JP2014166678A - 研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】研磨面を有した研磨テーブルと、基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置とを備えた研磨装置であって、基板保持装置は、基板に当接して基板保持面を構成する弾性膜と、弾性膜の上方に位置するキャリアと、弾性膜とキャリアとの間に形成された圧力室と、圧力室に連通する第一の流路とを備え、第一の流路は、研磨装置が設置された雰囲気とは隔離された気体源にのみ接続されている。
【選択図】図14
Description
そこで、本発明者らは、圧力室を形成するメンブレン(弾性膜)の温度を非接触型の赤外放射温度計で測定し、メンブレンの温度から研磨中の基板の温度を推定することを試みたものである。そして、複数種のメンブレンについて基板保持装置(トップリング)に装着してメンブレンにより保持された基板の加熱と冷却を行いながらメンブレンの温度を赤外放射温度計と熱電対で測定する実験を繰り返し行い、両測定値の関係を調べたところ、ある種のメンブレンは赤外放射温度計によるメンブレン温度測定値と熱電対によるメンブレン温度測定値とが概略一致していたが、他のメンブレンはそれらの間に乖離が見られた(後述する)。
本発明者らは、メンブレン内が結露する原因を究明するために、種々の実験を行うとともに実験結果の解析を進めた結果、以下の知見を得たものである。
基板を研磨パッドに押圧し研磨する際に、加工熱によりメンブレンと圧力室内の気体が熱せられ温度が上昇する。基板の研磨後、基板は基板保持面より離脱され、その後、基板保持面の洗浄工程などが行われ、メンブレンと圧力室内の気体が冷却される。すなわち、メンブレンおよび圧力室内の気体は温度上昇・下降を繰り返すこととなる。一方、圧力室内に気体を供給する流路には、通常、圧力制御装置、大気開放弁、真空源等が接続されている。加圧流体としてはN2などの不活性ガスや水分を除去した乾燥空気が通常用いられるために結露の原因とはならない。しかしながら、基板を基板保持装置に吸着保持する際には圧力室内を真空状態として吸着保持する。その後、研磨開始時や基板の基板保持装置からの離脱時には圧力室を大気開放することにより真空状態を解除する。圧力室に連通する流路が真空状態から大気開放状態に切り替えられる際に研磨装置が設置されている雰囲気の空気が流路に侵入する。この大気開放動作により圧力室内に水分を含んだ空気が侵入していくこととなり、上述の圧力室内の気体の温度上昇・下降を繰り返す状態によりメンブレン内が結露することとなる。メンブレン内が結露しメンブレン上面側に水滴が発生すると、その部分から放射される赤外線量が水滴がない場合と比較して変化してしまうために赤外放射温度計で精度良くメンブレン温度を測定できなくなることを究明した。また、結露した水滴の量が増えると圧力室内に水が溜まり基板へ加わる圧力が変化してしまい、安定した研磨が出来なくなることも見出した。
本発明によれば、圧力室を真空状態から大気圧に増圧する際に、研磨装置が設置された雰囲気とは隔離された気体源から気体を圧力室に供給することができる。そのため、圧力室内に水分を含んだ空気が侵入する恐れがなく、したがって、圧力室内の弾性膜が結露することがない。
本発明によれば、トップリング洗浄等に使用される純水により弾性膜が冷やされていても、圧力室を真空状態から大気圧に増圧する際に、大気圧下での露点温度が20℃以下の気体のみを圧力室に供給するため、圧力室内の弾性膜が結露することがない。
本発明の好ましい態様は、前記乾燥気体は不活性気体である。
本発明の好ましい態様は、前記乾燥気体はN2である。
本発明の好ましい態様は、前記容器に供給される乾燥気体は大気圧下での露点温度が20℃以下の気体である。
本発明の好ましい態様は、前記容器に供給される乾燥気体はN2である。
(1)研磨中に基板の温度が上昇すると研磨パッドの剛性が低下し、研磨平坦化特性が悪化することがある。これは、研磨パッドの剛性低下により基板上のパターン面凹凸のうち凹部も研磨されてしまい、最終的な段差解消が十分になされなくなってしまうからである。ここに示す研磨装置によれば、基板の温度を精度良く推定し、基板温度が一定温度以上になった場合には研磨条件を変更するなどして温度上昇を抑制することが可能となる。
