voutに応じて、増幅用トランジスタTr1のベースに供給するバイアス電流Ibを生成する。バイアス生成回路32は、トランジスタTr2、Tr3および抵抗素子R1〜R3、R6、R7を備える。ここでトランジスタTr2、Tr3はHBTを用いて構成されている。抵抗素子R6、R7は信号変換部34を構成している。
トランジスタTr2(第1のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R1を介して増幅用トランジスタTr1のベースに接続され、ベースには抵抗素子R2を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr2は、トランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutに応じたバイアス電流Ibを増幅用トランジスタTr1のベースに供給する。換言すると、トランジスタTr2はエミッタフォロワ接続されたトランジスタであり、電流源(バイアス電流源)として機能する。
トランジスタTr3(第2のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは信号変換部34に接続され、ベースには抵抗素子R3を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr3は、トランジスタTr3のベースに供給される制御信号Voutに応じた電流Ib'(第1の電流)を信号変換部34に供給する。
つまり、トランジスタTr3のベースにはトランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutと同一の信号が供給されるので、トランジスタTr3はバイアス電流Ibに対応した電流Ib'を出力する。この場合も、トランジスタTr3は電流源として機能する。
信号変換部34は、電流Ib'を電圧信号に変換し、検出信号Vdetを生成する。信号変換部34は、トランジスタTr3と接地電位との間に直列に接続された抵抗素子R6、R7を用いて構成することができる。検出信号Vdetは、抵抗素子R6と抵抗素子R7とが接続されるノードから出力される。換言すると、信号変換部34は抵抗分割回路を用いて構成することができる。なお、抵抗素子R6、R7の抵抗比は、生成する検出信号Vdetの大きさに応じて任意に決定することができる。また、例えばトランジスタTr3のトランジスタサイズをトランジスタTr2のトランジスタサイズよりも小さくすることで、電流Ib'の値を小さくすることができる。
制御回路33は、制御用電圧信号Vrampおよび検出電流Idetに応じて制御信号Voutを生成する。制御回路33は、ダイオードD1およびオペアンプAMP1を備える。ここで、ダイオードD1はCMOSプロセスを用いて形成されている。この場合、ダイオードD1のオン電圧Vonは約0.6Vとなる。
オペアンプAMP1は、検出信号Vdetと制御用電圧信号Vrampとに応じて制御信号Voutを生成する。オペアンプAMP1の非反転入力端子には制御用電圧信号Vrampが供給され、反転入力端子には検出信号Vdetが供給される。例えば、オペアンプAMP1は制御用電圧信号Vrampと検出信号Vdetとが同電位となるような制御信号Voutを出力する。ここで制御用電圧信号Vrampは、高周波電力増幅器3を搭載している所定のデバイス(例えば、携帯電話機等の無線通信装置の送信部)から供給される信号である。高周波電力増幅器3から出力される出力信号Poutは、この制御用電圧信号Vrampに応じて調整される。
ダイオードD1は、オペアンプAMP1の出力端子と反転入力端子との間に設けられている。具体的には、ダイオードD1のアノードはオペアンプAMP1の出力端子と接続されており、カソードはオペアンプAMP1の反転入力端子と接続されている。このようにダイオードD1を設けることで、オペアンプAMP1から出力される制御信号Voutが立ち上がった際、当該制御信号Voutの電圧を一時的に抑制することができる。
なお、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器3の動作は、実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1の動作と同様であるので重複した説明は省略する。また、図8では信号変換部34をバイアス生成回路32に設けた例を示したが、信号変換部34は制御回路33に設けてもよい。更に、本実施の形態においても、ダイオードD1はGaAs HBTプロセスを用いて形成してもよい(実施の形態2参照)。
