JP2014179181A - 通信型タップ - Google Patents
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Abstract
【課題】新たに電源に接続された場合でも適切に遠隔制御を行うことができる通信型タップを提供する。
【解決手段】通信型タップ1Aは、外部装置50から送信される制御信号に基づいて、電気機器が接続されるコンセント口11を通電可能な状態と通電不可の状態とに切り替える。通信型タップ1は、商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たすか否かを判定し、通電条件を満たすとコンセント口11を通電可能な状態にする制御部30Aを備える。
【選択図】図3
【解決手段】通信型タップ1Aは、外部装置50から送信される制御信号に基づいて、電気機器が接続されるコンセント口11を通電可能な状態と通電不可の状態とに切り替える。通信型タップ1は、商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たすか否かを判定し、通電条件を満たすとコンセント口11を通電可能な状態にする制御部30Aを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、通信型タップに関する。
従来、コンセント口に接続された電気機器に対して電源の電力を供給するマルチタップが知られている。マルチタップは、何の制約もなく使用できる状態となっていると、第三者により電力が不正使用されてしまう懸念がある。そこで、外部装置からの遠隔制御により、使用が許可されたコンセント口のみを通電可能な状態にする通信型タップが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2等を参照)。
通信型タップは、使用が許可されたコンセント口のみを通電可能な状態にするものであるため、設置や移設によって新たに電源に接続されたときの初期状態では、すべてのコンセント口が通電不可の状態となっている。そして、外部装置から通信ネットワークを介して送信される制御信号に基づいて、使用が許可されたコンセント口のみ通電可能な状態に切り替えられる。
しかし、通信ネットワークを構築するためのネットワーク機器が接続される通信型タップを新たに電源に接続した場合、初期状態の通信型タップはすべてのコンセント口が通電不可の状態となっているため、ネットワーク機器に電力が供給されずにネットワーク機器が停止したままとなる。このため、通信型タップは、外部装置からの制御信号を受信することができず、遠隔制御が行えなくなるといった問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、新たに電源に接続された場合でも適切に遠隔制御を行うことができる通信型タップを提供することを主な目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、外部装置から送信される制御信号に基づいて、電気機器が接続されるコンセント口を通電可能な状態と通電不可の状態とに切り替える通信型タップであって、電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たすか否かを判定し、前記通電条件を満たすと前記コンセント口を通電可能な状態にする制御部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、新たに電源に接続された場合でも適切に遠隔制御を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る通信型タップの実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の通信型タップ1の外観図である。通信型タップ1は、ボディ部10と、商用電源のコンセントに差し込まれる電源プラグ2とを備える。電源プラグ2は、コード3を介してボディ部10に接続されている。
ボディ部10には、電気機器が接続されるコンセント口11a,11b,11c,11d(以下、これらを総称する場合はコンセント口11という。)が設けられている。なお、図1では、ボディ部10に4つのコンセント口11a〜11dが設けられた例を図示しているが、コンセント口11の数は任意である。コンセント口11は1つであってもよいし、複数あってもよい。1つのコンセント口11のみを持つものはコードコネクタボディと呼ばれ、複数のコンセント口11を持つものはマルチタップと呼ばれる。
また、ボディ部10には、各コンセント口11a〜11dに対応して、通信型タップ1のユーザによって押圧操作される操作ボタン12a〜12d(以下、これらを総称する場合は操作ボタン12という。)が設けられている。図1では、4つのコンセント口11a〜11dに対応して4つの操作ボタン12a〜12dが設けられた例を図示しているが、操作ボタン12の数はコンセント口11の数と対応していればよい。
操作ボタン12は、後述する外部装置からの制御信号に応じて通電可能な状態(以下、「通電可能状態」という。)となったコンセント口11に対して、このコンセント口11に接続された電気機器への給電と給電遮断とを切り替えるためにユーザが操作するボタンである。つまり、ユーザは、通電可能状態となったコンセント口11に対応する操作ボタン12を押圧操作することにより、このコンセント口11を実際に通電させるかどうかを指定して、コンセント口11に接続された電気機器に対する給電と給電遮断とを切り替えることができる。
また、操作ボタン12は、対応するコンセント口11の状態をユーザに知らせるための表示部としての機能を持つ構成であることが望ましい。例えば、操作ボタン12は、LED(Light Emitting Diode)などの発光部を内蔵し、対応するコンセント口11の状態に応じて発光部の発光状態を変化させることにより、対応するコンセント口11の状態をユーザに認識させることができる。
具体的には、例えば、コンセント口11が後述する外部装置からの制御信号に応じて通電不可の状態(以下、「通電不可状態」という。)となっている場合は、対応する操作ボタン12の発光部を消灯させる。また、コンセント口11が通電可能状態であるが、実際には通電されていない状態(以下、「通電許可状態」という。)であれば、対応する操作ボタン12の発光部を点滅させる。また、コンセント口11が通電可能状態であり、実際に通電されている状態(以下、「通電状態」という。)であれば、対応する操作ボタン12の発光部を点灯させる。これにより、コンセント口11の状態をユーザに分かり易く知らせることができる。なお、上記のような発光部の消灯、点滅、点灯の状態変化に限らず、発光部が発光する色の変化などにより、コンセント口11の状態をユーザに知らせる構成であってもよい。
図2は、通信型タップ1のコンセント口11の状態遷移を説明する図である。通信型タップ1のコンセント口11は、電源プラグ2が商用電源のコンセントに挿し込まれ、通信型タップ1が商用電源に接続されると、まず初期状態CS0となる。そして、通信型タップ1と外部装置との間の通信ネットワークが確立され、通信型タップ1が外部装置から制御信号を受信可能な状態になると、通信型タップ1のコンセント口11は遠隔制御状態CS10に移行する。
遠隔制御状態CS10に移行したコンセント口11は、外部装置から通信ネットワーク経由で通信型タップ1に送信される制御信号に応じて、通電不可状態CS11と通電許可状態CS12との間で状態遷移する。通電不可状態CS11のコンセント口11は商用電源との通電が遮断されており、商用電源から電力が供給されない。したがって、通電不可状態CS11のコンセント口11に電気機器が接続されても、この電気機器に対する給電は遮断された状態となる。
通電許可状態CS12のコンセント口11は、ユーザによる操作ボタン12の押圧操作(ボタン操作)に応じて、通電状態CS13に移行する。通電状態CS13のコンセント口11は商用電源に通電されており、商用電源から電力が供給されている。したがって、通電状態CS13のコンセント口11に接続された電気機器に対して、給電が行われる。また、通電状態CS13のコンセント口11は、ユーザによる操作ボタン12の押圧操作(ボタン操作)に応じて、通電許可状態CS12に移行する。つまり、外部装置からの制御信号に応じて通電許可状態CS12となったコンセント口11は、ユーザによる操作ボタン12の押圧操作に応じて、通電許可状態CS12と通電状態CS13との間で状態遷移する。通電許可状態CS12と通電状態CS13との間で状態遷移している状態が、上述した通電可能状態である。
その後、電源プラグ2が商用電源のコンセントから抜かれると、通信型タップ1は動作を停止する。そして、電源プラグ2が商用電源のコンセントに再度差し込まれ、通信型タップ1が商用電源に接続されると、通信型タップ1のコンセント口11は再度初期状態CS0となり、通信型タップ1が外部装置から制御信号を受信可能な状態になると遠隔制御状態CS10に移行する。
従来の通信型タップにおいては、初期状態のコンセント口は通電不可状態となっていた。このため、外部装置との間の通信ネットワークを構築するためのハブなどのネットワーク機器が接続される通信型タップは、設置や移設などにより新たに商用電源に接続された際に、ネットワーク機器を動作させることができないという問題が生じる。つまり、ネットワーク機器が接続されるコンセント口が通電不可状態のため、ネットワーク機器に電力が供給されず、ネットワーク機器が動作しないために、通信型タップが外部装置から制御信号を受信できなくなる。このため、コンセント口を遠隔制御状態に移行させることができず、通電不可状態が維持されるという問題があった。
上記の問題を解消するために、従来は、遠隔制御されない商用電源のコンセントなどにネットワーク機器を一旦接続し、通信ネットワークが構築されて通信型タップのコンセント口が遠隔制御状態に移行した後に、この通信型タップのコンセント口にネットワーク機器を付け替えるといった方法が採られる。しかし、この方法では、手間と時間がかかるため、改善が求められていた。
そこで、本実施形態の通信型タップ1においては、新たに商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たすか否かを判定し、予め定められた通電条件を満たす場合に、コンセント口の初期状態CS0を通電可能状態とすることで、上記の問題を解消する。以下、本実施形態の通信型タップ1の具体的な構成例について説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態は、商用電源に接続されたときの通信型タップ1の位置が、予め定られた領域内であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第1実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると自身の位置を検出し、検出した位置が予め定められた領域内であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第1実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Aと表記して、具体的に説明する。
