JP2014178351A - 潤滑剤供給装置、プロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法 - Google Patents

潤滑剤供給装置、プロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法 Download PDF

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薫 吉野
Ryota Goto
良太 後藤
Satoshi Hatori
聡 羽鳥
Hiromichi Ninomiya
弘道 二宮
Nobuyuki Taguchi
信幸 田口
Yasuji Kuboshima
康仁 久保嶋
Naohiro Kumagai
直洋 熊谷
Shinichi Kawahara
真一 川原
Nobuo Kuwabara
延雄 桑原
Hideyasu Seki
秀康 関
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Abstract

【課題】潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能な潤滑剤供給装置を提供する。
【解決手段】潤滑剤60と、潤滑剤60を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材61と、潤滑剤60を潤滑剤供給部材61へ押圧するように付勢力を与える弾性体66とを備えた潤滑剤供給装置において、弾性体66の端部を支持する支持部材65を、弾性体66の付勢方向に移動可能に構成し、支持部材65を、弾性体66の付勢方向に渡って異なる位置で保持する複数の保持部91a,91bを設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、潤滑剤供給装置、潤滑剤供給装置を備えるプロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置において、潤滑剤を潤滑剤供給装置によって感光体や中間転写ベルト等に供給し、これらのクリーニング性や転写性の向上、長寿命化などを図ることが行われている。
潤滑剤供給装置は、例えば、潤滑剤供給対象である感光体等と固形の潤滑剤との間に配設されたブラシローラによって、潤滑剤を削り取り、その削り取った潤滑剤を感光体等の表面に供給(塗布)するように構成されている(特許文献1参照)。また、潤滑剤は、バネ等の押圧手段によってブラシローラ側へ押圧されており、潤滑剤が削り取られて消耗しても、潤滑剤は常にブラシローラに接触した状態で保持されるようになっている。
ブラシローラによる潤滑剤供給量は、潤滑剤をブラシローラに押圧する押圧力によって変動するが、ブラシローラの回転速度によっても異なってくる。一般に、ブラシローラの回転速度が遅くなると、ブラシローラによる潤滑剤の削れ量が低下するため、潤滑剤供給量も低下する。例えば、ブラシローラの駆動源と感光体の駆動源に共通の駆動源を用いた場合、感光体の線速が異なる機種では、ブラシローラの回転速度も異なってくるため、機種ごとに適正な押圧力を個別に設定しなければならない。
また、カラー画像形成装置においては、ブラック画像を形成する作像ユニットとカラー画像を形成する作像ユニットとの帯電方式の違いによって、必要な潤滑剤供給量が異なる場合がある。この場合は、ブラック画像用の作像ユニットとカラー画像用の作像ユニットとで、押圧力を個別に設定する必要がある。
しかしながら、従来の潤滑剤供給装置の構成では、簡単に押圧力を変更して対応することはできなかった。そのため、画像形成装置の機種や作像ユニットごとに押圧力の異なる押圧手段を複数種類用意しておく必要があり、部品の在庫管理や組み付け作業等が複雑化するといった問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑み、潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能な潤滑剤供給装置、潤滑剤供給装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置において、前記弾性体の端部を支持する支持部材を、前記弾性体の付勢方向に移動可能に構成し、前記支持部材を、前記弾性体の付勢方向に渡って異なる位置で保持する複数の保持部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、支持部材を別の保持部に移動させるだけで、潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することができる。これにより、適正な押圧力の調整作業が簡便になり、作業効率が向上する。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置が備えるプロセスユニットの概略構成図である。 本実施形態に係る潤滑剤供給装置の概略構成図であり、潤滑剤の長手方向と供給ローラに対する潤滑剤の押圧方向の両方向に対して直交する方向から見た正面図である。 (a)は、一方の保持部で支軸を保持した状態を示す図、(b)は、他方の支持部で支軸を保持した状態を示す図である。 溝の構成を示す図である。 溝の変形例を示す図である。 ケースを長手方向に沿って切断し、その断面を上方から見た断面平面図である。 