JP2014179645A - マイクロリソグラフィ用の照明光学系 - Google Patents

マイクロリソグラフィ用の照明光学系 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロリソグラフィのための照明光学系を提供する。
【解決手段】照明光学系は、照明光放射線束3を物体視野照明の異なる照明角度に割り当てられた複数の放射線部分束(28から30)に分割する。物体平面から離間して重ね合わせが発生する物体平面内へ結像されない重ね合わせ平面16内で放射線部分束(28から30)のうちの少なくとも一部が重ね合わされるように構成される。この重ね合わせは、重ね合わされる放射線部分束の縁部32が少なくとも部分的に一致するようなものである。視野強度設定デバイス24は、照明光に露光された時に照明光を少なくとも減衰させる複数の隣接する個々の絞り27を含む。これらの個々の絞りは、照明光放射線束内に物体変位方向yに対して平行な方向に挿入することができる。全ての個々の絞りは、照明光放射線束に1つの同じ側から挿入することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、マイクロリソグラフィのための照明光学系に関する。更に、本発明は、この種の照明光学系を含む照明系、この種の照明系を含む投影露光装置、構造化構成要素を製造する方法、及びこの種の方法に従って製造された構造化構成要素に関する。
WO2005/040927A2 EP1,291,721A1 US2006/0244941A1
本発明の目的は、照明角度分布が可能な最小限度までしか影響を受けず、同時に照明光学系のサイズが可能な限り小さくなることを保証するように、物体視野にわたる照明強度分布に影響を及ぼし、及び/又はそれをモニタすることができるような方法で冒頭に示した種類の照明光学系を開発することである。
本発明によると、この目的は、物体平面内で照明される物体視野に照明光を誘導するための光学アセンブリを含み、かつ照明光放射線束を物体視野照明の異なる照明角度に割り当てられた複数の放射線部分束に分割するマイクロリソグラフィのための照明光学系によって達成され、照明光学系は、物体平面から離間して重ね合わせが発生する物体平面内へ結像されない重ね合わせ平面内で放射線部分束のうちの少なくとも一部が重ね合わされ、重ね合わされた放射線部分束の縁部が少なくとも部分的に一致するように構成される。
本発明によると、物体平面は、照明光の放射線部分束の重ね合わせ平面から空間的に分離される。物体平面と重ね合わせ平面とは互いへと結像し合う平面を構成せず、従って、物体平面は、重ね合わせ平面に直接に隣接して配置することができる。物体平面と重ね合わせ平面の間には、照明光を誘導するためのいかなる光学構成要素も必要とされない。重ね合わせ平面には、物体視野にわたる照明強度分布を設定するためのデバイス、又は例えばセンサを用いて物体視野にわたる照明強度分布をモニタするためのデバイスを配置することができる。
この配置は、全ての重ね合わされる放射線部分束、言い換えれば、一部又は全ての照明角度からの放射線部分束を同時に検出することができるように、これらのデバイスが、放射線部分束の一致する重ね合わせ点で照明光に相互作用するようなものである。従って、必要に応じて、物体平面から分離した重ね合わせ平面内で照明光を検出することができる。本発明による照明光学系は、ファセットミラーを含むことができるが、必ずしも必要ではない。同様に、ハニカムコンデンサー、すなわち、例えば、複数の個々のチャンネルに分割される透過光学要素、及び/又は照明光放射線束を放射線部分束に分割するための少なくとも1つの回折要素を用いるように考えることができる。本発明によると、放射線部分束の部分束縁部部分の部分重ね合わせ、言い換えれば、一致する重ね合わせで十分である。重ね合わされる放射線部分束の残りの部分束縁部部分は、一致する必要はなく、これらの部分では収差を満足できる。ほぼ矩形の放射線部分束の場合には、例えば、4つの部分束縁部のうちの1つにおける重ね合わせで十分である。重ね合わせ平面内の放射線部分束の重ね合わせ点では、例えば、照明角度非依存の付加的なセンサ系に向けて放射線を分離することができ、次に、センサ系は、物体視野照明に関する貴重な照明角度非依存情報を提供することができる。重ね合わされる放射線部分束の一致する縁部部分は、マイクロリソグラフィ投影工程中に変位する物体の物体変位方向に対して通常は垂直な共通部分束縁部部分を形成する。この種の変位は、スキャナとして設計された投影露光装置において発生する。本発明の照明光学系を用いると、放射線部分束は、重ね合わせ平面内で重ね合わされる。
本発明によると、冒頭に挙げた目的は、物体平面内で照明される物体視野に照明光を誘導するための光学アセンブリを含み、かつ視野ファセットの像の縁部が重ね合わせ平面内で少なくとも部分的に一致するような方法で重ね合わせ平面に結像される複数の視野ファセットを有する視野ファセットミラーを含むマイクロリソグラフィのための照明光学系によっても達成され、重ね合わせ平面は、物体平面から分離され、かつ物体平面内へ結像されない。
この照明光学系の利点は、上記に既に説明したものと同じである。