本実施の形態にかかる高周波電力増幅器では、抵抗素子R6、R7で構成される抵抗分割回路(信号変換部34)を用いて検出信号Vdetを生成しているので、回路構成を簡略化することができる。
<実施の形態4>
次に、実施の形態4について説明する。図9は、実施の形態4にかかる高周波電力増幅器4を示す回路図である。図9に示す高周波電力増幅器4は、増幅回路11、バイアス生成回路42、および制御回路13を備える。本実施の形態にかかる高周波電力増幅器4は、実施の形態1にかかる高周波電力増幅器1と比べて、バイアス生成回路42の構成、特に検出電流Idetを生成するための回路構成が異なる。これ以外は実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
バイアス生成回路42は、制御信号Voutに応じて、増幅用トランジスタTr1のベースに供給するバイアス電流Ibを生成する。バイアス生成回路42は、トランジスタTr2、Tr3、Tr6および抵抗素子R1〜R4を備える。ここでトランジスタTr2、Tr3、Tr6はHBTを用いて構成されている。
トランジスタTr2(第1のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R1を介して増幅用トランジスタTr1のベースに接続され、ベースには抵抗素子R2を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr2は、トランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutに応じたバイアス電流Ibを増幅用トランジスタTr1のベースに供給する。換言すると、トランジスタTr2はエミッタフォロワ接続されたトランジスタであり、電流源(バイアス電流源)として機能する。
トランジスタTr3(第2のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R4を介してトランジスタTr6のコレクタに接続され、ベースには抵抗素子R3を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr3は、トランジスタTr3のベースに供給される制御信号Voutに応じた電流Ib'(第1の電流)をトランジスタTr6のベースに供給する。
つまり、トランジスタTr3のベースにはトランジスタTr2のベースに供給される制御信号Voutと同一の信号が供給されるので、トランジスタTr3はバイアス電流Ibに対応した電流Ib'を出力する。この場合も、トランジスタTr3は電流源として機能する。
トランジスタTr6(第3のトランジスタ)には、電流Ib'に対応した検出電流Idetが流れる。トランジスタTr6のベースは抵抗素子R4を介してトランジスタTr3のエミッタに接続されており、コレクタはトランジスタMP1のゲートおよびドレインと接続されており、エミッタは接地電位に接続されている。よって、トランジスタTr6には電流Ib'に対応した(換言すると、バイアス電流Ibに対応した)検出電流Idetが流れる。
制御回路13は、制御用電圧信号Vrampおよび検出電流Idetに応じて制御信号Voutを生成する。なお、制御回路13については実施の形態1で説明した制御回路13と同様であるので重複した説明は省略する。また、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器4の動作についても、実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1の動作と同様であるので重複した説明は省略する。更に、本実施の形態においても、ダイオードD1はGaAs HBTプロセスを用いて形成してもよい(実施の形態2参照)。
本実施の形態にかかる高周波電力増幅器では、トランジスタTr6を用いて検出電流Idetを生成しているので、回路構成を簡略化することができる。また、増幅用トランジスタTr1と対称な位置にトランジスタTr6を設けることで、増幅用トランジスタTr1のベース・エミッタ間電圧の温度特性を改善することができる。つまり、温度変化等により増幅用トランジスタTr1のベース・エミッタ間電圧が変動した場合は、トランジスタTr6のベース・エミッタ間電圧も同様に変動する。よって、このベース・エミッタ間電圧の変動を検出電流Idetに反映することができる。このため、制御回路13は、増幅用トランジスタTr1のベース・エミッタ間電圧の変動を反映した制御信号Voutを生成することができる。
<実施の形態5>
