JP2014176137A - ダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機 - Google Patents

ダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機 Download PDF

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武弘 軸丸
Narifumi Tojima
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Abstract

【課題】磁束漏れを防止し、性能向上を図ることができるダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機の提供。
【解決手段】環状のロータ10と、ロータ10の外側に配置されたアウターステータ20と、ロータ10の内側に配置されたインナーステータ30と、を有するダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAであって、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側とを磁気的に分離させる磁気分離部14を有する、という構成を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機に関するものである。
スイッチトリラクタンス回転機は、ロータに永久磁石や巻線がなく、ロータとステータとの間に生じる磁気吸引力によって動作する構成となっている。スイッチトリラクタンス回転機は、原理的に振動、騒音等の課題があるが、構造が簡単で堅牢、高速回転にも耐えることができ、また、ネオジム磁石等の高価な永久磁石が不要であるため安価であるという特徴を有しており、近年、低コストで信頼性に優れた回転機として、実用化に向けての研究開発が進められている。
この実用化の一環として、スイッチトリラクタンス回転機の性能向上を図るべく、ダブルステータ構造にすることが提案されている。
下記特許文献1には、環状のロータと、ロータの内側に配置された内側ステータ(インナーステータ)と、ロータの外側に配置された外側ステータ(アウターステータ)と、を有するダブルステータ型モータが開示されている。
この内側ステータと外側ステータは、対応する相のコイル同士が直列接続されている。この構成によれば、内外両ステータの各相コイルに通電される電流を揃えることができ、内外両ステータの起磁力を等しくすることができる。これにより、内側ステータと外側ステータとで相互に鎖交する磁束が少なくなり、リラクタンストルクを大きくすることができる。
特開2011−244643号公報
上記先行技術では、スイッチトリラクタンス回転機のようなロータの突極構造が不要であるため、インナーステータ側の巻線スペースを比較的確保し易く、起磁力(巻数×電流)を同一にすることができる。しかしながら、スイッチトリラクタンス回転機は、性能向上(トルクアップ等)を図るために、ロータの突極構造を大きくする必要があり、インナーステータ側の巻線スペースを十分に確保することは困難である。
そこで、本願発明者らは、アウターステータとインナーステータとを並列接続し、起磁力の異なる2つのステータから個別に出力を取り出す手法を考えた。しかしながら、アウターステータとインナーステータの起磁力が異なる場合においては、起磁力の大きい一方から出た磁束が、起磁力の小さい他方に逆流する所謂磁束漏れが発生して、回転性能が低下してしまう場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、磁束漏れを防止し、性能向上を図ることができるダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、環状のロータと、前記ロータの外側に配置されたアウターステータと、前記ロータの内側に配置されたインナーステータと、を有するダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機であって、前記ロータの前記アウターステータ側と前記インナーステータ側とを磁気的に分離させる磁気分離部を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、磁気分離部が環状のロータの内側と外側とを磁気的に分離するため、アウターステータとインナーステータとで起磁力が異なっていても、ロータにおけるアウターステータ側とインナーステータ側との磁束干渉を防止することができる。
また、本発明においては、前記ロータは、前記アウターステータ側に第1の数で設けられた第1突極と、前記インナーステータ側に前記第1の数よりも多い第2の数で設けられた第2突極と、を有する、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、磁気分離部によってロータにおけるアウターステータ側とインナーステータ側との磁束干渉を防止することができるため、アウターステータ側とインナーステータ側とで極数を変更することが可能となる。本発明では、ロータのインナーステータ側に設けられた第2突極の数を増やすことで、インナーステータ側において一回転当たりの仕事回数を増加させ、トルクリップルを減少させることができる。
