JP2014173184A - 真空成膜装置及び真空成膜方法 - Google Patents

真空成膜装置及び真空成膜方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014173184A
JP2014173184A JP2013050114A JP2013050114A JP2014173184A JP 2014173184 A JP2014173184 A JP 2014173184A JP 2013050114 A JP2013050114 A JP 2013050114A JP 2013050114 A JP2013050114 A JP 2013050114A JP 2014173184 A JP2014173184 A JP 2014173184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center electrode
film forming
forming material
vacuum
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013050114A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Sonobe
園部  勝
Takeshi Takai
健志 高井
Hideki Sato
嗣紀 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nachi Fujikoshi Corp filed Critical Nachi Fujikoshi Corp
Priority to JP2013050114A priority Critical patent/JP2014173184A/ja
Publication of JP2014173184A publication Critical patent/JP2014173184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】蒸発・昇華粒子の指向性を制御し、さらには成膜材料を効率的に消費、又は供給する。
【解決手段】真空容器2内下方2aのハース4と、真空容器側方2bの電子銃5と、基板取り付け部6を有する真空成膜装置1において、ハースの上下方向の開口穴4aに上下動、回転可能な中心電極21を設ける。成膜材料3は中心電極に嵌合する円環又は円筒形状の中空成膜材料とする。中心電極の下方に電子ビーム7を中心電極の先端21aに誘導するための電磁コイル22又は永久磁石を設ける。さらに、開口穴の側壁と中心電極とを離隔し、開口穴及び中心電極に嵌合する円環・円筒形状の中空成膜材料3を積層し、連続供給する。成膜初期に中心電極を中空成膜材料上面より突出させ、電子ビーム7を中心電極21に導き、中心電極を下降させながら電子ビームを成膜材料中心穴3aに引き込み、凹形状状態で溶融、蒸発又は昇華させて基板6aに成膜する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ビームを用いて基板上に金属やセラミック薄膜を成膜するための真空成膜装置及び方法に関し、特に成膜材料の効率的な蒸発又は昇華を行い、蒸発又は昇華粒子の指向性を高めた真空成膜装置及び方法に関する。
基板上への被膜の成膜方法としては、スパッタ法、電子ビーム加熱真空蒸着法、イオンプレーティング法等が知られている。イオンプレーティング法では、電子ビーム又はハースとは直角方向に基板を配置しているものが知られている。例えば、特許文献1のものでは、真空室の下方に成膜材料、上方に基板を配置し、真空室の側方に設けられた電子銃から成膜材料に向けて電子ビームを導き、成膜材料を蒸発又は昇華させて、蒸発又は昇華粒子を上方の基板に蒸着させている。成膜材料はハースの中央穴に配置される。さらに、成膜材料を上昇させることにより、成膜材料を連続的に順次供給する。
しかし、イオンプレーティング法も含め、膜形成材料を昇華させてこれを基板上に堆積させる原理を採用する物理蒸着法においては、昇華させた成膜材料が基板上の狙った箇所にうまく堆積せず、蒸着膜の膜厚や組成にムラが生じたり、また、昇華させた成膜材料が基板から外れて装置内部に付着することによって装置内部を汚染し、あるいは成膜材料が無駄になるといった問題が生じている。
そこで、特許文献2においては、このような問題点を解消するため、図6に示すように、蒸発源31におけるハース34内の成膜材料(金属溶融体)33蒸発面を凹状に湾曲、維持して、蒸発が特定の方向38に強く起こるように指向性をもたせている。さらに、特許文献3においては、図7に示すように、成膜材料44に複数の突起41を設け、突起が埋没するように設けられた貫通穴43aを各突起毎に設けた穴付き円盤43をハース側に設けた。これにより、特許文献2のような指向性をもつ突起内蔵型凹状の成膜面33を複数形成し、指向性を高めると共に、基板側の成膜領域の拡大あるいは均一化を図っている。