次に、実施の形態5について説明する。図10は、実施の形態5にかかる高周波電力増幅器5を示す回路図である。図10に示す高周波電力増幅器5は、増幅回路11、バイアス生成回路52、および制御回路13を備える。本実施の形態にかかる高周波電力増幅器5は、実施の形態1にかかる高周波電力増幅器1と比べて、バイアス生成回路52の構成が異なる。これ以外は実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
バイアス生成回路52は、制御信号Voutに応じて、増幅用トランジスタTr1のベースに供給するバイアス電流Ibを生成する。バイアス生成回路52は、トランジスタTr11〜Tr13および抵抗素子R11〜R14を備える。ここでトランジスタTr11〜Tr13はHBTを用いて構成されている。
トランジスタTr11(第1のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、エミッタは抵抗素子R11を介して増幅用トランジスタTr1のベースに接続され、ベースには抵抗素子R12を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr11は、トランジスタTr11のベースに供給される制御信号Voutに応じたバイアス電流Ibを増幅用トランジスタTr1のベースに供給する。換言すると、トランジスタTr11はエミッタフォロワ接続されたトランジスタであり、電流源(バイアス電流源)として機能する。
トランジスタTr12(第2のトランジスタ)のコレクタは、制御回路13が備えるトランジスタMP1のゲートおよびドレインに接続され、エミッタは抵抗素子R14を介してトランジスタTr13のベースに接続され、ベースには抵抗素子R13を介して制御信号Voutが供給される。トランジスタTr12は、トランジスタTr12のベースに供給される制御信号Voutに応じた電流Ib'(第1の電流)をトランジスタTr13のベースに供給する。
つまり、トランジスタTr12のベースにはトランジスタTr11のベースに供給される制御信号Voutと同一の信号が供給されるので、トランジスタTr12はバイアス電流Ibに対応した電流Ib'を出力する。ここで、トランジスタTr12のコレクタ電流もバイアス電流Ibに対応している。本実施の形態では、トランジスタTr12のコレクタ電流を検出電流Idetとしている。
トランジスタTr13(第3のトランジスタ)のコレクタは直流電源DCinに接続され、ベースには電流Ib'が供給され、エミッタは接地電位に接続されている。トランジスタTr13にはベース電流Ib'に対応した電流が流れる。つまり、本実施の形態ではトランジスタTr12から出力される電流Ib'を、トランジスタTr13のベース電流としている。このため、検出電流Idet(トランジスタTr12のエミッタ電流)を低減することができる。よって、制御回路13が備えるカレントミラー回路(トランジスタMP1、MP2)に流れる電流を低減することができる。
なお、制御回路13については実施の形態1で説明した制御回路13と同様であるので重複した説明は省略する。また、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器5の動作についても、実施の形態1で説明した高周波電力増幅器1の動作と同様であるので重複した説明は省略する。更に、本実施の形態においても、ダイオードD1はGaAs HBTプロセスを用いて形成してもよい(実施の形態2参照)。
<実施の形態6>
次に、実施の形態6について説明する。図11は、実施の形態6にかかる高周波電力増幅器を示すブロック図である。図6に示すように、本実施の形態にかかる高周波電力増幅器は、複数の高周波電力増幅器1_A、1_Bが多段接続されている。そして、高周波電力増幅器1_A、1_Bのうちの少なくとも一つは、ダイオードD1を備える高周波電力増幅器で構成されている。つまり、高周波電力増幅器1_A、1_Bのうちの少なくとも一つは、制御信号Voutが立ち上がった際、制御信号Voutの電圧を一時的に抑制する機能を備える。なお、高周波電力増幅器1_A、1_Bの構成および動作については、実施の形態1乃至5で説明した高周波電力増幅器と同様である。
図11に示すように、高周波電力増幅器1_Aは、増幅回路11_A、バイアス生成回路12_A、および制御回路13_Aを備える。増幅回路11_Aは、入力された高周波信号RFin_Aを増幅して出力信号Pout_Aを出力する。増幅回路11_Aにはバイアス生成回路12_Aからバイアス電流Ib_Aが供給される。バイアス生成回路12_Aは、制御信号Vout_Aに応じてバイアス電流Ib_Aを生成する。制御回路13_Aは、制御用電圧信号Vrampおよび検出電流Idet_Aに応じて制御信号Vout_Aを生成する。なお、増幅回路11_A、バイアス生成回路12_A、および制御回路13_Aの構成および動作については、実施の形態1乃至5で説明した増幅回路、バイアス生成回路、および制御回路の構成および動作と同様であるので、重複した説明は省略する。