強度設定平面として用いるための重ね合わせ平面に配置され、物体視野にわたる照明光の強度分布の調節のために機能する視野強度設定デバイスを用いた放射線部分束の重ね合わせは、重ね合わされる放射線部分束の縁部が、視野強度設定デバイスによってこれらの放射線部分束に影響を及ぼすことができる点で一致する場合に、視野強度設定デバイスの事実上照明角度非依存の効果をもたらす。この場合、重ね合わせ平面は、強度設定平面として機能する。視野強度設定デバイスは、重ね合わされる放射線部分束の重ね合わせ点で、照明光放射線束のこれらの放射線部分束に影響を及ぼす。従って、視野強度設定デバイスは、この点で重ね合わされる全ての放射線部分束を同様に影響し、言い換えれば、視野強度設定デバイスは、これらの放射線部分束に対して、及び従ってこれらの放射線部分束に割り当てられた照明角度に対して非依存の効果を有する。放射線部分束の重ね合わせは、少なくとも視野強度設定デバイスが照明光放射線束に影響を及ぼす点で発生する。ほぼ矩形の放射線部分束の場合には、例えば、視野強度設定デバイスによって影響を受ける縁部における重ね合わせで十分である。当然ながら、視野強度設定デバイスによって影響を受けない領域内で放射線部分束、又は部分束の縁部部分の重ね合わせが発生してもよい。視野強度設定デバイスの照明角度の影響を低減するか又は事実上回避するために、重ね合わせ平面又は強度設定平面内での放射線部分束の重ね合わせは、特に、視野強度設定デバイスが重ね合わされる放射線部分束を2つの側から影響することができる系において適用することができる。これらの系は、中間像を有する照明光学系又は透過マスクを有する照明光学系とすることができる。視野強度設定デバイスは、物体平面内の照明光の強度を定める。視野強度設定デバイスの影響範囲にある点における放射線部分束の重ね合わせは、照明光を生成するのに用いられる光源の変位は、たとえそれがあったものとしても視野強度設定デバイスの効果に対して小さな影響しか持たないことになるので、物体視野照明の高い安定性を得ることを更に可能にする。これは、特に、EUVプラズマ光源が用いられる場合に有利である。
互いに隣接して配置され、照明光に露光された時に照明光を少なくとも減衰させ、照明光放射線束内に物体変位方向に対して平行な方向に挿入することができる複数の個々の絞り又はストップは、物体視野の物体視野高さ、言い換えれば、物体変位方向に対して垂直な物体視野寸法にわたる強度の微調節を可能にする。
本発明の別の目的は、視野強度設定デバイスの可能な用途を数の増大を達成するような方法で冒頭に挙げた種類の照明光学系を開発することである。
この目的は、本発明により、物体平面内で照明される物体視野に照明光を誘導するための光学アセンブリと、互いに隣接して配置され、照明光に露光された時に照明光を少なくとも減衰させ、照明光放射線束内に物体変位方向に対して平行な方向に挿入することができる複数の個々の絞りを備えた物体視野にわたる強度分布を調節するための視野強度設定デバイスとを含むマイクロリソグラフィのための照明光学系によって達成され、視野強度設定デバイスの全ての個々の絞りは、照明光放射線束内に1つの同じ側から挿入することができる。
本発明によると、視野強度設定デバイスの個々の絞りを全て一方の側から照明光放射線束内に挿入することができる場合には、視野強度設定デバイスは、物体視野が反射レチクルのような反射物体上に配置される状況においてさえ適用することができることが見出されている。この場合、視野強度設定デバイスは、照明光放射線束の反射光路と干渉しないように配置することができる。
光学アセンブリの視野平面に一致する強度設定平面内での視野強度設定デバイスの配置は、ここでもまた、視野強度設定デバイスの照明角度非依存効果を保証することができる。光学アセンブリの視野平面は、照明光放射線束が、光学アセンブリの照明光放射線束誘導効果に起因して収縮し、照明光放射線束が、いくつかの放射線部分束に分割されている場合は、放射線部分束が重ね合わされる平面を表している。光学アセンブリの視野平面は、通常は光学アセンブリの物体視野形成構成要素が結像される平面である。それにも関わらず、一般的に、光学アセンブリの視野平面は、下流にあるマイクロリソグラフィ投影露光装置の投影光学系によって結像される通常は物体平面と呼ぶ平面の位置に非依存である。全ての従来技術の照明光学系では、光学アセンブリの視野平面は、物体平面に一致する。本発明の照明光学系ではそうではない。本発明の場合、光学アセンブリの視野平面に配置されるのは、通常はレチクルである結像される物体ではなく強度設定デバイスである。通常、従来技術の視野強度設定デバイスは、光学アセンブリの視野平面に配置されたレチクルの上流に配置される、言い換えれば、これらのデバイスは、この視野平面には配置されない。その結果、従来技術の視野強度設定デバイスは、照明光放射線束のうちの特定の照明角度に割り当てられた放射線部分束に対して、他の照明角度に割り当てられた放射線部分束に対してよりも大きい影響を有し、従って、従来技術の視野強度設定デバイスは、物体視野にわたる望ましくない照明角度依存効果を有する。本発明者は、この問題を認識し、視野強度設定デバイスを光学アセンブリの視野平面に配置することによって排除した。意外にも、それによっていかなる問題も伴わずに光学アセンブリの視野平面から物体を外すことが可能になる。これは、特に、照明光学系を含む投影露光装置が走査装置として設計される場合に当て嵌まる。更に、これは、物体視野の照明が、0.1よりも小さいか又はそれに等しい照明光放射線束の開口数を用いて実施される場合に当て嵌まる。
強度設定平面と物体平面の間に光学アセンブリのいかなる瞳平面も存在しないように物体平面が強度設定平面に隣接する配置は、特に小型である。
強度設定平面と物体平面の間の距離が5mmと20mmの間の範囲にある配置は、空間的不一致又は照射量誤差、言い換えれば、物体視野に入射する照明の強度の望ましくない収差を防止する。好ましい距離は、10mmと20mmの間の範囲、特に、15mm又は16mmの範囲にある。
光学アセンブリが、物体視野内で少なくとも部分的に重ね合わされる像を有する複数の視野ファセットを有する視野ファセットミラーを含む配置は、物体視野の照明の照明角度分布の容易な制御を可能にする。
視野ファセットが物体視野よりも高いx/yアスペクト比を有し、すなわち、物体変位方向に見た時に、視野ファセットが物体視野よりも寸法比率的に幅狭である構成は、照明角度分布に関するフィードバックが最小にされるように、部分視野、言い換えれば、照明光学系の光学アセンブリの物体視野形成構成要素の像が内部に配置される絞り平面とも呼ぶ視野平面に物体が配置されないことに起因して物体平面又はレチクル平面内で発散する視野ファセット像の結果とし生じる物体視野の過露光を回避することができる。
