JP2014178350A - 潤滑剤供給装置、プロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法 - Google Patents

潤滑剤供給装置、プロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法 Download PDF

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Hideyasu Seki
秀康 関
Naohiro Kumagai
直洋 熊谷
Kaoru Yoshino
薫 吉野
Ryota Goto
良太 後藤
Hiromichi Ninomiya
弘道 二宮
Nobuyuki Taguchi
信幸 田口
Yuta Azeyanagi
雄太 畔柳
Yasuji Kuboshima
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Abstract

【課題】潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能な潤滑剤供給装置を提供する。
【解決手段】潤滑剤と、潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、潤滑剤を潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体66とを備えた潤滑剤供給装置において、弾性体66に対して着脱可能であって、弾性体66に装着された状態で、装着されない状態とは弾性変形量を異ならせた状態で弾性体66を拘束する弾性体拘束部材81を備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、潤滑剤供給装置、潤滑剤供給装置を備えるプロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置において、潤滑剤を潤滑剤供給装置によって感光体や中間転写ベルト等に供給し、これらのクリーニング性や転写性の向上、長寿命化などを図ることが行われている。
潤滑剤供給装置は、例えば、潤滑剤供給対象である感光体等と固形の潤滑剤との間に配設されたブラシローラによって、潤滑剤を削り取り、その削り取った潤滑剤を感光体等の表面に供給(塗布)するように構成されている(特許文献1参照)。また、潤滑剤は、バネ等の押圧手段によってブラシローラ側へ押圧されており、潤滑剤が削り取られて消耗しても、潤滑剤は常にブラシローラに接触した状態で保持されるようになっている。
ブラシローラによる潤滑剤供給量は、潤滑剤をブラシローラに押圧する押圧力によって変動するが、ブラシローラの回転速度によっても異なってくる。一般に、ブラシローラの回転速度が遅くなると、ブラシローラによる潤滑剤の削れ量が低下するため、潤滑剤供給量も低下する。例えば、ブラシローラの駆動源と感光体の駆動源に共通の駆動源を用いた場合、感光体の線速が異なる機種では、ブラシローラの回転速度も異なってくるため、機種ごとに適正な押圧力を個別に設定しなければならない。
また、カラー画像形成装置においては、ブラック画像を形成する作像ユニットとカラー画像を形成する作像ユニットとの帯電方式の違いによって、必要な潤滑剤供給量が異なる場合がある。この場合は、ブラック画像用の作像ユニットとカラー画像用の作像ユニットとで、押圧力を個別に設定する必要がある。
しかしながら、従来の潤滑剤供給装置の構成では、簡単に押圧力を変更して対応することはできなかった。そのため、画像形成装置の機種や作像ユニットごとに押圧力の異なる押圧手段を複数種類用意しておく必要があり、部品の在庫管理や組み付け作業等が複雑化するといった問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑み、潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能な潤滑剤供給装置、潤滑剤供給装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置、並びにプロセスユニットの製造方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置において、前記弾性体に対して着脱可能であって、前記弾性体に装着された状態で、装着されない状態とは弾性変形量を異ならせた状態で前記弾性体を拘束する弾性体拘束部材を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、弾性体拘束部材を着脱するだけで、潤滑剤供給部材に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することができる。これにより、適正な押圧力の調整作業が簡便になり、作業効率が向上する。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置が備えるプロセスユニットの概略構成図である。 本実施形態に係る潤滑剤供給装置の概略構成図であり、潤滑剤の長手方向と供給ローラに対する潤滑剤の押圧方向の両方向に対して直交する方向から見た正面図である。 (a)は、弾性体拘束部材を装着した状態を示す図、(b)は、弾性体拘束部材を取り外した状態を示す図である。 弾性体拘束部材の外観斜視図である。 ケースに弾性体拘束部材の装着の有無を確認するための窓部を設けた構成を示す図である。 弾性体拘束部材の一部をケースから外部へ露出させた構成を示す図である。 ケースに外部から弾性体拘束部材を着脱するための孔部を設けた構成を示す図である。 