JP2014166214A - かつら用コンパクトアイロン及びアイロン受け台 - Google Patents

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Abstract

【課題】かつらベースを局所的に加熱して弛みや皺を伸ばすことができ、かつらベースや毛髪を痛めることなく、極めて容易にかつらベースを修理することが可能な、かつら用コンパクトアイロン及びアイロン受け台を提供する。
【解決手段】かつらベースの皺を伸ばすためのかつら用のアイロン1であって、ヒータ25及び温度制御部24を内蔵する本体20と、ヒータ25によって加熱されるベース30と、使用者が把持するための把持部10と、を備え、ベース30の表面は、その平面視における輪郭が曲線によって画定されるとともに、互いに直行するX軸方向に沿う曲率と、Y軸方向に沿う曲率とが同じ凸状球面、又は前記X軸方向に沿う曲率とY軸方向に沿う曲率とが異なる凸状非球面となっており、かつらベースの約1/2以下の平面積を有する構成としてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、かつらベースを局所的に加熱して弛みや皺を伸ばすことができ、かつらベースや毛髪を痛めることなく、極めて容易にかつらベースを修理することが可能な、かつら用コンパクトアイロン及びアイロン受け台に関する。
例えば、本出願人の特許出願に係る特開2009−91685号公報(特許文献1)に示されているように、かつらは、網地状基布からなるかつらベースに、人毛又は人工毛からなる毛髪を植設した構成となっている。このようなかつらは、長期の使用にわたりブラッシング、洗浄、着脱などが繰り返されるため、かつらベースが弛んだり、皺になったりすることがある。
かつらベースに弛みや皺が生じた場合は、衣服などの生地のアイロンがけに用いられている通常のアイロンでは修復することができないため、かつらの使用者は、本出願人のようなかつらメーカにかつらを預けて修理を依頼していた。
かつらメーカは、修理の依頼があったかつらを、頭部形状の型に張設し、オーブンに入れて加熱することにより、かつらベースの弛みや皺を伸ばしていた(かつらベースのリ・モールド)。また、かつらメーカの店舗スタッフが、簡易的に、頭髪をカールさせるために用いられているパンチアイロンを、かつらベースにあてがって弛みや皺を伸ばす場合もあった。
特開2009−91685号公報 特表2003−534855号公報 特開平2−80095号公報 特開昭63−189200号公報 実開昭48−595898号公報
近年、かつらを装着したときの外観及び装着感をより自然にするために、かつらベースの材料として、特に薄く繊細な網地状基布が用いられるようになっている。かつらベースの網地状基布が薄く繊細になるほど、かつらベースに弛みや皺が生じやすくなるという問題が生じた。
しかし、上述したかつらベースのリ・モールドは、毛髪を含むかつら全体をオーブンに入れて加熱する方法であるために、薄く繊細なかつらベースの網地状基布のみならず、これに植設した毛髪に対してもダメージを与えてしまうおそれがある。このため、オーブンを十分な温度まで上げて、確実に弛みや皺を伸ばすことが難しかった。
また、パンチアイロンを用いる方法では、かつらベースの湾曲面に棒状の加熱部を上手く当てることができず、伸ばした弛みや皺がすぐに戻ってしまい、一時的な応急措置にすぎなかった。
また、本出願人が事前調査したところ、衣服などの生地のアイロンがけに用いられている通常のアイロンにおいて、加熱部であるベースの表面を湾曲させたものが数件、特許出願されていた(特許文献2〜5)が、これらは単なるアイデアにすぎず、本発明の出願時において、ベースの表面を湾曲させた通常のアイロン、かつら専用のアイロンは存在しない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、かつらベースを局所的に加熱して弛みや皺を伸ばすことができ、かつらベースや毛髪を痛めることなく、極めて容易にかつらベースを修理することが可能な、かつら用コンパクトアイロン及びアイロン受け台の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明のかつら用コンパクトアイロンは、かつらベースの皺を伸ばすためのかつら用のアイロンであって、ヒータ及び温度制御部を内蔵する本体と、前記ヒータによって加熱されるベースと、使用者が把持するための把持部と、を備え、前記ベースの表面は、その平面視における輪郭が曲線によって画定されるとともに、互いに直行するX軸方向に沿う曲率と、Y軸方向に沿う曲率とが同じ凸状球面、又は前記X軸方向に沿う曲率とY軸方向に沿う曲率とが異なる凸状非球面となっており、前記かつらベースの約1/2以下の平面積を有する構成としてある。