第1実施形態は、商用電源に接続されたときの通信型タップ1の位置が、予め定られた領域内であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第1実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると自身の位置を検出し、検出した位置が予め定められた領域内であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第1実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Aと表記して、具体的に説明する。
図3は、第1実施形態の通信型タップ1Aの機能的構成を示すブロック図である。第1実施形態の通信型タップ1Aは、図3に示すように、コンセント口11a〜11dの各々に対応して、第1スイッチ13a,13b,13c,13d(以下、これらを総称して第1スイッチ13という。)と、第2スイッチ14a,14b,14c,14d(以下、これらを総称して第2スイッチ14という。)と、電力計15a,15b,15c,15d(以下、これらを総称して電力計15という。)と、を備える。また、第1実施形態の通信型タップ1Aは、通信部16と、位置検出部21と、領域記憶部22と、制御部30Aと、を備える。
第1スイッチ13は、外部装置50からの制御信号に応じてオンオフされるスイッチである。コンセント口11が上述した通電可能状態にあるとは、外部装置50からの制御信号に応じて第1スイッチ13がオンされた状態であることを意味する。また、コンセント口11が上述した通電不可状態にあるとは、外部装置50からの制御信号に応じて第1スイッチ13がオフされた状態であることを意味する。
第2スイッチ14は、ユーザによる操作ボタン12の押圧操作に応じてオンオフされるスイッチである。コンセント口11が上述した通電許可状態にあるとは、第1スイッチ13がオンされた状態で、かつ、操作ボタン12の押圧操作に応じて(操作ボタン12が押圧操作されないことも含む)第2スイッチ14がオフされた状態であることを意味する。また、コンセント口11が上述した通電状態にあるとは、第1スイッチ13がオンされた状態で、かつ、操作ボタン12の押圧操作に応じて第2スイッチ14がオンされた状態であることを意味する。
電力計15は、通電状態にあるコンセント口11に接続された電気機器に供給される電力量を計測する。
通信部16は、外部装置50との間で通信ネットワークを介した通信を行う。通信部16は、第1スイッチ13をオンオフするための制御信号を外部装置50から受信して制御部30Aに渡す。また、通信部16は、コンセント口11ごとの電気機器に対する給電量を表す電力情報を制御部30Aから取得し、外部装置50に送信する。
位置検出部21は、通信型タップ1Aの位置を検出して、検出した位置を表す位置情報を制御部30Aに渡す。位置検出部21は、例えば、屋内GPSを利用した位置検出、可視光通信を利用した位置検出、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信を利用した位置検出など、公知の検出技術を利用して、通信型タップ1Aの位置を検出することができる。
領域記憶部22は、通信型タップ1Aが設置されるべき領域の情報を記憶する。ここで、領域とは、位置検出部21が出力する位置情報との比較が可能な(つまり検出された位置が領域に含まれるか否かを判定可能な)、ある程度の大きさを持った範囲をいう。領域記憶部22は、通信型タップ1Aが設置されるべき領域として予め定められた設置領域を表す領域情報を記憶する。領域記憶部22は、例えば、制御部30Aがアクセス可能な記憶装置を用いて実現することができる。また、領域記憶部22は、制御部30Aの内部のメモリ領域を用いて実現してもよい。
制御部30Aは、例えば、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェースなどを備えたワンチップマイコンとして構成される。制御部30Aは、CPUがRAMをワークエリアとして利用して、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、遠隔制御応答部31、電力通知部32、電源接続判定部33、条件判定部34A、および初期状態制御部35Aの各制御機能を実現する。
遠隔制御応答部31は、外部装置50から送信されて通信部16によって受信された制御信号に従って、第1スイッチ13のオンオフをコンセント口11ごとに制御する。
電力通知部32は、定期的に、あるいは外部装置50から要求に応じて、コンセント口11に接続された電気機器に対する給電量を示す電力情報を、通信部16を介して外部装置50に通知する。具体的には、電力通知部32は、通電状態にあるコンセント口11に対応する電力計15の計測値を、当該コンセント口11に接続された電気機器に対する給電量を表す電力情報として、通信部16から外部装置50に送信させる。
電源接続判定部33は、通信型タップ1Aが商用電源に接続されたか否かを判定する。電源接続判定部33は、例えば、電源プラグ2が商用電源のコンセントに差し込まれたことを機械的に検知することで、通信型タップ1Aが商用電源に接続されたと判定する構成とすることができる。なお、電源接続判定部33の構成はこれに限らず、通信型タップ1Aが商用電源に接続されたか否かを何らかの方法で判定できる構成であればよい。
条件判定部34Aは、電源接続判定部33により通信型タップ1Aが商用電源に接続されたと判定された場合に、位置検出部21から位置情報を取得するとともに、領域記憶部22から領域情報を取得する。そして、条件判定部34Aは、これら位置情報と領域情報とを照合し、通信型タップ1Aが設置領域内にあるか否かを判定する。
初期状態制御部35Aは、条件判定部34Aにより通電条件を満たしていると判定された場合、つまり、通信型タップ1Aが設置領域内にあると判定された場合に、第1スイッチ13をオンしてコンセント口11を通電可能状態にする。条件判定部34Aにより通信型タップ1Aが設置領域内にないと判定された場合は、第1スイッチ13はオフのままであり、コンセント口11は通電不可状態となる。
以上説明したように、第1実施形態の通信型タップ1Aは、商用電源に接続されると自身の位置を検出し、検出した位置が、通信型タップ1Aが設置されるべき設置領域内であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。したがって、第1実施形態の通信型タップ1Aは、設置や移設などにより新たに商用電源に接続される場合に、設置領域内で商用電源に接続されれば、外部装置50からの制御信号を受信せずとも、コンセント口11に接続された電気機器に対して電力供給を行うことができる。このため、通信型タップ1Aにネットワーク機器が接続される場合でも、ネットワーク機器に電力供給を行って外部装置50との間の通信ネットワークを確立し、適切に遠隔制御状態CS10に移行することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、コンセント口11に接続される電気機器が予め定められた通電許可機器であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第2実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると、コンセント口11に接続される電気機器の固有情報を検出し、検出した電気機器の固有情報が予め定められた通電許可機器の固有情報であれば、その電気機器が接続されているコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第2実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Bと表記して、具体的に説明する。なお、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
第2実施形態は、コンセント口11に接続される電気機器が予め定められた通電許可機器であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第2実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると、コンセント口11に接続される電気機器の固有情報を検出し、検出した電気機器の固有情報が予め定められた通電許可機器の固有情報であれば、その電気機器が接続されているコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第2実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Bと表記して、具体的に説明する。なお、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
図4は、第2実施形態の通信型タップ1Bの機能的構成を示すブロック図である。第2実施形態の通信型タップ1Bは、図4に示すように、第1実施形態の通信型タップ1Aが備える位置検出部21、領域記憶部22および制御部30Aに代えて、固有情報検出部23、許可機器記憶部24、および制御部30Bを備える。第2実施形態の通信型タップ1Bのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
固有情報検出部23は、コンセント口11に接続される電気機器から、この電気機器に対して一意に割り振られた固有情報を検出して、制御部30Bに渡す。固有情報検出部23は、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)などの公知の個体認識技術を利用して、電気機器の固有情報を検出することができる。RFIDを利用する場合、例えば、コンセント口11に接続される電気機器のプラグなどに、電気機器の固有情報を記憶した無線タグを取り付けておく。また、コンセント口11の近傍(無線タグとの通信が可能な範囲内)に、無線タグから固有情報を読み取るタグリーダを設ける。そして、電気機器のプラグがコンセント口11に差し込まれると、タグリーダが無線タグから電気機器の固有情報を読み取って、制御部30Bに渡す。なお、固有情報検出部23が電気機器の固有情報を検出する方法は、RFIDを用いるものに限らない。例えば、電気機器に取り付けられたバーコードやQRコード(登録商標)を、通信型タップ1Bに設けられたリーダで読み取る構成とすることもできる。
許可機器記憶部24は、予め定められた通電許可機器(通電が許可される機器)の固有情報を記憶する。ここで、通信型タップ1Bが複数のコンセント口11を備える場合は、通電許可機器は、例えばコンセント口11ごとに定められ、通電許可機器の固有情報がコンセント口11の番号と対応付けられて許可機器記憶部24に格納される。許可機器記憶部24は、例えば、制御部30Bがアクセス可能な記憶装置を用いて実現することができる。また、許可機器記憶部24は、制御部30Bの内部のメモリ領域を用いて実現してもよい。
制御部30Bは、第1実施形態の制御部30Aが備える条件判定部34Aおよび初期状態制御部35Aに代えて、条件判定部34Bおよび初期状態制御部35Bを備える。
