JP2014170077A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】前の画像の履歴が残ることで生じる残像現象(ゴースト)の発生が抑制される電子写真感光体を提供する。
【解決手段】導電性支持体4と、前記導電性支持体上に設けられ、フタロシアニン骨格を有する電荷発生材料及び下記一般式(I)で表される化合物を含む層2を有する感光層と、を備える電子写真感光体7A。式(I)中、Fはトリアリールアミン骨格を有する有機基を示し、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示し、nは1以上4以下の整数を示す。

【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真装置は高速で且つ高印字の品質が得られることから、複写機及びレーザービームプリンター等に広く利用されている。この電子写真装置に用いられる電子写真感光体(以下、場合により「感光体」と略す)としては、種々の無機系及び有機系の光導電物質を用いたものが知られているが、有機系光導電物質を用いた有機感光体は、無機系光導電物質を用いた無機感光体に比べて低コストで製造性及び廃棄性において優れた利点を有するため広く用いられている。
また、感光体の層構成としても、単層構造から電荷移動型錯体構造や、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送性化合物を含有する電荷輸送層とを積層させた機能分離型の感光体へと変遷しつつあり、感光体の性能の向上が図られている。
機能分離型感光体は、少なくとも表面が導電性である導電性支持体の上に必要に応じて下引層を形成し、その上に電荷発生層及び電荷輸送層からなる感光層を形成することによって製造される。
電荷発生材料の分散状態に関しては、例えば、塗布液の分光吸収スペクトルにおいて、電荷発生材料固有の吸収のない波長における吸光度と、任意のピーク波長の吸光度との比により分散性を評価する方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、及び28.3°に回折ピークを有する高感度のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料)及びそれを用いた電子写真感光体が、光感度、繰り返し特性及び環境安定性に優れていることが報告されている(例えば、非特許文献1、特許文献1及び3参照)。
特開平5−263007号公報 特開平10−97088号公報 特開平7−53892号公報
Journal of Imaging Science and Technology, Vol.40, No.3, May/June, 249 (1996)
本発明は、前サイクルでの露光履歴が次サイクルに現れる現象(以下、ゴーストと称する)の発生が抑制される電子写真感光体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
導電性支持体と、
前記導電性支持体上に設けられ、フタロシアニン系の電荷発生材料及び下記一般式(I)で表される化合物を含む層を有する感光層と、
を備える電子写真感光体。


[式(I)中、Fはトリアリールアミン骨格を有する有機基を示し、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示し、nは1以上4以下の整数を示す。]
請求項2に係る発明は、
前記一般式(I)で示される化合物が、下記一般式(II)で示される化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。


[式(II)中、Ar乃至Arは各々独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を示し、c1乃至c5は各々独立に0又は1を示し、kは0又は1を示し、Dは下記一般式(III)で示される1価の有機基を示し、c1乃至c5の総数は1以上4以下である。]

[式(III)中、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示す。]
請求項3に係る発明は、
前記電荷発生材料がヒドロキシガリウムフタロシアニンである請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
請求項4に係る発明は、
前記フタロシアニン系の電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む層が、前記一般式(I)で表される化合物同士の脱水反応物を含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
請求項5に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項6に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、感光層として、フタロシアニン系の電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む層を有さない場合に比べ、ゴーストの発生が抑制される電子写真感光体が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記一般式(I)で示される化合物が、前記一般式(II)で示される化合物でない場合に比べ、ゴーストの発生が抑制される電子写真感光体が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記電荷発生材料がヒドロキシガリウムフタロシアニン以外のフタロシアニン系の電荷発生材料である場合に比べ、ゴーストの発生が抑制される電子写真感光体が提供される。
請求項4に係る発明によれば、前記フタロシアニン系の電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む層が、前記一般式(I)で表される化合物同士の脱水反応物を含まない場合に比べ、ゴーストの発生が抑制される電子写真感光体が提供される。
請求項5、6に係る発明によれば、電子写真感光体が、感光層として、フタロシアニン系の電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む層を有さない場合に比べ、ゴーストの発生が抑制されるプロセスカートリッジ、画像形成装置が提供される。
実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 他の実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 他の実施形態に係る電子写真感光体を示す概略部分断面図である。 実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 他の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 (A)乃至(C)はそれぞれゴースト評価の基準を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、電子写真感光体が、反応性水酸基を有する特定の電荷輸送性化合物を用いて形成した感光層を有することにより、ゴーストの発生が効果的に抑制されることを見出した。
すなわち、本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に設けられ、フタロシアニン系の電荷発生材料及び下記一般式(I)で表される化合物((以下、「特定の電荷輸送性化合物」と称する場合がある。)を含む層を有する感光層と、を備えた構成を有する。
式(I)中、Fはトリアリールアミン骨格を有する有機基を示し、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示し、nは1以上4以下の整数を示す。
本実施形態に係る電子写真感光体は、上記構成を有することで、ゴーストの発生が抑制される。その理由は定かでないが、以下のように推測される。
フタロシアニン系の電荷発生材料、特にヒドロキシガリウムフタロシアニンを感光層の構成材料として使用した電子写真感光体は、その高い電荷発生能力により他の電荷発生材料を用いた感光体と比較して高い感度が得られる傾向にある。しかし、その反面、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを用いた感光体は、繰返し使用時の暗減衰の増大や帯電性の低下、局所的な電荷注入による帯電性の低下等が局所的に発生しやすく、出力画像の白紙部分にカブリが発生しやすい。これら帯電性の低下や暗減衰の増大が発生するメカニズムは明らかでないが、本発明者は、感光層中に電荷を捕獲するいわゆるトラップサイトが存在し、これが熱励起等により電荷(フリーキャリア)を発生させることで帯電性を低下させ、カブリの発生等の画質欠陥を引き起こしているものと推察する。
更に、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを感光層の構成材料として使用した電子写真感光体は、露光により生成した電荷が感光層に残留しやすく、ゴーストが発生しやすいと考えられる。例えば、電荷発生層と電荷輸送層とを含む感光層を備えた機能分離型感光体を負帯電させ、反転現像方式により現像を行う電子写真装置の場合には、帯電工程後の像露光により生成した正孔の一部が電荷発生層内に蓄積され、次サイクルの帯電工程の直後に電荷発生層内に蓄積された正孔が電荷輸送層の表面に移動して表面電位を低下させてしまい、前サイクルの画像が濃く浮き出る、いわゆるポジゴーストと呼ばれる現象が発生しやすいと考えられる。
しかし、本実施形態に係る電子写真感光体は、感光層を構成する同じ層、例えば電荷発生層に、フタロシアニン骨格を有する電荷発生材料とともに、前記一般式(I)で表される水酸基を有するトリアリールアミン化合物を含むことで、電荷発生層と電荷輸送層との界面がより明確に形成され、結果、電荷発生層から電荷輸送層への電荷注入を抑制する効果が働くために、画質上のゴーストの発生が抑制されると考えられる。
<電子写真感光体>
図1は、本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の一例を概略的に示している。図1に示す電子写真感光体7Aは、電荷輸送層3と電荷発生層2とが別個に設けられた機能分離型の感光層を備えるものである。具体的には、導電性支持体4上に、下引層1、電荷発生層2、電荷輸送層3、保護層5がこの順序で積層された構造を有している。