孔部の構成を示す図である。 3つ保持部を設けた溝を示す図である。 他の構成の潤滑剤供給装置に本発明を適用した場合の実施形態を示す図である。 前記他の構成の潤滑剤供給装置の外観斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図、図2は、本実施形態に係る画像形成装置が備えるプロセスユニット(作像ユニット)の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成装置本体100に対して着脱可能に構成された作像ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを備える。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。
図2に示すように、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電する帯電装置3と、感光体2上にトナー画像を形成する現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング装置5と、感光体2の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置6とを備えている。
帯電装置3は、感光体2に対向して配設された帯電部材としての帯電ローラ30と、帯電ローラ30に当接するように配置されたクリーニングローラ31とを備える。
現像装置4は、現像剤であるトナーを収容する現像ケース40と、表面にトナーを担持する現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像ローラ41上のトナー量を規制する規制部材としての現像ブレード42と、現像ケース40内のトナーを現像ローラ41に搬送する搬送部材としての2つの搬送スクリュー43,44とを備える。現像ローラ41は、現像ケース40に形成された開口を通して感光体2に対向するように配設されている。
クリーニング装置5は、感光体2に当接して感光体2上の残留トナーを除去するクリーニングブレード50と、除去されたトナーを図示していない廃トナーボトルへ搬送する廃トナー搬送コイル51とを備える。
潤滑剤供給装置6は、潤滑剤60と、潤滑剤60を潤滑剤供給対象である感光体2へ供給する潤滑剤供給部材としての供給ローラ61と、潤滑剤60を供給ローラ61へ押圧する押圧手段62と、潤滑剤60及び押圧手段62を収容するケース63と、感光体2へ供給された潤滑剤を均一な薄層に均す潤滑剤均し部材としての均しブレード64とを備える。供給ローラ61は、感光体2の表面に接触しており、その接触部において感光体2の表面移動方向に対して逆方向(カウンタ方向)に表面移動するように回転可能となっている。また、供給ローラ61は、表面に多数の繊維を配設したブラシローラでもよいし、発泡ポリウレタンから成るウレタンローラなどでもよい。
潤滑剤60は、固形状であり、主としてステアリン酸亜鉛で形成されている。詳しくは、潤滑剤60は、ステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶解したもので、塗りすぎによる副作用がなく、充分な潤滑性があるものが好適である。ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。従って、感光体2の表面を低摩擦係化することができる。 すなわち、せん断力を受けて均一に感光体2の表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体2の表面を覆うことが可能である。
なお、潤滑剤60としては、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチュウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸基を有するものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸バリウム、オレイン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物や、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸バリウム、パルチミン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物を使用してもよい。他にも、脂肪酸基として、カプリル酸、リノレン酸、コリノレン酸等を使用することができる。さらに、カンデリラワックス、カンルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、おおば油、みつろう、ラノリン等のワックスを使用することもできる。 これらは有機系の固形潤滑剤となりやすく、トナーとの相性が良い。また、有機系の潤滑剤以外に、上記した脂肪酸基に少なくとも無機系潤滑剤の窒化ホウ素を混合して形成されたものを用いることもできる。
ここで、図1に戻って、画像形成装置の全体構成の説明を続ける。
