JP2014173831A - コンデンサ - Google Patents

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Hideo Ohashi
日出雄 大橋
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Abstract

【課題】第1ヘッダタンクが、過冷却部よりも外側に突出した部分を持たないコンデンサを提供する。
【解決手段】コンデンサの第1ヘッダタンク3は、下端が開口した筒状本体18と、筒状本体18内からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部材19とよりなる。第1ヘッダタンク3の筒状本体18内の過冷却部と対応する高さ位置にめねじ部材21を設ける。めねじ部材21に上下両端が開口し、内周面にめねじ23が形成された円筒状部22を設ける。洩れ防止部材19に、外周面におねじ29が形成されたおねじ部材28を設ける。おねじ部材28のおねじ29をめねじ部材21のめねじ23にねじ嵌める。筒状本体18の内周面とめねじ部材21の筒状部22外周面との間に冷媒流通空間24を形成する。過冷却部の熱交換管2の端部を冷媒流通空間24内に突出させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンに好適に用いられるコンデンサに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1および図7の上下、左右を上下、左右というものとする。
たとえばカーエアコンのコンデンサとして、凝縮部および過冷却部を備えたサブクール式のコンデンサが広く用いられている。
カーエアコンに用いられるサブクール式のコンデンサとして、本出願人は、先に、凝縮部および過冷却部が、前者が上側に位置するように設けられており、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管と、熱交換管の左右両端部が接続された上下方向にのびるヘッダタンクとを備え、上下に連続して並んだ複数の熱交換管からなる熱交換パスが上下に並んで3以上設けられ、凝縮部に設けられた熱交換パスが冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスであり、過冷却部に設けられた熱交換パスが冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスであり、左右いずれか一端部側に、冷媒過冷却パスの熱交換管および下端の冷媒凝縮パスの熱交換管が接続される第1ヘッダタンクと、下端の冷媒凝縮パスを除いた冷媒凝縮パスの熱交換管が接続される第2ヘッダタンクとが設けられ、第1ヘッダタンクが、第2ヘッダタンクよりも左右方向外側に配置されるとともに、第1ヘッダタンクの上端が第2ヘッダタンクの下端よりも上方に位置しており、第1ヘッダタンクが気液を分離しかつ液を溜める機能を有し、第1ヘッダタンク内に乾燥剤を収納した乾燥剤収納部材が配置されているコンデンサを提案した(特許文献1参照)。
特許文献1記載のコンデンサにおいては、第1ヘッダタンクは、下端部が閉鎖されるとともに上端が開口した筒状本体と、筒状本体の上端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体の上端開口を閉鎖する閉鎖部材とよりなり、乾燥剤収納部材は筒状本体の上端開口を通して出し入れされるようになっている。したがって、特許文献1記載のコンデンサをカーエアコンに組み込んだ後に乾燥剤収納部材を交換する必要が生じた場合には、その作業は上方から行われる。
ところで、カーエアコンのコンデンサにおいては、自動車のエンジンルームでのレイアウトの都合上、乾燥剤収納部材の交換作業を下方から行うことが要求される場合がある。
そこで、本出願人は、特許文献1に記載されたコンデンサにおいて、第1ヘッダタンクの下端部が、過冷却部の下端よりも下方に突出させられ、第1ヘッダタンクが、上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状本体と、筒状本体の下端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体内からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部材とよりなり、第1ヘッダタンクの筒状本体の内周面の下端部にめねじが形成され、洩れ防止部材が筒状本体内に挿入される挿入部を備え、挿入部の外周面におねじが形成され、挿入部が筒状本体の下端部内にねじ嵌められ、第1ヘッダタンク内における凝縮部と過冷却部との間の高さ位置に、第1ヘッダタンク内を上下方向に並んだ2つの空間に区画する仕切部が設けられ、冷媒流れ方向最下流側の冷媒凝縮パスの熱交換管が第1ヘッダタンク内の上側空間に通じるように筒状本体に接合され、冷媒過冷却パスの熱交換管が第1ヘッダタンク内の下側空間に通じるように筒状本体に接合され、冷媒流れ方向最下流側の冷媒凝縮パスの熱交換管および冷媒過冷却パスの熱交換管の端部がそれぞれ第1ヘッダタンク内に突出し、第1ヘッダタンク内に、乾燥剤収納部材が仕切部を貫通して仕切部の上下両側に跨るように配置され、冷媒流れ方向下流端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1ヘッダタンク内の上側空間に流入した冷媒が、仕切部よりも凝縮部側の部分で乾燥剤収納部材内に流入し、ついで乾燥剤収納部材内を通って仕切部よりも過冷却部側の部分で第1ヘッダタンク内の下側空間に流出し、さらに冷媒凝縮パスに隣接する冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされているコンデンサを提案した(特許文献2参照)。
特許文献2記載のコンデンサにおいては、洩れ防止部材を筒状本体に着脱自在に取り付けるとともに、過冷却部の熱交換管を第1ヘッダタンク内に通じさせる目的で、第1ヘッダタンクの下端部が過冷却部よりも下側に突出させられ、当該突出部の内周面にめねじが形成され、洩れ防止部材が筒状本体内に挿入される筒状挿入部を備え、挿入部の外周面におねじが形成され、筒状挿入部が筒状本体の下端部内にねじ嵌められている。
しかしながら、特許文献2記載のコンデンサは、第1ヘッダタンクの下端部が過冷却部よりも下側に突出しているので、このコンデンサを有するカーエアコンを自動車に組み込む際に、第1ヘッダタンクの下端部における下側への突出部が邪魔になり、作業性が低下するおそれがある。
国際公開第2010/047320号パンフレット 特開2012−154606号公報
この発明の目的は、上記要求に応え、第1ヘッダタンクが、過冷却部よりも外側に突出した部分を持たないコンデンサを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)凝縮部および過冷却部が上下に並んで設けられており、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管と、長手方向を上下方向に向けて配置されかつ熱交換管の左右両端部が接続されたヘッダタンクとを備え、左右いずれか一端部側に、過冷却部の熱交換管が接続されかつ気液を分離するとともに液を溜める機能を有する第1ヘッダタンクと、第1ヘッダタンクの左右方向内側に配置された第2ヘッダタンクとが設けられ、第1ヘッダタンクの凝縮部側端部が第2ヘッダタンクの過冷却部側の一端を越えて第2ヘッダタンクの他端側に延び、第1ヘッダタンクが、凝縮部側端部が閉鎖されるとともに過冷却部側端部が開口した筒状本体と、筒状本体の過冷却部側端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体の過冷却部側端部の開口からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部材とよりなり、過冷却部の熱交換管が、端部が第1ヘッダタンクの筒状本体内に突出するように第1ヘッダタンクに接続され、凝縮部を通過した冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入した後過冷却部の熱交換管に流入するようになされているコンデンサであって、
第1ヘッダタンクの筒状本体内の過冷却部と対応する高さ位置に、筒状本体への洩れ防止部材の着脱自在の取付に利用されるめねじ部材が設けられ、めねじ部材に、長手方向を上下方向に向け、かつ一端が筒状本体の過冷却部側の外部に向かって開口するとともに他端がめねじ部材よりも第1ヘッダタンク内の凝縮部側の部分に向かって開口した筒状部が設けられ、筒状部の内周面が円筒面となされるとともに当該円筒面にめねじが形成されており、
洩れ防止部材に、外周面が円筒面であるとともに当該円筒面におねじが形成された円柱状おねじ部材が設けられ、洩れ防止部材のおねじ部材のおねじが筒状本体のめねじ部材のめねじにねじ嵌められることにより、洩れ防止部材が筒状本体に着脱自在に取り付けられており、
第1ヘッダタンクの筒状本体における過冷却部の熱交換管が接続される部分の内周面とめねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間が形成され、過冷却部の熱交換管の端部が冷媒流通空間内に突出しており、凝縮部側空間から過冷却部側空間内に流入した冷媒が、冷媒流通空間を経て過冷却部の熱交換管に流入するようになされているコンデンサ。