上記構成によれば、加熱部であるベースの表面を球面又は非球面とし、その平面積をかつらベースの約1/2以下にしたことにより、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面に沿って弛みや皺を容易に延ばすことが可能である。
具体的には、ベースの表面を球面とした場合は、曲率の大きいかつらベース後側の湾曲面にベースを当てやすくなる。また、球面のベースは、かつらベース裏側との接触面積を小さくすることができるので、局所的な弛みや皺を伸ばすのに好適である。一方、ベースの表面を非球面とした場合は、非球面の曲率の異なる部分を利用して、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面にベースを当てることが可能である。
(2)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記ベースの表面が、前記かつらベースの約1/3以下の平面積を有する構成にするとよい。
本発明者が、鋭意検討した結果、加熱部であるベースの平面積は、一般的な大きさのかつらベースの約1/3以下とすると、かつらベース裏側の湾曲面内におけるベースの移動が極めて容易となり、アイロンがけがしやすくなる。但し、ベースの平面積が小さくなるほど、かつらベース裏側との接触面積が小さくなるので、弛みや皺を伸ばす観点からベースの平面積は、一般的な大きさのかつらベースの約1/3とすることが好ましい。
(3)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記ベースの表面を凸状非球面とする場合に、前記X軸方向がアイロンの左右方向であり、前記Y軸方向がアイロンの前後方向であり、前記ベースの表面における左右方向の曲率を、前後方向の曲率よりも大きくした構成にするとよい。
上記構成によれば、非球面のベースにおける前後、左右、中央の曲率の異なる部分を利用して、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面にベースを当てることが可能となり、かつらベースの弛みや皺を効率よく伸ばすことができる。
(4)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記ベースの加熱温度の上限を約140〜150℃の間に設定した構成にするとよい。
本発明者が、鋭意検討した結果、近年、約140〜150℃程度の温度であれば、かつらベースの材料が、薄く繊細なナイロン、ポリエステル製の網地状基布であっても、これを損傷させることなく、容易に弛みや皺を伸ばすことができる。特に、ベースの加熱温度の上限を、かつらベースを損傷させない温度に制限することで、かつらメーカの技術者のみならず、かつらの使用者でも、簡単にかつらベースの弛みや皺を伸ばすことが可能となる。
(5)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記把持部の表面は、その平面視における輪郭が曲線によって画定されるとともに、互いに直行するX軸方向に沿う曲率と、Y軸方向に沿う曲率とが異なる凸状非球面となっており、前記本体の上端部における断面積よりも大きい平面積を有し、前記本体の上端部から側方へ張り出す構成にするとよい。
上記(1)及び(2)で述べたとおり、本発明のかつら用コンパクトアイロンは、加熱部であるベースの平面積が、かつらベースの約1/2以下となっており、通常のアイロンと比較してかなり小さい。上記構成によれば、アイロン本体の上端部から側方へ張り出す把持部に指先を掛けることで、非常に小さな本コンパクトアイロンをしっかりと把持することが可能となる。また、把持部の表面の輪郭を曲線とし、かつ表面全体を凸状非球面としたことにより、把持部全体が掌に良好にフィットし、非常に小さな本コンパクトアイロンの操作が容易となる。
(6)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記把持部の平面視における輪郭が、アイロンの前方の曲率を後方の曲率よりも大きくした略卵形とした構成にするとよい。
