JP2014166269A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便に計測位置を特定した上で、非侵襲に血液の流動性を計測できる。
【解決手段】画像処理装置は、眼部に関する画像を取得し、取得した画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝に関する情報に基づいて複数の血管枝から計測対象を決定し、決定された計測対象における血球列の大きさを計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は眼科診療に用いられる画像処理装置及び画像処理方法に関する。
生活習慣病や失明原因の上位を占める疾病の早期診療を目的として、眼部の検査が広く行われている。共焦点レーザー顕微鏡の原理を利用した画像処理装置である走査型レーザー検眼鏡(SLO;Scanning Laser Ophthalmoscope)は、測定光であるレーザーを眼底に対してラスター走査し、その戻り光の強度から平面画像を高分解能かつ高速に得る装置である。以下、このような平面画像を撮像する装置をSLO装置、該平面画像をSLO画像と記す。
近年、SLO装置において測定光のビーム径を大きくすることにより、横分解能を向上させた網膜のSLO画像を取得することが可能になってきた。しかし、測定光のビーム径の大径化に伴い、網膜のSLO画像の取得において、被検眼の収差によるSLO画像のS/N比及び分解能の低下が問題になってきた。
上記問題を解決するために、被検眼の収差を波面センサでリアルタイムに測定し、被検眼にて発生する測定光やその戻り光の収差を波面補正デバイスで補正する補償光学系を有する補償光学SLO装置が開発され、高横分解能なSLO画像の取得を可能にしている。
このような高横分解能なSLO画像は動画像として取得することができ、たとえば血流動態を非侵襲に観察するために、各フレームから網膜血管を抽出した上で毛細血管における血球の移動速度などが計測される。また、SLO画像を用いて視機能との関連を評価するために視細胞Pを検出した上で視細胞Pの密度分布や配列の計測が行われている。図6(b)に高横分解能なSLO画像の例を示す。視細胞Pや毛細血管の位置に対応した低輝度領域Q、白血球の位置に対応した高輝度領域Wが観察できる。
上記SLO画像において、視細胞Pを観察したり視細胞Pの分布を計測したりする場合にはフォーカス位置を網膜外層(図6(a)のB5)付近に設定して図6(b)のようなSLO画像を撮影する。一方、網膜内層(図6(a)のB2からB4)には網膜血管や分岐した毛細血管が走行している。血管内に存在する血液の45%が血球成分であり、そのうち約96%を赤血球、約3%を白血球が占める。赤血球は直径約8μm、白血球のうち最も多く含まれる好中球の大きさは12〜15μmである。
図6(c)に示すように毛細血管内を白血球Wが移動する場合、後方を流れる小さな赤血球が前方の大きな白血球を追い抜くことができないために白血球の後方で停滞し凝集(以下、赤血球列と呼ぶ)する。このような赤血球列の大きさは血管分岐の通過直後(図6(c))が最も小さく、次の血管分岐に近づくに従って次第に大きくなっていく(図6(d)及び(e))。ただし、このような凝集は生理的に生じるものであり、前方に白血球が存在しなくなれば各赤血球は再び分離して個別に移動する。視細胞にフォーカス位置を設定して高横分解能なSLO画像を取得した場合には、赤血球列は図6(f)に示すように、高輝度な白血球領域Wの後方に低輝度領域(dark tail)として描出される。
一方、糖尿病のような疾患では図6(g)に示すように白血球の有無に関わらず赤血球同士が病的に凝集し、赤血球列を形成している。毛細血管において、赤血球列は白血球の後方を含めて様々な位置に存在する。赤血球同士が恒常的に凝集しているため、白血球後方の赤血球列の長さは血管分岐間を移動する間にほとんど変化しない。従って、高横分解能なSLO動画像から白血球後方の赤血球列の大きさの変化を算出することで血液の流動性(血液がさらさらしている度合)を非侵襲に計測できる。
ただし、これまで血液の流動性を計測する場合には解析対象とする毛細血管を手動で選択するため煩雑であるという問題があった。また、血液の流動性に関する計測値を部位ごとに比較することができないという問題があった。そこで、
(i) 眼部の血液の流動性を計測するために解析対象の血管を自動選択する
(ii)眼部の血液の流動性の分布を表示する
技術が必要となる。
これまで、血液の流動性を非侵襲に計測する技術として、補償光学SLO動画像の毛細血管枝領域において時空間画像を生成し、該時空間画像上での赤血球列の長さの変化の程度を計測する技術が、非特許文献1に開示されている。
宇治彰人 他:"補償光学適用走査レーザー検眼鏡を用いた糖尿病網膜症におけるdark tailの観察",第66回日本臨床眼科学会抄録集,p.27(2012)