図2及び図3はそれぞれ本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の他の例を示している。図2に示す電子写真感光体7Bは、図1に示す電子写真感光体7Aと同様に、電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層を備えるものであり、導電性支持体4上に下引層1、電荷輸送層3、電荷発生層2、保護層5が順次積層された構造を有する。
一方、図3に示す電子写真感光体7Cは、電荷発生材料と電荷輸送性化合物とを同一の層(単層型感光層6)に含有して機能を一体化したものである。図3に示す電子写真感光体7Cは、導電性支持体4上に下引層1、単層型感光層6が順次積層された構造を有する。
なお、本実施形態に係る各電子写真感光体7A,7B,7Cにおいては、下引層1は必ずしも設けられなくともよいし、保護層5も必ずしも設けられなくともよい。
以下、図1に示す電子写真感光体7Aを代表例として各要素について詳述する。
(導電性支持体)
導電性支持体4としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用いた金属板、金属ドラム、金属ベルト等が挙げられる。また、導電性支持体4としては、導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、プラスチックフィルム、ベルト等も使用してもよい。なお、ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
レーザー光を照射する際に生じる干渉縞を防止するために、導電性支持体4の表面は粗面化されていることが好ましい。粗面化度としては中心線平均粗さRaで0.04μm以上0.5μm以下であることが好ましい。導電性支持体4の表面のRaが0.04μm未満であると、鏡面に近くなるので干渉防止効果が不十分となる傾向がある。他方、Raが0.5μmを越えると、画質が粗くなる傾向がある。
導電性支持体4の表面を粗面化する方法としては、研磨剤を水に懸濁させて支持体に吹き付けることによって行う湿式ホーニング、あるいは、回転する砥石に支持体を圧接し、連続的に研削加工を行うセンタレス研削、陽極酸化処理などが好ましい。また、支持体表面そのものを粗面化することなく導電性、あるいは半導電性粉体を樹脂層中に分散させた層を支持体表面上に形成し、該層中に分散させた粒子により粗面化する方法も好ましく用いられる。
上記陽極酸化処理は、アルミニウムを陽極とし電解質溶液中で陽極酸化することによりアルミニウム表面に酸化膜を形成するものである。電解質溶液としては、硫酸溶液、シュウ酸溶液等が挙げられる。しかし、そのままの多孔質陽極酸化膜は、化学的に活性であり、汚染され易く、環境による抵抗変動も大きい。そこで、陽極酸化膜の細孔を加圧水蒸気又は沸騰水中(ニッケル等の金属塩を加えてもよい)で水和反応による体積膨張でふさぎ、より安定な水和酸化物に変える封孔処理を行う。
陽極酸化膜の膜厚については、0.3μm以上15μm以下が好ましい。0.3μm未満であると、アルミ基材からの電子注入に対するバリア性が乏しく効果が不十分となる傾向がある。他方、15μmを超えると、繰り返し使用による残留電位の上昇を招く傾向がある。
また、導電性支持体4には、酸性水溶液による処理又はベーマイト処理を施してもよい。リン酸、クロム酸及びフッ酸からなる酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして行う。
まず、酸性処理液を調整する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲が好ましい。処理温度は42℃以上48℃以下が好ましいが、処理温度を高く保つことにより、一層速く、かつ厚い被膜が形成される。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。0.3μm未満であると、アルミ基材からの電子注入に対するバリア性が乏しく効果が不十分となる傾向がある。他方、15μmを超えると、繰り返し使用による残留電位の上昇を招く傾向がある。
ベーマイト処理は、例えば、90℃以上100℃以下の純水中に5分間以上60分間以下浸漬すること、又は90℃以上120℃以下の加熱水蒸気に5分間以上60分間以下接触させることにより行う。被膜の膜厚は、0.1μm以上5μm以下が好ましい。これをさらにアジピン酸、硼酸、硼酸塩、燐酸塩、フタル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の被膜溶解性の低い電解質溶液を用いて陽極酸化処理してもよい。
なお、非干渉光を光源に用いる場合には、干渉縞防止の粗面化は特に必要なく、導電性支持体4の表面の凹凸による欠陥の発生が抑制されるため、より長寿命化に適する。
(下引層)
下引層1は必要に応じて設けられる。特に、導電性支持体4に酸性溶液処理、ベーマイト処理が施されている場合は、導電性支持体4の欠陥隠蔽力が不十分となり易いため、下引層1を形成することが好ましい。
下引層1は、有機金属化合物及び/又は結着樹脂を含有して構成される。
有機金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤等の有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤等の有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤等の有機アルミニウム化合物のほか、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物等が挙げられる。
有機金属化合物としては、残留電位が低く良好な電子写真特性を示すため、特に有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物、有機アルミニウム化合物が好ましく使用される。
結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の公知のものが挙げられる。これらを2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定すればよい。
また、下引層1には、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス2メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン等のシランカップリング剤を含有させてもよい。これらを2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定すればよい。
また、下引層1は、低残留電位化や環境安定性の観点から、電子輸送性化合物を更に含有してもよい。電子輸送性化合物としては、特開昭47−30330号公報に記載のペリレン化合物、ビスベンズイミダゾールペリレン化合物、多環キノン化合物、インジゴ化合物、キナクリドン化合物等の有機化合物、また、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等の電子吸引性の置換基を有するビスアゾ化合物やフタロシアニン化合物等の有機化合物、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機化合物が挙げられる。これらの化合物の中では、ペリレン化合物、ビスベンズイミダゾールペリレン化合物、多環キノン化合物、酸化亜鉛又は酸化チタンが、電子移動性が高いので好ましく使用される。また、これらの化合物の表面は、分散性、電荷輸送性を制御する目的で上記カップリング剤や、結着樹脂等で表面処理してもよい。電子輸送性化合物は多すぎると下引層1の強度を低下させ、塗膜欠陥の原因となるため、下引層1の固形分全量を基準として好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下で使用される。
また、下引層1には、電気特性の向上や光散乱性の向上等の目的により、各種の有機化合物の粉末若しくは無機化合物の粉末を添加することが好ましい。特に、酸化チタン、酸化亜鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポン等の白色顔料やアルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料としての無機顔料やポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子等が有効である。
添加粉末の粒径は、0.01μm以上2μm以下のものが好ましい。粉末は必要に応じて添加されるが、その添加量は下引層1の固形分全量を基準として、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、30質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
下引層1は上述した各構成材料を含有する下引層形成用塗布液を導電性支持体4上に塗布し、乾燥させることにより形成される。下引層形成用塗布液に使用される有機溶剤としては、有機金属化合物や結着樹脂を溶解し、また、電子輸送性化合物を混合及び/又は分散したときにゲル化や凝集を起こさないものであればよい。
有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常のものが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
各構成材料の混合及び/又は分散方法は、ボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライター、振動ボールミル、コロイドミル、ペイントシェーカー、超音波等を用いる常法が適用される。混合及び/又は分散は有機溶剤中で行われる。
下引層1を形成する際の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
乾燥は、通常、溶剤を蒸発させ、成膜が実現される温度で行われる。
下引層1の膜厚は、好ましくは0.01μm以上30μm以下、より好ましくは0.05μm以上25μm以下である。
(電荷発生層)
電荷発生層2は、フタロシアニン系の電荷発生材料、及び、下記一般式(I)で表される水酸基を有するアリールアミン化合物、さらには必要に応じて結着樹脂を含んで構成される。
式(I)中、Fはトリアリールアミン骨格を有する有機基を示し、Lはアルキレン基又は−R−O−R−を示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示し、nは1以上4以下の整数を示す。
フタロシアニン系の電荷発生材料としては、構造中にフタロシアニン骨格を有する電荷発生材料であれば特に限定はなく、金属及び無金属フタロシアニン等が挙げられる。中でも、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン等の公知のものが好ましく使用され、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが特に好ましい。