上記構成によれば、把持部の曲率の大きい前方を指先で掴むと、曲率の小さい後方に掌が載り、把持部全体が掌により良好にフィットする。この結果、非常に小さな本コンパクトアイロンの操作が更に容易となる。
(7)好ましくは、上述した本発明のかつら用コンパクトアイロンにおいて、前記本体の表面は、上端部から下端部までが連続して中央にくびれを有する凹曲面からなる構成にするとよい。
上記構成によれば、上記(5)及び(6)の把持部の形状が、アイロン本体の上端部から中央のくびれに至るまで連続し、把持部を掴んだときの指先で中央のくびれを把持することが可能となる。これにより、非常に小さな本コンパクトアイロンがより掴みやすくなり、操作が更に容易となる。
(8)上記目的を達成するために、本発明のアイロン受け台は、かつら用コンパクトアイロンとともに使用されるアイロン受け台であって、前記かつらベースの表面形状に応じた曲面からなる凹部を有し、前記かつらベースの前後を基準として、前記凹部の前側を曲率の小さい浅い窪みとするとともに、後側を曲率の大きい深い窪みとし、これら浅い窪みと深い窪みとを連続させた構成としてある。
上記構成によれば、かつらベースの表面形状に応じた曲面からなる凹部を設けたことにより、この凹部にかつらを載せて、かつらベースの裏面に本コンパクトアイロンを押し当てることで、かつらベースの弛みや皺を効率よく伸ばすことができるようになる。
また、本アイロン受け台は、曲率の小さい浅い窪みと、曲率の大きい深い窪みとの2種類の曲面形状を有するので、これら曲面形状を用いて、かつらベースを構成する様々な曲面形状に対応することが可能である。
本発明のかつら用コンパクトアイロン及びアイロン受け台によれば、かつらベースを局所的に加熱して弛みや皺を伸ばすことができ、かつらベースや毛髪を痛めることなく、極めて容易にかつらベースを修理することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す5面図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は右側面図、同図(d)は背面図、同図(e)は底面図である。左側面図は、スイッチがない点を除いて右側面図と対称に表れるため、図示を省略する。 同図(a)は、上記かつら用コンパクトアイロンの内部構成を示す機能ブロック図である。同図(b)は、上記かつら用コンパクトアイロンを構成するベースのX軸方向の曲率を示す部分拡大図である。同図(c)は、上記ベースのY軸方向の曲率を示す部分拡大図である。 同図(a)は、上記ベースの寸法例を示す底面の概略図である。同図(b)は、一般的なかつらベースの曲面形状を説明するための概略図である。 同図(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す正面図及び平面図である。同図(c)、(d)は、本発明の第3実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す正面図及び平面図である。同図(e)は、本発明の第4実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す正面図である。 同図(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係るアイロン受け台を示す斜視図及び断面図である。同図(c)、(d)は、上記アイロン受け台を用いたかつらベースのアイロン掛け方法を説明するための概略図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンについて、図1〜3を参照しつつ説明する。
<<全体構成>>
図1(a)〜(e)において、本実施形態のかつら用コンパクトアイロン1は、上から順に把持部10と、本体20と、ベース30とで構成されている。把持部10及び本体20は、耐熱性を有するプラスチックで一体成形してあり、ベース30は、熱伝導性の良好な金属製、例えば、アルミニウム、ステンレス又は銅製にするとよい。好ましくは、ベース30の金属表面を、例えば、テフロン(登録商標)、ボロン、セラミック、ニッケル等でコーティングして滑りを良好にするとよい。
図1(a)に示すように、把持部10の上面には、電源のON/OFFを示す表示ランプ11と、加熱温度調整用の操作部12とが取り付けてある。本実施形態の操作部12は、ダイヤル式となっており、ベース30の加熱温度を「高」、「中」、「低」の3段階に調整することができるようになっている。
