JP2014166992A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱いが簡便な死菌型乳酸菌を使用することにより、製造コストが抑えられ、且つう蝕関連細菌のミュータンス菌や歯周病関連細菌のジンジバリス菌類に選択的に作用を示す口腔用組成物を提供する。
【解決手段】粒度分布における最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を有効成分として含有する口腔用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、粒度分布の最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を有効成分として含有する口腔用組成物に関する。
う蝕(虫歯)や歯周病の原因の1つとして、プラーク(歯垢)の付着があり、従来から口腔衛生においてはその除去や予防、即ちプラークコントロールが重要であることが指摘されている。プラークの形成機序は、口腔内微生物、特にストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans。以下、「ミュータンス菌」と記す。)の菌体外酵素であるグルコシルトランスフェラーゼがスクロースを基質として、粘着性で且つ、不溶性のグルカンを合成し、このグルカンが歯面に付着して菌体の凝集塊であるプラークを形成することからなる。
このプラークコントロールの方法としては、歯ブラシ等による機械的なプラーク除去や、口腔用殺菌剤を使用した口腔内殺菌が主である。しかしながら、歯ブラシ等による機械的なプラーク除去の場合は、訓練を受けた上手な磨き方で長時間かけて行わなければ充分にプラークを除去することはできない。また、口腔用殺菌剤による方法であれば、プラークなどの菌体凝集塊に対しては殺菌剤成分が内部まで浸透しないため、その効果が充分に発揮されないという問題点がある。そのため、殺菌剤成分の濃度を上げたり、処理時間を長くする等の工夫が必要となる。また、殺菌剤によるプラーク除去については、口腔内の菌すべてに対し作用するため、口腔常在菌や人体に有用な菌も殺菌することになり、安全性、経済性、有効性の面から、必ずしも満足できるものではなかった。
一方、歯周病は、歯ぎん炎、歯肉炎又は歯槽膿漏などの歯の歯周組織に炎症を引き起こす症状を有する疾患である。歯周病の原因菌としては、プロフィロモナス・ジンジバリス(Prophyromonas gingivalis。以下、「ジンジバリス菌」と記す。)、プレボテラ・インターメディア(Prevotella intermedia)、トレポネマ・デンティコラ(Treponema denticola)、カンジダ菌などの菌が知られている。歯周病は、プラーク由来の疾患が主であるので、う蝕予防と同様にその予防にはプラークコントロールが有用であるが、上記に述べた懸念と同様の懸念が生じてしまう。また、歯周病の中には、プラークに由来しないものや、更に重症化してしまうと、歯科若しくは口腔外科医院で、専門的な治療(主に抗生物質などによる化学的療法、抜歯等)を受けなくてはならず、例えば投与した薬剤によっては、副作用として種々の消化器系疾患を誘発するといった懸念があった。
上記に述べたようなう蝕及び歯周病予防の懸念を解消すべく、近年では乳酸菌の一種であるストレプトコッカス・フェカリス(Streptociccus faecalis)菌を含有した口腔用組成物が、例えば特許第4528472号公報(特許文献1)に開示されている。ストレプトコッカス・フェカリス菌は、ヒト由来の乳酸菌として一般的に知られている。一般的に、乳酸菌は、生菌体若しくは死菌体の如何を問わず、免疫力を高めるなどの効果が示されている。
しかしながら、特許文献1に係る発明では、生菌体を使用しているため、資化させるための糖類が必須の構成要素である。つまり、糖類がなければ殺菌作用やその他の乳酸菌特有の作用が働かないということを示唆している。また、上述したようにストレプトコッカス・フェカリス菌は、ヒト由来の乳酸菌、即ち動物由来の乳酸菌であるため、酸性条件では作用しにくい。
このことを踏まえると、動物由来の乳酸菌の代替として、酸性条件でも活動可能な植物由来の乳酸菌を使用することが考えられる。例えば特許第4999495号公報(特許文献2)には、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に係る乳酸菌株を用いた発酵食品などが開示されている。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、課題目的が発酵食品の製造であるため、口腔用組成物に使用するといった目的等の記載や示唆もないこと、また、例えば特許文献1に係る発明に、特許文献2に係る発明を応用したとしても、生菌を使用しなくてはならないため、生菌を資化させることが必要になる。また、特許文献1及び2いずれも、乳酸菌の体長について限定する記載がなく、体長が大きい場合、乳酸菌の菌体同士が凝集してしまって、殺菌対象の細菌類の取り込み数に影響が出るという懸念があった。
乳酸菌の菌体同士の凝集を考慮した場合、当該乳酸菌の体長を小さくすることが考えられる。このような事情を鑑みた場合、例えば国際特許公開第2009/157073号(特許文献3)には、粒度分布の最頻値が1.0μm以下の乳酸菌を、生菌若しくは死菌体問わずに作成する技術が開示されている。しかしながら、特許文献3には、口腔用組成物に使用するといった目的等の記載や示唆はない。また、特許文献1乃至3を鑑みたとしても、植物性乳酸菌を口腔用組成物に使用することは、記載も示唆もない。
特許第4528472号公報 特許第4999495号公報 国際特許公開第2009/157073号
本発明は、上記の事情を鑑み、取り扱いが簡便な死菌型乳酸菌を使用することにより、製造コストが抑えられ、且つう蝕関連細菌のミュータンス菌や歯周病関連細菌(主にジンジバリス菌類)に選択的に作用を示す口腔用組成物を提供することにある。
