JP2014178407A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素回路の配線と電極との接続抵抗を適正に検証可能なTEGパターンを備えた電気光学装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】電気光学装置としての液晶装置100は、画素領域Eに設けられ、画素回路を有する複数の画素Pと、画素領域Eの周辺に設けられ、画素回路を駆動制御する周辺回路(走査線駆動回路102、サンプリング回路70)と、画素領域Eの近傍で該周辺回路と重ならない位置に設けられ、画素回路における配線と電極との接続抵抗を検証するためのTEGパターン80と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は電気光学装置及び電子機器に関する。詳しくは、電気光学装置における画素回路の機能を検証するためのTEGパターンの配置に関する。
電気光学装置として、スイッチング素子を有する画素回路が形成された素子基板と、対向基板との間に電気光学材料としての液晶が挟持されたアクティブ駆動型の液晶装置が知られている。
このような液晶装置における画素回路は、素子基板上において層間絶縁膜を挟んで積層された複数の配線層を用いて形成されている。また、配線層は必ずしも単一な導電材料によって構成されるわけではなく、異種の導電材料を重ねて配線層とすることもある。このような配線層において、配線が電気的に正常な状態で形成されたかどうかを実際に確かめることは、困難である。そこで、該配線が形成される配線層を用いて、電気的に検査が可能な検査用パターンを形成し、この検査用パターンを用いて該配線が電気的に正常か否かを検証する電気光学装置の製造方法が開示されている(特許文献1)。
一方で、液晶装置の表示領域において所望の電気光学特性を得るには、素子基板と対向基板とによって挟持される液晶の厚みのばらつきを抑える必要がある。素子基板は、上述したように複数の配線層を用いて画素回路が形成されるので、画素回路が形成された素子基板における層間絶縁膜の表面に凹凸が生じてしまう。これに関連して、層間絶縁膜の表面における凹凸を平坦にする基板平坦化法が開示されている(特許文献2)。
上記特許文献2の基板平坦化法によれば、研磨レートが低い画素領域やシール領域に対応する絶縁膜表面に凹部を刻設して、研磨工程における基板面内で均一な研磨レートを得ることができるとしている。なお、画素領域には上述した画素回路が形成されている。
特開2007−72039号公報 特開2000−340567号公報
上記特許文献1の電気光学装置の製造方法では、素子基板が複数面付けされた大型基板において、素子基板が単品加工された際に分断除去される領域に検査用パターンを形成することが好ましいとしている。したがって、上記特許文献1の電気光学装置の製造方法に上記特許文献2の基板平坦化法を適用して、素子基板の層間絶縁膜の表面を平坦化処理した後に検査用パターンを完成させると、画素領域を外れた平坦化し難い領域に検査用パターンが形成されることになる。つまり、素子基板における複数の配線層を用いた配線構造が画素回路と検査用パターンとで異なることになり、検査用パターンを用いた画素回路の配線の電気的な検証を適正に行うことができないおそれがあった。言い換えれば、素子基板において、どこに検査用パターンを設けるのが好ましいのか追求する必要があるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係わる電気光学装置は、第1基板と、前記第1基板の画素領域に設けられた画素回路と、前記第1基板の前記画素領域の周辺に設けられ、前記画素回路を駆動制御する周辺回路と、前記画素領域の近傍で前記周辺回路と重ならない位置に設けられ、前記画素回路における配線と電極との接続抵抗を検証するためのTEGパターンと、を備えたことを特徴とする。
第1基板上の画素回路が設けられた画素領域と周辺回路が設けられた領域とでは、第1基板上における層間絶縁膜の表面の凹凸の状態が異なり、とりわけトランジスターなどの素子が密集する周辺回路と画素領域との間に段差(以降、グローバル段差と言う)が生じ易い。グローバル段差が生じている部分にTEGパターンを設けると、画素領域における画素回路の配線と電極との電気的な接続状態とは異なったTEGパターンの配線構造となるため、画素回路における配線と電極との接続抵抗を適正に検証することができないおそれがある。
本適用例によれば、TEGパターンは、画素領域の近傍で周辺回路と重ならない位置に設けられているので、上記グローバル段差の影響を受け難く、画素回路における配線と電極との接続抵抗を適正に検証することが可能な電気光学装置を提供することができる。
なお、「TEG」は「Test Element Group」の略である。
[適用例2]上記適用例に係わる電気光学装置において、前記第1基板の前記画素領域の周辺に配置されたシール材と、前記シール材を介して前記第1基板に接着された第2基板と、を有し、前記TEGパターンは、前記シール材が配置された領域と前記画素領域との間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、TEGパターンはシール材が配置された領域に設けられないので、シール材によって第1基板と第2基板とを接着することに起因してTEGパターンにおける電気抵抗が変動することを避けることができる。
[適用例3]上記適用例に係わる電気光学装置において、前記画素回路は、トランジスターと、画素電極と、を含み、前記TEGパターンは、前記トランジスターと前記画素電極との接続抵抗を検証するために設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、トランジスターと画素電極との接続抵抗を適正に検証することが可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例4]上記適用例に係わる電気光学装置において、前記TEGパターンは、第1配線と、前記第1配線を覆う層間絶縁膜上に形成され、前記第1配線に電気的に接続された第2配線と、を含み、前記第2配線は、前記第1基板上において前記画素電極と同じ配線層に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2配線は画素電極と同じ配線層に形成されているので、第1配線から第2配線までの電気抵抗を計測することで、トランジスターと画素電極との接続抵抗を適正に検証することができる。