電荷発生材料と同一の層(電荷発生層2)に含まれ、前記一般式(I)で表される化合物の中でも好ましいものとして、下記一般式(II)で示される化合物が挙げられる。
式(II)中、Ar乃至Arは各々独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を示し、c1乃至c5は各々独立に0又は1を示し、kは0又は1を示し、Dは下記一般式(III)で示される1価の有機基を示し、c1乃至c5の総数は1以上4以下である。
式(III)中、Lはアルキレン基又は−R−O−R−を示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示す。
ここで、上記一般式(I)及び(III)中、Lで示される基の炭素数は1以上18以下であることが好ましく、1以上12以下がより好ましく、1以上6以下がさらに好ましい。
また、上記一般式(I)及び(III)中、Lは枝分かれしてもよい炭素数1以上18以下のアルキレン基であることが好ましく、メチレン基であることがより好ましい。
なお、上記一般式(I)及び(II)において、Lが複数存在する場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
また、上記一般式(II)中のAr乃至Arで示される置換もしくは未置換のアリール基としては、下記一般式(1)乃至(7)で示されるアリール基が好ましい。
式(1)乃至(7)中、Rは水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルキル基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基からなる群より選ばれる1種を表し、R10乃至R12はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Arは置換または未置換のアリーレン基を表し、Dおよびcは一般式(II)における「D」、「c」と同義であり、sはそれぞれ0または1を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記式(8)または(9)で表されるものが望ましい。
式(8)、(9)中、R13およびR14はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
また、式(7)中のZ’としては、下記式(10)乃至(17)のうちのいずれかで表されるものが望ましい。
式(10)乃至(17)中、R15およびR16はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Wは2価の基を表し、qおよびrはそれぞれ1以上10以下の整数を表し、tはそれぞれ1以上3以下の整数を表す。
上記式(16)乃至(17)中のWとしては、下記(18)乃至(26)で表される2価の基のうちのいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。
また、一般式(II)中、Arは、kが0のときはAr乃至Arの説明で例示された上記(1)乃至(7)のアリール基であり、kが1のときはかかる上記(1)乃至(7)のアリール基から1つの水素原子を除いたアリーレン基であることが望ましい。
尚、一般式(II)において、トリアリールアミン骨格を有する有機基としては、トリフェニルアミン骨格、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン骨格、スチルベン骨格、ヒドラゾン骨格が好ましく、中でも、トリフェニルアミン骨格、またはN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン骨格が好ましい。
これらの有機基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、又は、ハロゲン原子からなることが好ましく、中でも、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基が好ましい。
Lで示される炭素数1以上5以下の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、特に、メチレン基、エチレン基、−CH(CH)−が好ましく、中でも、メチレン基が好ましい。
、Rで示されるアルキレン基としては、特に、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が好ましく、中でも、メチレン基が好ましい。
前記一般式(II)で示される化合物の具体例としては、例えば以下のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。


電荷発生層2の結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択される。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択してもよい。
好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
電荷発生層2は、フタロシアニン系電荷発生材料、及び、前記特定の電荷輸送性化合物を下引層1上に蒸着することにより形成するか、フタロシアニン骨格を有する電荷発生材料、前記特定の電荷輸送性化合物、及び結着樹脂を含有する電荷発生層形成用塗布液を下引層1上に塗布し、乾燥させることにより形成される。
電荷発生層2を電荷発生層形成用塗布液を用いて形成する場合、フタロシアニン系電荷発生材料と結着樹脂との配合比(質量比)は、10:1乃至1:10の範囲が好ましい。
また、フタロシアニン系電荷発生材料と前記特定の電荷輸送性化合物との配合比(質量比)は、10:0.1乃至10:5の範囲が好ましく、10:0.2乃至10:2の範囲がより好ましい。
また、前記特定の電荷輸送化合物は、フタロシアニン系電荷発生材料と結着樹脂との総量に対し、配合比(質量比)は、2:10乃至1:20の範囲が好ましい。前記特定の電荷輸送化合物が多すぎる場合、電荷発生層2の成膜性が悪化しやすくなり、少なすぎるとゴーストの抑制効果が不十分となる可能性がある。
前記一般式(I)又は一般式(II)で表される水酸基を有するアリールアミン化合物を反応させる場合には、酸触媒を添加して加熱硬化させて当該電荷輸送化合物同士の脱水反応物としてもよい。
酸触媒としては、特に限定するものではないが、有機スルホン酸および/またはその誘導体としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)、ジノニルナフタレンジスルホン酸(DNNDSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸が望ましい。また、硬化性樹脂組成物中で、解離し得るものであれば、有機スルホン酸塩を用いてもよい。
また、熱をかけた際に触媒能力が高くなる、所謂熱潜在性触媒を用いてもよい。
熱潜在性触媒として、たとえば有機スルホン化合物等をポリマーで粒子状に包んだマイクロカプセル、ゼオライトの如く空孔化合物に酸等を吸着させたもの、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を塩基でブロックした熱潜在性プロトン酸触媒や、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を一級もしくは二級のアルコールでエステル化したもの、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体をビニルエーテル類および/またはビニルチオエーテル類でブロックしたもの、三フッ化ホウ素のモノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素のピリジン錯体などが挙げられる。
中でも、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を塩基でブロックしたものが望ましい。
熱潜在性プロトン酸触媒のプロトン酸として、硫酸、塩酸、酢酸、ギ酸、硝酸、リン酸、スルホン酸、モノカルボン酸、ポリカルボン酸類、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フタル酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、o、m、p−トルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
市販品としては、キングインダストリーズ社製の「NACURE2501」(トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.2以下、解離温度80℃)、「NACURE2107」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH8.0以上pH9.0以下、解離温度90℃)、「NACURE2500」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.0以下、解離温度65℃)、「NACURE2530」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH5.7以上pH6.5以下、解離温度65℃)、「NACURE2547」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH8.0以上pH9.0以下、解離温度107℃)、「NACURE2558」(p−トルエンスルホン酸解離、エチレングリコール溶媒、pH3.5以上pH4.5以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−357」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール溶媒、pH2.0以上pH4.0以下、解離温度65℃)、「NACUREXP−386」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH6.1以上pH6.4以下、解離温度80℃)、「NACUREXC−2211」(p−トルエンスルホン酸解離、pH7.2以上pH8.5以下、解離温度80℃)、「NACURE5225」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5414」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE5528」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH7.0以上pH8.