また、本発明においては、前記磁気分離部は、前記ロータに円環状に設けられている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、磁気分離部が円環状にあることで、ロータのアウターステータ側のヨーク幅とインナーステータ側のヨーク幅とを一定幅で管理でき、設計や組み立てを容易にすることができる。
また、本発明においては、前記磁気分離部は、波線となって前記ロータに環状に設けられている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、磁気分離部が波線となって環状にあることで、ロータのアウターステータ側とインナーステータ側との凹凸が機械的に噛み合うような形になり、アウターステータ側及びインナーステータ側の少なくともいずれか一方で取り出した出力を他方側に効率よく伝達できるようになる。
また、本発明においては、前記ロータは、前記アウターステータ側に設けられた第1突極と、前記インナーステータ側に前記第1突極と同数で且つ半ピッチずれて設けられた第2突極と、を有し、前記波線は、前記第1突極に向かって凸となり、且つ、前記第2突極に向かって凹となるように形成されている、という構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、ロータの径方向のサイズを抑えつつ、ロータのアウターステータ側とインナーステータ側の突極間のヨーク幅を太くし、磁気飽和を起こし難くさせると共に、シャフト径の機械的強度を十分に確保できる。
また、本発明においては、前記磁気分離部は、非磁性体から形成されているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、非磁性体により磁気抵抗を大きくし、ロータのアウターステータ側とインナーステータ側とを磁気的に分離させることができる。
本発明によれば、磁束漏れを防止し、性能向上を図ることができるダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機が得られる。
本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータの断面構成図である。 本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータの回路を示す図である。 本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータのロータポジションとトルクとの関係を示す図である。 本発明の第2実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータの断面構成図である。 本発明の第3実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータの断面構成図である。 本発明の第4実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータの断面構成図である。
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAの断面構成図である。
ダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータA(以下、単にスイッチトリラクタンスモータAと称する場合がある)は、図1に示すように、環状のロータ10と、ロータ10の外側に配置されたアウターステータ20と、ロータ10の内側に配置されたインナーステータ30と、を有する。本実施形態のスイッチトリラクタンスモータAは、U相、V相、W相の3相モータである。
アウターステータ20は、環状の磁性体からなり、その内周に30°間隔で12個設けられた突極21と、突極21のそれぞれに巻回されたコイル(巻線)22と、を有する。コイル22は、周方向に沿ってU相→V相→W相→U相→…の順に相分けされて配置されている。
インナーステータ30は、環状の磁性体からなり、その外周に20°間隔で18個設けられた突極31と、突極31のそれぞれに巻回されたコイル(巻線)32と、を有する。コイル32は、周方向に沿ってU相→V相→W相→U相→…の順に相分けされて配置されている。
ロータ10は、電磁鋼板が軸方向に複数積層された状態で締結固定されたものである。ロータ10は、環状のヨーク部11と、ヨーク部11から外側に突出する第1突極12と、ヨーク部11から内側に突出する第2突極13と、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側とを磁気的に分離させる磁気分離部14と、を有する。
ヨーク部11は、円筒状に形成されている。ヨーク部11の外周には、45°間隔で8個(第1の数)の第1突極12が設けられている。また、ヨーク部11の内周には、30°間隔で12個(第2の数)の第2突極13が設けられている。
このように、本実施形態のスイッチトリラクタンスモータAは、アウターステータ20側が、アウターステータ20の極数が12個でロータ10の極数が8個の12/8極構造となっており、インナーステータ30側が、インナーステータ30の極数が18個でロータ10の極数が12個の18/12極構造となっている。
磁気分離部14は、非磁性体から形成されており、例えばアルミニウムや非磁性のステンレス鋼等から形成されている。本実施形態の磁気分離部は、ロータ10に円環状に埋設されており、ロータ10をアウターステータ20側とインナーステータ30側とに磁気的に二分する構成となっている。この磁気分離部14は、起磁力が大きいアウターステータ20側の磁路を比較的大きく確保するべく、ヨーク部11においてインナーステータ30側寄りに設けられている。