個々の絞りに面する照明光放射線束の縁部が、視野ファセットミラーの全ての視野ファセットによって照明される配置は、全ての視野ファセット像に対する視野強度設定デバイスの比較的均一な影響を保証し、それによって視野強度設定デバイスの使用中に照明角度分布に対する望ましくない影響が回避される。それによって強度設定平面内で視野ファセットの鮮明な像が生成される限り、特に、高い系の安定性を保証し、特に、照明光の光源の空間変位はほぼ問題ではない。これは、特に、光源がEUVプラズマ光源の場合に有利である。
個々の絞りに面する照明光放射線束の縁部が、視野平面内で視野ファセットミラーの全ての視野ファセットの部分群によって照明される配置は、視野平面内で個々の絞りに面する照明光放射線束の縁部において視野ファセット像の対応を全ての視野ファセット像に対して達成することができない場合でさえも、視野強度設定デバイスの照明角度非依存効果を保証する。
部分群の視野ファセットへの所定の照明角度分布の割り当ては、視野平面内で個々の絞りに面する照明光放射線束の縁部における完全な重ね合わせを全く又は低い程度でしか達成することができない場合の視野強度設定デバイスの照明角度非依存性を改善する。例えば、統計関数を用いて明確な照明角度分布を発生させることができる。それによって強度設定デバイスの照明角度非依存性を保証するだけではなく、照明角度に対する明確な影響も保証される。
照明光の光路内の視野ファセットに割り当てられた複数の瞳ファセットを有する瞳ファセットミラーは、物体視野にわたる照明角度分布の容易な制御を可能にする。
強度設定平面内での照明光の重ね合わせを調節するために傾斜することができる瞳ファセットは、視野強度設定デバイスの影響範囲にある領域内で照明光放射線束の放射線部分束の重ね合わせを最適化するために、強度設定平面内で個々のこれらの放射線部分束を選択的に変位させてそれを配向することを可能にする。
少なくともいくつかの部分で少なくとも部分的に透明である個々の絞りは、個々の絞りの変位に関して、更に、視野強度設定デバイスの位置変化に関して、照明光放射線束に対する視野強度設定デバイスの強度効果の感度を増強する。
5nmと30nmの間の波長を有するEUV照明光を物体視野に誘導するために上述の照明光学系を用いる場合には、上述の利点がより一層明瞭になる。
本発明によると、冒頭に挙げた目的は、5nmと30nmの間の波長を有する照明光を物体平面内で照明される物体視野に誘導するための光学アセンブリと、物体視野にわたって照明光の強度分布を調節するための視野強度設定デバイスとを含み、視野強度設定デバイスが、照明光放射線束に垂直な照明光によって形成される断面に対して、この照明光放射線束の断面の視野強度設定デバイスに対向する縁部が視野強度設定デバイスの下流で変化しないままに留まるような効果を有するマイクロリソグラフィのための照明光学系によっても達成され、視野強度設定デバイスの効果は、物体視野上での照明角度に非依存である。
この利点は、既に上述のものと同じである。
本発明による照明光学系と光源とを含む照明系の利点、本発明による照明系と物体視野を像平面に結像するための投影対物系とを含む投影露光装置の利点、及び少なくとも一部に感光材料の層が付加されたウェーハを準備する段階と、結像される構造を含むレチクルを準備する段階と、本発明による投影露光装置を準備する段階と、投影露光装置を用いてレチクルの少なくとも一部をウェーハ上の層のある一定の領域上に投影する段階とを含む構造化構成要素を製造する方法の利点、並びにそのような手法で製造された構成要素の利点は、照明光学系を参照して上述したものと同じである。光源は、特に、5nmと30nmの間の範囲の有用光波長を有するEUV光源とすることができる。この投影露光装置は、微細構造又はナノ構造構成要素のリソグラフィ製造に用いられる。
以下では、本発明の実施形態を図面を用いてより詳細に説明する。
マイクロリソグラフィのための投影露光装置を通した照明光学系に対する子午断面の概略図である。 図1のレチクル平面周辺の拡大断面図である。 図2の方向IIIからの投影露光装置の視野強度設定デバイスの図である。 図1による投影露光装置の照明光学系の視野ファセットミラーのファセット配置の図である。 図1による投影露光装置の照明光学系の瞳ファセットミラーのファセット配置の図である。 視野ファセットミラーの別の実施形態のファセット配置の図4と類似の図である。 各場合に特定の照明角度に割り当てられた3つの選択された放射線部分束に関する照明光学系の瞳平面とレチクル平面の間の照明光学系を通した光路の概略図である。 図4による視野ファセットミラーの実施形態の視野ファセットの図である。 図4による視野ファセットミラーの別の実施形態の視野ファセットの図である。 図7の図による異なる照明角度に割り当てられた3つの放射線部分束の別の照明環境における視野強度設定デバイス平面内での重ね合わせの図である。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 第1の照明幾何学形状における視野強度設定デバイスによる減衰(パーセントでの)の関数としてのレチクル照明の照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。 視野強度設定デバイスによる減衰によって引き起こされる上記と同じ照明パラメータの変化を最小にするように最適化された別の照明幾何学形状におけるこれらの照明パラメータに関するグラフである。
マイクロリソグラフィのための投影露光装置1は、微細構造又はナノ構造の電子半導体構成要素を製造するように機能する。光源2は、例えば、5nmと30nmの間の波長範囲のEUV放射線を放出する。投影露光装置1では、有用放射線束3が、照明及び投影のために機能する。光源2の下流では、有用放射線束3は、最初に、例えば、従来技術の複数シェル構成を有する多段集光器とすることができる集光器4を通過する。集光器4の下流では、有用放射線束3は、最初に、放射線の望ましくない部分、又は有用放射線束3からの粒子を分離するのに用いることができる中間焦点面5を通過する。中間焦点面5を通過すると、有用放射線束3は、最初に視野ファセットミラー6に当たる。