条件判定部34Bは、電源接続判定部33により通信型タップ1Bが商用電源に接続されたと判定された場合に、固有情報検出部23からコンセント口11に接続された電気機器の固有情報を取得するとともに、許可機器記憶部24から通電許可機器の固有情報を取得する。そして、条件判定部34Bは、これらの固有情報を照合し、コンセント口11に接続された電気機器が通電許可機器であるか否かを判定する。通信型タップ1Bが商用電源に接続された後にコンセント口11に電気機器が接続される場合は、条件判定部34Bは、電気機器がコンセント口11に接続されるタイミングで固有情報検出部23により検出された固有情報を、通信型タップ1Bが商用電源に接続されたときに許可機器記憶部24から取得した固有情報と照合し、新たに接続された電気機器が通電許可機器であるか否かを判定するようにしてもよい。
初期状態制御部35Bは、条件判定部34Bにより通電条件を満たしていると判定された場合、つまり、コンセント口11に接続される電気機器が通電許可機器であると判定された場合に、その電気機器が接続されたコンセント口11に対応する第1スイッチ13をオンして、その電気機器が接続されたコンセント口11を通電可能状態にする。接続された電気機器が通電許可機器でないと条件判定部34Bにより判定されたコンセント口11については、対応する第1スイッチ13はオフのままであり、そのコンセント口11は通電不可状態となる。
以上説明したように、第2実施形態の通信型タップ1Bは、商用電源に接続されると、通電許可機器が接続されたコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。したがって、第2実施形態の通信型タップ1Bは、設置や移設などにより新たに商用電源に接続される場合に、通電許可機器が接続されるコンセント口11については、外部装置50からの制御信号を受信せずとも、コンセント口11に接続された通電許可電気機器に対して電力供給を行うことができる。このため、通信型タップ1Bに接続されるネットワーク機器を通電許可機器として定めておくことにより、ネットワーク機器に電力供給を行って外部装置50との間の通信ネットワークを確立し、適切に遠隔制御状態CS10に移行することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、通信型タップ1が外部装置50からの制御信号を受信可能な状態(外部装置50との間で通信可能な状態)であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第3実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると、外部装置50との間で接続確認を行い、外部装置50と通信可能な状態であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第3実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Cと表記して、具体的に説明する。なお、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
第3実施形態は、通信型タップ1が外部装置50からの制御信号を受信可能な状態(外部装置50との間で通信可能な状態)であるという条件を通電条件としたものである。つまり、第3実施形態の通信型タップ1は、商用電源に接続されると、外部装置50との間で接続確認を行い、外部装置50と通信可能な状態であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。以下、第3実施形態の通信型タップ1を通信型タップ1Cと表記して、具体的に説明する。なお、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
図5は、第3実施形態の通信型タップ1Cの機能的構成を示すブロック図である。第3実施形態の通信型タップ1Cは、図5に示すように、第1実施形態の通信型タップ1Aが備える制御部30Aに代えて、制御部30Cを備える。また、第3実施形態の通信型タップ1Cは、位置検出部21および領域記憶部22を備えていない。第3実施形態の通信型タップ1Cのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
制御部30Cは、第1実施形態の制御部30Aが備える条件判定部34Aおよび初期状態制御部35Aに代えて、条件判定部34Cおよび初期状態制御部35Cを備える。
条件判定部34Cは、電源接続判定部33により通信型タップ1Bが商用電源に接続されたと判定された場合に、外部装置50に対して接続確認を行い、通信型タップ1Cが外部装置50と通信可能な状態であるか否かを判定する。具体的には、条件判定部34Cは、外部装置50を通信相手に指定したpingコマンドなどの接続確認命令を発行する。条件判定部34Cが接続確認命令を発行すると、通信部16が外部装置50宛にエコーリクエストなど応答要求を送信する。ここで、通信型タップ1Cが外部装置50と通信可能な状態にあれば、外部装置50から応答が送信される。条件判定部34Cは、通信部16が外部装置50からの応答を正しく受信したか否かにより、外部装置50と通信可能な状態であるか否かを判定する。
初期状態制御部35Cは、条件判定部34Cにより通電条件を満たしていると判定された場合、つまり、通信型タップ1Cが外部装置50と通信可能な状態であると判定された場合に、第1スイッチ13をオンしてコンセント口11を通電可能状態にする。条件判定部34Cにより通信型タップ1Cが設置領域内にないと判定された場合は、第1スイッチ13はオフのままであり、コンセント口11は通電不可状態となる。
以上説明したように、第3実施形態の通信型タップ1Cは、商用電源に接続されると外部装置50と通信可能な状態であるか否かを判定し、外部装置50と通信可能な状態であれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。したがって、第3実施形態の通信型タップ1Cは、設置や移設などにより新たに商用電源に接続される場合に、外部装置50から制御信号を受信できる状態になっていれば、実際に外部装置50からの制御信号を受信せずとも、コンセント口11に接続された電気機器に対して電力供給を行うことができる。このため、通信型タップ1Cにネットワーク機器が接続される場合でも、ネットワーク機器に電力供給を行って外部装置50との間の通信ネットワークを確立し、適切に遠隔制御状態CS10に移行することができる。
(変形例)
上述した第1乃至第3実施形態では、通信型タップ1が商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たしていれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にしていた。これに対して本変形例では、通信型タップ1が商用電源から切り離される直前のコンセント口11の状態を、複数のコンセント口11ごとに記憶しておき、通信型タップ1が新たに商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たしていれば、通信型タップ1が商用電源から切り離される直前の状態が通電可能状態であったコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。
上述した第1乃至第3実施形態では、通信型タップ1が商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たしていれば、コンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にしていた。これに対して本変形例では、通信型タップ1が商用電源から切り離される直前のコンセント口11の状態を、複数のコンセント口11ごとに記憶しておき、通信型タップ1が新たに商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たしていれば、通信型タップ1が商用電源から切り離される直前の状態が通電可能状態であったコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。
以下では、上述した第1実施形態の変形例として本変形例を説明するが、本変形例は、第2実施形態や第3実施形態の変形例としても適用できる。以下、本変形例の通信型タップ1を通信型タップ1Dと表記して、具体的に説明する。なお、第1実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を適宜省略する。
図6は、変形例の通信型タップ1Dの機能的構成を示すブロック図である。変形例の通信型タップ1Dは、図6に示すように、第1実施形態の通信型タップ1Aの構成に加えて、状態記憶部25を備える。また、変形例の通信型タップ1Dは、第1実施形態の通信型タップ1Aが備える制御部30Aに代えて、制御部30Dを備える。変形例の通信型タップ1Dのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
状態記憶部25は、変形例の通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前のコンセント口11の状態を、複数のコンセント口11ごとに記憶する。つまり、状態記憶部25には、変形例の通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前に、各コンセント口11が通電不可状態であったか、通電可能状態(通電許可状態/通電状態)であったかを示す状態情報が、各コンセント口11と記憶されている。状態記憶部25は、例えば、制御部30Dがアクセス可能な記憶装置を用いて実現することができる。また、状態機器記憶部25は、制御部30Dの内部のメモリ領域を用いて実現してもよい。
制御部30Dは、第1実施形態の制御部30Aが備える初期状態制御部35Aに代えて、初期状態制御部35Dを備える。
初期状態制御部35Dは、条件判定部34Aにより通電条件を満たしていると判定された場合、つまり、通信型タップ1Dが設置領域内にあると判定された場合に、状態記憶部25からコンセント口11ごとの状態情報を読み出して、通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前に通電可能状態であったコンセント口11を特定する。そして、初期状態制御部35Dは、通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前に通電可能状態であったコンセント口11に対応する第1スイッチ13をオンして、このコンセント口11を通電可能状態にする。通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前に通電不可状態であったコンセント口11は、条件判定部34Aにより通信型タップ1Dが設置領域内にあると判定された場合であっても、第1スイッチ13はオフのままであり、コンセント口11は通電不可状態となる。
以上説明したように、変形例の通信型タップ1Dは、通信型タップ1Dが新たに商用電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たしていれば、通信型タップ1Dが商用電源から切り離される直前の状態が通電可能状態であったコンセント口11の初期状態CS0を通電可能状態にする。したがって、第1乃至第3実施形態と同様に、通信型タップ1Dにネットワーク機器が接続される場合でも、ネットワーク機器に電力供給を行って外部装置50との間の通信ネットワークを確立し、適切に遠隔制御状態CS10に移行することができるといった効果が得られることに加え、さらに、通電を許可していないコンセント口11が不用意に通電されて、第三者による電力の不正利用を招くといった不都合を有効に防止することができる。