(2)研磨スラリーは基板表面に化学変化を起こさせるために、反応温度は非常に重要なパラメータである。ここに示す研磨装置によれば、基板温度の高精度な推定が可能となるために、様々なプロセスで研磨スラリーの特性に合った研磨温度領域で研磨を行うことが可能となる。例えば、研磨温度が一定温度以上で研磨速度が低下してしまうプロセスにおいては、基板温度を高精度で推定し、一定温度以上にならないように研磨条件を変更することなどを行う。逆に、研磨温度が一定温度以下では研磨速度が低下してしまう場合には、一定温度以下にならないように研磨条件を変更することなどを行う。また、研磨速度以外にも研磨基板上の欠陥(基板上の異物、スクラッチなど)、段差解消性能、研磨安定性などに研磨温度依存性が見られるプロセスにおいては、これらに対する影響を考慮して研磨温度の制御を行うことが可能である。
(3)ここに示す研磨装置によれば、基板の温度を高精度に推定することが可能となるため、基板面内の温度分布を精度良く知ることが出来る。そして、基板面内の温度分布が均一になるように制御することにより、基板面内での研磨特性を均一に制御したり、逆に基板面内で任意の温度分布を持たせるように制御することも可能である。基板面内で温度分布をつけるように制御することは、例えば研磨前の基板の膜厚分布は基板面内で一定ではないために、研磨後の基板の膜厚分布を一定とするために、意図的に研磨中の基板面内の温度分布をつけること等に利用することが出来る。
(1)メンブレン温度を推定することにより間接的に「上記基板温度推定の効果」を得ることが出来る。
(2)メンブレンはメンブレン自身の温度により熱膨張する。メンブレンの外周側にはリテーナリングが存在するため、メンブレンの熱膨張が大きくなると熱膨張したメンブレン外側面とリテーナリング内側面が接触し、メンブレン外側面が拘束されることとなる。これにより、メンブレンにしわが寄ったり、メンブレンが変形してしまい、基板への加圧が妨げられたりする。本発明によれば、メンブレンの温度が把握できるためメンブレンの熱膨張量を知ることができ、リテーナリングと接触が起こらない温度にメンブレン温度を抑制する制御も可能となる。
(3)メンブレンの温度が上昇するとメンブレンの硬度が低下し(柔らかくなる)、特に基板外周部で基板に加わる圧力が変化する。通常は、メンブレン外周部を膨らませ基板を押圧している。メンブレン硬度が低下するとメンブレンを膨らませるために必要となるゴムの張力が低下し、ゴム張力によるエアーバッグ圧力(メンブレンに加える圧力)の損失が減少するために、結果として基板にはより高い圧力が加わることとなる。本発明によれば、メンブレンの温度把握・制御が可能になるためメンブレン硬度を一定範囲内に維持することができ、基板への押圧力を所望の一定の値に維持することが可能となる。また、メンブレン温度に基づき、基板の押圧力が一定になるようにエアーバッグ圧力を制御することも可能である。すなわち、メンブレン温度が上昇した場合、メンブレンが柔らかくなるため、その分エアーバッグ圧力を減少させる。
研磨テーブル100は、テーブル軸100aを介してその下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、そのテーブル軸100a周りに回転可能になっている。研磨テーブル100の上面には研磨パッド101が貼付されており、研磨パッド101の表面101aが半導体ウエハWを研磨する研磨面を構成している。研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル102が設置されており、この研磨液供給ノズル102によって研磨テーブル100上の研磨パッド101上に研磨液(研磨スラリ)Qが供給されるようになっている。
トップリング1は、トップリングシャフト111に接続されており、このトップリングシャフト111は、上下動機構124によりトップリングヘッド110に対して上下動するようになっている。このトップリングシャフト111の上下動により、トップリングヘッド110に対してトップリング1の全体を昇降させ位置決めするようになっている。なお、トップリングシャフト111の上端にはロータリージョイント25が取り付けられている。トップリングシャフト111およびトップリング1を上下動させる上下動機構124は、軸受126を介してトップリングシャフト111を回転可能に支持するブリッジ128と、ブリッジ128に取り付けられたボールねじ132と、支柱130により支持された支持台129と、支持台129上に設けられたACサーボモータ138とを備えている。サーボモータ138を支持する支持台129は、支柱130を介してトップリングヘッド110に固定されている。
