JP2014171128A - 基地局間ハンドオーバ方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】端末が接続する第一基地局のその端末のステート情報のうち、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、及びケーパビリティ情報を、予測されるハンドオーバ先である第二基地局に事前に通知しておき、第二基地局において、その無線MAC層での強制的な接続処理と、第二基地局の周波数への強制的切替えの端末向通知または第一基地局の無線MAC層での端末の強制的な接続拒否とを同時に行う。また、第一及び第二基地局が接続された有線ノードにおいて、上記端末を宛先とするフローを、第二基地局での強制的接続処理の完了まで一時的に保管しつつ、完了後にその経路を第二基地局宛に強制的に変更することで、基地局間ハンドオーバ時におけるデータロスを防止する。
【選択図】図7
Description
複数の基地局と、モバイル端末と、通信ネットワーク内の中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ基地局と、を含む無線LANシステムにおいて、上記モバイル端末が接続中の第1基地局から、第2基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 中継ノードが、上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1基地局における情報で上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、その取得した情報をハンドオーバ先の第2基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を行い、
(3) 第1基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う、
ことを特徴とする。
(4) 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が上記モバイル端末宛のパケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする。
(5) 上記第1基地局に接続中の上記モバイル端末に対して、第2基地局が使用する周波数チャネルへの強制的切替えの通知を、第1基地局が該端末に対して、チャネルスイッチアナウンスメント(CSA)フィールドに該周波数チャネルが示されたプローブレスポンスフレームをユニキャスト送信することで行うことを特徴とする。
(6)上記(2)の第2基地局における認証・接続処理が完了した後、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記モバイル端末宛のパケットを複製し、それぞれを第1基地局と第2基地局に同時にマルチパス送信することを特徴とする。
上記無線LANシステムは、仮想化対応基地局と、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつ仮想化対応基地局と、モバイル端末を含むネットワークであって、
上記仮想化対応基地局収容スイッチは、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記仮想化対応基地局は、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつを中継ノードとして上記仮想化対応基地局収容スイッチと接続され、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記モバイル端末が接続中の第1仮想化対応基地局から、第2仮想化対応基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1仮想化対応基地局における、上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、取得した情報をハンドオーバ先となる第2仮想化対応基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2仮想化対応基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を行い、
(3) 第1仮想化対応基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う、
ことを特徴とする仮想化対応基地局間のハンドオーバを行うものである。
