JP2014179407A - Led発光装置とそれを用いた車両用灯具 - Google Patents

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和久 石井
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Abstract

【課題】灯光色を選択して点灯させることが可能な車両用灯具に用いる光源として、白色および橙色の二つの色調で発光することが可能で、疑似発光がなく色調ずれのない灯光色を実現することが可能なLED発光装置を提供する。
【解決手段】二つのLED素子夫々の上面に波長変換層を介してスラブ状の導光部材を配設し、各導光部材の側面同士を遮光性接着剤で接合し、さらに二つの導光部材を含めた発光部の周囲を遮光性樹脂で充填し、発光部間の励起光のクロストークを軽減し、疑似発光を抑制した。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED発光装置とそれを用いた車両用灯具に関し、特に二つの色調で発光することが可能なLED発光装置とそれを用いて灯光色を選択して点灯させることが可能な車両用灯具に関する。
近年のLED高輝度化に伴い、長寿命・被視認性向上・消費電力低減などの利点から車載用灯具にLED照明が採用されるようになってきており、自動車の車幅灯(ポジションランプ)や方向指示灯(ターンランプ、ウィンカー)もLEDを用いた車種が増え始めている。
車幅灯は灯光色として白色、方向指示器の灯光色は橙色と定められているが、LEDを用いて白色と橙色の二色で点灯する光源とすることで車幅灯と前方方向指示器を兼用させた灯具を実現とすることが可能である。このような構成とすることで光源も小型になることから多様な車種のデザインコンセプトに対応可能になると考えられる。
LEDを用いた白色発光はすでにGaN系化合物の青色光LED素子と蛍光体の組み合わせによる白色発光ダイオードが知られている。また、LEDを用いた橙色発光は、単一素子で橙色発光可能なAlGaInPを用いた発光ダイオードが知られているが、温度に対する光量保持特性がGaN系化合物の発光ダイオードに比較してやや劣ることから、橙色発光についてもGaN系化合物の青色光LED素子と蛍光体の組み合わせを用いて行うのが好ましい(特許文献1参照)。
ここで光源の小型化とそれを実現するための素子員数の抑制、さらに放射輝度および光量保持特性の向上とそれを実現するための熱放散性の確保を念頭に置いて、従来技術で車幅灯と前方方向指示器兼用の白色/橙色二色光源を実現する構成を想定すると、例えば、図6に示す例の発光装置6が考えられる。
発光装置6は導体パターンが施されたセラミック基板や金属基板による基台にGaN系化合物でサファイアサブ基板を用いた横型構造の青発光LED素子61および62が近接してフリップバンプ接続を用いたフェースダウンによる搭載方法で搭載されており、LED素子61を橙色領域に発光ピークを持つようにチューニングされた例えばα−サイアロン蛍光体をバインダー樹脂に混合して形成された波長変換層63が覆い、LED素子62を黄色領域に発光ピークを持ちLED素子62からの青色光と混光されて白色光を生成することが可能な例えばYAG蛍光体をバインダー樹脂に混合して形成された波長変換層64が覆うようにして構成されたものである。
尚、発光装置6において、フリップバンプ接続を用いたフェースダウンによる搭載方法によりLED素子61および62を搭載したのは、ジャンクションアップの搭載方法に比較してLED素子から発生する発熱に対して熱拡散を優位とするためである。また基台65に夫々のLED素子の周囲に波長変換層63および64の保持するためのキャビティを設けていないのは、各LED素子の搭載が超音波接続によってなされるのでボンドツールの投影面積を確保する必要が生じ、小径のキャビティを設けることが困難なためである(キャビティ径は大きくなり、二色の発光部の間隔が開きすぎてしまい、二色の各点灯状態で灯具の視認性が乖離して商品性が悪化する)。
特開2006−135114号報
上述の発光装置6のような白色と橙色の二色の発光装置の場合、二つ発光素子間を近接させているためクロストークが生ずる可能性がある。