[適用例5]上記適用例に係わる電気光学装置において、前記層間絶縁膜を貫通して、前記トランジスターと前記画素電極とを電気的に接続させる第1コンタクト部、及び前記第1配線と前記第2配線とを電気的に接続させる第2コンタクト部の形状が柱状であって、柱状の前記第1コンタクト部及び前記第2コンタクト部における頭頂部の少なくとも一部が前記層間絶縁膜の表面に露出するように前記層間絶縁膜に研磨処理が施されていることを特徴とする。
この構成によれば、柱状の第2コンタクト部を介して電気的に接続された第1配線と第2配線の接続抵抗を検証することにより、同じく柱状の第1コンタクト部の接続における信頼性を検証することができる。
[適用例6]上記適用例に係わる電気光学装置において、前記第1基板上に2つの検査端子を有し、前記2つの検査端子の間に複数の前記TEGパターンが直列に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、1つのTEGパターンを用いて検証される場合に比べて、複数のTEGパターンにおける接続抵抗に基づいて検証される。したがって、個々のTEGパターンにおける接続抵抗の変化が小さくても累積されるため、検証の精度が向上する。
[適用例7]本適用例に係わる電子機器は、上記適用例の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、画素回路における配線と電極との電気的な接続を適正に検証可能な電気光学装置を備えているので、高い信頼性品質が実現された電子機器を提供することができる。
(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は(a)のH−H’線で切った液晶装置の構造を示す概略断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す回路図。 画素回路の電気的な構成を示す等価回路図。 液晶装置における画素の構造を示す概略断面図。 TEGパターンの形成領域を示す概略平面図。 (a)及び(b)はTEGパターンの電気的な構成を示す回路図。 TEGパターンの配線構造の一例を示す概略断面図。 (a)〜(e)はTEGパターンの形成方法を示す概略断面図。 (a)及び(b)は層間絶縁膜上のグローバル段差を示す概略断面図。 投射型表示装置の構成を示す概略図。 変形例のTEGパターンの配線構造を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1実施形態)
本実施形態では、電気光学装置として、薄膜トランジスターを画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
<液晶装置>
まず、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置について図1〜図4を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、図1(b)は図1(a)のH−H’線で切った液晶装置の構造を示す概略断面図、図2は液晶装置の電気的な構成を示す回路図、図3は画素回路の電気的な構成を示す等価回路図、図4は液晶装置における画素の構造を示す概略断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100は、対向配置された第1基板としての素子基板10及び第2基板としての対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10s及び対向基板20の基材20sは、透明な例えば石英基板やガラス基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外周に沿って配置されたシール材40を介して間隔をおいて接着され、その間隔に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層50を構成している。シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40の内側に複数の画素Pが配列した画素領域Eが設けられている。また、シール材40と画素領域Eとの間に画素領域Eを取り囲んで見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなる。なお、画素領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。また、図1では図示省略したが、画素領域Eにおいて複数の画素Pをそれぞれ平面的に区分する遮光部(ブラックマトリックス;BM)が対向基板20に設けられている。
素子基板10には、複数の外部接続用端子104が設けられている。複数の外部接続用端子104が配列した第1辺部に沿ったシール材40と該第1辺部との間にデータ線駆動回路101が設けられている。データ線駆動回路101と画素領域Eとの間であって、シール材40が配置された部分よりも内側にサンプリング回路70が設けられている。また、該第1辺部に対向する第2辺部に沿ったシール材40と画素領域Eとの間に検査回路103が設けられている。さらに、該第1辺部と直交し互いに対向する第3及び第4辺部に沿ったシール材40と画素領域Eとの間に走査線駆動回路102が設けられている。第2辺部に沿ったシール材40と検査回路103との間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、該第1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子104に接続されている。以降、該第1辺部に沿った方向をX方向とし、該第1辺部と直交し互いに対向する第3及び第4辺部に沿った方向をY方向として説明する。
データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、検査回路103、サンプリング回路70は、画素Pの画素回路を駆動制御する周辺回路である。画素回路、周辺回路については後述する。