(4) 上記中継ノードがオープンフロースイッチ機能をもつ場合、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のすべてのパケットに対して、オープンフローのパケットイン手続き及びオープンフローコントローラにおける当該パケットインに対する応答を遅延させることにより、当該パケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする。
中継ノードが存在せず、代わりに基地局が中継ノードの機能をもつ形態であってもよい。
第2基地局(2)が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的なアソシエーション・認証処理と、
第1基地局(1)が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を同時に行うハンドオーバ方法である。
ここで、無線MAC層での強制的な切断は、第1基地局(1)から端末(3)に対して認証解除パケットを送信することで行う。
- CCMP ペア一時鍵(Pairwise Transient Key) (384bit)
また、
- CCMP パケットナンバー (48bit)、
- WPA シーケンスカウンタ (64bit)、
- ケーパビリティ情報 (16bit)
については、含む事が望ましい。
まず、それぞれの役割を簡単に説明する。
ハンドオーバ対象端末のCCMPペア一時鍵は、当該端末と基地局との間の4ウェイハンドシェイクという手順で配布される。 4ウェイハンドシェイクは、Temporal Key (TK)を生成するために使用するパラメータを交換し、両側で暗号化通信開始の準備ができていることを確認する。
CCMPペア一時鍵が当該端末と基地局の間で共有できれば、両側において暗号化された受信フレームを復号することが可能となる。
当該端末に対する第1基地局(1)からの送信を停止し、第2基地局(2)からの送信を続ければ、いずれ第2基地局(2)からの送信フレームのCCMPパケットナンバーの方が大きくなるため、端末は第2基地局(2)から受信したフレームを廃棄せず、正常処理できるようになる。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にCCMPパケットナンバーを通知する場合は、端末(3)は、あるフレームまでは第1基地局(1)から受信し、次のフレームからは第2基地局(2)から受信するといった、フレームロスのない基地局間ハンドオーバができるという効果が得られる。
ただし、新しいGTKが共有できていなくても、ブロードキャストフレームとマルチキャストフレームの暗号可・復号ができないだけであり、通常のデータフレームの送受信、暗号化・復号は可能である。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にWPAシーケンスカウンタを通知する場合は、第2基地局との間でブロードキャストフレームの送受信がハンドオーバ時にすぐに可能となるという効果が得られる。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にケーパビリティ情報を通知する場合は、事前に端末のケーパビリティを把握していない場合においても、適切な通信モードを選択できるという効果が得られる。
- アソシエーションID (16bit)、
- ht_capability (208bit)、
- Station flag (32bit)、
- リッスン間隔 (16bit)。
アソシエーションIDとリッスン間隔は、端末においてスリープモードを有効にする時に、ht_capability は端末においてIEEE802。11nモードでの動作を有効にする時に、そしてStation flagは端末においてWMMを有効にする時に、それぞれ必要となる。
隣接基地局の検出方法としては、各基地局が制御情報のブロードキャストにより近隣基地局を事前に把握する方法、各基地局のGPS情報と地理情報を活用して通信可能な基地局を地理的に発見する方法などが考えられる。
この時、端末ステートの通知には、ユニキャストの場合はSSH等のセキュアな通信プロトコルを、ブロードキャストの場合は、マルチキャスト通信用のグループ内でのセキュアな鍵交換プロトコルを使って共有鍵を生成した上で、共有鍵で暗号化した端末ステートを通知する。
ハンドオーバは、(イ)ハンドオーバ準備処理、(ロ)端末ステートの通知・共有、(ハ)H/O先基地局における送受信の開始、(ニ)H/O元基地局における送受信の停止、(ホ)ハンドオーバ完了処理、の5つのフェーズから構成される。
(ロ)端末ステートの通知・共有フェーズでは、(A)基地局(1)は端末(3)に関する端末ステートを無線インタフェース(RF−I/F)(1a)から取得し、(B)基地局(2)に通知する。端末ステートを受信した基地局(2)は、(C)端末の接続切替え先となるRF−I/F(2a)に対して、端末ステートを用いて、当該端末に対して無線MAC層での強制的なアソシエーション・認証処理を行う。この時、基地局(2)は端末との通信を一切せずに内部的に上記処理を実行する。