図2に示すように、トップリング1は、半導体ウエハWを研磨面101aに対して押圧するトップリング本体(キャリアとも称する)2と、研磨面101aを直接押圧するリテーナリング3とから基本的に構成されている。トップリング本体(キャリア)2は概略円盤状の部材からなり、リテーナリング3はトップリング本体2の外周部に取り付けられている。トップリング本体2は、エンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成されている。トップリング本体2の下面には、半導体ウエハの裏面に当接する弾性膜(メンブレン)4が取り付けられている。弾性膜(メンブレン)4は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度および耐久性に優れたゴム材によって形成されている。弾性膜(メンブレン)4は、半導体ウエハ等の基板を保持する基板保持面を構成している。
トップリング1は基板受渡し装置から半導体ウエハWを受け取り真空吸着により保持する。半導体ウエハWを真空吸着により保持したトップリング1は、予め設定したトップリングの研磨時設定位置まで下降する。この研磨時設定位置では、リテーナリング3は研磨パッド101の表面(研磨面)101aに接地しているが、研磨前は、トップリング1で半導体ウエハWを吸着保持しているので、半導体ウエハWの下面(被研磨面)と研磨パッド101の表面(研磨面)101aとの間には、わずかな間隙(例えば、約1mm)がある。このとき、研磨テーブル100およびトップリング1は、ともに回転駆動されている。この状態で、半導体ウエハの裏面側にある弾性膜(メンブレン)4を膨らませ、半導体ウエハの下面(被研磨面)を研磨パッド101の表面(研磨面)に当接させ、研磨テーブル100とトップリング1とを相対運動させることにより、半導体ウエハの表面(被研磨面)が所定の状態(例えば、所定の膜厚)になるまで研磨する。研磨パッド101上でのウエハ処理工程の終了後、ウエハWをトップリング1に吸着し、トップリング1を上昇させ、基板搬送機構を構成する基板受渡し装置(プッシャ)へ移動させて、ウエハWの離脱(リリース)を行う。
図6(a)に示すように、メンブレン上面シボ加工無しの場合、加熱時および冷却時ともに赤外放射温度計測定値とメンブレン上面温度熱電対測定値とはオフセットしているため、プロットした結果はなだらかな曲線になる。また、図6(b)に示すように、メンブレン上面シボ加工有りの場合、加熱時および冷却時ともに赤外放射温度計測定値とメンブレン上面温度熱電対測定値とはオフセットしているため、プロットした結果はなだらかな曲線になるが、オフセットの度合が少ないため、プロットした結果は直線に近い曲線である。このように、シボ加工無しとシボ加工有りの場合のいずれの圧力室においても赤外放射温度計によるメンブレン温度測定値と熱電対によるメンブレン温度測定値はオフセットしているので、線形近似によりオフセットの影響を除去する。
即ち、
熱電対出力値(メンブレン温度推定値)=係数a×赤外放射温度計測定値+係数b ・・・・式(1)
の関係を満たすような係数a、係数bを求めることにより、単回帰分析によりメンブレンの温度を推定する。以下、この単回帰式によるメンブレン温度推定値を、赤外放射温度測定補正値と称する。
図7(a)より強制加熱時は熱電対測定による実際のメンブレン温度よりも赤外放射温度計によるメンブレン温度測定補正値が低く計測されていることが分かる。すなわち、強制加熱時はキャリアの温度上昇が遅れているので低温のキャリアから放射される赤外線がメンブレンで反射され赤外放射温度計に取り込まれるため、実際のメンブレン温度よりも低い測定補正値となっている。逆に強制冷却時には熱電対測定による実際のメンブレン温度よりも赤外放射温度計によるメンブレン温度測定補正値が高く計測されている。すなわち、強制冷却時はキャリアの温度降下が遅れているために高温のキャリアから放射される赤外線がメンブレンで反射され赤外放射温度計に取り込まれるため、実際のメンブレン温度よりも高い測定補正値となっている。