図1(b)に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極15及びスイッチング素子である薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以降、TFTと呼称する)30と、信号配線と、これらを覆う配向膜18とが形成されている。また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。本発明における第1基板としての素子基板10は、少なくとも基材10sと、基材10s上に形成された画素電極15、TFT30、信号配線、配向膜18を含むものである。
対向基板20の液晶層50側の表面には、見切り部21と、これを覆うように成膜された平坦化層22と、平坦化層22を覆うように設けられた共通電極23と、共通電極23を覆う配向膜24とが設けられている。本発明における第2基板としての対向基板20は、少なくとも基材20sと、基材20s上に形成された見切り部21、共通電極23、配向膜24を含むものである。
見切り部21は、図1(a)に示すように画素領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103、サンプリング回路70と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの周辺回路に入射する光を遮蔽して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が画素領域Eに入射しないように遮蔽して、画素領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
共通電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極15を覆う配向膜18及び共通電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施された有機配向膜や、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。本実施形態では、配向膜18及び配向膜24として上記無機配向膜が採用されている。
このような液晶装置100は透過型であって、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最大となるノーマリーホワイトモードや、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最小となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。素子基板10と対向基板20とを含む液晶パネル110の光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
次に、図2及び図3を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。図2に示すように、液晶装置100は、素子基板10上の画素領域Eを囲む周辺領域に形成された、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、サンプリング回路70などの周辺回路(なお、図2では検査回路103の図示を省略した)と、複数の外部接続用端子104と、を有している。さらに、外部接続用端子104に接続された、データ線駆動回路101に電源(VDDX、VSSX)や駆動用の信号(DX、CLXなど)を供給するためのデータ線駆動回路用配線114、走査線駆動回路102に電源(VDDY、VSSY)や駆動用の信号(DY、CLYなど)を供給するための走査線駆動回路用配線121、画像信号(VID1〜VID6)をサンプリング回路70を介してデータ線6aに供給するための複数の画像信号線111などを含む複数の引き回し配線を有している。
データ線駆動回路101には、外部回路から外部接続用端子104及びデータ線駆動回路用配線114を介してXクロック信号CLX(及び反転Xクロック信号CLX)、及びX開始パルスDXが供給される。データ線駆動回路101は、X開始パルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX(及び反転Xクロック信号CLX)に基づくタイミングで、選択信号S1,S2,・・・,Snを順次生成して複数の選択信号供給線113にそれぞれ出力する。
走査線駆動回路102には、外部回路から外部接続用端子104及び走査線駆動回路用配線121を介してYクロック信号CLY(及び反転Yクロック信号CLY)、Y開始パルス信号DYが供給される。走査線駆動回路102は、これらの信号に基づいて走査信号G1,・・・,Gmを順次生成して複数の走査線3aにそれぞれ出力する。
サンプリング回路70は、Nチャネル型の片チャネル型TFT、もしくは相補型のTFTから構成されたサンプリングトランジスター(以降、S−TFTと称する)71を複数備えている。互いに隣り合う6本のデータ線6aがそれぞれ接続された6個のS−TFT71のゲートは1つに纏められて1本の選択信号供給線113に接続されている。つまりデータ線駆動回路101から各選択信号S1,S2,S3,・・・,Snが6個のS−TFT71を1つの単位(系列)として供給される。1つの単位(系列)を構成する6個のS−TFT71のソースには6本の画像信号線111のうちいずれかが接続配線112を経由して接続されている。S−TFT71のドレインにはデータ線6aが接続されている。サンプリング回路70は、選択信号S1,S2,S3,・・・,Snが入力されると、1つの単位(系列)を構成する6個のS−TFT71に対応するデータ線6aに選択信号S1,S2,S3,・・・,Snに応じて画像信号(VID1〜VID6)を順次供給する。
図2に示すように、液晶装置100には、前述したように、素子基板10の中央部分を占める画素領域Eに、マトリックス状に配列された複数の画素Pを有している。
図3に示すように、複数の画素Pには、それぞれ、画素電極15と当該画素電極15をスイッチング制御するためのTFT30と、保持容量16とが形成されている。画像信号(VID1〜VID6)が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。走査信号G1,・・・,Gmが供給される走査線3aが当該TFT30のゲートに接続されている。画素電極15と保持容量16の一方の電極がTFT30のドレインに接続されている。保持容量16の他方の電極は走査線3aと並行して配置された容量線3bに接続されている。