一方、端末(3)が基地局(2)と実際にデータ通信が行えていること、およびブロードキャストキー(Group Transient Key (GTK))を基地局(2)から通知されたことを、中継ノード(4)が確認できた時、中継ノードは基地局(1)に対して、端末(4)の端末ステート情報の削除を指示し、基地局(1)は当該端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う。
端末ステートの通知・共有フェーズ期間中、中継ノード(有線ノード)(4)は、端末(3)を宛先とするデータを一時的に蓄積(バッファリング)し、さらにアソシエーション・認証手続きが完了したタイミングで蓄積を中止し、あわせて蓄積したデータをリリースすることも可能である。
端末(3)を宛先とするパケットを、パケットヘッダをキャプチャすることにより検出する。
接続元の基地局(1)における端末ステートと、切替え先の基地局(2)における端末ステートを同期させることで、端末ステートの通知中に基地局(1)からデータが送信され続け、基地局(1)のCCMPパケットナンバーやWPAシーケンスナンバーの方が先行してしまうことを防止する。
結果として、ハンドオーバ時のデータ欠落を防止することができる。
基地局(2)が異なる周波数チャネルで起動している場合は、端末に対して新しいチャネルを通知する必要がある。チャネル変更通知には、プローブ応答(Probe Response)フレームを用い、当該パケットのベンダー特定(Vender Specific)フィールドのうち、チャネルスイッチ割り当て(CSA:Channel Switch Assignment)フィールドを用いて、端末に切替先RF−I/Fの周波数チャネルを通知する。
ただし、ハンドオーバ先基地局が同じ周波数チャネルで起動している場合は、チャネル変更通知は不要である。
(ハ)上記中継ノード上がデータの一時的バッファリングを停止した後、端末宛のデータを基地局(1)経由と基地局(2)の両方を経由するよう、マルチパス伝送してもよい。
マルチパス伝送の効果は、端末の無線インタフェースにおける周波数チャネル切り替え時のフレームロスの最小化である。基地局(1)と基地局(2)が同じデータを送信するため、端末(3)は、あるフレームまでは基地局(1)から受信し、次のフレームからは基地局(2)から受信するといった、フレームロスのない基地局間ハンドオーバが、フレーム単位の厳密な時刻同期をすることなくスムーズに行えるという効果が得られる。
中継ノードがOpenFlow機能をもつ場合、OpenFlowのパケット複製機能と、フロー単位での出力ポート選択機能によって実現できる。
ここで、上記端末と基地局1または基地局2との通信では上記の様に異なる通信チャネルを使用する場合は、基地局1と上記端末とにチャネル変更指示を出し、基地局1から有線ノード宛にチャネル変更完了通知を出す。また、基地局2から有線ノード宛に端末接続完了通知が出される。H/O先基地局はH/O元基地局と同じ周波数であっても、異なる周波数であってもよい。
(ニ)基地局1の送受信停止の手続きとして、基地局2に対して有線ノードからブロードキャストキー更新指示を出す。これによって基地局2と上記端末との間でグループキーハンドシェイクが可能になる。有線ノードは、ブロードキャストキー更新完了通知を受け取ると、基地局1に対して接続切断指示、つまり端末ステート削除指示を出す。これによって上記のマルチパス送信を完了し、以降、上記端末は基地局2との通信だけになる。
(ホ)ハンドオーバ完了処理として、上記端末を送信元とする重複データ検出廃棄を終了する。
これによって、端末・基地局間でのデータリンク層の接続性を切断することなく、データ送受信に利用する基地局のRF−I/Fの切替えが可能となる。
上記の場合、基地局(2)におけるアソシエーション・認証処理完了後、端末が送信したデータフレームを、基地局(1)と基地局(2)がともに受信可能となり、これらの基地局は受信したフレームを有線ネットワークに転送する。有線ネットワークには同じパケットが重複して流れることになる。中継ノードが送信元IPアドレス、または送信元MACアドレスフィールドをキャプチャすることで重複チェックを実行する。
ただし、端末はチャネル変更時にわずかにパケット受信間隔が大きくなるだけであり、ユーザに意識させることなく基地局間ハンドオーバを実行できた。
まず、無線アクセス方式はWiFiに限定し、基地局は複数のWiFiインタフェースをもつものとする。また、優先サービスのサービス要件は最低帯域であるとする。
サービス提供者(アプリケーション(APP)サーバ)は、共通仮想ネットワークに対するアクセスGWとなる仮想化対応ノードを介して、共通仮想ネットワークとの接続を確立する。