本発明の上記目的は、粒度分布の最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を有効成分として含有することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記口腔用組成物に対し、更にパパイアエキスが、0.005〜10重量%配合されて成ることにより、或いは前記口腔用組成物に対し、更にキトサンが、0.005〜10重量%配合されて成ることにより、或いは前記口腔用組成物に対し、更にパパイアエキス及びキトサンが同時に、それぞれ0.005〜10重量%配合されて成ることにより、或いは前記乳酸菌は、ラクトバチルス属細菌類のうち少なくとも1つから選択されることにより、或いは前記ラクトバチルス属細菌類が、死菌であることにより、或いは前記乳酸菌の菌株が、ラクトバチルス・ブレビス菌株 BP−4693であることにより、或いは前記乳酸菌は、前記口腔用組成物に対し、0.01〜1.0重量%含有して成ることにより、或いは剤型が、練り歯磨き剤、液状歯磨き剤、粉末状歯磨き剤、洗口剤、フィルム剤、又はうがい薬から選択されることにより、より効果的に達成される。
本発明に係る乳酸菌を含有する口腔用組成物によれば、取り扱いが簡便な死菌型乳酸菌を使用することにより、製造コストが抑えられ、う蝕関連細菌のミュータンス菌や歯周病関連細菌のジンジバリス菌類に対して、選択的に作用を示し、それゆえ口腔内フローラを良い環境に導くことが明らかになった。
本願実施例4において、(a)ブレビス菌溶液のみを使用したときの生菌数、(b)動物性乳酸菌溶液のみを使用したときの生菌数をそれぞれ示すグラフである。 う蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌と他成分(キトサン及び/又はパパイア)配合による抗菌効果を示すグラフである。 う蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌のみ並びにブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種若しくは3種混合溶液による殺菌に伴うpH値の変化を示すグラフである。 本願実施例7において、(a)ブレビス菌溶液のみを使用したときの生菌率、(b)動物性乳酸菌溶液のみを使用したときの生菌率をそれぞれ示すグラフである。 歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌と他成分(キトサン及び/又はパパイア)配合による抗菌効果を示すグラフである。 歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌のみ並びにブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種若しくは3種混合溶液による抗菌に伴うpH値の変化を示すグラフである。
以下、本発明に係る口腔用組成物について、詳細に説明する。
先ず、本発明に係る口腔用組成物は、粒度分布における最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を有効成分として含有することで成立する。ここで言う「粒度分布における最頻値」とは、菌の大きさ(体長)を表す指標となる値であって、菌体の粒子径(体長)を測定したときの粒度分布における相対頻度が最大となる粒子径をいう。言い換えると、「最頻値が1.0μm以下である」といった場合、菌体の体長が、0.1〜5μmの範囲のものを指す。ちなみに、菌体の体長は、電子顕微鏡などの公知技術で測定可能である。最頻値が1.0μm以上であると、ミュータンス菌や歯周病関連細菌のジンジバリス菌類に対して、死活効果を示すには示すが、該細菌類に対する取り込み数が急激に減少するため、1.0μm以下にして使用するのが望ましい。なお、本発明で使用する乳酸菌については、常法(例えば特許文献3を参照のこと)にて調製すれば良い。
本発明に係る口腔用組成物にて使用する乳酸菌には、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・コアギュランス(L.brevis subspecies coagulans)、ラクトバチルス・アシドフィルス(L.acidphilus)、ラクトバチルス・ガセリ(L.gasseri)、ラクトバチルス・マリ(L.mali)、ラクトバチルス・プランタラム(L.plantarum)、ラクトバチルス・ブヒネリ(L.buchneri)、ラクトバチルス・カゼイ(L.casei)、ラクトバチルス・ジョンソニー(L.johnsonii)、ラクトバチルス・ガリナラム(L.gallinarum)、ラクトバチルス・アミロボラス(L.amylovorus)、ラクトバチルス・ラムノーザス(L.rhamnosus)、ラクトバチルス・ケフィア(L.kefir)、ラクトバチルス・パラカゼイ(L.paracasei)、ラクトバチルス・クリスパタス(L.crispatus)等のラクトバチルス属細菌類、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)等のラクトコッカス属細菌類、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(E.faecium)等のエンテロコッカス属細菌類、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B.adolescentis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B.infantis)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B.breve)、ビフィドバクテリウム・カテヌラータム(B.catenulatum)等のビフィドバクテリウム属細菌などが挙げられる。その中でもラクトバチルス属細菌類が好ましく、菌株としては、ラクトバチルス・ブレビス(L.brevis)の菌株BP−4693が好ましい。なお、当該乳酸菌は死菌を使用するのが好ましい。これは、本発明で使用する乳酸菌として調製する際、その調製が容易だからであるのと、死菌でも十分に所望の殺菌効果を発揮するからである。
また、前記乳酸菌は、本発明に係る口腔用組成物においては、口腔用組成物の全量に対し、0.01〜1.0重量%含有させることが好ましい。0.01重量%未満であると、乳酸菌が、先に述べたミュータンス菌やジンジバリス菌などの細菌類を死活させる効果が発揮しない。また、1.0重量%以上であると、前記細菌類の取り込み数に影響が出る。
