以下、本発明に係る基板検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す基板検査装置1は、「基板検査装置」の一例であって、基板搬送機構2、基板搬入部3、位置情報取得部4、検査部5、基板搬出部6および制御ユニット7を備え、検査対象基板100の良否を電気的に検査可能に構成されている。この場合、検査対象基板100は、「検査対象基板」に相当し、一例として、図示しない親基板に接続するための半田バンプが一方の面(図3,9〜11,15における下面:「一方の面」の一例)にグリッド状に並んで形成されると共に、図示しない電子部品を接続するための半田バンプが他方の面(上記の各図における上面)にグリッド状に並んで形成されている。なお、本例では、各半田バンプの位置をプロービングポイントとしてプロービングした状態で検査対象基板100を電気的に検査するものとする。
一方、基板搬送機構2は、基板搬入部3に搬入された検査対象基板100を、位置情報取得部4、検査部5および基板搬出部6の各位置に搬送する機構であって、一例として、4つの基板保持部10と、制御ユニット7からの制御信号S1に従って基板保持部10を上記の各位置に順次移動させる駆動源(図示せず)とを備えている。また、基板保持部10は、「基板保持部」の一例であって、図3,4に示すように、基板載置板11、載置板挟持部12および基板挟持部13を備え、検査対象基板100を保持可能に構成されている。基板載置板11は、「基板載置部」の一例であって、載置板本体21と、載置板本体21に取り外し可能に取り付けられたアタッチメント22とを備え、アタッチメント22の上に検査対象基板100を載置可能に全体として平板状に形成されている。
この場合、アタッチメント22は、「載置面構成部材」の一例であって、検査対象基板100における一方の面(下面)に形成された半田バンプの位置(すなわち、検査対象基板100における一方の面に規定されたプロービングポイントの位置)に応じて複数の挿通用孔22a(「プローブ挿通用孔」の一例)がグリッド状に並んで形成されると共に、検査対象基板100における4つの角部と対向する部位に開口部22bがそれぞれ形成されている。なお、図4、および後に参照する図7,8では、上記の各挿通用孔22aが形成されている矩形状の領域を網線で塗り潰して図示している。
このアタッチメント22は、図3に示すように、各挿通用孔22aの形成領域が、その周囲よりも僅かに高くなるように側面視凸状に形成されている。これにより、このアタッチメント22では、凸状部の突端面が「載置面」として機能すると共に、後述するように、「載置面」上に載置された基板保持部10を挟持するための挟持用爪部41,42a,42bがアタッチメント22に対して非接触となるように構成されている。
また、このアタッチメント22は、挿通用孔22aの形成数(すなわち、挿通用孔22aが形成された領域の広さ)や、開口部22bの形成位置が、保持する検査対象基板100の大きさに応じて規定されている。したがって、本例の基板検査装置1(基板保持部10)では、大きさが異なる検査対象基板100を保持する際に、その検査対象基板100に応じて挿通用孔22aや開口部22bが形成されたアタッチメント22を載置板本体21に取り付けることで、各種の検査対象基板100を保持することが可能となっている。
また、載置板本体21は、「載置部本体」の一例であって、図3に示すように、アタッチメント22に形成された各挿通用孔22aや開口部22bへの「検査用プローブ」の進入を許容する開口部21Hが設けられている。さらに、図3,4に示すように、載置板本体21には、後述するように。プローブユニット51aに対する基板載置板11の位置を位置決めするためのガイドローラ23a〜23dがそれぞれ取り付けられている。
この場合、ガイドローラ23a,23bは「第1の軸受け部」を構成する「第1のガイドローラ」の一例であって、図4,5,7に示すように、載置板本体21に取り付けられた状態のアタッチメント22における検査対象基板100の載置面と平行な面において、ガイドローラ23aの軸線(第1支持軸)と、ガイドローラ23bの軸線(第1支持軸)とが直交するように取り付けられている(「第1位置決め用軸部および第1軸受け部の他方」が「第1軸受け部」の構成の例)。
また、ガイドローラ23c,23dは、「第2の軸受け部」を構成する「第2のガイドローラ」の一例であって、図4,6,7に示すように、上記の検査対象基板100の載置面と平行な面において、ガイドローラ23cの軸線(第2支持軸)と、ガイドローラ23dの軸線(第2支持軸)とが平行となるように取り付けられている(「第2位置決め用軸部および第2軸受け部の他方」が「第2軸受け部」の構成の例)。なお、ガイドローラ23a〜23dの各軸線の向きについては、後に詳細に説明する。
また、図3,4,7に示すように、載置板本体21には、4つのボールベアリング24a(「第1ボールベアリング」の一例)が一方の面(下面)に取り付けられ、かつ4つのボールベアリング24b(「第3ボールベアリング」の一例)が他方の面(上面)に取り付けられている。この場合、本例の基板検査装置1における基板載置板11では、一例として、載置板本体21に取り付けたアタッチメント22における検査対象基板100の載置部の周囲に4つのボールベアリング24a、および4つのボールベアリング24bがそれぞれ配置されている。