しかしながら、上記技術では、血球列の長さの計測位置である毛細血管枝の位置を手動で特定しており、傍中心窩に数多く存在する毛細血管網の中から計測対象となりうる毛細血管枝を特定するのが煩雑であるという問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、血球列の大きさを計測することで、血液の流動性を簡便かつ非侵襲に計測することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に一態様に係る画像処置装置は、以下の構成を有する。すなわち、
眼部に関する画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝に関する情報を取得する情報取得手段と、
前記取得された情報に基づいて、前記複数の血管枝から計測対象を決定する決定手段と、
前記決定された計測対象における血球列の大きさを計測する計測手段と、を有する。
本発明によれば、簡便に計測位置を特定した上で、非侵襲に血液の流動性を計測できる。
実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示すブロック図。 実施形態に係る画像処理装置を含むシステムの構成例を示すブロック図。 実施形態に係るSLO像撮像装置の全体の構成について説明する図。 実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図。 実施形態に係る画像処理装置が実行する処理のフローチャート。 実施形態で取得される画像及び血球動態を説明する図。 実施形態の画像処理内容を説明する図。 実施形態に係る計測位置決定処理の詳細を示すフローチャート。 実施形態に係る計測処理の詳細を示すフローチャート。 計測された値に関する表示内容を説明する図。
以下、添付図面に従って本発明に係る画像処理装置及び方法の好ましい実施形態について詳説する。ただし本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る画像処理装置は、血球列の大きさの計測に適した血管枝を自動決定した上で、該血管枝内(分岐間)を血球列が移動する際に生じる血球列の大きさの変化を計測して該計測値の分布を表示するよう構成したものである。
具体的には、画像処理装置は、SLO画像Diから血管抽出を行い、血管画像を貼り合わせることにより貼り合わせ画像を生成する。この貼り合わせ画像から検出された無血管領域の形状に基づいて傍中心窩領域を特定し、傍中心窩領域内で血管分岐位置の判定を行って血管枝候補を抽出する。該血管枝候補の形状や血管枝内の輝度変化に基づいて計測対象の血管枝を特定し、該特定された血管枝で生成した時空間画像上の血球列の軌跡の形状に基づいて血球列の大きさの変化を計測して該計測値をマップ表示する場合について説明する。
(全体構成)
図2は本実施形態に係る画像処理装置10を含むシステムの構成図である。画像処理装置10は、SLO像撮像装置20、データサーバ40、時相データ取得装置50と、光ファイバ、USBやIEEE1394等で構成されるローカル・エリア・ネットワーク(LAN)30を介して接続されている。なおこれらの機器との接続は、インターネット等の外部ネットワークを介して接続される構成であってもよいし、あるいは画像処理装置10がSLO像撮像装置20などに直接接続されている構成であってもよい。
SLO像撮像装置20はSLO画像Diを撮像する装置であり、前記SLO画像Diや撮影時に用いた固視標位置Fiの情報を画像処理装置10及びデータサーバ40へ送信する。
なお、SLO画像Diを異なる倍率で取得する場合にはDsiのように表す。すなわちsは倍率、iは撮影位置番号を示す変数であり、s=1,2,...,smax、i=1,2,...,imaxと表記する。sが大きいほど撮影倍率は大きくなる(画角が狭くなる)ものとする。
時相データ取得装置50は、自律的に変化する生体信号データを取得する装置であり、例えば脈波計もしくは心電計からなる。時相データ取得装置50は不図示の操作者による操作に応じ、上記SLO画像Diの取得と同時に時相データを取得する。ここで時相データは一方の軸に取得時刻t、他方の軸に脈波計が計測した脈波信号値を持つ点列として表現される。得られた時相データは、画像処理装置10、データサーバ40へ送信される。
データサーバ40は被検眼のSLO画像Di及び撮影時に用いた固視標位置Fi、時相データのような撮像条件データ、眼部の画像特徴、SLO画像Di間の位置合わせパラメータ値、血球列の大きさに関する計測値及び該計測値の正常値範囲データなどを保持する。眼部の画像特徴として、本実施形態では毛細血管Q、血球W、網膜血管に関する画像特徴を扱う。SLO画像Diや撮影時に用いた固視標位置FiはSLO像撮像装置20により出力される。時相データは時相データ取得装置50により出力される。また、眼部の画像特徴やSLO画像Di間の位置合わせパラメータ値、血球列の大きさに関する計測値は、画像処理装置10により出力される。また、データサーバ40は、画像処理装置10からの要求に応じ、SLO画像Di、固視標位置Fi、時相データ、眼部の画像特徴、位置合わせパラメータ値、計測値及び該計測値の正常値範囲データを画像処理装置10に送信する。