サービス提供者は、優先サービス情報をvBS-SWに事前登録する。ここで優先サービスとは、サービス内容に基づき、事前に合意が得られていると仮定する。
優先サービス情報は、フロー情報とサービス品質要件から構成される。
フロー情報は、サービス提供者(APPサーバ)を送信元または宛先とするフローを包括するものであり、クライアントサーバ型サービスの場合は [送信元アドレス=APPサーバのIPアドレス、宛先アドレス=ANY(任意)、ポート番号=当該サービス用ポート番号](APPサーバ->受信者)、あるいは [送信元アドレス=ANY(任意)、宛先アドレス=APPサーバのIPアドレス、ポート番号=当該サービス用ポート番号](受信者->APPサーバ)という組合せで定義される。
APPサーバが送受信するフローのうち、特定の端末のフローのみを優先させることも可能である。その場合は、上記の「ANY(任意)」の部分を、個々のユーザのIPアドレスや、個々のユーザが接続されるサブネットのネットワークアドレス等に置換すればよい。
一方、サービス品質要件は、必要最低帯域である。(サービスの特性に応じて最大遅延、最大パケットロス率等の要件も考えられる。)
このとき、複数のAPPサーバ、または複数のIPアドレスを利用するサービス提供形態であってもよい。
vBS-SWは、「サービス登録・フィルタ部」において、当該優先サービス情報を保持する。
サービス提供者は登録した優先サービス情報に基づき、APPサーバ上でサービス提供プログラムを起動させ、共通仮想ネットワーク上においてサービス受信者からのサーバアクセスを可能にする。
このタイミングで、共通仮想ネットワーク上に優先サービスのデータが流れ始める。
共通仮想ネットワーク上において、優先サービスがサービス品質要件を満たしているかを調べるため定期的に(例えば1分毎に)品質計測を行う。
最低帯域を要件とするサービスにおいては、APPサーバ・受信者間でサービス用のデータの送受信が開始された後は、受信者において実際に送受信されるデータ量からフロー単位のスループットを算出するパッシブ計測を行う。APPサーバ・受信者間でPacket Pair等の測定用パケットを用いたアクティブ計測を行うこともできる。計測結果はまずAPPサーバが収集する。
なお、最大遅延を要件とするサービス対しては、APPサーバから各受信者に対するPing (SNMP Requestメッセージ)、または各受信者からサーバに対するPing等を用いて往復遅延を計測できる。最大パケットロス率を要件とするサービスにおいては、一定サイズの計測用バーストデータをAPPサーバおよび特定の受信者間で送受信することで計測できる。
計測結果は、計測データを取得したAPPサーバからvBS-SWに通知される。
vBS-SWは、優先すべき(複数の)フローのうち、すべての、または一定割合上のフローについて、上記計測結果がサービス品質要件を満たさない場合は、当該優先サービス用の優先仮想ネットワークが必要であると判断する。vBS-SW内の仮想ネットワーク構築・管理部が担当する。
vBS-SW内の仮想ネットワーク構築・管理部が算出を行う。ただし、仮想ネットワーク構築・管理部は、vBS-SWと通信可能な外部のサーバ上にあってもよい。
vBS-SWは、サービス品質要件を満たすよう、新規仮想ネットワークに対する割当て資源の初期値を決定する。
具体的には、各ユーザに対する最低帯域(R)を要件とするサービスにおいては、最低帯域と想定ユーザ数の積(にさらに統計多重効果を見込んだパラメータを積算する)により求められる帯域を算出する。
また、コアネットワークにおいて、標準の経路が上記サービス品質要件を満たさない場合は、適切な仮想ネットワークのトポロジー(ネットワーク構成、経路)を決定する。
また、無線アクセスネットワークにおいては、サービス品質要件を満たすよう、使用する無線アクセス方式、それに対応する無線IFの設定を決定する。WiFiの場合は具体的には、ハンドオーバ先の無線IFにおけるチャネルの設定、無線IF資源のうち、当該仮想ネットワークに割り当てる資源の割合を行う。
ハンドオーバ先の仮想無線IFを端末に認識させるために、仮想無線IFと1対1に対応する優先仮想ネットワークのID(VN-ID)を決定する。WiFiの場合はEEIDやESSIDがVN-IDとして利用可能である。
vBS-SWは、上記の優先仮想ネットワークの構成及び割当てリソース、優先サービス情報を、各vBSに通知。
同時に、コアネットワーク内の仮想ネットワーク制御サーバ、または仮想化対応有線ノードに対しても同様の情報を通知。
コアネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、仮想化対応有線ノードの経路表および優先サービスのフローに対するトラフィック制御パラメータを設定。
