JP2014169047A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とをバランスよく改善した、空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ周方向で環状に延在するリムプロテクトバー部の表面から略タイヤ幅方向内側に窪んだ凹部と、略タイヤ幅方向外側に突出した凸部とが、タイヤ周方向で交互に形成されている。上記凹部及び上記凸部のタイヤ径方向配設領域は、ビードコアのタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域である。上記リムプロテクトバー部の表面を基準とした場合に、上記凹部の容積と、上記凸部の容積とは等しい。
【選択図】図1

Description

本発明は、リムプロテクトバー部に改良を加えた空気入りタイヤに関する。
従来、リムプロテクトバー部に改良を加えた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、左右一対のビード部のうち少なくとも片側のビード部の外壁面にタイヤ幅方向外側に突出する環状のリムプロテクトバーを形成した空気入りタイヤが開示されている。
特開2010−13052号公報
特許文献1に開示された技術では、リムプロテクトバーにおけるリムフランジの外周面と対向する内周面に、面状の底面を備えた筒状体からなる多数の有底孔を、タイヤ幅方向及び周方向に分散させて形成することにより、耐ピンチカット性能が改善される。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とをバランスよく改善できるか否かについては不明である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とをバランスよく改善した、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る空気入りタイヤにおいては、ビードコアのタイヤ径方向外側に位置するとともに、タイヤ周方向で環状に延在するリムプロテクトバー部の表面から略タイヤ幅方向内側に窪んだ状態でタイヤ径方向に延在する凹部と、上記リムプロテクバー部の表面から略タイヤ幅方向外側に突出した状態でタイヤ径方向に延在する凸部とが、タイヤ周方向で交互に形成されている。上記凹部及び上記凸部のタイヤ径方向配設領域は、ビードコアのタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域である。上記リムプロテクトバー部の表面を基準とした場合に、上記凹部の容積と、上記凸部の容積とは等しい。
本発明に係る空気入りタイヤでは、リムプロテクトバー部に形成される凹部及び凸部についての、タイヤ周方向における位置関係、タイヤ径方向における形成領域、及び容積についての関係、を規定している。その結果、泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とがバランスよく改善される。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤを示す図である。 図2は、図1のビード部周辺領域を拡大して示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのリム組み状態におけるビード部周辺領域を示す子午断面図であり、(a)は凹部から凹部を区画形成するゴム層以外の層までの距離を示し、(b)は凸部から凸部を区画形成するゴム層以外の層までの距離を示す。 図4は、図2に示す凹部及び凸部を拡大して示す図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から5)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤを示す図である。同図に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ幅方向一方側のビード部10と、ビード部10からタイヤ径方向外側に延在するサイドウォール部20と、サイドウォール部20のさらにタイヤ径方向外側に延在するトレッド部30とを有する。また、空気入りタイヤ1は、トレッド部30からタイヤ径方向内側に順次延在する、タイヤ幅方向他方側のサイドウォール部及びビード部(いずれも図示せず)につながっている。即ち、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ子午断面視で、トレッド部30を中心に、一対のサイドウォール部及び一対のビード部が連続的に形成されている。そして、一対のビード部、一対のサイドウォール部、及びトレッド部30がそれぞれタイヤ周方向に連続的に延在し、空気入りタイヤ1は全体としてトロイダル状をなしている。