プロセスユニットの誤装着を防止するための干渉部を設けた構成を示す図であり、(a)は、プロセスユニットを誤った箇所に装着しようとする場合の状態を示す図、(b)は、プロセスユニットを正規の箇所に装着しようとする場合の状態を示す図である。 図9(a)のX−X断面図である。 複数の弾性体拘束部材を装着した構成を示す図である。 他の構成の潤滑剤供給装置に本発明を適用した場合の実施形態を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図、図2は、本実施形態に係る画像形成装置が備えるプロセスユニット(作像ユニット)の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成装置本体100に対して着脱可能に構成された作像ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを備える。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。
図2に示すように、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電する帯電装置3と、感光体2上にトナー画像を形成する現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング装置5と、感光体2の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置6とを備えている。
帯電装置3は、感光体2に対向して配設された帯電部材としての帯電ローラ30と、帯電ローラ30に当接するように配置されたクリーニングローラ31とを備える。
現像装置4は、現像剤であるトナーを収容する現像ケース40と、表面にトナーを担持する現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像ローラ41上のトナー量を規制する規制部材としての現像ブレード42と、現像ケース40内のトナーを現像ローラ41に搬送する搬送部材としての2つの搬送スクリュー43,44とを備える。現像ローラ41は、現像ケース40に形成された開口を通して感光体2に対向するように配設されている。
クリーニング装置5は、感光体2に当接して感光体2上の残留トナーを除去するクリーニングブレード50と、除去されたトナーを図示していない廃トナーボトルへ搬送する廃トナー搬送コイル51とを備える。
潤滑剤供給装置6は、潤滑剤60と、潤滑剤60を潤滑剤供給対象である感光体2へ供給する潤滑剤供給部材としての供給ローラ61と、潤滑剤60を供給ローラ61へ押圧する押圧手段62と、潤滑剤60及び押圧手段62を収容するケース63と、感光体2へ供給された潤滑剤を均一な薄層に均す潤滑剤均し部材としての均しブレード64とを備える。供給ローラ61は、感光体2の表面に接触しており、その接触部において感光体2の表面移動方向に対して逆方向(カウンタ方向)に表面移動するように回転可能となっている。また、供給ローラ61は、表面に多数の繊維を配設したブラシローラでもよいし、発泡ポリウレタンから成るウレタンローラなどでもよい。
潤滑剤60は、固形状であり、主としてステアリン酸亜鉛で形成されている。詳しくは、潤滑剤60は、ステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶解したもので、塗りすぎによる副作用がなく、充分な潤滑性があるものが好適である。ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。従って、感光体2の表面を低摩擦係化することができる。 すなわち、せん断力を受けて均一に感光体2の表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体2の表面を覆うことが可能である。
なお、潤滑剤60としては、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチュウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸基を有するものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸バリウム、オレイン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物や、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸バリウム、パルチミン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物を使用してもよい。他にも、脂肪酸基として、カプリル酸、リノレン酸、コリノレン酸等を使用することができる。さらに、カンデリラワックス、カンルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、おおば油、みつろう、ラノリン等のワックスを使用することもできる。 これらは有機系の固形潤滑剤となりやすく、トナーとの相性が良い。また、有機系の潤滑剤以外に、上記した脂肪酸基に少なくとも無機系潤滑剤の窒化ホウ素を混合して形成されたものを用いることもできる。
ここで、図1に戻って、画像形成装置の全体構成の説明を続ける。
画像形成装置本体100には、複数のトナーボトル7が着脱可能となっている。各トナーボトル7には、異なる色のトナーが収容されており、図示しないトナー移送管を介してトナーボトル7内のトナーが対応する現像装置4へ移送されるようになっている。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、感光体2の表面を露光する露光装置8が設けられている。露光装置8からは、各感光体2へレーザ光L(図2参照)が照射されるようになっている。