本実施形態の磁気分離部14は、ロータ10に円環状に設けられているため、ロータ10のアウターステータ20側のヨーク幅とインナーステータ30側のヨーク幅とを一定幅で管理でき、設計や組み立てを容易にすることができる。例えば、本実施形態においては、磁気分離部14を、径方向において、アウターステータ20(起磁力大)とインナーステータ30(起磁力小)の起磁力の比に応じた位置に調整することが容易になる。
図2は、本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAの回路を示す図である。
上記構成のスイッチトリラクタンスモータAは、図2に示すようなインバータ回路を有する。なお、図2において、符号41は直流電源を示し、符号42は平滑コンデンサを示す。また、アウターステータ20には各相4つのコイル22が設けられているが視認性の向上のため各相1つのコイル22のみを代表して図示して残りの図示を省略している。また、インナーステータ30においても、各相6つのコイル32が設けられているが視認性の向上のため各相1つのコイル32のみを代表して図示して残りの図示を省略している。
本実施形態では、図2に示すように、アウターステータ20のインバータ回路とインナーステータ30のインバータ回路とが、並列接続されている。インバータ回路は、それぞれ2つのスイッチング素子43a,43bと、2つのダイオード44a,44bと、からなる非対称ハーフブリッジ回路45を有する。非対称ハーフブリッジ回路45は、アウターステータ20のコイル22及びインナーステータ30のコイル32のそれぞれに接続され、各非対称ハーフブリッジ回路45により個別にコイル22,32が駆動(通電)可能となっている。
また、本実施形態では、アウターステータ20とインナーステータ30とが並列接続されると共に、アウターステータ20とインナーステータ30との起磁力が異なっており、アウターステータ20の起磁力よりもインナーステータ30の起磁力が小さく設定されている。起磁力は、コイル巻き回数と、そこに流れる電流の積によって求まる。ダブルステータ構造では、図1に示すように、その構造的にインナーステータ30側に十分な巻線スペースを確保することが難しい。
スイッチトリラクタンスモータAにおいて起磁力を同一にする場合は、巻線の断面積を小さくして巻線数を増やすか、インナーステータ30の突極31を長く(深く)して巻線スペースを確保する方法が考えられる。しかしながら、前者の方法では電流密度が高くなり、銅損の増大によるモータ効率低下と、巻線の温度上昇の問題が生じる。また、後者の方法では、モータ全体の重量を支えるシャフト径とトレードオフになるため、シャフト径が細くなると重量増加に対して機械的な強度を十分に確保することができなくなるという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、アウターステータ20の起磁力よりもインナーステータ30の起磁力を小さく設定することで、モータ効率の低下及び巻線の温度上昇の抑制と共に、機械的な強度を十分に確保している。また、本実施形態のように、アウターステータ20とインナーステータ30とを並列接続することで、アウターステータ20とインナーステータ30とを直列接続した場合よりもモータ性能の向上効果が高くなる。
すなわち、直列接続では、インダクタンスが増加するので電流が減少してしまい、メインで駆動するアウターステータ20の起磁力が大きく低下してしまうためである。一方、並列接続では、アウターステータ20の起磁力を確保でき、加えてインナーステータ30の出力を取り出すことができるため、出力がアウターステータ20とインナーステータ30の単純な和となり、モータ性能が容易に向上する。
ところで、アウターステータ20とインナーステータ30の起磁力が異なる場合においては、一方から出た磁束が他方に逆流してしまい、モータ性能が低下することが懸念されるが、本実施形態では、図1に示すように、ロータ10に磁気分離部14を設けている。磁気分離部14は、非磁性体によって形成されて磁気抵抗が大きく、ロータ10のアウターステータ20側及びインナーステータ30側から流入するロータ10への磁束をヨーク部11において絶縁するように作用する。
このように、本実施形態では、磁気分離部14が、環状のロータ10の内側と外側とを磁気的に分離するため、アウターステータ20とインナーステータ30とで起磁力が異なっていても、ロータ10におけるアウターステータ20側とインナーステータ30側との磁束干渉を防止することができる。したがって、本実施形態では、起磁力の大きいアウターステータ20から起磁力の小さいインナーステータ30側に磁束漏れが発生することを防止することができる。
また、本実施形態では、磁気分離部14によってロータ10におけるアウターステータ20側とインナーステータ30側との磁束干渉を防止することができるため、アウターステータ20側とインナーステータ30側とで極数を変更することが可能となる。本実施形態では、図1に示すように、インナーステータ30側に設けられた第2突極13の数が、第1突極12の数よりも多くなっている。
図3は、本発明の第1実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAのロータポジションとトルクとの関係を示す図である。