このような構成に代えて、アタッチメント22における検査対象基板100の載置部の周囲に3つ、または、5つ以上のボールベアリング24aと、3つ、または、5つ以上のボールベアリング24bとをそれぞれ配置した構成を採用することもできる(図示せず)。また、アタッチメント22における検査対象基板100の載置部を挟むようにして、2つのボールベアリング24a、および2つのボールベアリング24bをそれぞれ配置した構成を採用することもできる(図示せず)。この場合、2つのボールベアリング24a、および2つのボールベアリング24bをそれぞれ配置するときには、両ボールベアリング24a,24aの中心を結ぶ直線と、両ボールベアリング24b,24bの中心を結ぶ直線とが平面視において交差するように(一例として、平面視において直交するように)これらを配置することにより、載置板挟持部12によって挟持された状態の基板載置板11にがたつきが生じる事態を回避することができる。
なお、本例の基板検査装置1における基板載置板11では、図4,7に示す一辺21aが「第1基準辺」に相当すると共に一辺21bが「第2基準辺」に相当する。また、図7に示すように、本例の基板載置板11では、上記の一辺21aが、載置板本体21に取り付けられたアタッチメント22における検査対象基板100の載置面と平行な仮想平面(「第1仮想平面」の一例)上において交差する(直交する)2本の仮想線La,Lb(「第1仮想線」の一例)のうちの仮想線Laに沿って形成され、一辺21bが、上記の仮想線La,Lbのうちの仮想線Lbに沿って形成されている。
載置板挟持部12は、「第1挟持部」の一例であって、図3,4,7に示すように、「下方部材」の一例である下方部材31aと、「上方部材」の一例である上方部材31bとを備えている。この載置板挟持部12は、図3に示すように、各ボールベアリング24aが下方部材31aの上面に点的に接し、かつ、各ボールベアリング24bが上方部材31bの下面に点的に接するようにして下方部材31aおよび上方部材31bの間に基板載置板11を挟み込むことにより、上記の検査対象基板100の載置面に沿った基板載置板11の移動を許容しつつ、これを挟持する構成が採用されている。
また、図7に示すように、本例の基板検査装置1における載置板挟持部12では、一例として、上記の載置板本体21における一辺21aが当接可能な当接部32a(「第1当接部」の一例)と、載置板本体21における一辺21bが当接可能な当接部32b「第2当接部」の一例)とが下方部材31aに配設されている。この場合、本例の載置板挟持部12では、下方部材31aおよび上方部材31bによって挟持した状態の基板載置板11におけるアタッチメント22の上面(載置面)と平行な仮想平面(「第2仮想平面」の一例)上において交差(直交する)する2本の仮想線La,Lb(「第2仮想線」の一例)のうちの仮想線Laに沿って当接部32aが配設されると共に、仮想線La,Lbのうちの仮想線Lbに沿って当接部32bが配設されている。なお、上記の構成に代えて、当接部32a,32bのいずれか一方、または双方を上方部材31bに配設することもできる。
さらに、本例の基板検査装置1における載置板挟持部12では、一例として、スプリング34aの付勢力によって基板載置板11(載置板本体21)を当接部32aに向けて押し付ける押圧片33aと、スプリング34bの付勢力によって基板載置板11(載置板本体21)を当接部32bに向けて押し付ける押圧片33bとが下方部材31aに配設されている。この場合、本例の載置板挟持部12では、両押圧片33a,33bおよび両スプリング34a,34bが相まって「付勢部」を構成し、押圧片33aおよびスプリング34aが基板載置板11を矢印Aaの向きで押圧し、かつ、押圧片33bおよびスプリング34bが基板載置板11を矢印Baの向きで押圧することにより、基板載置板11が上記の仮想線La,Lbの交点Cxに向かって矢印Caの向きで付勢される構成が採用されている。なお、上記の構成に代えて、押圧片33aおよびスプリング34aと、押圧片33bおよびスプリング34bとのいずれか一方、または双方を上方部材31bに配設することもできる。
基板挟持部13は、「第2挟持部」の一例であって、制御ユニット7からの制御信号S2に従い、基板載置板11におけるアタッチメント22上(載置面の上)に載置された検査対象基板100を挟持可能に構成されている。具体的には、図3,4,8に示すように、基板挟持部13は、検査対象基板100の側部に接するように配置された挟持用爪部41および挟持用爪部42a,42bを備え、この挟持用爪部41,42a,42bによって検査対象基板100における対向する角部を挟持可能に構成されている。この場合、挟持用爪部41は、検査対象基板100における4つの側部のうちの隣接する2つの側部が当接可能な平面視L字状の当接部を備えて構成されている。また、挟持用爪部42aは、挟持用爪部41に当接させられる上記の2つの側部のうちの一方と対向する側部に当接可能に配置され、挟持用爪部42aは、挟持用爪部41に当接させられる上記の2つの側部のうちの他方と対向する側部に当接可能に配置されている。
なお、本例の基板検査装置1における基板挟持部13では、一例として、挟持用爪部41が載置板挟持部12(下方部材31aおよび上方部材31b)と共にフレーム(図示せず)に固定されると共に、挟持用爪部42aが挟持用爪部41に対して図8に示す矢印Acの向き(検査対象基板100における4つの側部のうちの挟持用爪部41に当接させられる2つの側部のうちの一方と対向する側部に向かう向き)で検査対象基板100を押圧可能に配置され、かつ、挟持用爪部42bが挟持用爪部41に対して図8に示す矢印Bcの向き(上記の矢印Acの向きと直交する向きであって、検査対象基板100における4つの側部のうちの挟持用爪部41に当接させられる2つの側部のうちの他方と対向する側部に向かう向き)で検査対象基板100を押圧可能に配置されている。これにより、両挟持用爪部42a,42bによって検査対象基板100が挟持用爪部41に対して矢印Ccの向き(挟持用爪部41に向かう向き)で押圧されて、挟持用爪部41および挟持用爪部42a,42bによって検査対象基板100が挟持される。