図1(c)に示すように、本体20の右側面には、電源のON/OFF操作を行うための電源スイッチ21が設けてある。また、同図(b)〜(e)に示すように、本体20の左右側面の下端近傍には、略台形状の支持突起22、22がそれぞれ突設してある。この支持突起22、22を下に向けて、かつら用コンパクトアイロン1を図示しない作業台に載置することにより、加熱されたベース30が作業台の載置面に接触しないようになっている。同図(d)に示すように、本体20の背面には、図示しない電源コードの取出部23が一体成形してある。なお、本かつら用コンパクトアイロン1の電源は、コードから供給する構成に限定されるものではなく、充電池を内蔵してコードレスにすることも可能である。
図2(a)に示すように、本体20内には、温度制御部24及びヒータ25が内蔵してある。温度制御部24は、操作部12及び図示しない電源コードに接続されており、操作部12の温度設定に基づいてヒータ25の加熱温度を制御する。本実施形態では、ヒータ25の最大加熱温度を約140〜150℃に設定してある。ヒータ25は、金属製のベース30に接続してあり、温度制御部24の制御に従って、ベース30を設定温度に加熱する。
<<ベースの表面形状>>
図1(e)に示すように、本実施形態のベース30の表面は、その平面視における輪郭が曲線のみによって画定される楕円形となっている。また、本実施形態では、ベース30の表面における、図2(b)に示すX軸方向に沿う曲率と、同図(c)に示すY軸方向に沿う曲率とを互いに異ならせ、ベース30の表面が凸状非球面となるようにしてある。
ここで、本実施形態における「X軸方向」とは、かつら用コンパクトアイロン1の左右方向を意味し、「Y軸方向」とは、かつら用コンパクトアイロン1の左右方向を意味する。本実施形態では、ベース30の表面におけるX軸方向(左右方向)の曲率を、Y軸方向(前後方向)の曲率よりも大きくしてある。図2(b)、(c)に示すように、本実施形態では、ベース30の非球面を構成する曲率半径として、例えば、X軸方向(左右方向)の曲率半径をR51.6、Y軸方向(前後方向)の曲率半径をR135に設定してある。
<<ベースのサイズ>>
ベース30の平面積は、図2(b)に示すかつらベースBの平面積の約1/2以下、好ましくは、1/3以下にするとよい。かつらベースB(図3(b)を参照)の弛みや皺に対して、平面積の極めて小さいベース30を押し当てることができ、局部的に力を加えて、かつらベースBの裏側の種々の曲率の湾曲面に沿って弛みや皺を容易に延ばすことが可能となる。
ベース30の寸法として、例えば、図3(a)に示すように、横最大幅を50mm、前後最大幅を70mm程度にするとよい。図3(b)において、一般的なLサイズのかつらベースBは、横最大幅を180mm、前後最大幅を220mm程度であり、前側ほど曲率が小さく、比較的平坦な湾曲面となり、後側ほど曲率が大きく、比較的アールのきつい湾曲面となっている。ベース30の寸法を、このような一般的なLサイズのかつらベースBの寸法の1/3程度の大きさとすれば、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズなど、様々な寸法のかつらベースBの種々の曲率の湾曲面に対応できるようになる。
<<把持部の表面形状>>
図1(a)〜(e)に示すように、本実施形態の把持部10の表面は、その平面視における輪郭が曲線のみによって画定されるとともに、本かつら用コンパクトアイロン1の前方の曲率を後方の曲率よりも大きくした略卵形となっている。
また、本実施形態では、把持部10の表面における、図1(b)に示すX軸方向(左右方向)に沿う曲率と、同図(c)に示すY軸方向(前後方向)に沿う曲率とを異ならせた凸状非球面となっている。また、把持部10は、本体20の上端部における断面積よりも大きい平面積を有し、その縁部が本体20の上端部から側方へ張り出している。
上述したように、本実施形態のかつら用コンパクトアイロン1は、加熱部であるベース30の平面積が、かつらベースの約1/3程度となっており、通常のアイロンと比較してかなり小さい。そこで、把持部10の表面形状を上記のとおりにすることで、本体20の上端部から側方へ張り出す把持部に指先を掛けて、非常に小さな本コンパクトアイロン1をしっかりと把持することが可能となる。また、把持部10の表面の輪郭を曲線とし、かつ表面全体を上記の凸状非球面としたことにより、把持部10全体が掌に良好にフィットし、非常に小さな本コンパクトアイロン1の操作が容易となる。