また、高周波電力増幅器1_Bは、増幅回路11_B、バイアス生成回路12_B、および制御回路13_Bを備える。増幅回路11_Bは、高周波電力増幅器1_Aから出力された出力信号Pout_A(高周波信号RFin_B)を増幅して出力信号Pout_Bを出力する。増幅回路11_Bにはバイアス生成回路12_Bからバイアス電流Ib_Bが供給される。バイアス生成回路12_Bは、制御信号Vout_Bに応じてバイアス電流Ib_Bを生成する。制御回路13_Bは、制御用電圧信号Vrampおよび検出電流Idet_Bに応じて制御信号Vout_Bを生成する。なお、増幅回路11_B、バイアス生成回路12_B、および制御回路13_Bの構成および動作については、実施の形態1乃至5で説明した増幅回路、バイアス生成回路、および制御回路の構成および動作と同様であるので、重複した説明は省略する。
そして、本実施の形態では、高周波電力増幅器1_A、1_Bのうちの少なくとも一つは、制御信号Voutが立ち上がった際、制御信号Voutの電圧を一時的に抑制する機能を備える。換言すると、高周波電力増幅器1_A、1_Bのうちの少なくとも一つは、ダイオードD1に対応する素子を備えている。なお、高周波電力増幅器がこのような機能を備えない場合は、高周波電力増幅器はダイオードD1を備えない構成となる。
例えば、初段の高周波電力増幅器1_AにダイオードD1を設け、制御信号Vout_Aの電圧を一時的に抑制する機能を付加した場合は、制御用電圧信号Vrampが低い場合に初段の出力信号Pout_Aの電力の増加が緩やかになる。このため、二段目の高周波電力増幅器1_Bに入力される信号の振幅が抑制され、自己バイアス電流IRFselfも抑制される。ここで、出力信号Pout_Bの電力はPout_B∝(Ib_B+IRFself)となる。よってこの場合は、自己バイアス電流IRFselfが抑制されるので出力信号Pout_Bの増加も抑制される。
なお、上記で説明した実施の形態1乃至6では、GaAs HBTプロセスを用いてバイアス生成回路12を形成し、CMOSプロセスを用いて制御回路13を形成した場合について説明した。つまり、バイアス生成回路12および制御回路13を別々のチップで構成した場合について説明した。しかし、シリコンゲルマニウム合金(SiGe)を用いた半導体製造プロセス(SiGe−BiCMOS)を用いて、バイアス生成回路12および制御回路13を一つのチップで構成してもよい。このようにバイアス生成回路12および制御回路13を一つのチップで構成することで、チップサイズの低減やコストダウンが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1、2、3、4、5 高周波電力増幅器
11 増幅回路
12、22、32、42、52 バイアス生成回路
13、23、33 制御回路
34 信号変換部

Claims (19)

  1. ベースに供給される高周波信号を増幅する増幅用トランジスタと、
    制御信号がベースに供給され、当該制御信号に応じて前記増幅用トランジスタのベースにバイアス電流を供給するエミッタフォロワ接続された第1のトランジスタを有するバイアス生成回路と、
    前記制御信号を生成する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記バイアス電流に対応した検出信号と制御用電圧信号とに応じて制御信号を出力するオペアンプを有し、前記制御信号が立ち上がった際、前記制御信号の電圧を一時的に抑制する、
    高周波電力増幅器。
  2. 前記オペアンプの非反転入力端子には前記制御用電圧信号が供給され、反転入力端子には前記検出信号が供給され、
    前記オペアンプの出力端子と前記反転入力端子との間には、アノードが前記出力端子に接続され、カソードが前記反転入力端子に接続されたダイオードが設けられている、
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  3. 前記バイアス生成回路は、
    前記制御信号がベースに供給され、前記バイアス電流に対応した第1の電流を出力する第2のトランジスタと、
    前記第1の電流を用いて前記バイアス電流に対応した検出電流を生成する第1のカレントミラー回路と、を備える、
    請求項2に記載の高周波電力増幅器。
