JP2014175774A - 追尾装置 - Google Patents

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博昭 中村
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正 黒岩
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Abstract

【課題】特定の回転軸で大きなモータトルクを必要とせず、全天に渡り目標の自動追尾を可能とする追尾装置を提供する。
【解決手段】追尾装置は、ベース103、第1及び第2ジンバル101、102、球面駆動部111・・131、212・・232、駆動保持部104、目標位置認識部106、第1及び第2角度センサ211、221、及び制御部202を備える。第1及び第2ジンバルは夫々、互いに直交する第1及び第2ジンバル軸110、120を中心に回転する。球面駆動部は、第1または第2ジンバルに接触するホイール111・・131を含み、ホイールに接触しているジンバルを所望の位置に回転させる。目標位置認識部は、目標の位置データを検出する。第1及び第2角度センサは夫々、第1及び第2ジンバルの第1及び第2回転角度を検出する。制御部は、位置データ、第1及び第2回転角度に基づいて、球面駆動部を制御して目標を追尾する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、全方向に渡り移動する目標(ターゲット)に対してカメラ等の目標認識センサを追尾させるための追尾装置に関する。
近年、空港やプラントなど大型施設、及び発電所や水道施設などのライフラインに関わる施設での保安設備、並びにITSなどの交通情報支援システムなどにおいて、ITVカメラ等を用いて対象物を追跡し、継続した監視や詳細な情報を入手するシステムが多く商品化されている。これらのシステムは、地上設置型だけでなく、プラットホームとして車両、船舶または航空機などを想定し、小型かつ耐振性を考慮した構造で、振動及び動揺に対する外乱抑圧を行っている。更に、複数の対象物を順次、追尾できるように、旋回速度を高速化し、対象物への指向を短時間に行えることが重要になってきている。
このような移動体画像追尾システムでは、全方向に渡り移動する目標に対して追尾するために、ジンバル構造を用いていることが多い。ジンバル構造では少なくとも2軸以上を備える必要がある。2軸ジンバルでは、対象物が天頂、もしくは天頂付近を通過する場合にはAZ軸は瞬時に正面から背面へ向かうため180度近く回転する必要があり、モータトルクには制限があるためこの動作の実現は難しく、連続した追跡ができなくなるというジンバルロックと呼ばれる現象の課題がある。このため2軸ジンバル構造では、ジンバルロックが生じる天頂付近には指向することができず、全方向に渡り目標を連続して追尾することの実現が難しい。
また、従来の画像追尾システムでは、3軸ジンバル構造を用いることで、動作の自由度を増やし、角速度が過大とならないように、動きをAz軸とxEL軸との動作に分配することで、実現可能なジンバル可動範囲を超えることなく、ジンバルロックを避け、全方向に渡り連続的に追尾させようとしている。
また、ジンバル構造の回転軸を直接駆動しない機構としては、ジンバルで拘束された球体に対して圧電素子を使って摩擦により球面駆動する機構が提案されている。
また、2軸ジンバル構造の胴体に一部に対して、振動アクチュエータで球面駆動を行う機構が提案されている。
特開2006−106910号公報 特開2009−44856号公報 特開2007−221973号公報
このように従来では、小型化や目標を追尾するための制御則が複雑になるという課題がある。例えば、3軸ジンバル構造の場合には、モータ等の駆動手段も増えるため、小型化や低コスト化が難しい。また、カメラ等を搭載するためxEL軸の負荷慣性が大きく、Az軸とxEL軸との軸干渉の影響も生じる可能性があり、3軸ジンバル構造特有の課題が生じてしまう。さらに、冗長軸によりAz軸の角速度を緩和することは可能であるが、依然として他の軸と比べて必要となるAz軸の角速度は大きいため、必要となる駆動トルクも大きくなってしまう課題がある。
また、従来のジンバル構造の回転軸を直接駆動しない方式では、球面駆動の上に球状の被駆動面を備えていて、球面の外側に運動拘束であるジンバル構造を備えているため、可動範囲を広くすることができないという課題があった。例えば、球面駆動の支持部がジンバルのフレームの可動範囲を制約して、全天に渡りカメラを指向させることが難しいという課題がある。