これについて図7を用いて説明すると、橙色発光側のLED素子61の点灯時において、横方向に出射した一部の光は波長変換層63を抜けて、隣の白色発光側のLED素子62用に設けられた波長変換層64の蛍光体74を励起することで、所望外の発光621(以降の説明では他源励起発光と呼ぶ)が生じる。同様に、白色発光側のLED素子62の点灯時において、横方向に出射した一部の光は波長変換層64を抜けて、隣の橙色発光側のLED素子61用に設けられた波長変換層63の蛍光体73を励起することで、他源励起発光611が生ずる。前述した様に、波長変換層63をα−サイアロン蛍光体、波長変換層64をYAG蛍光体とした場合、特にYAG蛍光体による白色発光部は、励起光である青色光も積極的に混色して発光色を調整しているため、LED素子62の点灯時に変換層64を通過する励起光成分は顕著であり、橙色発光側のLED素子61が消灯時に波長変換層63から他源励起発光611を発生させて橙色の疑似発光現象を起す可能性が高い。
従って、発光装置6を白色と橙色の二色光源としてポジション/ターン兼用灯具のように灯光色を選択して点灯させることが可能な車両用灯具とした場合、光源として色調の異なる発光が併存することとなり、意図した灯光色を実現できなくなる虞がある。
さらに、発光装置6が組み込まれる灯具として各灯光色での点灯状態での配光に隔たりを生じさせず、白色と橙色の二色で点灯する灯具として商品性を保つ範囲で、発光装置6の二つの発光部の間隔を広くしたとしても、灯具筐体およびアウターレンズの内面反射に起因する迷光(発光装置への戻り光、以下戻り光と呼ぶ)によって一方の波長変換層が励起を受け疑似発光する懸念が残されている。
図8は上記の戻り光によって一方の波長変換層が励起を受け疑似発光する様子を描いた図である。前述のとおり、特にYAG蛍光体による白色発光部は、励起光である青色光も積極的に混色して発光色を調整しているため、LED素子62の点灯時に白色発光部を形成するYAG蛍光体を用いた蛍光体層64を多くの励起光81が通過することは必至であり、これらは例えばアウターレンズ85の内壁反射によって戻り光82となって橙色発光部の蛍光体層63を励起し、LED素子61が消灯状態であっても疑似発光である橙色の他源励起発光611を生じさせてしまう。
特に橙色発光するターンランプはシグナル用の灯具なので、疑似発光は極力抑制されることが好ましく、これは二色発光部を持つポジション/ターン兼用灯具では軽視できない課題である。
本発明は、上記課題を解決して、灯光色を選択して点灯させることが可能な車両用灯具に用いる光源として、白色および橙色の二つの色調で発光することが可能で、疑似発光がなく色調ずれのない灯光色を実現することが可能なLED発光装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の発明によれば、
GaN系化合物の二つのLED素子と夫々異なる種の蛍光体による波長変換層を備えたLED発光装置であって、第一のLED素子と、裏表両面に正負極ランドパターンが施され、該LED素子が表面側ランドにフリップ接続された第一のサブマウントと、該LED素子上面に第一の波長変換層による塗布層領域を介して配設されたスラブ状の第一の導光部材とで成る第一の発光部と、第二のLED素子と、裏表両面に正負極ランドパターンが施され、該LED素子が表面側ランドにフリップ接続された第二のサブマウントと、該LED素子上面に第二の波長変換層による塗布層領域を介して配設されたスラブ状の第二の導光部材とで成る第二の発光部とを備え、前記第一の発光部は前記第一の導光部材上面より第一の色調の光を放射する発光部であり、前記第二の発光部は前記第二の導光部材上面より第二の色調の光を放射する発光部であり、前記第一の発光部と前記第二の発光部が隣接配置されるように、前記第一の導光部材と第二の導光部材は互いに一つの側面同士を遮光性接着剤で接合されており、前記二つの発光部は前記二つのサブマウントの裏面側正負電極ランドを、接続ランド、外部電極および配線パターンが施され、周囲に枠体を敷設することでキャビティが形成された基台上に載置、接続されており、前記二つ発光部と前記キャビティ内の隙間を遮光性樹脂で充填されていることを特徴とするLED発光装置とすることにより、