次に、図1を用いて本実施形態に係る画像処理装置10の機能構成を説明する。図1は画像処理装置10の機能構成を示すブロック図であり、画像処理装置10は画像取得部110、時相データ取得部120、記憶部130、画像処理部140、指示取得部150を有する。また、画像処理部140は位置合わせ部141、特定部142、計測位置決定部143、計測部144、表示制御部145を備える。各部の機能は、図5などのフローチャートを用いて後に詳述する。
図3を用いて補償光学SLO20(補償光学走査型レーザー検眼鏡(AO−SLO))の構成を説明する。補償光学SLO20は、SLD(Super Luminescent Diode)201、シャックハルトマン波面センサ206、補償光学系204、ビームスプリッタ(202、203)、X−Y走査ミラー205、フォーカスレンズ209、絞り210、光センサ211、画像形成部212、出力部213を有する。
光源であるSLD201から照射された光は眼底で反射され、一部が第二のビームスプリッタ203経由でシャックハルトマン波面センサ206へ、それ以外は第一のビームスプリッタ202経由で光センサ211へ入力される。シャックハルトマン波面センサ206は眼の収差を測定するためのデバイスであり、レンズアレイ207とCCD208を有する。入射光がレンズアレイ207を透過するとCCD208に輝点群が現れ、該投影された輝点の位置ずれに基づき波面収差が測定される。補償光学系204はシャックハルトマン波面センサ206で測定された波面収差に基づき、収差補正デバイス(可変形状ミラーもしくは空間光位相変調器)を駆動して収差を補正する。該収差補正された光はフォーカスレンズ209、絞り210を経由し光センサ211にて受光される。X−Y走査ミラー205を動かすことで眼底上の走査位置を制御でき、操作者が予め指定した撮影対象領域、時間(フレーム数/フレームレート)に応じたデータが取得される。該データを画像形成部212へ伝送し、走査速度のばらつきに起因する画像歪みの補正や、輝度値の補正を行って画像データ(動画像もしくは静止画像)を形成する。出力部213は画像形成部212が形成した画像データを出力する。眼底上の特定の深さ位置にフォーカスを合わせるためには、補償光学系204内の収差補正デバイスを用いた調整か、光学系内に不図示のフォーカス調整用レンズを設置し、該レンズを移動することによる調整かの少なくともいずれかを用いることができる。
次に、図4を用いて画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。図4において、301は中央演算処理装置(CPU)、302はメモリ(RAM)、303は制御メモリ(ROM)、304は外部記憶装置、305はモニタ、306はキーボード、307はマウス、308はインターフェースである。本実施形態に係る画像処理機能を実現するための制御プログラムや、この制御プログラムが実行される際に用いられるデータは、外部記憶装置304に記憶されている。これらの制御プログラムやデータは、CPU301による制御のもと、バス309を通じて適宜RAM302に取り込まれ、CPU301によって実行され、図1に示した機能構成の各部として機能する。
以下、図1に示した画像処理装置10を構成する各ブロックの機能について、図5のフローチャートに示す画像処理装置10の具体的な実行手順と関連付けて説明する。
<ステップS510>
眼部に関する画像を取得する画像取得手段の一例としての画像取得部110は、SLO像撮像装置20に対して、SLO画像Dsiおよび固視標位置Fsiの取得を要求する。本実施形態では、黄斑部の中心窩に固視標位置F1を設定して低倍率なSLO画像D1を取得し、中心窩及び傍中心窩領域に固視標位置F2iを設定して高倍率なSLO画像D2iを取得する。なお、撮影位置の設定方法はこれに限定されず、任意の位置に設定してよい。
また、時相データ取得部120は時相データ取得装置50に対し生体信号に関する時相データの取得を要求する。本実施形態では時相データ取得装置として脈波計を用い、被験者の耳垂(耳たぶ)から脈波データを取得する。時相データ取得装置50は該取得要求に応じて対応する時相データを取得し送信するので、時相データ取得部120は時相データ取得装置50からLAN30を介して脈波データを受信する。時相データ取得部120は受信した時相データを記憶部130に格納する。
ここで時相データ取得装置50が取得する時相データのある位相に合わせて画像取得部110がSLO画像Diを取得開始する場合と、上記SLO画像Diの取得要求後直ちに脈波データとSLO画像Diの取得を同時に開始する場合が考えられる。本実施形態ではSLO画像Diの取得要求後直ちに時相データとSLO画像Diの取得を開始する。