一方、スパッタリング成膜装置51の場合であるが、特許文献4においては、図8に示すように、真空容器2内に放電プラズマ発生源52と基板6aとを対向させて配置し、放電プラズマ発生源と基板との間に、筒状の成膜材料53を複数個配置している。この筒状の成膜材料(ターゲット)53の中空穴内53aにプラズマを導き、成膜材料中空穴内でスパッタ粒子を発生させる。さらに、成膜材料の周囲に配設されたソレノイド(電界)54の発散磁界により成膜材料中空穴内53aのスパッタ粒子をプラズマの荷電粒子とともに広がるように加速し、スパッタ粒子を基板上に堆積させている。
特開2002−30422号公報 特公昭60−37529号公報 特開2011−149040号公報 特開平11−50245号公報
しかし、前述した特許文献2、3のものは、成膜初期に対して有効ではあるが、成膜、すなわち蒸発または昇華の進行にともなって、特許文献2のものは凹状部の形状が変化する。また、特許文献3のものは蒸着材と突起の相対的な位置関係がくずれる。このため、長時間の安定した成膜ができないという問題点を有していた。また、成膜材料を有効に消費できない。さらに、特許文献1のように、成膜材料を順次上昇、消費させて、新たな成膜材料を供給することは困難であった。
一方、特許文献4のリング状又は筒状の成膜材料では、特許文献1乃至3の真空成膜装置にあっては溶融した成膜材料が中心穴に落下してしまうので適用できない。さらに、指向性を高めるための中央部での蒸発又は昇華はできない。また、発散磁界を用いる場合は指向性を求めることはできない等の問題があった。
本発明の課題は、前述した問題点に鑑みて、蒸発又は昇華した蒸着材料の指向性を成膜中に制御が可能で、あるいは指向性を付与することができ、さらには、成膜材料を効率的に消費、あるいは供給可能な真空成膜装置及び成膜方法を提供することである。
本発明においては、真空容器内下方に設けられた成膜材料を保持するハースと、前記真空容器側方に設けられ、前記ハースに向かって電子ビームを供給し前記成膜材料を加熱し、蒸発又は昇華させる電子銃と、前記ハースに対向する位置に設けられ、前記電子ビームにより蒸発及び昇華した電気的に中性又はプラス又はマイナス化された粒子が付着される基板が取り付けられる基板取り付け部と、前記電子ビームを前記ハース方向へ誘導する磁界又は電界と、を有する真空成膜装置において、前記ハースには上下方向の開口穴が開けられ、前記開口穴に中心電極が設けられている真空成膜装置を提供することにより、前述した課題を解決した。
即ち、本発明のハース上に中心電極に嵌合する中空成膜材料を配設するようにできる。そこで、中心電極に電子ビームを誘導することにより、中空成膜材料の上部側内周部を溶融、蒸発又は昇華させる。その中で溶融した成膜材料が次々と中心電極の上部に堆積し、再付着する。中心電極には電子ビームが集中し、溶融成膜材料(再付着したものを含む)を蒸発又は昇華させる。この蒸発、昇華粒子は、中空成膜材料の中空部と中心電極の上面とで従来の凹状又は突起状成膜材料と同様な指向性をもって基板に蒸着する。
また、請求項2に記載の発明においては、前記成膜材料を、前記中心電極に嵌合する円環又は円筒形状とした。中空成膜材料の形状は三角形を初めとする多角形でもよい。また、内径を円形、外径を六角形とする鉛筆の木部の様な形状でもよい。
さらに、請求項3に記載の発明においては、前記中心電極の下方に前記電子ビームを前記中心電極の上側先端部に誘導するための電磁コイル又は永久磁石を設ける。これにより、電子ビームを中心電極に向かって導く。
また、請求項4に記載の発明においては、前記中心電極の先端断面は中心に対して外周側を低くした。中心電極の先端断面は、平面又は従来と同様な凹状面でもよい。しかし、先端中心を外周より高くすることにより、成膜初期において、成膜材料より中心電極先端を突出させ、電子ビームを確実に中心電極に集中させることができる。先端形状は円錐、円錐台、凸上部分球面等が好ましい。
さらにまた、請求項5に記載の発明においては、前記中心電極を軸回りに回転可能とした。また、請求項6に記載の発明においては、前記中心電極を上下動可能にした。さらに、前記中心電極の導電率が前記成膜材料よりも高いことが好ましい(請求項7)。また、前記中心電極の透磁率が前記成膜材料よりも高いことが好ましい(請求項8)。