更にパパイアエキス及び/又はキトサンを配合させることによって、本発明に係る口腔用組成物が成る。パパイアエキスは、天然パパイア果実由来のエキスであり、天然パパイアの果実を擦り潰し、エタノール等の溶媒に漬け込んで抽出したエキスであり、パパイアの果実については、熟したものであっても、まだ青い状態の未完熟のものであってもよい。このパパイアエキスは湿潤剤としての役割を果たしており、口腔内の潤いを保つことができるとともに、特に未完熟のパパイアはパパイン酵素が豊富に含まれている。このパパイン酵素が歯面上や歯と歯茎との間にある歯垢を取り除きやすくし、ミュータンス菌やジンジバリス菌を乳酸菌によって死活させる効果がより発揮される。このパパイアエキスの配合量は特に限定はないが、本発明に係る口腔用組成物の全量に対し、0.005重量%〜10重量%が望ましい。0.005重量%未満であると上述の効果が発揮されず、10重量%より過剰になると乳酸菌のミュータンス菌やジンジバリス菌への効果が薄れてしまう可能性がある。
対してキトサンは、カニやエビ等の甲殻類の外骨格から得られるキチンを強アルカリ等の煮沸処理などで得られるものである。多糖類であるため、粘結剤として使用されることもあるが、抗菌剤や歯面のコーティング作用を示す効果もある。また、上述の乳酸菌又はパパイン酵素をより長時間歯面に留めることができる。これによりミュータンス菌やジンジバリス菌を死活させる効果がより発揮される。このパパイアエキスの配合量は特に限定はないが、本発明に係る口腔用組成物の全量に対し、0.005重量%〜10重量%が望ましい。0.005重量%未満であると上述の効果が発揮されず、10重量%より過剰になると乳酸菌のミュータンス菌やジンジバリス菌への効果が薄れてしまう可能性がある。
さらに、キトサン及びパパイアエキスを同時に配合しても良い。これによりキトサンがパパイン酵素と乳酸菌を歯面又は歯と歯茎との間に滞留させる時間を長くすることができ、キトサンによる殺菌効果も合わさり、ミュータンス菌やジンジバリス菌を死活させる効果がより発揮される。この場合の配合量も特に限定はないが、キトサン及びパパイアエキスそれぞれ0.005重量%〜10重量%が望ましい。0.005重量%未満であると上述の効果が発揮されず、10重量%より過剰になると乳酸菌のミュータンス菌やジンジバリス菌への効果が薄れてしまう可能性がある。
また、本発明の口腔用組成物の剤型が、練り歯磨き剤、液状歯磨き剤、粉末状歯磨き剤、洗口剤、フィルム剤、又はうがい薬から選択され得る。
以上に述べた態様で、本発明に係る口腔用組成物については実施可能であるが、種々の添加剤を含有させても良い。その添加剤について次に説明する。
研磨剤としてシリカゲル、沈降性シリカ、加成性シリカ、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、結晶セルロース、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂研磨剤などが挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を併用して用いることができる。これらの研磨剤の配合量は、本発明に係る口腔用組成物全量に対して0〜60重量%が一般的である。
湿潤剤としてグリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ソルビット、マルチトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコールが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
粘結剤として、カラギーナン類、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウムなどアルギン酸及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を併用して用いることができる。
発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−アシルグルタメートなどのN−アシルアミノ酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することができる。
甘味剤としてサッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、p−メトキシシンナムアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチンなどがある。
防腐剤としてメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどのパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなどがある。
香料成分としてl−メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナムアルデヒド、トランス−2−ヘキセナールなどの中から1種又は2種以上を併用することができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油などを用いてもよい。
ちなみに、上記に述べた湿潤剤、粘結剤、発泡剤、甘味剤、防腐剤、香料成分などの配合量は、特に限定はないが、口腔用組成物全量に対して0.001〜20重量%の範囲が一般的である。
また、上記香料成分に加えて、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素若しくはテルペン系アルコール、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトンなどの香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。上記香料の配合量は、本発明に係る口腔用組成物全量に対して0.001〜20重量%の範囲が一般的である。