夫々の発光部が点灯中に消灯中の発光部の波長変換層の蛍光体を励起することにより生ずる他源励起発光が抑制され、色調ずれのないLED発光装置とすることができる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明によれば
前記第一の波長変換層に混和された蛍光剤はYAG蛍光剤であり、第一の色調の光は白色光で、前記第二の波長変換層に混和された蛍光剤はα−サイアロン蛍光剤であり、第二の色調の光は橙色光であることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。とすることにより
ポジション/ターン兼用灯具用で白色および橙色の二の色調で色調ずれのない発光が可能な光源とすることができる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項3に記載の発明によれば、
前記第二の導光部材は励起光領域遮断特性を有することを特徴とする請求項2に記載のLED発光装置とすることにより、
ポジション/ターン兼用灯具用の光源として本LED発光装置を用いた場合に、白色発光部の点灯時に灯具筐体およびアウターレンズの内面反射に起因する戻り光によって消灯中の橙色発光部の波長変換層が励起を受けて橙色に疑似発光することを抑制することができる。
上記目的を達成するため、本発明の請求項4に記載の発明によれば、
請求項2または請求項3のLED発光装置を用いたことを特徴とするポジション/ターン兼用灯具とすることで
白色および橙色の二つの色調で点灯することを可能としながら、色調ずれのない灯光色のポジション/ターン兼用灯具の実現を可能とさせることができる。
本発明によれば、白色および橙色の二つの色調で発光することが可能で、疑似発光のないLED発光装置を提供することができ、色調ずれのない灯光色のポジション/ターン兼用灯具を実現することが可能なる。
図1は本発明によるLED発光装置の実施例を示す図である。 図2は図1のLED発光装置において図6のLED発光装置で課題とされるクロストークに起因した他源励起発光の発生が抑制される様子を模式的に描いた図である。 図3は本発明によるLED発光装置の別の実施例と、それを灯具に組合せた場合の戻り光による疑似発光が抑制される様子を模式的に描いた図である。 図4は本発明によるLED発光装置の製造プロセスの一例を示す図である。 図5は本発明によるLED発光装置を光源として用いた灯具の実施例としてポジション/ターン兼用灯具を示す図である。 図6は従来技術により想定されるLED発光装置の構成を示す図である。 図7は図6のLED発光装置を用いた場合にクロストークに起因した他源励起発光が発生する様子を模式的に描いた図である。 図8は図6のLED発光装置を灯具に組合せた場合に戻り光により疑似発光する様子を模式的に描いた図である。
(発光装置の構成)
図1は本発明による発光装置1の実施例を示すもので、GaN系青色LED素子11およびLED素子12が夫々正負電極パターンを付設したアルミナあるいは窒化アルミニウム等で作成されたサブマウント14にフリップバンプ接続されて搭載されており、LED素子12は該素子発光面上にYAG蛍光体をシリコーン等のバインダー樹脂に混合して成る波長変換層121を介して光透過率の良好なホウケイ酸ガラス等でできたスラブ形状の導光部材122と光接合され、LED素子11はαサイアロン蛍光体と前記と同様のバインダー樹脂から成る波長変換層111を介して前記導光部材122と同形状の導光部材112と光接合されており、さらに、導光部材122と導光部材121は遮光性を有する接着剤による接着層13により夫々の一つの側面を当たり面として互いを貼りあわせ接着されている。
そして、この状態のものを1ユニットの発光部として、基台15に施された電極パターン上に耐熱性導電性接着剤を用いて固定接続され、周囲を囲む様に枠体16を設置した後、二つの導光部材の表層部が露出するようにしながら周囲を遮光性充填剤17で封止した構成となっている。
尚、波長変換層の厚さを決めるLED素子と導光部材下面のギャップは適宜設定された径が揃った球状の微粒子(積水化学工業(株):ミクロパールなど)を波長変換層に散布することで一定に保たれている(図示せず)。