また、請求項9に記載の発明においては、前記開口穴の中心に前記中心電極が配置され、前記開口穴の側壁と前記中心電極とは離隔しており、前記成膜材料は前記開口穴及び前記中心電極に嵌合する円環又は円筒形状とされ、前記成膜材料が上下動可能にされている。これにより、多数の中空成膜材料を積層供給できる。さらに、前記開口穴及び前記中心電極を複数組設けることにより、多数の蒸発源を得られる(請求項10)。
かかる、真空成膜装置によれば、前記成膜材料の上部を前記ハース上面より突出させ、前記中心電極を前記成膜材料中心穴に埋没させた状態で、前記成膜材料の内周面を中心に前記成膜材料を溶融又は溶解又は蒸発又は昇華させて、前記蒸発又は昇華粒子の基板方向への指向性をもたせるようにした成膜方法を可能とする(請求項11)。さらに、成膜初期に前記中心電極を前記中空成膜材料上面より突出させ、前記電子ビームを前記中心電極に導き、さらに、前記中心電極を下降させながら前記電子ビームを前記成膜材料中心穴に引き込むようにする成膜方法とすることにより、成膜初期から成膜完了まで、安定して電子ビームを成膜材料に照射できる。
本発明においては、中心電極に嵌合する中空成膜材料をハースに配設し、中心電極に電子ビームを誘導する。これにより、中空成膜材料の中空部と中心電極の上面とで従来の凹状又は突起状成膜材料と同様な指向性をもって基板に蒸着させることができるので、均一な膜厚の被膜を形成でき、また、真空容器内への成膜材料の飛散を減じるものとなり、真空容器の清掃を減じ、成膜材料を有効に使用できるものとなった。
また、請求項2に記載の発明においては、成膜材料を円環又は円筒形状のような簡単な形状であるので製造も容易である。さらに、請求項3に記載の発明においては、電磁コイル又は永久磁石により、電子ビームを中心電極に向かって導くことができるので、中空成膜材料の中空穴内側を効率的に溶融、又は蒸発又は昇華し、指向性も容易に得られる。
また、請求項4に記載の発明においては、中心電極の先端中心を外周より高くし、電子ビームを確実に中心電極に集中させ、安定して成膜材料を溶融、又は蒸発又は昇華できる。さらに、請求項5に記載の発明においては、中心電極を軸回りに回転させることにより、電子ビームの不均一を平均化し、電子ビームを安定させ、成膜材料の消費を安定できる。
また、請求項6に記載の発明においては、中心電極を上下動させ、成膜初期の電子ビームの誘導、成膜時の成膜量、指向性の制御を行うことができるので、適切な磁界又は凹状形状の深さを制御することにより安定した膜厚分布を得られる。さらに、中心電極の導電率を成膜材料よりも高くすれば中心電極に電子ビームを集中できるため、中央部が凹んだ材料の蒸発又は昇華形態を維持することができる(請求項7)。また、中心電極の透磁率を成膜材料よりも高くすれば、中心電極に電子ビームを集中できるため、前述と同様の効果を得ることができる(請求項8)。
また、請求項9に記載の発明においては、成膜材料を上下動可能にし、多数の中空成膜材料を積層できるので、従来と同様な供給装置で連続供給が可能となる。さらに、開口穴及び中心電極を組とし、従来と同様に多数設けることにより、成膜材料を広範囲に均一に蒸発又は昇華粒子を供給できる(請求項10)。
かかる真空成膜装置により、請求項11に記載の発明においては、中心電極を成膜材料中心穴に埋没させて、成膜材料の内周面を中心に溶融又は溶解又は蒸発又は昇華させ、基板方向への指向性をもたせる成膜方法としたので、従来のような特殊形状の成膜形状とすることが必要ない。また、中心電極を制御することにより、指向性をもたせ、連続成膜も容易であるので、真空容器内の汚れもすくない真空成膜方法を提供するものとなった。
さらに、請求項12に記載の発明においては、成膜初期は、中心電極を中空成膜材料上面より突出させ、電子ビームを中心電極に導き、さらに、中心電極を下降させながら電子ビームを成膜材料中心穴に引き込むようにし、成膜初期から成膜完了まで、安定して電子ビームを成膜材料に照射できるようにしたので、制御が簡単で、成膜効率のよい真空成膜方法となった。さらには、長時間にわたり安定した膜厚分布を得られるものとなった。
本発明の実施の形態における真空成膜装置の模式断面図である。 本発明の実施の形態における真空成膜装置の成膜材料部分の成膜初期の模式拡大断面図である。 本発明の実施の形態における真空成膜装置の成膜材料部分の成膜中の模式拡大断面図である。 本発明の他の実施の形態における真空成膜装置の成膜材料部分の成膜初期の模式拡大断面図である。 本発明の他の実施の形態における真空成膜装置の成膜材料部分の成膜中の模式拡大断面図である。 従来の指向性を有する単数型の真空成膜装置の部分断面図である。 従来の指向性を有する多数型の成膜材料の斜視図である。 従来の筒状成膜材料を有するスパッタリング真空成膜装置の模式断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本発明の実施の形態に示す真空成膜装置1は、図1に示すように、真空容器2内の下部2aに成膜材料3が載置されるハース4が設けられている。真空容器の側面2bに電子ビーム(プラズマビームともいう)7を発射する電子銃(アークガン、プラズマガンともいう)5が設けられている。成膜材料3、ハース4に対向して真空容器内の上部2cに基板6aが取り付けられる基板取り付け部6が設けられている。また、真空容器2には反応ガス等を供給する反応ガス導入口8と真空容器内のガスを排気する真空排気装置9が設けられている。