(実施例)
以下では、本実施形態の通信型タップ1に相当するタップが配置された室内を制御対象領域とし、室内における人間の位置等に応じて、室内に設置されたタップを含む各種機器の電力を制御するように構成された機器制御システムの実施例を説明する。
以下では、本実施形態の通信型タップ1に相当するタップが配置された室内を制御対象領域とし、室内における人間の位置等に応じて、室内に設置されたタップを含む各種機器の電力を制御するように構成された機器制御システムの実施例を説明する。
図7は、本実施例の機器制御システムのネットワーク構成図である。本実施例の機器制御システムは、図7に示すように、複数のスマートフォン300と、複数の監視カメラ400と、測位サーバ装置100と、上述した外部装置50に相当する制御サーバ装置200と、制御対象の機器としての複数のLED(Light Emitting Diode)照明機器500、複数のタップ600(本実施形態の通信型タップ1に相当)および複数の空調機700とを備えている。
複数のスマートフォン300および複数の監視カメラ400と、測位サーバ装置100とは、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity)等の無線通信ネットワークで接続されている。なお、無線通信の方式は、Wi−Fiに限定されるものではない。また、監視カメラ400と測位サーバ装置100とは有線で接続されていてもよい。
測位サーバ装置100と制御サーバ装置200とは、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されている。
また、制御サーバ装置200と、複数のLED照明機器500、複数のタップ600および複数の空調機700とは、例えば、Wi−Fi等の無線通信ネットワークで接続されている。
なお、制御サーバ装置200と、複数のLED照明機器500、複数のタップ600および複数の空調機700との通信方式はWi−Fiに限定されるものではなく、その他の無線通信方式を利用しても良い他、Ethernet(登録商標)ケーブルやPLC(Power Line Communications)等の有線通信方式を利用することもできる。
スマートフォン300は、人間に所持されて、人間の動作を検知する情報機器である。図8は、スマートフォン300の装着状態を示す図である。スマートフォン300は、人間が手等で所持する他、図8に示すように、人間の腰に装着されてもよい。
図7に戻り、スマートフォン300のそれぞれには、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサが搭載されており、1秒等の一定時間ごとに、各センサでの検知データを測位サーバ装置100に送信している。ここで、加速度センサの検知データは、加速度ベクトルである。角速度センサの検知データは、角速度ベクトルである。地磁気センサの検知データは、磁気方位ベクトルである。
なお、本実施例では、人間の動作を検知する情報機器としてスマートフォン300を用いているが、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサを備えて人間の動作を検知できる情報機器であれば、スマートフォン300等の携帯端末に限定されるものではない。
また、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサ等の人間の動作を検知する情報機器をスマートフォン300に備えるとともに、スマートフォン300とは別個に人間の動作を検知する情報機器を装着するように構成してもよい。
例えば、図9は、人間の動作を検知できる情報機器をスマートフォン300と別個に装着した例を示す図である。図9に示すように、スマートフォン300とは別個に、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサを備えた小型のヘッドセットタイプのセンサ群301を頭部に装着することができる。この場合、センサ群301で検知した検知データは、センサ群301が直接、測位サーバ装置100に送信する他、スマートフォン300経由で測位サーバ装置100に送信することができる。このように、人間の頭部にスマートフォン300の各センサとは別個にセンサ群301を装着することにより、種々の姿勢検出を行うことが可能となる。
図10は、各センサが検知する方向を示す図である。図10(a)は、加速度センサ、地磁気センサが検知する方向を示している。図10(a)に示すように、加速度センサ、地磁気センサにより、進行方向、鉛直方向、水平方向の加速度成分、地磁気方位成分のそれぞれの検知が可能となる。また、図10(b)は、角速度センサにより検知される角速度ベクトルAを示している。ここで、矢印Bが、角速度の正方向を示している。本実施例では、角速度ベクトルAの、図10(a)に示す進行方向、鉛直方向、水平方向への射影を考え、それぞれ、進行方向の角速度成分、鉛直方向の角速度成分、水平方向の角速度成分という。
図7に戻り、監視カメラ400は、制御対象領域である室内を撮像するものであり、例えば室の上部付近等に設置される。図11は、監視カメラ400の設置状態の一例を示す図である。図11の例では、室内の扉付近の2か所に監視カメラ400が設置されているが、これに限定されるものではない。監視カメラ400は、対象領域である室内を撮像して、その撮像画像(撮像映像)を、測位サーバ装置100に送信する。
図7に戻り、本実施例では、照明系システム、タップ系システム、空調系システムを電力制御の対象としている。照明系システムとして複数のLED照明機器500、タップ系システムとして複数のタップ600、空調系システムとして複数の空調機700を電力制御の対象としている。
複数のLED照明機器500、複数のタップ600、複数の空調機700は、制御対象領域である室内に設置されている。図7は、LED照明機器500、タップ600、空調機700の設置状態の一例を示す図である。
図12に示すように、室内には、6個の机で一つのグループが形成され、3つのグループが設けられている。そして、LED照明機器500とタップ600は、一つの机に対してそれぞれ一つが設けられている。一方、空調機700は、2つのグループの間に1つずつ設けられている。なお、このようなLED照明機器500、タップ600、空調機700の配置は一例であり、図12に示す例に限定されるものではない。
なお、図12には図示されていないが、室外に設置された系統電力計測機器により、本実施例の室内の全電力の総和情報を把握できるようになっている。
室内では、18名の人間が特定の業務活動を実施しており、室外への出入りは、2つの扉で行われる。本実施例では、レイアウトや機器類や人数等を限定しているが、より多種多様なレイアウト並びに機器類へ適用することができる。さらに、空間規模や人数のスケーラビリティにおける任意性や、個人単位もしくは集団単位で見た場合のユーザ属性や携わる業務種のバリエーションにおける任意性に対しても、幅広く拡張して適用することができる。また、図11、12に示すような屋内空間に限らず、屋外等で本実施例を適用してもよい。
なお、本実施例の測位サーバ装置100、制御サーバ装置200は、図11、12に示す室の外部に設置されている。本実施例では、測位サーバ装置100、制御サーバ装置200を電力制御の対象外としたが、これらを電力制御の対象とすることも可能である。
また、本実施例では、通信ネットワーク系を構成するWi−Fiアクセスポイントやスイッチングハブやルータなどのネットワーク機器類に関しては、電力制御の対象外としたが、これらを電力制御の対象とすることも可能である。
なお、これらネットワーク機器類が消費する電力量は、LED照明機器500と空調機700とタップ600における電力総和を、上記系統電力総和から除した電力量として算出することができる。
複数のLED照明機器500、複数のタップ600、複数の空調機700のそれぞれは、制御サーバ装置200により、ネットワークを介して遠隔制御される。
すなわち、LED照明機器500は、照明範囲と照度が、制御サーバ装置200により遠隔制御される。具体的には、LED照明機器500は、個別に遠隔制御可能なオン/オフスイッチが設置されており、オン/オフ制御はWi−Fiによる無線制御方式で制御サーバ装置200により行われる。LED照明機器500は、低消費電力性を考慮して調光機能付きのLED灯を利用し、かつ、調光機能に関してもWi−Fi経由での遠隔制御が可能な構成としている。
なお、照明系システムとしては、LED照明機器500に限定されるものではなく、例えば、白熱灯や蛍光灯などを用いることができる。
空調機700は、その電源のオン/オフが制御サーバ装置200により遠隔制御される。すなわち、空調機700は、個別に遠隔制御が可能な構成となっており、制御対象は空調機700のオン/オフに加えて、風向き、送風強度となっている。本実施例では、送風する温度や湿度について制御を行っていないが、これに限定されるものではなく、温度や湿度を制御対象とすることもできる。
タップ600は、上述した通信型タップ1(1A,1B,1C,1D)に相当し、コンセント口に接続された電気機器に電力を供給する。一つのタップ600に含まれるコンセント口の数は任意の数とすることができる。一例として、4口のコンセント口で一つのタップ600を構成したものを用いることができる。
タップ600は、図12に示すように、各机に一つずつ設置されている。タップ600には、不図示の電気機器、具体的には、デスクトップ型PCやディスプレイ装置のほか、ノートブック型PC、プリンタ装置、充電器類が接続可能である。また、タップ600は、上述したように、当該タップ600のコンセント口に接続された電気機器に対する給電量を計測して制御サーバ装置200に送信する機能を備えている。
本実施例では、タップ600のコンセント口のいずれかに、人間との正対関係が重要となる機器であるディスプレイ装置の電源が接続されているものとする。
図7に戻り、測位サーバ装置100は、制御対象領域である室内の人間が所持する各スマートフォン300やセンサ群301から、上述した各センサの検知データを受信して、室内における各人間の位置や動作状況を検出し、当該位置や動作状況を制御サーバ装置200に送信する。
図13は、測位サーバ装置100の機能的構成を示すブロック図である。測位サーバ装置100は、図13に示すように、通信部101と、位置特定部102と、動作状況検出部103と、補正部104と、記憶部110とを主に備えている。
記憶部110は、ハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体であり、制御対象領域である室内の地図データ等、測位サーバ装置100の処理に必要な各種情報を記憶している。
通信部101は、一定時間ごとに、スマートフォン300に搭載された加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサのそれぞれ、あるいはスマートフォン300とは別個のセンサ群301の加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサのそれぞれの検知データを受信する。すなわち、通信部101は、加速度センサから加速度ベクトルを受信し、角速度センサから角速度ベクトルを受信し、地磁気センサから磁気方位ベクトルを受信する。