<<本体の表面形状>>
図1(b)〜(d)に示すように、本実施形態の本体20の表面は、上端部から下端部までが連続して中央にくびれ20Aを有する凹曲面からなっている。本体20の表面形状を、中央にくびれ20Aを有する凹曲面としたことにより、把持部10を掴んだときの指先で中央のくびれ20Aを把持することが可能となる。これにより、非常に小さな本アイロンがより掴みやすくなり、操作が更に容易となる。
<その他の実施形態>
本発明のかつら用コンパクトアイロンは、上述した第1実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、加熱部であるベースの形状が、かつらベースの種々の曲率の湾曲面に対応可能なものであれば、図4(a)〜(e)に示すような構成であってもよい。
<<第2実施形態>>
図4(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す正面図及び平面図である。これら図面に示すように、本コンパクトアイロン2のベース2Cは、その表面が、X軸方向(左右方向)に沿う曲率と、Y軸方向(前後方向)に沿う曲率とが同じ半球状の凸状球面となっている。このようなベース2Cの上面には、段差状の本体2B及びグリップ2Aが取り付けてある。
図4(c)、(d)は、本発明の第3実施形態に係るかつら用コンパクトアイロンを示す正面図及び平面図である。これら図面に示すように、本コンパクトアイロン3のベース3Cの表面は、その平面視における輪郭が曲線のみによって画定されるとともに、本コンパクトアイロン3の前方の曲率を後方の曲率よりも大きくした略卵形となっている。
このような略卵形の輪郭のベース3Cを採用することにより、曲率が大きく比較的尖っている先端部と、曲率が小さく比較的丸い後端部とを使い分けて、かつらベースの種々の曲率の湾曲面に対応することができる。
<<第3実施形態>>
図4(e)は、本発明の第4実施形態に係るかつら用コンパクトアイロン4を示す正面図である。同図に示すように、本コンパクトアイロン4のベース4Cは、その表面が、X軸方向(左右方向)に沿う曲率と、Y軸方向(前後方向)に沿う曲率とが同じ球状としてもよい。このような球状のベース4Cを採用することにより、その球面全体を使って、かつらベースの種々の曲率の湾曲面に対応することができる。
<かつらのアイロン掛け方法>
次に、本発明のかつら用コンパクトアイロン及び専用のアイロン受け台を用いた、かつらのアイロン掛け方法の一実施形態について、図5(a)〜(d)を参照しつつ説明する。
<<アイロン受け台>>
図5(a)、(b)において、本かつら用コンパクトアイロン(例えば、本コンパクトアイロン2〜4のいずれか)を用いて、かつらのアイロン掛けを行う場合は、専用のアイロン受け台5を用いることが好ましい。本実施形態に係るアイロン受け台5の中央には、図3(b)に示すかつらベースBの表面形状に応じた曲面からなる凹部51が形成してある。この凹部51は、かつらベースBの前後を基準として、凹部51の前側部分51Aを曲率の小さい浅い窪みとするとともに、後側部分51Bを曲率の大きい深い窪みとし、これら浅い窪みと深い窪みとを連続させた構成となっている。
<<アイロン掛けの各工程>>
まず、アイロン掛けの対象となるかつら(図示せず)を綺麗に洗浄する。次いで、かつらをアイロン受け台5の凹部51に、互いの前後の向きを揃えて載置する。そして、かつらベースBの素材に応じて、かつら用コンパクトアイロン(2〜4のいずれか)の加熱温度(本実施形態の場合は「高」、「中」、「低」のいずれか)を設定し、電源をONにしてベース(2C〜4Cのいずれか)を加熱する。例えば、かつらベースBの素材がナイロンやポリエステルである場合は、「高」の約140〜150℃に設定する。
このようにして、ベース(2C〜4Cのいずれか)が設定温度に加熱されたならば、かつらベースBに水又は成型剤を塗布又は噴霧し、弛みや皺の生じた箇所に、本コンパクトアイロン3のベース(2C〜4Cのいずれか)を数秒押し当てて弛みや皺を伸ばす。
このとき、図5(c)に示すように、半球状又は球状のベース2C、4Cであれば、かつらベースBの後側部分の大きい曲率の湾曲面に適合させやすい。一方、同図(d)に示すように、略卵形のベース3Cであれば、該ベース3Cの比較的平坦な面で、かつらベースBの前側部分の弛みや皺を伸ばし、該ベース3Cの比較的尖った先端部又は比較的丸い後端部で、かつらベースBの後側部分の弛みや皺を伸ばすことができる。