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5925」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、pH7.0以上pH7.5以下、解離温度130℃)、「NACURE1323」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン溶媒、pH6.8以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE1419」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン/メチルイソブチルケトン溶媒、解離温度150℃)、「NACURE1557」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、ブタノール/2−ブトキシエタノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACUREX49−110」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度90℃)、「NACURE3525」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH7.0以上pH8.5以下、解離温度120℃)、「NACUREXP−383」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE3327」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE4167」(リン酸解離、イソプロパノール/イソブタノール溶媒、pH6.8以上pH7.3以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−297」(リン酸解離、水/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度90℃、「NACURE4575」(リン酸解離、pH7.0以上pH8.0以下、解離温度110℃)等が挙げられる。
これらの熱潜在性触媒は単独または二種類以上組み合わせても使用される。
電荷発生層形成用塗布液に上記各構成材料を分散させる方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通常の方法を用いてよい。この際、分散によって電荷発生材料の結晶型が変化しない条件が必要とされる。さらにこの分散の際、粒子を好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることが有効である。
分散に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
電荷発生層形成用塗布液の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
塗布後の乾燥は、溶剤を蒸発させ、成膜が実現される温度で行われる。
電荷発生層2の膜厚は、好ましくは0.1μm以上5μm以下、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下である。
(電荷輸送層)
電荷輸送層3は、電荷輸送性化合物及び結着樹脂を含んで構成されるか、又は、高分子電荷輸性化合物を含んで構成される。
電荷輸送性化合物としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物が挙げられるが、特にこれらに限定されない。これらの電荷輸送性化合物は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
また、電荷輸送性化合物としては、モビリティーの観点から、下記一般式(a−1)、(a−2)又は(a−3)で示される化合物が好ましい。

上記式(a−1)中、R34はメチル基を、k10は0以上2以下の整数を示す。また、Ar及びArはそれぞれ独立に置換もしくは未置換のアリール基、−C−C(R38)=C(R39)(R40)、又は、−C−CH=CH−CH=C(Ar’)を示し、置換基としてはハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、又は炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基が挙げられる。また、R38、R39、R40は水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、又は、置換若しくは未置換のアリール基を、Ar’は置換又は未置換のアリール基を示す。
上記式(a−2)中、R35及びR35’はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を、R36、R36’、R37及びR37’はそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは未置換のアリール基、−C(R38)=C(R39)(R40)、又は、−CH=CH−CH=C(Ar’)を、R38、R39及びR40はそれぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、又は置換若しくは未置換のアリール基を、Ar’は置換又は未置換のアリール基を示す。また、m4及びm5はそれぞれ独立に0以上2以下の整数を示す。
上記式(a−3)中、R41は水素原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、置換若しくは未置換のアリール基、又は、−CH=CH−CH=C(Ar’)を示す。Ar’は、置換又は未置換のアリール基を示す。R42、R42’、R43、及びR43’はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、又は置換若しくは未置換のアリール基を示す。
電荷輸送層3に用いる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。電荷輸送性化合物と結着樹脂との配合比(質量比)は、10:1乃至1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送性化合物としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する公知のものが用いられる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸性化合物は、高い電荷輸送性を有しており、特に好ましいものである。
高分子電荷輸送性化合物はそれだけでも電荷輸送層3の構成材料として使用してよいが、上記結着樹脂と混合して成膜してもよい。
電荷輸送層3は、上記構成材料を含有する電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層2上に塗布し、乾燥させることにより形成される。
電荷輸送層形成用塗布液の溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状若しくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは1種を単独で或いは2種以上を混合して用いられる。
電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
塗布後の乾燥は、溶剤を蒸発させ、成膜が実現される温度で行われる。
電荷輸送層3の膜厚は、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下である。
また、画像形成装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層を構成する電荷輸送層3等には酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。
また、感光層中には、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質が含有される。
電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等が挙げられる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl、CN、NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
(保護層)
保護層5は、最表面の磨耗、傷などに対する耐性を持たせ、且つ、トナーの転写効率を上げるために電子写真感光体7Aの最表面層として必要に応じて設けられる層である。
保護層5には、電荷輸送性化合物として、前記一般式(I)又は一般式(II)で表される反応性水酸基を有するアリールアミン化合物(特定の電荷輸送性化合物)を架橋反応させた硬化膜を用いてもよい。
また、硬化膜の成膜性や機械的強度、電気特性などの物性を制御する目的で水酸基を有するアリールアミン化合物の水酸基をアルコキシル基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ベンジル基、など)に置換した化合物を加えてもよい。その際、水酸基を有するアリールアミン化合物とアルコキシル基を有するアリールアミンの質量比は、10:5乃至100:1の範囲内の比率で加えることが好ましい。
さらに、保護層5には、前記特定の電荷輸送性化合物を架橋反応させた架橋物と共に、フェノール樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの他の熱硬化性樹脂を混合して用いてもよい。また、スピロアセタール系グアナミン樹脂(例えば「CTU−グアナミン」(味の素ファインテクノ(株)))など、一分子中の官能基のより多い化合物を当該架橋物中の材料に共重合させてもよい。
保護層5は、フッ素系樹脂粒子を含有してもよい。該フッ素系樹脂粒子としては、特に限定されるものではないが、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂およびそれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を選択するのが望ましいが、さらに望ましくは4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂であり、特に望ましくは4フッ化エチレン樹脂である。
最外表面層である保護層5の固形分全量に対するフッ素系樹脂粒子の含有量は1質量%以上30質量%以下が望ましく、2質量%以上20質量%以下がさらに望ましい。