図面は、位置関係の説明を容易にするために、各場合にxyz座標系を含む。図1では、x軸は、図面に向けて垂直に延びている。y軸は、図1の左に向けて延びている。z軸は、図1の上に向けて延びている。
図4は、視野ファセットミラー6の視野ファセット7のファセット配置を示している。視野ファセット7は矩形であり、各場合に、同じx/yアスペクト比を有する。視野ファセット7は、視野ファセットミラー6の反射面を形成し、各場合に6つの視野ファセット群8から成る4つの列で配置される。通常、視野ファセット群8は、各場合に7つの視野ファセット7を含む。2つの中央の視野ファセット列内に含まれる縁部の近くの2つの視野ファセット群8は、各場合に4つの付加的な視野ファセット7を含み、従って、合計で11個の視野ファセット7を含む。視野ファセットミラー6のファセット配置は、2つの中央ファセット列の間、及び第3のファセット行と4番目のファセット行の間に集光器4の支持スポークによって視野ファセットミラー6が内部で遮光される間隙9を有する。
視野ファセットミラー6において反射されると、個々のファセット7に割り当てられた放射線部分束に分割された有用放射線束3は、瞳ファセットミラー10に当たる。
図5は、瞳ファセットミラー10の円形瞳ファセット11のファセット配置を示している。瞳ファセット11は、中心12を取り囲むように一方が他方の内側に配置されたファセットリングで配置される。視野ファセット7のうちの1つによって反射される有用放射線束3の放射線部分束の各々は、瞳ファセット11に割り当てられ、それによって視野ファセット7のうちの1つと瞳ファセット11のうちの1つとを含むそれぞれ露光されるファセット対は、有用放射線束3のうちの割り当てられた放射線束のための1つの放射線誘導チャンネルを形成する。瞳ファセット11と視野ファセット7の間のチャンネル割り当ては、投影露光装置1を用いた望ましい照明に依存して行われる。特定の瞳ファセット11への到達を許すために、視野ファセット7は、一方でx軸回りに、他方でy軸回りに個々に傾斜される。
瞳ファセットミラー10、及びその下流の3つのEUVミラー12,13,14を含む伝達光学系15は、視野ファセット7を投影露光装置1の視野平面16内に結像するように機能する。EUVミラー14は、かすめ入射ミラーである。レチクル平面17は、z方向に見た時に視野平面16の下流の約5mmから20mmの距離の位置に配置され、このレチクル平面17内には、有用放射線束3を用いて下流にある投影露光装置1の投影光学系20の物体視野19に一致する照明領域を照明するレチクル18が配置される。投影露光装置1では、伝達光学系15を用いて視野ファセット7が結像されてファセット像が内部に形成される視野平面16は、投影光学系20の物体平面を同時に形成するレチクル平面17に一致しない。有用放射線束3は、レチクル18によって反射される。
投影光学系20は、レチクル平面17内の物体視野19を像平面22内の像視野21へと結像する。この像平面22内には、投影露光装置1を用いた投影露光中に光に露光される感光層を保持するウェーハ23が配置される。投影露光中には、レチクル18,並びにウェーハ23の両方がy方向に同期方式で走査される。投影露光装置1はスキャナである。以下では走査方向を物体変位方向とも呼ぶ。
視野平面16内には、視野強度設定デバイス24が配置され、これに対して以下により詳細に説明する。視野強度設定デバイス24は、走査積分強度分布、言い換えれば、物体視野19にわたってy方向に積分された強度分布を形成するように機能する。従って、視野平面16は、同時に照明光学系26の強度設定平面でもある。視野強度設定デバイス24は、制御デバイス25によって作動される。
視野ファセットミラー6、瞳ファセットミラー10、伝達光学系15のミラー12から14、並びに視野強度設定デバイス24は、投影露光装置1の照明光学系26の構成要素である。構成要素6,10,12,13、及び14は、有用放射線束3を誘導するための照明光学系26の光学アセンブリ26aを形成する。
視野平面16とレチクル平面17の間には、光学アセンブリ26aのいかなる瞳平面も存在しない。
図2及び図3は、視野強度設定デバイス24のより詳細な図を示している。視野強度設定デバイス24は、互い隣接して配置された複数の指状個々の絞り27を有する。図2及び図3による実施形態では、各場合に4mmの幅を有する合計で26個の個々の絞り27が存在する。これらの個々の絞り27は、互いに直接に隣接するか、又は互いに部分的に重ね合わせるかのいずれかで配置される。これらの個々の絞り27が互いに部分的に重ね合わせる場合には、隣接する個々の絞り27を互いに可能な限り近い平面内で照明光放射線束3のビーム方向に対して垂直に配置すべきである。
全ての個々の絞り27は、1つの同じ側から有用放射線束3内に挿入される。
制御デバイス25は、個々の絞り27をy方向に沿った所定の位置に互いに独立して配置することを可能にする。視野高さに依存して、言い換えれば、物体視野19を通過するレチクル18上の物体点のx方向に依存して、この物体点のy方向の走査経路及び従ってこの物体点が露光される有用放射線の積分強度は、それぞれの個々の絞り27のy位置によって決められる。このようにして、レチクル18が露光される有用放射線の強度を個々の絞り27のy位置を定めることによって所定の手法で均一化又は配分することができる。視野強度設定デバイス24をUNICOMとも呼ぶ。
図6は、視野ファセットミラー6の別の実施形態を示している。図4による視野ファセットミラーを参照して上述したものと均等な構成要素は同じ参照番号を有し、これらに対しては、図4による視野ファセットミラー6の構成要素とは異なる場合にのみ説明する。図6による視野ファセットミラーは、湾曲視野ファセット7を有する視野ファセット配置を有する。これらの視野ファセット7は、各場合に複数の視野ファセット群8を有する合計で5つの列で配置される。視野ファセット配置は、視野ファセットミラーの支持体プレート9aの円形境界内に刻印される。
図6による実施形態の視野ファセット7は、各場合に同じ面積、及び図4による実施形態の視野ファセット7のx/yアスペクト比に一致する同じ幅(x方向)対高さ(y方向)比を有する。
