JP2014178228A - 位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、および、プログラム - Google Patents

位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】絶対位置を広い範囲で高精度に検出可能な位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置であって、信号処理手段は、第1の周期信号を生成する第1の周期信号生成手段と、第2の周期信号を生成する第2の周期信号生成手段と、第1の周期信号および第2の周期信号を用いて第3の周期信号を生成する第3の周期信号生成手段と、第4の周期信号を生成する第4の周期信号生成手段と、第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号を生成する第5の周期信号生成手段と、第6の周期信号を生成する第6の周期信号生成手段と、第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成する第7の周期信号生成手段とを有し、第1、第2の周期信号生成手段は、第4の周期信号および第5の周期信号を合成して第1の周期信号を生成し、第6の周期信号および第7の周期信号を合成して第2の周期信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定物の絶対位置を検出する位置検出装置に関する。
従来から、インクリメンタル方式のエンコーダ(位置検出装置)およびアブソリュート方式のエンコーダが知られている。インクリメンタル方式のエンコーダは、簡易に構成可能であるが、電源が切れた場合に位置情報または角度情報が失われ、また、外来ノイズにより誤差が蓄積されるという欠点がある。一方、アブソリュート方式のエンコーダは、一般に、誤差が蓄積せず高精度であり、電源が切れた場合でも基準位置(ホームポジション)への移動が不要という利点を有する。
特許文献1には、絶対位置を検出するアブソリュート方式のエンコーダが開示されている。特許文献1の構成では、互いに異なる周期を有する2つの目盛りから得られる位相の差分に基づいて、元の信号周期よりも粗い周期の上位位置信号を生成する。また、生成された上位位置信号に基づいて、それよりも細かい周期信号の上位位置信号の周期内における位置を特定し、高精度の位置信号に変換する。
特開昭61−108914号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、2組の正弦波および余弦波から生成される2つの位相信号の差分を用いて上位位置信号を生成する。このため、上位位置信号に含まれる誤差は、元の位相信号に含まれる誤差よりも大きくなる。上位位置信号を用いて、それよりも細かい周期信号の上位位置信号の周期内における位置を特定する場合、上位位置信号の誤差により誤検出を生じ易くなる。このため、検出領域(検出ストローク)が制限される。
そこで本発明は、絶対位置を広い範囲で高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、および、プログラムを提供する。
本発明の一側面としての位置検出装置は、被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、周期的に形成されたパターンを有するスケールと、前記スケールに対して相対移動可能に構成された検出手段と、前記検出手段の出力信号を処理して前記被測定物の位置情報を取得する信号処理手段とを有し、前記信号処理手段は、第1の周期信号を生成する第1の周期信号生成手段と、前記第1の周期信号の周期と異なる第2の周期信号を生成する第2の周期信号生成手段と、前記第1の周期信号および前記第2の周期信号を用いて、該第1の周期信号および該第2の周期信号のそれぞれの周期よりも長い周期を有する第3の周期信号を生成する第3の周期信号生成手段と、前記第1の周期信号と同じ周期を有する第4の周期信号を生成する第4の周期信号生成手段と、前記第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号を生成する第5の周期信号生成手段と、前記第2の周期信号と同じ周期を有する第6の周期信号を生成する第6の周期信号生成手段と、前記第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成する第7の周期信号生成手段とを有し、前記第1の周期信号生成手段は、前記第4の周期信号および前記第5の周期信号を合成して前記第1の周期信号を生成し、前記第2の周期信号生成手段は、前記第6の周期信号および前記第7の周期信号を合成して前記第2の周期信号を生成する。
本発明の他の側面としてのレンズ装置は、光軸方向に変位可能なレンズと、前記レンズの位置を検出するように構成された前記位置検出装置とを有する。
本発明の他の側面としての撮像システムは、前記レンズ装置と、前記レンズを介して光学像の光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置とを有する。
本発明の他の側面としての工作装置は、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された前記位置検出装置とを有する。
本発明の他の側面としての位置検出方法は、周期的に形成されたパターンを有するスケールに対して相対移動可能に構成された検出手段からの出力信号に基づいて、該スケールまたは該検出手段と一体的に移動する被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、第1の周期信号と同じ周期を有する第4の周期信号、該第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号、該第1の周期信号の周期と異なる第2の周期信号と同じ周期を有する第6の周期信号、および、該第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成するステップと、前記第4の周期信号および前記第5の周期信号を合成して前記第1の周期信号を生成するステップと、前記第6の周期信号および前記第7の周期信号を合成して前記第2の周期信号を生成するステップと、前記第1の周期信号および前記第2の周期信号を用いて、該第1の周期信号および該第2の周期信号のそれぞれの周期よりも長い周期を有する第3の周期信号を生成するステップとを有する。
本発明の他の側面としてのプログラムは、前記位置検出方法を情報処理装置に実行させるように構成されている。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、絶対位置を広い範囲で高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、および、プログラムを提供することができる。