図7(b)ではメンブレン上面にシボ加工が施されているため、キャリアから放射される赤外線がメンブレン上面で乱反射することとなり、赤外放射温度計測定値に与える影響が小さくなり、強制加熱時および強制冷却時ともに、熱電対測定による実際のメンブレン温度と赤外放射温度計によるメンブレン温度測定補正値とが概略一致し、上面にシボ加工を施したメンブレンでは赤外放射温度計により比較的精度良くメンブレン温度を推定できることが確認できる。
(メンブレン温度推定値)=b0+b1×(赤外放射温度計測定補正値)+b2×(キャリア温度測定値) ・・・・・・式(2)
図8(a)および図8(b)に示すように、重回帰式を用いてメンブレン温度を推定した場合には非常に精度良く熱電対によるメンブレン温度実測値と一致させることが可能となった。このように算出した重回帰係数を予め研磨装置に記憶させておくことにより、研磨処理工程中のメンブレン温度を高精度に推定することが可能である。また、図8(b)はメンブレン上面にシボ加工が施された図7(b)のデータを用いて重回帰分析による推定値を算出した場合の結果であるが、図7(b)の場合よりも図8(b)の場合の方が高精度に熱電対によるメンブレン温度実測値と一致させることが出来る。すなわち、キャリア温度を考慮に入れた重回帰分析はシボ加工が施された領域においても有効である。
熱平衡の観点から、メンブレン温度はウエハ温度とキャリア温度両方の影響を受ける。強制加熱時には低いキャリア温度の影響を受けてメンブレン温度はウエハ温度よりも低い温度となっている。逆に強制冷却時には高いキャリア温度の影響を受けてメンブレン温度はウエハ温度よりも高い温度となっている。
(ウエハ温度推定値)=b0+b1×(メンブレン温度推定値)+b2×(キャリア温度測定値) ・・・・・・式(3)
図13に示すように、予めデータ取得、推定式の算出を行う。すなわち、図4の場合と同様に、熱電対51によりウエハ下面温度熱電対測定値を計測し、熱電対49によりメンブレン上面温度熱電対測定値を計測し、赤外放射温度計45により赤外放射温度計測定値を計測し、熱電対48によりキャリア温度測定値を計測する。そして、これらの測定値を用いて推定式の算出を行う。この場合、必要に応じて複数の圧力室で同様の推定式を算出する。赤外線放射温度計測定値を接触式熱電対の実測値と比較し、赤外放射温度計測定値の傾きとオフセットを補正する。次に、赤外放射温度測定補正値とキャリア温度測定値を用いた重回帰分析によりメンブレン温度推定式を算出する。そして、メンブレン温度推定値とキャリア温度測定値を用いた重回帰分析によりウエハ温度推定式を算出する。次に、算出したウエハ温度推定式を研磨装置に記憶させる。
実研磨時に、ウエハ研磨時に測定される赤外放射温度測定値とキャリア温度測定値を上記ウエハ温度推定式に代入し、研磨時のウエハ温度推定値を算出する。必要に応じて、算出された研磨時のウエハ温度推定値を用いて研磨条件の変更などを行う。
図14(a)は、図2のXIV部拡大図である。図14(a)に示すように、バルブV1−3は大気に連通可能になっている。圧力室(例えば、センター室5)に連通する流路が真空状態から大気開放状態に切り替えられる際にバルブV1−3から研磨装置が設置されている雰囲気の空気が流路に侵入し、圧力室が大気開放される。このとき、圧力室内に水分を含んだ空気が侵入していくこととなり、上述の圧力室内気体の温度上昇・下降を繰り返す状態によりメンブレン内が結露することとなる。他の圧力室(例えば、リプル室6)に対応するバルブV2−3等の場合も同様である。このように圧力室のメンブレン内が結露しメンブレン上面側に水滴が発生すると、その部分から放射される赤外線量が水滴がない場合と比較して変化してしまうために赤外放射温度計で精度良くメンブレン温度を測定できなくなる。また、結露した水滴の量が増えると圧力室内に水が溜まりウエハ(基板)へ加わる圧力が変化してしまい、安定した研磨が出来なくなってしまう。