画像形成装置本体100には、複数のトナーボトル7が着脱可能となっている。各トナーボトル7には、異なる色のトナーが収容されており、図示しないトナー移送管を介してトナーボトル7内のトナーが対応する現像装置4へ移送されるようになっている。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、感光体2の表面を露光する露光装置8が設けられている。露光装置8からは、各感光体2へレーザ光L(図2参照)が照射されるようになっている。
一方、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、転写装置9が配設されている。転写装置9は、転写体としての無端状のベルトから成る中間転写ベルト10と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11と、二次転写手段としての二次転写ローラ12を備える。中間転写ベルト10は、複数の支持ローラによって張架されており、これらのうちの1つが駆動ローラとして回転駆動することにより、中間転写ベルト10は図の矢印に示す方向に回転するようになっている。
4つの一次転写ローラ11は、それぞれ中間転写ベルト10を介して感光体2に当接している。これにより、各感光体2と中間転写ベルト10とが互いに接触し、両者の間にトナー画像を転写するための一次転写ニップが形成されている。また、各一次転写ローラ11には、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
二次転写ローラ12は、中間転写ベルト10を介してそれを張架するローラの1つに当接している。これにより、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間にトナー画像を転写するための二次転写ニップが形成されている。また、二次転写ローラ12には、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。
また、画像形成装置本体100の上部には、原稿の画像情報を読み込む原稿読込部13と、原稿読込部13に原稿を搬送する原稿搬送部14とが設けられている。
一方、画像形成装置本体100の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ15や、給紙トレイ15から用紙Pを給送する給紙ローラ16等が設けてある。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。
また、画像形成装置本体100内には、用紙Pを給紙トレイ15から二次転写ニップを経て装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。この搬送路Rにおいて、給紙ローラ16の位置と二次転写ローラ12の位置との間には、タイミングローラ対であるレジストローラ対17が設けられている。また、搬送路Rにおいて、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置18が設けてある。さらに、搬送路Rの終端には、用紙Pを装置外へ排出するための排紙ローラ対19が設けられている。また、画像形成装置本体100には、装置外に排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ20が設けられている。
以下、上記画像形成装置の作像動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体2が回転駆動され、帯電ローラ30によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。次いで、原稿読込部13で読み取った画像情報、あるいは、図示しないコンピュータ等から得られた画像情報に基づいて、露光装置8から各感光体2の帯電面にレーザ光Lが照射され、各感光体2上に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。
その後、感光体2上の静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。詳しくは、図2において、反時計回り回転する現像ローラ41に担持されたトナーが、現像ブレード42によって所定の厚さに規制された後、現像ローラ41と感光体2との間の現像領域に運ばれる。そして、この現像領域でトナーが感光体2上の静電潜像に静電的に移行して、当該静電潜像がトナー画像として可視像化される。
また、作像動作が開始されると、中間転写ベルト10が回転駆動される。そして、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体2の回転に伴い、感光体2上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト10の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。
一方、中間転写ベルト10に転写しきれなかった各感光体2上の残留トナーは、クリーニング装置5によって除去される。詳しくは、図2に示すクリーニングブレード50によって感光体2上の残留トナーが除去され、除去された残留トナーは、廃トナー搬送コイル51によって図示しない廃トナーボトルに搬送される。その後、回転する供給ローラ61によって潤滑剤が感光体2の表面に供給(塗布)され、均しブレード64によって感光体2上の潤滑剤が均一な厚さに均される。