また、保護層5には界面活性剤を添加することが好ましく、用いる界面活性剤としては、フッ素原子、アルキレンオキサイド構造、シリコーン構造のうち少なくとも一種類以上の構造を含む界面活性剤であれば特に制限はないが、上記構造を複数有するものが好適に挙げられる。
フッ素原子を有する界面活性剤としては、様々なものが挙げられる。フッ素原子およびアクリル構造を有する界面活性剤として具体的は、ポリフローKL600(共栄社化学社製)、エフトップEF−351、EF−352、EF−801、EF−802、EF−601(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。アクリル構造を有する界面活性剤とは、アクリルもしくはメタクリル化合物などのモノマーを重合もしくは共重合したものが主に挙げられる。
また、フッ素原子としてパーフルオロアルキル基を持つ界面活性剤として、具体的には、パーフルオロアルキルスルホン酸類(例えば、パーフルオロブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸など)、パーフルオロアルキルカルボン酸類(例えば、パーフルオロブタンカルボン酸、パーフルオロオクタンカルボン酸など)、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルが好適に挙げられる。パーフルオロアルキルスルホン酸類、およびパーフルオロアルキルカルボン酸類は、その塩およびそのアミド変性体であってもよい。
パーフルオロアルキルスルホン酸類の市販品としては、例えばメガファックF−114(DIC株式会社製)、エフトップEF−101、EF102、EF−103、EF−104、EF−105、EF−112、EF−121、EF−122A、EF−122B、EF−122C、EF−123A(以上、JEMCO社製)、A−K、501(以上、ネオス社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキルカルボン酸類の市販品としては、例えばメガファックF−410(DIC株式会社製)、エフトップ EF−201、EF−204(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルの市販品としては、メガファックF−493、F−494(以上、DIC株式会社製)エフトップ EF−123A、EF−123B、EF−125M、EF−132、(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
アルキレンオキサイド構造を持つ界面活性剤としてはポリエチレングリコール、ポリエーテル消泡剤、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。ポリエチレングリコールとしては数平均分子量が2000以下のものが好ましい。数平均分子量が2000以下のポリエチレングリコールとしては、ポリエチレングリコール2000(数平均分子量2000)、ポリエチレングリコール600(数平均分子量600)、ポリエチレングリコール400(数平均分子量400)、ポリエチレングリコール200(数平均分子量200)等が挙げられる。
また、ポリエーテル消泡剤としては、PE−M、PE−L(以上、和光純薬工業社製)、消泡剤No.1、消泡剤No.5(以上、花王社製)等が挙げられる。
シリコーン構造を有する界面活性剤としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、ジフェニルシリコーンやそれらの誘導体等の一般的なシリコーンオイルが挙げられる。
さらに、フッ素原子、アルキレンオキサイド構造の両方を有する界面活性剤としては、アルキレンオキサイド構造またはポリアルキレン構造を側鎖に有するものや、アルキレンオキサイドまたはポリアルキレンオキサイド構造の末端がフッ素を含む置換基で置換されたものなどが挙げられる。アルキレンオキサイド構造を有する界面活性剤として、具体的には、例えば、メガファックF−443、F−444、F−445、F−446(以上、DIC株式会社製)、POLY FOX PF636、PF6320、PF6520、PF656(以上、北村化学社製)などが挙げられる。
また、アルキレンオキサイド構造、シリコーン構造の両方を有する界面活性剤としてはKF351(A)、KF352(A)、KF353(A)、KF354(A)、KF355(A)、KF615(A)、KF618、KF945(A)、KF6004(以上、信越化学工業社製)、TSF4440、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4452、TSF4453、TSF4460(以上、GE東芝シリコン社製)、BYK−300、302、306、307、310、315、320、322、323、325、330、331、333、337、341、344、345、346、347、348、370、375、377、378、UV3500、UV3510、UV3570等(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社製)が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、保護層5の固形分全量に対して、望ましくは0.01質量%以上1質量%以下、より望ましくは0.02質量%以上0.5質量%以下である。
また、保護層5には、さらに他のカップリング剤、フッ素化合物と混合して用いてもよい。この化合物として、各種シランカップリング剤、および市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、等が用いられる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−8239(以上、信越シリコーン社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等が用いられる。また、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、等の含フッ素化合物を加えてもよい。シランカップリング剤は予め定めた量で使用されるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して質量で0.25倍以下とすることが望ましい。
また、保護層5にはアルコールに溶解する樹脂を加えてもよい。ここで、アルコールに可溶な樹脂とは、炭素数5以下のアルコールに1質量%以上溶解し得る樹脂を意味する。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、ポリビニルフェノール樹脂などがあげられる。特に、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が望ましい。
当該樹脂の重量平均分子量は2,000以上100,000以下が望ましく、5,000以上50,000以下がより望ましい。また、当該樹脂の添加量は1質量%以上40質量%以下が望ましく、1質量%以上30質量%以下がより望ましく、5質量%以上20質量%以下がさらに望ましい。
保護層5には、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系またはヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
更に、保護層5には各種粒子を添加してもよい。粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカおよびシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性もしくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、またはエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。保護層5中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、保護層5の全固形分全量を基準として、0.1質量%以上50質量%以下、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下の範囲で用いられる。
ケイ素含有粒子として用いられるシリコーン粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は望ましくは1nm以上500nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下である。シリコーン粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる粒子である。保護層中のシリコーン粒子の含有量は、保護層5の全固形分全量を基準として、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
また、その他の粒子としては、“第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集p89”に示される如く、フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる粒子、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、In、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物が挙げられる。
また、保護層5には、シリコーンオイル等のオイルを添加してもよい。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル;アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル;ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類;1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類;(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類;メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサン等のヒドロシリル基含有シクロシロキサン類;ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のビニル基含有シクロシロキサン類等が挙げられる。