本発明の口腔用組成物には、上記のほか、更なる有効成分を配合してもよい。そのような有効成分として塩化リゾチーム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、硝酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒノキチオール、アスコルビン酸(ビタミンC)、アスコルビン酸塩類、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ビサボロール、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、乳酸アルミニウム、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、塩化ナトリウム、グァイアズレンスルホン酸塩、デキストラナーゼ、塩酸ピリドキシン、薬用ハイドロキシアパタイトなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合することができる。該有効成分については、本発明に係る口腔用組成物全量に対して0.001〜20重量%の範囲が一般的である。
本発明の口腔用組成物は、常法に準じて製造することができ、その製法は特に限定されるものではない。また、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトルなどに充填することができる。
以上に本発明に係る口腔用組成物についての実施態様を述べたが、上記の態様の限りではなく、特許請求の範囲及び本明細書の記載の事項を逸脱しない範囲であれば、種々の態様が採用可能であることは言うまでもない。
本発明に係る口腔用組成物に係る実施形態について、更に実施例を説明する。
[実施例1]粒度分布の最頻値が1.0μm以下である乳酸菌の調製
本実施例にて使用する粒度分布の最頻値が1.0μm以下である乳酸菌について、特許文献3(国際特許公開第2009/157073号)に従い、調製した。
先ず、前記乳酸菌として、植物性乳酸菌であるラクトバチルス・ブレビス菌(菌株BP−4693。以下、単に「ブレビス菌」とする。)を用い、前記ブレビス菌を、5%(%については、特に記述がない場合は、これ以降重量百分率とする。)ブドウ糖添加の公知栄養培地で、20%水酸化ナトリウム水溶液を用い、培養時のpH(水素イオン濃度)を6.5に調整しながら、36.5℃で培養し、グルコース(ブドウ糖)消費が完了した時点で培養終了とした。
培養終了後、培養液を80℃で10分間加熱滅菌処理し、菌体をPBS(リン酸緩衝液)で洗浄し、菌体に対して重量換算で4倍量のデキストリンを賦形剤として添加し、ミキサーで分散してから凍結乾燥して試料を調製し、これを再び菌体濃度で10mg/mLになるようにPBSに懸濁させた。なお、加工工程時のpHは6.5に保持したものを本実施例で使用するブレビス菌とした。更にブレビス菌は加熱処理して死菌とした。
ちなみに、調製したブレビス菌について粒径を測定したところ、全ての菌体について0.7〜1.0μm以下となり、粒度分布の最頻値が1.0μm以下であった。なお、粒径測定については、常法に依った。
[実施例2]ブレビス菌溶液、キトサン溶液、及びパパイア溶液の調製
実施例2では、本発明に係る口腔用組成物の基本的な構成要素である、ブレビス菌、キトサン、パパイア(エキス)について、評価目的の各試料溶液を調製した。
先ず、実施例1にて調製したブレビス菌について、該ブレビス菌の濃度が0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%の6種類の試料溶液になるように、それぞれブレインハートインフュージョン(BHI)液体培地(Becton Dickinson,Sparks,MD)に、1.0%ヘミン、1.0&ビタミンK、及び0.5%イースト抽出物を添加した培地溶液(以下、単に「培地溶液」と称す。)を用いて希釈して、上記各濃度に係るブレビス菌溶液を調製した。
次に、ブレビス菌の対照として、動物性乳酸菌についても、該動物性乳酸菌の濃度が0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%の6種類の試料溶液になるように、前記培地溶液を用いて希釈して、上記各濃度に係る動物性乳酸菌溶液を調製した。
同様に、キトサン(株式会社キミカ製)については、該キトサンの濃度が0.3%、0.5%の2種類の試料溶液になるように、それぞれ前記培地溶液を用いて希釈して、上記各濃度に係るキトサン溶液を調製した。これと更に同様に、パパイア(ナガセケムテックス製)についてもまた、該パパイアの濃度が0.3%、0.5%の2種類の試料溶液になるように、それぞれ前記培地溶液を用いて希釈して、上記各濃度に係るパパイア溶液を調製した。
[実施例3]う蝕原細菌溶液と歯周病原細菌溶液の調製
実施例3では、上記実施例2で調整した各溶液の殺菌(抗菌)効果を試験するための、う蝕原細菌溶液及び歯周病原細菌溶液の調製をした。
先ず、う蝕原細菌溶液において、う蝕原細菌として、ストレプトコッカス・ミュータンス(S.mutans)のイングブリット(Ingbritt)株を使用し、BHI液体培地を用いて、37℃、18時間、嫌気条件下(CO:10%、H:10%、N:80%)で培養したものを、後述の実施例で使用するう蝕原細菌溶液(若しくは「S.mutans菌溶液」と称することもある)とした。
次に、歯周病原細菌溶液において、歯周病原細菌として、プロフィロモナス・ジンジバリス(P.gingivalis)のATCC 33277株を使用し、う蝕原細菌溶液と同様の培養条件で培養したものを、後述の実施例で使用する歯周病原細菌溶液(若しくは「P.gingivalis菌溶液」と称することもある)とした。
[実施例4]う蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌、動物性乳酸菌の殺菌(抗菌)効果
実施例2で調製した各濃度(0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%)のブレビス菌溶液100μLに対し、実施例3で調製したう蝕原細菌溶液100μLをそれぞれに加え、それぞれの試料を30mLのBHI液体培地内にて、37℃で嫌気培養をした。そして、実験(培養)開始から、6時間後と24時間後に前記各試料(ブレビス菌溶液(各濃度)試料)を採取して、生菌数測定とpH値測定を行った。この場合のpH値測定については後述する。