また、画像形成装置の下部では、給紙ローラ16が回転駆動を開始し、給紙トレイ15から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ対17によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト10上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
そして、中間転写ベルト10の周回走行に伴って、中間転写ベルト10上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
その後、用紙Pは定着装置18へと搬送され、定着装置18によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ対19によって装置外へ排出され、排紙トレイ20上にストックされる。
以上の説明は、記録媒体にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
以下、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6について、さらに詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6の概略構成図であり、潤滑剤60の長手方向(図の左右方向)と供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧方向(図の下方向)の両方向に対して直交する方向から見た正面図である。
図3に示すように、本実施形態において、押圧手段62は、潤滑剤60を押圧する押圧部材としての一対のアーム部材65と、各アーム部材65を付勢する弾性体としてのバネ66とを備えている。各アーム部材65は、潤滑剤60の長手方向の中央を基準に互いに対称となるように配設されており、それぞれ、潤滑剤60を保持する長手状の潤滑剤保持部材68に設けられた支軸67を中心に図の矢印A方向に回動可能となっている。各バネ66は、アーム部材65間に掛け渡されており(連結されており)、このバネ66の付勢力で各アーム部材65の一端部側が引っ張られている。これにより、各アーム部材65の他端側がケース63に当接し、ケース63を押圧した状態で保持されている。そして、このケース63を押圧することによる反力を受けて、潤滑剤保持部材68及びこれに保持される潤滑剤60は、供給ローラ61側へ押圧されるようになっている。
図3(a)に示す状態から、潤滑剤60が消費され、その量が減ってくると、図3(b)に示すように、アーム部材65がバネ66の引張力により回動する。このように、潤滑剤60の消費に伴ってアーム部材65が回動することにより、潤滑剤60は供給ローラ61に対して押圧された状態で保持されるようになっている。
また、本実施形態では、アーム部材65に対するバネ66の引っ掛け部Bの位置を、アーム部材65が回動しても変位しにくい箇所、すなわち支軸67の近傍に設定している。このようにすることで、アーム部材65の回動前後における、引っ掛け部B同士の間隔D1,D2の変化が小さくなるため、潤滑剤60の消費に伴う押圧力の変動を極力小さくすることが可能である。
また、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6は、押圧手段62の押圧力を変更する押圧力変更手段70としての溝91を備えている。溝91は、潤滑剤保持部材68の長手方向の中央を基準に互いに対称となるように2つ形成されている。また、各溝91には、アーム部材65の支軸67が挿入されている。
支軸67は、図4(a)に示す溝91の一端部で保持された位置と、図4(b)に示す溝91の他端部で保持された位置との間で、溝91に沿って移動可能となっている。
図5に示すように、溝91は折り曲げられたような形状に形成されている。具体的には、図5中、溝91は、上側の一端部からバネ66の付勢方向Sとは反対方向に延び、そして、付勢方向Sと直交する方向(図の下方)に折れ曲がって、さらに、付勢方向Sに延びて下側の他端部に至るように形成されている。
上記のように形成された溝91において、その両端部は、支軸67をバネ66の付勢力に抗して保持する第1の保持部91a及び第2の91bとして機能する。また、両保持部91a,91b同士の間は、支軸67をガイドするガイド部91dとなっている。
なお、溝91の形状は、上記以外の形状であってもよい。
例えば、図6(a)に示すような、第2の保持部91bから第1の保持部91aへ向かって、バネ66の付勢方向Sと略直交する方向に折れ曲がった形状にしてもよい。あるいは、図6(b)に示すような、第2の保持部91bから第1の保持部91aへ向かって、バネ66の付勢方向Sと交差し、かつ、付勢方向Sへ斜めに折れ曲がった形状にすることも可能である。特に、上記図5や図6(b)に示す形状の場合は、第1の保持部91aから第2の保持部91bへ支軸67が移動する際に、バネ66の付勢方向Sと逆方向にせり上がった規制部91eが形成されているため、支軸67の不用意な移動を抑制できる。
第1の保持部91aと第2の保持部91bは、バネ66の付勢方向Sに渡って互いに異なる位置に配設されている。すなわち、第1の保持部91aと第2の保持部91bとでは、バネ66の端部を支持する支持部材としてのアーム部材65(支軸67)を、バネ66の付勢方向Sに渡って異なる位置で保持するようになっている。