無線アクセスネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、vBS-SWの経路表および優先サービスのフローに対するトラフィック制御パラメータを設定。
無線アクセスネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、vBSの無線IFの設定を行う。
具体的には、利用する周波数、利用する基地局資源の割合等を設定する。
前記「共通仮想ネットワークにおける優先サービスの品質計測」と同様。
ただし、この時点ではまだAPPサーバおよび受信者は共通仮想ネットワークに接続されているため、APPサーバ・受信者間ではなく、仮想化対応有線ノード・vBS間で計測を行う。
一定量のリソースを加算後、前記「優先仮想ネットワークの構成及び割当てリソースの通知」以降と同様の処理を行う。過不足が解消されるまで定期的に繰り返し実行することも可能である。
端末が、共通仮想ネットワークに相当するvBSの無線IFから、優先仮想ネットワークに相当するvBSの無線IFに接続を切り替わるよう、vBSの無線IFの設定を変更。
具体的には、端末に対してde-auth等により強制的に接続を切断するとともに、当該無線IFに対して当該端末からアクセス不可となるようアクセス制御を実施。
同時に切替先の無線IFに対しては、当該端末からのアクセスが可能となるようアクセス制御を実施。
端末は、複数の無線IFを具備している場合は、各無線IFでの接続を順に、または同時に試していく。
優先サービス再開。
前記「優先サービスの開始」と同様の処理であり、新規仮想ネットワーク上で端末からのサーバアクセスを受け付け可能な状態である。
前記「優先仮想ネットワークにおける初期的品質計測」以降と同様の処理を行う。
仮想NW構築・管理部:仮想NWに対する各区間におけるNW資源割当て、NW構成(トポロジー)を決定。
コアNW上の仮想NW制御サーバに上記情報を通知。
切替器制御部:vBS-SWおよびvBSにおけるプログラマブル切替器の切替設定(対応付け)を集中制御。
vBS-SWまたはvBS内に構築される仮想無線IF(仮想基地局)と各有線IFとの接続を管理。
無線IF制御部:vBSの各無線IFの設定を集中管理。
仮想NW間H/O制御機能:各端末に対して、接続に適切な無線IFを決定し、端末IF切替を指示。
サービス登録・フィルタ機能:サービス提供者(アプリケーションサーバ)からサービス情報を取得。当該サービスを優先すべきかどうかを判断。
プログラマブル切替器 (下記参照)
無線IF(送受信部):無線端末との間で、データおよび制御情報を含む無線信号を送受信。
仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路):無線データ送受信回路(無線IF)とは独立に、無線データ送受信回路を論理的に分割したもの、もしくはそれを複数まとめたもの。
有線IF(送受信部):vBS-SWとの間でデータおよび制御情報を含む信号を送受信。
プログラマブル切替器:有線IFから受信された各データフレームに対し、送信に用いる無線IFをフレーム単位で切替。
無線IFから受信された各データフレームに対し、送信に用いる有線IFまたは無線IFをフレーム単位で切替。
(切替器の中に仮想無線IFを構築)
優先サービスのフローだけを抽出することも可能。
無線IF管理部:vBS-SWからの指示に基づき、各無線IFの設定情報を管理し、無線IFの設定を行う。
無線IF(無線データ送受信回路)を時間軸/周波数軸/空間軸で分割・抽象化された無線資源へのアクセスを可能とする物理的な無線IF(≒物理AP/基地局)と定義する。
仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路)とは、複数の物理無線IFがモバイルユーザに提供可能な、無線資源を論理分割、または論理統合した、無線IFの構成にとらわれない独立な論理無線IF(≒仮想AP/基地局)と定義する。
仮想無線IFは仮想NWと1対1に対応する。
仮想無線IFユーザには物理RF-IFの存在は隠蔽され、アクセス可能な特定の仮想RF-IFのみ(共通仮想NW用の仮想RF-IFを含む)が存在するように見える。
プログラマブル切替器により、仮想無線IFと有線IFとの間で、別途vSB-SW (OpenFlowコントローラ機能内蔵)から指定された経路制御に基づき、データフレームがスイッチングされる。
無線IFの論理分割は、時間軸/周波数軸/空間軸での分割により実現される。
無線IFの論理統合は、リンクアグリゲーションやチャネルボンディング、LTEシステムにおける基地局間協調伝送技術(CoMP)等により実現される。
有線リンク(エントランスリンク)により vBS-SWと接続される。
プログラマブル切替器により、仮想無線IFと有線IFとの間で、別途vSB-SW (OpenFlowコントローラ機能内蔵)から指定された経路制御に基づき、データフレームがスイッチングされる。