実施例1における位置検出装置(エンコーダ)の構成図である。 実施例1におけるスケールのトラックの平面図である。 実施例1における受光素子アレイの受光面の平面図である。 実施例1において、周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4と回転角度θとの関係を示す図である。 実施例1において、周期信号Φ(1、3)、Φ(2、4)、Φ5、絶対位置信号ΦABSと回転角度θとの関係を示す図である。 実施例2における位置検出装置の構成図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2におけるトラックの部分拡大平面図である。 実施例2における受光素子アレイの受光面の平面図である。 実施例2における受光素子アレイの受光面の平面図である。 実施例2において、周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4と回転角度θとの関係を示す図である。 実施例2において、周期信号Φ5、Φ6、Φ(5、1)、Φ(6、2)、Φ((5、1)、3)、Φ((6、2)、4)と回転角度θとの関係を示す図である。 実施例2において、周期信号Φ7および絶対位置信号ΦABSと回転角度θとの関係を示す図である。 実施例3における撮像システムの断面模式図である。 実施例1における位置検出方法のフローチャートである。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における位置検出装置について説明する。図1は、本実施例における位置検出装置(エンコーダ100)の構成図である。エンコーダ100は、被測定物の位置を検出する位置検出装置である。またエンコーダ100は、光学式エンコーダであり、固定部に取り付けられるセンサユニット10A、可動部4(回転可動部)に取り付けられたロータリー型のスケール20、信号処理回路30(信号処理手段)、および、記憶装置60を備えて構成される。本実施例において、センサユニット10Aとスケール20とが相対的に移動可能であればよく、センサユニット10Aを可動部4に取り付けてスケール20を固定部に取り付けるように構成することもできる。本実施例において、被測定物はスケール20またはセンサユニット10Aと一体的に移動する。
センサユニット10A(検出手段)は、LEDを備えた光源12A、および、受光素子アレイ16A〜16Dを備えた受光IC14Aを同一のパッケージ内に実装して構成された受発光一体型センサユニットである。センサユニット10Aは、スケール20に対して相対移動可能に構成されている。受光素子アレイ16A〜16Dは、スケール20のパターンからのエネルギー分布を検出する複数の検出素子が、スケール20(または可動部4の)の回転接線方向(測長方向)であるX方向に配列された検出素子アレイとして機能する。本実施例において、エネルギーは光である。ただし本実施例は、これに限定されるものではなく、エネルギーとして磁気や電気などを利用する場合にも適用可能である。この点は、後述の各実施例についても同様である。
スケール20には、トラック21A〜21Dが設けられている。トラック21A〜21Dには、ガラス基板上にクロム反射膜の複数のパターンを備えたパターン列(周期的なパターン)が形成(パターニング)されている。本実施例のパターンは、エネルギー分布を空間変調するためのパターンである。なお本実施例において、受光素子アレイ16A〜16Dは、スケール20のパターンの反射光を受光しているが、これに限定されるものではない。本実施例は、例えば、スケール20のパターンの透過光を受光する場合にも適用可能である。すなわち、受光素子アレイ16A〜16Dは、スケール20のパターンからの光を受光可能に構成されていればよい。
信号処理回路30(信号処理手段)は、センサユニット10Aの受光素子アレイ16A〜16Dの出力信号を処理して位置情報(被測定物の位置情報)を取得する。また信号処理回路30は、センサユニット10Aで得られたエンコーダ信号の内挿処理、および、記憶装置60への信号の書き込みおよび読み出しを行う。
スケール20の位置情報を検出する場合、センサユニット10Aの光源12Aから出射した発散光束は、スケール20のトラック21A〜21Dに照射されて反射する。トラック21A〜21Dで反射した光束は、センサユニット10Aの受光素子アレイ16A〜16Dにより受光される。受光素子アレイ16A〜16Dは、トラック21A〜21Dの反射率分布が2倍に拡大された像として光束を受光する。受光素子アレイ16A〜16Dにより受光された光束は電気信号に変換され、エンコーダ信号として信号処理回路30に送られる。信号処理回路30は、受光素子アレイ16A〜16Dの出力信号を位置情報に変換し、スケール20(被測定物)の位置情報を高精度に取得および出力する。
信号処理回路30は、ノイズフィルタ、増幅回路、および、A/D変換回路(いずれも不図示)に加えて、位相演算手段32、第1〜第7の周期信号生成手段33〜39、および、位置情報演算手段45を有する。位相演算手段32は、受光素子アレイ16A〜16Dの出力信号(アナログ信号)をA/D変換回路により変換して得られたデジタル信号に対して逆正接演算を行う。これにより、位相演算手段32は、スケール20のパターンからのエネルギー分布の位相を取得する。位置情報演算手段45は、スケール20(被測定物)の位置情報を取得する。位置情報演算手段45は、スケール20の相対位置を表す相対位置信号を取得する相対位置信号演算手段、および、スケール20の絶対位置を表す絶対位置信号を取得する絶対位置信号演算手段を有してもよい。
続いて、図2を参照して、スケール20のトラック21A〜21Dの構成について説明する。図2は、スケール20のトラック21A〜21Dの平面図である。ロータリー型のスケール20には、互いに半径の異なる位置において、4種のトラック21A〜21Dがそれぞれスリット列として設けられている。トラック21A〜21Dにおけるスリット列の周期の数は、それぞれ、一周あたり8周期、7周期、32周期、28周期である。
続いて、図3を参照して、受光IC14Aの受光素子アレイ16A〜16Dの構成について説明する。図3は、受光IC14Aの受光素子アレイ16A〜16Dの平面図である。本実施例では、4種のトラック21A〜21Dのスリットの周期に対応した検出周期、および、反射像の位置に合わせて、4列の受光素子アレイ16A〜16Dが設けられている。
位相演算手段32は、各スリット列に対応した受光素子アレイ16A〜16Dから取得した電気信号に基づいて、それぞれの位相信号を取得する。第4の周期信号生成手段36は、受光素子アレイ16Aから取得した位相信号に基づいて、θを回転可動部の回転角度として、Φ1=8θを満たす周期信号(第4の周期信号)を取得する。同様に、第6の周期信号生成手段38は、受光素子アレイ16Cから取得した位相信号に基づいて、Φ2=7θを満たす周期信号(第6の周期信号)を取得する。第5の周期信号生成手段37は、受光素子アレイ16Bから取得した位相信号に基づいて、Φ3=32θを満たす周期信号(第5の周期信号)を取得する。第7の周期信号生成手段39は、受光素子アレイ16Dから取得した位相信号に基づいて、Φ4=28θを満たす周期信号(第7の周期信号)を取得する。周期信号Φ1〜Φ4のそれぞれは、所定の位置で位相が同時にゼロとなるようにオフセットが加算される。
続いて、図4を参照して、可動部4の回転角度θに対する周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4について説明する。図4(a)〜(d)は、それぞれ、周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4(検出値)と回転角度θとの関係を示す図である。図4において、周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4には、それぞれ正規分布に従う無相関の誤差成分σ1〜σ4として、0.1[rad rms]が重畳されている。
信号処理回路30の第1の周期信号生成手段33は、以下の式(1)で表される演算を行う。すなわち、第1の周期信号生成手段33は、周期信号Φ1および周期信号Φ3を用いて、周期信号Φ1の周期中における周期信号Φ3の位置(周期信号Φ3の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ3をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ3の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ1と同様の周期を有する周期信号Φ(1、3)、すなわち第1の周期信号を取得する。本実施例において、第1の周期信号生成手段33により行われるこの処理を第1の合成処理という。