これにより、図4(a)に示すように、各支軸67を第1の保持部91aで保持した場合と、図4(b)に示すように、各支軸67を第2の保持部91bで保持した場合とでは、支軸67同士の間隔W1,W2が異なるようになっている。この場合、第1の保持部91aで保持された支軸67同士の間隔W1よりも、第2の保持部91bで保持された支軸67同士の間隔W2が小さくなる。
支軸67を第1の保持部91aで保持した状態(図4(a)に示す状態)では、支軸67同士の間隔W1が大きくなるので、バネ66がより引張された状態で保持される。従って、この状態では、バネ66の引張力が大きくなり、各アーム部材65に与える付勢力も大きくなるので、供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧力が高い状態で保持される。
一方、支軸67を第2の保持部91bで保持した状態では、支軸67同士の間隔が小さくなるので、バネ66の引張状態が緩められる。その結果、各アーム部材65に与える付勢力が小さくなるので、供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧力も低下する。従って、支軸67を保持する位置を、第1の保持部91aから第2の保持部91bへ切り換えることで、簡単に押圧力を低下させることが可能である。
上述のように、潤滑剤供給装置においては、供給ローラの回転速度や作像ユニットの帯電方式などの構成の違いに応じて、潤滑剤を押圧する押圧力を異ならせる必要がある。しかしながら、本発明においては、構成の違いにかかわらず、プロセスユニットを製造する際に、全てのプロセスユニットにおいて、支軸67を第1の保持部91aで保持しておき、同じ押圧力(高い押圧力)に設定しておく。そして、潤滑剤供給装置を組み付けた後、あるいは、プロセスユニットの最終工程において、必要に応じて、支軸67を第2の保持部91bへ移動させ、押圧力を低減する。
例えば、潤滑剤供給装置を、供給ローラの回転線速が速い機種と遅い機種に搭載する可能性がある場合、潤滑剤供給装置を製造するにあたり、あらかじめ支軸67を第1の保持部91aで保持しておく。すなわち、潤滑剤供給装置がいずれの機種に搭載されるかにかかわらず、潤滑剤を押圧する押圧力を、回転速度の遅い機種に対応して、高い状態に設定しておく。そして、潤滑剤供給装置が回転速度の遅い機種に搭載される場合は、支軸67を移動させることなくそのまま搭載する。一方、潤滑剤供給装置が回転速度の速い機種に搭載される場合は、押圧力は低くてもよいので、支軸67を第2の保持部91bへ移動させ、押圧力を低減する。
なお、上記とは反対に、あらかじめ支軸67を第2の保持部91bで保持しておき、必要に応じて、支軸67を第1の保持部91aへ移動させるようにしてもよい。
また、支軸67の移動を、ブラック画像を形成する作像ユニットとカラー画像を形成する作像ユニットとの帯電方式の違いに応じて行ってもよい。あらかじめ支軸67を第1の保持部91aか第2の保持部91bのいずれかで保持しておき、帯電方式の違いによって必要な潤滑剤供給量が異なる場合、支軸67を他方の支持部へ移動させることで、適正な押圧力に変更することが可能である。
支軸67の移動操作は、プロセスユニット完成後においても、外部から可能であることが望ましい。例えば、潤滑剤供給装置6のケース63(図2参照)を外部から取り外し可能に構成しておくことで、プロセスユニット完成後に、支軸67を外部から移動させることが可能である。これにより、市場やユーザー先でも容易に押圧力を変更できるようになる。
また、図7に示すように、ケース63に孔部92を設け、この孔部92から支軸67を外部へ露出させてもよい。なお、図7は、ケース63を長手方向に沿って切断し、その断面を上方から見た断面平面図である。この場合、ケース63を取り外さずに、支軸67を溝91に沿って移動させることができるので、さらに移動操作が簡便となる。
また、この場合、図8に示すように、ケース63に設ける孔部92は、潤滑剤保持部材68が潤滑剤の消耗に伴って移動しても、支軸67を溝91に沿って移動させることができるように、溝91よりも大きい開口面積を有するように形成しておく必要がある。
また、図9に示すように、溝91を階段状に形成し、バネ66の付勢方向Sに渡って異なる位置に保持部を3つ(第1の保持部91a、第2の保持部91b、第3の保持部91c9)、あるいはそれ以上設けてもよい。この場合、より段階的な押圧力の調整が可能となる。
図10は、他の構成の潤滑剤供給装置に本発明を適用した場合の実施形態を示す図である。
図10に示す潤滑剤供給装置6は、上記図3に示す実施形態とは異なり、支軸67を保持する溝91を、潤滑剤保持部材68ではなく、ケース63に設けている。この実施形態では、バネ66の付勢力で各アーム部材65の一端部側が引っ張られることで、各アーム部材65の他端側が、潤滑剤保持部材68の潤滑剤60を保持する側とは反対側の面に当接して押圧するようになっている。それ以外は、図3に示す実施形態と同様の構成である。このような構成の潤滑剤供給装置6においても、支軸67を溝91に沿って移動させることで、簡単に押圧力を低下させることが可能である。