一方、基板搬入部3および基板搬出部6には、一例として、図示しない基板搬入搬出装置が配設されており、この基板搬入搬出装置が、基板搬入部3に位置させられている基板保持部10(基板載置板11)上に検査対象基板100を搬入すると共に、基板搬出部6に位置させられている基板保持部10(基板載置板11)上の検査対象基板100を搬出する構成が採用されている。なお、基板搬入部3に位置させられている基板保持部10(基板載置板11)上への検査対象基板100の搬入や、基板搬出部6に位置させられている基板保持部10(基板載置板11)上からの検査対象基板100の搬出に関しては、別個独立した装置(基板搬入装置および基板搬出装置)によって行うこともできるし、また、手作業で行うこともできる。
また、図1に示すように、位置情報取得部4には、カメラ4a,4bが配設されている。この場合、カメラ4aは、制御ユニット7からの制御信号S3aに従い、基板搬送機構2によって位置情報取得部4に搬送された検査対象基板100(位置情報取得部4に位置させられている基板保持部10によって保持されている検査対象基板100)における一方の面(下面)を撮像して撮像データD1aを制御ユニット7に出力する。また、カメラ4bは、制御ユニット7からの制御信号S3bに従い、基板搬送機構2によって位置情報取得部4に搬送された検査対象基板100(位置情報取得部4に位置させられている基板保持部10によって保持されている検査対象基板100)における他方の面(上面)を撮像して撮像データD1bを制御ユニット7に出力する。
さらに、図2に示すように、検査部5には、プローブユニット51a,51b、移動機構52a,52b、測定部53およびスキャナ54が配設されている。プローブユニット51aは、「検査用治具」の一例であって、図3に示すように、ベース部61a、複数のプローブ62a、および一対の位置決め用ピン63を備えて移動機構52aに取り付けられている。この場合、各プローブ62aは、「検査用プローブ」の一例であって、検査対象基板100の一方の面(下面)に形成された半田バンプ(すなわち、検査対象基板100の一方の面に規定された各プロービングポイント)にプロービング可能にグリッド状に並べられてベース部61aに取り付けられている。
また、両位置決め用ピン63は、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」に相当し、その軸線が移動機構52aによるプローブユニット51aの移動方向(本例では、図3における上下方向)に沿うようにベース部61aに植設されている(「第1位置決め用軸部および第1軸受け部のいずれか一方」が「第1位置決め用軸部」で、かつ、「第2位置決め用軸部および第2軸受け部のいずれか一方」が「第2位置決め用軸部」の構成の一例)。この場合、両位置決め用ピン63の先端部には、その基端部に向かって徐々に拡径させられたテーパー部63aがそれぞれ形成されている。
また、本例の基板検査装置1では、図4に示すように、後述するように移動機構52aによってプローブユニット51aが上動させられたときに、一方の位置決め用ピン63(「第1位置決め用軸部」の一例)のテーパー部63aがガイドローラ23a,23b(「一対の第1ガイドローラ」の一例)に当接し、かつ他方の位置決め用ピン63(「第2位置決め用軸部」の一例)のテーパー部63aがガイドローラ23c,23d(「一対の第2ガイドローラ」の一例)に当接するように上記の基板載置板11が構成されている。
一方、図3に示すように、プローブユニット51bは、ベース部61bに複数のプローブ62bが配設されると共に、移動機構52bに取り付けられている。この場合、各プローブ62bは、検査対象基板100の他方の面(上面)に形成された半田バンプ(すなわち、検査対象基板100の他方の面に規定された各プロービングポイント)にプロービング可能にグリッド状に並べられてベース部61bに取り付けられている。
移動機構52aは、「移動機構」の一例であって、制御ユニット7からの制御信号S4aに従い、プローブユニット51aを基板保持部10に向けて移動させて(上動させて)、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100の各プロービングポイントに各プローブ62aをプロービングさせる(「基板保持部および検査用治具の少なくとも一方を他方に対して移動させる」との構成が「基板保持部に対して検査用治具を移動させる」との構成の例)。移動機構52bは、制御ユニット7からの制御信号S4bに従い、プローブユニット51bを基板保持部10に向けて移動させて(下動させて)、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100の各プロービングポイントに各プローブ62bをプロービングさせる。
測定部53は、スキャナ54および制御ユニット7と相まって「検査部」を構成する。具体的には、測定部53は、制御ユニット7からの制御信号S5に従い、スキャナ54を制御して、各プローブ62a,62bのうちの任意の数本を測定部53に接続させると共に、接続させたプローブ62a,62bを介して検査対象基板100に入出力させた電気信号の電気的パラメータを測定して測定結果データD2を制御ユニット7に出力する測定処理を実行する。スキャナ54は、測定部53の制御に従って各プローブ62a,62bと測定部53との接断を切り替える。