視野強度設定デバイス24は、物体視野19の照明角度分布に対して事実上影響を持たない強度効果を有する。
以下では、上述のことに対して図7を用いて説明する。この図は、瞳ファセットミラー10が配置された瞳平面31から視野平面16を通じてレチクル平面17に至るまでの3つの放射線部分束28、29、及び30の経路を略示している。図7では、例示目的で、実際には3つの放射線部分束28,29,及び30の光路内に連続して配置される平面31,16,及び17を互いに隣接して示している。以下に説明することは、図4による視野ファセットミラー6の視野ファセット7が、視野平面16内で完全に一致するように結像されるという理想的な仮定に基づいている。従って、視野平面16内の有用放射線束3の縁部境界は、視野ファセット7のうちの1つの単一の像とx方向及びy方向の両方において同じ延長を有する。その結果、そのような完全な重ね合わせの場合には、有用放射線束3は、視野ファセット7のx/yアスペクト比に完全に等しいx/yアスペクト比を有する。視野平面16の異なる照明方向に割り当てられて、従って、放射線部分束28から30も含む全ての放射線部分束28は、視野平面16内で断面にわたって一致する。特に、個々の絞り27に面する有用放射線束3の縁部32は、3つの放射線部分束28から30の全てによって同時に形成及び照明される。その結果、縁部32から有用放射線束3を覆う個々の絞り27は、全ての放射線部分束28から30に対して正確に同じ、言い換えれば、照明角度に非依存の強度効果を有する。放射線部分束28から30に対して、これを図7の右手側の瞳平面31内に一方の側で活性である矩形の影によって略示している。瞳平面31内のこれらの影は、実の絞りを構成しない。
視野強度設定デバイス24が、以上の説明による照明角度非依存効果を有するのに、視野ファセット平面16内の視野ファセット像は、x方向、言い換えれば走査方向に対して垂直に完全に一致する必要はなく、実際には、視野ファセット像は、互いに対してある一定のオフセットで非常に良好に配置することができる。視野ファセット平面16内の視野ファセット像がx方向においても良好に一致する場合には、有用放射線を分離することにより、これを強度検出に向けて用いることができる。
有用放射線束3の光路内でz方向に見た時に、例えば、視野平面16の後方20mmの位置に配置されたレチクル平面17内では、3つの放射線部分束28から30は、特にy方向に僅かに発散しており、例えば、放射線部分束28は、y方向に若干上向きに物体視野19の中心に位置ある放射線部分束29を超えて投影され、その一方で放射線部分束30は、放射線部分束29を超えてy方向に若干下向きに投影される。レチクルは、物体視野19によってy方向に走査されるので、走査積分される3つの放射線部分束28から30の全ての全範囲によって照射され、その結果、それぞれの放射線部分束28から30の間の上述のyオフセットは、レチクル平面17内でいかなる悪影響も持たない。
視野ファセット7の所定のx/yアスペクト比と比較すると、物体視野19のx/yアスペクト比は、放射線部分束28から30の上述のyオフセットに起因して小さい。
図8は、視野平面16内の所定のx/yアスペクト比に一致するx/yアスペクト比を有する図4による視野ファセットミラー6の矩形視野ファセット7を示している。所定のx/yアスペクト比を視野平面16内ではなく、レチクル平面17内で生成される場合には、物体視野19のx/yアスペクト比よりも大きいx/yアスペクト比を有する視野ファセット33を含む視野ファセットミラー6を用いる必要がある。従って、実際には、y方向により幅狭な視野ファセット33を有する視野ファセットミラー6を用いる必要がある(図9を参照されたい)。従って、視野ファセットのy延長y33は、視野ファセット7のy延長y7よりも小さい。
実際には、個々のチャンネルに割り当てられた放射線部分束の視野平面16内での重ね合わせは、複数の結像効果に起因して図7に示す完全な重ね合わせから逸脱する。この逸脱は、数々の原因を有する可能性がある。
最初に、視野ファセットミラー10の照明幾何学形状によって引き起こされる視野ファセット7の相互遮光は、視野平面16内で視野ファセット7の個変形成像を生じる可能性がある。
更に、伝達光学系15は、異なるチャンネルに対して、言い換えれば異なる放射線部分束に対して、それぞれ観察される放射線束に依存して異なる結像スケールを有する可能性がある。同様に、これらの異なる結像スケールは、視野平面16内で完全な重ね合わせから逸脱する放射線束の重ね合わせを更に生じる。
視野ファセット7のそれぞれの傾きに依存して、個別のファセットサイズを有するファセットの投影が、有用放射線束3を用いた露光の方向に対して垂直に得られる。この投影も、視野平面16内の重ね合わせに対する影響を有する。
視野平面16内の不完全な重ね合わせに関する別の理由は、かすめ入射ミラー14に起因して、視野平面16内で重ね合わされる放射線部分束が異なる曲率を有する可能性があるということにある。
従って、視野平面16内の重ね合わせが完全ではない場合には、照明光学系26は、それぞれの視野ファセット7を結像する個別放射線部分束が、個々の絞り27に面する縁部領域内で可能な最良の方法で一致するように調節される。これを図10に略示している。y方向に互いから逸脱する個別放射線部分束の境界34,35によって示しているように、縁部33に対向する縁部33aにおける放射線部分束の不完全な重ね合わせは満足できる。
最悪の場合には、個々の絞り27に面する縁部32だけにおいてさえも放射線部分束の完全な重ね合わせを得ることができない。これは、縁部32において一致する放射線部分束が、例えば、異なる湾曲縁部を有する場合である。この場合には、照明角度に対する視野強度設定デバイス24の影響を最小にするように、特に、瞳ファセット11を傾斜することによって照明光学系を調節すべきである。