また、接着層13において二つの導光部材の貼りあわせに用いる接着剤は本発光装置の使用の際に熱的応力を受ける部分となるため接着界面に応力集中することがないように、強靭さと弾力性を兼ね備えた弾性接着剤(例えば、エポキシ変性シリコーン樹脂接着剤:セメダインPMシリーズなど)等が好ましいく、遮光性を高めるための措置として、カーボンブラックやチタン系黒色顔料等を添加して用いる。
図2は本発明による発光装置1において、前述の発光装置6で課題としたクロストークを起因とした他源励起発光の発生が抑制される様子を模式的に描いた図である。この図では、片側のLED素子12が点灯した場合について描いているが、LED素子11が点灯した場合も効果は同様である。
LED素子12から出射された励起光の光線のうち出射角の浅く波長変換層121から層方向に抜けようとする光線や導光部材122の側面から抜けようとする光線は遮光性充填剤17により吸収されて減衰し、また導光部材122の側面から隣の導光部材112に向かう光線は接着層13による接着層で減光されることで、発光装置6と比較してクロストークを低減し、他源励起発光の発生を抑制することができる。
前述の発光装置6で課題とした灯具筐体およびアウターレンズの内面反射に起因する戻り光によって他方の波長変換層が励起され疑似発光するという懸念について、本発明では橙色発光側に組み合わされた導光部材に励起光遮断特性を付与することにより対処する。
図3は本発明による発光装置2において、戻り光による他方の波長変換層の疑似発光が抑制される様子を模式的に描いた図である。発光装置2は橙色発光側のLED素子11および波長変換層111と組合される導光部材1121に励起光遮断特性が付与されている。
白色側の点灯時、LED素子12から出射され波長変換層121および導光部材122と通過してアウターレンズ25の方向に放射された励起光212は該レンズ内面で一部が反射し、戻り光2121となって、さらにその一部は消灯中の橙色発光側の導光部材1121に入射する光線成分となる。ここで、導光部材1121が導光のみに限定した機能を有するものであれば、図8に示したように橙色発光部の蛍光体層111を励起し、LED素子11が消灯状態であっても他源励起による橙色発光を生じさせてしまう。本発明では導光部材1121に励起光遮断特性が付与されているため、戻り光2121は導光部材1121の表層で吸収されることで、蛍光体層111は励起を受けず、橙色発光側が疑似発光状態に陥ることはない。
尚、橙色発光部は橙色発光するために励起光である青色光を混色に利用しておらず、さらに導光部材1121に励起光遮断特性が付与されたことで、橙色発光側が点灯状態にある時のLED素子11から出射された励起光がアウターレンズ25の方向に放射されることは僅少であり、消灯状態の白色発光部に向かう戻り光も僅少である。従って、白色発光側の導光部材122は特別の機能付与を行う必要がない。
励起光遮断特性を有する導光部材1121には、透過率特性の良いホウケイ酸ガラス等に波長傾斜幅が大きくシャープな遮断特性を持つ多層膜式フィルタを施したものを用いても良いが、更に入射角依存性の少ない、例えばハロゲン化銅微粒子分散ガラス(五鈴精工硝子(株))等で作成されたものを用いるのが最良である。
(製造プロセス)
図4は本発明によるLED発光装置の製造プロセスの一例を示すもので、以下のフローで詳細の説明を加える。
a)ダイアタッチ工程では、正負極に対応したパターンが施されたサブマウント(例えば、熱拡散性の良いAlNメタライズド基板などを用いる)にLED素子がフェースダウンで金バンプによりフリップ接続される。
b)導光部接合工程では、シリコーン樹脂等のバインダーに少量のギャップ材と蛍光剤を混合したものを波長変換層として予めLED素子上面に滴下した後に導光部材をゆっくり据える(例えば、チップマウンターで吸着ノズルを介して当接動作を行う場合、下降時の減速機構を作動させることにより衝撃荷重を緩和させ、更に速度が0となる該ノズルの上下動の下死点に、導光部材の当接位置が揃うように調整する)ことで、導光部材の下面(設置当たり面)に張力によるメニスカスカーブを描くようにバインダー樹脂が広がった状態で設置される。その後、加熱してバインダー樹脂を硬化させることで導光部材が接合される。