Φ(1、3)=MOD[(2π・ROUND[(4・Φ1−Φ3)/(2π)]+Φ3)・1/4、2π] …(1)
式(1)において、ROUND[x]はxに最も近い整数に変換する関数である。また、MOD[x,y]は、xを被除数、yを除数としたときの剰余を示す。ここで、2πを除数としたときの剰余を求めるのは、位相を0以上2π未満の値として表現するためである。可動部4の回転角度θに対して、第1の合成処理により得られる周期信号Φ(1、3)は、図5(a)に示される。
同様に、第2の周期信号生成手段34は、以下の式(2)で表される演算により、周期信号Φ2および周期信号Φ4を用いて、周期信号Φ2の周期中における周期信号Φ4の位置(周期信号Φ4の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ4をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ4の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ2と同様の周期を有する周期信号Φ(2、4)、すなわち第2の周期信号を取得する。本実施例において、第2の周期信号生成手段34により行われるこの処理を第2の合成処理という。
Φ(2、4)=MOD[(2π・ROUND[(4・Φ2−Φ4)/(2π)]+Φ4)・1/4、2π] …(2)
可動部4の回転角度θに対して、第2の合成処理により得られる周期信号Φ(2、4)は、図5(b)に示される。
続いて、第3の周期信号生成手段35は、以下の式(3)で表される演算を行うことにより、最も周期の長い上位の周期信号Φ5(第3の周期信号)を取得する。
Φ5=MOD[Φ(1、3)−Φ(2、4)、2π]=1θ …(3)
周期信号Φ5と可動部4の回転角度θとの関係は、図5(c)に示される。
次に、以上により生成された周期信号Φ5および周期信号Φ(1、3)に基づいて絶対位置信号(絶対値信号)を演算する手順について説明する。本実施例において、周期信号Φ5を最も周期の大きい第1の階層信号とし、周期信号Φ(1、3)を第2の階層信号とする。位置情報演算手段45は、第1の階層信号と第2の階層信号を用いて、第2の階層信号の位置検出精度と同等の精度で、第1の階層信号(周期信号Φ5)と同様の周期を有する周期信号を絶対位置信号ΦABS(絶対値信号)として生成する。本実施例において、位置情報演算手段45により行われるこの処理を第3の合成処理をいう。
絶対位置信号ΦABS(絶対値信号)は、以下の式(4)で表されるように算出される。
ΦABS=MOD[(2π・ROUND[(8・Φ5−Φ(1、3))/(2π)]+Φ(1、3))・1/8、2π] …(4)
絶対位置信号ΦABSと可動部4の回転角度θとの関係は、図5(d)に示される。このように、本実施例によれば、全周の絶対位置を検出することができる。
ただし、第1〜第3の合成処理1〜3により生成された信号が連続性を保ち正確な位置情報を示すには、各信号の位相誤差がある程度の範囲に抑えられている必要がある。例えば、第1の合成処理により生成された周期信号Φ(1、3)の連続性を保つには、(4・Φ1−Φ3)の演算結果の理想値に対する誤差が±πrad以内である必要がある。同様に、第2の合成処理により生成された周期信号Φ(2、4)の連続性を保つには、(4・Φ2−Φ4)の演算結果の理想値に対する誤差が±πrad以内である必要がある。また、第3の合成処理により生成された絶対位置信号ΦABSが連続性を保つには、(8・Φ5−Φ(1、3))の演算結果の理想値に対する誤差が±πrad以内である必要がある。
一例として、周期信号Φ1〜Φ4のそれぞれに、正規分布に従う無相関の誤差成分σ1〜σ4として、0.1[rad rms]が重畳されている場合を想定する。第1の合成処理における(4・Φ1−Φ3)の演算結果の理想値に対する誤差は、4×σ1−σ3と表される。このとき振幅を見積もると、(0.4+0.10.5=0.41[rad rms]となり、±6σを最大誤差振幅と想定した場合には±2.5radとなる。また、第2の合成処理(4・Φ2−Φ4)の演算結果の理想値に対する誤差は、4×σ2−σ4と表される。このとき振幅を見積もると、(0.4+0.10.5=0.41[rad rms]となり、±6σを最大誤差振幅と想定した場合には±2.5radとなる。
続いて、第3の合成処理における(8・Φ5−Φ(1、3))の演算結果の理想値に対する誤差を考える。まず、周期信号Φ5(上位信号)の位相誤差σ5は、周期信号Φ(1、3)の位相誤差σ(1、3)および周期信号Φ(2、4)の位相誤差σ(2、4)を用いて、以下の式(5)のように表される。
σ5=σ(1、3)−σ(2、4) …(5)
ここで、式(1)および式(2)より、以下の式(6)、(7)が成立する。
σ(1、3)=σ3/4 …(6)
σ(2、4)=σ4/4 …(7)
以上より、位相信号Φ5(上位信号)の位相誤差σ5の振幅を見積もると、(0.025+0.0250.5=0.035[rad rms]となる。よって、第3の合成処理における(8・Φ5−Φ(1、3))の演算結果の理想値に対する誤差の振幅を見積もると、((8×0.035)+0.0250.5=0.28[rad rms]となる。ここで、±6σを最大誤差振幅と想定した場合、誤差の振幅は±1.7radとなる。
以上のように、第1〜第3の合成処理1〜3における位相誤差振幅は、それぞれ、±2.5rad、±2.5rad、±1.7radとなり、いずれも±πrad以内であるため、絶対位置信号の連続性が保たれる。すなわち、周期信号Φ3の位置検出精度と同等の精度で、全周の絶対位置の検出が可能である。
このように、本実施例の信号処理回路30は、第1〜第7の周期信号生成手段33〜39を有する。第1の周期信号生成手段33は、第1の周期信号を生成する。第2の周期信号生成手段34は、第1の周期信号の周期と異なる第2の周期信号を生成する。第3の周期信号生成手段35は、第1の周期信号および第2の周期信号を用いて、第1の周期信号および第2の周期信号のそれぞれの周期よりも長い周期を有する第3の周期信号を生成する。第4の周期信号生成手段36は、第1の周期信号と同じ周期を有する第4の周期信号を生成する。第5の周期信号生成手段37は、第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号を生成する。第6の周期信号生成手段38は、第2の周期信号と同じ周期を有する第6の周期信号を生成する。第7の周期信号生成手段39は、第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成する。そして、第1の周期信号生成手段33は、第4の周期信号および第5の周期信号を合成して第1の周期信号を生成する。また、第2の周期信号生成手段34は、第6の周期信号および第7の周期信号を合成して第2の周期信号を生成する。
本実施例において、第1の周期信号生成手段33は、第4の周期信号および第5の周期信号を用いて、第4の周期信号の周期内の第5の周期信号の位置を特定することにより、第1の周期信号を生成する。また、第2の周期信号生成手段34は、第6の周期信号および第7の周期信号を用いて、第6の周期信号の周期内の第7の周期信号の位置を特定することにより、第2の周期信号を生成する。
また本実施例において、信号処理回路30は、第1の周期信号および第3の周期信号を用いて絶対位置信号を生成する位置情報演算手段45を有する。なお本実施例において、第5の周期信号および第7の周期信号を、互いに共通の信号としてもよい。