以下ではこの調節を図11から図22を用いて説明する。図11から図16は、照明光学系26によって生成された放射線部分束の最適化されていない重ね合わせの場合の物体視野19内の照明パラメータを示しており、それに対して図17から図22は、相応に最適化された放射線部分束の重ね合わせの場合の同じ照明パラメータを示している。
以下に解説する光学照明パラメータは、有効ではない視野強度設定デバイスに伴う初期値(Irel=1)の変化であるテレセントリック性値tx、ty、並びに対応する楕円度値変化ΔE、更に物体視野19上で発生するこれらの変化の最大値max(Δt)、max(ΔE)である。tx及びtyは以下のように定められる。
照明物体視野19の各視野点では、この視野点に割り当てられた光束の重心ビームが定められる。重心ビームは、この視野点から放出されるエネルギ重み付き光束方向を有する。理想的な場合には、各視野点の重心ビームは、照明光学系26又は投影光学系20によって定められる主ビームに対して平行である。
重心ビーム:
Figure 2014179645
の方向は、照明光学系26又は投影光学系20の設計データの結果から既知である。視野点における主ビームは、視野点と投影光学系20の入射瞳の中心との間を結ぶ線によって定められる。物体視野19内の視野点x、yにおける重心ビームの方向は、次式の通りに得られる。
Figure 2014179645
E(u、v、x、y)は、視野点x、yにおける瞳座標u、vの関数としての、言い換えれば、それぞれの視野点x、yから見た照明角度の関数としてのエネルギ分布である。
Figure 2014179645
は、点x、yが露光される合計エネルギである。
例えば、中央物体視野点x0,0は、それぞれの瞳ファセット11の位置によって定められる方向u、vからの部分的な放射線部分束の放射線によって照射される。この照明環境では、重心ビームは、瞳ファセット11に割り当てられた部分的な放射線部分束の異なるエネルギ又は強度それぞれが組み合わされて、全ての瞳ファセット11にわたって積分され、主ビーム方向に対して平行な重心ビーム方向を形成する場合にのみ主ビームに沿って延びている。これは、理想的な状況においてのみ達成することができる。実際には、重心ビーム方向:
Figure 2014179645
と主ビーム方向:
Figure 2014179645
との間には偏位が存在し、この偏位は、以下のようにテレセントリック性誤差:
Figure 2014179645
とも呼ぶ。
Figure 2014179645
投影露光装置1の実際的な使用では、補正すべきであるのは、特定の物体視野における静的テレセントリック性誤差ではなく、x=x0における走査積分されたテレセントリック性誤差である。このテレセントリック性誤差は、次式のように得られる。
Figure 2014179645
その結果、走査処理中にレチクル平面17内で物体視野を通じて移動するレチクル18上の点(x、例えば、x0)によって積分されるテレセントリック性誤差が補正され、xテレセントリック性誤差(Tx)とyテレセントリック性誤差(Ty)との間で区別される。yテレセントリック性誤差は、重心ビームの主ビームからの走査方向に対して垂直な偏位として定められる。xテレセントリック性誤差は、重心ビームの主ビームからの走査方向の偏位として定められる。
楕円度は、レチクル平面17内での物体視野19の照明の品質を判断するための別のパラメータである。楕円度の特定は、投影光学系20の入射瞳にわたるエネルギ又は強度それぞれの分布に関するより的確な情報を得るのに役立つ。この目的のために、入射瞳は、数学における一般的な慣行であるようにO1からO8へと反計時方向に番号を振った8つの八分円に分割される。以下では、視野点を照明するために入射瞳の八分円O1からO8によって送出されるエネルギ又は強度それぞれの寄与をエネルギ又は強度それぞれの寄与I1からI8と呼ぶ。
以下の量を−45°/45°楕円度(Elly、E-45°/+45°、E45)と呼ぶ。
Figure 2014179645
以下の量を0°/90°楕円度(Ellx、E0°/90°、E90)と呼ぶ。
Figure 2014179645
同様に、特定の物体視野点x0,0に関する楕円度、又は更には走査積分される照明(x=x0,y積分)に関する楕円度は、テレセントリック性誤差に関する以上の説明に従って判断することができる。図11は、5つの異なる視野高さにおける初期値からのxテレセントリック性の偏位をこの視野高さにおいて割り当てられた個々の絞り27によって通過することが許される強度量の関数として示している。15%の減衰では、言い換えれば、伝達率0.85では、特に、約±0.75mradのテレセントリック性偏位Δtx(図11を参照されたい)、及び約−2.4mradのΔty(図14を参照されたい)が存在する。視野高さに依存して、伝達率0.85における楕円度変化ΔE90は、非減衰値と比較すると2.5%と−1%の間で変化する(図12を参照されたい)。
伝達率0.85では、値ΔE45は、−2%又は約4.5%それぞれの最大値に達する(図15を参照されたい)。
最大テレセントリック性変化は、2.5%の値に達する(図13を参照されたい)。
最大楕円度変化max(ΔE)は、4.5%の範囲の値に達する(図16を参照されたい)。
図17から図22は、視野平面16内の縁部32の領域内での放射線部分束の最適化された重ね合わせの影響を明確に示している。いかなる視野高さにおいても0.5という最大テレセントリック性変化率を上回らない(図19を参照されたい)。同様にまた、いかなる視野高さにおいても2%の最大楕円度変化率を上回らない。これらの最大変化は、伝達率0.85までの減衰に当て嵌まる。減衰が伝達率0.9に達した場合、テレセントリック性変化は、0.4mradの値を上回らず、楕円度変化は、1%の値を上回らない。