容量線3bは、図2に示すようにX方向において画素領域Eの外側まで引き出され、容量線3bの両端が走査線駆動回路102と画素領域Eとの間においてY方向に延在する一対の接続配線131に電気的に接続されている。一対の接続配線131のそれぞれは、対向基板20の角部に設けられた4つの上下導通部106のうちX方向において対峙する上下導通部106同士を電気的に接続する一対の接続配線132に電気的に接続されている。
一対の接続配線132同士は、上下導通部106と電気的に接続された対向基板20の共通電極23を介して電気的に接続される。さらに一対の接続配線132のうちの外部接続用端子104側に位置する接続配線132は、共通電位(LCCOM)が供給される外部接続用端子104に接続されている。つまり、容量線3bには、共通電位(LCCOM)が印加される。
サンプリング回路70の6個を1つの単位(系列)としたS−TFT71に供給される選択信号S1,S2,S3,・・・,Snは、この順に順次に供給してもよいし、隣り合う6本のデータ線6aに対応するS−TFT71に対して、系列ごとに供給するようにしてもよい。なお、図2に示すように、本実施形態においては、選択信号S1,S2,S3,・・・,Snは、6相にシリアル−パラレル展開された画像信号(VID1〜VID6)のそれぞれに対応して、6本のデータ線6aの組に対してグループ(系列)ごとに供給されるよう構成されている。画像信号(VID1〜VID6)の相展開数(即ち、シリアル−パラレル展開される画像信号の系列数)に関しては、6相に限られるものでなく、例えば、9相、12相、24相など、複数相に展開された画像信号が、その展開数に対応した数を一組としたデータ線6aの組に対して供給されるように構成してもよい。
走査線3aには走査線駆動回路102から所定のタイミングでパルス的に走査信号G1,・・・,Gmが、この順に順次印加される構成となっている。前述したように、画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されており、走査信号G1,・・・,GmによってTFT30が一定期間だけON状態となり、データ線6aから供給される画像信号(VID1〜VID6)が画素電極15に所定のタイミングで書き込まれる。
さらに、各画素Pに保持された画像信号(VID1〜VID6)がリークするのを防ぐために、画素電極15と共通電極23との間に形成される液晶容量と並列に保持容量16が付加されている。
画素電極15を介して液晶層50(図1(b)参照)に書き込まれた所定レベルの画像信号(VID1〜VID6)は、対向基板20に形成された共通電極23との間で一定期間保持される。液晶層50は印加される電圧レベルにより液晶分子の配向や秩序が変化して、液晶層50を透過する光が変調され、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素Pの単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少して暗表示となり、ノーマリーブラックモードであれば、各画素Pの単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加して明表示となり、全体として液晶装置100からは画像信号(VID1〜VID6)に応じたコントラストをもつ表示光が射出され、表示が行われる。なお、画像信号(VID1〜VID6)は、液晶層50を交流駆動するために共通電位(LCCOM)に対して正の極性を有する電位パルスと負の極性を有する電位パルスとが組み合わされて構成される。上記のような液晶装置100の駆動方式は相展開駆動方式と呼ばれている。なお、液晶装置100の駆動方式は、相展開駆動方式に限定されるものではない。
また、周辺回路は、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、検査回路103、サンプリング回路70以外に、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を上記画像信号(VID1〜VID6)に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
図2に戻り、素子基板10には、X方向に延在して設けられたサンプリング回路70の両端側にTEGパターン80が設けられている。TEGパターン80は、X方向に配列する複数の外部接続用端子104の両端側に設けられた2つの検査端子(TEG)に電気的に接続されている。TEGパターン80は、図3に示した画素Pの画素回路の配線と電極との接続抵抗を検証するために、画素領域Eの近傍に設けられている。なお、TEGパターン80に引き回し配線を介して接続される2つの検査端子(TEG)のうちの一方は、共通電位(LCCOM)が供給される外部接続用端子104と兼用する構成としてもよい。
次に、画素Pの構造について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、素子基板10の基材10s上には、まず走査線3aが形成される。走査線3aは、例えばAl(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)などの金属、あるいはこれらの金属のうちの少なくとも1つを用いた合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、ナイトライド、あるいはこれらが積層されたものを用いることができ、遮光性を有している。
走査線3aを覆うように例えば酸化シリコンなどからなる下地絶縁膜11aが形成され、下地絶縁膜11a上に島状に半導体層30aが形成される。半導体層30aは例えば多結晶シリコン膜からなり、不純物イオンが注入されて、第1ソース・ドレイン領域30s、接合領域30e、チャネル領域30c、接合領域30f、第2ソース・ドレイン領域30dを有するLDD(Lightly doped Drain)構造が形成されている。
半導体層30aを覆うようにゲート絶縁膜11bが形成される。さらにゲート絶縁膜11bを挟んでチャネル領域30cに対向する位置にゲート電極30gが形成される。
ゲート電極30gとゲート絶縁膜11bとを覆うようにして第1層間絶縁膜11cが形成され、半導体層30aのそれぞれの端部と重なる位置にゲート絶縁膜11b、第1層間絶縁膜11cを貫通する2つのコンタクトホールCNT1,CNT2が形成される。