SLO像撮像装置20は該取得要求に応じてSLO画像D1、D2i、固視標位置F1、F2iを取得して送信するので、画像取得部110はSLO像撮像装置20からLAN30を介して該SLO画像D1、D2i及び固視標位置F1、F2iを受信する。画像取得部110は受信したSLO画像D1、D2i及び固視標位置F1、F2iを記憶部130に格納する。なお、本実施形態ではSLO画像D1、D2iはフレーム間位置合わせ済みの動画像とする。
<ステップS520>
位置合わせ部141は、SLO画像D1とSLO画像D2iとの位置合わせを行い、SLO画像D1上のSLO画像D2iの相対位置を求める。
SLO画像D2i間で重なり領域がある場合には、まず該重なり領域に関して画像間類似度を算出し、画像間類似度が最大となる位置にSLO画像D2i同士の位置を合わせる。
また、S510において3種類以上の異なる倍率のSLO画像が取得されている場合には、より低倍率なSLO画像から順に位置合わせを行う。例えばSLO画像D1とSLO画像D2i、SLO画像D3iが取得されている場合にはまずSLO画像D1とSLO画像D2iとの間で位置合わせを行い、次いでSLO画像D2iとSLO画像D3iとの間で位置合わせを行う。
なお、位置合わせ部141は記憶部130からSLO画像D2iの撮影時に用いた固視標位置F2iを取得し、SLO画像D1とSLO画像D2iとの位置合わせにおける位置合わせパラメータの探索初期点とする。また、画像間類似度や座標変換手法としては任意の公知の手法を用いることができ、本実施形態では画像間類似度として相関係数、座標変換手法としてAffine変換を用いて位置合わせを行う。
本ステップにより得られたSLO画像D1上のSLO画像D2iの相対位置の情報(位置合わせパラメータ)を用いて、SLO画像D2iの貼り合わせ画像が生成される。
<ステップS530>
特定部142において、SLO画像D2iから、網膜における血管領域の特定を行う。眼部に関する動画像における輝度値の経時変化に基づいて血管領域を特定する血管領域特定処理の一例として、本実施形態では、SLO画像D2iから血管領域を以下の手順で血球成分の移動範囲として特定する処理を用いる。
(a) フレーム間位置合わせ済み中間倍率画像D2iの隣接フレーム間で差分処理を行う(差分動画像を生成する)。
(b) (a)で生成した差分動画像の各x−y位置においてフレーム方向に関する輝度統計量(分散)を算出する。
(c) 前記差分動画像の各x−y位置において輝度分散が閾値Tv以上の領域を血球が移動した領域、すなわち血管領域として特定する。
なお血管領域を特定するための血管検出処理はこの方法に限定されるものではなく、任意の公知の方法を用いて良い。例えば、上記(a)において、差分ではなく隣接フレーム間の輝度値の除算処理を行ってもよい(除算動画像を生成する)。あるいは、SLO画像D1もしくはSLO画像D2iの特定のフレームに対し線状構造を強調するフィルタを適用して血管を検出してもよい。
なお、以下ではSLO画像D2iから血管領域を特定して得られる画像を血管画像V2iと表記する。また、S520で得られた位置合わせパラメータ値を用いて血管画像V2iの貼り合わせ画像が生成される。
<ステップS540>
計測位置決定部143は、血球列の大きさの変化を計測する対象となる血管枝を自動決定する。本ステップの処理については、図8に示すフローチャートを用いて後に詳しく説明する。なお、計測位置決定部143は、取得された画像(SLO画像)における複数の血管分岐を含む複数の血管枝に関する情報を取得する情報取得手段と、その取得された情報に基づいて複数の血管枝から計測対象を決定する決定手段の一例である。
<ステップS550>
計測対象における血球列の大きさを計測する計測手段の一例である計測部144は、S540で決定された血管枝における血球列の大きさの変化に関する値を計測する。本ステップの処理については、図9に示すフローチャートを用いて後に詳しく説明する。
<ステップS560>
表示制御手段の一例である表示制御部145は、S550において得られた血球列の大きさの変化に関する計測値、及び該計測値に基づいて生成された図をモニタ305上に表示する。
本実施形態では、表示制御部145がS540で決定された計測対象の各血管枝における血球列の大きさの変化に関する計測値を、図10(a)に示すように色づけしてマップ表示する(但し、図示ではモノクロ(グレースケール)となっている)。これにより、血球列の大きさの変化に関する計測値の分布を一覧して把握できる。なお、計測値の分布を表示する方法としてはカラー表示に限定されるものではなく、例えば濃度値として表示してもよいし、計測値を併記してもよい。
なお、計測値は計測対象の各血管枝における血球列の大きさの変化に関する値に限定されるものではない。例えば血球列の大きさの伸長率に関する正常値範囲の値に基づいて算出された正常値(統計値)との差異(たとえば偏差(Deviation))をマップ表示した表示形態で表示するようにしてもよい。