2)第1ヘッダタンクの筒状本体の内周面と、めねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間が全周にわたって形成されており、めねじ部材が過冷却部の全高にわたって設けられ、めねじ部材の筒状部の上下両端部に、外方に張り出すとともに外周縁部が筒状本体の内周面に密着することにより冷媒流通空間の上下両端を塞ぐ閉鎖部が設けられ、第1ヘッダタンク内の凝縮部側の空間とめねじ部材の筒状部内とが当該筒状部の凝縮部側端部の開口を介して通じさせられ、めねじ部材の筒状部に、当該筒状部内と冷媒流通空間とを連通させる冷媒通過穴が形成されている上記1)記載のコンデンサ。
3)洩れ防止部材のおねじ部材が、めねじ部材の筒状部の過冷却部側端部の開口を塞ぐことにより筒状本体内からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部を有している上記2)記載のコンデンサ。
4)めねじ部材が、第1ヘッダタンクの筒状本体と別個に形成されるとともに筒状本体に接合されている上記2)または3)記載のコンデンサ。
5)上下に連続して並んだ複数の熱交換管からなる熱交換パスが上下に並んで3以上設けられ、凝縮部に、冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなる少なくとも2つの熱交換パスが設けられ、過冷却部に、冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、第1ヘッダタンクに、冷媒過冷却パスの熱交換管および冷媒流れ方向最下流側の冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに残りの冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、凝縮部を通過した冷媒が、冷媒流れ方向下流端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1ヘッダタンク内に流入するようになされている上記2)〜4)のうちのいずれかに記載のコンデンサ。
6)凝縮部および過冷却部が、凝縮部が上側に位置するように設けられており、凝縮部において、冷媒が上端の冷媒凝縮パスから下端の冷媒凝縮パスに向かって流れるようになされ、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、すべての冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入した後めねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている上記5)記載のコンデンサ。
7)凝縮部および過冷却部が、凝縮部が下側に位置するように設けられており、凝縮部において、冷媒が下端の冷媒凝縮パスから上端の冷媒凝縮パスに向かって流れるようになされ、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮部側の部分に、一端が第1ヘッダタンク内の下端部に位置するとともに他端がめねじ部材の筒状部内に通じている冷媒上昇管が配置され、すべての冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入するとともに、第1ヘッダタンク内の下端部から冷媒上昇管内に入り、冷媒上昇管内を過冷却部側に流れてめねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている上記5)記載のコンデンサ。
8)上下に連続して並んだ複数の熱交換管からなる熱交換パスが上下に並んで2以上設けられ、凝縮部に、冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、過冷却部に、冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、第1ヘッダタンクに冷媒過冷却パスの熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮側の部分と第2ヘッダタンク内における冷媒流れ方向下流端の冷媒凝縮パスの熱交換管が通じる部分とが連通部を介して通じさせられ、凝縮部を通過した冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入するようになされている上記2)〜4)のうちのいずれかに記載のコンデンサ。
9)凝縮部および過冷却部が、凝縮部が上側に位置するように設けられており、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入した後めねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている上記8)記載のコンデンサ。
10)凝縮部および過冷却部が、凝縮部が下側に位置するように設けられており、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮部側の部分に、一端が第1ヘッダタンク内の下端部に位置するとともに他端がめねじ部材の筒状部内に通じている冷媒上昇管が配置され、冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入するとともに、第1ヘッダタンク内の下端部から冷媒上昇管内に入り、冷媒上昇管内を過冷却部側に流れてめねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている上記8)記載のコンデンサ。
11)洩れ防止部材のおねじ部材の下端部に、めねじ部材の筒状部の下端開口を塞ぐ閉鎖部が固定状に設けられ、当該閉鎖部に貫通穴が形成され、冷媒上昇管の上端部が、冷媒上昇管の管路と貫通穴とが通じるように閉鎖部に固定されている上記7)または10)記載のコンデンサ。
12)洩れ防止部材のおねじ部材の下端部に、めねじ部材の筒状部の下端開口を塞ぐ閉鎖部が、おねじ部材に対してめねじ部材の筒状部の中心線周りに回転しうるように設けられ、当該閉鎖部に貫通穴が形成され、冷媒上昇管の上端部が、冷媒上昇管の管路と貫通穴とが通じるように閉鎖部に固定されている上記7)または10)記載のコンデンサ。
13)洩れ防止部材のおねじ部材の凝縮部側端部に、第1ヘッダタンク内の凝縮部側空間からめねじ部材の筒状部内に流入する冷媒中の異物を除去するストレーナが設けられ、ストレーナの下端部に閉鎖部が設けられている上記11)または12)記載のコンデンサ。
上記1)〜13)のコンデンサによれば、第1ヘッダタンクの筒状本体内の過冷却部と対応する高さ位置に、筒状本体への洩れ防止部材の着脱自在の取付に利用されるめねじ部材が設けられ、めねじ部材に、長手方向を上下方向に向け、かつ一端が筒状本体の過冷却部側の外部に向かって開口するとともに他端がめねじ部材よりも第1ヘッダタンク内の凝縮部側の部分に向かって開口した筒状部が設けられ、筒状部の内周面が円筒面となされるとともに当該円筒面にめねじが形成されており、洩れ防止部材に、外周面が円筒面であるとともに当該円筒面におねじが形成された円柱状おねじ部材が設けられ、洩れ防止部材のおねじ部材のおねじが筒状本体のめねじ部材のめねじにねじ嵌められることにより、洩れ防止部材が筒状本体に着脱自在に取り付けられており、第1ヘッダタンクの筒状本体における過冷却部の熱交換管が接続される部分の内周面とめねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間が形成され、過冷却部の熱交換管の端部が冷媒流通空間内に突出しており、凝縮部側空間から過冷却部側空間内に流入した冷媒が、冷媒流通空間を経て過冷却部の熱交換管に流入するようになされているので、第1ヘッダタンクの過冷却部側の部分に、凝縮部とは反対側の端部よりも突出した部分を設けることなく、洩れ防止部材を第1ヘッダタンクの筒状本体に着脱自在に取り付けることができるとともに、過冷却部の熱交換管を第1ヘッダタンク内に通じさせることができる。その結果、上記1)〜13)のコンデンサを有するカーエアコンを自動車に組み込む際の作業性が向上する。
上記2)のコンデンサによれば、比較的簡単な構成で、第1ヘッダタンクの筒状本体の内周面とめねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間を形成するとともに、過冷却部の熱交換管の端部を、めねじ部材に干渉することなく冷媒流通空間内に突出させることが可能になる。
上記3)のコンデンサによれば、第1ヘッダタンクの筒状本体内からの冷媒の洩れを確実に防止することができる。
上記4)のコンデンサによれば、第1ヘッダタンクの筒状本体内の過冷却部側端部に、比較的簡単にめねじ部材を設けることができる。
上記6)および9)のコンデンサによれば、第1ヘッダタンク内に乾燥剤を収納した乾燥剤収納部材が配置される場合であっても、カーエアコンに組み込んだ後に乾燥剤収納部材を交換する際には、乾燥剤収納部材の交換作業を下方から行うことが可能になる。その結果、乾燥剤収納部材の交換作業を下方から行うという要求に応えることができる。