図19に、本実施例における位置検出方法のフローチャートを示す。まずステップS1において、第4の周期信号生成手段36は、周期信号Φ1(第4の周期信号)を生成する。第6の周期信号生成手段38は、周期信号Φ2(第6の周期信号)を生成する。第5の周期信号生成手段37は、周期信号Φ3(第5の周期信号)を生成する。第7の周期信号生成手段39は、周期信号Φ4(第7の周期信号)を生成する。
続いてステップS2において、第1の周期信号生成手段33は、周期信号Φ1と周期信号Φ3を合成して、第1の周期信号である周期信号Φ1(1、3)を生成する。またステップS3において、第2の周期信号生成手段34は、周期信号Φ2と周期信号Φ4を合成して、第2の周期信号である周期信号Φ(2、4)を生成する。続いてステップS4において、第3の周期信号生成手段35は、周期信号Φ(1、3)と周期信号Φ(2、4)を用いて周期信号Φ5(第3の周期信号)を生成する。
また本実施例の位置検出方法では、必要に応じてステップS5に進む。ステップS5において、位置情報演算手段45は、周期信号Φ(1、3)と周期信号Φ5を用いて絶対位置信号ΦABSを生成する。本実施例では、このような位置検出方法を情報処理装置(コンピュータ)に実行させるように構成されたプログラムとして提供することもできる。
本実施例では、長周期の上位信号を生成する際に、周期が整数倍の関係にある周期信号を用いて予め合成処理行うことにより、絶対位置信号を検出するための誤差許容量を拡大することができる。
なお本実施例では、位置検出装置として光学式エンコーダを用いているが、これに限定されるものではない。位置検出装置として、磁気式エンコーダや静電容量式エンコーダなどを用いても、同様な効果を得ることができる。磁気式エンコーダの場合、スケール20に磁性体を用い、磁性の極性分布を本実施例のスケール20の反射膜と同様の形状で形成する。そして、このスケールに近接してアレイ状に並べた磁界検出素子を用いて位置を検出する。また、静電容量式エンコーダの場合、本実施例のスケール20の反射膜と同様の形状に導電性の電極パターンを形成し、別のアレイ状の電極パターンを近接対向させて位置を検出する。
また本実施例は、ロータリーエンコーダについて説明しているが、これに限定されるものではなく、リニアエンコーダにも適用可能である。これらの点は、後述の各実施例についても同様である。
また本実施例において、第1の周期信号または第2の周期信号として、周知のM系列のようなシリアルコードを用いてもよい。この場合、スケール20の反射膜を移動方向に直列なシリアルコードパターンとし、反射光の明暗パターン分布をフォトダイオードアレイで検出することにより、位置に対応したコードを読み取る。
本実施例では、第4の周期信号と第5の周期信号、および、第6の周期信号と第7の周期信号を別々の受光素子アレイを用いて検出するようにしているが、共通の受光素子アレイを用いても構わない。例えば、実施例2で示すように、スイッチ回路によって複数の受光素子17において電気的に加算される間隔を切り替えて、各周期信号を分離して検出するようにしても良い。また、受光素子アレイ16をCCDのようなリニアイメージセンサとしてそれぞれの受光素子17の出力値を検出し、信号処理回路30にて演算を行うことで、各周期信号を分離するようにしても良い。この場合、周期スリットパターンの検出と移動方向に直列なシリアルコードパターンの検出を、共通の受光素子アレイを用いて検出することもできる。
(比較例1)
次に、実施例1に対する比較例として、実施例1の構成を用いない場合について説明する。実施例1のスケール20と同様のスケールを用いて、位相演算手段32は、各スリット列に対応した受光素子アレイから取得した電気信号に基づいて、それぞれの位相信号を取得する。また、周期信号Φ6、Φ7を、周期信号Φ1と周期信号Φ2、および、周期信号Φ3と周期信号Φ4のそれぞれの位相信号の差分により取得する。
Φ6=MOD[Φ1−Φ2、2π]=1θ …(8)
Φ7=MOD[Φ3−Φ4、2π]=4θ …(9)
ここで、以下のように、周期の長い順に第1〜第4の階層信号とし、4の階層信号を用いて絶対位置を検出することを想定する。
第1の階層信号:Φ6=1θ
第2の階層信号:Φ7=4θ
第3の階層信号:Φ1=8θ
第4の階層信号:Φ3=32θ
まず、第1の階層信号(周期信号Φ6)および第2の階層信号(周期信号Φ7)を用いて、第2の階層信号の位置検出精度と同等の精度で、第1の階層信号と同様の周期を有する周期信号Φ(6、7)を生成する。周期信号Φ(6、7)は、以下の式(10)のように表される。
Φ(6、7)=MOD[(2π・ROUND[(4・Φ6−Φ7)/(2π)]+Φ7)・1/4、2π] …(10)
この演算における(4・Φ6−Φ7)の誤差成分は、4×(σ1−σ2)−(σ3−σ4)と表される。その振幅を見積もると、以下の式(11)のようになる。
((4×(0.1+0.10.5+((0.1+0.10.50.5=0.58[rad rms] …(11)
±6σを最大誤差量と想定した場合には±3.5radとなる。このように、位相誤差振幅は±π[rad]を超えるため、絶対位置信号の連続性は保たれず、正確な位置を検出することはできない。
次に、図6を参照して、本発明の実施例2における位置検出装置について説明する。図6は、本実施例における位置検出装置(エンコーダ100A)の構成図である。エンコーダ100Aは、光学式エンコーダであり、固定部に取り付けられるセンサユニット10B、可動部4(回転可動部)に取り付けられるロータリー型のスケール20A、信号処理回路30A(信号処理手段)、および、記憶装置60を備えて構成される。本実施例において、センサユニット10Bとスケール20Aとが相対的に移動可能であればよく、センサユニット10Bを可動部4に取り付けてスケール20を固定部に取り付けるように構成することもできる。
センサユニット10Bは、一つのLEDを備えた光源12B、受光素子アレイ16Eを備えた受光IC14E、および、受光素子アレイ16Fを備えた受光IC14Fを同一のパッケージ内に実装して構成された受発光一体型センサユニットである。受光素子アレイ16E、16Fは、スケール20Aのパターンからのエネルギー分布を検出する複数の検出素子が、スケール20A(または可動部4)の回転接線方向(測長方向)であるX方向に配列された検出素子アレイとして機能する。
スケール20Aの位置情報を検出する場合、センサユニット10Bの光源12Bから出射した発散光束の一部は、スケール20Aのトラック21Eに照射されて反射する。トラック21Eで反射した光束は、センサユニット10Bの受光素子アレイ16Eにより受光される。センサユニット10Bの光源12Bから出射した発散光束の他の一部は、スケール20Aのトラック21Fに照射されて反射する。トラック21Fで反射した光束は、センサユニット10Bの受光素子アレイ16Fにより受光される。受光素子アレイ16E、16Fは、トラック21E、21Fの反射率分布が2倍に拡大された像として光束を受光する。受光素子アレイ16E、16Fにより受光された光束は電気信号に変換され、エンコーダ信号として信号処理回路30Aに送られる。信号処理回路30Aは、受光素子アレイ16E、16Fの出力信号を位置情報に変換し、スケール20A(被測定物)の位置情報を高精度に取得および出力する。また信号処理回路30Aは、センサユニット10Bで得られたエンコーダ信号の内挿処理、および、記憶装置60への信号の書き込みおよび読み出しを行う。
続いて、図7を参照して、本実施例におけるトラック21Eの構成について説明する。図7は、トラック21Eの部分拡大平面図である。トラック21Eは、スケール20Aの回転方向(θ方向)に垂直な方向(R方向)に、2種類の領域(領域23E、領域29E)が順番に周期的に配列されている。領域23Eは、ピッチP1e(第1の変調周期(本実施例では2π/1530rad)を有する。領域29Eは、ピッチP3e(第2の変調周期(本実施例では2π/360rad)を有する。図7において、白色部は光を透過または吸収する非反射部25、黒色部は光を反射する反射部26である。