また、保護層5には、金属、金属酸化物およびカーボンブラック等を添加してもよい。金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀およびステンレス等、またはこれらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズおよびアンチモンをドープした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合しても、固溶体や融着の形にしてもよい。導電性粒子の平均粒径は0.3μm以下、特に0.1μm以下が望ましい。
保護層5には、前記特定の電荷輸送性化合物の硬化を促進するための硬化触媒を含有させてもよい。硬化触媒として酸系の触媒が望ましく用いられる。酸系の触媒としては、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、乳酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族カルボン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、などの脂肪族、および芳香族スルホン酸類などが用いられるが、含硫黄系材料を用いることが望ましい。
硬化触媒としての含硫黄系材料は、常温(例えば25℃)、または加熱後に酸性を示すものが望ましく、有機スルホン酸およびその誘導体の少なくとも1種が望ましい。保護層5中にこれら触媒の存在は、エネルギー分散型X線分析(EDS)、X線光電子分光法(XPS)等により容易に確認される。
有機スルホン酸および/またはその誘導体としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)、ジノニルナフタレンジスルホン酸(DNNDSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸が望ましい。また、硬化性樹脂組成物中で、解離し得るものであれば、有機スルホン酸塩を用いてもよい。
また、熱をかけた際に触媒能力が高くなる、所謂熱潜在性触媒を用いてもよい。
熱潜在性触媒として、たとえば有機スルホン化合物等をポリマーで粒子状に包んだマイクロカプセル、ゼオライトの如く空孔化合物に酸等を吸着させたもの、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を塩基でブロックした熱潜在性プロトン酸触媒や、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を一級もしくは二級のアルコールでエステル化したもの、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体をビニルエーテル類および/またはビニルチオエーテル類でブロックしたもの、三フッ化ホウ素のモノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素のピリジン錯体などが挙げられる。
中でも、プロトン酸および/またはプロトン酸誘導体を塩基でブロックしたものが望ましい。
熱潜在性プロトン酸触媒のプロトン酸として、硫酸、塩酸、酢酸、ギ酸、硝酸、リン酸、スルホン酸、モノカルボン酸、ポリカルボン酸類、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フタル酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、o、m、p−トルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。また、プロトン酸誘導体として、スルホン酸、リン酸等のプロトン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属円などの中和物、プロトン酸骨格が高分子鎖中に導入された高分子化合物(ポリビニルスルホン酸等)等が挙げられる。プロトン酸をブロックする塩基として、アミン類が挙げられる。
アミン類は、1級、2級または3級アミンに分類される。特に制限はなく、いずれも使用してもよい。
1級アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、セカンダリーブチルアミン、アリルアミン、メチルヘキシルアミン等が挙げられる。
2級アミンとして、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、N−イソプロピルN−イソブチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジセカンダリーブチルアミン、ジアリルアミン、N−メチルヘキシルアミン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、モルホリン、N−メチルベンジルアミン等が挙げられる。
3級アミンとして、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリ(2−エチルヘキシル)アミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、トリアリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N,N,N’,N’ーテトラメチルー1,2ージアミノエタン、N,N,N’,N’ーテトラメチルー1,3ージアミノプロパン、N,N,N’,N’ーテトラアリルー1,4ージアミノブタン、Nーメチルピペリジン、ピリジン、4ーエチルピリジン、Nープロピルジアリルアミン、3−ジメチルアミノプロパノ−ル、2−エチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、2−メチル−4−エチルピリジン、2−メチル−5−エチルピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−エチル−3−ヒドロキシピペリジン、3−メチル−4−エチルピリジン、3−エチル−4−メチルピリジン、4−(5−ノニル)ピリジン、イミダゾ−ル、N−メチルピペラジン等が挙げられる。
市販品としては、キングインダストリーズ社製の「NACURE2501」(トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.2以下、解離温度80℃)、「NACURE2107」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH8.0以上pH9.0以下、解離温度90℃)、「NACURE2500」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.0以下、解離温度65℃)、「NACURE2530」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH5.7以上pH6.5以下、解離温度65℃)、「NACURE2547」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH8.0以上pH9.0以下、解離温度107℃)、「NACURE2558」(p−トルエンスルホン酸解離、エチレングリコール溶媒、pH3.5以上pH4.5以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−357」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール溶媒、pH2.0以上pH4.0以下、解離温度65℃)、「NACUREXP−386」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH6.1以上pH6.4以下、解離温度80℃)、「NACUREXC−2211」(p−トルエンスルホン酸解離、pH7.2以上pH8.5以下、解離温度80℃)、「NACURE5225」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上pH7.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5414」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE5528」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH7.0以上pH8.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5925」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、pH7.0以上pH7.5以下、解離温度130℃)、「NACURE1323」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン溶媒、pH6.8以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE1419」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン/メチルイソブチルケトン溶媒、解離温度150℃)、「NACURE1557」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、ブタノール/2−ブトキシエタノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACUREX49−110」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度90℃)、「NACURE3525」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH7.0以上pH8.5以下、解離温度120℃)、「NACUREXP−383」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE3327」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE4167」(リン酸解離、イソプロパノール/イソブタノール溶媒、pH6.8以上pH7.3以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−297」(リン酸解離、水/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上pH7.5以下、解離温度90℃、「NACURE4575」(リン酸解離、pH7.0以上pH8.0以下、解離温度110℃)等が挙げられる。
これらの熱潜在性触媒は単独または二種類以上組み合わせても使用される。
ここで、触媒の配合量は、塗布液におけるフッ素系樹脂粒子およびフッ化アルキル基含有共重合体を除いた全固形分に対し、0.1質量%以上10質量%以下の範囲であることが望ましく、特に0.1質量%以上5質量%以下が望ましい。