そして、2つのコンタクトホールCNT1,CNT2を埋めると共に第1層間絶縁膜11cを覆うようにAl(アルミニウム)やその合金などの遮光性の導電部材料を用いて導電膜を成膜し、これをパターニングすることにより、コンタクトホールCNT1を介して第1ソース・ドレイン領域30sに繋がるソース電極31ならびにデータ線6aが形成される。同時にコンタクトホールCNT2を介して第2ソース・ドレイン領域30dに繋がるドレイン電極32(中継電極6b)が形成される。
次に、データ線6a及び中継電極6bと第1層間絶縁膜11cを覆って第2層間絶縁膜12が形成される。第2層間絶縁膜12は、例えばシリコンの酸化物や窒化物からなり、TFT30が設けられた領域を覆うことによって生ずる表面の凹凸を平坦化する平坦化処理が施される。平坦化処理の方法としては、例えば化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)やスピンコート処理などが挙げられる。
第2層間絶縁膜12を覆うように導電膜が形成され、これをデータ線6aに沿って複数の画素Pに跨るようにパターニングすることにより、下容量電極16aが形成される。
下容量電極16aのうち、後に形成される誘電体膜16cを介して上容量電極16bと対向する部分の外縁部を覆うようにスペーサー絶縁膜13が形成される。また、スペーサー絶縁膜13の形成時に、下容量電極16aのうちコンタクト部CNT4と重なる部分には柱状の絶縁部13bが形成される。
スペーサー絶縁膜13及び柱状の絶縁部13bを覆うと共に、下容量電極16aを覆って誘電体膜16cが成膜される。誘電体膜16cとしては、シリコン窒化膜や、酸化ハウニュウム(HfO2)、アルミナ(Al23)、酸化タンタル(Ta25)などの単層膜、またはこれらの単層膜のうち少なくとも2種の単層膜を積層した多層膜を用いてもよい。
平面的に中継電極6bと重なる位置に第2層間絶縁膜12とスペーサー絶縁膜13と誘電体膜16cとを貫通するコンタクトホールCNT3が形成される。このコンタクトホールCNT3を被覆すると共に誘電体膜16cを覆う導電膜が形成され、これをパターニングすることにより、下容量電極16aに対向配置され、コンタクトホールCNT3を介して中継電極6bに繋がる上容量電極16bが形成される。
コンタクト部CNT4は、本発明における柱状の第1コンタクト部の一例であり、下容量電極16a上に形成された柱状の絶縁部13b及び誘電体膜16cを含む柱状構造体と、該柱状構造体の表面を覆う上容量電極16bとによって構成されている。
次に、上容量電極16bと誘電体膜16cとを覆う第3層間絶縁膜14が形成される。第3層間絶縁膜14も例えばシリコンの酸化物や窒化物からなり、表面にコンタクト部CNT4の頭頂部の少なくとも一部が露出するように例えばCMP処理が施されて形成される。
第3層間絶縁膜14を覆うようにITOなどの透明導電膜(電極膜)が成膜される。この透明導電膜(電極膜)をパターニングしてコンタクト部CNT4を介して上容量電極16bと繋がる画素電極15が形成される。
上述したように上容量電極16bはコンタクトホールCNT3及び中継電極6bを介してTFT30のドレイン電極32と電気的に接続すると共に、柱状のコンタクト部CNT4を介して画素電極15と電気的に接続している。つまり、画素電極15は柱状のコンタクト部CNT4と接することによって電気的にTFT30に接続される。所謂コンタクトホールを用いて画素電極15との接続を図る場合に比べて、柱状のコンタクト部CNT4を用いていることから、画素電極15の表面にはコンタクト部CNT4との接触に伴う凹凸が生じない。
下容量電極16aの本線部は走査線3aの延在方向(X方向)において複数の画素Pに跨るように形成され、等価回路(図3参照)における容量線3bとしても機能している。これにより、TFT30のドレイン電極32を介して画素電極15に与えられた電位を下容量電極16aと上容量電極16bとの間において保持することができる。
下容量電極16aを容量線3bとして機能させるため、本実施形態では電気抵抗の上昇を抑える積層構造が採用されている。具体的には、下容量電極16aは、例えば金属材料であるAl(アルミニウム)あるいはその合金などからなる第1電極層16a1と、例えばAl(アルミニウム)、Ti(チタン)、W(タングステン)などの金属のうちの少なくとも1つを含む合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、ナイトライド、あるいはこれらが積層された導電層である第2電極層16a2とが積層されたものである。
これに対して上容量電極16bは、下容量電極16aに比べて電気抵抗が高くてもよいので、他の層のパターニングに対して耐性を有する例えばTiのナイトライドなどが用いられている。
このように素子基板10の基材10s上には、複数の配線層が形成されており、本実施形態では、複数の配線層について、層間絶縁膜の符号を用いて次のように呼ぶこととする。下地絶縁膜11a、ゲート絶縁膜11b、第1層間絶縁膜11cを含む配線層を配線層11と呼ぶ。配線層11の代表的な配線や電極は走査線3a、ゲート電極30gである。第2層間絶縁膜12を含む配線層を配線層12と呼ぶ。配線層12の代表的な配線や電極はデータ線6aである。スペーサー絶縁膜13、柱状の絶縁部13b、誘電体膜16cを含む配線層を配線層13と呼ぶ。配線層13の代表的な配線や電極は下容量電極16a(容量線3b)である。同じく、第3層間絶縁膜14を含む配線層を配線層14と呼ぶ。配線層14の代表的な配線や電極は、上容量電極16b、画素電極15である。なお、配線層の呼び方はこれに限定されるものではない。
画素電極15を覆うように配向膜18が形成され、液晶層50を介して素子基板10に対向配置される対向基板20の共通電極23を覆うように配向膜24が形成される。前述したように、配向膜18,24は無機配向膜であって、酸化シリコンなどの無機材料を所定の方向から例えば斜め蒸着して柱状に成長したカラム18a,24aの集合体からなる。このような配向膜18,24に対して負の誘電異方性を有する液晶分子LCは、配向膜面の法線方向に対してカラム18a,24aの傾斜方向に3度〜5度のプレチルト角度θpを有して略垂直配向する。画素電極15と共通電極23との間に交流電位を与えて液晶層50を駆動することによって液晶分子LCは画素電極15と共通電極23との間に生ずる電界方向に傾くように挙動(振動)する。
前述したように、柱状のコンタクト部CNT4を用いていることから画素電極15の表面には凹凸が生じていない。したがって、画素電極15を覆う配向膜18の表面にも凹凸が生じないので、安定した液晶分子LCの配向状態が得られる。
次に、本実施形態のTEGパターン80について、図5〜図9を参照して説明する。