また、2軸ジンバル構造の胴体の一部に対して、振動アクチュエータで球面駆動を行う方式では可動範囲の課題はないが、電気系や光学系の通路が確保できず、産業機器への応用が難しいという課題がある。例えば、水平軸が振動子固定軸周りに形成されていて、被駆動体である球体にカメラを搭載した場合には、その電気配線をジンバル内に通すことができないという課題がある。特に、光学系をジンバル内部に備えたい産業応用には、適用することができないという課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、特定の回転軸で大きなモータトルクを必要とせず、全天に渡り目標の自動追尾を可能とした追尾装置を提供することを目的とする。
実施形態によれば、追尾装置は、ベース、第1ジンバル、第2ジンバル、球面駆動部、駆動保持部、目標位置認識部、第1角度センサ、第2角度センサ、及び制御部を備える。ベースは、この装置の土台となる。第1ジンバルは、ベースに支持され、第1ジンバル軸を中心に回転する。第2ジンバルは、第1ジンバルに支持され、第1ジンバル軸に直交する第2ジンバル軸を中心に回転し、第1ジンバルと合体して1つの球形胴体を形成し、第1ジンバル軸と第2ジンバル軸との交点が球形胴体の中心となる。球面駆動部は、第1ジンバルまたは第2ジンバルに接触して一定の間隔で3箇所以上に設置されるホイールを含む球面駆動部であって、ホイールに接触しているジンバルを所望の位置に回転させる。駆動保持部は、ベースに支持され、ホイールを第1ジンバルまたは第2ジンバルに押圧する。目標位置認識部は、目標の位置データを検出する。第1角度センサは、第1ジンバルのベースに対する第1回転角度を検出する。第2角度センサは、第2ジンバルの第1ジンバルに対する第2回転角度を検出する。制御部は、位置データ、第1回転角度、及び第2回転角度に基づいて、球面駆動部を制御して目標を追尾する。
実施形態の追尾装置の斜視図。 図1の追尾装置の正面での断面図及びブロック線図。 図1の追尾装置をX軸正方向から見た図。 図1の追尾装置をZ軸負方向から見た底面透視図。 図1のベースを基準とした球面座標系と目標位置認識部の座標系との関係を示す図。 図1の追尾装置をY軸負方向から見た透視図。 図1の追尾装置をZ軸正方向から見た、各ホイールでの駆動方向ベクトルを示す上面透視図。 図1の追尾装置をZ軸正方向から見た、X方向へ転動させる場合を示す上面透視図。 図1の追尾装置をZ軸正方向から見た、Y方向へ転動させる場合を示す上面透視図。 実施形態のカメラ視野と移動体との追尾誤差を示す図。 目標の移動に追尾するための制御系を説明するブロック線図。 目標物へ光を照射するトラッキングシステムの概略図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る追尾装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
実施形態の追尾装置は、移動する目標物を追跡するトラッキングシステムに適用したものである。このトラッキングシステムは移動する目標物へ光を照射するように設定されていてもよい。
本実施形態の追尾装置について図1、図2、図3A、及び図3Bを参照して説明する。図1は、Z軸正方向を天頂方向としたベクトル(X,Y,Z)=(1,1,1)の方向から見た追尾装置の斜視図である。図2は追尾装置の正面図及びブロック線図である。図3AはX軸正方向から見た側面図であり、図3BはZ軸負方向から見た底面透視図である。ただし、図1、図2、図3A、及び図3Bのそれぞれに示した座標系は、X軸、Y軸、Z軸の方向を定義した全て同じ座標系である。図2の第1ジンバル101、第2ジンバル102、ベース103、駆動保持部104、第2及び第3ホイール121,131は断面を示していて、図2は、X軸に垂直な面であって第2及び第3ホイール121,131が存在する面での断面図である。
本実施形態の追尾装置は、第1及び第2ジンバル101,102、ベース103、駆動保持部104、圧縮バネ105、目標位置認識部(カメラセンサ)106、第1、第2及び第3ホイール111,121,131、追尾誤差検出部201、制御部202、第1及び第2角度センサ211,221、第1、第2及び第3ホイール駆動部212,222,232を備えている。なお便宜上、ホイールと対応するホイール駆動部とを合わせて球面駆動部と呼ぶ。
ベース103は、この追尾装置の土台であり、積載面上に追尾装置に含まれる全ての装置部分を適切に設置するためのものである。ベース103はこの追尾装置を固定する建造物等に設置される。建造物は例えば、外壁、内壁、天井、屋上がある。