c)セル結合工程では、白色発光側と橙色発光側の二つ発光部が導光部材を介して結合される。まず、一方の導光部材の側面に遮光性の接着剤を塗布した後に二つの導光部材を位置決め治具で一定のギャップを保持しながら接着剤を硬化させる。接着剤が弾力性を備えたものであるが二つの発光部が片持ち状態で貼りあわされている状態となるため、接着剤後は接着部に余分の応力が加わらないように適宜プロセス治具(搬送用等)を用いて取り扱う。尚、接着層は引っ張り、せん断、曲げ等の熱応力を受ける個所となり、これらを吸収するための厚み必要である。使用する接着剤と被着体である導光部材の側面の表面状態で異なるが、接着の作業性を含めて100〜300μ程の厚みに設定するのが好ましい。接着層が設定した厚みとなるように、設定された厚みに径が揃った球状の微粒子(積水化学工業(株):ミクロパール黒色など)を接着剤に混錬させて用いるか、あるいは二つの導光部材を固定治具により位置決めしながらの接着作業とする。
d)次のセル搭載工程では、セラミック基板または金属基板で作成されて発光部搭載用ランドや配線パターンおよび外部電極が施された基台に導電ペーストを用いて、白色発光側と橙色発光側の二つ発光部が結合された状態の発光部が接続される。導電ペーストは高熱伝導性のものが好ましい。
基台と発光部の接続箇所をはんだによる接続とせず導電ペーストをもちいるのは、発光装置が灯体への実装時における主基板への搭載が鉛フリーはんだを使用した接続工程のよって行われることを想定しているため、該接続箇所はその実装温度よりも耐熱温度を高く設定しておくことが求められるからである。従って、はんだを用いた接続では本発光装置が灯体へ実装される時の耐熱性を確保できない。例えば、導電ペーストはエポキシベースのものであれば、低温接続(200℃以下)されたものでも、はるかに高い温度に対してまで接続強度を保持できる。
さらに導電ペーストはフレキシブル性に優れ部品間の熱膨張率差を吸収して前記導光部材の接続部およびLED素子との接着部に加わる熱応力を緩和する方向に働くという効用も期待できる。
尚、図4では工程図として掲げていないが、枠体はこの工程と同時に基台部に接着固定してもよいし、セル搭載工程の次に別に枠体の接着工程を設けてもよい。
e)最後に樹脂封止工程として、遮光性樹脂を枠体と発光部の隙間に注入し、その後に硬化して完成する。遮光性樹脂は、外部振動に対する発光部への緩衝材の機能と実装時および使用時に加わる熱応力を緩和する機能の両面を確保するため、ラバー状で弾力性を兼ね備えたシリコーン樹脂を母材とするものが好ましく、遮光性を付与するためにチタン系黒色顔料等を混和して用いる。
(ポジション/ターン兼用灯具)
図5は本発明によるLED発光装置を光源として用いた灯具の実施例としてポジション/ターン兼用灯具5を示す図で、正面図はアウターレンズのプリズムを透過した状態で描かれており、内部を示す図は側面方向からみた断面図で描かれている。灯具5はLED発光装置2を用いた例で、主基板52に設置されたLED発光装置2と、LED発光装置2の発光面を反射面で囲繞するように設置された内周面が光放射方向に開いたホーン状の反射面である反射枠53と、反射枠53の開口に設置されプリズムカットが施されたアウターレンズ55と、さらに主基板52を介して接続されるケーブル56およびケーブル57により構成されたワイヤーハーネスアセンブリを備える。反射枠53はLED発光装置2からの光束を効率良く光出射方向のアウターレンズ55に導く。アウターレンズ53は表面に形成されたプリズムにより配光調整を担うもので、灯具の発光状態によっては片側の面を粗面に加工し拡散効果も付与される。
ケーブル56は車幅灯としてLED発光装置2の白色発光部に点灯電流を供給するためのケーブルで車両に備わる車幅灯点灯回路と接続され、ケーブル57はLED発光装置2の橙色発光部に点滅電流を供給するためのケーブルで車両に備わるフラッシャーリレー回路と接続される。尚、図示していないが、通常ターンランプ点灯時には、ポジションランプは完全消灯状態であることが求められるので、車幅灯点灯回路とフラッシャーリレー回路の間に、ターンランプ点灯優先措置が施される。