続いて、図8を参照して、本実施例における領域23Eの構成について説明する。図8は、領域23Eのθ方向の1周期分を示す拡大平面図である。領域23Eは、θ方向のピッチP1e(第1の変調周期)ごとに、図8に示されるパターンを有するパターン列からなる。読み取り領域のスケール半径は31.2mmであり、ピッチP1eを接線方向の長さに換算すると、128μmである。各パターンは、反射膜からなり光を反射する反射部26と非反射部25とから構成されている。本実施例において、領域23EのR方向の幅W1は75μmである。
反射部26のθ方向の幅は、領域23EのR方向の位置に応じて異なる。R方向の中心からの距離がW1/8以下の範囲においては、反射部26のθ方向の幅はP1e×23/30である。R方向の中心からの距離がW1/8からW1/4までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1e×17/30である。R方向の中心からの距離がW1/4からW1×3/8までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1e×13/30である。R方向の中心からの距離がW1×3/8からW1/2までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1e×7/30である。
続いて、図9を参照して、本実施例における領域29E(第2の領域)の構成について説明する。図9は、領域29Eのθ方向の1周期分を示す拡大平面図である。領域29Eは、θ方向のピッチP3e(第2の変調周期)ごとに図9のパターンが配置されたパターン列を有する。読み取り領域のスケール半径は31.2mmであり、ピッチP3eを接線方向の長さに換算すると544μmである。領域29Eにおける各パターンは、反射膜からなり光を反射する反射部26と、非反射部25とから構成されている。本実施例において、領域29EのR方向の幅W3は、75μmである。
反射部26のθ方向の幅は、領域29EのR方向の位置に応じて異なる。R方向の中心からの距離がW3/8以下の領域においては、反射部26のθ方向の幅はP3e×185/240である。R方向の中心からの距離がW3/8からW3/4までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3e×141/240である。R方向の中心からの距離がW3/4からW3×3/8までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3e×105/240である。R方向の中心からの距離がW3×3/8からW3/2までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3×61/240である。
続いて、図10を参照して、本実施例におけるトラック21Fの構成について説明する。図10は、トラック21Fの部分拡大平面図である。トラック21Fは、スケール20Aの移動方向(θ方向)に垂直な方向(R方向)に、2種類の領域(領域23F、領域29F)が順番に周期的に配列されている。領域23Fは、ピッチP1f(第1の変調周期(本実施例では2π/1513rad)を有する。領域29Fは、ピッチP3f(第2の変調周期(本実施例では2π/356rad)を有する。図10において、白色部は光を透過または吸収する非反射部25、黒色部は光を反射する反射部26である。
続いて、図11を参照して、本実施例における領域23F(第1の領域)の構成について説明する。図11は、領域23Fのθ方向の1周期分を示す拡大平面図である。領域23Fは、θ方向のピッチP1f(第1の変調周期)ごとに図11に示されるパターンを有するパターン列からなる。読み取り領域のスケール半径は30.2mmであり、ピッチP1fを接線方向の長さに換算すると、125μmである。各パターンは、反射膜からなり光を反射する反射部26と、非反射部25とから構成されている。ピッチP1fは、前述のように第1の変調周期として機能する。本実施例において、領域23FのR方向の幅W1は、75μmである。
反射部26のθ方向の幅は、領域23FのR方向の位置に応じて異なる。R方向の中心からの距離がW1/8以下の範囲においては、反射部26のθ方向の幅はP1f×23/30である。R方向の中心からの距離がW1/8からW1/4までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1f×17/30である。R方向の中心からの距離がW1/4からW1×3/8までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1f×13/30である。R方向の中心からの距離がW1×3/8からW1/2までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP1f×7/30である。
続いて、図12を参照して、領域29F(第2の領域)の構成について説明する。図12は、領域29Fのθ方向の1周期分を示す拡大平面図である。領域29Fは、θ方向のピッチP3f(第2の変調周期(本実施例では2π/356rad)ごとに図12のパターンが配置されたパターン列を有する。読み取り領域のスケール半径は30.2mmであり、ピッチP3fを接線方向の長さに換算すると、532μmである。領域29Fにおける各パターンは、反射膜からなり光を反射する反射部26と、非反射部25とから構成されている。本実施例において、領域29FのR方向の幅W3は、75μmである。
反射部26のθ方向の幅は、領域29FのR方向の位置に応じて異なる。R方向の中心からの距離がW3/8以下の領域においては、反射部26のθ方向の幅はP3f×185/240である。R方向の中心からの距離がW3/8からW3/4までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3f×141/240である。R方向の中心からの距離がW3/4からW3×3/8までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3f×105/240である。R方向の中心からの距離がW3×3/8からW3/2までの範囲では、反射部26のθ方向の幅はP3f×61/240である。
図6において、本実施例の信号処理回路30Aは、ノイズフィルタ、増幅回路、および、A/D変換回路(いずれも不図示)に加えて、信号分離手段31、位相演算手段32、第1〜第9の周期信号生成手段33〜41、および、位置情報演算手段45を有する。信号分離手段31は、受光素子アレイ16E、16Fの出力をトラック21E、21Fの各領域に対応する信号に分離する。信号分離手段31は、受光IC14E、14Fに空間分解能の切り替え機能およびスイッチ回路が設けられている場合、スイッチ回路による接続を切り替える信号を送信する。または、信号分離手段31は、受光IC14E、14Fに空間分解能の切り替え機能およびスイッチ回路が設けられない場合、高速フーリエ変換(FFT)を行うことにより信号を分離する。また信号分離手段31は、受光素子アレイ16E、16Fにパターンピッチごとに別々の受光面を有する受光素子を設けることにより実現してもよい。
続いて、図13および図14を参照して、受光素子アレイ16E、16Fの構成について説明する。図13および図14は、受光素子アレイ16E、16Fの受光面の平面図である。受光素子アレイ16E、16Fは、互いに共通の構成を有する。受光素子アレイ16E、16Fには、それぞれ、X方向に32μmピッチで64個の受光素子17が配列されている。一つの受光素子17のX方向の幅X_pdは32μmであり、Y方向の幅Y_pdは900μmである。受光素子アレイ16E、16Fのそれぞれの全幅X_totalは、2048μmである。