一方、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、転写装置9が配設されている。転写装置9は、転写体としての無端状のベルトから成る中間転写ベルト10と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11と、二次転写手段としての二次転写ローラ12を備える。中間転写ベルト10は、複数の支持ローラによって張架されており、これらのうちの1つが駆動ローラとして回転駆動することにより、中間転写ベルト10は図の矢印に示す方向に回転するようになっている。
4つの一次転写ローラ11は、それぞれ中間転写ベルト10を介して感光体2に当接している。これにより、各感光体2と中間転写ベルト10とが互いに接触し、両者の間にトナー画像を転写するための一次転写ニップが形成されている。また、各一次転写ローラ11には、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
二次転写ローラ12は、中間転写ベルト10を介してそれを張架するローラの1つに当接している。これにより、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間にトナー画像を転写するための二次転写ニップが形成されている。また、二次転写ローラ12には、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。
また、画像形成装置本体100の上部には、原稿の画像情報を読み込む原稿読込部13と、原稿読込部13に原稿を搬送する原稿搬送部14とが設けられている。
一方、画像形成装置本体100の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ15や、給紙トレイ15から用紙Pを給送する給紙ローラ16等が設けてある。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。
また、画像形成装置本体100内には、用紙Pを給紙トレイ15から二次転写ニップを経て装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。この搬送路Rにおいて、給紙ローラ16の位置と二次転写ローラ12の位置との間には、タイミングローラ対であるレジストローラ対17が設けられている。また、搬送路Rにおいて、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置18が設けてある。さらに、搬送路Rの終端には、用紙Pを装置外へ排出するための排紙ローラ対19が設けられている。また、画像形成装置本体100には、装置外に排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ20が設けられている。
以下、上記画像形成装置の作像動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体2が回転駆動され、帯電ローラ30によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。次いで、原稿読込部13で読み取った画像情報、あるいは、図示しないコンピュータ等から得られた画像情報に基づいて、露光装置8から各感光体2の帯電面にレーザ光Lが照射され、各感光体2上に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。
その後、感光体2上の静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。詳しくは、図2において、反時計回り回転する現像ローラ41に担持されたトナーが、現像ブレード42によって所定の厚さに規制された後、現像ローラ41と感光体2との間の現像領域に運ばれる。そして、この現像領域でトナーが感光体2上の静電潜像に静電的に移行して、当該静電潜像がトナー画像として可視像化される。
また、作像動作が開始されると、中間転写ベルト10が回転駆動される。そして、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体2の回転に伴い、感光体2上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト10の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。
一方、中間転写ベルト10に転写しきれなかった各感光体2上の残留トナーは、クリーニング装置5によって除去される。詳しくは、図2に示すクリーニングブレード50によって感光体2上の残留トナーが除去され、除去された残留トナーは、廃トナー搬送コイル51によって図示しない廃トナーボトルに搬送される。その後、回転する供給ローラ61によって潤滑剤が感光体2の表面に供給(塗布)され、均しブレード64によって感光体2上の潤滑剤が均一な厚さに均される。
また、画像形成装置の下部では、給紙ローラ16が回転駆動を開始し、給紙トレイ15から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ対17によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト10上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