無線IF管理部は、vBS-SWの無線IF制御部からの指示を受けて、物理・仮想無線IFの設定を行う機能である。
また、無線IF管理部は、同じくvBS-SWの仮想NW間ハンドオーバ制御部の指示を受けて、端末が仮想無線IFの切り替え(仮想NW間ハンドオーバ)ができるよう、MACアドレスに基づくアクセス制御等の設定を行う。
計測部をもち、無線IFおよび有線IFの使用状況(送受信データ量等)を計測することができる。
モバイルNW上の仮想NW全体を管理する重要なコントローラ機能を有している。
仮想NW間ハンドオーバだけでなく、仮想NWの有線NW区間と無線NW区間の相互接続を担保する役割ももつ。
収容する基地局に接続されているユーザをすべてリストとして保持している。
また、特徴的機能は以下の4つである。
1.サービス登録・識別、サービスフィルタリング
2.有線区間の仮想NW制御
3.無線区間の仮想NW制御(vBS仮想IF制御)
4.仮想NW間ハンドオーバ制御
端末に対して仮想NW間ハンドオーバ手段を提供する方法については、いくつかの実現手段が考えられる。
まず、vBS−SWがハンドオーバ先のNWに関する情報(NW−ID等)を明示的に端末に通知。
次に、vBSの物理無線IFにおけるアクセス制御設定を動的に変更し(ハンドオーバ元の物理無線IFへの接続拒否、ハンドオーバ先の物理無線IFへの接続許可)、すでに確立されている接続を強制切断することをトリガとし、端末の基地局自動検索・接続機能を利用することで、ハンドオーバ先の物理無線IFへの接続を誘導する。
プログラマブル切替器を実現する一つの方法としてOpenFlowを利用したものである。この場合、vBS−SWおよび各vBSがOpenFlowスイッチ(OF-SW)として動作する。また、OpenFlowコントローラ機能はvBS−SWがもち、収容されるすべての基地局が集中管理される。
図4に、プログラマブル切替器としてOpenFlowスイッチを用いた場合の、vBS−SWおよび各vBS間の接続例を示す。
仮想NW間ハンドオーバとは、仮想無線IFの切替のことである。基地局間ハンドオーバ、基地局内ハンドオーバの両モデルに対応し、ハンドオーバに伴う仮想無線IF間のトラフィック経路変更をOpenFlowで制御する。
以下に示すvRF−I/Fとは、基地局において有線インタフェースと1つ以上の無線インタフェース(RF−I/F)を接続するブリッジモジュールである。vRF−I/Fの特徴は、物理的なRF−I/F構成によらず、1つ以上のRF−I/Fに対して1つのvRF−I/Fが構築されることである。vRF−I/Fは、基地局において仮想NW(サービス専用スライス)と1対1に対応して構築される。即ち、基地局においては1つの仮想NWに対して1つ以上のRF−I/Fを割り当てる。この時、各RF−I/Fは同一の無線通信方式であっても、異なる無線通信方式であってもよい。vRF−I/Fを構築可能な基地局を仮想化対応基地局(vBS)と呼ぶこととする。vRF−I/Fは、有線I/F及びRF−I/Fとデータリンク層で接続され、宛先MACアドレスとRF−I/Fを対応付けるルーティングテーブルに基づき、これらのインタフェース間でスイッチングを行う。上記ルーティングテーブルにおける各エントリは、MACアドレス学習、もしくは外部のノードからの強制的な追加・更新によって生成される。
(1) 有線I/Fから受信したデータを、宛先MACアドレスとRF−I/Fを対応付けるルーティングテーブルに基づき、複数のRF−I/Fに振分ける機能。
(2) 基地局(初期接続用vRF−I/F)との接続開始時、及び基地局間ハンドオーバ時、接続可能なRF−I/Fの中から任意のRF−I/Fにモバイル端末(以降、端末と略記)を接続させる機能。
(3) vRF−I/Fを構成するRF−I/Fを動的に追加・削除する機能。
(4) 有線NW(vBS−SW)に対しては、少なくとも当該基地局におけるアソシエーション数、平均送受信レート、RF−I/Fの合計PHYレート(規格値)から構成される基地局利用状況に関する情報を提供する機能。
(5) 端末が接続中の基地局における端末毎のCCMP pairwise transient key(CCMPペア一時鍵)、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、ケーパビリティ情報等のステート情報を抽出し、ハンドオーバ先となることが予測される基地局に事前に通知して共有する機能。
(6) 通知された端末ステートに基づき、当該端末に対する無線MAC層での強制的な接続(アソシエーション、認証)処理を、端末と通信を行うことなく内部処理だけで完了させる機能。
(7) 接続中の任意の端末に対して、端末が設定可能な周波数のうち、任意の周波数への強制的な周波数切替え通知を行う機能。