スケール20A上のパターンは2倍の拡大投影となるため、スケール20A上の検出範囲は、Y方向に450μm、X方向に1024μmの範囲となる。このため、スケール20A上の検出範囲には、接線方向に約128μmのピッチを有する領域23E、23Fと、約512μmのピッチを有する領域29E、29FがY方向にそれぞれ3ライン分ずつ含まれる。
それぞれの受光素子17からの出力は、スイッチ回路18により切り替えられ、選択的に後段の4つの不図示の初段増幅器に接続されている。4つの初段増幅器は、出力端子A+、B+、A−、B−(それぞれA+相、B+相、A−相、B−相を表す)に対応する受光素子17がそれぞれ接続され、4相正弦波出力S(A+)、S(B+)、S(A−)、S(B−)を出力する。
スイッチ回路18は、信号処理回路30Aの信号分離手段31からの入力により、受光素子17と出力端子との接続を切り替えることができる。この結果、複数の受光素子17において電気的に加算される間隔が切り替わる。
信号処理回路30Aからの入力がハイレベルの場合、図13に示されるように、スケールパターン128μm(反射像周期256μm)の検出ピッチとなり、領域23E、23Fからの周期信号のみが分離される。また、個々の周期に対応する各相の受光素子アレイ面積は、受光面の中央部が2個ずつになっているのに対し、周辺部は1個ずつとなっている。このように、本実施例では、センサユニット10Bに重み付け手段が設けられている。重みは、空間周波数応答のP3に対応する空間周波数を含む所定の範囲において、重み付け有の値が重み付け無の値以下となるように設定されている。
一方、信号処理回路30Aからの入力がローレベルの場合、図14に示されるように、スケールパターン512μm(反射像周期1024μm)の検出ピッチとなり、領域29E、29Fからの周期信号のみが分離される。
4相正弦波状信号の相対位相はそれぞれの検出ピッチに対し、S(A+)を基準とすると、S(B+)は約+90度、S(A−)は約+180度、S(B−)は約+270度の関係にある。信号処理回路30Aは、4相正弦波出力S(A+)、S(B+)、S(A−)、S(B−)について、以下の式(12)、(13)で表される演算を行うことにより、直流分が除去された2相正弦波状信号S(A)、S(B)を生成する。
S(A)=S(A+)−S(A−) …(12)
S(B)=S(B+)−S(B−) …(13)
このとき、入力がローレベルの場合のS(A)は、スケールピッチ128μmの像に対してS(A+)とS(A−)が同位相成分となるため、式(12)の差動演算により相殺される。この点は、S(B)についても同様である。
スイッチ回路18への入力がハイレベルの場合のS(A)、S(B)より、信号処理回路30Aの位相演算手段32は、領域23E、23Fのエネルギー分布の位相ΦH(位相信号)を、以下の式(14)で表される演算により取得する。
ΦH=ATAN2[S(A),S(B)] …(14)
式(14)において、ATAN2[Y,X]は、象限を判別して0〜2π位相に変換する逆正接演算関数である。
同様に、スイッチ回路18への入力がローレベルの場合のS(A)、S(B)より、信号処理回路30Aの位相演算手段32は、領域29E、29Fのエネルギー分布の位相ΦL(位相信号)を、以下の式(15)で表される演算により取得する。
ΦL=ATAN2[S(A),S(B)] …(15)
次に、受光IC14E、14Fからの信号を絶対位置信号に変換する手順について説明する。第5の周期信号生成手段37は、受光IC14Eから取得した位相信号ΦLに基づいて、Φ1=360θなる信号(第5の周期信号)を取得する。第7の周期信号生成手段39は、受光IC14Fから取得した位相信号ΦLに基づいて、Φ2=356θなる信号(第7の周期信号)を取得する。第8の周期信号生成手段40は、受光IC14Eから取得した位相信号ΦHより、Φ3=1530θなる信号(第8の周期信号)を取得する。第9の周期信号生成手段41は、受光IC14Fから取得した位相信号ΦHより、Φ4=1513θなる信号(第9の周期信号)を取得する。各位相信号には、所定の位置で位相が同時にゼロとなるように、それぞれオフセットが加算されている。図15(a)〜(d)は、それぞれ、周期信号Φ1、Φ2、Φ3、Φ4(検出値)と回転角度θとの関係を示している。
続いて、第4の周期信号生成手段36は、周期信号Φ1、Φ3を用いて、以下の式(16)で表される演算により、周期信号Φ5(第4の周期信号)を生成する。
Φ5=MOD[Φ3−4・Φ1、2π]=90θ …(16)
このように、第4の周期信号生成手段36は、第5の周期信号(周期信号Φ1)および第8の周期信号(周期信号Φ3)を用いて第4の周期信号(周期信号Φ5)を生成する。
第6の周期信号生成手段38は、周期信号Φ2、Φ4を用いて、以下の式(17)で表される演算により、周期信号Φ6(第6の周期信号)を生成する。
Φ6=MOD[Φ4−4・Φ2、2π]=89θ …(17)
図16(a)、(b)は、それぞれ、周期信号Φ5、Φ6と可動部4の回転角度θとの関係を示している。
続いて、第1の周期信号生成手段33は、周期信号Φ5、Φ1を用い、周期信号Φ5の周期中における周期信号Φ1の位置(周期信号Φ1の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ1をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ1の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ5と同様の周期を有する周期信号Φ(5、1)を取得する。本実施例において、この処理を第1の合成処理という。周期信号Φ(5、1)は、以下の式(18)で表される演算により求められる。
Φ(5、1)=MOD[(2π・ROUND[(4・Φ5−Φ1)/(2π)]+Φ1)・1/4、2π] …(18)
式(18)において、ROUND[x]は、xに最も近い整数に変換する関数である。また、MOD[x,y]は、xを被除数、yを除数としたときの剰余を表す。なお、2πを除数としたときの剰余を求めるのは、位相を0以上2π未満の値として表現するためである。図16(c)は、第1の合成処理により得られる周期信号Φ(5、1)と可動部4の回転角度θとの関係を示している。
また、第1の周期信号生成手段33は、周期信号Φ(5,1)および周期信号Φ3を用いて、周期信号Φ(5,1)の周期中における周期信号Φ3の位置(周期信号Φ3の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ3をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ3の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ(5,1)と同様の周期を有する周期信号Φ((5,1)、3)、すなわち第1の周期信号を取得することができる。本実施例において、この処理を第2の合成処理という。周期信号Φ((5、1)、3)は、以下の式(19)で表される演算により求められる。
Φ((5、1)、3)=MOD[(2π・ROUND[(17・Φ(5、1)−Φ3)/(2π)]+Φ3)・1/17、2π] …(19)
図16(e)は、第2の合成処理により得られる周期信号Φ((5、1)、3)と可動部の回転角度θとの関係を示している。
同様に、第2の周期信号生成手段34は、周期信号Φ6、Φ2を用いて、周期信号Φ6の周期中における周期信号Φ2の位置(周期信号Φ2の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ2をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ2の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ6と同様の周期を有する周期信号Φ(6、2))を取得することができる。本実施例において、この処理を第3の合成処理という。周期信号Φ(6、2)は、以下の式(20)で表される演算により求められる。