また、ユーザから指定された血管枝に関して、血球列の大きさの変化を示す表示形態として、横軸に血管枝上の位置(Pt)、縦軸に血球列の大きさ(Sz)をとり、正常値範囲(Rn)や異常値範囲(Ra)とともに血球列の大きさ(Mv)をプロットしたグラフ(図10(b))を表示する。これにより、血球列の長さの変化の程度が正常値範囲と比較して問題ないかどうかを確認できる。
さらに、表示制御部145は、S520において得られた位置合わせパラメータ値に基づき、図7(a)に示すようなSLO画像D11へのSLO画像D2iの重畳画像を生成し、表示する。ここで、時相データ(脈波のような生体信号に基づく周期データ)に基づいて各SLO画像D11及びD2iの再生タイミングを同期させて表示する。具体的には、表示制御部145が記憶部130より各SLO画像D11、D2iに対応する時相データを取得し、各々の時相データの極値を検出して拍動周期を算出する。次に、拍動周期が各SLO画像間で異なることに対応するために、該画像間における表示フレーム間隔の調整処理(フレーム補間処理)を行う。さらに、各動画像に対応する時相データの極値に対応するフレームの再生タイミングが一致するように各動画像の再生開始時刻を調整しつつ、拍動周期の整数回分のフレームを再生することで貼り合わせ動画表示を行う。
なお、フレーム間位置合わせ後の画像には画像端部に画素値が0の領域が生じて見にくくなる場合があるので、貼り合わせ表示時には全てのフレームを通して画素値が0より大きい画素のみ表示する。もし時相データが取得されていない場合には本ステップは省略し、再生時刻を調整せずに動画像として貼り合わせ表示してもよい。該貼り合わせ動画像によって血球列の動態を直観的に把握しながら、血球列の大きさの変化量に関するマップによって血球列の大きさの変化量に関する分布を定量的に把握できる。
なお、本実施形態に用い得る表示制御は上記に限定されるものではなく、血球列の大きさの計測値に基づく表示であれば任意の表示を行ってよい。
<ステップS570>
指示取得部150は、SLO画像D1、D2i、固視標位置F1、F2i、脈波の解析データ、位置合わせパラメータ値、血管画像V2i、計測対象位置、血球列の大きさに関する計測値をデータサーバ40へ保存するか否かの指示を外部から取得する。この指示は例えばキーボード306やマウス307を介して操作者により入力される。保存が指示された場合はS580へ、保存が指示されなかった場合はS590へと処理を進める。
<ステップS580>
画像処理部140は、検査日時、披検眼を同定する情報、SLO画像D1、D2iと固視標位置F1、F2i、脈波の解析データ、位置合わせパラメータ値、血管画像V2i、計測対象位置、血球列の大きさに関する計測値を関連付けてデータサーバ40へ送信する。
<ステップS590>
指示取得部150は画像処理装置10によるSLO画像D2iに関する処理を終了するか否かの指示を外部から取得する。この指示はキーボード306やマウス307を介して操作者により入力される。処理終了の指示を取得した場合は処理を終了する。一方、処理継続の指示を取得した場合にはS510に処理を戻し、次の披検眼に対する処理(または同一披検眼に対する再処理を)行う。
次に図8に示すフローチャートを参照しながら、S540で計測位置決定部143が実行する計測位置決定処理の詳細について説明する。
<ステップS810>
本実施形態では、計測位置決定部143は、計測対象の血管枝を特定するための関心領域を特定する関心領域特定処理を実行する。以下、関心領域特定処理の一例を説明する。計測位置決定部143は、S530で得られた血管領域に基づいて関心領域(ROI;Region Of Interest)を決定する。本実施形態では、以下で説明するように、傍中心窩に関するROIを設定する。具体的には、S530で得られた血管領域から無血管領域の境界を検出する。
網膜の中心窩付近には網膜血管の存在しない領域(無血管領域)が存在する(図7(b)中心部の黒色閉領域)。無血管領域境界の形状は個人差が大きく、網膜血管の初期病変は無血管領域境界の周囲に生じやすい。特に、無血管領域境界に属する毛細血管は最も早期に血管病変が生じる場所であり、無血管領域境界は観察及び解析の対象として重要である。なお、無血管領域境界における血管の太さは、周辺に比べて細いことが知られている。
本実施形態では、図7(b)で最も中心に位置する血管画像V2cにおいて該血管画像V2cの内接円に相当する可変形状モデル(同図点線部)を血管画像V2iの貼り合わせ画像上に配置する。変形が完了した該可変形状モデルの位置(図7(c)の点線部)を無血管領域境界とする。さらに無血管領域境界に対してユークリッド距離変換を行うことで得られる距離画像(境界からの距離値を画素値に持つ画像)を用いて無血管領域境界から外側に閾値Toの距離にある位置を決定する。閾値Toとしては任意の値が設定できるが、一般的に健常者で150[μm]程度に設定されることが多いため、本実施形態でもこの値を用いる。図7(c)に示すように、特定された内側境界及び外側境界の2つを用いて環状(ドーナツ型)の関心領域が決定される。