また、通信部101は、監視カメラ400から撮像画像を受信する。さらに、通信部101は、後述する人間の絶対位置、および方向、姿勢等の動作状況を、制御サーバ装置200に送信する。
位置特定部102は、受信した検知データを解析して、室内での人間の絶対位置を人間の肩幅または歩幅の精度で特定する。位置特定部102による人間の絶対位置の特定手法の詳細については後述する。
動作状況検出部103は、受信した検知データを解析して、人間の動作状況を検出する。本実施例では、動作状況検出部103は、動作状況として、人間が静止状態か歩行状態かを検出する。また、動作状況検出部103は、動作状況が静止状態である場合に、検知データに基づいて、制御対象領域内の機器に対する人間の方向、人間の姿勢が起立状態か着座状態かの動作状況を検出する。
すなわち、動作状況検出部103は、監視カメラ400からの撮像画像により、人間が扉から入室したことを検知した場合に、当該入室した人間に装着されたスマートフォン300の加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、あるいはスマートフォン300とは別個のセンサ群301の加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサから逐次受信している検知データのうち加速度ベクトルと角速度ベクトルのそれぞれの時系列データを用いて、人間の動作状況が歩行状態か静止状態かを逐次判定する。ここで、加速度ベクトルと角速度ベクトルを用いて、人間の動作状況が歩行状態かを判定する手法は、特許第4243684号公報に開示されているデッドレコニング装置による処理で実現する。そして、動作状況検出部103は、この手法により人間が歩行状態でないと判断された場合に、人間が静止状態であると判定する。
より具体的には、動作状況検出部103は、特許第4243684号公報に開示されているデッドレコニング装置による処理と同様に、以下のように人間の動作状態を検出する。
すなわち、動作状況検出部103は、加速度センサから受信した加速度ベクトルと角速度センサから受信した角速度ベクトルから重力加速度ベクトルを求めて、加速度ベクトルから重力加速度ベクトルを差し引き、鉛直方向の加速度を除去して、残差加速度成分の時系列データを得る。そして、動作状況検出部103は、この残差加速度成分の時系列データに対して主成分解析を行って、歩行動作の進行方向を求める。さらに、動作状況検出部103は、鉛直方向の加速度成分の山ピークと谷ピークのペアを探索し、進行方向の加速度成分の谷ピークと山ピークのペアを探索する。そして、動作状況検出部103は、進行方向の加速度成分の勾配を算出する。
さらに、動作状況検出部103は、鉛直方向の加速度成分が山ピークから谷ピークに変化する当該谷ピークの検出時刻における、上記進行方向の加速度成分の勾配が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合に、人間の動作状況は歩行状態であると判定する。
一方、上記処理において、鉛直方向の加速度成分の山ピークと谷ピークのペアが探索されず、あるいは、進行方向の加速度成分の谷ピークと山ピークのペアが探索されず、若しくは、鉛直方向の加速度成分が山ピークから谷ピークに変化する当該谷ピークの検出時刻における、上記進行方向の加速度成分の勾配が所定値未満である場合には、動作状況検出部103は、人間の動作状況は静止状態であると判定する。
そして、人間が静止状態であると判定されたら、位置特定部102は、加速度ベクトル、角速度ベクトルおよび磁気方位ベクトルを用いて、扉の位置を基準位置として、当該基準位置から静止状態であると判定された位置までの相対移動ベクトルを求める。ここで、加速度ベクトル、角速度ベクトルおよび磁気方位ベクトルを用いた相対移動ベクトルの算出手法は、特開2011−47950号公報のデッドレコニング装置の処理で開示されている手法を用いる。
より具体的には、位置特定部102は、特開2011−47950号公報のデッドレコニング装置の処理と同様に、以下のように相対移動ベクトルを求める。
すなわち、位置特定部102は、加速度センサから受信した加速度ベクトルと角速度センサから受信した角速度ベクトルから重力方位ベクトルを求め、重力方位ベクトルと、角速度ベクトルまたは地磁気センサから受信した磁気方位ベクトルとから人間の姿勢角を移動方位として算出する。また、位置特定部102は、加速度ベクトルと角速度ベクトルとから重力加速度ベクトルを求め、重力加速度ベクトルと加速度ベクトルとから、歩行動作によって発生している加速度ベクトルを算出する。そして、位置特定部102は、重力加速度ベクトルと、歩行動作によって発生している加速度ベクトルとから、歩行動作を解析して検出し、検出結果に基づいて、歩行動作の大きさを、重力加速度ベクトルと歩行動作によって発生している加速度ベクトルとに基づいて計測して、計測結果を歩幅とする。そして、位置特定部102は、このようにして求めた移動方位と歩幅とを積算することにより、基準位置からの相対移動ベクトルを求める。すなわち、人間の歩幅あるいは肩幅、例えば、略60cm以下(より具体的には略40cm程度以下)の精度で、リアルタイムに人間の位置を検出していることになる。
このようにして相対移動ベクトルが算出されたら、位置特定部102は、扉からの相対移動ベクトルと、記憶部110に記憶されている室内の地図データとから、人間の移動後の絶対位置を特定する。
これにより、位置特定部102は、人間が室内に配置されたどの机の位置にいるかまでを特定することができ、その結果、人間の肩幅、例えば、略60cm以下(より具体的には略40cm程度以下)の精度で、人間の位置を特定することが可能となる。
このような位置精度は、高ければ高いほど良く、1cmレベルまでできれば良いというものではない。例えば、2人以上が会話をしている場面を想定すると、体を接して話しをすることは少なく、ある程度の距離は離れている。そこで、精度を考える場合、人の肩幅または歩幅相当の精度、立っているか、座っているかは、腰から膝までの長さ相当が本実施例では適切な精度としている。
厚生労働省の公表している人体計測データ(河内まき子,持丸正明,岩澤洋,三谷誠二(2000):日本人人体寸法データベース1997−98,通商産業省工業技術院くらしとJISセンター)によれば、青年、高齢者の男女の肩幅に相当するデータ(肩峰幅)は、平均値の幅が最も低い高齢者女性で約35cm(34.8cm)、最も高い青年男性で約40cm(39.7cm)となっている。また、腰から膝までの長さ(恥骨結合上縁高―大腿骨外側上顆高)の差は、同様に、約34cm〜約38cmである。一方、人が移動する場合の歩幅は、50m歩いた場合、95歩となり、これから約53cm(50÷95×10)となり、本発明で用いる位置検出方法は、歩幅相当の精度が可能である。従って、上記データから、精度としては、60cm以下、好ましくは40cm以下が妥当であるとして本実施例を構成している。これらデータは精度を考えるための基準の目安になるが、日本人に基づいたものであり、この数値に限定されるものではない。
また、人間の絶対位置を特定し、人間が机の前の席で静止状態である場合には、動作状況検出部103は、地磁気センサから受信した磁気方位ベクトルの向きにより、人間のディスプレイ装置に対する方向(向き)を判定する。また、動作状況検出部103は、人間が机の前の席で静止状態である場合には、加速度ベクトルの鉛直方向の加速度成分から、人間の姿勢、すなわち起立状態か着座状態かを判定する。
ここで、起立状態か着座状態かの判定は、特許第4243684号公報に開示されているデッドレコニング装置と同様に、加速度センサから受信した加速度ベクトルと角速度センサから受信した角速度ベクトルから重力加速度ベクトルを求めて、鉛直方向の加速度成分を求める。そして、動作状況検出部103は、特許第4243684号公報に開示されているデッドレコニング装置と同様に、鉛直方向の加速度成分の山と谷のピークを求める。
図14は、着座動作と起立動作のそれぞれを行った場合における鉛直方向の加速度成分の波形を示す図である。図14に示すように、着座動作の場合には、鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が約0.5秒前後である。一方、起立動作の場合には、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が約0.5秒である。このため、動作状況検出部103は、かかるピークの間隔により、人間が着座状態か起立状態かを判断している。すなわち、動作状況検出部103は、鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内である場合には、人間の動作状態は着座状態であると判定する。また、動作状況検出部103は、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内である場合には、人間の動作状態は起立状態であると判定する。
このように、動作状況検出部103が人間の動作状態が起立状態か着座状態かを判定することにより、人間の高さ方向の位置を、略50cm以下(より具体的には、略40cm以下)の精度で検出したことを意味する。
さらに、図9に示した例のように、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサ等の人間の動作を検知する情報機器を搭載したスマートフォン300を腰に装着し、さらに、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサを備えた小型のヘッドセットタイプのセンサ群301を頭部に装着した場合には、動作状況検出部103は、さらに、以下のような人間の姿勢や動作を検出することができる。
図15は、しゃがむ動作と起立動作とをそれぞれ行った場合における水平方向の角速度成分の波形を示す図である。加速度センサからの加速度データからは、図14に示す着座動作と起立動作と類似の波形が検出されるが、加速度データのみでしゃがむ動作と起立動作を判別することは困難である。
このため、動作状況検出部103は、図14の波形に基づく、上述した着座動作と起立動作の判別の手法とともに、角速度センサから受信した水平方向の角速度データの経時的変化が図15の波形に一致するか否かを判断することにより、しゃがむ動作と起立動作の判別を行っている。
具体的には、動作状況検出部103は、まず、加速度センサから受信した加速度ベクトルに基づく鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内であるか否かを判断する。
そして、鉛直方向の加速度成分の山のピークから谷のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内である場合には、動作状況検出部103は、角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分が、図15に示す波形のように、0から徐々に増加した後急激な増加で山のピークに達し、山のピークから急激に下がった後徐々に0に戻り、かつこの間の時間が約2秒である場合に、人間の動作がしゃがむ動作であると判定する。