上記7)および10)のコンデンサによれば、第1ヘッダタンク内に乾燥剤を収納した乾燥剤収納部材が配置される場合であっても、カーエアコンに組み込んだ後に乾燥剤収納部材を交換する際には、乾燥剤収納部材の交換作業を上方から行うことが可能になる。
上記11)および12)のコンデンサによれば、冷媒上昇管の上端部を、確実にめねじ部材の筒状部内に通じさせることができる。
上記12)のコンデンサによれば、洩れ防止部材のおねじ部材を筒状本体のめねじ部材にねじ嵌める際およびめねじ部材からねじ外す際に、冷媒上昇管が、おねじ部材とともに回転することはなく、上記作業をスムーズに行うことができる。
上記13)のコンデンサによれば、比較的簡単な構成で、おねじ部材の下端部に、めねじ部材の筒状部の下端開口を塞ぐ閉鎖部を設けることができる。
この発明の実施形態1のコンデンサの全体構成を示す正面図である。 この発明の実施形態1のコンデンサを模式的に示す正面図である。 図1のコンデンサの第1ヘッダタンクの下側部分を拡大して示す一部を省略した垂直断面図である。 図3のA−A線断面図である。 図1のコンデンサの第1ヘッダタンクの下側部分を拡大して示す分解斜視図である。 この発明の実施形態2のコンデンサを模式的に示す正面図である。 この発明の実施形態3のコンデンサの全体構成を示す正面図である。 この発明の実施形態3のコンデンサを模式的に示す正面図である。 図7のコンデンサの第1ヘッダタンクの上側部分を拡大して示す一部を省略した垂直断面図である。 図9のB−B線断面図である。 図9のコンデンサの第1ヘッダタンクの下側部分を拡大して示す分解斜視図である。 この発明の実施形態3のコンデンサに用いられる洩れ防止部材の変形例を示す図9相当の図である。 この発明の実施形態3のコンデンサに用いられる洩れ防止部材の他の変形例を示す図9相当の図である。 この発明の実施形態4のコンデンサを模式的に示す正面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図示の実施形態において、風は図1および図7の紙面裏側から紙面表側(図4および図10の上側から下側)に流れるものとする。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
実施形態1
この実施形態は図1〜図5に示すものである。図1はこの発明の実施形態1のコンデンサの全体構成を示し、図2はこの発明の実施形態1のコンデンサを模式的に示す。図2においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。また、図3〜図5は図1のコンデンサの要部の構成を示す。
図1において、コンデンサ(1)は、幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(2)と、長手方向を上下方向に向けた状態で配置され、かつ熱交換管(2)の左右両端部がろう付により連通状に接続された3つのアルミニウム製ヘッダタンク(3)(4)(5)と、隣り合う熱交換管(2)どうしの間および上下両端の熱交換管(2)の外側に配置されて熱交換管(2)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(6)と、上下両端のコルゲートフィン(6)の外側に配置されてコルゲートフィン(6)にろう付されたアルミニウム製サイドプレート(7)とを備えており、凝縮部(1A)および過冷却部(1B)が、前者が上側に位置するように設けられている。
図1および図2に示すように、コンデンサ(1)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(2)からなる熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)が上下に並んで3以上、ここでは4つ設けられている。4つの熱交換パスを、上から順に第1〜第4熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)というものとする。各熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)を構成する全ての熱交換管(2)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(2)の冷媒流れ方向が異なっている。そして、第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)が凝縮部(1A)に設けられて冷媒凝縮パスとなっており、第4熱交換パス(P4)が過冷却部(1B)に設けられて冷媒過冷却パスとなっている。
コンデンサ(1)の左端側には、冷媒過冷却パスである第4熱交換パス(P4)、および冷媒流れ方向下流端側の冷媒凝縮パスである第3熱交換パス(P3)を構成する熱交換管(2)が接続された第1ヘッダタンク(3)と、冷媒流れ方向下流端側の冷媒凝縮パスを除いた冷媒凝縮パス、すなわち第1および第2熱交換パス(P1)(P2)の熱交換管(2)が接続された第2ヘッダタンク(4)とが別個に設けられ、コンデンサ(1)の右端側には、第1〜第4熱交換パス(P1)〜(P4)を構成するすべての熱交換管(2)が接続された第3ヘッダタンク(5)が設けられている。第1ヘッダタンク(3)は、第2ヘッダタンク(4)よりも左右方向外側、ここでは左側に配置されており、上端は第2ヘッダタンク(4)の下端よりも上方でかつ上端とほぼ同一高さに位置し、下端は下側サイドプレート(7)とほぼ同一高さに位置している。第1ヘッダタンク(3)における第2ヘッダタンク(4)よりも下方に位置する部分に、第3および第4熱交換パス(P3)(P4)の熱交換管(2)が接続されている。
第1ヘッダタンク(3)は、重力を利用して気液を分離しかつ液を溜める受液部としての機能を有しており、第1ヘッダタンク(3)内に流入した気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒が重力により第1ヘッダタンク(3)内の下部に溜まるとともに、気液混相冷媒のうちの気相成分が重力により第1ヘッダタンク(3)内の上部に溜まるようになっている。
第3ヘッダタンク(5)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置、および第3熱交換パス(P3)と第4熱交換パス(P4)との間の高さ位置にそれぞれ設けられたアルミニウム製仕切板(8)(9)により上側ヘッダ部(11)と、中間ヘッダ部(12)と、下側ヘッダ部(13)とに区画されている。したがって、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)の右端部は上側ヘッダ部(11)内に通じ、第2および第3熱交換パス(P2)(P3)の熱交換管(2)の右端部は中間ヘッダ部(32)内に通じ、第4熱交換パス(P3)の熱交換管(2)の右端部は下側ヘッダ部(13)内に通じている。第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(11)に冷媒入口(14)が形成され、下側ヘッダ部(13)に冷媒出口(15)が形成されている。そして、第3ヘッダタンク(5)に、冷媒入口(14)に通じる冷媒入口部材(16)および冷媒出口(15)に通じる冷媒出口部材(17)が接合されている。
第1ヘッダタンク(3)は、上端部(凝縮部(1A)側端部)が閉鎖されるとともに下端部(過冷却部(1B)側端部)が開口した有蓋円筒状のアルミニウム製筒状本体(18)と、筒状本体(18)の下端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体(18)内からの冷媒の洩れを防止する合成樹脂製またはアルミニウム製洩れ防止部材(19)とよりなる。第1ヘッダタンク(3)の凝縮部(1A)側の空間内に、乾燥剤を収納した袋状の乾燥剤収納部材(20)が配置されている。
図3〜図5に示すように、第1ヘッダタンク(3)の筒状本体(18)内の下部でかつ過冷却部と対応する高さ位置に、筒状本体(18)への洩れ防止部材(19)の着脱自在の取付に利用されるアルミニウム製めねじ部材(21)が設けられている。めねじ部材(21)は、筒状本体(18)とは別個に形成されたものであって、筒状本体(18)に接合されている。めねじ部材(21)は、長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端が開口し、かつ内周面が円筒面である円筒状部(22)を有している。めねじ部材(21)の円筒状部(22)の上端は第3熱交換パス(P3)と第4熱交換パス(P4)との間の高さに位置するとともに、同下端は筒状本体(18)の下端と同一高さに位置しており、これによりめねじ部材(21)が過冷却部(1B)の全高にわたって設けられている。円筒状部(22)の内周面の下部にはめねじ(23)が形成されている。