また、実施例2で調製した各濃度(0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%)の動物性乳酸菌溶液100μLに対し、それぞれの濃度のものに実施例3で調製したう蝕原細菌溶液100μLを加え、ブレビス菌溶液を使用したときと同様の条件で培養を行い、培養開始から6時間後と24時間後に各濃度の試料(動物性乳酸菌溶液(各濃度)試料)を採取して、生菌数測定のみを行った。
なお、生菌数測定については、ブレビス菌各濃度試料を使用した場合及び動物性乳酸菌各濃度試料を使用した場合共に、採取した前記各試料を、PBS(リン酸緩衝液。pH7.5、ダルベッコ社製)を用いて、10倍階段希釈後、それぞれMitis salivalis(メティス・サルヴァリス)寒天培地に100μL塗抹し、37℃、4日間で嫌気培養後の発育コロニー数を算出することにより、生菌数とした。ここで言う、「生菌数」とはう蝕原細菌(S.mutans)の数を言う。
ブレビス菌溶液各濃度試料の生菌数について、図1(a)に示す。まず、対照用として、ブレビス菌溶液未使用、即ちう蝕原細菌(S.mutans)のみ培養したものを濃度0とし、以降濃度の低い順にグラフを記したところ、培養開始から6時間後においては、ブレビス菌溶液試料の濃度が、濃度0から0.3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が減少したのに対し、該濃度が、0.5〜3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が増加した。一方、培養開始から24時間後においては、ブレビス菌溶液の濃度が、濃度0から3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が減少し、特に該濃度が1%のときはほとんど菌が死滅した。そして、ブレビス菌溶液各濃度試料について、培養開始から6時間後と、24時間ごとの生菌数を比較したところ、濃度0、0.05及び0.3%でわずかに増加している以外は、時間が経つにつれて、更に生菌数が減少するという結果になった。
また、動物性乳酸菌溶液各濃度試料の生菌数について、図1(b)に示す。ブレビス菌溶液を使用したときと同様に、動物性乳酸菌溶液未使用、即ちう蝕原細菌(S.mutans)のみ培養したものを濃度0とし、以降濃度の低い順にグラフを記したところ、培養開始から6時間後においては、動物性乳酸菌溶液試料の濃度が、濃度0から3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が減少した。一方、培養開始から24時間後においては、動物性乳酸菌溶液の濃度が、濃度0から3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が減少したのに対し、該濃度が、0.5〜3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌数が増加した。そして、動物性乳酸菌溶液各濃度試料について、培養開始から6時間後と、24時間ごとの生菌数を比較したところ、濃度0〜0.5%では時間が経つにつれて生菌数が減少しているのに対し、濃度が1%以上になると、時間が経つにつれて、むしろ生菌数が増加するという結果になった。
以上のことから、ブレビス菌溶液及び動物性乳酸菌溶液をそれぞれ用いた場合、培養開始後6時間では、両方とも生菌数が減少傾向にあったが、菌がほとんど死滅するまでには至らなかった。また、培養開始後24時間では、ブレビス菌溶液を使用した場合は、該溶液の濃度が高ければ高いほど滅菌傾向を示したが、動物性乳酸菌溶液を使用した場合には、生菌数は減少しても、滅菌とまでは至らず、むしろ動物性乳酸菌溶液の濃度が高い場合、むしろ時間が経つにつれて生菌数が増加するという結果になった。故に少なくともう蝕原細菌(S.mutans)に対する殺菌(抗菌)作用をブレビス菌が有しており、ブレビス菌の濃度が高いほど、更によい殺菌作用を有することが分かった。
[実施例5]う蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種又は3種混合溶液の殺菌(抗菌)効果
ブレビス菌溶液に関して、培養開始6時間後及び24時間後の生菌数が共に50×10個以下であり、且つ培養開始24時間後に更に生菌数が減少した0.5%濃度ブレビス菌溶液をベースに、ブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種又は3種混合溶液のう蝕原細菌(S.mutans)に対する殺菌(抗菌)効果を検討した。試料としては、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみ、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度キトサン溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度キトサン溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度パパイア溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液+0.3%濃度キトサン溶液の3種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液+0.5%濃度キトサン溶液の3種混合液の計7種を使用した。各濃度のキトサン及びパパイア溶液は、実施例2で調製したものを使用する。なお、0.5%濃度ブレビス菌溶液、0.3又は0.5%濃度キトサン溶液、0.3又は0.5%濃度パパイア溶液についての量は、BHI液体培地30mLに対していずれも100μLとし、更に各試料(0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合は実施例4にて調製しているので割愛)に対し、100μLのう蝕原細菌溶液(実施例3にて調製)を加え、上記実施例4同様の培養条件で培養を行い、培養開始から6時間後と24時間後に各濃度の試料を採取して、生菌率とpH値測定を行った。この場合のpH値測定についてもまた、後述する。ここで言う「生菌率」とは、う蝕原細菌(S.mutans)の生菌率を言う。