なお、本実施形態では無血管領域境界から閾値Toの距離にある環状領域を関心領域に設定したが、これに限定されるものではない。
例えば、無血管領域境界に属する毛細血管(図7(c)の点線部)のみを関心領域に設定してもよい。無血管領域境界に属する毛細血管は最も早期に血管病変が生じる場所であり、最も簡便に血球列の大きさの変化を計測できる関心領域である。
あるいは、関心領域である環状領域の太さを閾値Toで固定したが、これに限定されるものではない。例えば、糖尿病網膜症のような傍中心窩の網膜毛細血管に病変が生じる疾患では、疾患が進行するに従って毛細血管が閉塞し、無血管領域が大きくなる。また、無血管領域が大きくなると、無血管領域周辺のより広範囲に血管病変が生じている可能性がある。そこで、閾値Toに対して無血管領域の面積に比例する値を乗じた値を無血管領域境界からの距離として設定し、環状の関心領域を決定してもよい。
<ステップS820>
計測位置決定部143は、複数の血管から複数の血管分岐を特定する血管分岐特定処理を実行する。本実施形態では、血管分岐特定処理の一例として、S810で設定された関心領域内の血管領域から分岐位置(血管分岐)を検出する処理を行う。
本実施形態では、図6(c)〜(e)に示すような分岐間での血球列の大きさの変化を計測するため、血管分岐の位置を特定する必要がある。しかし実際には分岐に似ているものの血管同士が交差しているだけの場合もあることから、交差と区別した上で正しく分岐部を特定する必要がある。
具体的には、まず関心領域内の血管領域に対して細線化処理を行い、得られた2値画像の白画素(画素値が非0の画素)の連結性に基づいて分岐を判定する。本実施形態では、判定対象の白画素に隣接する画素のうち、3画素が白画素であれば分岐、4画素が白画素であれば交差と判定することによって図7(c)の丸印で示すような分岐位置を特定する。
<ステップS830>
計測位置決定部143は各血管画像V2iに対して、関心領域内にある血管のうち、S820で決定した分岐位置を両端に持つ領域を血管枝候補とする。次に、該血管枝候補のうち
i) 血管枝候補の長さが閾値Tl以上
ii)血管枝候補の径(太さ)が所定の範囲(閾値Tmin以上閾値Tmax未満)である
の条件を満たす血管枝候補を計測対象の血管枝として決定する。以上のように、隣り合う血管分岐とそれらの間の血管とを含む領域を1つの血管枝として複数の血管枝(血管枝候補)を特定する血管枝特定処理が実行され、血管枝候補に関する情報(長さ、径)に基づいて計測対象が決定される。
ここで、i)は、血球列の大きさが変化するには、血管枝の長さとして一定の距離が必要であることに対応している。例えば血球列の長さの変化をみる場合には、血球列の最終的な長さを考慮して、血管枝の長さは100μm以上であることが好ましい。また、ii)は、白血球が通過できる毛細血管径の小ささには限界があり、また、血管径が白血球の大きさよりも大きすぎると、赤血球が入射光をブロックして白血球の位置が特定できなくなるという制約に基づいている。例えば、赤血球の直径が約8μmであり、白血球のうち最も多く含まれる好中球の大きさが12〜15μmであることから、血管枝の血管径は約10μm〜約20μmであることが好ましい。なお、i)とii)のいずれか一方の条件を用いて計測対象の血管枝の選択を行ってもよい。こうして血管分岐に基づいて特定された複数の血管枝から、血管枝に関する情報の値(血管枝の長さまたは血管径)に基づいて計測対象が決定される。
なお、計測対象の血管枝の決定法はこれに限らない。上記血管枝に関する条件に加えて、特定された血管領域における経時的な輝度値に関する情報(特定された血管領域における経時的な輝度値の差もしくは分布)を用いてもよい。例えば、S530で算出した全フレームを通じた同一箇所における、
a)輝度値の分散値
もしくは
b)最大輝度値と最小輝度値との差分
が各々閾値Tv、閾値Ts以上となる血管枝を(計測対象血管枝を決定するための)追加の条件にしてもよい。これは多数の血管枝候補の中から白血球や血球列が通過する毛細血管枝を絞込むために設定する条件である。この条件は、白血球の通過時に最も高輝度、血球列の通過時に最も低輝度であるため白血球や血球列が通過する毛細血管では上記a)またはb)の値が大きくなることに対応している。
次に図9に示すフローチャートを参照しながら、S550で実行される計測処理の詳細について説明する。
<ステップS910>
計測部144は、計測対象として決定された血管枝において、図7(e)または図7(f)に示されるような時空間画像を生成する。この時空間画像は横軸に血管枝上の位置、縦軸に走査時刻を持ち、指定された血管枝に沿った(フレーム間位置合わせ済の)SLO画像の曲断面画像を生成することに相当する(図7(d))。なお、時空間画像の横軸は原点に近い方が上流側(Bu)、遠い方が下流側(Bd)となるように設定する。
時空間画像には白血球の移動を示す高輝度な線状成分と、そのすぐ後方に存在する赤血球列の移動を示す低輝度な線状線分とが含まれる。