めねじ部材(21)の円筒状部(22)の外径は筒状本体(18)の内径よりも小さくなっており、第1ヘッダタンク(3)の筒状本体(18)の内周面と、めねじ部材(21)の円筒状部(22)外周面との間に冷媒流通空間(24)が全周にわたって形成されている。めねじ部材(21)の円筒状部(22)の上端部に、第3熱交換パス(P3)と第4熱交換パス(P4)との間の高さに位置し、かつ外周縁部が筒状本体(18)の内周面にろう付されて冷媒流通空間(24)の上端を閉鎖する外方張り出し状の上閉鎖部(25)が一体に設けられている。また、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端部に、第4熱交換パス(P4)よりも下方に位置し、かつ外周縁部が筒状本体(18)の内周面にろう付されて冷媒流通空間(24)の下端を閉鎖する外方張り出し状の下閉鎖部(26)が一体に設けられている。下閉鎖部(26)の下端は筒状本体(18)よりも下方に突出しており、当該突出部に径方向外方に突出して筒状本体(18)の下端面に接合された外向きフランジ(26a)が一体に設けられている。そして、過冷却部(1B)の全熱交換管である第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)の左端部が、第1ヘッダタンク(3)の筒状本体(18)に接続されて冷媒流通空間(24)に突出している。第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)の左端部は、めねじ部材(21)の円筒状部(22)に干渉しないように切除されている。切除部を(2a)で示す。切除部(2a)の底部は凹円弧状である。
第1ヘッダタンク(3)の筒状本体(18)内の凝縮部(1A)側の空間とめねじ部材(21)の円筒状部(22)内とは円筒状部(22)の上端開口を介して通じさせられている。また、めねじ部材(21)の円筒状部(22)におけるめねじ(23)よりも上方の部分に、円筒状部(22)内と冷媒流通空間(24)とを通じさせる複数の冷媒通過穴(27)が周方向に間隔をおいて形成されている。
洩れ防止部材(19)には、外周面が円筒面であるとともに当該円筒面におねじ(29)が形成された円柱状おねじ部材(28)が一体に設けられており、洩れ防止部材(19)のおねじ部材(28)のおねじ(29)が筒状本体(18)のめねじ部材(21)のめねじ(23)にねじ嵌められることにより、洩れ防止部材(19)が筒状本体(18)に着脱自在に取り付けられている。おねじ部材(28)の下端は、めねじ部材(21)の円筒状部(22)よりも下方に突出しており、ここに径方向外方に張り出し、かつ円筒状部(22)下端面および下閉鎖部(26)の下面に密着することによって、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端開口を塞ぐとともに筒状本体(18)内からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部(31)が一体に設けられている。洩れ防止部材(19)のおねじ部材(28)の上端は、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の冷媒通過穴(27)よりも下方に位置している。また、おねじ部材(28)の外周面におけるおねじ(29)の上下両側部分とめねじ部材(21)の円筒状部(22)の内周面におけるめねじ(23)の上下両側部分との間は、Oリング(32)により密閉されている。
洩れ防止部材(19)のおねじ部材(28)の上端部(凝縮部側端部)に、第1ヘッダタンク(3)内の凝縮部(1A)側の空間からめねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入する冷媒中の異物を除去するストレーナ(33)が固定状に設けられている。おねじ部材(28)の上端に、上端が開口した円筒部(34)が上方突出状に一体に設けられ、円筒部(34)に複数の貫通穴(35)が周方向に間隔をおいて形成され、円筒部(34)の内周面がすべての貫通穴(35)を塞ぐようにメッシュ状のフィルタ(36)により覆われることによって、ストレーナ(33)が設けられている。円筒部(34)の上端には、径方向外方に張り出してめねじ部材(21)の円筒状部(22)内周面における冷媒通過穴(27)よりも上方の部分に密着する密着部(34a)が一体に設けられている。
第2ヘッダタンク(4)、第1ヘッダタンク(3)における第3熱交換パス(P3)の熱交換管(2)が接続された部分、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(11)および中間ヘッダ部(12)、ならびに第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)により冷媒を凝縮させる凝縮部(1A)が形成され、第1ヘッダタンク(3)における第4交換パス(P4)の熱交換管(2)が接続された部分、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(13)および第4熱交換パス(P4)により冷媒を過冷却する過冷却部(1B)が形成され、第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)が冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなっているとともに、第4熱交換パス(P4)が冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなっている。
コンデンサ(1)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。
上述した構成のコンデンサ(1)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(16)および冷媒入口(14)を通って第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(11)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第2ヘッダタンク(4)内に流入する。第2ヘッダタンク(4)内に流入した冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に凝縮させられて第3ヘッダタンク(5)の中間ヘッダ部(12)内に流入する。第3ヘッダタンク(5)の中間ヘッダ部(12)内に流入した冷媒は、第3熱交換パス(P3)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第1ヘッダタンク(3)内に流入し、乾燥剤収納部材(20)内の乾燥剤に触れることにより冷媒中の水分が除去される。
第1ヘッダタンク(3)内に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体冷媒は重力により下方に流れ、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の上端開口を通って円筒状部(22)内に流入する。一方、第1ヘッダタンク(3)内に流入した気液混相冷媒のうちの気相冷媒は、第1ヘッダタンク(3)内の上部に溜まる。めねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入した液相主体冷媒は、ストレーナ(33)の円筒部(34)の上端開口を通って円筒部(34)内に流入し、さらに貫通穴(35)を通って円筒部(34)から流出する。液相主体冷媒中に異物が含まれている場合、当該異物はフィルタ(36)により除去される。
ストレーナ(33)の円筒部(34)から流出した液相主体冷媒は、円筒状部(22)の冷媒通過穴(27)を通って冷媒流通空間(24)内に流入し、第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)内に入る。第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)内に入った液相主体冷媒は、第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に過冷却された後、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(13)内に入り、冷媒出口および冷媒出口部材(35)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
実施形態2
この実施形態は図6に示すものである。図6はこの発明の実施形態2のコンデンサの全体構成を模式的に示し、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。
図6において、コンデンサ(40)には、凝縮部(40A)および過冷却部(40B)が、前者が上側に位置するように設けられており、凝縮部(40A)および過冷却部(40B)に、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(2)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられている。凝縮部(40A)に設けられた熱交換パス(P1)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(40B)に設けられた熱交換パス(P2)が冷媒過冷却パスとなっている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(2)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(2)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(40A)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(40B)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。