また、図11に示すように、ケース63に設けられた溝91から、支軸67を外部に露出させることで、外部から支軸67を移動操作することが可能である。また、この実施形態のように、溝91を、ケース63の側面等の、支軸67を上方から視認したり操作したりしやすい箇所に設けることで、支軸67を移動操作する際に、プロセスユニットを傾けたり、上下逆さまにしたりする必要がないので、操作性が向上する。特に、プロセスユニットの上面に現像装置4へトナーを補給するための補給口45が設けている場合は、補給口45からのトナー漏れも回避できる。
以上のように、本発明によれば、必要に応じて(供給ローラの回転速度や作像ユニットの帯電方式の違いなどに応じて)、弾性体(バネ)を支持する支持部材(アーム部材)を別の保持部に移動させるだけで、潤滑剤供給部材(供給ローラ)に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能である。これにより、適正な押圧力の調整作業が簡便になり、作業効率が向上する。
また、これまでは、画像形成装置の機種や作像ユニットごとに押圧力の異なる押圧手段を複数種類用意しておく必要があったが、本発明を採用することで、押圧手段を構成するバネ等の部品を共通化することができる。これにより、部品の在庫管理や組み付け作業等を簡素化でき、これらに要するコストを削減することができるようになる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。上述の実施形態では、本発明を、感光体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置に適用した場合を例に説明したが、中間転写ベルト等のベルト部材の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置に対しても、同様に本発明を適用可能である。また、本発明に係る潤滑剤供給装置を備える画像形成装置は、図1に示す画像形成装置に限らず、その他の複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
1Y,1C,1M,1Bk プロセスユニット
2 感光体
6 潤滑剤供給装置
60 潤滑剤
61 供給ローラ(潤滑剤供給部材)
62 押圧手段
63 ケース
65 アーム部材(支持部材)
66 バネ(弾性体)
67 支軸
70 押圧力変更手段
91 溝
91a 第1の保持部
91b 第2の保持部
91c 第3の保持部
91d ガイド部
特開2007−293240号公報

Claims (9)

  1. 潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置において、
    前記弾性体の端部を支持する支持部材を、前記弾性体の付勢方向に移動可能に構成し、
    前記支持部材を、前記弾性体の付勢方向に渡って異なる位置で保持する複数の保持部を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。
  2. 前記複数の保持部の間で前記支持部材をガイドするガイド部を設けた請求項1に記載の潤滑剤供給装置。
  3. 前記潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材を備え、
    前記潤滑剤保持部材に溝を形成し、当該溝により前記複数の保持部及び前記ガイド部を構成した請求項2に記載の潤滑剤供給装置。
  4. 前記潤滑剤及び前記弾性体を少なくとも収容するケースを備え、
    前記ケースに溝を形成し、当該溝により前記複数の保持部及び前記ガイド部を構成した請求項2に記載の潤滑剤供給装置。
  5. 前記支持部材の一部を前記ケースから外部へ露出させた請求項4に記載の潤滑剤供給装置。
  6. 前記弾性体の端部に連結されると共に、前記弾性体の付勢力により前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材に押圧する回動可能なアーム部材を備え、
    前記アーム部材の回動中心となる支軸を、前記溝に沿って移動可能に構成した請求項3から5のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置。
  7. 感光体と、前記感光体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置とを、少なくとも備え、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成されたプロセスユニットにおいて、
    前記潤滑剤供給装置として、請求項1から6のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置を備えたことを特徴とするプロセスユニット。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置と、前記潤滑剤供給対象としての感光体とを、少なくとも備え、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成されたプロセスユニットの製造方法において、
    前記弾性体の端部を支持する支持部材を、前記弾性体の付勢方向に渡って異なる位置に設けられた複数の保持部のうちのいずれかで保持し、
    前記潤滑剤供給装置の組み付け後に、必要に応じて、前記支持部材を他の前記保持部に移動させることを特徴とするプロセスユニットの製造方法。
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