ビード部10には、タイヤ周方向に延在してリング形状をなし、タイヤをリムに確実に固定する役割を果たす、ビードコア12が配設されている。
また、一対のビード部、一対のサイドウォール部、及びトレッド部30に至る領域には、補強用のプライコードを埋設した1枚のカーカスプライ14が配設されている。カーカスプライ14は、そのタイヤ径方向最内部(端部)付近でビードコア12の周りにタイヤ幅方向内側から外側に向かって巻き付けられており、本体部14aに対してタイヤ幅方向外側の巻上部14bが形成されている。
さらに、カーカスプライ14のタイヤ径方向外側には、トレッド部30の補強のために、2枚のベルト16a、16bからなるベルト層16が配設されている。
さらにまた、ビードコア12のタイヤ径方向外側の領域であって、カーカスプライ14の本体部14aと巻上部14bとの間の領域には、サイドウォール部20の撓みによるビード部10の倒れこみを抑えるために、その周囲のゴム部材よりもゴム硬度が高いビードフィラ18が配設されている。
加えて、トレッド部30の表面には、図1に示すように、複数の溝によって複数のブロックが形成されることで、所定のトレッドパターンが形成されている。
図2は、図1のビード部周辺領域を拡大して示す図である。空気入りタイヤ1には、図2に示すように、カーカスプライ14の巻上部14bのタイヤ幅方向外側にせり出した部分(以下、「せり出し部」と称する場合がある)とこの周辺部分とを含むリムプロテクトバー部40が形成されている。リムプロテクトバー部40は、ビードコア12のタイヤ径方向外側に位置するとともに、タイヤ周方向で環状に延在する。
本実施の形態においては、リムプロテクトバー部40の表面から略タイヤ幅方向内側に窪んだ状態でタイヤ径方向に延在する凹部42と、リムプロテクバー部40の表面から略タイヤ幅方向外側に突出した状態でタイヤ径方向に延在する凸部44とが、タイヤ周方向で交互に形成されている。ここで、リムプロテクトバー部40の表面とは、凹部42及び凸部44が形成されない場合における、上記せり出し部周辺の表面をいう。
また、本実施の形態においては、凹部42及び凸部44が、ビードコア12のタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さHの50%の位置までの領域(図1のH/2で示す領域)に配設されている。ここで、タイヤ断面高さHとは、タイヤを適用リムに装着するとともに、正規内圧を付与した無負荷状態におけるタイヤ外径とリム径との差の1/2の値をいう。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、又はETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」をいう。
さらに、本実施の形態においては、リムプロテクトバー部40の表面を基準とした場合に、凹部42の容積と凸部44との容積とが等しい。ここで、凹部42の容積とは、リムプロテクトバー部40の表面からタイヤ幅方向内側に窪んだ領域の容積をいい、凸部44の容積とは、リムプロテクトバー部40の表面からタイヤ幅方向外側に突出した領域の容積をいう。
(作用)
本実施の形態においては、リムプロテクトバー部40の表面を基準としてタイヤ幅方向内側に窪む凹部42と、当該表面を基準としてタイヤ幅方向外側に突出する凸部44とをタイヤ周方向において交互に形成している。ここで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44は、リムプロテクトバー部40の表面に垂直であって、かつ、タイヤ周方向成分を有する断面(以下、「タイヤ周方向断面」と称する場合がある)においては、凹部42の深さと凸部44の高さとの和が振幅となり、かつ、タイヤ周方向に波長を有する波状として現れる。なお、上記タイヤ周方向断面は、実際には、タイヤ周方向に環状に延在する曲面となる。
このように、凹部42及び凸部44のタイヤ周方向断面における形状は、所定の波状となる。このため、凹部42及び凸部44は、それらの表面において、泥ねい路面における土との接触面積を十分に有する。その結果、リムプロテクトバー部40においては、泥ねい路面での土のかき出し効果が十分に発揮され、トラクション性能、ひいては泥ねい路面での走破性能が改善される。
また、本実施の形態においては、凹部42及び凸部44のタイヤ径方向配設領域を、ビードコアのタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域としている。即ち、本実施の形態においては、凹部42及び凸部44は、タイヤ径方向においてビードコア12から比較的近い領域に形成されている。この領域では、当該領域よりもタイヤ径方向外側の領域に比べて、タイヤ幅方向最外側に位置するゴム層のゴムゲージが大きい。このため、ゴムゲージの大きなゴム層に凹部42及び凸部44を区画形成することで、特に、凹部42の形成箇所における耐カット性能を向上させ、耐久性能を改善することができる。