また、制御ユニット7は、一例として、基板検査用のプログラムがインストールされた市販のパーソナルコンピュータで構成され、制御部7aと、図示しない操作部および表示部とを備えている。この場合、制御部7aは、「制御部」の一例であって、基板検査装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部7aは、前述したように、基板搬送機構2に制御信号S1を出力して、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100を、基板搬入部3から、位置情報取得部4、検査部5および基板搬出部6の各位置に搬送させる。また、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S2を出力して基板保持部10における挟持用爪部41および挟持用爪部42a,42bによって検査対象基板100を挟持させる。
さらに、制御部7aは、カメラ4a,4bに制御信号S3a,S3bを出力することで検査対象基板100を撮像させると共に、カメラ4a,4bから出力された撮像データD1a,D1bを画像解析することにより、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100における基準の位置(一例として、基板保持部10における4つの角部にそれぞれ形成された半田バンプの位置)の基準保持位置からの位置ずれ量および位置ずれ方向をそれぞれ特定する。
また、制御部7aは、移動機構52aに制御信号S4aを出力してプローブユニット51aを基板保持部10に向けて上動させ、かつ、移動機構52bに制御信号S4bを出力してプローブユニット51bを基板保持部10に向けて下動させることにより、プローブユニット51aの各プローブ62aを検査対象基板100における一方の面(下面)のプロービングポイントにプロービングさせると共に、プローブユニット51bの各プローブ62bを検査対象基板100における他方の面(上面)のプロービングポイントにプロービングさせる。
この場合、本例の基板検査装置1では、制御部7aが、上記の撮像データD1a,D1bに基づいて特定した検査対象基板100の位置ずれ量および位置ずれの方向に応じて移動機構52a,52bを制御してプローブユニット51a,51bの移動方向を微調整させることにより、検査対象基板100の製造に際して切断部に生じたバリや切断位置の位置ずれに起因して、保持位置にずれが生じた状態となっていたとしても、各プロービングポイントに各プローブ62a,62bを正確にプロービングさせることが可能となっている。
さらに、制御部7aは、測定部53に制御信号S5を出力することによって上記の測定処理を実行させると共に、測定部53から出力される測定結果データD2と、検査用基準データとに基づき、各プロービングポイントの間に絶縁不良や導通不良が生じているか否かを検査する(検査対象基板100に対して絶縁検査や導通検査などの検査を実行する)検査処理を実行する。
この基板検査装置1による検査対象基板100の検査に際しては、まず、制御部7aが基板搬送機構2に制御信号S2を出力することにより、4つの基板保持部10のうちの基板搬入部3に位置している基板保持部10における挟持用爪部42a,42bを挟持用爪部41から離間させた状態に位置させる。次いで、図9に示すように、基板搬入搬出装置が、基板搬入部3に位置している基板保持部10における基板載置板11のアタッチメント22上に検査対象基板100を搬送する。この際には、同図に示すように、アタッチメント22の上面(載置面)に検査対象基板100の一方の面(下面)が接し、かつ、挟持用爪部41および挟持用爪部42a,42bが検査対象基板100に非接触の状態となる。
続いて、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S2を出力することにより、同図および図8に示す矢印Ac,Bcの向きで挟持用爪部42a,42bをそれぞれ移動させる。この際には、挟持用爪部42a,42bの先端部が検査対象基板100の側部に当接し、その状態で挟持用爪部42a,42bが矢印Ac,Bcの向きにさらに移動させられることによって検査対象基板100が矢印Ccの向きにアタッチメント22上を移動させられる。
この際に、本例の基板検査装置1では、前述したように、アタッチメント22における各挿通用孔22aの形成部位がその周囲よりも高くなるようにアタッチメント22が側面視凸状に形成されて、各挟持用爪部41,42a,42bとアタッチメント22との間に隙間が生じているため、、基板載置板11(アタッチメント22)に対して挟持用爪部42a,42bをスムーズに移動させることが可能となっている。これにより、検査対象基板100において挟持用爪部42a,42bに接している角部と対向する角部が挟持用爪部41に接した状態となり、図10に示すように、アタッチメント22上に載置された検査対象基板100が、挟持用爪部41と挟持用爪部42a,42bとによって挟持され、基板載置板11(アタッチメント22)、挟持用爪部41および挟持用爪部42a,42bによって検査対象基板100が保持される。