コンデンサ(40)の左端側に、冷媒過冷却パスである第2熱交換パス(P2)を構成する熱交換管(2)が接続された第1ヘッダタンク(3)と、冷媒凝縮パスである第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)が接続された第2ヘッダタンク(4)とが別個に設けられ、コンデンサ(40)の右端側には、第1および第2熱交換パス(P1)(P2)を構成するすべての熱交換管(2)が接続された第3ヘッダタンク(5)が設けられている。
第1ヘッダタンク(3)は、第2ヘッダタンク(4)よりも左右方向外側、ここでは左側に配置されており、第1ヘッダタンク(3)の上端は第2ヘッダタンク(4)の下端よりも上方でかつ第2ヘッダタンク(4)とほぼ同一高さに位置し、第1ヘッダタンク(41)の下端は第2ヘッダタンク(4)の下端よりも下方の高さに位置している。第1ヘッダタンク(3)における第2ヘッダタンク(4)よりも下方に位置する部分に、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)が接続されている。
第1ヘッダタンク(3)は、重力を利用して気液を分離しかつ液を溜める受液部としての機能を有しており、第1ヘッダタンク(3)内に流入した気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒が重力により第1ヘッダタンク(3)内の下部に溜まるとともに、気液混相冷媒のうちの気相成分が重力により第1ヘッダタンク(3)内の上部に溜まるようになっている。
第3ヘッダタンク(5)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切板(41)により、上側ヘッダ部(42)と下側ヘッダ部(43)とに区画されている。したがって、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)の右端部は上側ヘッダ部(42)内に通じ、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)の右端部は下側ヘッダ部(43)内に通じている。第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(11)に冷媒入口(14)が形成され、下側ヘッダ部(13)に冷媒出口(15)が形成されている。そして、第3ヘッダタンク(5)に、冷媒入口(14)に通じる冷媒入口部材(図示略)および冷媒出口(15)に通じる冷媒出口部材(図示略)が接合されている。
第1ヘッダタンク(3)における第2ヘッダタンク(4)よりも下方に位置する部分、すなわち過冷却部(40B)と対応する高さ位置に、筒状本体(18)への洩れ防止部材(19)の着脱自在の取付に利用されるアルミニウム製めねじ部材(21)が設けられている。
第1ヘッダタンク(3)内の凝縮部(40A)側の空間、すなわちめねじ部材(21)よりも上方の空間の下端部は、連通部(44)を介して第2ヘッダタンク(4)内の下端部、すなわち冷媒凝縮パスである第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)が通じる部分と連通させられている。また、第1ヘッダタンク(3)内の凝縮部(40A)側の空間内に乾燥剤収納部材(20)が配置されている。
第2ヘッダタンク(4)、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(42)および第1熱交換パス(P1)により冷媒を凝縮させる凝縮部(40A)が形成され、第1ヘッダタンク(3)、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(43)および第2熱交換パス(P2)により冷媒を過冷却する過冷却部(40B)が形成され、第1熱交換パス(P1)が冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなっているとともに、第2熱交換パス(P2)が冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなっている。
上述した構成のコンデンサ(40)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材および冷媒入口(14)を通って第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(42)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第2ヘッダタンク(4)内に流入する。第2ヘッダタンク(4)内に流入した冷媒は、連通部(44)を通って第1ヘッダタンク(3)内に流入する。
第1ヘッダタンク(3)内に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体冷媒は重力により下方に流れ、上記実施形態1のコンデンサ(1)の場合と同様にして、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内に入る。第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内に入った液相主体冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に過冷却された後、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(43)内に入り、冷媒出口(15)および冷媒出口部材を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
一方、第1ヘッダタンク(3)内に流入した気液混相冷媒のうちの気相冷媒は、第1ヘッダタンク(3)内の上部に溜まる。
実施形態3
この実施形態は図7〜図11に示すものである。図7はこの発明の実施形態3のコンデンサの全体構成を示し、図8はこの発明の実施形態3のコンデンサを模式的に示す。図8においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。また、図9〜図11は図7のコンデンサの要部の構成を示す。
図7および図8において、コンデンサ(50)には、凝縮部(50A)および過冷却部(50B)が、前者が下側に位置するように設けられている。コンデンサ(50)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(2)からなる熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)が上下に並んで4つ設けられている。4つの熱交換パスを、下から順に第1〜第4熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)というものとする。各熱交換パス(P1)(P2)(P3)(P4)を構成する全ての熱交換管(2)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(2)の冷媒流れ方向が異なっている。そして、第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)が凝縮部(50A)に設けられて冷媒凝縮パスとなっており、第4熱交換パス(P4)が過冷却部(50B)に設けられて冷媒過冷却パスとなっている。
コンデンサ(50)の左端側には、冷媒過冷却パスである第4熱交換パス(P4)、および冷媒流れ方向下流端側の冷媒凝縮パスである第3熱交換パス(P3)を構成する熱交換管(2)が接続された第1ヘッダタンク(51)と、冷媒流れ方向下流端側の冷媒凝縮パスを除いた冷媒凝縮パス、すなわち第1および第2熱交換パス(P1)(P2)の熱交換管(2)が接続された第2ヘッダタンク(4)とが別個に設けられ、コンデンサ(50)の右端側には、第1〜第4熱交換パス(P1)〜(P4)を構成するすべての熱交換管(2)が接続された第3ヘッダタンク(5)が設けられている。第1ヘッダタンク(51)は、第2ヘッダタンク(4)よりも左右方向外側、ここでは左側に配置されており、第1ヘッダタンク(51)の上端は第2ヘッダタンク(4)の上端よりも上方でかつ上側サイドプレート(7)とほぼ同一高さに位置し、第1ヘッダタンク(51)の下端は第2ヘッダタンク(4)の下端とほぼ同一高さに位置している。第1ヘッダタンク(51)における第2ヘッダタンク(4)よりも上方に位置する部分に、第3および第4熱交換パス(P3)(P4)の熱交換管(2)がろう付により接続されている。
第1ヘッダタンク(51)は、重力を利用して気液を分離しかつ液を溜める受液部としての機能を有しており、第1ヘッダタンク(51)内に流入した気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒が重力により第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まるとともに、気液混相冷媒のうちの気相成分が重力により第1ヘッダタンク(51)内の上部に溜まるようになっている。