図5はTEGパターンの形成領域を示す概略平面図、図6(a)及び(b)はTEGパターンの電気的な構成を示す回路図、図7はTEGパターンの配線構造の一例を示す概略断面図、図8(a)〜(e)はTEGパターンの形成方法を示す概略断面図、図9(a)及び(b)は層間絶縁膜上のグローバル段差を示す概略断面図である。
TEGパターン80は、画素領域Eの近傍であって、周辺回路(サンプリング回路70、走査線駆動回路102、検査回路103)と重ならない領域、つまり図5に示すように、画素領域Eを囲む周辺領域の角部に位置する領域E1〜領域E4に形成することが好ましい。本実施形態では、X方向におけるサンプリング回路70の両端側であって、Y方向における走査線駆動回路102のサンプリング回路70側の領域E1と領域E2とにTEGパターン80を形成した。TEGパターン80は、素子基板10の第1辺部に配列した複数の外部接続用端子104の両端側に位置する検査端子107に電気的に接続されている。
図6(a)に示すように、TEGパターン80は、2つの検査端子107の間に引き回し配線81,82を介して直列に接続されたn個の抵抗(R1,R2,・・・,Rn)を含んで構成されている。抵抗の数nは例えば100個である。TEGパターン80は画素回路の配線と電極との接続抵抗を検証するためのものであるから、TEGパターン80は画素回路における配線構造と同じであることが好ましい。また、できるだけ多くの抵抗を含んで構成することが好ましい。複数の抵抗(R1,R2,・・・,Rn)が直列に接続されることから、1つ1つの抵抗における抵抗変化が累積されるので、わずかな抵抗変化も検出可能となる。
また、TEGパターン80はできるだけ多くの抵抗を含んで構成することが好ましいので、n個の抵抗(R1,R2,・・・,Rn)は、図6(a)に示すように直線的に接続することに限らず、図6(b)に示すように、蛇行させて直列に接続させてもよい。これによれば、前述したようにTEGパターン80が形成される領域E1〜領域E4の大きさが限られていたとしても、より多くの抵抗を設けることができる。
なお、TEGパターン80の電気抵抗は、2つの検査端子107の間に所定の電圧を印加して、2つの検査端子107間に流れる電流を計測し、2つの検査端子107間の電圧値と電流値とに基づいて検出される。
次に、図7〜図9を参照して、TEGパターン80の配線構造について説明する。
図7に示すように、素子基板10の基材10s上に、下地絶縁膜11a、ゲート絶縁膜11b、第1層間絶縁膜11cを形成する。第1層間絶縁膜11c上に引き回し配線81,82を形成する。引き回し配線81,82と第1層間絶縁膜11cを覆う第2層間絶縁膜12を形成する。すなわち、引き回し配線81,82は、前述した画素回路の配線層12においてデータ線6aを形成する工程で同時に形成することができる。引き回し配線81,82は本発明における第1配線に相当するものである。
第2層間絶縁膜12上に島状に孤立した複数の配線16dを形成する。複数の配線16dは、第2層間絶縁膜12上においてほぼ等間隔に配置され、前述した画素回路の配線層13において下容量電極16aを形成する工程で同時に形成することができる。以降の工程については、図8(a)〜(e)を参照して説明する。
図8(a)に示すように、複数の配線16dと第2層間絶縁膜12を覆う層間絶縁膜前駆体13aを形成する。層間絶縁膜前駆体13aの形成方法としては厚膜形成が可能な例えばプラズマCVD法を挙げることができる。層間絶縁膜前駆体13a上において複数の配線16dと重なる位置に例えばフォトリソグラフィ法により複数のレジストパターン90を形成する。そして、層間絶縁膜前駆体13aを例えばドライエッチングする。レジストパターン90が形成された部分ではドライエッチングの進行が遅れるので、図8(b)に示すように、複数の配線16dを覆う層間絶縁膜前駆体13aの部分に柱状の絶縁部13bが形成される。そして、ドライエッチングによって形成されたスペーサー絶縁膜13と柱状の絶縁部13bとを覆って誘電体膜16cを成膜する。
次に、図8(c)に示すように、第2層間絶縁膜12、スペーサー絶縁膜13、誘電体膜16cを貫通して引き回し配線81,82のそれぞれに達するコンタクトホール91,92を形成する。続いて、コンタクトホール91,92の内部を被覆すると共に誘電体膜16cを覆う導電膜を成膜してパターニングすることにより、配線16e、複数の配線16f、配線16gを形成する。配線16eは、コンタクトホール91の内部を被覆すると共に、誘電体膜16cを介して左端の柱状の絶縁部13bを覆って柱状のコンタクト部93を構成する。配線16gは、コンタクトホール92の内部を被覆すると共に、誘電体膜16cを介して右端の柱状の絶縁部13bを覆って柱状のコンタクト部97を構成する。配線16fは、誘電体膜16cで覆われた隣り合う柱状の絶縁部13bを覆って柱状のコンタクト部94,95を構成する。右端のコンタクト部97の隣には、この時点では電気的に独立し、配線16fにより隣り合うコンタクト部(図示省略)に電気的に繋がった柱状のコンタクト部96が存在する。つまり、両端の電気的に独立したコンタクト部93とコンタクト部97との間には、配線16fによって電気的に接続された隣り合うコンタクト部が、TEGパターン80を構成する抵抗の数に対応して複数形成される。このような柱状のコンタクト部93〜97の配線16d上における高さや大きさは、画素回路におけるコンタクト部CNT4(図4参照)とほぼ同じである。言い換えれば、コンタクト部93〜97は、本発明における第2コンタクト部に相当するものであり、画素回路のコンタクト部CNT4と同じ構造となるように形成する。配線16e,16f,16gは、前述した画素回路の配線層14において上容量電極16bを形成する工程で同時に形成することができる。
次に、図8(d)に示すように、コンタクト部93〜97と誘電体膜16cとを覆う層間絶縁膜前駆体14aを形成する。層間絶縁膜前駆体14aの形成方法は、層間絶縁膜前駆体13aと同じで例えばプラズマCVD法を用いることができる。そして、層間絶縁膜前駆体14aの表面に研磨処理(CMP処理)を施す。研磨処理工程では、柱状のコンタクト部93〜97における頭頂部の少なくとも一部が露出するように研磨処理を行う。これにより、表面にコンタクト部93〜97の頭頂部が露出した第3層間絶縁膜14が形成される。