次いで、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S1を出力することにより、基板搬入部3において検査対象基板100を保持した状態の基板保持部10を位置情報取得部4に搬送させる。続いて、制御部7aは、カメラ4a,4bに制御信号S3a,S3bを出力して検査対象基板100を撮像させる。この際に、カメラ4aは、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100において開口部22bから露出している部位(すなわち、検査対象基板100における一方の面(下面)における4つの角部)を撮像して撮像データD1aを出力する。また、カメラ4bは、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100における他方の面(上面)における4つの角部を撮像して撮像データD1bを出力する。
続いて、制御部7aは、カメラ4a,4bから出力された撮像データD1a,D1bを画像解析処理することにより、検査対象基板100の各角部に形成されている半田バンプの位置(すなわち、プローブ62a,62bをプロービングさせるべきプロービング位置)を特定すると共に、予め規定された基準位置からの位置ずれ量および位置ずれ方向をそれぞれ特定する。なお、以下の説明においては、上記の処理によって特定した位置ずれ量および位置ずれ方向を総称して「位置情報」ともいう。また、画像解析処理による位置情報の特定方法は公知のため、詳細な説明を省略する。これにより、位置情報取得部4における位置情報取得処理が完了する。
次いで、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S1を出力することにより、位置情報取得処理を完了した検査対象基板100を位置情報取得部4から検査部5に搬送させる。続いて、制御部7aは、移動機構52aに制御信号S4aを出力することにより、位置情報取得処理によって取得した位置情報に応じてプローブユニット51aの移動方向を微調整しつつ図11に示すように上動させ、かつ、移動機構52bに制御信号S4bを出力することにより、位置情報取得処理によって取得した位置情報に応じてプローブユニット51bの移動方向を微調整しつつ図11に示すように下動させる。
この場合、本例の基板検査装置1では、前述したように、下方部材31aに配設された押圧片33aおよびスプリング34aによって載置板本体21の一辺21aが下方部材31aの当接部32aに押し付けられ、かつ下方部材31aに配設された押圧片33bおよびスプリング34bによって載置板本体21の一辺21bが下方部材31aの当接部32bに押し付けられている。したがって、本例の基板検査装置1では、各ガイドローラ23a〜23dに対してプローブユニット51aの位置決め用ピン63が非接触の状態(基板保持部10に対するプローブユニット51a,51bの移動開始前:すなわち、プローブユニット51a,51bが所定の待機位置に位置させられた状態)において、載置板挟持部12における下方部材31aの当接部32a,32bに対して基板載置板11における載置板本体21の一辺21a,21bがそれぞれ当接して下方部材31aに対して基板載置板11が位置決めされた状態となっている。
また、本例の基板検査装置1では、基板保持部10に対するプローブユニット51a,51bの移動開始前において、図12に示すように、プローブユニット51aにおける両位置決め用ピン63の一方が、載置板挟持部12によって挟持されている基板載置板11におけるガイドローラ23a,23bの下方に位置する(平面視において位置決め用ピン63の一部がガイドローラ23a,23bと重なる)と共に、両位置決め用ピン63の他方が、基板載置板11におけるガイドローラ23c,23dの間の下方に位置する(平面視において位置決め用ピン63の他方がガイドローラ23c,23dとは重ならない状態)となるように基板搬送機構2によって基板保持部10が移動させられている。
このような状態において、基板保持部10(基板挟持部13)による検査対象基板100の保持位置の位置ずれに応じて制御部7aが移動機構52aに制御信号S4aを出力し、移動機構52aがプローブユニット51aの移動方向を微調整しつつ基板保持部10に向けて上動させたときには、一例として、図13に示すように、平面視において、プローブユニット51aにおける両位置決め用ピン63の一方の一部がガイドローラ23a,23bと重なり、かつ、両位置決め用ピン63の他方がガイドローラ23c,23dのいずれか(同図の例では、ガイドローラ23d)と重なる位置に向かってプローブユニット51aが上動させられる。この際には、基板保持部10に対するプローブユニット51aの上動に伴い、両位置決め用ピン63の一方におけるテーパー部63aがガイドローラ23a,23bに当接し、かつ両位置決め用ピン63の他方におけるテーパー部63aがガイドローラ23dに当接する。
したがって、基板保持部10(基板載置板11)に対してプローブユニット51a(位置決め用ピン63,63)が上動させられたときには、両位置決め用ピン63の一方に接しているガイドローラ23a,23bが一方の位置決め用ピン63によって押し避けられる結果、載置板本体21の一辺21a,21bが下方部材31aの当接部32a,32bから離反して基板載置板11がスプリング34a,34bの付勢力に抗してプローブユニット51aに対して矢印Ab,Bbの向きに移動させられる。
また、両位置決め用ピン63の他方に接しているガイドローラ23dが他方の位置決め用ピン63によって押し避けられて基板載置板11がスプリング34a,34bの付勢力に抗してプローブユニット51aに対して矢印Cb2の向きに移動させられる。なお、同図の例とは相異するが、基板保持部10に対するプローブユニット51aの移動に際して、プローブユニット51aにおける両位置決め用ピン63の他方が、ガイドローラ23cと重なる位置に向かって移動させられたときには、ガイドローラ23cが他方の位置決め用ピン63によって押し避けられて基板載置板11がスプリング34a,34bの付勢力に抗してプローブユニット51aに対して矢印Cb1の向きに移動させられる。