第3ヘッダタンク(5)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置、および第3熱交換パス(P3)と第4熱交換パス(P4)との間の高さ位置にそれぞれ設けられたアルミニウム製仕切板(57)(58)により、下側ヘッダ部(59)と中間ヘッダ部(61)と上側ヘッダ部(62)とに区画されている。第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)の右端部は下側ヘッダ部(59)内に通じ、第2および第3熱交換パス(P2)の熱交換管(2)の右端部は中間ヘッダ部(61)内に通じ、第4熱交換パス(P3)の右端部は上側ヘッダ部(62)内に通じている。第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(59)に冷媒入口(14)が形成され、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(62)に冷媒出口(15)が形成されている。そして、第3ヘッダタンク(5)に、冷媒入口(14)に通じる冷媒入口部材(16)および冷媒出口(15)に通じる冷媒出口部材(17)が接合されている。
第1ヘッダタンク(51)は、上記実施形態1のコンデンサ(1)の筒状本体(18)を上下逆向きに配置したものであり、かつ下端部(凝縮部(50A)側端部)が閉鎖されるとともに上端部(過冷却部(50B)側端部)が開口した有底円筒状のアルミニウム製筒状本体(18)と、筒状本体(18)の上端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体(18)内からの冷媒の洩れを防止する合成樹脂製またはアルミニウム製洩れ防止部材(52)とよりなる。第1ヘッダタンク(3)の凝縮部(1A)側の空間内に、乾燥剤を収納した袋状の乾燥剤収納部材(20)が配置されている。
図9〜図11に示すように、第1ヘッダタンク(3)の筒状本体(18)内の上部でかつ過冷却部(50B)と対応する高さ位置に、筒状本体(18)への洩れ防止部材(52)の着脱自在の取付に利用されるアルミニウム製めねじ部材(21)が設けられている。めねじ部材(21)は、上記実施形態1のコンデンサ(1)のめねじ部材(21)と同様な構成であり、実施形態1のコンデンサ(1)の場合とは上下逆向きに配置されて筒状本体(18)にろう付により接合されている。
第1ヘッダタンク(51)の凝縮部(50A)側の空間内に、一端が第1ヘッダタンク(51)内の下端部に位置するとともに他端がめねじ部材(21)の円筒状部(22)内に通じている冷媒上昇管(53)が配置されている。冷媒上昇管(53)は、乾燥剤収納部材(20)を避けるように配置されている。
洩れ防止部材(52)は、上記実施形態1のコンデンサ(1)の洩れ防止部材(19)とほぼ同様な構成であり、実施形態1のコンデンサ(1)の場合とは上下逆向きに配置されてめねじ部材(21)に取り付けられている。
洩れ防止部材(52)における洩れ防止部材(19)との相違点は、次の点にある。すなわち、ストレーナ(33)の円筒部(34)の下端部に、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端開口を塞ぐ閉鎖部(54)が一体に設けられ、閉鎖部(54)に貫通穴(55)が形成され、冷媒上昇管(53)の上端部が、冷媒上昇管(53)の管路と貫通穴(55)とが通じるように閉鎖部(54)に固定されていることにある。閉鎖部(54)の外周縁部が、めねじ部材(21)の円筒状部(22)内周面に密着することにより、円筒状部(22)の下端開口が塞がれている。閉鎖部(54)下面には、貫通穴(55)の周囲を囲繞するように短筒状部(56)が一体に設けられており、冷媒上昇管(53)の上端部が短筒状部(56)の周囲に嵌め被せられ、これにより冷媒上昇管(53)の上端部が閉鎖部(54)に固定されている。
第2ヘッダタンク(4)、第1ヘッダタンク(51)における第3熱交換パス(P3)の熱交換管(2)が接続された部分、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(59)および中間ヘッダ部(61)、ならびに第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)により冷媒を凝縮させる凝縮部(50A)が形成され、第1ヘッダタンク(51)における第4交換パス(P4)の熱交換管(2)が接続された部分、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(62)および第4熱交換パス(P4)により冷媒を過冷却する過冷却部(50B)が形成され、第1〜第3熱交換パス(P1)(P2)(P3)が冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなっているとともに、第4熱交換パス(P4)が冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなっている。
上述した構成のコンデンサ(50)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(16)および冷媒入口(14)を通って第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(59)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第2ヘッダタンク(4)内に流入する。第2ヘッダタンク(4)内に流入した冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に凝縮させられて第3ヘッダタンク(5)の中間ヘッダ部(61)内に流入する。第3ヘッダタンク(5)の中間ヘッダ部(61)内に流入した冷媒は、第3熱交換パス(P3)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第1ヘッダタンク(51)内に流入し、乾燥剤収納部材(20)内の乾燥剤に触れることにより冷媒中の水分が除去される。
第1ヘッダタンク(3)内に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体冷媒は重力により下方に流れて第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まり、同じく気液混相冷媒のうちの気相冷媒は、第1ヘッダタンク(51)内の上部に溜まる。
第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まった液相主体冷媒は、冷媒上昇管(53)内に流入し、冷媒上昇管(53)内を上方に流れるとともに閉鎖部(54)の貫通穴(55)を通ってめねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入する。めねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入した液相主体冷媒は、上記実施形態1のコンデンサ(1)の場合と同様にして、第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)内に入り、第4熱交換パス(P4)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に過冷却された後、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(62)内に入り、冷媒出口(15)および冷媒出口部材(17)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
図12および図13は、実施形態3のコンデンサ(50)に用いられる洩れ防止部材の変形例を示す。
図12に示す洩れ防止部材(65)の場合、ストレーナ(33)の円筒部(34)の下端部に一体に設けられた閉鎖部(66)の外周縁はめねじ部材(21)の円筒状部(22)内周面に密着しておらず、閉鎖部(66)の外周面とめねじ部材(21)の円筒状部(22)内周面との間がOリング(67)により密閉され、これによりめねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端開口が閉鎖されている。その他の構成は、実施形態3の洩れ防止部材(52)と同様である。
図13に示す洩れ防止部材(70)の場合、おねじ部材(28)の下側に、おねじ部材(28)とは別個に形成され、かつおねじ部材(28)に対してめねじ部材(21)の円筒状部(22)の中心線周りに回転するストレーナ(71)が設けられている。