視野平面16における一致する放射線部分束の別の実施形態では、視野強度設定デバイス24の個々の絞り27に面する縁部32は、全ての視野ファセット7ではなく、視野ファセット7の部分群によって照明される。視野ファセット7のこの部分群は、部分群の視野ファセット7が、所定の照明に対して照明光学系26を用いて、好ましくは、均等な分布方式で得られる全ての照明角度を表すように選択される。視野ファセット7の部分群は、例えば、各場合に視野ファセット群8からの1つの視野ファセット7によって形成することができる。部分群は、各場合に、中央視野ファセットミラー6,又はそれぞれの視野ファセット群8の2つの中央視野ファセットミラー6の一方を含むことができる。例示的に、図6による視野ファセットミラー6において選択された視野ファセット8aとして機能する視野ファセット7は、ハッチング線を用いて示している。部分群に対して選択されたそれぞれの視野ファセットは、例えば、視野ファセット群8の残りの視野ファセット7よりもy方向に僅かに幅広とすることができる。例えば、部分群の視野ファセットは、図8による視野ファセット7とすることができ、視野ファセット群8の他の視野ファセット7は、図9による視野ファセット7とすることができる。部分群の選択は、視野ファセット部分群の視野ファセット7によって形成されたチャンネルへの放射線部分束の個々の誘導によって達成することができ、この目的のために、瞳ファセット11は相応に傾斜される。縁部32と有用放射線束3内の境界36の間の領域は、視野ファセット部分群の視野ファセット7によってのみ照明される(図10を参照されたい)。縁部32から見ると、全ての他のチャンネルの放射線部分束は、境界36を超えて配置される。部分群の視野ファセット7は、これらの視野ファセット7の放射線部分束が、視野平面16内の縁部32の近くで可能な最良の方法で一致することを保証するように選択される。個々の絞り27は、部分群のこれらの視野ファセット7に関連付けられた放射線部分束の強度に対してのみ影響する。部分群のこれらの視野ファセット7に関連付けられたチャンネルは、瞳ファセットミラー10にわたって均等に配分されるので、視野平面16における一致する放射線部分束のこの別の実施形態も、視野強度設定デバイス24の照明角度非依存効果を保証する。
個々の絞り27は、少なくともいくつかの部分で半透過性及び/又は透明とすることができ、それによって選択的な設定が可能になる。隣接する個々の絞り27は、互いにx方向に部分的に重ね合わせることができる。特に、この場合、個々の絞り27がそれらの延長にわたって可変透過率を有することが有利である。
個々の絞り27に対して適用することができる透過率分布は、例えば、WO2005/040927A2に説明されている。
指形絞りの代わりに、平面内の視野強度設定デバイスの他の実施形態を適用することができる。この例は、EP1,291,721A1に説明されている。
個々の絞り27は、例えば、US2006/0244941A1の特に図10から図12に説明されているように構造化した端側部を有することができる。
3 照明光、照明光放射線束
16 重ね合わせ平面
19 物体視野
24 視野強度設定デバイス
27 絞り
28、29、30 放射線部分束
32 放射線部分束の縁部
y 物体変位方向

Claims (22)

  1. マイクロリソグラフィのための照明光学系(26)であって、
    物体平面(17)内で照明される物体視野(19)に照明光を誘導するための光学アセンブリ(26a)を含み、
    照明光放射線束(3)を前記物体視野の照明の異なる照明角度に割り当てられた複数の放射線部分束(28から30)に分割し、
    前記物体平面(17)から離間し、かつ重ね合わせが発生する該物体平面(17)内へ結像されない重ね合わせ平面(16)内で前記放射線部分束(28から30)のうちの少なくとも一部が重ね合わされ、該重ね合わされた放射線部分束(28から30)の縁部(32)が部分的に一致するような方法で構成され、
    前記一致は、縁部(32)からの前記放射線束(3)を覆う個々の絞り(27)を介して、全ての放射線部分束(28から30)に対して、照明角度に非依存の強度効果が利用可能であるようなものであり、
    前記重ね合わされる放射線部分束の一致する縁部部分は、結像される物体の変位方向に対して垂直な共通部分束縁部部分を形成する、
    ことを特徴とする照明光学系(26)。
  2. マイクロリソグラフィのための照明光学系(26)であって、
    物体平面(17)内で照明される物体視野(19)に照明光を誘導するための光学アセンブリ(26a)を含み、
    視野ファセット(7)の像の縁部(32)が重ね合わせ平面(16)内で部分的に一致するような方法で該重ね合わせ平面(16)内に結像される複数の視野ファセット(7)を有する視野ファセットミラー(6)を含み、
    前記重ね合わせ平面(16)は、前記物体平面(17)から離間し、かつ該物体平面(17)内へ結像されず、
    前記物体視野内の物体点における前記照明光の積分強度は、それぞれの個々の絞り(27)の物体の変位方向(y)に対する位置によって調整可能であり、
    前記重ね合わされる放射線部分束の一致する縁部部分は、結像される物体の変位方向に対して垂直な共通部分束縁部部分を形成する、
    ことを特徴とする照明光学系(26)。
  3. 前記重ね合わせ平面(16)に配置されて次に強度設定平面として機能する視野強度設定デバイス(24)を含み、
    前記視野強度設定デバイス(24)は、前記物体視野(19)にわたる前記照明光の強度分布の調節のために機能し、
    前記重ね合わされた放射線部分束(28から30)の前記縁部(32)は、それらが前記視野強度設定デバイス(24)によって影響を受けることができる地点で一致する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明光学系。
  4. 前記強度設定デバイス(24)は、複数の個々の絞り(27)を含み、これらは、互いに隣接して配置され、照明光をそれに露光された時に少なくとも減衰させ、かつ物体変位方向(y)と平行な方向に照明光放射線束(3)内に挿入可能であることを特徴とする請求項3に記載の照明光学系(26)。
  5. マイクロリソグラフィのための照明光学系(26)であって、
    互いに隣接して配置され、照明光をそれに露光された時に少なくとも減衰させ、かつ物体変位方向(y)と平行な方向に前記照明光放射線束(3)内に挿入可能である複数の個々の絞り(27)を有し、前記物体視野(19)にわたる強度分布を調節するための視野強度設定デバイス(24)、