図2は、該7種の試料に関する生菌率(%)を示すグラフ、即ちう蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌と他成分(キトサン及び/又はパパイア)配合による抗菌効果を示すグラフである。ここで、生菌率においては、実施例4に示した生菌数測定の場合の条件と同様に、各濃度の試料を、PBS(リン酸緩衝液。pH7.5、ダルベッコ社製)を用いて、10倍階段希釈後、それぞれMitis salivalis(メティス・サルヴァリス)寒天培地に100μL塗抹し、37℃、4日間で嫌気培養後の発育コロニー数を算出することにより生菌数とし、各試料の生菌数について、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみを使用した場合の培養開始後6時間及び24時間後の生菌数を生菌率100%(図2参照)として、それ以外の各試料について生菌率を算出した。ここで、図2中で、例えば“ブレビス0.5(control)”とは、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合を意味し、“ブレビス0.5+キトサン0.3”とは、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度キトサン溶液の2種混合液の場合を意味し、これらの記載に倣って、これら以外の記載も同様の意味合いのものである。
図2においては、キトサン溶液のみを添加した場合は、培養開始6時間後においては、キトサン溶液の濃度が低ければ(図2“ブレビス0.5+キトサン0.3”参照)、生菌率が減少、即ち生菌数も低く、キトサン溶液の濃度が高いと生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて増加した。培養開始24時間後においては、いずれの濃度においても生菌率が50%以下であり、且つキトサン溶液の濃度が高いほど生菌率が減少した。更に各濃度のキトサン溶液における培養開始6時間後の生菌率よりも更に減少した。
次に、パパイア溶液のみを添加した場合は、培養開始6時間後においては、パパイア溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて増加した。しかしながら、培養開始24時間後においては、いずれの濃度においても生菌率が50%以下であり、且つパパイア溶液の濃度が高いほど生菌率が減少した。更に各濃度のパパイア溶液における培養開始6時間後の生菌率よりも更に減少した。
次に、ブレビス菌及びパパイア溶液の濃度を0.5%に固定し、キトサン溶液の濃度を変化させた場合、培養開始6時間後においては、キトサン溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて増加し、更にキトサン濃度が高い場合の生菌率が、該濃度が低い場合に比べて低い。培養開始24時間後においては、キトサン溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べてより減少し、更にキトサン濃度が高ければ、生菌率が逆に増加するという結果になった。
[実施例6]う蝕原細菌(S.mutans)に対するブレビス菌のみ並びにブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種若しくは3種混合溶液による殺菌に伴うpH値の変化
実施例6にて調製した7種の試料について、生菌率(生菌数)測定と並行して、各試料のpH値の測定を行った。
本実施例におけるpH値の測定は、各試料の培養開始6時間及び24時間後に、pH測定器(LAQUA,HORIBA製)により測定した。図3に各試料についてのpH値の経時変化を示す。結果としては、各試料とも種類や濃度などに依存せず、培養開始時及び培養開始6時間後までは、ほぼ中性(pH7)を示し、培養開始24時間後にはpHが、約5(弱酸性)になった。このことから、生菌数が少なくなることで、pH値に変化が現れたと思われる。
以上のことから、少なくともブレビス菌は、う蝕原細菌(S.mutans)に対する必須の抗菌構成要素であり、更には、本実施例の結果と実施例5の結果より、ブレビス菌にプラスして、キトサン及び/又はパパイアを添加すると、う蝕原細菌(S.mutans)に対するより良い殺菌効果を有することが見出された。
[実施例7]歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌、動物性乳酸菌の殺菌(抗菌)効果
実施例2で調製した各濃度(0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%)のブレビス菌溶液100μLに対し、それぞれの濃度のものに実施例3で調製した歯周病原細菌100μLを加え、ブレビス菌溶液各濃度の試料をそれぞれ30mLのBHI液体培地内にて、37℃で嫌気培養をした。そして、実験(培養)開始から、6時間後と24時間後に各濃度の試料を採取して、生菌率の算出及びpH値測定を行った。この場合のpH値測定については後述する。なお、ここで言う「生菌率」とは、歯周病原細菌(P.gingivalis)の生菌率を言う。
また、実施例2で調製した各濃度(0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%)の動物性乳酸菌溶液100μLに対し、それぞれの濃度のものに実施例3で調製した歯周病原細菌100μLを加え、ブレビス菌溶液を使用したときと同様の条件で培養を行い、培養開始から6時間後と24時間後に動物性乳酸菌溶液各濃度の試料を採取して、生菌率の算出のみを行った。
なお、生菌率の算出については、ブレビス菌溶液各濃度の試料及び動物性乳酸菌溶液各濃度の試料の場合共に、採取した各濃度の試料を、PBS(リン酸緩衝液。pH7.5、ダルベッコ社製)を用いて、10倍階段希釈後、それぞれBHI血液寒天培地に100μL塗抹し、37℃、4日間で嫌気培養後の発育コロニー数を算出することにより、生菌数を算出した。更に、対照として、ブレビス菌溶液及び動物性乳酸溶液未使用、即ち歯周病原細菌(P.gingivalis)のみ培養したものを濃度0、且つ培養開始6時間後及び24時間後それぞれの生菌数を、生菌率100%として、ブレビス菌溶液及び動物性乳酸溶液各濃度(0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%)の生菌率を算出した。