第1ジンバル101は、一体形成され、ベース103に接続し支持されている。ベース103の積載面方向を水平方向とすれば、第1ジンバル101は垂直方向に向けて設置されている。さらに第1ジンバル101は、回転自由である第1回転軸としての第1ジンバル軸110を中心に回転する。この第1回転軸はベース103の積載面に関して垂直である。第1ジンバル101は例えば、U字形に一体形成されている。
第2ジンバル102は、一体形成され、第1ジンバル101に接続し支持されている。第2ジンバル102は、第1回転軸と直交する第2回転軸としての第2ジンバル軸120を中心に回転する。第2回転軸はベース103の積載面に関して平行である。第2ジンバル102は例えば、球形に形成されている。
また、第1及び第2ジンバル101,102は、これらが合体して1つの球形胴体を形成する。第1回転軸と第2回転軸との交点は例えば、この球形胴体の中心となる。
駆動保持部104は、ベース103上に設置されていて、第1、第2及び第3ホイール111,121,131と接続している。駆動保持部104は、これらの第1、第2及び第3ホイール111,121,131を押圧して第2ジンバル102に密着させる。駆動保持部104には例えば圧縮バネ105が取り付けられており、バネの復元力によりベース103に対して第1、第2及び第3ホイール111,121,131を図2の例では上に押し上げることで、第1、第2及び第3ホイール111,121,131を球形胴体に押圧した状態に保持することができる。この結果、第1、第2及び第3ホイール111,121,131が駆動保持部104の圧縮バネ105により最適な力で球形胴体に押し付けられることで、第1、第2及び第3ホイール111,121,131は、球形胴体との間の摩擦力を利用して駆動力を伝達することができる。
第1、第2及び第3ホイール111,121,131は、駆動保持部104上に設置され、これらは第1ジンバル101または第2ジンバル102に接触している。第1、第2及び第3ホイール111,121,131が動くことによって接触しているジンバルを動かす。このホイールの数は、3以上であり、特に3、4、6が適用される可能性が高い。
球面駆動部は、第1及び第2ジンバル101,102を移動させることが可能なホイール(例えばオムニホイール)(第1、第2及び第3ホイール111,121,131)と、ホイールを回転駆動するホイール駆動部(第1、第2及び第3ホイール駆動部212,222,232)とで構成されている。なお、図1、図2、図3A、及び図3Bでは例えば、ベース103に水平なある水平面上の仮想的な円に沿って等間隔に120度で3つのホイールを配置した場合を図示している。オムニホイールは、ホイールの対象である球形胴体を回転駆動するだけでなく、この駆動の方向とは異なる方向への移動が可能なホイール(回転体)の総称である。オムニホイールの回転軸にはホイール駆動部の回転軸が備わっており、ホイール駆動部によってオムニホイールのホイール本体部が回転される。球面駆動部が、球形胴体に対して所望の方向に所望の距離だけ転動させることができる。すなわち、ホイールに接触しているジンバルを所望の位置に回転させることができる。ホイールが球形胴体に押圧されるように、球面駆動部は回転バネを備えていてもよい。
目標位置認識部106は、目標の位置を認識するための装置であり、目標認識センサとも呼ばれ例えばカメラセンサであり、目標を検出して画像データを得る。目標位置認識部106は、第2ジンバル102に設置され、特に第1ジンバル軸110に近いある範囲内に設置される。
追尾誤差検出部201は、目標位置認識部106から取得した画像データに画像処理を施して追尾誤差検出値を検出する。追尾誤差検出部201は、一般的には2値化により白黒画像にし、目標の特徴点を抽出することでカメラ視野内の位置が識別され、視野中心からの2方向のずれ量(ΔX,ΔY)を追尾誤差検出値とする。これらの画像処理を含めた処理時間が追尾誤差検出値を得るサンプリング時間となる。追尾誤差検出値については後に図6を参照して説明する。
第1及び第2角度センサ211,221はそれぞれ、第1ジンバル軸110及び第2ジンバル軸120に対応して設置されている。第1角度センサ211は、ベース103に対する第1ジンバル101の回転角度を検出する。第2角度センサ221は、第1ジンバル101に対する第2ジンバル102の回転角度を検出する。