    を含み、
    前記視野強度設定デバイス(24)の全ての個々の絞り(27)は、前記照明光放射線束(3)内に1つの同じ側から挿入可能であるように配置されており、
    この挿入配置は、前記照明光放射線束(3)の強度が、個々の絞り(27)の挿入位置を定めることによって所定の手法で均一化又は配分されうるようなものである、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明光学系(26)。
  6. 前記視野強度設定デバイス(24)は、前記光学アセンブリ(26a)の視野平面に一致する強度設定平面(16)に配置されることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の照明光学系。
  7. 前記物体平面(17)は、前記強度設定平面(16)と該物体平面(17)の間に前記光学アセンブリ(26a)の瞳平面が存在しないような方法で該強度設定平面(16)に隣接することを特徴とする請求項6に記載の照明光学系。
  8. 前記強度設定平面(16)と前記物体平面(17)の間の距離が、5mmと20mmの間の範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の照明光学系。
  9. 前記光学アセンブリ(26a)は、前記物体視野(19)内で少なくとも部分的に重ね合わされる像を有する複数の視野ファセット(7)を備えた視野ファセットミラー(6)を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の照明光学系。
  10. 前記視野ファセット(7)は、前記物体視野(19)よりも高いアスペクト比(x/y)を有し、これは、すなわち、それらが前記物体変位方向(y)に見た時に該物体視野(19)よりも幅狭であることを意味することを特徴とする請求項9に記載の照明光学系。
  11. 前記個々の絞り(27)に面する前記照明光放射線束(3)の縁部(32)が、前記視野平面(16)内で前記視野ファセットミラー(6)の全ての視野ファセット(7)によって照明されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の照明光学系。
  12. 前記個々の絞り(27)に面する前記照明光放射線束(3)の縁部(32)が、前記視野平面(16)内で前記視野ファセットミラー(6)の全ての視野ファセット(7)の部分群によって照明されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の照明光学系。
  13. 照明角度の所定の分布が、前記部分群の前記視野ファセット(7)に割り当てられることを特徴とする請求項12に記載の照明光学系。
  14. 前記光学アセンブリ(26a)は、前記照明光の光路内で前記視野ファセット(7)に割り当てられた複数の瞳ファセット(11)を有する瞳ファセットミラー(10)を含むことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の照明光学系。
  15. 前記瞳ファセット(11)は、前記強度設定平面(16)内で前記照明光の重ね合わせを調節するために傾斜可能であることを特徴とする請求項14に記載の照明光学系。
  16. 前記個々の絞り(27)は、少なくともいくつかの部分で少なくとも部分的に透明であることを特徴とする請求項4から請求項15のいずれか1項に記載の照明光学系。
  17. 5nmと30nmの間の波長を有する照明光を前記物体視野(19)に誘導するための請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の照明光学系。
  18. マイクロリソグラフィのための照明光学系(26)であって、
    5nmと30nmの間の波長を有する照明光を前記物体平面(17)内で照明される前記物体視野(19)に誘導するための前記光学アセンブリ(26a)と、
    前記物体視野(19)にわたる前記照明光の強度分布を調節するための視野強度設定デバイス(24)と、
    を含み、
    前記視野強度設定デバイス(24)は、照明光放射線束(3)に垂直な照明光によって形成される断面に対して、該視野強度設定デバイス(24)に対向する該束の断面の縁部(33a)が該視野強度設定デバイス(24)の下流で変化しないままに留まるような効果を有し、
    前記視野強度設定デバイス(24)の効果が、前記物体視野(19)上の照明角度に無関係である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明光学系(26)。
  19. 請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の照明光学系と、
    光源(2)と、
    を含むことを特徴とする照明系。
  20. 前記光源(2)は、EUV光源であることを特徴とする請求項19に記載の照明系。
  21. 請求項19又は請求項20に記載の照明系と、
    物体視野(19)を像平面(21)内に結像するための投影対物系(20)と、
    を含むことを特徴とする投影露光装置(1)。
  22. 構造化構成要素を製造する方法であって、
    少なくとも一部に感光材料の層が付加されたウェーハ(23)を準備する段階と、
    結像される構造を含むレチクル(18)を準備する段階と、
    請求項21に記載の投影露光装置(1)を準備する段階と、
    前記投影露光装置(1)を用いて、前記レチクル(18)の少なくとも一部を前記ウェーハ(23)上の前記層の領域上に投影する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
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