ブレビス菌溶液を使用したときの生菌率について、図4(a)に示す。まず、培養開始から6時間後においては、ブレビス菌溶液の濃度が0から0.1%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌率が減少したのに対し、該濃度が0.1〜0.5%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌率が増加し、該濃度が0.5%の時点で濃度0の場合と同じ生菌率100%となった。そして、該濃度が0.5%より高くなるにつれて、生菌率が減少し、該濃度が1%及び3%はほぼ生菌率が変わらなかった。
一方、培養開始から24時間後においては、ブレビス菌溶液の濃度が、濃度0から0.3%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌率が増加(>100%)したが、該濃度が0.5%のときは濃度0と同じく生菌率が100%となった。そして、該濃度が1%のときに生菌率が増加し、該濃度が3%のときには減少したが、いずれの濃度のときも生菌率が100%以上であった。そして、更にブレビス菌の濃度が0.5%のときを除き、培養開始から時間が経つにつれて、生菌率が増加するという結果になった。
また、動物性乳酸菌溶液を使用したときの生菌率について、図4(b)に示す。培養開始から6時間後においては、ブレビス菌溶液の濃度が、0.05%のときに一旦生菌率が減少したが、該濃度が0.05から0.5%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌率が増加し、該濃度0.5%を境に減少した。
一方、培養開始から24時間後においては、動物性乳酸菌溶液の濃度が濃度0から0.1%の間は、濃度が高くなるにつれて生菌率が増加したが、該濃度が0.3%のとき生菌率が一旦減少した。そして該濃度が0.5%のとき増加し、該濃度0.5%を境に、濃度が高くなるにつれて生菌率が減少した。
以上のことから、ブレビス菌溶液及び動物性乳酸菌溶液をそれぞれ用いた場合、培養開始後6時間及び24時間後では、両方とも生菌率に変化があったが、菌がほとんど死滅するまでには至らなかった。しかしながら、この生菌率の変化により、歯周病原細菌(P.gingivalis)に対してもまた、ブレビス菌が少なくとも抗菌作用を有することが示唆されることとなった。
[実施例8]歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種又は3種混合溶液の殺菌(抗菌)効果
ブレビス菌溶液に関して、培養開始6時間後及び24時間後の生菌率が共に100%であった0.5%濃度ブレビス菌溶液をベースに、歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種又は3種混合溶液の殺菌(抗菌)効果を検討した。試料としては、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみ、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度キトサン溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度キトサン溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度パパイア溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液の2種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液+0.3%濃度キトサン溶液の3種混合液、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.5%濃度パパイア溶液+0.5%濃度キトサン溶液の3種混合液の計7種を使用した。各濃度のキトサン及びパパイア溶液は、実施例2で調製したものを使用する。なお、0.5%濃度ブレビス菌溶液、0.3又は0.5%濃度キトサン溶液、0.3又は0.5%濃度パパイア溶液についての量は、BHI液体培地30mLに対していずれも100μLとし、更に各試料(0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合は実施例4にて調製しているので割愛)に対し、100μLの歯周病原細菌溶液(実施例3にて調製)を加え、上記実施例7同様の培養条件で培養を行い、培養開始から6時間後と24時間後に各濃度の試料を採取して、生菌率とpH値測定を行った。この場合のpH値測定についてもまた、後述する。なお、この場合における「生菌率」もまた、歯周病原細菌(P.gingivalis)の生菌率を言う。
図5は、該7種の試料に関する生菌率(%)を示すグラフ、即ち歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌と他成分(キトサン及び/又はパパイア)配合による抗菌効果を示すグラフである。ここで、生菌率においては、実施例7に示した生菌率の算出の場合の条件と同様に、各濃度の試料を、PBS(リン酸緩衝液。pH7.5、ダルベッコ社製)を用いて、10倍階段希釈後、それぞれBHI血液寒天培地に100μL塗抹し、37℃、4日間で嫌気培養後の発育コロニー数を算出することにより生菌数とし、各試料の生菌数について、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみを使用した場合の培養開始後6時間及び24時間後の生菌数を生菌率100%(図5参照)として、それ以外の各試料について生菌率を算出した。ここで、図5中で、例えば“ブレビス0.5(control)”とは、0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合を意味し、“ブレビス0.5+キトサン0.3”とは、0.5%濃度ブレビス菌溶液+0.3%濃度キトサン溶液の2種混合液の場合を意味し、これらの記載に倣って、これら以外の記載も同様の意味合いのものである。