<ステップS920>
計測部144は、計測対象における閾値以上の輝度値に基づいて白血球を特定した後、隣接する血球列を特定する血球列特定処理を行う。以下、S920で実行される本実施形態の血球列特定処理の一例について説明する。計測部144は、S910で生成された時空間画像から、計測対象の血球列を検出する。本実施形態では白血球の後方にある血球列を計測対象としているので、まず時空間画像から高輝度な白血球の移動軌跡を検出した上で、該高輝度軌跡の真下に存在する低輝度領域を検出して血球列とする。
具体的には、任意の公知な線強調フィルタを用いて線強調した上で、閾値Tt1で二値化することにより高輝度な白血球の軌跡を検出する。さらに、検出された高輝度な軌跡に接する低輝度領域を閾値Tt2で二値化することにより低輝度な血球列の軌跡を検出する。血球列の検出法は上記の方法に限定されるものではなく、任意の公知な画像処理手法を用いてよい。
次に、血球列形状の計測結果が心拍動による影響を受けるのを避けるために、検出された血球列軌跡のうち、時相データの特定の位相区間に対応する血球列軌跡のみを計測対象として選択する。ここで、計測部144はあらかじめ記憶部130より各SLO画像D2iに対応する時相データを取得し、各々の時相データの極値を検出しておくものとする。本実施形態では、時相データの立ち上がり部分を含まない位相区間に対応する血球列軌跡として、図7(e)や図7(f)の上から4番目の血球列が計測対象として選択される。
<ステップS930>
計測部144は、S920で検出・選択された血球列の移動軌跡の大きさの変化を計測する。本実施形態では、血球列の大きさとして血球列の血管中心軸方向に沿った長さ(時空間画像上では横方向の長さ)を計測し(図7(e)、図7(f)の矢印の長さ)、
(下流側の分岐近傍での血球列の大きさ―上流側の分岐近傍での血球列の大きさ)/(血管枝の長さ)・・・(1)
を血球列の伸長率として算出する。
なお、上記の赤血球列の大きさは次のような方法で計測してもよい。すなわち、赤血球列の移動軌跡の傾き(角度)をハフ変換を用いて算出し、該角度に基づいて赤血球列の移動速度を算出する。次に、赤血球列の長さを、
(血球列の移動速度)×(血管枝上のある位置において血球列が通過するのにかかった時間)・・・(2)
として計測する。すなわち、血管枝上のある位置で赤血球列の移動を定点観測する場合に赤血球列が(移動軌跡の傾きから算出した)移動速度を保ったまま観測地点を通過すると仮定して、式(2)を算出することにより赤血球列の長さを計測する。時空間画像上では、赤血球列に関する移動軌跡の縦方向の長さを計測することに相当する。
また、血球列の大きさの変化に関する計測値は、時空間画像上での血球列の縦方向もしくは横方向の伸長率を上流側の分岐近傍と下流側の分岐近傍との間で算出することに限定されるものではない。例えば、血球列の上流側の分岐近傍での長さとの差を血管枝上の各点で求めて積分した値を計測してもよい。該積分値を算出することで、より血球列の長さの細かな変化を反映した計測ができる。あるいは、時空間画像を生成せずに血球列の大きさをSLO画像D2iのフレーム上で直接計測した値に基づいて算出してもよい。
あるいは、血球列の大きさの伸長率に関する正常値範囲の値に基づいて正常値との偏差(Deviation)を算出してもよい。
以上述べた構成によれば、画像処理装置10は血球列の大きさの計測に適した血管枝を自動決定した上で、該血管枝内(分岐間)における血球列の大きさの変化を計測して該計測値の分布を表示する。これにより、簡便に計測対象の血管枝を特定した上で、非侵襲に血液の流動性を計測できる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では本発明を画像処理装置として実現したが、本発明の実施形態は画像処理装置のみに限定されない。例えばコンピュータのCPUにより実行されるソフトウェアとして実現しても良い。本ソフトウェアを記憶した記憶媒体も本発明を構成することは言うまでもない。

Claims (17)

  1. 眼部に関する画像を取得する画像取得手段と、
    前記取得された画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝に関する情報を取得する情報取得手段と、
    前記取得された情報に基づいて、前記複数の血管枝から計測対象を決定する決定手段と、
    前記決定された計測対象における血球列の大きさを計測する計測手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記情報取得手段が、前記複数の血管枝の長さと血管径とのうち少なくとも一方の値を前記複数の血管枝に関する情報として取得し、
    前記決定手段が、前記取得された値に基づいて、前記複数の血管枝から前記計測対象を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の血管分岐から、隣り合う2つの血管分岐と該2つの血管分岐の間の血管とを含む領域を1つの血管枝として、前記複数の血管枝を特定する血管枝特定手段を更に有し、