(8) 接続中の任意の端末に対して、無線MAC層での強制的な切断(認証停止)処理を行う機能。
この例では、vBS1においては2つのRF−I/FでvRF−I/F1を構成し、またvBS2においては、RF−I/F1がvRF−I/F1を、RF−I/F2がvRF−I/F2をそれぞれ構成している。
(1) 有線I/FのRAWソケットとの間でフレーム送受信を行うvRF−I/Fモジュール、
(2) カーネル内TUN/TAPデバイス(14i)、
(3) RF−I/FとTUN/TAPデバイスを接続し、RF−I/F切替え時に下りフローのRF−I/F間スイッチングを行うオープンvスイッチ(Open vSwitch OVS)(14c)ブリッジデバイスで構成した。vRF−I/F内およびOpenFlowスイッチ装置内Open vSwitchに対する共通OpenFlowコントローラとして Trema(14b)を用いた。また、上記OpenFlowコントローラに対するフロー処理ルールは、vBS−SWがサービス識別機能に基づき、vBSコントローラ(14a)経由で登録する方法とした。複数RF−I/Fの設定、管理及び端末認証には、hostapdプログラム(14d)を用いた。また、H/O端末への変更先周波数の個別通知は、管理フレームのCSAフィールドを利用することで実現した。一方、端末がビーコンのVendor Specific フィールドからvBSSIDおよびvESSIDを取得する機能は、iwコマンドを改修する形で実装した。
vRF−I/F間ハンドオーバに伴い、端末が接続される基地局が切り替わる場合は、vBS−SWのOpenFlowスイッチ装置が、当該端末を宛先とするデータフローの一時的な蓄積、ハンドオーバ元vBSとハンドオーバ先vBSへのマルチパス送信、ハンドオーバ先vBSへの強制的な経路変更等を行う。
上述した実施例1で示した、vRF−I/Fをもたない基地局の場合は、中継ノードは個々のRF−I/Fの利用状況を把握した上で、個々の端末に対してそれぞれRF−I/Fを指定する必要があった。
一方、vBSがvRF−I/Fを導入すれば、vRF−I/Fが各vBSにおける物理的なRF−I/F構成を隠蔽するため、vBS−SW(中継ノードに相当)は、vRF−I/F単位でハンドオーバ先を選択すればよい。さらに、vBS−SWは、各vRF−I/F毎に、vRF−I/F単位でのアソシエーション数や平均スループット、物理レートの総和等のハンドオーバ先の決定に必要な情報を取得できる。
具体的には、(1)ハンドオーバ準備処理フェーズにおける「H/O端末宛データのバッファリング開始」から、(4)H/O元基地局における送受信の停止フェーズにおける「H/O端末宛データのマルチパス送信終了」までの時間を計測した。計測結果として、「H/O端末宛データのバッファリング開始」直後のタイマー、「チャネル変更指示」直後のタイマー(ともに100ミリ秒)の影響を除くと平均100ミリ秒程度であった。
ただし、端末はチャネル変更時にパケット受信間隔が平均約数十ミリ秒大きくなるだけであり、ユーザに意識させることなく基地局間ハンドオーバを実行できた。
1a RF−I/F
1b vRF−I/F
1c 有線I/F
2 基地局
2a RF−I/F
2b vRF−I/F
2c 有線I/F
3 端末
4 中継ノード
10 vBS
10b RF−I/F
10c vRF−I/F管理機能
10d RF−I/F管理機能
10e 有線I/F
10f RF−I/F間データ振分け機能
11 vBS
12 CPUボード
12a RF−I/F
13 オープンフロースイッチ装置
Claims (12)
- 複数の基地局と、モバイル端末と、通信ネットワーク内の中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ基地局と、を含む無線LANシステムにおいて、上記モバイル端末が接続中の第1基地局から、第2基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 中継ノードが、上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1基地局における情報で上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、その取得した情報をハンドオーバ先の第2基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を行い、
(3) 第1基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う、