本発明によるLED発光装置を用いることで、灯具5は白色および橙色の二つの色調で点灯することを可能としながら、疑似発光および色調ずれのない灯光色を実現することが可能で、さらに二色の発光部が近接した小型の光源となっているため二つの点灯状態に視認性の乖離は少なく、商品性の高いポジション/ターン兼用灯具なっている。
尚、上述までのLED発光装置の説明は、自動車のポジション/ターン兼用灯具に用いるLED発光装置にたいするものであるが、この用途に限らず、GAN系化合物の複数の青色LED素子を用い、個々のLED素子に発光色の異なる蛍光体層を組合せて複数の色調の発光色を選択して点灯させることが可能な、コンパクトな光源として様様な表示装置や照明装置の光源としても利用可能である。例えば、二つの蛍光スペクトルの異なる黄色蛍光体を用いて色温度の異なる二つ白色発光部を設けて、色温度可変型の照明用の光源に用いることや、前記導光部材を六角形とした三つの色調の異なる発光部とした発光装置を空間充填配置してキャラクター表示装置として用いることも可能である。これらの用途でもコンパクトでありながら他源励起による疑似発光の少ない発光装置として、色調ずれの少ない装置とすることができる。
1、2 LED発光装置
6 LED発光装置
11、12、61,62 LED素子
13 接着層
14 サブマウント
15、65 基台
16 枠体
17 遮光性充填剤
111、63 橙色発光側の波長変換層
121、64 白色発光側の波長変換層
112 橙色発光側の導光部材
122 白色発光側の導光部材
1121 励起光遮断特性が付与された橙色発光側の導光部材
212、81 白色発光側の点灯時にアウターレンズ側に放射される励起光
2121、82 戻り光
25、55、85 アウターレンズ
5 灯具
52 主基板
53 反射枠
56、57 ケーブル
73 橙色発光側の波長変換層の蛍光体
74 白色発光側の波長変換層の蛍光体
611 橙色発光側の波長変換層で発生する他源励起発光
621 白色発光側の波長変換層で発生する他源励起発光

Claims (4)

  1. GaN系化合物の二つのLED素子と夫々異なる種の蛍光体による波長変換層を備えたLED発光装置であって、
    第一のLED素子と、裏表両面に正負極ランドパターンが施され、該LED素子が表面側ランドにフリップ接続された第一のサブマウントと、該LED素子上面に第一の波長変換層による塗布層領域を介して配設されたスラブ状の第一の導光部材とで成る第一の発光部と、
    第二のLED素子と、裏表両面に正負極ランドパターンが施され、該LED素子が表面側ランドにフリップ接続された第二のサブマウントと、該LED素子上面に第二の波長変換層による塗布層領域を介して配設されたスラブ状の第二の導光部材とで成る第二の発光部とを備え、
    前記第一の発光部は前記第一の導光部材上面より第一の色調の光を放射する発光部であり、
    前記第二の発光部は前記第二の導光部材上面より第二の色調の光を放射する発光部であり、
    前記第一の発光部と前記第二の発光部が隣接配置されるように、前記第一の導光部材と第二の導光部材は互いに一つの側面同士を遮光性接着剤で接合されており、
    前記二つの発光部は前記二つのサブマウントの裏面側正負電極ランドを、接続ランド、外部電極および配線パターンが施され、周囲に枠体を敷設することでキャビティが形成された基台上に載置、接続されており、
    前記二つ発光部と前記キャビティ内の隙間を遮光性樹脂で充填されている
    ことを特徴とするLED発光装置。
  2. 前記第一の波長変換層に混和された蛍光剤はYAG蛍光剤であり、第一の色調の光は白色光で、
    前記第二の波長変換層に混和された蛍光剤はα−サイアロン蛍光剤であり、第二の色調の光は橙色光で
    あることを特徴とする請求項1に記載のLED発光装置。
  3. 前記第二の導光部材は励起光領域遮断特性を有することを特徴とする請求項2に記載のLED発光装置。
  4. 請求項2または請求項3のLED発光装置を用いたことを特徴とするポジション/ターン兼用灯具。
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