ストレーナ(71)は、長手方向を上下方向に向けた合成樹脂製円筒部(72)と、円筒部(72)の上端に一体に形成されて円筒部(72)の上端開口を閉鎖する上端壁(73)と、円筒部(72)の下端に一体に形成されて円筒部(72)の下端開口を閉鎖する下端壁(74)とを備えており、円筒部(72)に複数の貫通穴(75)が周方向に間隔をおいて形成され、円筒部(72)の内周面がすべての貫通穴(75)を塞ぐようにメッシュ状のフィルタ(36)により覆われたものである。ストレーナ(71)の下端壁(74)の外周縁部は円筒部(72)の外周面よりも径方向外方に張り出しており、この外方張り出し部(74a)が、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端部に一体に設けられた内方張り出し部(22a)上に受けられている。そして、ストレーナ(71)の下端壁(74)が、めねじ部材(21)の円筒状部(22)の下端開口を閉鎖する閉鎖部となっている。したがって、閉鎖部は、おねじ部材(28)に対してめねじ部材(21)の円筒状部(22)の中心線周りに回転可能である。その他の構成は、実施形態3の洩れ防止部材(52)と同様である。
実施形態4
この実施形態は図14に示すものである。図14はこの発明の実施形態4のコンデンサの全体構成を模式的に示し、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。
図14において、コンデンサ(80)には、凝縮部(80A)および過冷却部(80B)が、前者が下側に位置するように設けられており、凝縮部(80A)および過冷却部(80B)に、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(2)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられている。凝縮部(80A)に設けられた熱交換パス(P1)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(80B)に設けられた熱交換パス(P2)が冷媒過冷却パスとなっている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(2)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(2)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(80A)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(80B)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。
コンデンサ(80)の左端側に、冷媒過冷却パスである第2熱交換パス(P2)を構成する熱交換管(2)が接続された第1ヘッダタンク(51)と、冷媒凝縮パスである第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)が接続された第2ヘッダタンク(4)とが別個に設けられ、コンデンサ(80)の右端側には、第1および第2熱交換パス(P1)(P2)を構成するすべての熱交換管(2)が接続された第3ヘッダタンク(5)が設けられている。
第1ヘッダタンク(51)は、第2ヘッダタンク(4)よりも左右方向外側、ここでは左側に配置されており、第1ヘッダタンク(51)の上端は第2ヘッダタンク(4)の上端よりも上方に位置し、第1ヘッダタンク(51)の下端は第2ヘッダタンク(4)の下端とほぼ同一高さに位置している。第1ヘッダタンク(51)における第2ヘッダタンク(4)よりも上方に位置する部分に、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)が接続されている。
第1ヘッダタンク(51)は、重力を利用して気液を分離しかつ液を溜める受液部としての機能を有しており、第1ヘッダタンク(51)内に流入した気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒が重力により第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まるとともに、気液混相冷媒のうちの気相成分が重力により第1ヘッダタンク(51)内の上部に溜まるようになっている。
第3ヘッダタンク(5)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間の高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切板(81)により、下側ヘッダ部(82)と上側ヘッダ部(83)とに区画されている。したがって、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)の右端部は下側ヘッダ部(82)内に通じ、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)の右端部は上側ヘッダ部(83)内に通じている。第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(82)に冷媒入口(14)が形成され、上側ヘッダ部(83)に冷媒出口(15)が形成されている。そして、第3ヘッダタンク(5)に、冷媒入口(14)に通じる冷媒入口部材(図示略)および冷媒出口(15)に通じる冷媒出口部材(図示略)が接合されている。
第1ヘッダタンク(51)における第2ヘッダタンク(4)よりも上方に位置する部分、すなわち過冷却部(80B)と対応する高さ位置に、筒状本体(18)への洩れ防止部材(52)の着脱自在の取付に利用されるアルミニウム製めねじ部材(21)が設けられている。
第1ヘッダタンク(51)内の凝縮部(80A)側の空間、すなわちめねじ部材(21)よりも下方の空間の上端部は、連通部(84)を介して第2ヘッダタンク(4)内の上端部、すなわち冷媒凝縮パスである第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)が通じる部分と連通させられている。また、第1ヘッダタンク(51)内の凝縮部(80A)側の空間内に乾燥剤収納部材(20)が配置されている。
第2ヘッダタンク(4)、第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(82)および第1熱交換パス(P1)により冷媒を凝縮させる凝縮部(80A)が形成され、第1ヘッダタンク(51)、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(83)および第2熱交換パス(P2)により冷媒を過冷却する過冷却部(80B)が形成され、第1熱交換パス(P1)が冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなっているとともに、第2熱交換パス(P2)が冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなっている。
上述した構成のコンデンサ(80)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材および冷媒入口(14)を通って第3ヘッダタンク(5)の下側ヘッダ部(82)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(2)内を左方に流れる間に凝縮させられて第2ヘッダタンク(4)内に流入する。第2ヘッダタンク(4)内に流入した冷媒は、連通部(84)を通って第1ヘッダタンク(51)内に流入する。
第1ヘッダタンク(51)内に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体冷媒は重力により下方に流れて第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まり、同じく気液混相冷媒のうちの気相冷媒は、第1ヘッダタンク(51)内の上部に溜まる。
第1ヘッダタンク(51)内の下部に溜まった液相主体冷媒は、冷媒上昇管(53)内に流入し、冷媒上昇管(53)内を上方に流れるとともに閉鎖部(54)の貫通穴(55)を通ってめねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入する。めねじ部材(21)の円筒状部(22)内に流入した液相主体冷媒は、上記実施形態1のコンデンサ(1)の場合と同様にして、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内に入り、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(2)内を右方に流れる間に過冷却された後、第3ヘッダタンク(5)の上側ヘッダ部(83)内に入り、冷媒出口(15)および冷媒出口部材を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
上記実施形態4において、洩れ防止部材としては、図12および図13に示す洩れ防止部材(65)(70)が用いられてもよい。
この発明によるコンデンサは、自動車に搭載されるカーエアコンに好適に用いられる。
(1)(50)(80):コンデンサ
(1A)(50A)(80A):凝縮部
(1B)(50B)(80B):過冷却部
(2):熱交換管
(3)(51):第1ヘッダタンク
(4):第2ヘッダタンク
(5):第3ヘッダタンク
(18):筒状本体
(19)(52)(65)(70):洩れ防止部材
(21):めねじ部材
(22):円筒状部
(23):めねじ
(24):冷媒流通空間
(25)(26):閉鎖部
(27):冷媒通過穴
(28):おねじ部材
(29):おねじ
(31):洩れ防止部
(33)(70):ストレーナ
(44)(84):連通部