さらに、本実施の形態においては、リムプロテクトバー部40の表面を基準とした場合に、凹部42の容積と、凸部44の容積とを等しくしている。このため、リムプロテクトバー部40の表面を基準として凸部のみを形成した場合にみられる、タイヤ重量増に伴う蓄熱に起因した耐久性劣化、を防止することができる。
以上のように、本実施の形態では、リムプロテクトバー部40に形成される凹部42及び凸部44についての、タイヤ周方向における位置関係、タイヤ径方向における形成領域、及び容積についての関係、について改良がなされている。これにより、特に、凹部42と凸部44とのタイヤ周方向における位置関係に基づいて、泥ねい路面での走破性能が改善されるとともに、凹部42と凸部44との、タイヤ径方向における形成領域及び容積についての関係に基づいて、耐久性能が改善される。
なお、本実施の形態の空気入りタイヤ1は、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤ1を製造する場合には、特に、図2に示す凹部42及び凸部44を形成することのできる金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から5を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、凹部42のタイヤ周方向ピッチが、8.0[mm]以上15[mm]以下であること(付加的形態1)が好ましい。ここで、図2に示すように、凹部42のタイヤ周方向ピッチPCとは、凹部42のタイヤ径方向最外点P1から、タイヤ周方向においてこれに隣り合う凹部42のタイヤ径方向最外点P2までの、タイヤ周方向寸法をいう。なお、凹部42にタイヤ径方向最外点P1、P2が複数ある場合には、これらの点はいずれも、タイヤ子午断面視でタイヤ幅方向最内側の点とする。
凹部42のタイヤ周方向ピッチを8.0[mm]以上とすることで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44の上記タイヤ周方向断面の形状(波状)について、波長に対して振幅が過度に大きくなることが防止される。これにより、上記波の屈曲部分の曲率半径を過度に小さくすることなく、凹部42の底部及び凸部44の頂部における耐カット性能をさらに向上させ、耐久性能をさらに改善することができる。
また、凹部42のタイヤ周方向ピッチを15[mm]以下とすることで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44の上記タイヤ周方向断面の形状(波状)について、振幅に対して波長が過度に大きくなることが防止される。これにより、上記波を直線に過度に近づけることなく、泥ねい路面での土のかき出し効果を確実に発揮させ、優れたトラクション性能、ひいては泥ねい路面での優れた走破性能を実現することができる。
(付加的形態2)
基本形態等(基本形態及び基本形態に付加的形態1を加えた形態)においては、凹部42から凹部42を区画形成するゴム層以外の層までの距離が2.5mm以上であり、凸部44から凸部44を区画形成するゴム層以外の層までの距離が15[mm]以下であること(付加的形態2)が好ましい。
図3は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのリム組み状態におけるビード部周辺領域を示す子午断面図であり、(a)は凹部から凹部を区画形成するゴム層以外の層までの距離を示し、(b)は凸部から凸部を区画形成するゴム層以外の層までの距離を示す。両図において、符号Rは適用リムであり、符号Sは凹部42及び凸部44の表面を示す。なお、実際には、図3(a)における凹部42は空洞であり、図3(b)における凸部44はゴムが充填された状態となっている。
ここで、凹部42を区画形成するゴム層以外の層とは、図3(a)に示す例では、カーカスプライ14が該当する。これに対し、図示しないが、凹部42を区画形成するゴム層とカーカスプライ14との間に、凹部42を区画形成するゴム層と材質の異なるゴム層が存在する場合には、この材質の異なるゴム層が該当する。同様に、凸部44を区画形成するゴム層以外の層とは、図3(b)に示す例では、カーカスプライ14が該当する。これに対し、図示しないが、凸部44を区画形成するゴム層とカーカスプライ14との間に、凸部44を区画形成するゴム層と材質の異なるゴム層が存在する場合には、この材質の異なるゴム層が該当する。
また、凹部42から凹部42を区画形成するゴム層以外の層までの距離h1とは、凹部42の表面S(底面)から凹部42を区画形成するゴム層以外の層、図3(a)に示すところではカーカスプライ14、に垂線を下ろした場合の、凹部42とカーカスプライ14との間の最短距離をいう。これに対しに、凸部44から凸部44を区画形成するゴム層以外の層までの距離h2とは、凸部44の表面S(頂面)から凸部44を区画形成するゴム層以外の層、図3(b)に示すところではカーカスプライ14、に垂線を下ろした場合の、凸部44とカーカスプライ14との間の最長距離をいう。