この際に、本例の基板検査装置1(基板保持部10)では、基板載置板11に設けられた各ボールベアリング24a,24bが下方部材31aおよび上方部材31bに対して点的に接した状態で基板載置板11が載置板挟持部12によって挟持されている。したがって、ガイドローラ23a〜23dが両位置決め用ピン63によって押し避けられた際には、載置板挟持部12によって挟持されている基板載置板11がアタッチメント22の上面(検査対象基板100の載置面)に沿ってスムーズに移動させられる。また、両位置決め用ピン63の上動に伴ってガイドローラ23a〜23dが回転するため、基板保持部10(基板載置板11)に対するプローブユニット51aの上動に際して大きな抵抗が生じる事態も回避されている。
これにより、図14に示すように、プローブユニット51aに対して基板載置板11が位置決めされた状態となる。この際には、押圧片33a,33bおよびスプリング34a,34bによって基板載置板11(載置板本体21)が矢印Aa,Baの向きに押圧されているため、ガイドローラ23a,23bが一方の位置決め用ピン63の側面にそれぞれ押し付けられた状態が維持される結果、プローブユニット51aに対する基板載置板11の矢印Aa,Baおよび矢印Ab,Bbの向きへの移動が規制される。また、ガイドローラ23c,23dが他方の位置決め用ピン63の側面にそれぞれ接した状態となるため、プローブユニット51aに対する基板載置板11の矢印Cb1,Cb2の向きへの移動(基板載置板11の回転)が規制される。これにより、基板載置板11におけるアタッチメント22の各挿通用孔22aに対する各プローブ62aの挿通が許容された状態となる。
この状態において基板保持部10に対してプローブユニット51aがさらに上動させられることにより、図15に示すように、基板載置板11(アタッチメント22)に形成されている各挿通用孔22aを挿通させられた各プローブ62aが、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100における一方の面(下面)の各プロービングポイントにそれぞれプロービングさせられる。また、移動機構52bよって基板保持部10に向けて下動させられたプローブユニット51bの各プローブ62bが、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100における他方の面(上面)の各プロービングポイントにそれぞれプロービングさせられる。これにより、検査対象基板100に対するプロービングが完了する。
次いで、制御部7aは、測定部53に制御信号S5を出力することによって測定処理を実行させると共に、測定部53から出力される測定結果データD2と、検査用基準データとに基づき、各プロービングポイントの間に絶縁不良や導通不良が生じているか否かを検査する(検査対象基板100を検査する)。この際には、一例として、制御部7aによる検査結果が、図示しない表示部の表示画面に表示され、かつ検査結果データとして記録される。
続いて、制御部7aは、移動機構52aに制御信号S4aを出力してプローブユニット51aを下動させると共に、移動機構52bに制御信号S4bを出力してプローブユニット51bを上動させる。この際には、基板載置板11のガイドローラ23a〜23dから両位置決め用ピン63が離反するのに伴い、基板載置板11がスプリング34a,34bの付勢力によって図14に示す矢印Aa,Baの向きに移動させられる結果、図4に示すように、基板載置板11(載置板本体21)の一辺21a,21bが下方部材31aの当接部32a,32bにそれぞれ当接した状態となる。
次いで、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S1を出力することにより、検査処理を完了した検査対象基板100を検査部5から基板搬出部6に搬送させる。続いて、制御部7aは、基板搬送機構2に制御信号S2を出力することにより、図8に示す矢印Ac,Bcとは逆向きに挟持用爪部42a,42bを移動させる。これにより、挟持用爪部41,42a,42bによる検査対象基板100の挟持が解除される。この後、基板搬入搬出装置が、基板搬出部6に位置している基板保持部10における基板載置板11の上から検査対象基板100を搬出する。これにより、この検査対象基板100に対する検査処理が完了する。
このように、この基板検査装置1では、一対の位置決め用ピン63をプローブユニット51aに設けると共に、複数の挿通用孔22aが形成されて検査対象基板100を載置可能な基板載置板11と、下方部材31aおよび上方部材31bによって基板載置板11を挟持する載置板挟持部12と、基板載置板11上に載置された検査対象基板100を挟持する基板挟持部13とを備えて基板保持部10を構成し、かつガイドローラ23a〜23dを基板載置板11に設け、両位置決め用ピン63がガイドローラ23a〜23dにそれぞれ当接して基板載置板11を検査対象基板100の載置面に沿って移動させることによってプローブユニット51aに対して基板載置板11を位置決めすることで各挿通用孔22aに対する各プローブ62aの挿通が許容される。