図14(b)は、圧力室内に大気圧のN2を供給するための配管系統図である。図14(b)に示すように、バルブV1−3はレギュレータ又は圧力コントローラ55を介して加圧N2源56に接続されている。レギュレータ又は圧力コントローラ55は、加圧N2源56から供給される加圧N2を大気圧に減圧するようになっている。このように、圧力室に大気圧のN2を供給するために、レギュレータ(減圧弁)により減圧して大気圧のN2を供給しても良いし、圧力コントローラにより大気圧のN2を供給しても良い。逆に圧力室を加圧状態から大気圧へ減圧する場合には圧力室に連通するバルブV1−3を開き、レギュレータのリリーフ弁より加圧気体を排出し減圧するため、流路に水分を含んだ空気が侵入することはない。また大気圧のN2を貯留しておく容器を設け、この容器から圧力室にN2を供給することにより大気圧へ変更する際の応答性を高めることも可能である。本発明では、圧力室内に連通する流路が、研磨装置が設置された雰囲気とは隔離された気体源にのみ接続されており、即ち研磨装置が設置された雰囲気とは接続されないように構成されているため、空気中の水分が流路に侵入せず、圧力室内が結露することが防止される。
なお、図2に示されるような乾燥気体源に接続されない態様の場合も、赤外線温度計が設置された圧力室に連通する流路(図2の実施例では21,22,23,24、又は11,12,13,14)内に水分除去手段を設置することにより、各圧力室に露点温度が20℃以下の気体を供給するようにすることもできる。水分除去手段としては、シリカゲルや吸水性ポリマーなどの吸水性材質のものを流路内に設置し、メンブレン交換時などにこれらの吸水性の材質のものも同時に交換する。
その他に、圧力室内側の結露を防止するために、メンブレン自体を断熱性の高いメンブレンで構成したり、トップリング洗浄時に温かい水をかけるなどしてメンブレンの温度を下げないようにする方法も考えられる。
図16は、研磨スラリー(研磨液)を滴下する研磨液供給ノズルと研磨パッドとトップリングとの配置関係を示す模式的平面図である。図16に示すように、研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル102が設置されており、この研磨液供給ノズル102によって研磨テーブル100上の研磨パッド101の所定位置に研磨スラリーを滴下するようになっている。研磨液供給ノズル102の先端のノズル部とトップリング1とは近接して配置されている。
図22に示すトップリング1は、図3に示すトップリング1を更に詳細に示したものである。図22に示すように、トップリング1は、半導体ウエハを研磨面101a(図1参照)に対して押圧するトップリング本体2と、研磨面101aを直接押圧するリテーナリング3とから基本的に構成されている。トップリング本体2は、円盤状のトップリングフランジ41と、トップリングフランジ41の下面に取り付けられたトップリングスペーサ42と、トップリングスペーサ42の下面に取り付けられたキャリア43とを備えている。リテーナリング3は、トップリング本体2のトップリングフランジ41の外周部に取り付けられている。トップリングフランジ41は、ボルト308によりトップリングシャフト111に連結されている。また、トップリングスペーサ42は、ボルト(図示せず)を介してトップリングフランジ41に固定されており、キャリア43はボルト(図示せず)を介してトップリングスペーサ42に固定されている。トップリングフランジ41、トップリングスペーサ42、およびキャリア43から構成されるトップリング本体2は、エンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成されている。なお、トップリングフランジ41をSUS、アルミニウムなどの金属で形成してもよい。
リプルホルダ318は、メンブレン4のリプル314bをキャリア43の下面に押さえつけるようになっており、リプルホルダ319は、メンブレン4のリプル314aをキャリア43の下面に押さえつけるようになっている。メンブレン4のエッジ314cはリプルホルダ318でエッジホルダ316に押さえつけられている。
本実施形態におけるトップリング1においては、メンブレン4とキャリア43との間に形成される圧力室、すなわち、センター室5、リプル室6、アウター室7、およびエッジ室8に供給する流体の圧力、およびリテーナリング圧力室9へ供給する流体の圧力をそれぞれ独立に調整することができるようになっている。このような構造により、半導体ウエハを研磨パッド101に押圧する押圧力を半導体ウエハの部分ごとに調整でき、かつリテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を自在に調整できるようになっている。