そして、中間転写ベルト10の周回走行に伴って、中間転写ベルト10上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
その後、用紙Pは定着装置18へと搬送され、定着装置18によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ対19によって装置外へ排出され、排紙トレイ20上にストックされる。
以上の説明は、記録媒体にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
以下、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6について、さらに詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6の概略構成図であり、潤滑剤60の長手方向(図の左右方向)と供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧方向(図の下方向)の両方向に対して直交する方向から見た正面図である。
図3に示すように、本実施形態において、押圧手段62は、潤滑剤60を押圧する押圧部材としての一対のアーム部材65と、各アーム部材65を付勢する弾性体としてのバネ66とを備えている。各アーム部材65は、潤滑剤60の長手方向の中央を基準に互いに対称となるように配設されており、それぞれ、潤滑剤60を保持する長手状の潤滑剤保持部材68に設けられた支軸67を中心に図の矢印A方向に回動可能となっている。各バネ66は、アーム部材65間に掛け渡されており、このバネ66の付勢力で各アーム部材65の一端部側が引っ張られている。これにより、各アーム部材65の他端側がケース63に当接し、ケース63を押圧した状態で保持されている。そして、このケース63を押圧することによる反力を受けて、潤滑剤保持部材68及びこれに保持される潤滑剤60は、供給ローラ61側へ押圧されるようになっている。
図3(a)に示す状態から、潤滑剤60が消費され、その量が減ってくると、図3(b)に示すように、アーム部材65がバネ66の引張力により回動する。このように、潤滑剤60の消費に伴ってアーム部材65が回動することにより、潤滑剤60は供給ローラ61に対して押圧された状態で保持されるようになっている。
また、本実施形態では、アーム部材65に対するバネ66の引っ掛け部Bの位置を、アーム部材65が回動しても変位しにくい箇所、すなわち支軸67の近傍に設定している。このようにすることで、アーム部材65の回動前後における、引っ掛け部B同士の間隔D1,D2の変化が小さくなるため、潤滑剤60の消費に伴う押圧力の変動を極力小さくすることが可能である。
また、本実施形態に係る潤滑剤供給装置6は、押圧手段62の押圧力を変更する押圧力変更手段70としての弾性体拘束部材81を備えている。
弾性体拘束部材81は、バネ66に対して着脱可能となっている。図4において、(a)が、弾性体拘束部材81を装着した状態を示す図、(b)が、弾性体拘束部材81を取り外した状態を示す図である。
弾性体拘束部材81は、装着された状態となると、装着されない状態とは弾性変形量を異ならせた状態でバネ66を拘束する。具体的に、図4(a)に示すように、バネ66に弾性体拘束部材81を装着した状態では、バネ66の中間側の部分66bが圧縮された状態で拘束される。一方、バネ66の両端側の部分66a,66bは、中間側の部分66bが圧縮されることにより、反対に、さらに引張された状態で保持される。すなわち、弾性体拘束部材81は、両端側の部分66aに対しては、さらに引張された状態で拘束する。
また、図4(b)に示すように、弾性体拘束部材81をバネ66から取り外した状態では、バネ66の中間側の部分66bの圧縮が解除される。これに伴い、両端側の部分66aの引張状態も緩められる。
図5に示すように、弾性体拘束部材81は、一対の拘束部81aと、これらを連結する連結部81bとを有する。一対の拘束部81aは、所定間隔をあけて互いに平行に配設されている。連結部81bは、一対の拘束部81aに対して略直交方向に配設されており、それらの同じ側の端部を連結している。また、各拘束部81aには、バネ66を挿通して保持するための保持孔81cが形成されている。さらに、各拘束部81aには、保持孔81cから拘束部81aの連結された端部とは反対側の端部に向かって延びる溝部81dが形成されている。この溝部81dを介して、バネ66を保持孔81cへ挿入又は離脱できるようにしている。
弾性体拘束部材81を装着するには、まず、指などでバネ66の中間側の部分66bを圧縮した状態にし、圧縮された状態の中間側の部分66bの両側を一対の拘束部81aで挟むように弾性体拘束部材81を装着する。これにより、中間側の部分66bの両端が一対の拘束部81aによって拘束され、中間側の部分66bが圧縮された状態で保持される。
また、本実施形態では、バネ66の中間側の部分66bと両端側の部分66a,66cとの間に、コイル状に巻かれていないストレート部66d,66e(図4参照)が設けてあり、このストレート部66d,66eに各拘束部81aを装着するようにしている。このように、ストレート部66d,66eを介して、中間側の部分66bと両端側の部分66a,66bとが分けられているため、拘束部81aを装着する位置が明確になり、正確な位置への装着を容易に行えるようになる。