次に、図8(e)に示すように、第3層間絶縁膜14の表面を覆う透明導電膜(ITO、IZOなど)を成膜してパターニングすることにより、隣り合うコンタクト部に接する複数の配線83を形成する。配線83は、前述した画素回路の配線層14において画素電極15を形成する工程で同時に形成することができる。配線83は、本発明における第2配線に相当するものであり、ほぼ等間隔で配置され隣り合うコンタクト部と接するように形成される。
図7あるいは図8(e)において、引き回し配線81に対してコンタクトホール91とコンタクト部93を介して電気的に接続された左端の配線83は、TEGパターン80における抵抗R1(図6参照)として機能する。左端の配線83にコンタクト部94を介して電気的に接続した配線16fは、TEGパターン80における抵抗R2(図6参照)として機能する。引き回し配線82に対してコンタクトホール92とコンタクト部97を介して電気的に接続された右端の配線83は、TEGパターン80における抵抗Rn(図6参照)として機能する。他の抵抗R3〜Rn−1は、前述した抵抗R2と同様に隣り合うコンタクト部を電気的に繋ぐ配線16fと該コンタクト部に接続された配線83とによって構成される。
第3層間絶縁膜14には、前述したように研磨処理が施されているものの、図5に示したA−A’線に沿った第3層間絶縁膜14の表面は、図9(a)に示すように、画素領域Eを挟んだ領域E5が盛り上がった形状となる。領域E5には、図5に示すように周辺回路である走査線駆動回路102が形成されている。画素領域Eには複数の画素Pに対応してTFT30を含む画素回路が形成されている。領域E5における走査線駆動回路102を構成するところの薄膜トランジスターやこれに繋がる配線の配置密度の方が画素領域EにおけるTFT30や信号配線の配置密度よりも高いことにより、研磨処理工程での研磨レートに違いが生じて、このような凹凸が生ずる。画素P単位に生ずる凹凸に対してこのような素子基板10の全体に亘る凹凸をグローバル段差と呼ぶ。
一方、TEGパターン80は、図5に示したように周辺回路と重ならない領域E1〜領域E4(本実施形態では、領域E1と領域E2)に形成される。例えば、領域E2を通過するB−B’線で切った第3層間絶縁膜14の表面は、図9(b)に示すように、画素領域Eから離れるに従って膜厚が徐々に減少した状態となる。このような第3層間絶縁膜14の膜厚の変化は、領域E2に薄膜トランジスターやこれに繋がる配線などが形成されていないため、領域E2における配線パターン密度が低下して研磨レートが速まることによるものである。
図9(b)に示すように、TEGパターン80は画素領域Eの近傍の領域E2に形成されているので、第3層間絶縁膜14の平均膜厚が画素領域Eとほぼ同じである。したがって、図7に示したTEGパターン80の配線構造は、図4に示した画素回路の配線構造とほぼ同じとなる。よって、2つの検査端子107(図6参照)間のTEGパターン80の電気抵抗を計測することによって、画素回路における配線と電極との接続抵抗が適正な状態となっているか否かを検証することができる。
とりわけ、図4に示したように、画素回路におけるTFT30のドレイン電極32と画素電極15との接続抵抗は、コンタクトホールCNT3よりも画素電極15に接する柱状のコンタクト部CNT4の接続抵抗によって支配される。それは、第3層間絶縁膜14に研磨処理を施すことで、第3層間絶縁膜14の表面にコンタクト部CNT4の頭頂部を露出させて画素電極15と接触させるためであり、研磨処理の状態で該頭頂部の露出量が左右されて、画素電極15との接触抵抗がばらつくからである。
画素回路におけるコンタクト部CNT4と画素電極15との接続抵抗を適正に反映させる観点から、画素領域Eにおける第3層間絶縁膜14の平均膜厚と、TEGパターン80が設けられる領域E1〜領域E4における第3層間絶縁膜14の平均膜厚との差は、画素領域Eにおける第3層間絶縁膜14の平均膜厚の25%以下とすることが好ましい。
本実施形態によれば、TEGパターン80は、画素領域Eの近傍で周辺回路と重ならない領域E1,E2に配置され、画素回路の配線構造とほぼ同じになっている。ゆえに、TEGパターン80における抵抗(R1,R2,・・・,Rn)の接続抵抗は、画素回路における画素電極15とコンタクト部CNT4との接続抵抗が適正に反映される。すなわち、2つの検査端子107間に接続されたTEGパターン80の電気抵抗を計測することで、画素回路におけるTFT30のドレインと画素電極15との接続抵抗を適正に検証することができる。
具体的には、素子基板10におけるTEGパターン80の上記電気抵抗のデータと、当該素子基板10を用いた液晶装置100の点灯検査結果のデータ(画素回路の動作における良品及び不良品のデータ)とを関連付けて蓄積しておく。これにより、素子基板10を製造した段階でTEGパターン80の電気抵抗を計測すれば、素子基板10を用いて液晶装置100を組み立てなくても画素回路の不具合を検出することができる。
(第2実施形態)
<電子機器>
次に、電子機器としての投射型表示装置について、図10を参照して説明する。図10は投射型表示装置の構成を示す概略図である。
図10に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100の色光の入射側と射出側とにクロスニコルに配置された一対の偏光素子が隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投射型表示装置1000によれば、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、液晶装置100を用いているので、画素回路における配線と電極との電気的な接続信頼性が確保され、所望の表示状態が安定的に得られる投射型表示装置1000を提供することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)素子基板10におけるTEGパターン80の配線構造は、柱状のコンタクト部93〜97を含む構成に限定されない。図11は変形例のTEGパターンの配線構造を示す概略断面図である。詳しくは、第1実施形態で示した図7に対応する断面図である。したがって、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示すように、変形例のTEGパターン80Pは、第2層間絶縁膜12上に形成された配線16h、複数の配線16j、配線16kを有する。これらの配線16h,16j,16kはほぼ等間隔で配置され、下容量電極16a(図4参照)を形成する工程と同じ工程で形成されたものである。配線16hはコンタクトホール91の内部を被覆して引き回し配線81に電気的に接続されている。配線16kはコンタクトホール92の内部を被覆して引き回し配線82に電気的に接続されている。