また、動作状況検出部103は、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内であるか否かを判断する。そして、鉛直方向の加速度成分の谷のピークから山のピークまでの間隔が0.5秒から所定範囲内である場合には、動作状況検出部103は、角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分が、図15に示す波形のように、0から段階的に谷のピークに達し、谷のピークから徐々に0に戻り、かつこの間の時間が約1.5秒である場合に、人間の動作が起立動作であると判定する。
このような動作状況検出部103におけるしゃがむ動作と起立動作の判定で用いる角速度ベクトルとしては、頭部に装着した角速度センサから受信した角速度ベクトルを用いることが好ましい。しゃがむ動作と起立動作において、頭部に装着した角速度センサからの角速度ベクトルに基づく水平方向の角速度成分が、図15に示す波形を顕著に示すからである。
図16は、人間が静止状態で方向をほぼ90度変化させる動作を行った場合の鉛直方向の角速度成分の波形を示す図である。鉛直方向の角速度成分が正であれば右側に向きを変える動作であり、負であれば左側に方向を変化させる動作である。
動作状況検出部103は、角速度センサから受信した角速度ベクトルの鉛直方向の角速度成分の経時的変化が、図16に示す波形のように、0から徐々に山のピークに達した後徐々に0に戻り、かつこの間の時間が約3秒である場合に、方向が右に変化する動作と判定する。
また、動作状況検出部103は、鉛直方向の角速度成分の経時的変化が、図16に示す波形のように、0から徐々に谷のピークに達した後徐々に0に戻り、かつその間の時間が約1.5秒である場合に、方向が左に変化する動作と判定する。
動作状況検出部103は、頭部の角速度センサおよび腰のスマートフォン300の角速度センサの双方から受信した角速度ベクトルの鉛直方向の角速度成分が、共に、上述のような判断で図16の波形と類似する経時的変化を示す場合には、体全体の向きが右若しくは左に変わる動作と判定する。
一方、動作状況検出部103は、頭部の角速度センサから受信した角速度ベクトルの鉛直方向の角速度成分が、上述のような図16の波形に類似する経時的変化を示すが、腰のスマートフォン300の角速度センサからの角速度ベクトルの鉛直方向の角速度成分が、図16の波形と全く異なる経時的変化を示す場合には、頭部だけ方向を右若しくは左に変える動作と判定する。このような動作としては、例えば、ユーザが着座したまま、隣のユーザとコミュニケーションをとる場合の姿勢動作が考えられる。
図17は、着座状態でディスプレイから上方向に目線を外した場合の頭部の角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分の波形を示す図である。
位置特定部102が人間の絶対位置を机の前であると特定し、かつ動作状況検出部103が当該机の前にいる人間が着座状態であることを検出した場合を考える。そして、このような場合に、動作状況検出部103は、その人間の頭部の角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分が、図17に示す波形のように、0から徐々に谷のピークに達し、その後急激に0に戻り、かつその間の時間が約1秒である場合に、着座状態でディスプレイから上方向に目線を外した動作(見上げる動作)であると判定する。そして、さらに、動作状況検出部103は、水平方向の角速度成分が、図17に示す波形のように、0から徐々に増加しながら山のピークに達し、その後徐々に0に戻り、かつこの間の時間が約1.5秒である場合に、着座状態でディスプレイから上方向に目線を外した状態からディスプレイに目線を戻した動作であると判定する。
図18は、着座状態でディスプレイから下方向に目線を外した場合の頭部の角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分の波形を示す図である。
位置特定部102が人間の絶対位置を机の前であると特定し、かつ動作状況検出部103が当該机の前にいる人間が着座状態であることを検出した場合を考える。そして、このような場合に、動作状況検出部103は、その人間の頭部の角速度センサから受信した角速度ベクトルの水平方向の角速度成分が、図18に示す波形のように、0から急激に山のピークに達し、その後急激に0に戻り、かつその間の時間が約0.5秒である場合に、着座状態でディスプレイから下方向に目線を外した動作(見下げる動作)であると判定する。
そして、さらに、動作状況検出部103は、水平方向の角速度成分が、図18に示す波形のように、0から急激に減少しながら谷のピークに達し、その後急激に0に戻り、かつこの間の時間が約1秒である場合に、着座状態でディスプレイから下方向に目線を外した状態からディスプレイに目線を戻した動作であると判定する。
このように、動作状況検出部103は、オフィスの作業者が日常取り得る姿勢や動作、すなわち、歩く(立った状態)、起立する(静止状態)、椅子に着座する、作業時にしゃがむ、着座状態あるいは起立状態で向き(方向)を変える、着座状態あるいは起立状態で天を仰ぐ、着座状態あるいは起立状態で俯く等を、上述の手法で判定することが可能になる。
なお、特許第4243684号公報のデッドレコニング装置の手法を用いる場合、特許第4243684号公報に開示されているように、エレベータによる人間の昇降動作も、鉛直方向の加速度成分を用いて判断している。
このため、本実施例では、動作状況検出部103は、特開2009−14713号公報に開示されているマップマッチング装置の機能を用い、エレベータのない場所で、鉛直方向の加速度成分が図14に示す波形で検出された場合には、特許第4243684号公報のデッドレコニング装置によるエレベータによる昇降動作とは異なり、起立動作または着座動作であることを高精度に判定することができる。
補正部104は、監視カメラ400からの撮像画像や記憶部110に保存された地図データに基づいて、特定された絶対位置や動作状況(方向、姿勢)を補正する。より具体的には、補正部104は、上述のように判断された人間の絶対位置、方向、姿勢を、監視カメラ400の撮像画像の画像解析等により正しいか否かを判断したり、地図データと、特開2009−14713号公報に開示されているマップマッチング装置の機能とを用いて正しいか否かを判断する。そして、誤っている場合には、補正部104は、撮像画像やマップマッチング機能から得られる、正しい絶対位置、方向、姿勢に補正する。
なお、補正部104は、監視カメラ400からの撮像画像に限らず、RFIDやBluetooth(登録商標)などの短距離無線、光通信等の限定的な手段を用いて補正を行うように構成してもよい。
また、本実施例では、特許第4243684号公報および特開2011−47950号公報に開示されたデッドレコニング装置と同様の技術、特開2009−14713号公報に開示されたマップマッチング装置と同様の技術を用いて、人間の動作状態、基準位置からの相対移動ベクトル、姿勢(起立状態か着座状態か)を検出しているが、検出手法はこれらの技術に限定されるものではない。また、以上の説明では、人間の動作状況が静止状態と判定された場合に、その人間の室内における絶対位置を特定するとともに方向、姿勢等の動作状況を検出しているが、人間の動作状態が歩行状態である場合にも同様に、その人間の室内における絶対位置を特定するとともに方向、姿勢等の動作状況を検出してもよい。
なお、人間の位置を検出可能な技術としては、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサの検知データに基づいて測位サーバ装置100が実施する上述した方法の他に、例えば、ICカード等による入退室管理、人感センサによる人間の検知、無線LANを用いる方法、屋内GPS(IMES:Indoor MEssaging System)を用いる方法、カメラの撮像画像を画像処理する方法、アクティブRFIDを用いる方法、および可視光通信を用いる方法等が知られている。
ICカード等による入退室管理は、個人識別は可能であるが、測位精度が管理対象のエリア全体となり極めて低い。そのため、誰がそのエリアにいるかを知ることはできるものの、そのエリア内での人間の活動状況を把握することができない。
人感センサによる人間の検知は、人感センサの検知範囲となる1〜2m程度の測位精度が得られるが、個人識別を行うことができない。また、エリア内での人間の活動状況を把握するためには、多数の人感センサを分散してエリア内に配置する必要がある。
無線LANを用いる方法は、人間が所持する1台の無線LAN端末とエリア内に設置された複数台のLANアクセスポイントとの間の距離を測定し、三角測量の原理によりエリア内における人間の位置を特定する。この方法は、個人識別は可能であるが、測位精度の環境依存性が大きく、一般的に測位精度は3m以上と比較的低い精度となる。
屋内GPSを用いる方法は、GPS衛星と同じ周波数帯の電波を発する専用の送信機を屋内に設置し、その送信機から通常のGPS衛星が時刻情報を送信する部分に位置情報を埋め込んだ信号を送信する。そして、その信号を屋内の人間が所持する受信端末で受信することにより、屋内における人間の位置を特定する。この方法は、個人識別は可能であるが、測位精度が3〜5m程度と比較的低い精度となる。また、専用の送信機を設置する必要があり導入コストが嵩む。
カメラの撮像画像を画像処理する方法は、数十cm程度の比較的高い測位精度が得られるが、個人識別を行うことが難しい。このため、本実施例の測位サーバ装置100では、従業者の絶対位置、方向、姿勢を補正する場合にのみ、監視カメラ400の撮像画像を用いている。
アクティブRFIDを用いる方法は、電池を内蔵するRFIDタグを人間が所持し、RFIDタグの情報をタグリーダで読み取ることで人間の位置を特定する。この方法は、個人識別は可能であるが、測位精度の環境依存性が大きく、一般的に測位精度は3m以上と比較的低い精度となる。
可視光通信を用いる方法は、個人識別が可能であり、しかも数十cm程度の比較的高い測位精度が得られるが、可視光が遮られる場所では人間を検知できず、また、自然光や他の可視光等のノイズ源、干渉源が多いため、検出精度の安定性を維持することが難しい。
これらの技術に対し、本実施例の測位サーバ装置100が実施する方法は、個人識別が可能で、しかも人間の肩幅または歩幅相当の高い測位精度が得られ、その上、人間の位置だけでなく、人間の動作状況を検出することができる。具体的には、本実施例の測位サーバ装置100が実施する方法によれば、人間の動作状況として、オフィスの従業者が日常取り得る姿勢や動作、すなわち、歩く(立った状態)、起立する(静止状態)、椅子に着座する、作業時にしゃがむ、着座状態あるいは起立状態で向き(方向)を変える、着座状態あるいは起立状態で天を仰ぐ、着座状態あるいは起立状態で俯く等を検知することができる。
このため、本実施例では、測位サーバ装置100が、スマートフォン300やセンサ群301の加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサの検知データに基づいて、上述した方法により、制御対象領域であるオフィス内の従業者の絶対位置および従業者の動作状況を検出するようにしている。しかし、制御対象領域であるオフィス内の従業者の絶対位置および従業者の動作状況を検出する方法は、測位サーバ装置100が実施する上述した方法に限定されるものではなく、例えば、上述した他の方法の1つまたは複数の組み合わせにより従業者の絶対位置および動作状況を検出するようにしてもよく、また、測位サーバ装置100が実施する上述した方法に上述した他の方法の1つまたは複数を組み合わせて、従業者の絶対位置および動作状況を検出するようにしてもよい。