凹部42から凹部42を区画形成するゴム層以外の層までの距離を2.5mm以上とすることで、凹部42を区画形成するゴム層のゴムゲージ(タイヤ幅方向寸法)を十分に確保することができる。これにより、特に、凹部42を区画形成するゴム層の形成箇所における耐カット性能、ひいては耐久性能をさらに改善することができる。
また、凸部44から凸部44を区画形成するゴム層以外の層までの距離を15[mm]以下とすることで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44の上記タイヤ周方向断面の形状(波状)について、波長に対して振幅が過度に大きくなることが防止される。これにより、上記波の屈曲部分の曲率半径を過度に小さくすることなく、凹部42及び凸部44における耐カット性能、ひいては耐久性能をさらに改善することができる。
(付加的形態3)
基本形態等(基本形態及び基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態)においては、凹部42の最大深さと、凸部44の最大高さとの和が、4[mm]以上10[mm]以下であること(付加的形態3)が好ましい。ここで、凹部42(凸部44)の最大深さ(最大高さ)とは、リムプロテクトバー部40の表面から、当該表面に垂直な方向に測定した凹部42(凸部44)の最大寸法をいう。また、凹部42の最大深さと、凸部44の最大高さとの和とは、凹部42の表面S(底面)と凸部44の表面S(頂面)との間の、リムプロテクトバー部40の表面に垂直な方向における高低差を意味する。
上記高低差を4[mm]以上とすることで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44の上記タイヤ周方向断面の形状(波状)に基づいて、泥ねい路面において土をより深くかき出すことができる。これにより、泥ねい路面での土のかき出し効果がさらに高まり、トラクション性能、ひいては泥ねい路面での走破性能がさらに改善される。
また、上記高低差を10[mm]以下とすることで、リムプロテクトバー部40に形成された凹部42及び凸部44の上記タイヤ周方向断面の形状(波状)について、波長に対して振幅が過度に大きくなることが防止される。これにより、上記波の屈曲部分の曲率半径を過度に小さくすることなく、凹部42及び凸部44における耐カット性能、ひいては耐久性能をさらに改善することができる。
(付加的形態4)
基本形態等(基本形態及び基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態)においては、タイヤ径方向と、凹部42の延在方向とのなす角が0[°]以上45[°]以下であること(付加的形態4)が好ましい。
図4は、図2に示す凹部及び凸部を拡大して示す図である。図4には、タイヤ径方向D0と、凹部42の延在方向D1とのなす角θが示されている。同図に示すように、凹部42の延在方向D1とは、凹部42のタイヤ径方向最外点P3とタイヤ径方向最内点P4とを結んだ直線が延在する方向をいう。なお、凹部42にタイヤ径方向最外点P3やタイヤ径方向最内点P4が複数ある場合には、これらの点はいずれも、タイヤ子午断面視でタイヤ幅方向最内側の点とする。また、上記なす角θは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向を基準とした場合にその一方側で測定される角のみならず、他方側で測定される角も含む。
図4において、なす角θを0[°]とした場合に、凹部42及び凸部44を区画形成する壁面SWが、タイヤ転動時に、その延在方向全領域において土を均一にかき出し、結果的に壁面SWが最も効率的に土をかき出すこととなる。このため、なす角θを0[°]とした場合に、泥ねい路面での土のかき出し効果が最大限に発揮され、トラクション性能、ひいては泥ねい路面での走破性能が最大となる。従って、角度θを、0[°]から0[°]に比較的近い角度である45[°]までの範囲に設定することで、泥ねい路面での土のかき出し効果を向上させて、泥ねい路面での走破性能をさらに改善することができる。なお、角度θを、0[°]から0[°]にさらに近い30[°]までの範囲に設定することで、泥ねい路面での土のかき出し効果の更なる向上に基づいて、泥ねい路面での走破性能をさらに一層改善することができる。
(付加的形態5)
基本形態等(基本形態及び基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態)においては、リムプロテクトバー部40の表面に垂直であり、かつ、タイヤ周方向成分を有する断面(タイヤ周方向断面)において、凹部42と凸部44とからなる部分の形状(以下、「タイヤ周方向断面形状」と称する場合がある)は、正弦波、矩形波、三角波及び鋸波の少なくともいずれかとすること(付加的形態5)ができる。