なお、図3(a)は、本実施形態(インナーステータ30側の極数が多い)のアウター側出力(実線)とインナー側出力(破線)とを示している。また、図3(b)は、比較例(アウターステータ20側とインナーステータ30側の極数が同数)のアウター側出力(実線)とインナー側出力(破線)とを示している。
図3に示すように、インナーステータ30側の極数を増やすことで、トルクの大きさ(符号aで示す)は小さくなり、一回当たりの仕事回数が増加する。このため、図3(a)に示す本実施形態では、図3(b)に示す比較例と比べて、ロータ10の回転に伴うトルクの変動幅が小さくなり、トルクリップルを減少させることができる。したがって、本実施形態では、磁束漏れを防止すると共に、スイッチトリラクタンスモータAの振動を抑制し、静粛性を得ることができる。
したがって、上述の本実施形態によれば、環状のロータ10と、ロータ10の外側に配置されたアウターステータ20と、ロータ10の内側に配置されたインナーステータ30と、を有するダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAであって、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側とを磁気的に分離させる磁気分離部14を有する、という構成を採用することによって、磁束漏れを防止し、低コストで信頼性に優れたスイッチトリラクタンスモータAにおいてモータ性能の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第2実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAの断面構成図である。
図4に示すように、第2実施形態では、第1突極12に対する第2突極13の周方向の位置がずれている点で、上記実施形態と異なる。
スイッチトリラクタンスモータAは、磁気分離部14によって、ロータ10におけるアウターステータ20側とインナーステータ30側との磁束干渉を防止することができる。第1実施形態では、アウターステータ20、インナーステータ30共に非対向となるように、ロータ10の第1突極12、第2突極13の位置を配置したが、第2実施形態では、この配置をくずして、ロータ10の第2突極13を所定の角度θでずらして配置している。角度θは、例えばスイッチトリラクタンスモータAの磁場解析を利用して得られるコギングトルク特性に基づいて設定されている。
このような第2実施形態によれば、アウターステータ20側とインナーステータ30側とでロータ10の第1突極12と第2突極13の位置を変更することで、第1突極12と第2突極13とを角度θでずらし、疑似的にスキュー(ステップスキュー)のような効果を得ることができる。したがって、第2実施形態では、スイッチトリラクタンスモータAの振動を抑制し、静粛性をより高めることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図5は、本発明の第3実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAの断面構成図である。
図5に示すように、第3実施形態では、磁気分離部14が、波線となってロータ10に環状に設けられている点で、上記実施形態と異なる。
第3実施形態の磁気分離部14は、アウターステータ20側に凸となる凸部14aと、インナーステータ30側に凹となる凹部14bとが繰り返される波線を形成している。このような第3実施形態によれば、磁気分離部14が波線となって環状にあることで、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側との凹凸が機械的に噛み合うような形になり、アウターステータ20側及びインナーステータ30側の少なくともいずれか一方で取り出した出力を他方側に効率よく伝達できるようになる。
また、この第3実施形態によれば、アウターステータ20側とインナーステータ30側とで出力が異なっても、図1に示す第1実施形態よりも、磁気分離部14にかかるせん断力を低減することができる。すなわち、図1に示す第1実施形態では、磁気分離部14が円環状になっているため、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側とで異なる大きさのトルクが作用すると、円環状に沿った周方向にせん断力がかかるが、図5に示す第3実施形態によれば、周方向にかかるせん断力を波線によって分散することができるため、磁気分離部14の剥離等の発生を抑制することができる。また、この作用により、磁気分離部14を形成する非磁性体として強度部材を採用せずともよくなり、例えば、非磁性体として樹脂材等を採用することも可能となる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、本発明の第4実施形態におけるダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータAの断面構成図である。
図6に示すように、第4実施形態では、ロータ10が、アウターステータ20側に設けられた第1突極12と、第1突極12と同数で且つ半ピッチずれてインナーステータ30側に設けられた第2突極13と、を有し、磁気分離部14の波線が、第1突極12に向かって凸となり、且つ、第2突極13に向かって凹となるように形成されている点で、上記実施形態と異なる。