図5において、キトサン溶液のみを添加した場合、培養開始6時間後においては、キトサン溶液の濃度が0.3%及び0.5%のときは共に、生菌率は高いが、キトサン溶液濃度が高ければ、該濃度が低いときに比べて生菌率を抑えることが分かった。培養開始24時間後においては、キトサン溶液の濃度に依らず、生菌率が100%以下に減少し、各濃度のキトサン溶液における培養開始6時間後の生菌率よりも更に下がった。
次に、パパイア溶液のみを添加した場合は、培養開始6時間後においては、パパイア溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて増加した。培養開始24時間後においては、パパイア溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて減少し、各濃度のパパイア溶液における培養開始6時間後の生菌率よりも更に下がった。
次に、ブレビス菌及びパパイア溶液の濃度を0.5%に固定し、キトサン溶液の濃度を変化させた場合、培養開始6時間後においては、キトサン溶液の濃度が0.3%のときは、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べて減少したが、更にキトサン濃度が0.5%のときは、逆に増加している。培養開始24時間後においては、キトサン溶液の濃度に依らず、生菌率が0.5%濃度ブレビス菌溶液のみの場合と比べてより減少するという結果になった。
[実施例9]歯周病原細菌(P.gingivalis)に対するブレビス菌のみ並びにブレビス菌、キトサン及びパパイアの2種若しくは3種混合溶液による抗菌に伴うpH値の変化
実施例8にて調製した7種の試料について、生菌率測定と並行して、各試料のpH値の測定を行った。
本実施例におけるpH値の測定は、実施例6と同様の条件及び方法により測定した。図6に各試料についてのpH値の経時変化を示す。結果としては、各試料とも種類や濃度などに依存せず、培養開始時及び培養開始6時間後までは、ほぼ中性(pH7)を示し、培養開始24時間後にはpHが約6.8(弱酸性)となった。このことから、pH値が弱酸性領域になったことで、生菌数(生菌率)の変化(減少)と何かしらの関連性があるものと思われる。
以上のことから、ブレビス菌は、う蝕原細菌(S.mutans)に対する殺菌(抗菌)活性ほど強くはないものの、歯周病原細菌(P.gingivalis)に対してもまた少なからず抗菌作用を示すことが分かった。更には、本実施例の結果と実施例8の結果より、ブレビス菌にプラスして、キトサン及び/又はパパイアを添加すると、歯周病原細菌(P.gingivalis)に対してもより良い抗菌効果を有することが見出された。
[実施例10]口腔用組成物の作製
上記実施例4乃至9の知見を基に、ブレビス菌(ラクトバチルス・ブレビス菌(菌株BP−4693))、キトサン及びパパイア(エキスタイプ)に加え、種々の添加剤を加えて口腔用組成物を作成した。配合量については、次の表1に示すとおり、当該口腔用組成物の全量を100(重量%)としたときの割合である。なお、表1中では便宜上成分番号を付しているが、撹拌順などは適宜変更可能である。
ここで、製品に近い状態の当該口腔用組成物について、上記実施例4乃至9を参考にして、う蝕原細菌(S.mutans)及び歯周病原細菌(P.gingivalis)に対する抗菌(殺菌)活性を検討したところ、詳細条件や再現性等の検討の余地は未だにあるものの、製品に近い状態の前記組成物でもこれらの細菌に対して何らかの活性があることが分かった。
以上、本発明に係る口腔用組成物について、実施例を種々記載したが、この限りではなく、特許請求の範囲、上記実施形態に記載されている範囲を逸脱しなければ、種々の実施例が可能である。
上述の実施形態及び実施例にて、歯磨き剤を例に本発明に係る口腔用組成物について言及したが、本発明の口腔用組成物(特に請求項1乃至6のいずれか1項に係るもの)においては、体長の小さい粒度分布における最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を使用しているため、抗菌剤や感染症予防薬として応用することが可能である。

Claims (9)

  1. 粒度分布における最頻値が1.0μm以下である乳酸菌を有効成分として含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 前記口腔用組成物に対し、更にパパイアエキスが、0.005〜10重量%配合されて成る請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記口腔用組成物に対し、更にキトサンが、0.005〜10重量%配合されて成る請求項1に記載の口腔用組成物。
  4. 前記口腔用組成物に対し、更にパパイアエキス及びキトサンが同時に、それぞれ0.005〜10重量%配合されて成る請求項1に記載の口腔用組成物。
  5. 前記乳酸菌は、ラクトバチルス属細菌類のうち少なくとも1つから選択される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  6. 前記ラクトバチルス属細菌類が、死菌である請求項5に記載の口腔用組成物。
  7. 前記乳酸菌の菌株が、ラクトバチルス・ブレビス菌株 BP−4693である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  8. 前記乳酸菌は、前記口腔用組成物に対し、0.01〜1.0重量%含有して成る請求項1乃至7のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  9. 剤型が練り歯磨き剤、液状歯磨き剤、粉末状歯磨き剤、洗口剤、フィルム剤、又はうがい薬から選択される請求項1乃至8のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
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