ことを特徴とする基地局間ハンドオーバ方法。 - 請求項1に記載の無線LANシステムは、認証方式、暗号方式としてそれぞれWPA2、CCMPを採用するシステムであり、上記(1)の端末ステート情報は、少なくともCCMPペア一時鍵を含むことを特徴とする請求項1に記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、およびCCMPパケットナンバーを含むことを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、およびWPAシーケンスカウンタを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、およびケーパビリティ情報を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- 上記端末ステートの基地局間での共有方法は、第1基地局が第2基地局に対してブロードキャスト通信により、または第2基地局を宛先としたユニキャスト通信により、通知して共有する方法であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- さらに、
(4) 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のパケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。 - さらに、第2基地局が使用する周波数チャネルが、第1基地局が使用する周波数チャネルと異なる場合においては、
(5) 上記第1基地局に接続中の上記モバイル端末に対して、第2基地局が使用する周波数チャネルへの強制的切替えの通知を、第1基地局が該端末に対して、チャネルスイッチアナウンスメント(CSA)フィールドに該周波数チャネルが示されたプローブレスポンスフレームをユニキャスト送信することで行う、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。 - さらに、
(6)上記(2)の第2基地局における認証・接続処理が完了した後、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記モバイル端末宛のパケットを複製し、それぞれを第1基地局と第2基地局に同時にマルチパス送信することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。 - 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局は、第1基地局であることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
- 上記無線LANシステムは、仮想化対応基地局と、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつ仮想化対応基地局と、モバイル端末を含むネットワークであって、
上記仮想化対応基地局収容スイッチは、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記仮想化対応基地局は、上記仮想化対応基地局収容スイッチを中継ノードとして上記仮想化対応基地局収容スイッチと接続され、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記モバイル端末が接続中の第1仮想化対応基地局から、第2仮想化対応基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1仮想化対応基地局における、上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、取得した情報をハンドオーバ先となる第2仮想化対応基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2仮想化対応基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を行い、
(3) 第1仮想化対応基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う、
ことを特徴とする仮想化対応基地局間のハンドオーバを行う請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。 - さらに、
(4) 上記中継ノードがオープンフロースイッチ機能をもつ場合、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のすべてのパケットに対して、オープンフローのパケットイン手続き及びオープンフローコントローラにおける当該パケットインに対する応答を遅延させることにより、当該パケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
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