したがって、この基板検査装置1によれば、検査対象基板100の一方の面(下面)における角部にプロービングポイントを規定した場合においても、基板保持部10における基板載置板11に形成された各挿通用孔22aを挿通させて検査対象基板100の各プロービングポイントにプローブユニット51aの各プローブ62aをそれぞれプロービングさせることができる。また、切断部にバリが生じた基板や、切断位置に位置ずれが生じた基板の検査に際しても、バリや切断位置のずれに起因する検査対象基板100の保持位置のずれ応じてプローブユニット51aの移動方向を微調整するだけで、位置決め用ピン63,63によって基板載置板11(ガイドローラ23a〜23d)が移動させられてプローブユニット51aに対して基板載置板11が位置決めされるため、プローブユニット51aの各プローブ62aを基板載置板11の各挿通用孔22aに確実に挿通させることができる。このため、半田バンプや導体パターンの配置、すなわち、プロービングポイントの位置によって検査可能な基板が制限されることなく、各種の検査対象基板を確実に検査することができる。
また、この基板検査装置1によれば、押圧片33a,33bおよびスプリング34a,34bによって基板載置板11を付勢して一辺21a,21bを載置板挟持部12の当接部32a,32bにそれぞれ当接させた状態において移動機構52aによってプローブユニット51aが基板保持部10に対して移動させられたときに、両位置決め用ピン63がガイドローラ23a〜23dにそれぞれ当接して基板載置板11をスプリング34a,34bの付勢力に抗して検査対象基板100の載置面に沿って移動させることでプローブユニット51aに対して基板載置板11を位置決めすることにより、載置板挟持部12に対する基板載置板11の位置が規定位置(一辺21a,21bが当接部32a,32bに当接した状態となる位置)に位置決めされているため、移動機構52aによってプローブユニット51aを基板保持部10に向けて移動させたときに、両位置決め用ピン63をガイドローラ23a〜23dに対して確実に接触させることができ、これにより、プローブユニット51aに対して基板載置板11を確実に位置決めした状態で各挿通用孔22aに各プローブ62aを挿通させることができる。
さらに、この基板検査装置1によれば、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」としての両位置決め用ピン63の先端部にテーパー部63aを形成すると共に、ガイドローラ23a〜23dによって「第1軸受け部」および「第2軸受け部」を構成したことにより、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」が「第1軸受け部」および「第2軸受け部」に接した状態から、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」が「第1軸受け部」および「第2軸受け部」によって軸受けされた状態までスムーズに移行させることができる。
また、この基板検査装置1によれば、下方部材31aの上面に接するように基板載置板11に配設されたボールベアリング24aを備えると共に、上方部材31bの下面に接するように基板載置板11に配設されたボールベアリング24bを備えたことにより、載置板挟持部12に対して基板載置板11をスムーズに移動させることができるため、プローブユニット51aに対する基板載置板11の位置を正確に位置合わせさせることができる。
さらに、この基板検査装置1によれば、プローブユニット51aの進入を許容する開口部21Hが設けられた載置板本体21と、各挿通用孔22aが形成されて載置板本体21に対して取り外し可能に取り付けられたアタッチメント22とを備えて基板載置板11を構成したことにより、「検査対象基板」の大きさ(プロービングポイントを規定する領域の広さ)に応じて、挿通用孔22aの形成領域が相違する各種のアタッチメント22を用意することで、基板載置板11におけるアタッチメント22以外の各構成要素(本例では、載置板本体21、ガイドローラ23a〜23dおよびボールベアリング24a,24b)を継続的に使用して、載置板挟持部12および基板挟持部13と相まって各種の「検査対象基板」を保持することができる。このため、検査に要するコストを十分に低減することができる。
なお、「基板検査装置」の構成は、上記の基板検査装置1の構成に限定されない。例えば、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」としての一対の位置決め用ピン63を「検査用治具」としてのプローブユニット51aに配設すると共に、「第1軸受け部」としてのガイドローラ23a,23b、および「第2軸受け部」としてのガイドローラ23c,23dを「基板載置部」としての基板載置板11に配設した構成の基板検査装置1を例に挙げて説明したが、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」のいずれか一方を「基板載置板」に配設すると共に、「基板載置部」に配設した上記の一方を軸受けする「第1軸受け部」および「第2軸受け部」のうちの一方を「検査用治具」に配設したり、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」の双方を「基板載置部」に配設すると共に、「第1軸受け部」および「第2軸受け部」の双方を「検査用治具」に配設したりすることもできる。これらの構成においても、上記の基板検査装置1と同様の効果を奏することができる。