次に、制御サーバ装置200の詳細について説明する。制御サーバ装置200は、上述した外部装置50に相当し、制御対象領域である室内の人間の位置、動作状態(方向、姿勢)に基づいて、当該室内に設置された複数のLED照明機器500、複数のタップ600、複数の空調機700のそれぞれを、ネットワークを介して遠隔制御する。
図19は、本実施例の制御サーバ装置200の機能的構成を示すブロック図である。本実施例の制御サーバ装置200は、図19に示すように、通信部201と、消費電力管理部202と、機器制御部210と、記憶部220とを主に備えている。
記憶部220は、HDDやメモリ等の記憶媒体であり、制御対象領域である室の位置データ等、測位サーバ装置100の処理に必要な各種情報を記憶している。
通信部201は、測位サーバ装置100から、人間の絶対位置、動作情報(方向、姿勢)を受信する。また、通信部201は、複数のLED照明機器500、複数のタップ600に接続された電気機器、複数の空調機700から消費電力を受信する。また、通信部201は、複数のLED照明機器500、複数のタップ600、複数の空調機700に対して電力制御を行うための制御信号を送信する。
消費電力管理部202は、複数のLED照明機器500、複数のタップ600に接続された電気機器、複数の空調機700から受信した消費電力を管理する。例えば消費電力管理部202は、時系列に取得された消費電力を、機器ごとに区別して記憶部220などに保存する。
機器制御部210は、照明機器制御部211と、コンセント制御部213と、空調機制御部215とを備えている。照明機器制御部211は、人間の絶対位置、動作情報(方向、姿勢)に基づいてLED照明機器500を制御する。より具体的には、照明機器制御部211は、受信した絶対位置の近傍に配置されたLED照明機器500に対して、人間が着座状態であれば、その照明範囲を所定範囲より狭く設定し、照度を所定の閾値より高く設定する制御信号を通信部201を介して送信する。これにより、着座状態で作業を行っているユーザに対して、細かい作業に適した照明範囲や照度に制御することが可能となる。
一方、照明機器制御部211は、当該LED照明機器500に対して、人間が起立状態であれば、その照明範囲を所定範囲より広く設定し、照度を所定の閾値より低く設定する制御信号を通信部201を介して送信する。これにより、起立状態のユーザが室全体を見渡せるような照明範囲や照度に制御することが可能となる。
コンセント制御部213は、タップ600のコンセント口ごとに設けられた第1スイッチのオンオフを切り替える制御信号を、通信部201を介してタップ600に送信することで、タップ600のコンセント口を通電不可状態と通電許可状態との間で状態遷移させる。
コンセント制御部213は、人間の絶対位置、動作情報(方向、姿勢)に基づいて、タップ600のコンセント口に接続された電気機器を制御することもできる。より具体的には、コンセント制御部213は、例えば、受信した絶対位置の近傍に配置されたタップ600に接続されたディスプレイ装置に対して、人間が着座状態であり、かつディスプレイ装置に対する方向が前方である場合には、タップ600においてディスプレイ装置が接続されたコンセント口に対応するスイッチをオンにする制御信号を通信部201を介して送信する。
一方、コンセント制御部213は、当該タップ600に接続されたディスプレイ装置に対して、人間が起立状態であるか、またはディスプレイ装置に対する方向が後方である場合には、タップ600においてディスプレイ装置が接続されたコンセント口に対応するスイッチをオフにする制御信号を通信部201を介して送信する。
このように、ディスプレイ装置に対する人間の方向によって電力制御を行うのは、ディスプレイ装置が人間との正対関係で重要となる機器であり、方向が前方の場合にディスプレイ装置が使用されていると判断することができるからである。また、人間の姿勢も着座状態の場合に、ディスプレイ装置が使用されていると判断することができる。このように、本実施例では、実際の機器の利用を考慮して電力制御を行うことになり、単に機器からの距離によって電力制御を行う場合に比べて、より細かな制御を行うことが可能となる。
さらに本実施例のコンセント制御部213は、人間の個人認識に連動させてデスクトップ型PC本体やディスプレイ装置等の電気機器の電力制御を行うことができる。個人認証に用いるユーザIDは、例えば、室内の人間が所持するスマートフォン300から測位サーバ装置100に送られ、測位サーバ装置100から制御サーバ装置200に伝達される。コンセント制御部213は、このユーザIDを用いて、室内の各人間に対応付けられる電気機器を対象に電力制御を行うことができる。各人間と電気機器との対応関係は、予め記憶部220に記憶させておけばよい。
空調機制御部215は、人間の絶対位置に基づいて空調機700の電源のオンオフを制御する。より具体的には、空調機制御部215は、受信した絶対位置の席が存在するグループに設定された空調機700の電源をオンにする制御信号を通信部201を介して送信する。
次に、以上のように構成された本実施例の測位サーバ装置100による検出処理について説明する。図20は、本実施例の測位サーバ装置100による検出処理の手順を示すフローチャートである。かかるフローチャートによる検出処理は、複数のスマートフォン300のそれぞれに対応して実行される。
なお、測位サーバ装置100は、このフローチャートによる検出処理とは別個に、複数のスマートフォン300に搭載された加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサあるいはスマートフォン300とは別個の加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサのそれぞれの各センサから検知データ(加速度ベクトル、角速度ベクトル、磁気方位ベクトル)を一定間隔で受信し、複数の監視カメラ400から撮像画像を受信している。
まず、人間が制御対象領域である室内に入室したか否かを、開閉する扉の撮像画像などにより判断する(ステップS11)。入室していない場合(ステップS11:No)、測位サーバ装置100は、人間が室内から退室したか否かを判断する(ステップS20)。退室していない場合(ステップS20:No)、ステップS11に戻り処理を繰り返す。退室した場合(ステップS20:Yes)、検出処理を終了する。入室した場合には(ステップS11:Yes)、動作状況検出部103は、入室した人間の動作状況を、上述した手法により検出する(ステップS12)。そして、動作状況検出部103は、人間の動作状況が歩行状態であるか否かを判断し(ステップS13)、歩行状態である間は(ステップS13:Yes)、動作状況の検出を繰り返し行う。
一方、ステップS13で人間の動作状況が歩行状態でない場合には(ステップS13:No)、動作状況検出部103は、人間の動作状況が静止状態であると判断する。そして、位置特定部102は、基準位置を扉として、扉からの相対移動ベクトルを、上述の手法で算出する(ステップS14)。
そして、位置特定部102は、記憶部110に保存されている室の地図データと、扉からの相対移動ベクトルにより、静止状態となった人間の絶対位置を特定する(ステップS15)。これにより、位置特定部102は、人間が室内に配置されたどの机の位置にいるかまでを特定することができ、その結果、人間の肩幅(略60cm以下、より具体的には略40cm以下)の精度で、人間の位置を特定することになる。
次に、動作状況検出部103は、さらに静止状態の人間の動作状況として、人間のディスプレイ装置に対する方向(向き)を、地磁気センサから受信した磁気方位ベクトルから検出する(ステップS16)。
次いで、動作状況検出部103は、人間の動作状況として、着座状態か起立状態かという姿勢を、上述の手法で検出する(ステップS17)。これにより、動作状況検出部103は、人間の高さ方向の位置を、略50cm以下(より具体的には、略40cm以下)の精度で検出したことになる。
さらに、動作状況検出部103は、人間の動作状況として、しゃがむ動作か起立動作か、着座状態で向きを変更する動作か戻す動作か、着座状態で目線を上げる動作か目線を戻す動作か、着座状態で目線を下げる動作か目線を戻す動作か、をそれぞれ検出してもよい。
次に、補正部104は、特定された絶対位置、検出された方向および姿勢に対して、上述のとおり、補正が必要か否かを判断して、必要であれば補正する(ステップS18)。
そして、通信部101は、絶対位置、検出された方向および姿勢(補正された場合には、補正後の絶対位置、検出された方向および姿勢)を、検出結果データとして、制御サーバ装置200に送信する(ステップS19)。なお、以上の説明では、人間の動作状況が静止状態と判定された場合に、その人間の絶対位置、方向および姿勢を検出結果データとして制御サーバ装置200に送信するようにしているが、人間の動作状態が歩行状態である場合にも同様に、その人間の絶対位置、方向および姿勢を検出結果データとして制御サーバ装置200に送信するようにしてもよい。
次に、制御サーバ装置200による機器制御処理について説明する。図21は、本実施例の機器制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、通信部201は、測位サーバ装置100から、検出結果データとしての人間の絶対位置、方向、姿勢を受信する(ステップS31)。次に、機器制御部210の各制御部211,213,215は、受信した検出結果データの絶対位置から、制御対象のLED照明機器500、タップ600、空調機700を特定する(ステップS32)。
より具体的には、照明機器制御部211は、記憶部220に保存された位置データを参照して、絶対位置に相当する机に設置されたLED照明機器500を制御対象として特定する。また、コンセント制御部213は、記憶部220に保存された位置データを参照して、絶対位置に相当する机の近傍に設置されたタップ600を制御対象として特定する。空調機制御部215は、記憶部220に保存された位置データを参照して、絶対位置に相当する机があるグループに対応して設置された空調機700を制御対象として特定する。
次に、空調機制御部215は、特定した空調機700の電源をオンにする制御を行う(ステップS33)。
次に、コンセント制御部213は、受信した検出結果データの方向が前方であり、かつ当該検出結果データの姿勢が着座状態であるか否かを判断する(ステップS34)。そして、方向が前方であり、かつ姿勢が着座状態である場合には(ステップS34:Yes)、コンセント制御部213は、ステップS32で特定したタップ600においてディスプレイ装置が接続されたコンセント口に対応する第1スイッチをオンにする制御を行う(ステップS35)。
一方、ステップS34において、方向が後方であるか、または、姿勢が起立状態である場合には(ステップS34:No)、コンセント制御部213は、ステップS32で特定したタップ600においてディスプレイ装置が接続されたコンセント口に対応する第1スイッチをオフにする制御を行う(ステップS36)。