これらの配線16h,16j,16kを覆ってスペーサー絶縁膜13と誘電体膜16cが形成される。さらに、スペーサー絶縁膜13及び誘電体膜16cを貫通して配線16h,16kの端部と、複数の配線16jのそれぞれの両端部とに接する柱状プラグ93p,94p,95p,96p,97pが形成される。柱状プラグ93p,94p,95p,96p,97pは、導電性の例えば金属やその合金などからなる。柱状プラグ93p,94p,95p,96p,97pと誘電体膜16cを覆う層間絶縁膜前駆体14a(図8(d)参照)が形成される。また、層間絶縁膜前駆体14aに研磨処理を施して、柱状プラグ93p,94p,95p,96p,97pの頭頂部が表面に露出した第3層間絶縁膜14が形成される。第3層間絶縁膜14上には、隣り合う柱状プラグと接する配線83が複数形成される。つまり、変形例のTEGパターン80Pは、第1実施形態のTEGパターン80における柱状のコンタクト部93〜97を導電性の柱状プラグ93p〜97pに置き換えたものである。
なお、TEGパターン80は、柱状のコンタクト部や柱状プラグに限定されず、所謂コンタクトホールの構成を採用してもよい。当然ながらこれらのコンタクト部の構成は、画素回路における配線と電極とを繋ぐコンタクト部の構成と同一であることが好ましい。
さらには、TEGパターン80は、画素回路におけるコンタクト部CNT4と画素電極15との接続抵抗を検証するものであることに限定されず、例えばTFT30のドレイン配線と、蓄積容量の容量電極との接続抵抗を検証するものであってもよい。
(変形例2)上記第1実施形態では、TEGパターン80を画素領域Eの近傍であって周辺回路と重ならない領域E1及び領域E2にそれぞれ独立して設けたが、これに限定されない。例えば、図5の領域E1〜領域E4のそれぞれにTEGパターン80を形成する。領域E1〜領域E4のそれぞれに形成されたTEGパターン80を直列に接続させてもよい。これにより、画素領域Eを囲む4隅に対応して形成され、直列に接続された多くの抵抗(例えば1つの領域に100個の抵抗を形成すると、TEGパターン80の抵抗の数が400個となる)を含む配線構造となるので、画素回路における配線と電極との接続抵抗をより精度よく検証が可能なTEGパターン80とすることができる。
(変形例3)上記第1実施形態におけるTEGパターン80を適用可能な電気光学装置は、透過型の液晶装置100に限定されない。例えば、反射型の液晶装置にも適用可能である。また、液晶装置に限らず、画素Pごとに発光素子を備えた有機エレクトロルミネッセンス装置にも適用することができる。
(変形例4)電気光学装置としての液晶装置100が適用される電子機器は、上記第2実施形態の投射型表示装置1000に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、または電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部に適用することができる。
10…第1基板としての素子基板、14…第3層間絶縁膜、15…画素電極、20…第2基板としての対向基板、30…トランジスターとしてのTFT、40…シール材、70…サンプリング回路、80,80P…TEGパターン、81,82…第1配線としての引き回し配線、83…第2配線としての配線、93,94,95,96,97…第2コンタクト部としてのコンタクト部、100…電気光学装置としての液晶装置、101…データ線駆動回路、102…走査線駆動回路、103…検査回路、107…検査端子、1000…電子機器としての投射型表示装置、CNT4…第1コンタクト部としてのコンタクト部、E…画素領域、P…画素。

Claims (7)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板の画素領域に設けられた画素回路と、
    前記第1基板の前記画素領域の周辺に設けられ、前記画素回路を駆動制御する周辺回路と、
    前記画素領域の近傍で前記周辺回路と重ならない位置に設けられ、前記画素回路における配線と電極との接続抵抗を検証するためのTEGパターンと、を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1基板の前記画素領域の周辺に配置されたシール材と、
    前記シール材を介して前記第1基板に接着された第2基板と、を有し、
    前記TEGパターンは、前記シール材が配置された領域と前記画素領域との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記画素回路は、トランジスターと、画素電極と、を含み、
    前記TEGパターンは、前記トランジスターと前記画素電極との接続抵抗を検証するために設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記TEGパターンは、第1配線と、前記第1配線を覆う層間絶縁膜上に形成され、前記第1配線に電気的に接続された第2配線と、を含み、
    前記第2配線は、前記第1基板上において前記画素電極と同じ配線層に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 前記層間絶縁膜を貫通して、前記トランジスターと前記画素電極とを電気的に接続させる第1コンタクト部、及び前記第1配線と前記第2配線とを電気的に接続させる第2コンタクト部の形状が柱状であって、
    柱状の前記第1コンタクト部及び前記第2コンタクト部における頭頂部の少なくとも一部が前記層間絶縁膜の表面に露出するように前記層間絶縁膜に研磨処理が施されていることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1基板上に2つの検査端子を有し、
    前記2つの検査端子の間に複数の前記TEGパターンが直列に接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016099491A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置および電子機器

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