電子銃5は陰極10に接続され、ハース4は陽極11に接続される。電子銃5は筒状の絶縁ガラス12を介して複数のドーナツ状の電磁石13が設けられ真空容器2内に電子ビーム7を入射するようにされている。また、電子銃5内にアルゴン等の不活性ガスを導入する希ガス導入口14が設けられている。ハース4回りには電子ビーム7を誘導する電磁石15や図示しない永久磁石、冷却装置等が設けられる。電子銃5から発生した電子ビーム7は陽極側のハース4側に誘導されハース上の成膜材料3の局所的な加熱を行って、成膜材料を蒸発・昇華させる。蒸発及び昇華した電気的に中性、プラス又はマイナス粒子18が基板6aに付着して、基板が成膜される。かかる点については従来と同様な構成であり、詳細な説明は省略する。
図1乃至3に示すように、ハース4の中心には上下方向の開口穴4aが開けられている。この開口穴4aに中心電極21が上下移動可能に挿入されている。中心電極21の下方にはハース4側に照射される電子ビーム7を中心電極21の上側先端部21aに誘導するための電磁コイル22又は永久磁石が設けられている。中心電極21は図示しない電極上下装置によりハース開口穴4a内を上下に移動可能にされている。中心電極の先端21a断面は円錐台であり、中心に対して外周側が低くなっている。傾斜角は水平に対して30度である。
成膜材料3は中空穴3aを有する中空成膜材料であり円環状である。中空成膜材料は中心電極21に嵌合してハース4上に載置されている。中空穴3aに嵌合する中心電極は中空穴内を少なくとも下方に移動できるようにされる。また、中空成膜材料3の外周側3bはハース4の上面にストッパを設け位置決めできるようにしてもよい。中空成膜材料3は形状のみが円環状である他は成分、組成等は従来と同様であるので説明を省略する。
かかる真空成膜装置1を用いた本発明の真空成膜方法について述べる。まず、図2に示すように、電子ビーム7を成膜(蒸発)材料3の中空穴(中心)3aに設置された中心電極(センターアノード)21に引き込むために、まず、一旦成膜材料表面より上の位置まで中心電極先端21aを突き出す。あるいは、中心電極3を中空成膜材料の高さより予め突出させた状態にしておき、中空成膜材料の中空穴3aを中心電極21に嵌合させる。次に、電子ビーム7を発射し、電子ビーム7を中心電極先端21aに引き込む。かかる状態で各電界、磁界を制御し、電子ビーム7によるハース4上のプラズマが安定した後、中心電極21を徐々に成膜材料表面よりも下の位置へと移動させる(図3)。
図3に示すように、通常、電子ビーム7は抵抗の最もすくない最短距離をとろうとするが、成膜材料3および中心電極先端21aの温度が高くなり、十分な量の熱電子が供給されると、成膜材料中心部にホローアノードが形成され、再膜材料表面よりも低い位置に設置された中心電極先端21aへの放電が維持される。
かかるホローアノードの形成は円環状の成膜材料3の中心部からの昇華および蒸発を助長しホローアノード(中心電極先端部21a)への蒸発物質の体積と再蒸発が繰り返される。これにより、中空成膜材料3内周面で蒸発又は昇華された粒子が基板6aへ供給され、基板上に薄膜が形成される。いいかえれば、中心電極21aによってプラズマを成膜材料3の円環又は円筒の中心側に引き込むと同時に、中心電極先端21a上面に蒸発物質を再付着3dさせ、適切な磁界または凹み深さを与えることで粒子18の指向性を得ることができる。
なお、円環又は円筒状の中空成膜材料の直径および開口比、中心電極の高さと印加電磁界を適切に制御することによって、蒸発又は昇華粒子18の蒸発方向を制御する。また、中心電極を回転することによって、蒸発・昇華粒子の中心軸への集中に加えて、蒸発・昇華方向の制御もできる。中心電極は鉄鋼材料であり、の導電率は成膜材料よりも高い。また、中心電極の透磁率は成膜材料よりも高くされている。
次に本発明の他の実施の形態について説明する。なお、前述したと同様な部分については、同符号を付し説明の一部又は全部を省略する。このものは、図4、5に示すように、中空成膜材料3,3,3を積層して配置したものである。ハース4の開口穴4aの中心に開口穴の側壁とは離隔して、中心電極21が配置されている。中空成膜材料3は開口穴4a及び中心電極21に嵌合する円筒形状とされている。最上部の中空成膜材料3はハース開口穴4aに下端3eを挿入された状態で保持される。さらに、中空成膜材料3は積層され、押し出し部23を介して図示しない上下動可能な供給装置により、順次上昇し、真空室2内のハース4に供給される。