図4(a)に示すように、バネ66に弾性体拘束部材81を装着した状態では、中間側の部分66bが圧縮された状態で保持されている。反対に、両端側の部分66a,66bは、さらに引張された状態で保持される。このように、弾性体拘束部材81を装着した状態では、バネ66の両端側の部分66aがさらに引張された状態となることで、弾性体拘束部材81を装着する前の状態よりも、引張力が増し、各アーム部材65に与える付勢力が大きくなる。その結果、弾性体拘束部材81を装着した状態では、装着していない状態よりも、供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧力が高い状態で保持される。
一方、図4(b)に示すように、弾性体拘束部材81を取り外すと、バネ66の中間側の部分66bの圧縮が解除されるため、これに伴い、両端側の部分66aの引張状態も緩められる。その結果、各アーム部材65に与える付勢力が小さくなり、供給ローラ61に対する潤滑剤60の押圧力が低下する。このように、弾性体拘束部材81を取り外すことで、簡単に押圧力を低下させることが可能である。
上述のように、潤滑剤供給装置においては、供給ローラの回転速度や作像ユニットの帯電方式などの構成の違いに応じて、潤滑剤を押圧する押圧力を異ならせる必要がある。しかしながら、本発明においては、構成の違いにかかわらず、プロセスユニットを製造する際に、全てのプロセスユニットにおいて、弾性体拘束部材81をバネ66に装着しておき、同じ押圧力(高い押圧力)に設定しておく。そして、潤滑剤供給装置を組み付けた後、あるいは、プロセスユニットの最終工程において、必要に応じて、弾性体拘束部材81を取り外し、押圧力を低減する。
例えば、潤滑剤供給装置を、供給ローラの回転線速が速い機種と遅い機種に搭載する可能性がある場合、潤滑剤供給装置を製造するにあたり、あらかじめバネ66に弾性体拘束部材81を装着しておく。すなわち、潤滑剤供給装置がいずれの機種に搭載されるかにかかわらず、潤滑剤を押圧する押圧力を、回転速度の遅い機種に対応して、高い状態に設定しておく。そして、潤滑剤供給装置が回転速度の遅い機種に搭載される場合は、弾性体拘束部材81を取り外すことなくそのまま搭載する。一方、潤滑剤供給装置が回転速度の速い機種に搭載される場合は、押圧力は低くてもよいので、弾性体拘束部材81を取り外し、押圧力を低減する。
なお、上記とは反対に、あらかじめ弾性体拘束部材81を装着しない状態にしておき、必要に応じて、弾性体拘束部材81を装着するようにしてもよい。
また、弾性体拘束部材81の着脱を、ブラック画像を形成する作像ユニットとカラー画像を形成する作像ユニットとの帯電方式の違いに応じて行ってもよい。あらかじめ弾性体拘束部材81を装着した状態あるいは装着しない状態のいずれかにしておき、帯電方式の違いによって必要な潤滑剤供給量が異なる場合、弾性体拘束部材81を取り外すあるいは装着することで、適正な押圧力に変更することが可能である。
弾性体拘束部材81の着脱操作は、プロセスユニット完成後においても、外部から可能であることが望ましい。例えば、潤滑剤供給装置6のケース63(図2参照)を外部から取り外し可能に構成しておくことで、プロセスユニット完成後に、弾性体拘束部材81を外部から着脱することが可能である。これにより、市場やユーザー先でも容易に押圧力を変更できるようになる。
また、図6に示すように、ケース63に、外部から弾性体拘束部材81を目視するための窓部85を設けることで、ケース63を取り外さなくても外部から弾性体拘束部材81の装着の有無を確認することが可能となる。図6に示す例では、窓部85を、ケース63の弾性体拘束部材81が収容されている箇所に対応する部分に形成された開口部86と、この開口部86を塞ぐ透明のシール部材87とで構成している。
また、図7に示すように、弾性体拘束部材81の一部をケース63から外部へ露出させてもよい。この場合、弾性体拘束部材81を取り外す際に、ケース63を取り外さなくてもよいので、さらに操作が簡便となる。具体的に、図7に示す例では、ケース63に、一対の拘束部81aが挿入される貫通孔82を、内外方向に貫通するように形成している。弾性体拘束部材81を装着した状態では、連結部81bが外部に露出しており、この露出した連結部81bを把持することで、外部から弾性体拘束部材81を取り外すことができる。
また、図8に示すように、ケース63の弾性体拘束部材81が収容されている箇所に対応する部分に、外部から弾性体拘束部材81を着脱するための孔部83を設けてもよい。また、図8に示す例では、孔部83からの潤滑剤やトナーの飛散を防止するために、孔部83を塞ぐ蓋部材84を設けている。この場合、蓋部材84をケース63から取り外すことで、弾性体拘束部材81を外部から取り外し可能となる。また、蓋部材84を、透明の材料で形成することで、蓋部材84を閉じた状態で外部から弾性体拘束部材81の装着の有無を確認することが可能となる。
また、図9(a)に示すように、間違った装着箇所又は機種に、潤滑剤供給装置又はプロセスユニットを装着しようとした場合、画像形成装置本体100側(フレーム)と干渉する凸状の干渉部88を弾性体拘束部材81に設けてもよい(符号Qで示す箇所参照)。この場合、図9(a)のX−X断面図である図10に示すように、干渉部88は、弾性体拘束部材81のケース63外に露出した部分に設けられている。このように、弾性体拘束部材81に干渉部88を設けることで、潤滑剤供給装置又はプロセスユニットの誤装着を防止できるようになる。
一方、図9(b)に示すように、正規の装着箇所には、干渉部88との干渉を回避する凹部101を形成しておくことで、潤滑剤供給装置又はプロセスユニットの正しい装着箇所又は機種への装着を可能にする。
また、図11に示すように、バネ66に複数の弾性体拘束部材81を装着してもよい。この場合、より段階的な押圧力の調整が可能となる。
図12は、他の構成の潤滑剤供給装置に本発明を適用した場合の実施形態を示す図である。