制御部202は、第1及び第2角度センサ211,221から2つの角度を入力して目標位置認識部106の向きを認識し、追尾誤差検出部201から取得した追尾誤差検出値をゼロにするように、第1、第2及び第3ホイール駆動部212,222,232に指示を出し、第1、第2及び第3ホイール111,121,131を駆動する。換言すれば、制御部202は、2つの角度を使用して目標位置認識部106と同一の座標系での仮想的な位置データを計算し、仮想的な位置データと目標位置認識部106が出力した位置データとを一致させるように球面駆動部を制御する。制御部202は、目標を追尾するように制御するためには、追尾誤差を小さくするような角速度を発生させる追尾制御則で追尾する。
次に、ベース103に対する目標位置認識部106の指向方向(カメラ指向方向)について図4を参照して説明する。
第1ジンバル軸110と第2ジンバル軸120とは同一交点を有しているため、各回転軸は、第2ジンバル102上に備わった目標位置認識部106であるカメラの座標系Σcとは回転変換の関係のみを有している。従って、カメラ指向方向はベース103を基準とした球面座標系上に位置する。
次に、球形胴体とオムニホイールと駆動方向ベクトルとの関係について図5A、図5B、図5C、及び図5Dを参照して説明する。
図5AはY軸(図5でのy0軸)負方向から見た図である。図5B、図5C、及び図5DはZ軸(図5でのz0軸)正方向から見た図であり上面図である。例えば、球形胴体の半径R、天頂方向であるZ軸の正方向に対する取り付け角度φ、等間隔120度で3つのオムニホイール(i=1〜3)を取り付ける場合について説明する。球形胴体と各ホイールとの接点座標Pi(i=1〜3)は、次式で表される。
Figure 2014175774
また、各点における駆動方向ベクトルsi(i=1〜3)は、次式で表される。
Figure 2014175774
これらの関係を用いると、ベース103の直交座標系での各軸周りの次に示される角速度ω(j=x,y,z)と、ホイールの周速度vsi(i=1〜3)との関係が次式の[式3]で表される。
Figure 2014175774
Figure 2014175774
この式から、球形胴体で所望の角速度を得るためのモータ回転速度を決めることができる。
例えば、球形胴体をX方向(図5Cでは、x0方向)に転動させたいときは、球形胴体にω周りの角速度を与える。このとき、[式3]より、vsi(i=1〜3)は以下のようになる。
Figure 2014175774
球形胴体をX方向に転動させる場合には、図5Cのように、s2とs3が反対のモータ回転速度を与えるように各ホイールを回転させる。
また、球形胴体をY方向に転動させたいときは、球形胴体にω周りの角速度を与える。このとき、[式3]より、vsi(i=1〜3)は以下のようになる。
Figure 2014175774
球形胴体をY方向に転動させる場合には、図5Dのように、s1に対して、s2とs3には半分大きさで反対のモータ回転速度を与えるように各ホイールを回転させる。
次に、カメラ画像の視野と目標との関係について図6を参照して説明する。
第2ジンバル102上に備わった目標位置認識部106であるカメラの座標系Σcで目標をカメラ視野内で捕捉している場合には、カメラ中心からのずれ量として追尾誤差検出値(ΔX,ΔY)が得られる。追尾誤差検出値は、一般的には画像情報から得られた特徴点に対して重心を計算することによって求められる。
次に、本実施形態の追尾制御系について図7を参照して説明する。図7は、目標の移動に追尾するための制御系を説明するブロック線図である。
球面駆動部111,121,131,212,222,232により球形胴体(第1及び第2ジンバル101,102)が駆動されると、第1及び第2ジンバル101,102が転動され、第2ジンバル102上の目標位置認識部106が転動し、目標位置認識部(カメラセンサ)106が目標を含んだ画像データを取得し、追尾誤差検出部201が目標の位置データである追尾誤差検出値(ΔX,ΔY)を得る。第1及び第2ジンバル101,102にはそれぞれ第1及び第2角度センサ211,221が備わっており、第1及び第2角度センサ211,221がそれぞれ角度データ(θ,θ)を得る。すなわち、θが第1ジンバル軸110を中心とした回転角度であり、θが第2ジンバル軸120を中心とした回転角度である。
制御部202は、この追尾誤差検出値と、角度データとに基づき、球面駆動部を駆動させるための角速度指令を生成する。
目標位置認識部106が目標を追尾するように制御されるためには、追尾誤差を小さくするような角速度を発生させる追尾制御則で追尾することが必要となる。制御部202が追尾誤差検出値(ΔX,ΔY)、及び角度データ(θ,θ)を入力する。追比例ゲインである追尾ゲインKcを定数とすると、2軸ジンバルとしての角速度指令(ω,ω)は、次式の[式4]で表される。