    前記情報取得手段が、前記特定された複数の血管枝の長さと血管径とのうち少なくとも一方の値を取得することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像取得手段は、前記眼部に関する動画像を前記画像として取得し、
    前記計測手段は、前記取得された値に基づいて、前記血球列の大きさの変化を計測することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記取得された動画像における輝度値の変化に基づいて、前記取得された動画像から血管領域を特定する血管領域特定手段と、
    前記特定された血管領域から前記複数の血管分岐を特定する血管分岐特定手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記特定された血管領域と前記眼部の傍中心窩領域とに基づいて、前記取得された動画像から関心領域を特定する関心領域特定手段を更に有し、
    前記血管分岐特定手段が、前記特定された関心領域から前記複数の血管分岐を特定し、
    前記情報取得手段が、前記特定された関心領域における輝度値に関する情報を更に取得し、
    前記決定手段が、前記取得された値と前記輝度値に関する情報とに基づいて、前記特定された複数の血管枝から前記計測対象を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記取得された輝度値に関する情報は、前記特定された関心領域における輝度値の差もしくは分布であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記眼部の傍中心窩領域に基づいて、前記取得された画像から無血管領域の境界を特定する血管領域特定手段を更に有し、
    前記血管分岐特定手段が、前記特定された無血管領域の境界から前記複数の血管分岐を特定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  9. 前記決定手段が、前記複数の血管枝のうち、血管径が所定の範囲である血管枝を、前記計測対象として決定することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記決定された計測対象における閾値以上の輝度値に基づいて、前記血球列を特定する血球列特定手段を更に有し、
    前記計測手段が、前記特定された血球列の長さを前記大きさとして計測することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記計測された大きさと該大きさの統計値の差異とのうち少なくとも一つを示す表示形態を表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記表示制御手段は、前記表示形態を正常値範囲とともに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. コンピュータを、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  14. 眼部に関する画像を取得する工程と、
    前記取得された画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝に関する情報を取得する工程と、
    前記取得された情報に基づいて、前記複数の血管枝から計測対象を決定する工程と、
    前記決定された計測対象における血球列の大きさを計測する工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  15. 前記情報を取得する工程において、前記複数の血管枝の長さと血管径とのうち少なくとも一方の値を前記複数の血管枝に関する情報として取得し、
    前記決定する工程において、前記取得された値に基づいて、前記複数の血管枝から前記計測対象を決定することを特徴とする請求項14に記載の画像処理方法。
  16. 前記複数の血管分岐から、隣り合う2つの血管分岐と該2つの血管分岐の間の血管とを含む領域を1つの血管枝として、前記複数の血管枝を特定する工程を更に有し、
    前記情報を取得する工程において、前記特定された複数の血管枝の長さと血管径とのうち少なくとも一方の値を取得することを特徴とする請求項15に記載の画像処理方法。
  17. 前記画像を取得する工程において、前記眼部に関する動画像を前記画像として取得し、
    前記計測する工程において、前記取得された値に基づいて、前記血球列の大きさの変化を計測することを特徴とする請求項15または16に記載の画像処理方法。
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