Φ(6、2)=MOD[(2π・ROUND[(4・Φ6−Φ1)/(2π)]+Φ2)・1/4、2π] …(20)
図16(d)は、第3の合成処理により得られる周期信号Φ(6、2)と可動部の回転角度θとの関係を示している。
また、第2の周期信号生成手段34は、周期信号Φ(6,2)および周期信号Φ3を用いて、周期信号Φ(6,2)の周期中における周期信号Φ4の位置(周期信号Φ4の位相が何周期目にあるか)を算出し、周期信号Φ4をつなぎ合わせる。これにより、周期信号Φ4の位置検出精度と同等の精度で、周期信号Φ(6,2)と同様の周期を有する周期信号Φ((6,2)、4)、すなわち第2の周期信号を取得することができる。本実施例において、この処理を第4の合成処理という。周期信号Φ((6、2)、4)は、以下の式(21)で表される演算により求められる。
Φ((6、2)、4)=MOD[(2π・ROUND[(17・Φ(6、2)−Φ4)/(2π)]+Φ4)・1/17、2π] …(21)
図16(f)は、第4の合成処理により得られる周期信号Φ((6、2)、4)と可動部の回転角度θとの関係を示している。
第3の周期信号生成手段35は、最も周期の長い周期信号Φ7(第3の周期信号)を以下の式(22)で表される演算により取得する。
Φ7=MOD[Φ((5、1)、3)−Φ((6、2)、4)、2π]=1θ …(22)
図17(a)は、周期信号Φ7と可動部の回転角度θとの関係を示している。
続いて、以上により生成された周期信号Φ7およびΦ((5、1)、3)に基づいて絶対位置信号を演算する手順について説明する。本実施例において、周期信号Φ7を最も周期の大きい第1の階層信号とする。また、周期信号Φ((5、1)、3)を第2の階層信号とする。位置情報演算手段45は、第1の階層信号および第2の階層信号を用いて、第2の階層信号の位置検出精度と同等の精度で第1の階層信号と同様の周期を有する周期信号を、絶対位置信号ΦABSとして生成する。本実施例において、この処理を第5の合成処理という。絶対位置信号ΦABSは、以下の式(23)で表される演算により算出される。
ΦABS=MOD[(2π・ROUND[(90・Φ7−Φ((5、1)、3))/(2π)]+Φ((5、1)、3))・1/90、2π] …(23)
図17(b)は、第5の合成処理によって得られる絶対位置信号ΦABSと可動部の回転角度θとの関係を示している。このようにして、全周の絶対位置を検出することができる。
本実施例では、周期信号Φ5、Φ6(第4の周期信号、第6の周期信号)として、スケール20A上のパターン(周期変調パターン)とは異なる周期信号を演算により生成する。すなわち、第4の周期信号(および、第6の周期信号)の周期は、スケール20Aのパターンの周期と異なっている。これにより、上位信号を生成する際に用いる信号のリニアリティを更に向上させることができる。通常、周期信号Φ5、Φ6を生成する演算のように、元の周期信号に整数をかけて差分をとる場合、位相誤差も同時に整数倍されるため、リニアリティは大きく低下する。しかし、本実施例のように2つの周期信号により生成された元の2つの信号周期の整数倍の周期信号を、さらに元の2つの信号との合成処理を行うことで、高精度の長周期信号とすることができる。この高精度の長周期信号を用いて更に長周期の上位信号を生成することで、元の信号周期に対して大きな倍率で長周期化を行った場合でも、絶対位置信号を検出する際の誤差許容量を大きくすることができる。
また、本実施例では、スケール上の2つの変調パターンから得られる位相を、一部共通の受光面を用いて検出する。すなわち、第4の周期信号、第5の周期信号、第6の周期信号、第7の周期信号、および、第8の周期信号のうち、少なくとも2つの周期信号の生成に用いる検出素子アレイの 少なくとも一部は共通である。このような構成により、略同一の読み取り位置から2つの周期信号を取得することができ、信号間の同期性を向上させることが可能である。また、スケール上のパターン幅の削減、および、センササイズの低減の効果を有する。信号の分離特性が十分でない場合、別々の受光面を使う場合に対して誤差が増大するが、前述の合成処理を行うことにより、誤差許容量を拡大することで影響を低減することができる。
次に、図18を参照して、本発明の実施例3について説明する。図18は、本実施例における撮像システム200の断面模式図である。撮像システム200は、上記各実施例におけるエンコーダ(位置検出装置)をレンズ装置に搭載した撮像システムである。撮像システム200は、撮像装置200aと、撮像装置200aに着脱可能なレンズ装置200b(エンコーダを備えたレンズ鏡筒)とで構成されている。ただし本実施例は、撮像装置とレンズ装置とが一体化して構成された撮像システムにも適用可能である。
図18において、53はセンサユニット、54はCPUである。センサユニット53およびCPU54(およびスケール20)によりエンコーダが構成される。本実施例において、センサユニット53は、実施例1、2におけるセンサユニット10A、10Bに相当し、CPU54は信号処理回路30、30Aに相当する。また、51はレンズユニット、52は駆動レンズ、55は撮像素子、50は円筒体であり、主にこれらにより撮像システムが構成される。レンズユニット51を構成する駆動レンズ52(レンズ)は、例えばオートフォーカス用のレンズであり、光軸方向であるY方向に変位可能である。駆動レンズ52は、ズーム調整レンズなど、駆動されるレンズであればその他のレンズでもよい。本実施例における円筒体50は、駆動レンズ52を駆動するアクチュエータ(不図示)と連結されている。撮像素子55は、撮像装置200aに設けられており、レンズユニット51(レンズ)を介して光学像(被写体像)の光電変換を行う。
本実施例のレンズ装置200bは、光軸方向(Y方向)に変位可能な駆動レンズ52と、駆動レンズ52の変位を検出するように構成されたエンコーダ100(または、エンコーダ100A)とを有する。スケール20は、円筒体50に取り付けられている。このような構成において、エンコーダ100(エンコーダ100A)は円筒体50の光軸方向の周りにおける回転量(変位)を取得することで、駆動レンズ52の光軸方向の変位を検出する。
スケール20は、ドーナツ状の円盤面上に形成された放射状パターンを形成して構成されたロータリー型スケールであり、円筒体50に取り付けられている。スケール20は、フィルム状基材上に格子パターンを形成して構成されたリニア型スケールであってもよい。この場合、スケール20は、円筒体50の回転方向に沿って円筒面に貼り付けられる。
アクチュエータまたは手動により、円筒体50を、光軸を中心として回転させると、スケール20はセンサユニット53に対して相対的に変位する。スケール20の変位に伴い、駆動レンズ52は、光軸方向であるY方向(矢印方向)に駆動される。そして、エンコーダのセンサユニット53から得られる駆動レンズ52の変位に応じた信号は、CPU54に出力される。CPU54は、駆動レンズ52を所望の位置へ移動するための駆動信号を生成する。駆動レンズ52は、その駆動信号に基づいて駆動される。
また、各実施例における位置検出装置は、レンズ装置や撮像装置以外の種々の装置にも適用可能である。例えば、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、この工作機器の位置または姿勢を検出する各実施例の位置検出装置とを有する工作装置を構成することにより、搬送体の位置を高精度に検出することができる。