上記タイヤ周方向断面形状は、これらの形状のいずれであってもよいし、また、これら形状の組み合わせであってもよい。特に、上記タイヤ周方向断面形状の少なくとも一部を、正弦波とした場合には、凹部42と凸部44とからなる部分の表面を滑らかに連続させて、当該断面形状において急激に屈曲する部分を含ませないようにすることができる。このような場合には、タイヤ転動時において、凹部42及び凸部44の屈曲部分におけるクラックの発生を抑制することができ、ひいては耐久性能がさらに改善される。
以上に示す本実施の形態(基本形態、及び基本形態を含み付加的形態1から5のいずれかを任意選択的に付加した形態)に従って構成された空気入りタイヤは、いずれも、リムプロテクトバー部40に形成される凹部42と凸部44とについての、タイヤ周方向における位置関係、タイヤ径方向における形成領域、及び容積についての関係、について改良がなされている。その結果、これらの空気入りタイヤによれば、泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とがバランスよく改善される。
図1に示す構造を有するとともに、特に図2に示すリムプロテクトバー部40を有し、凹部42及び凸部44のタイヤ径方向配設領域が、ビードコア12のタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さHの50%の位置までの領域(図1のH/2で示す領域)であり、かつ、リムプロテクトバー部40の表面を基準とした場合に、凹部42の容積と凸部44の容積とが等しい、実施例1から5の空気入りタイヤを作製した。
これに対し、図2に示すリムプロテクトバー部40を有さないこと以外は、図1に示す構造を有する従来例1の空気入りタイヤを作製した。また、実施例1から5と同様に図2に示すリムプロテクトバー部40を有するが、凹部42及び凸部44のタイヤ径方向配設領域が、ビードコア12のタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さHの50%を越える位置までの領域である、従来例2、3の空気入りタイヤを作製した。
従来例1から3及び実施例1から5の各空気入りタイヤ(試験タイヤ)は、表1に示す諸条件(リムプロテクトバー部40に凹部42及び凸部44を交互に形成した構造を有するか否か(凹部及び凸部の交互形成)、凹部42及び凸部44のタイヤ径方向配設領域がビードコア12のタイヤ径方向最内位置からタイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域(50%以下領域)に収まっているか否か(凹部及び凸部のタイヤ径方向配設領域)、凹部42の容積と凸部44の容積とが等しいか否か(凹部の容積と凸部の容積との関係)、凹部42のタイヤ周方向ピッチ(凹部ピッチ)、凹部42から凹部42を区画形成するゴム層以外の層までの距離(凹部から隣接層までの距離)、凸部44から凸部44を区画形成するゴム層以外の層までの距離(凸部から隣接層までの距離)、凹部42の最大深さと凸部44の最大高さとの和(高低差)及びタイヤ径方向と凹部42の延在方向とのなす角(角θ))に従うものである。
各試験タイヤについて、タイヤサイズは185/85R16とし、タイヤ重量を測定する(従来例1を100とする指数評価)とともに、走破性能と耐久性能とについて評価した。これらの結果を表1に併記する。
(走破性能)
各試験タイヤを、16x5JJのリムに空気圧180kPaで組み付けて、これを排気量660ccの四輪駆動車に装着して、泥ねい路面を走行した際の、パネラー2名による官能性評価を実施し、その平均値を算出した。そして、この算出結果に基づいて従来例1を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、泥ねい路面での走破性能が高いことを示す。
(耐久性能)
各試験タイヤを、16x5JJのリムに空気圧180kPaで組み付け、荷重8.16kNを加えて時速170kmでドラム上を走行させ、外観上目視可能な故障が発生した際の走行距離を測定した。そして、この測定結果に基づいて従来例1を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど走行距離が長く、即ち耐久性能が高いことを示す。
Figure 2014169047
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(リムプロテクトバー部に所定の凹部と凸部を形成した)実施例1から実施例5の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例1から3の空気入りタイヤに対して、泥ねい路面での走破性能と、耐久性能とがバランスよく改善されていることが判る。
本発明は以下の態様を包含する。