かかる真空成膜装置も前述したと同様に成膜が可能となる。図4に示すように、成膜初期には中心電極21の先端21aを中空成膜材料3の中空穴3aより突出させ、初期電子ビーム7を引き込み、徐々に中心電極21を下げて、図5に示す位置で成膜を開始する。また、順次中空成膜材料3を供給できるので、連続成膜が可能であり、また、基板6aも連続供給することにより、長尺基板への成膜ができ、稼働率の高い真空成膜装置となる。
なお、前述した説明では中空放電型の電子銃(アークガン)を使用したが、熱フィラメント型の電子銃を使用してもよい。また、電磁石13、22等はそれぞれ等価な永久磁石に置き換えることも原理的に可能である。また、ハース開口穴4aと中心電極21との隙間s1、中心電極21と中空成膜材料3の中空穴3aとの隙間s2は、中心軸が移動可能な隙間にされている。また、連続供給の場合は、ハース開口穴4aと中空成膜材料3の外径3bとの隙間s3、中心電極21と中空穴3aとの隙間s2は、中空成膜材料3及び中心電極21がそれぞれ上下移動可能の範囲で小さくされる。また、溶融等した成膜材料が外部へ漏れ出ない、または、固着しない程度にされる。
前述した実施の形態では、中心電極及び中空成膜材料を一箇所設けたものについて説明したが、横方向あるいは縦方向、円周方向等複数組配置してもよいことは言うまでもない。また、円環、円筒状ではなく、従来の図7ように、円盤状に多数の貫通穴を設け、突起に代えて、中心電極をそれぞれの貫通穴に配置するようにしてもよい。
1 真空成膜装置
2 真空容器
2a 真空容器下方
2b 真空容器側方
3 成膜材料(中空成膜材料)
3a 成膜材料中心穴
4 ハース
4a 開口穴
4b ハース上面
5 電子銃
6 基板取り付け部
6a 基板
7 電子ビーム
21 中心電極
21a 中心電極の(上側)先端部
22 電磁コイル又は永久磁石

Claims (12)

  1. 真空容器内下方に設けられた成膜材料を保持するハースと、前記真空容器側方に設けられ、前記ハースに向かって電子ビームを供給し前記成膜材料を加熱し、蒸発又は昇華させる電子銃と、前記ハースに対向する位置に設けられ、前記電子ビームにより蒸発及び昇華した電気的に中性又はプラス又はマイナス化された粒子が付着される基板が取り付けられる基板取り付け部と、前記電子ビームを前記ハース方向へ誘導する磁界又は電界と、を有する真空成膜装置において、
    前記ハースには上下方向の開口穴が開けられ、前記開口穴に中心電極が設けられていることを特徴とする真空成膜装置。
  2. 前記成膜材料が前記中心電極に嵌合する円環又は円筒形状であることを特徴とする請求項1記載の真空成膜装置。
  3. 前記中心電極の下方に前記電子ビームを前記中心電極の上側先端部に誘導するための電磁コイル又は永久磁石が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の真空成膜装置。
  4. 前記中心電極の先端断面は中心に対して外周側が低くされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  5. 前記中心電極は軸回りに回転可能にされていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  6. 前記中心電極は上下動可能にされていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  7. 前記中心電極の導電率が前記成膜材料よりも高いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  8. 前記中心電極の透磁率が前記成膜材料よりも高いことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  9. 前記開口穴の中心に前記中心電極が配置され、前記開口穴の側壁と前記中心電極とは離隔しており、前記成膜材料は前記開口穴及び前記中心電極に嵌合する円環又は円筒形状とされ、前記成膜材料が上下動可能にされていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  10. 前記開口穴及び前記中心電極が複数組設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一に記載の真空成膜装置。