(53):冷媒上昇管
(54)(66):閉鎖部
(55):貫通穴
(74):下端壁(閉鎖部)
(P1):第1熱交換パス
(P2):第2熱交換パス
(P3):第3熱交換パス
(P4):第4熱交換パス

Claims (13)

  1. 凝縮部および過冷却部が上下に並んで設けられており、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管と、長手方向を上下方向に向けて配置されかつ熱交換管の左右両端部が接続されたヘッダタンクとを備え、左右いずれか一端部側に、過冷却部の熱交換管が接続されかつ気液を分離するとともに液を溜める機能を有する第1ヘッダタンクと、第1ヘッダタンクの左右方向内側に配置された第2ヘッダタンクとが設けられ、第1ヘッダタンクの凝縮部側端部が第2ヘッダタンクの過冷却部側の一端を越えて第2ヘッダタンクの他端側に延び、第1ヘッダタンクが、凝縮部側端部が閉鎖されるとともに過冷却部側端部が開口した筒状本体と、筒状本体の過冷却部側端部に着脱自在に取り付けられて筒状本体の過冷却部側端部の開口からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部材とよりなり、過冷却部の熱交換管が、端部が第1ヘッダタンクの筒状本体内に突出するように第1ヘッダタンクに接続され、凝縮部を通過した冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入した後過冷却部の熱交換管に流入するようになされているコンデンサであって、
    第1ヘッダタンクの筒状本体内の過冷却部と対応する高さ位置に、筒状本体への洩れ防止部材の着脱自在の取付に利用されるめねじ部材が設けられ、めねじ部材に、長手方向を上下方向に向け、かつ一端が筒状本体の過冷却部側の外部に向かって開口するとともに他端がめねじ部材よりも第1ヘッダタンク内の凝縮部側の部分に向かって開口した筒状部が設けられ、筒状部の内周面が円筒面となされるとともに当該円筒面にめねじが形成されており、
    洩れ防止部材に、外周面が円筒面であるとともに当該円筒面におねじが形成された円柱状おねじ部材が設けられ、洩れ防止部材のおねじ部材のおねじが筒状本体のめねじ部材のめねじにねじ嵌められることにより、洩れ防止部材が筒状本体に着脱自在に取り付けられており、
    第1ヘッダタンクの筒状本体における過冷却部の熱交換管が接続される部分の内周面とめねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間が形成され、過冷却部の熱交換管の端部が冷媒流通空間内に突出しており、凝縮部側空間から過冷却部側空間内に流入した冷媒が、冷媒流通空間を経て過冷却部の熱交換管に流入するようになされているコンデンサ。
  2. 第1ヘッダタンクの筒状本体の内周面と、めねじ部材の筒状部外周面との間に冷媒流通空間が全周にわたって形成されており、めねじ部材が過冷却部の全高にわたって設けられ、めねじ部材の筒状部の上下両端部に、外方に張り出すとともに外周縁部が筒状本体の内周面に密着することにより冷媒流通空間の上下両端を塞ぐ閉鎖部が設けられ、第1ヘッダタンク内の凝縮部側の空間とめねじ部材の筒状部内とが当該筒状部の凝縮部側端部の開口を介して通じさせられ、めねじ部材の筒状部に、当該筒状部内と冷媒流通空間とを連通させる冷媒通過穴が形成されている請求項1記載のコンデンサ。
  3. 洩れ防止部材のおねじ部材が、めねじ部材の筒状部の過冷却部側端部の開口を塞ぐことにより筒状本体内からの冷媒の洩れを防止する洩れ防止部を有している請求項2記載のコンデンサ。
  4. めねじ部材が、第1ヘッダタンクの筒状本体と別個に形成されるとともに筒状本体に接合されている請求項2または3記載のコンデンサ。
  5. 上下に連続して並んだ複数の熱交換管からなる熱交換パスが上下に並んで3以上設けられ、凝縮部に、冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなる少なくとも2つの熱交換パスが設けられ、過冷却部に、冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、第1ヘッダタンクに、冷媒過冷却パスの熱交換管および冷媒流れ方向最下流側の冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに残りの冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、凝縮部を通過した冷媒が、冷媒流れ方向下流端の冷媒凝縮パスの熱交換管から第1ヘッダタンク内に流入するようになされている請求項2〜4のうちのいずれかに記載のコンデンサ。
  6. 凝縮部および過冷却部が、凝縮部が上側に位置するように設けられており、凝縮部において、冷媒が上端の冷媒凝縮パスから下端の冷媒凝縮パスに向かって流れるようになされ、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、すべての冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入した後めねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている請求項5記載のコンデンサ。
  7. 凝縮部および過冷却部が、凝縮部が下側に位置するように設けられており、凝縮部において、冷媒が下端の冷媒凝縮パスから上端の冷媒凝縮パスに向かって流れるようになされ、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮部側の部分に、一端が第1ヘッダタンク内の下端部に位置するとともに他端がめねじ部材の筒状部内に通じている冷媒上昇管が配置され、すべての冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第1ヘッダタンク内に流入するとともに、第1ヘッダタンク内の下端部から冷媒上昇管内に入り、冷媒上昇管内を過冷却部側に流れてめねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている請求項5記載のコンデンサ。
  8. 上下に連続して並んだ複数の熱交換管からなる熱交換パスが上下に並んで2以上設けられ、凝縮部に、冷媒を凝縮させる冷媒凝縮パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、過冷却部に、冷媒を過冷却する冷媒過冷却パスとなる少なくとも1つの熱交換パスが設けられ、第1ヘッダタンクに冷媒過冷却パスの熱交換管が接続され、第2ヘッダタンクに冷媒凝縮パスの熱交換管が接続され、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮側の部分と第2ヘッダタンク内における冷媒流れ方向下流端の冷媒凝縮パスの熱交換管が通じる部分とが連通部を介して通じさせられ、凝縮部を通過した冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入するようになされている請求項2〜4のうちのいずれかに記載のコンデンサ。
  9. 凝縮部および過冷却部が、凝縮部が上側に位置するように設けられており、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入した後めねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている請求項8記載のコンデンサ。
  10. 凝縮部および過冷却部が、凝縮部が下側に位置するように設けられており、過冷却部に1つの冷媒過冷却パスが設けられ、第1ヘッダタンク内におけるめねじ部材よりも凝縮部側の部分に、一端が第1ヘッダタンク内の下端部に位置するとともに他端がめねじ部材の筒状部内に通じている冷媒上昇管が配置され、冷媒凝縮パスを流れた冷媒が、第2ヘッダタンク内に流入し、ついで連通部を通って第1ヘッダタンク内に流入するとともに、第1ヘッダタンク内の下端部から冷媒上昇管内に入り、冷媒上昇管内を過冷却部側に流れてめねじ部材の筒状部内に流入し、ついで冷媒通過穴を通って冷媒流通空間内に流入し、さらに冷媒過冷却パスの熱交換管に流入するようになされている請求項8記載のコンデンサ。
  11. 洩れ防止部材のおねじ部材の下端部に、めねじ部材の筒状部の下端開口を塞ぐ閉鎖部が固定状に設けられ、当該閉鎖部に貫通穴が形成され、冷媒上昇管の上端部が、冷媒上昇管の管路と貫通穴とが通じるように閉鎖部に固定されている請求項7または10記載のコンデンサ。
  12. 洩れ防止部材のおねじ部材の下端部に、めねじ部材の筒状部の下端開口を塞ぐ閉鎖部が、おねじ部材に対してめねじ部材の筒状部の中心線周りに回転しうるように設けられ、当該閉鎖部に貫通穴が形成され、冷媒上昇管の上端部が、冷媒上昇管の管路と貫通穴とが通じるように閉鎖部に固定されている請求項7または10記載のコンデンサ。
  13. 洩れ防止部材のおねじ部材の凝縮部側端部に、第1ヘッダタンク内の凝縮部側空間からめねじ部材の筒状部内に流入する冷媒中の異物を除去するストレーナが設けられ、ストレーナの下端部に閉鎖部が設けられている請求項11または12記載のコンデンサ。
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