なお、各実施例の位置検出装置(エンコーダ100、100A)は、絶対位置の検出が可能なアブソリュート型の位置検出装置である。ここでいう絶対位置とは、パターン(およびそれが形成された被測定物)の検出手段(センサユニット)に対する相対的な位置、または、移動する被測定物の固定部に対する相対的な位置を意味している。アブソリュート型の位置検出装置は、検出手段における一度の測定によって、両者の相対的な位置(本実施例における「絶対位置」)を検出することが可能な装置である。
上記各実施例の位置検出装置によれば、絶対位置信号を検出するための元信号の誤差許容量を拡大することができ、長ストロークの絶対位置信号を安定して検出することが可能である。このため、各実施例によれば、絶対位置を広い範囲で高精度に検出可能な位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、位置検出方法、および、プログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
19…センサユニット、20…スケール、30…信号処理回路、33…第1の周期信号生成手段、34…第2の周期信号生成手段、35…第3の周期信号生成手段、36…第4の周期信号生成手段、37…第5の周期信号生成手段、38…第6の周期信号生成手段、39…第7の周期信号生成手段、100…エンコーダ

Claims (13)

  1. 被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、
    周期的に形成されたパターンを有するスケールと、
    前記スケールに対して相対移動可能に構成された検出手段と、
    前記検出手段の出力信号を処理して前記被測定物の位置情報を取得する信号処理手段と、を有し、
    前記信号処理手段は、
    第1の周期信号を生成する第1の周期信号生成手段と、
    前記第1の周期信号の周期と異なる第2の周期信号を生成する第2の周期信号生成手段と、
    前記第1の周期信号および前記第2の周期信号を用いて、該第1の周期信号および該第2の周期信号のそれぞれの周期よりも長い周期を有する第3の周期信号を生成する第3の周期信号生成手段と、
    前記第1の周期信号と同じ周期を有する第4の周期信号を生成する第4の周期信号生成手段と、
    前記第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号を生成する第5の周期信号生成手段と、
    前記第2の周期信号と同じ周期を有する第6の周期信号を生成する第6の周期信号生成手段と、
    前記第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成する第7の周期信号生成手段と、を有し、
    前記第1の周期信号生成手段は、前記第4の周期信号および前記第5の周期信号を合成して前記第1の周期信号を生成し、
    前記第2の周期信号生成手段は、前記第6の周期信号および前記第7の周期信号を合成して前記第2の周期信号を生成する、ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記第1の周期信号生成手段は、前記第4の周期信号および前記第5の周期信号を用いて、該第4の周期信号の周期内の該第5の周期信号の位置を特定することにより、前記第1の周期信号を生成し、
    前記第2の周期信号生成手段は、前記第6の周期信号および前記第7の周期信号を用いて、該第6の周期信号の周期内の該第7の周期信号の位置を特定することにより、前記第2の周期信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記信号処理手段は、前記第1の周期信号および前記第3の周期信号を用いて絶対位置信号を生成する位置情報演算手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の位置検出装置。
  4. 前記第5の周期信号および前記第7の周期信号は、互いに共通の信号であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  5. 前記検出手段は、複数の検出素子が移動方向に並べられた検出素子アレイを備え、
    前記第4の周期信号、前記第5の周期信号、前記第6の周期信号、および、前記第7の周期信号のうち、少なくとも2つの周期信号の生成に用いる検出素子アレイの 少なくとも一部は共通であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  6. 前記信号処理手段は、前記第4の周期信号の整数分の1の周期かつ前記第5の周期信号と異なる周期を有する第8の周期信号を生成する第8の周期信号生成手段を更に有し、
    前記第4の周期信号生成手段は、前記第5の周期信号および前記第8の周期信号を用いて前記第4の周期信号を生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  7. 前記検出手段は、複数の検出素子が移動方向に並べられた検出素子アレイを備え、
    前記第4の周期信号、前記第5の周期信号、前記第6の周期信号、前記第7の周期信号、および、前記第8の周期信号のうち、少なくとも2つの周期信号の生成に用いる検出素子アレイの 少なくとも一部は共通であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の位置検出装置。
  8. 前記第4の周期信号の周期は、前記スケールの前記パターンの周期と異なっていることを特徴とする請求項6に記載の位置検出装置。
  9. 光軸方向に変位可能なレンズと、
    前記レンズの位置を検出するように構成された、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の位置検出装置と、を有することを特徴とするレンズ装置。
  10. 請求項9に記載のレンズ装置と、
    前記レンズを介して光学像の光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置と、を有することを特徴とする撮像システム。
  11. ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、
    前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の位置検出装置と、を有することを特徴とする工作装置。
  12. 周期的に形成されたパターンを有するスケールに対して相対移動可能に構成された検出手段からの出力信号に基づいて、該スケールまたは該検出手段と一体的に移動する被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、
    第1の周期信号と同じ周期を有する第4の周期信号、該第4の周期信号の整数分の1の周期を有する第5の周期信号、該第1の周期信号の周期と異なる第2の周期信号と同じ周期を有する第6の周期信号、および、該第6の周期信号の整数分の1の周期を有する第7の周期信号を生成するステップと、
    前記第4の周期信号および前記第5の周期信号を合成して前記第1の周期信号を生成するステップと、
    前記第6の周期信号および前記第7の周期信号を合成して前記第2の周期信号を生成するステップと、
    前記第1の周期信号および前記第2の周期信号を用いて、該第1の周期信号および該第2の周期信号のそれぞれの周期よりも長い周期を有する第3の周期信号を生成するステップと、を有することを特徴とする位置検出方法。
  13. 請求項12に記載の位置検出方法を情報処理装置に実行させるように構成されていることを特徴とするプログラム。
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