Figure 2014175774
ここで、Kcは追尾ゲインである。また、secθは、θに関する正割関数であり、θ=90度で無限大となる。
2軸ジンバルとしての角速度指令を球面駆動で実現するためには、第1、第2及び第3ホイール111,121,131がベース103に固定された駆動保持部104により球形胴体に押圧された状態となっているため、第1及び第2ジンバル101,102の姿勢に応じて角速度指令を分配することで実現することができる。従って、球面駆動の角速度指令ωjr(j=x,y,z)は次式の[式5]で表される。
Figure 2014175774
すなわち、制御部202は、位置データである追尾誤差検出値(ΔX,ΔY)、及び角度データ(θ,θ)を入力し、これらに基づいて[式4]を使用して第1及び第2ジンバル101,102それぞれの角速度指令(ω,ω)を計算し、この角度指令に基づいて[式5]を使用して第1、第2及び第3ホイール111,121,131ごとの角速度指令ωjr(j=x,y,z)を計算する。
次に、本実施形態での目標物へ光を照射するトラッキングシステムについて図8を参照して説明する。
図8は、第1ジンバル101から第2ジンバル102へかけて構成されている導光系を説明する図である。この図8は図2と同じ正面図であり、第1及び第2ジンバル101,102の断面概略図を示している。第1ジンバル101から第2ジンバル102へかけて、クーデ光学系800を形成するミラー801,802,803,804、導光路、及び光源805が配置されている。導光路は光源からの光を通過することができるようになっている路である。図8の例では、ミラーは、第1ジンバル101に3つ(801,802,803)、第2ジンバルに1つ(804)配置されていて、導光路は図8の太い点線で示されている。導光路は、例えば空洞、または所望の光を透過する材質でできた路である。図8では、ミラー801及び802がベース103に含まれているように見えるが、図8のこの部分は透視図であり、これらは第1ジンバル101に組み込まれる。第1ジンバル101は例えば、ベース103の内側に円柱状にくり抜いてある空洞にはめ込まれていて、この空洞内で第1ジンバル軸110の周りに回転する。
第1及び第2ジンバル101,102の転動により、ミラー801,802,803,804もジンバル姿勢に合わせて回転する。光源805がベース103の側より光を照射(図8ではZ軸負方向から照射)することで、クーデ光学系により本実施形態の追尾装置がどのような姿勢でも、目標に光を照射することができる。本実施形態の光学系では第2ジンバル102の中心から照射されているが、照射軸をずらすことも可能である。
また、目標は、例えばカメラである目標位置認識部806を使用して追尾される。目標位置認識部806は図8の例のように、光学系による光を妨げないために、第2ジンバル102の中心から通常ずらして設置される。また、照射軸が第2ジンバル102の中心からずれていれば、目標位置認識部806を第2ジンバル102の中心を通る位置に設置してもよい。さらに、導光路を妨げない位置であれば、目標位置認識部806をどこに設置してもかまわない。第2ジンバル102の中心を含む面上であるが、導光路を妨げない位置にとして、例えば導光路の出口から円周方向にずれた位置がある。このずれた位置に目標位置認識部806を設置することもできる。
また、この光学系での光の入射方向を反対に利用すると、第2ジンバル102の導光路から入射した映像を、ベース103に取り付けた目標位置認識部(例えばカメラ)で捉えることで、第2ジンバル102上に目標位置認識部106を取り付けない構成も可能になる。
以上の実施形態によれば、球面駆動部によって目標を追尾するため、一つの駆動軸に大きなトルクを必要としないため小型化や軽量化ができる。球形胴体とホイールとの摩擦力で駆動するため、球形胴体の径とホイールの径との関係による減速機と等価な効果を得ることができる。さらに、3つ以上のホイールの組み合わせにより、第1、第2ジンバルの球形胴体を転動させるため、従来のように第1回転軸用の駆動装置のみに高出力なトルク性能を必要とせず、均等な性能を有する3つ以上のホイールで実現することができる。さらに、球面駆動部は被駆動対象であるジンバル内には備わっていないため、従来よりも負荷慣性を削減することができる。
また、カメラ等が搭載された球形胴体のジンバルを球面駆動で転動させることで、全方向に渡り移動する目標に対してカメラ等の目標認識センサを自動的に追尾させることができる。