2 トップリング本体
3 リテーナリング
4 弾性膜(メンブレン)
4a 隔壁
4h 孔
5 センター室
6 リプル室
7 アウター室
8 エッジ室
9 リテーナリング圧力室
11,12,13,14,15,21,22,23,24,26 流路
25 ロータリージョイント
30 圧力調整部
31 真空源
32 弾性膜(メンブレン)
33 シリンダ
35 気水分離槽
41 トップリングフランジ
42 トップリングスペーサ
43 キャリア
45 赤外放射温度計
46 冷接点温度センサユニット
47 データ受信ユニット
48,49,51 熱電対
50 研磨装置制御部
52 ウエハ加熱・冷却器
55 圧力コントローラ
56 加圧N2源
60−1,60−2 圧力コントローラ
61 圧力センサ
70 研磨パッド温調手段
80 ドレッサ
81 揺動軸
82 赤外放射温度計
85 Oリング
100 研磨テーブル
100a テーブル軸
101 研磨パッド
101a 表面(研磨面)
102 研磨液供給ノズル
110 トップリングヘッド
111 トップリングシャフト
112 回転筒
113 タイミングプーリ
114 トップリング用回転モータ
115 タイミングベルト
116 タイミングプーリ
117 トップリングヘッドシャフト
124 上下動機構
126 軸受
128 ブリッジ
129 支持台
130 支柱
131 真空源
132 ボールねじ
132a ねじ軸
132b ナット
138 サーボモータ
300 上部材
306 下部材
308 ボルト
314a,314b リプル
314c エッジ
314e 側壁
316 エッジホルダ
318,319 リプルホルダ
320 ストッパ
400 シリンダ
402 保持部材
404 メンブレン
406 ピストン
408 リング部材
F1〜F5 流量センサ
R1〜R5 圧力レギュレータ
P1〜P5 圧力センサ
V1−1〜V1−3、V2−1〜V2−3,V3−1〜V3−3,V4−1〜V4−3,V5−1〜V5−3 バルブ
Claims (8)
- 研磨面を有した研磨テーブルと、基板を保持して前記研磨面に押圧する基板保持装置とを備えた研磨装置であって、
前記基板保持装置は、基板に当接して基板保持面を構成する弾性膜と、前記弾性膜の上方に位置するキャリアと、前記弾性膜と前記キャリアとの間に形成された圧力室と、前記圧力室に連通する第一の流路とを備え、
前記第一の流路は、研磨装置が設置された雰囲気とは隔離された気体源にのみ接続されていることを特徴とする研磨装置。 - 研磨面を有した研磨テーブルと、基板を保持して前記研磨面に押圧する基板保持装置とを備えた研磨装置であって、
前記基板保持装置は、基板に当接して基板保持面を構成する弾性膜と、前記弾性膜の上方に位置するキャリアと、前記弾性膜と前記キャリアとの間に形成された圧力室と、前記圧力室に連通する第一の流路とを備え、
前記圧力室には乾燥気体のみが供給されることを特徴とする研磨装置。 - 前記乾燥気体は大気圧下での露点温度が20℃以下の気体であることを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
- 前記乾燥気体は不活性気体であることを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
- 前記乾燥気体はN2であることを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
- 研磨面を有した研磨テーブルと、基板を保持して前記研磨面に押圧する基板保持装置と、乾燥気体が供給される容器とを備えた研磨装置であって、
前記基板保持装置は、基板に当接して基板保持面を構成する弾性膜と、前記弾性膜の上方に位置するキャリアと、前記弾性膜と前記キャリアとの間に形成された圧力室と、前記圧力室に連通する第一の流路とを備え、
前記第一の流路は、前記容器と連通していることを特徴とする研磨装置。 - 前記乾燥気体は大気圧下での露点温度が20℃以下の気体であることを特徴とする請求項6に記載の研磨装置。
- 前記乾燥気体はN2であることを特徴とする請求項6に記載の研磨装置。
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