保護層5を形成する方法としては、上記構成材料を含む保護層形成用塗布液を電荷輸送層3上に塗布し、重合して保護層5を形成する方法が挙げられる。
保護層5の形成に使用される溶媒としては、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン等の環状脂肪族ケトン化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロペンタノール等の環状或いは直鎖状アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等の直鎖状ケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状或いは直鎖状エーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒等の溶媒が挙げられる。
保護層5を形成するための保護層形成用塗布液の塗布法としては、突き上げ塗布法、リング塗布法、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法、インクジェット塗布法等の方法が挙げられる。塗布後は、例えば温度100℃以上170℃以下で加熱し硬化(架橋)させることで、保護層5が得られる。
保護層5の厚さは、5μm以上20μm以下が好ましく、さらに好ましくは7μm以上15μm以下である。
なお、上記の説明では、図1に示す機能分離型の電子写真感光体7Aについて説明したが、例えば、図3に示すような機能一体型の感光層6を有する電子写真感光体7Cにおいては、感光層6にフタロシアニン骨格を有する電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む構成とすればよい。
[画像形成装置]
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を概略的に示している。画像形成装置100は、図4に示すように電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9と、転写装置40と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。
図4におけるプロセスカートリッジ300は、ハウジング内に、電子写真感光体7、帯電装置8、現像装置11およびクリーニング装置13を一体に支持している。クリーニング装置13は、ゴムなどの弾性材料からなるクリーニングブレード131(ブレード部材)を有しており、クリーニングブレード131はその一端のエッジが電子写真感光体7の表面に接触するように配置され、感光体7の表面に付着したトナー等の現像剤を除去する方法が適用されている。尚、このほかにも、導電性プラスチックを用いたクリーニングブラシを用いた方法等、公知のクリーニング方法が用いられる。
また、図4では、潤滑材14を感光体7の表面に供給する繊維状部材132(ロール状)、クリーニングを補助する繊維状部材133(平ブラシ状)を用いた例を示してあるが、これらは必要に応じて使用してもよい。
帯電装置8としては、例えば、導電性または半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
なお、図示しないが、画像の安定性を高める目的で、電子写真感光体7の周囲には、電子写真感光体7の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための感光体加熱部材を設けてもよい。
露光装置9としては、例えば、感光体7の表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、所望の像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は感光体の分光感度領域にあるものが使用される。半導体レーザーの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、多色画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
現像装置11としては、例えば、磁性若しくは非磁性の一成分系現像剤または二成分系現像剤等を接触または非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行ってもよい。その現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、上記一成分系現像剤または二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが望ましい。
以下、現像装置11に使用されるトナーについて説明する。
本実施形態の画像形成装置に用いられるトナーは、平均形状係数((ML/A)×(π/4)×100、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることがさらに望ましい。さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.5μm以上9μm以下であることがさらに望ましい。
トナーは、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤および離型剤、やその他更に帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤および離型剤、その他更に帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤および離型剤、その他更に帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤および離型剤、その他更に帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されるトナーが使用される。
また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が望ましく、乳化重合凝集法が特に望ましい。
トナー粒子は、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有することが望ましく、更にシリカや帯電制御剤を含有してもよい。
トナー粒子に使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体、ジカルボン酸類とジオール類との共重合によるポリエステル樹脂等が挙げられる。
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂等が挙げられる。さらに、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等が挙げられる。
また、着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示される。
離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示される。
また、帯電制御剤としては、公知のものが使用されるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤が用いられる。湿式製法でトナーを製造する場合、水に溶解しにくい素材を使用することが望ましい。また、トナーとしては、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
現像装置11に用いるトナーとしては、上記トナー粒子および上記外添剤をヘンシェルミキサーまたはVブレンダー等で混合することによって製造される。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
現像装置11に用いるトナーには滑性粒子を添加してもよい。滑性粒子としては、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド類やカルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス、ミツロウの動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス、およびそれらの変性物が使用される。これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して使用される。但し、平均粒径としては0.1μm以上10μm以下の範囲が望ましく、上記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。トナーへの添加量は望ましくは0.05質量%以上2.0質量%以下、より望ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下の範囲である。
現像装置11に用いるトナーには、無機粒子、有機粒子、該有機粒子に無機粒子を付着させた複合粒子等を加えてもよい。
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。
また、上記無機粒子を、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等のチタンカップリング剤、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(N−ビニルベンジルアミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等で処理を行ってもよい。また、シリコーンオイル、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって疎水化処理したものも望ましく使用される。
有機粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等が挙げられる。
粒子径としては、個数平均粒子径で望ましくは5nm以上1000nm以下、より望ましくは5nm以上800nm以下、さらに望ましくは5nm以上700nm以下のものが使用される。また、上述した粒子と滑性粒子との添加量の和が0.6質量%以上であることが望ましい。
トナーに添加されるその他の無機酸化物としては、1次粒径が40nm以下の小径無機酸化物を用い、更にそれより大径の無機酸化物を添加することが望ましい。これらの無機酸化物粒子は公知のものが使用されるが、シリカと酸化チタンを併用することが望ましい。
また、小径無機粒子については表面処理してもよい。さらに、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩や、ハイドロタルサイト等の無機鉱物を添加することも望ましい。