さらにまた、ジンバル機構内にクーデ光学系を配することで、自動的に追尾した目標に対して光を照射することができる。
またこの実施形態によれば、特定の回転軸に大きな角速度を発生させることなく、目標の画像追尾が可能となるため、画像監視装置等の移動体を追尾する機器に適用することができる。また、全天に渡って指向させつつ、導光が可能となるので、レーザーピーニング装置や3次元加工機、そして映像表示装置等の照射系を指向させる機器に適用することができる。また、任意の可動体で受けた光や電波等を固定部への搬送が可能となるので、集光型太陽発電やアンテナの受信系を指向させる機器に適用することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、3つのホイールに限定されたものではなく、等間隔に6つのホイールを持たせた構成が可能であることは容易に類推することができる。
また、2軸ジンバルとしての角速度指令に追従する2軸ジンバルとしてのトルク指令を、球面駆動のトルク指令に分配する構成が可能であることは容易に類推することができる。
さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に渡る構成要素を適宜組み合わせてもよい
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
101・・・第1ジンバル、102・・・第2ジンバル、103・・・ベース、104・・・駆動保持部、105・・・圧縮バネ、106・・・目標位置認識部、110・・・第1ジンバル軸、111・・・第1ホイール、121・・・第2ホイール、131・・・第3ホイール、111,121,131,212,222,232・・・球面駆動部、120・・・第2ジンバル軸、201・・・追尾誤差検出部、202・・・制御部、211・・・第1角度センサ、221・・・第2角度センサ、212・・・第1ホイール駆動部、222・・・第2ホイール駆動部、232・・・第3ホイール駆動部、800・・・クーデ光学系、801,802,803,804・・・ミラー、805・・・光源。

Claims (5)

  1. 土台となるベースと、
    前記ベースに支持され、第1ジンバル軸を中心に回転する第1ジンバルと、
    前記第1ジンバルに支持され、前記第1ジンバル軸に直交する第2ジンバル軸を中心に回転し、前記第1ジンバルと合体して1つの球形胴体を形成し、該第1ジンバル軸と第2ジンバル軸との交点が該球形胴体の中心となる第2ジンバルと、
    前記第1ジンバルまたは前記第2ジンバルに接触して一定の間隔で3箇所以上に設置されるホイールを含む球面駆動部であって、該ホイールに接触しているジンバルを所望の位置に回転させる球面駆動部と、
    前記ベースに支持され、前記ホイールを前記第1ジンバルまたは前記第2ジンバルに押圧する駆動保持部と、
    目標の位置データを検出する目標位置認識部と、
    前記第1ジンバルの前記ベースに対する第1回転角度を検出する第1角度センサと、
    前記第2ジンバルの前記第1ジンバルに対する第2回転角度を検出する第2角度センサと、
    前記位置データ、前記第1回転角度、及び前記第2回転角度に基づいて、前記球面駆動部を制御して前記目標を追尾する制御部と、を備える追尾装置。
  2. 前記制御部は、前記位置データ、前記第1回転角度、及び前記第2回転角度に基づいて、前記第1ジンバル及び前記第2ジンバルそれぞれの角速度指令を計算し、該角速度指令に基づいて前記ホイールごとに対応する角速度指令を計算する請求項1に記載の追尾装置。
  3. 光源と、
    前記第1ジンバル及び前記第2ジンバルの内部に設置され、前記光源からの光を前記目標に導く導光系と、をさらに具備し、
    前記制御部が前記目標を追尾するに従って、該目標に光が照射される請求項1または請求項2に記載の追尾装置。
  4. 前記導光系は、前記第1ジンバル内に3つのミラーと、前記第2ジンバル内の中心に1つのミラーと、それぞれのミラーの間を光が通る導光路と、を具備する請求項3に記載の追尾装置。
  5. 前記球面駆動部は、前記球形胴体を回転駆動するだけでなく、該回転駆動の方向とは異なる方向への移動が可能であるホイールと、該ホイールを回転駆動するホイール駆動部と、を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の追尾装置。
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