図12に示す潤滑剤供給装置6は、上記図3に示す実施形態とは異なり、各アーム部材65を回動可能に支持する支軸67を、潤滑剤保持部材68ではなく、ケース63に設けている。そして、バネ66の付勢力で各アーム部材65の一端部側が引っ張られることで、各アーム部材65の他端側が、潤滑剤保持部材68の潤滑剤60を保持する側とは反対側の面に当接して押圧するようになっている。それ以外は、図3に示す実施形態と同様の構成である。このような構成の潤滑剤供給装置6においても、バネ66に上記と同様の弾性体拘束部材81を装着しておき、必要に応じて、弾性体拘束部材81を取り外すことで、簡単に押圧力を低下させることが可能である。
以上のように、本発明によれば、必要に応じて(供給ローラの回転速度や作像ユニットの帯電方式の違いなどに応じて)、弾性体拘束部材を着脱するだけで、潤滑剤供給部材(供給ローラ)に対する潤滑剤の押圧力を簡単に変更することが可能である。これにより、適正な押圧力の調整作業が簡便になり、作業効率が向上する。
また、これまでは、画像形成装置の機種や作像ユニットごとに押圧力の異なる押圧手段を複数種類用意しておく必要があったが、本発明を採用することで、押圧手段を構成するバネ等の部品を共通化することができる。これにより、部品の在庫管理や組み付け作業等を簡素化でき、これらに要するコストを削減することができるようになる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。上述の実施形態では、本発明を、感光体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置に適用した場合を例に説明したが、中間転写ベルト等のベルト部材の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置に対しても、同様に本発明を適用可能である。また、本発明に係る潤滑剤供給装置を備える画像形成装置は、図1に示す画像形成装置に限らず、その他の複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
1Y,1C,1M,1Bk プロセスユニット
2 感光体
6 潤滑剤供給装置
60 潤滑剤
61 供給ローラ(潤滑剤供給部材)
62 押圧手段
63 ケース
66 バネ(弾性体)
70 押圧力変更手段
81 弾性体拘束部材
81a 拘束部
81b 連結部
83 孔部
84 蓋部材
85 窓部
88 干渉部
特開2007−293240号公報

Claims (10)

  1. 潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置において、
    前記弾性体に対して着脱可能であって、前記弾性体に装着された状態で、装着されない状態とは弾性変形量を異ならせた状態で前記弾性体を拘束する弾性体拘束部材を備えたことを特徴とする潤滑剤供給装置。
  2. 前記弾性体拘束部材は、前記弾性体を圧縮した状態で拘束する一対の拘束部と、前記一対の拘束部同士を連結する連結部とを有する請求項1に記載の潤滑剤供給装置。
  3. 前記潤滑剤及び前記弾性体を少なくとも収容するケースを備え、
    前記ケースに、外部から前記弾性体拘束部材を目視するための窓部を設けた請求項1又は2に記載の潤滑剤供給装置。
  4. 前記潤滑剤及び前記弾性体を少なくとも収容するケースを備え、
    前記ケースから前記弾性体拘束部材の一部を外部へ露出させた請求項1又は2に記載の潤滑剤供給装置。
  5. 前記潤滑剤及び前記弾性体を少なくとも収容するケースを備え、
    前記ケースに、外部から前記弾性体拘束部材を着脱するための孔部を設けた請求項1又は2に記載の潤滑剤供給装置。
  6. 前記孔部を塞ぐ蓋部材を、前記ケースに対し取り外し可能に設けた請求項5に記載の潤滑剤供給装置。
  7. 前記弾性体拘束部材に、画像形成装置本体における正規の装着箇所以外の箇所に装着する際に画像形成装置本体側と干渉する干渉部を設けた請求項1から6のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置。
  8. 感光体と、前記感光体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置とを、少なくとも備え、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成されたプロセスユニットにおいて、
    前記潤滑剤供給装置として、請求項1から7のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置を備えたことを特徴とするプロセスユニット。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の潤滑剤供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 潤滑剤と、前記潤滑剤を潤滑剤供給対象へ供給する潤滑剤供給部材と、前記潤滑剤を前記潤滑剤供給部材へ押圧するように付勢力を与える弾性体とを備えた潤滑剤供給装置と、前記潤滑剤供給対象としての感光体とを、少なくとも備え、画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成されたプロセスユニットの製造方法において、
    前記弾性体に弾性体拘束部材を装着して、当該弾性体を前記弾性体拘束部材の装着前とは弾性変形量を異ならせた状態で拘束し、
    前記潤滑剤供給装置の組み付け後に、必要に応じて、前記弾性体拘束部材を前記弾性体から取り外すことを特徴とするプロセスユニットの製造方法。
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