また、「第1軸受け部」および「第2軸受け部」の構成は、上記の基板検査装置1におけるガイドローラ23a〜23cの構成に限定されない。具体的には、一例として、図16に示す基板保持部10A(「基板保持部」の他の一例)のように、その内径が「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」としての一対の位置決め用ピン63の直径よりもやや大径の軸受け孔Hを「第1軸受け部」および「第2軸受け部」として基板載置板11A(「基板載置部」の他の一例)に形成することができる。この場合、軸受け孔Hにおける下端部側の縁部にテーパー部Haを設けることにより、図17に示すように、位置決め用ピン63を軸受け孔Hの中心に向けてスムーズに案内することができる。なお、図示を省略するが、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」としての位置決め用ピン63を「基板載置部」に配設した場合には、この位置決め用ピン63を軸受け可能に軸受け孔Hを下方部材31aに設ければよい。この構成では、軸受け孔Hにおける上端部側の縁部にテーパー部Haを設けることにより、位置決め用ピン63を軸受け孔Hの中心に向けてスムーズに案内することができる。
また、図18に示す基板保持部10B(「基板保持部」のさらに他の一例)のように、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」としての位置決め用ピン63の直径と同程度の間隔を隔てて、互いの軸線が平行となるように配置した一対のガイドローラ23,23と、位置決め用ピン63の直径と同程度の間隔を隔てて、互いの軸線が平行となるように配置した他の一対のガイドローラ23,23とを「第1軸受け部」および「第2軸受け部」として基板載置板11B(「基板載置部」のさらに他の一例)に配設することもできる。この場合、一方のガイドローラ23,23の軸線と、他方のガイドローラ23,23の軸線とが平面視において交差するように(一例として、直交するように)これらを配置することによりプローブユニット51aに対する基板載置板11Bの平面方向(検査対象基板100の載置面に沿った方向)への移動が確実に規制されて位置決めされる。なお、図示を省略するが、「第1位置決め用軸部」や「第2位置決め用軸部」としての位置決め用ピン63を「基板載置部」に配設した構成では、この位置決め用ピン63を軸受け可能に上記の4つのガイドローラ23を下方部材31aに配設すればよい。
さらに、下方部材31aの上面に点的に接触可能な複数のボールベアリング24a、および上方部材31bの下面に点的に接触可能な複数のボールベアリング24bを載置板本体21にそれぞれ取り付けた構成を例に挙げて説明したが、ボールベアリング24aの一部(またはすべて)を載置板本体21の下面に点的に接触可能に下方部材31aに取り付けたり(「第1挟持部」に「第2ボールベアリング」を配設した構成の例:図示せず)、ボールベアリング24bの一部(またはすべて)を載置板本体21の上面に点的に接触可能に上方部材31bに取り付けたり(「第1挟持部」に「第4ボールベアリング」を配設した構成の例:図示せず)することもできる。このような構成においても、「第1挟持部」に対して「基板載置部」をスムーズに移動させることができる。
また、図19に示す基板保持部10C(「基板保持部」のさらの他の一例)のように、ボールベアリング24aに代えて、下方部材31aの上面に接するように基板載置板11C(「基板載置部」のさらに他の一例)の下面に樹脂シート25(「第1摩擦力低減シート」の一例)を配設すると共に、ボールベアリング24bに代えて、上方部材31bの下面に接するように基板載置板11Cの上面に樹脂シート25(「第3摩擦力低減シート」の一例)を配設することもできる。さらに、図示を省略するが、基板載置板11Cの下面に配設した樹脂シート25に代えて、基板載置板11Cの下面に接するように下方部材31aの上面に樹脂シート25(「第2摩擦力低減シート」の一例)を配設すると共に、基板載置板11Cの上面に配設した樹脂シート25に代えて、基板載置板11Cの上面に接するように上方部材31bの下面に樹脂シート25(「第4摩擦力低減シート」の一例)を配設することもできる。この場合、上記の樹脂シート25(「摩擦力低減シート」)としては、静止摩擦係数が0.3以下の各種の樹脂シート(フッ素樹脂や、シリコンゴム等)を採用することができる。
このような構成を採用した「基板検査装置」においても、上記の基板検査装置1と同様にして、載置板挟持部12に対して基板載置板11Cをスムーズに移動させることができるため、プローブユニット51aに対する基板載置板11Cの位置を正確に位置合わせさせることができる。
さらに、押圧片33a,33bおよびスプリング34a,34bによって載置板本体21を付勢して一辺21aの一辺21a,21bを下方部材31aの当接部32a,32bにそれぞれ当接させた状態とする構成の基板検査装置1(基板保持部10)を例に挙げて説明したが、上記した基板保持部10A,10Bのように、「第1位置決め用軸部」および「第2位置決め用軸部」が「第1軸受け部」および「第2軸受け部」に接した状態において「検査用治具」に対する「基板載置部」の移動が規制される構成である限り、「第1基準辺」、「第2基準辺」、「第1当接部」、「第2当接部」および「付勢部」を設けない構成を採用することもできる。
加えて、基板保持部10によって保持されている検査対象基板100に向けて移動機構52a,52bがプローブユニット51a,51bを移動させることで検査対象基板100の各プロービングポイントに各プローブ62a,62bをプロービングさせる構成を例に挙げて説明したが、「基板保持部」を「検査用治具」に向けて移動させてプロービングポイントに「検査用プローブ」をプロービングさせる構成や、「基板保持部」を「検査用治具」に向けて移動させ、かつ「検査用治具」を「基板保持部」に向けて移動させることでプロービングポイントに「検査用プローブ」をプロービングさせる構成を採用することもできる。