  11. 請求項2に記載の真空成膜装置において、前記成膜材料の上部を前記ハース上面より突出させ、前記中心電極を前記成膜材料中心穴に埋没させた状態で、前記成膜材料の内周面を中心に前記成膜材料を溶融又は溶解又は蒸発又は昇華させて、前記蒸発又は昇華粒子の基板方向への指向性をもたせるようにしたことを特徴とする成膜方法。
  12. 請求項11に記載の成膜方法において、成膜初期に前記中心電極を前記成膜材料上面より突出させ、前記電子ビームを前記中心電極に導き、さらに、前記中心電極を下降させながら前記電子ビームを前記成膜材料中心穴に引き込むことを特徴とする請求項11記載の成膜方法。
JP2013050114A 2013-03-13 2013-03-13 真空成膜装置及び真空成膜方法 Pending JP2014173184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013050114A JP2014173184A (ja) 2013-03-13 2013-03-13 真空成膜装置及び真空成膜方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013050114A JP2014173184A (ja) 2013-03-13 2013-03-13 真空成膜装置及び真空成膜方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014173184A true JP2014173184A (ja) 2014-09-22

Family

ID=51694734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013050114A Pending JP2014173184A (ja) 2013-03-13 2013-03-13 真空成膜装置及び真空成膜方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014173184A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4673477A (en) Controlled vacuum arc material deposition, method and apparatus
JP5808417B2 (ja) 電子ビームを形成するための装置
JP6200899B2 (ja) フィルター付きカソードアーク堆積装置および方法
TWI507555B (zh) An arc-type evaporation source, and a method for manufacturing the same
JP5608176B2 (ja) アーク蒸発源のための改変可能な磁気配列
JP6438657B2 (ja) 円筒形の蒸着源
KR100642584B1 (ko) 이온 빔 스퍼터링 방식을 통한 직접 이온 증착 방법 및 그에 따른 장치
US10982318B2 (en) Arc evaporation source
KR101471269B1 (ko) 성막 속도가 빠른 아크식 증발원, 이 아크식 증발원을 사용한 피막의 제조 방법 및 성막 장치
EP1683888A2 (en) Method and apparatus for cathodic arc deposition
JP2014173184A (ja) 真空成膜装置及び真空成膜方法
JP4878020B2 (ja) 真空アーク蒸発源
JP2007305336A (ja) 直流高密度プラズマ源、成膜装置および膜の製造方法
JP5648532B2 (ja) アークイオンプレーティング装置
KR20130106575A (ko) 진공 아크 증발 유닛 및 이를 포함하는 아크 이온 플레이팅 장치
JP4019457B2 (ja) アーク式蒸発源
JP5962979B2 (ja) 成膜装置
JP2009084680A (ja) 蒸着方法及び蒸着装置
KR102667048B1 (ko) 중앙부 함몰형 자기장을 가지는 아크 증발원 및 이를 포함하는 아크 이온 플레이팅 장치, 그리고 이를 이용한 금속 및 금속화합물의 증착방법
TW202433522A (zh) 離子源、離子電流密度分佈變更方法、及基材處理裝置
JP6533913B2 (ja) プラズマ表面処理装置
JP2006111930A (ja) 成膜装置
JP2024106833A (ja) イオン源、イオン電流密度分布変更方法、及び基材処理装置
KR100716264B1 (ko) 이온 플레이팅 장치
JP5757991B2 (ja) 火花の拡散が空間的に制限された火花蒸着のためのターゲット