次に、照明機器制御部211は、受信した検出結果データの姿勢が着座状態であるか否かを再度判断する(ステップS37)。そして、姿勢が着座状態である場合には(ステップS37:Yes)、照明機器制御部211は、ステップS32で特定したLED照明機器500の照明範囲を所定範囲より狭く設定し、照度を所定の閾値より高く設定する制御を行う(ステップS38)。
一方、ステップS37において、姿勢が起立状態である場合には(ステップS37:No)、照明機器制御部211は、ステップS32で特定したLED照明機器500の照明範囲を所定範囲より広く設定し、照度を所定の閾値より低く設定する制御を行う(ステップS39)。
なお、機器制御部210の各制御部211、213、215は各制御対象の機器に対して上述した制御以外の制御を行うように構成してもよい。
また、人間の動作状況として、しゃがむ動作か起立動作か、着座状態で向きを変更する動作か戻す動作か、着座状態で目線を上げる動作(見上げる動作)か目線を戻す動作か、着座状態で目線を下げる動作(見下げる動作)か目線を戻す動作かにより、各制御対象の機器に対する制御を行うように、機器制御部210の各制御部211、213、215を構成してもよい。
このような場合の各動作と制御対象機器および制御方法として、以下のような例があげられる。これらの動作は、作業者が机の前に着座している状態を想定した場合に起こり得る動作であり、制御対象機器は、PCあるいはPCのディスプレイ装置、電気スタンド、個別空調に相当する卓上扇風機などである。
例えば、作業者が机にいる場合で、受信した検出結果データから、一定時間以上しゃがむ動作が継続していると判断した場合には、PCの電源が接続されたコンセント口に対応する第1スイッチをオフにするようにコンセント制御部213を構成することができる。また、機器制御部210に機器のモードを制御するモード制御部を設け、PCのディスプレイ装置をスタンバイモードに移行させるように、モード制御部を構成することができる。
また、着座状態から、起立動作を検出して、起立状態が一定時間以上継続した場合には、PCをスタンバイモードに移行するようにモード制御部を構成したり、同時にディスプレイ装置の電源が接続されたコンセント口に対応する第1スイッチをオフにするようにコンセント制御部213を構成することができる。
向きの変化という動作に対しては以下のような制御が一例としてあげられる。机の前に着座した状態から、顔あるいは上半身の向きの変化が検出され、この状態が一定時間以上継続した場合には、隣接する席の他の作業者と会話している等の状況が考えられ、PC、ディスプレイ装置、電気スタンド等の照明機器をスタンバイあるいはオフとし、作業者の向きが元の状態に戻ったことを検出した場合には、PC、ディスプレイ装置、電気スタンド等の照明機器をオンにする等のようにコンセント制御部213、モード制御部を構成することができる。
また、作業者が机で書類を読むような場合には見下げる動作を行い、作業者がアイデアを思いつく、あるいは考えるような場合には天井方向を見上げる動作を行うことが考えられる。このため、一定時間以上見上げる動作または見下げる動作が継続して検出された場合には、PCをスタンバイモードに移行したり、ディスプレイ装置をオフにするような制御を行うようにコンセント制御部213、モード制御部を構成することができる。さらに、見下げる動作の場合には、電気スタンドをオフにしない制御を行うようにコンセント制御部213を構成してもよい。
このように本実施例では、人間の位置を肩幅の精度で特定し、人間の方向や姿勢を検出して、機器の電力制御を行っているので、より細かい精度での機器の電力制御が可能となり、作業者の快適性、仕事の高効率化を維持しつつ、より一層の省電力化および省エネルギー化を実現することができる。
すなわち、本実施例では、人間を検出するだけでなく、その人間が所有する機器、その人間が座る机の直上の照明機器、空調機、オフィス機器を個別に制御することができ、かつ一人一人の電力使用量を同時に把握することが可能となる。
従来技術では、ビル、オフィス、工場全体、オフィス全体の電力がいわゆる「見える化」を実現することができても、個人個人がどのように省電力をしたら良いか不明であり、全体の目標値を超える、供給電力量を超えるといった逼迫した状況でないと、省電力化を意識しにくいなどにより、継続的に進めることができないが、本実施例によれば、作業者の快適性、仕事の高効率化を維持しつつ、より一層の省電力化および省エネルギー化を実現することができる。
また、本実施例によれば、機器の自動制御においても、人と機器だけでなく、機器間の協調制御をすることにより、省電力をより向上させることができる。
(変形例1)
本実施例における機器制御から、人間の方向に応じたディスプレイ装置の電力制御を行わないように構成することができる。
本実施例における機器制御から、人間の方向に応じたディスプレイ装置の電力制御を行わないように構成することができる。
(変形例2)
本実施例における機器制御から、人間の方向に応じたディスプレイ装置の電力制御と、個人認識情報に連動したデスクトップ型PC本体やディスプレイ装置の電力制御を行わないように構成することができる。
本実施例における機器制御から、人間の方向に応じたディスプレイ装置の電力制御と、個人認識情報に連動したデスクトップ型PC本体やディスプレイ装置の電力制御を行わないように構成することができる。
(変形例3)
本実施例における機器制御に対して、起立状態、着座状態の他、さらに、起立状態、着座状態に相関関係のある姿勢を検出し、当該姿勢に基づいてディスプレイ装置の電力制御を行うように構成することができる。
本実施例における機器制御に対して、起立状態、着座状態の他、さらに、起立状態、着座状態に相関関係のある姿勢を検出し、当該姿勢に基づいてディスプレイ装置の電力制御を行うように構成することができる。
(変形例4)
制御対象領域である室内における人間の位置や姿勢を、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサの検知データに基づいて特定する例を説明したが、監視カメラ400が撮影した室内の画像に基づいて、人間の位置や姿勢を特定するように構成してもよい。
制御対象領域である室内における人間の位置や姿勢を、加速度センサ、角速度センサおよび地磁気センサの検知データに基づいて特定する例を説明したが、監視カメラ400が撮影した室内の画像に基づいて、人間の位置や姿勢を特定するように構成してもよい。
以上のように、本実施形態に係る通信型タップ1は、実施例の機器制御システムにおけるタップ600として有効に適用することができる。上述したように、タップ600はオフィスの室内で使用されるため、組織変更や座席移動などに伴う室内のレイアウト変更などによって、タップ600の移設が比較的頻繁に行われる。このような状況において、ネットワーク機器が接続されるタップ600が移設されるたびに、ネットワーク機器を一旦オフィスの壁などに設けられたコンセントに接続して通信ネットワークを構築し、移設したタップ600のコンセント口を通電可能状態にした上でネットワーク機器の差し替えを行うのは、極めて煩雑な作業となる。本実施形態に係る通信型タップ1は、新たに商用電源に接続された際に、予め定められた通電条件を満足していればコンセント口が通電可能状態になるため、特に実施例のようなオフィス環境で使用されるタップ600に適用すると効果が大きい。
1(1A,1B,1C,1D) 通信型タップ
11 コンセント口
12 操作ボタン
13 第1スイッチ
14 第2スイッチ
15 電力計
16 通信部
21 位置検出部
22 領域記憶部
23 固有情報検出部
24 許可機器記憶部
25 状態記憶部
30A,30B,30C,30D 制御部
33 電源接続判定部
34A,34B,34C 条件判定部
35A,35B,35C,35D 初期状態制御部
50 外部装置
11 コンセント口
12 操作ボタン
13 第1スイッチ
14 第2スイッチ
15 電力計
16 通信部
21 位置検出部
22 領域記憶部
23 固有情報検出部
24 許可機器記憶部
25 状態記憶部
30A,30B,30C,30D 制御部
33 電源接続判定部
34A,34B,34C 条件判定部
35A,35B,35C,35D 初期状態制御部
50 外部装置
Claims (6)
- 外部装置から送信される制御信号に基づいて、電気機器が接続されるコンセント口を通電可能な状態と通電不可の状態とに切り替える通信型タップであって、
電源に接続された場合に、予め定められた通電条件を満たすか否かを判定し、前記通電条件を満たすと前記コンセント口を通電可能な状態にする制御部を備えることを特徴とする通信型タップ。 - 前記通電条件は、電源に接続されたときの前記通信型タップの位置が予め定られた領域内であるという条件であり、
前記通信型タップの位置を検出する検出部と、
前記領域を記憶する記憶部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記検出部が検出した位置と前記記憶部が記憶する前記領域とを照合して前記通電条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の通信型タップ。 - 前記通電条件は、前記コンセント口に接続される前記電気機器が予め定られた通電許可機器であるという条件であり、
前記電気機器の固有情報を検出する検出部と、
前記通電許可機器の固有情報を記憶する記憶部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記検出部が検出した固有情報と前記記憶部が記憶する固有情報とを照合して前記通電条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の通信型タップ。 - 前記通電条件は、前記制御信号を受信可能な状態であるという条件であることを特徴とする請求項1に記載の通信型タップ。
- 電源から切り離される直前の状態が通電可能な状態であったか否かを複数のコンセント口ごとに記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記通電条件を満たすと、電源から切り離される直前の状態が通電可能な状態であった前記コンセント口を通電可能な状態にすることを特徴とする請求項1に記載の通信型タップ。 - ユーザが操作可能な操作部をさらに備え、
前記操作部の操作に応じて、通電可能な状態の前記コンセント口に接続された前記電気機器に対する給電と給電遮断が切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の通信型タップ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022548802A (ja) * | 2019-09-23 | 2022-11-21 | スウィジェット コーポレーション | インテリジェント再構成可能電気デバイスのための方法およびデバイス |
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JPH11212683A (ja) * | 1998-01-23 | 1999-08-06 | Multi Link:Kk | テーブルタップ |
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