(1)ビードコアのタイヤ径方向外側に位置するとともに、タイヤ周方向で環状に延在するリムプロテクトバー部の表面から略タイヤ幅方向内側に窪んだ状態でタイヤ径方向に延在する凹部と、上記リムプロテクバー部の表面から略タイヤ幅方向外側に突出した状態でタイヤ径方向に延在する凸部とが、タイヤ周方向で交互に形成され、上記凹部及び上記凸部のタイヤ径方向配設領域が、ビードコアのタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域であり、上記リムプロテクトバー部の表面を基準とした場合に、上記凹部の容積と、上記凸部の容積とが等しい空気入りタイヤ。
(2)上記凹部のタイヤ周方向ピッチが、8.0[mm]以上15[mm]以下である、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)上記凹部から上記凹部を区画形成するゴム層以外の層までの距離が2.5mm以上であり、上記凸部から上記凸部を区画形成するゴム層以外の層までの距離が15[mm]以下である、上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)上記凹部の最大深さと、上記凸部の最大高さとの和が、4[mm]以上10[mm]以下である、上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(5)タイヤ径方向と、上記凹部の延在方向とのなす角が0[°]以上45[°]以下である、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(6)上記リムプロテクトバー部の表面に垂直であり、かつ、タイヤ周方向成分を有する断面において、上記凹部と上記凸部とからなる部分の形状は、正弦波、矩形波、三角波及び鋸波の少なくともいずれかである、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
1 空気入りタイヤ
10 ビード部
12 ビードコア
14 カーカスプライ
14a 本体部
14b 巻上部
16 ベルト層
16a、16b ベルト
18 ビードフィラ
20 サイドウォール部
30 トレッド部
40 リムプロテクトバー部
42 凹部
44 凸部
D0 タイヤ径方向
D1 凹部42の延在方向
H タイヤ断面高さ
h1 凹部42から凹部42を区画形成するゴム層以外の層までの距離
h2 凸部44から凸部44を区画形成するゴム層以外の層までの距離
PC 凹部42のタイヤ周方向ピッチ
P1、P2、P3 凹部42のタイヤ径方向最外点
P4 凹部42のタイヤ径方向最内点
R リム
S リムプロテクトバー部40の表面
SW 凹部42及び凸部44を区画形成する壁面
θ タイヤ径方向と凹部42の延在方向とのなす角

Claims (6)

  1. ビードコアのタイヤ径方向外側に位置するとともに、タイヤ周方向で環状に延在するリムプロテクトバー部の表面から略タイヤ幅方向内側に窪んだ状態でタイヤ径方向に延在する凹部と、前記リムプロテクバー部の表面から略タイヤ幅方向外側に突出した状態でタイヤ径方向に延在する凸部とが、タイヤ周方向で交互に形成され、
    前記凹部及び前記凸部のタイヤ径方向配設領域が、ビードコアのタイヤ径方向最内位置から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ断面高さの50%の位置までの領域であり、
    前記リムプロテクトバー部の表面を基準とした場合に、前記凹部の容積と、前記凸部の容積とが等しい
    空気入りタイヤ。
  2. 前記凹部のタイヤ周方向ピッチが、8.0[mm]以上15[mm]以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凹部から前記凹部を区画形成するゴム層以外の層までの距離が2.5mm以上であり、前記凸部から前記凸部を区画形成するゴム層以外の層までの距離が15[mm]以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凹部の最大深さと、前記凸部の最大高さとの和が、4[mm]以上10[mm]以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ径方向と、前記凹部の延在方向とのなす角が0[°]以上45[°]以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記リムプロテクトバー部の表面に垂直であり、かつ、タイヤ周方向成分を有する断面において、前記凹部と前記凸部とからなる部分の形状は、正弦波、矩形波、三角波及び鋸波の少なくともいずれかである、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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