第4実施形態のスイッチトリラクタンスモータAは、アウターステータ20側では、アウターステータ20の極数が12個でロータ10の極数が8個の12/8極構造となっており、インナーステータ30側でも、インナーステータ30の極数が12個でロータ10の極数が8個の12/8極構造となっている。また、第4実施形態の磁気分離部14は、凸部14aの頂が第1突極12の周方向における中心に位置するように、また、凹部14bの底が第2突極13の周方向における中心に位置するようになっており、ロータ10の突極配置に同期した形状となっている。
このような第4実施形態によれば、例えばアウターステータ20側からロータ10に流入する磁束は、第1突極12に集中した後、隣り合う別の第1突極12に向かってヨーク部11に沿って流れるように、磁路が形成される。第1突極12においては、幅を確保できるため、第1突極12間のヨーク部11よりも磁気飽和は生じ難い。第4実施形態では、第1突極12に磁気分離部14の凸部14aを合わせることにより、逆に第1突極12間のヨーク部11の幅を広く確保し、磁気抵抗を増加させないようにしている。また、ロータ10のインナーステータ30側も同様であり、第2突極13に磁気分離部14の凹部14bを合わせることにより、逆に第2突極13間のヨーク部11の幅を広く確保し、磁気抵抗を増加させないようにしている。
したがって、第4実施形態によれば、ロータ10の径方向のサイズを抑えつつ、ロータ10のアウターステータ20側とインナーステータ30側の突極間のヨーク幅を太くし、磁気飽和を起こし難くさせると共に、シャフト径の機械的強度を十分に確保できる。すなわち、図1に示す第1実施形態では、磁気分離部14が円環状になっているため、ヨーク部11の幅を広く確保しようとすると、ロータ10の径方向のサイズが大きくなって、相対的にシャフト径が細くなってしまうが、図6に示す第4実施形態によれば、アウターステータ20側では磁気飽和が生じ難い第1突極12におけるヨーク部11の幅を狭めるとともに、反対のインナーステータ30側では磁気飽和が生じやすい第2突極13間のヨーク部11の幅を広くすることができるため、ロータ10の径方向のサイズを小さく抑えることができ、相対的にシャフト径を太くすることができるようになる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、磁気分離部として非磁性体を例示して説明したが、本発明はこの構成に限定されることなく、例えばロータに設けたスリット(空間)であっても良い。
また、例えば、上記実施形態では、3相モータを例示して説明したが、本発明はこの構成に限定されることなく、2相モータ、4相モータ、5相モータ等にも適用することができる。また、3相モータにおいて12/8極構造や18/12極構造を例示して説明したが、本発明はこの極数に限定されず、例えば6/4極構造等であっても良い。
また、例えば、上記実施形態では、本発明のダブルステータ方スイッチトリラクタンス回転機を、モータに適用した構成について例示したが、本発明はこの構成に限定されることなく、発電機にも適用することができる。また、発電機においては、大型の風力発電機に好適に適用することができる。
A…ダブルステータ型スイッチトリラクタンスモータ(ダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機)、10…ロータ、12…第1突極、13…第2突極、14…磁気分離部、20…アウターステータ、30…インナーステータ

Claims (6)

  1. 環状のロータと、前記ロータの外側に配置されたアウターステータと、前記ロータの内側に配置されたインナーステータと、を有するダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機であって、
    前記ロータの前記アウターステータ側と前記インナーステータ側とを磁気的に分離させる磁気分離部を有する、ことを特徴とするダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
  2. 前記ロータは、前記アウターステータ側に第1の数で設けられた第1突極と、前記インナーステータ側に前記第1の数よりも多い第2の数で設けられた第2突極と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
  3. 前記磁気分離部は、前記ロータに円環状に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
  4. 前記磁気分離部は、波線となって前記ロータに環状に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
  5. 前記ロータは、前記アウターステータ側に設けられた第1突極と、前記インナーステータ側に前記第1突極と同数で且つ半ピッチずれて設けられた第2突極と、を有し、
    前記波線は、前記第1突極に向かって凸となり、且つ、前記第2突極に向かって凹となるように形成されている、ことを特徴とする請求項4に記載のダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
  6. 前記磁気分離部は、非磁性体から形成されている、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110149037A (zh) * 2019-05-06 2019-08-20 河北科技大学 一种双定子双凸极大功率发电机
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