また、電子写真用カラートナーはキャリアと混合して使用されるが、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉またはそれ等の表面に樹脂を被覆したものが使用される。また、キャリアとの混合割合は、必要に応じて設定される。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体50の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものが用いられる。
画像形成装置100は、上述した各装置の他に、例えば、感光体7に対して光除電を行う光除電装置を備えていてもよい。
図5は、他の実施形態に係る画像形成装置を示す概略断面図である。画像形成装置120は、図5に示すように、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式のフル多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同じ構成を有している。
以下、実施例について説明するが,本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
以下の如く電子写真感光体を作製した。
(下引層の形成)
酸化亜鉛(テイカ社製、平均粒子径:70nm、比表面積値:15m/g)100質量部をトルエン600質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBE503:信越化学工業社製)1.0質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、125℃で2時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛105質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、プルプリン1質量部を90質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、40℃にて4時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてプルプリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行いプルプリン付与酸化亜鉛を得た。
このプルプリン付与酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュールBL3175、住友バイエルンウレタン社製)13質量部とブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学社製)15質量部をメチルエチルケトン90質量部に溶解した溶液38質量部とメチルエチルケトン30質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて70分間の分散を行い分散液を得た。
得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部とシリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)30質量部を添加し、下引層形成用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて直径84mm、長さ357mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、180℃、40分の乾燥硬化を行い、厚さ22μmの下引層を得た。
(電荷発生層の形成)
電荷発生物質としてのCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、前記I−16で表されるアリールアミン化合物2質量部、及びn−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間攪拌して分散させた。得られた分散液にn−酢酸ブチル175質量部、メチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層形成用の塗布液を得た。この電荷発生層形成用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、140℃、30分で乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン30質量部、高砂香料工業社製「T−770」(下記構造式で示される2成分の混合物)10質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:5万)57質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、125℃、60分の乾燥を行って膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。これにより実施例1の電子写真感光体を得た。

[画質評価]
上述のようにして作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製、Color1000Pressに装着し、30℃、85%RHの環境下において、以下の評価を連続して行なった。
すなわち、30℃、85%RHの環境下にて図6に示す20%ハーフトーン画像を連続して10万枚の画像形成テストを行なった。10万枚目の画像形成直後の画質で黒点・カブリの評価を実施し、また、同環境下で24時間放置した後の最初の画質についてゴーストの評価を行った。
なお、画像形成テストには、富士ゼロックス社製 P紙(A3サイズ)を用いた。
(黒点・かぶり評価)
以下の基準により黒点(画像の無い部分に1mm以上の大きさの点状の画像欠陥が観察される現象)・かぶり(画像のない背景部分にトナーが現像される現象)の発生を評価した。
A:20倍に拡大しても、黒点やかぶりが全く見えない良好なレベル
A-:目視で認識できないが、20倍に拡大すると見えるものの、10℃、15%RHの環境下で24時間放置すると、殆ど見えなくなる実用上まったく問題ないレベル
B:目視で認識できないが、20倍に拡大すると見え、10℃、15%RHの環境下で24時間放置しても、回復せず若干見えるものの実用上問題ないレベル
C:目視で軽微な黒点やかぶりが見え実用上問題となる可能性があるレベル
D:目視で黒点やかぶりが多数確認でき、実用上問題となるレベル
(ゴースト評価)
ゴーストは、図6に示したGと黒領域を有するパターンのチャートをプリントし、黒領域部分にGの文字の現れ具合を目視にて評価した。
以下の基準によりゴーストの発生を評価した。
A:図6(A)のごとく良好ないし軽微である
B:図6(B)のごとく若干目立つ程度である
C:図6(C)のごとくはっきり確認される
<実施例2乃至15、比較例1乃至5>
下記表1に従って、各材料、その配合量を変えた以外は、実施例1と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
(保護層の形成)
実施例9乃至12、比較例1では、以下の手順により電荷輸送層上に保護層を形成した。
前記式(I−16)で示される反応性水酸基を有する化合物:75質量部、式(I−8)で示される反応性水酸基を有する化合物:23質量部、酸化防止剤として3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT):0.5質量部、NACURE2107(キングインダストリー社製):0.1質量部、レベリング剤BYK−302(ビックケミー・ジャパン(株)製):0.05質量部、シクロペンタノール:5質量部、シルロペンチルメチルエーテル:3質量部を加えて保護層形成用塗布液を調製した。
この塗布液を電荷輸送層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温で20分風乾した後、155℃で35分加熱処理して硬化させ、膜厚約3μmの保護層を形成した。
電子写真感光体の電荷発生層に含まれる反応性水酸基を有するアリールアミン化合物及び酸触媒、保護層の有無、並びに評価結果を下記表1に示す。なお、表中、酸触媒は以下の通りである。
A: トルエンスルホン酸
A1:Nacure5225 (楠本化成(株))
A2:Nacure2500 (楠本化成(株))
A3:Nacure5225 (楠本化成(株))
1 下引層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性支持体、5 保護層、6 感光層、7 電子写真感光体、8 帯電装置、9 露光装置、11 現像装置、13 クリーニング装置、14 潤滑剤、40 転写装置、50 中間転写体、100 画像形成装置、120 画像形成装置、131 クリーニングブレード、132 繊維状部材(ロール状)、133 繊維状部材(平ブラシ状)、300 プロセスカートリッジ

Claims (6)

  1. 導電性支持体と、
    前記導電性支持体上に設けられ、フタロシアニン系の電荷発生材料及び下記一般式(I)で表される化合物を含む層を有する感光層と、
    を備える電子写真感光体。


    [式(I)中、Fはトリアリールアミン骨格を有する有機基を示し、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示し、nは1以上4以下の整数を示す。]
  2. 前記一般式(I)で示される化合物が、下記一般式(II)で示される化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。


    [式(II)中、Ar乃至Arは各々独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を示し、c1乃至c5は各々独立に0又は1を示し、kは0又は1を示し、Dは下記一般式(III)で示される1価の有機基を示し、c1乃至c5の総数は1以上4以下である。]

    [式(III)中、Lはアルキレン基又はR−O−Rを示し、R及びRはそれぞれ独立してアルキレン基を示す。]
  3. 前記電荷発生材料がヒドロキシガリウムフタロシアニンである請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記フタロシアニン系の電荷発生材料及び前記一般式(I)で表される化合物を含む層が、前記一般式(I)で表される化合物同士の脱水反応物を含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子写真感光体を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を備えた画像形成装置。
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