  4. 前記第1のカレントミラー回路は、前記第1の電流が流れる第3のトランジスタと前記検出電流が流れる第4のトランジスタとを備え、
    前記第4のトランジスタのトランジスタサイズは前記第3のトランジスタのトランジスタサイズよりも小さい、
    請求項3に記載の高周波電力増幅器。
  5. 前記第1および第2のトランジスタのトランジスタサイズは略同一であり、
    前記第3のトランジスタのトランジスタサイズは、前記第2のトランジスタのトランジスタサイズよりも大きい、
    請求項4に記載の高周波電力増幅器。
  6. 前記制御回路は、
    前記検出電流に対応した第2の電流を生成する第2のカレントミラー回路と、
    前記第2の電流を電圧信号に変換して前記検出信号を生成する信号変換部と、を備える、
    請求項3に記載の高周波電力増幅器。
  7. 前記第2のカレントミラー回路は、前記検出電流が流れる第5のトランジスタと前記第2の電流が流れる第6のトランジスタとを備え、
    前記第6のトランジスタのトランジスタサイズは前記第5のトランジスタのトランジスタサイズよりも小さい、
    請求項6に記載の高周波電力増幅器。
  8. 前記増幅用トランジスタ、前記第1および第2のトランジスタ、並びに前記第1のカレントミラー回路はヘテロ接合バイポーラトランジスタで構成されており、
    前記第2のカレントミラー回路はMOSトランジスタで構成されている、
    請求項6に記載の高周波電力増幅器。
  9. 前記ダイオードはCMOSプロセスを用いて形成されている、請求項8に記載の高周波電力増幅器。
  10. 前記ダイオードはGaAs HBTプロセスを用いて形成されている、請求項8に記載の高周波電力増幅器。
  11. 前記バイアス生成回路は、
    前記制御信号がベースに供給され、前記バイアス電流に対応した第1の電流を出力する第2のトランジスタと、
    前記第1の電流を電圧信号に変換し、前記検出信号を生成する信号変換部と、を備える、
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  12. 前記信号変換部は、前記第2のトランジスタと接地電位との間に直列に接続された第1および第2の抵抗素子とを備え、
    前記検出信号は前記第1および第2の抵抗素子が接続されているノードから出力される、
    請求項11に記載の高周波電力増幅器。
  13. 前記バイアス生成回路は、
    前記制御信号がベースに供給され、前記バイアス電流に対応した第1の電流を出力する第2のトランジスタと、
    前記第1の電流がベースに供給され、当該第1の電流に対応した検出電流が流れる第3のトランジスタと、を備える、
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  14. 前記制御回路は、
    前記検出電流に対応した第2の電流を生成するカレントミラー回路と、
    前記第2の電流を電圧信号に変換して前記検出信号を生成する信号変換部と、を備える、
    請求項13に記載の高周波電力増幅器。
  15. 前記増幅用トランジスタおよび前記第1乃至第3のトランジスタはヘテロ接合バイポーラトランジスタで構成されており、
    前記カレントミラー回路はMOSトランジスタで構成されている、
    請求項14に記載の高周波電力増幅器。
  16. 前記バイアス生成回路は、
    前記制御信号がベースに供給され、前記バイアス電流に対応した第1の電流を出力する第2のトランジスタと、
    前記第1の電流がベースに供給される第3のトランジスタと、を備える、
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  17. 前記制御回路は、
    前記第2のトランジスタに流れる検出電流に対応した第2の電流を生成するカレントミラー回路と、
    前記第2の電流を電圧信号に変換し、前記検出信号を生成する信号変換部と、を備える、
    請求項16に記載の高周波電力増幅器。
  18. 前記増幅用トランジスタおよび前記第1乃至第3のトランジスタはヘテロ接合バイポーラトランジスタで構成されており、
    前記カレントミラー回路はMOSトランジスタで構成されている、
    請求項17に記載の高周波電力増幅器。
  19. 複数の高周波電力増幅器が多段接続され、当該複数の高周波電力増幅器のうちの少なくとも一つが請求項1に記載の高周波電力増幅器である、高周波電力増幅器。
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