一回のアイロン掛けで弛みや皺が解消しない場合は、水又は成型剤の塗布又は噴霧と、アイロン掛けとを繰り返し行って、弛みや皺を伸ばす。なお、本実施形態のアイロン掛けによって、かつらベースBに植毛された図示しない毛髪の立ち上がりが潰れてしまった場合は、最後の仕上げにヘアセットを行う。
<作用効果>
<<かつら用コンパクトアイロンについて>>
上記構成からなる本実施形態のかつら用コンパクトアイロンによれば、加熱部であるベースの表面を球面又は非球面とし、その平面積をかつらベースの約1/3程度にしたことにより、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面に沿って弛みや皺を容易に延ばすことが可能である。
具体的には、ベースの表面を球面とした場合は、曲率の大きいかつらベース後側の湾曲面にベースを当てやすくなる。また、球面のベースは、かつらベース裏側との接触面積を小さくすることができるので、局所的な弛みや皺を伸ばすのに好適である。一方、ベースの表面を非球面とした場合は、非球面の曲率の異なる部分を利用して、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面にベースを当てることが可能である。
特に、加熱部であるベースの平面積は、一般的な大きさのかつらベースの約1/3以下とすると、かつらベース裏側の湾曲面内におけるベースの移動が極めて容易となり、アイロンがけがしやすくなる。
加熱部であるベースを非球面とした場合は、非球面のベースにおける前後、左右、中央の曲率の異なる部分を利用して、かつらベース裏側の種々の曲率の湾曲面にベースを当てることが可能となり、かつらベースの弛みや皺を効率よく伸ばすことができる。
加熱部であるベースの最大加熱温度を約140〜150℃程度に制限したことにより、かつらベースの材料が、薄く繊細なナイロン、ポリエステル製の網地状基布であっても、これを損傷させることなく、容易に弛みや皺を伸ばすことができる。特に、ベースの加熱温度の上限を、かつらベースを損傷させない温度に制限することで、かつらメーカの技術者のみならず、かつらの使用者でも、簡単にかつらベースの弛みや皺を伸ばすことが可能となる。
本実施形態のかつら用コンパクトアイロンは、加熱部であるベースの平面積が、かつらベースの約1/3程度となっており、通常のアイロンと比較してかなり小さいが、アイロン本体の上端部から側方へ張り出す把持部に指先を掛けることで、非常に小さな本コンパクトアイロンをしっかりと把持することが可能となる。また、把持部の表面の輪郭を曲線とし、かつ表面全体を凸状非球面としたことにより、把持部全体が掌に良好にフィットし、非常に小さな本コンパクトアイロンの操作が容易となる。
また、把持部の平面視における輪郭が、アイロンの前方の曲率を後方の曲率よりも大きくした略卵形としたことによって、把持部の曲率の大きい前方を指先で掴むと、曲率の小さい後方に掌が載り、把持部全体が掌により良好にフィットする。この結果、非常に小さな本コンパクトアイロンの操作が更に容易となる。
さらに、アイロン本体の表面を、上端部から下端部までが連続して中央にくびれを有する凹曲面としたことによって、把持部の形状が、アイロン本体の上端部から中央のくびれに至るまで連続し、把持部を掴んだときの指先で中央のくびれを把持することが可能となる。これにより、非常に小さな本コンパクトアイロンがより掴みやすくなり、操作が更に容易となる。
<<アイロン受け台について>>
上記構成からなる本実施形態のアイロン受け台によれば、かつらベースの表面形状に応じた曲面からなる凹部を設けたことにより、この凹部にかつらを載せて、かつらベースの裏面に本コンパクトアイロンを押し当てることで、かつらベースの弛みや皺を効率よく伸ばすことができるようになる。
また、本アイロン受け台は、曲率の小さい浅い窪みと、曲率の大きい深い窪みとの2種類の曲面形状を有するので、これら曲面形状を用いて、かつらベースを構成する様々な曲面形状に対応することが可能である。
なお、本発明のかつら用コンパクトアイロンの用途は、特に限定されるものではなく、上述したかつらベースの修理のほかに、例えば、抗菌防臭加工や制電加工などに用いられる各種機能性加工剤をかつらベースに塗布し、加熱定着させるといった加工用途に適用することも可能である。
また、本発明のかつら用コンパクトアイロンは、把持部を手で持って使用する態様に限らず、把持部を下向きにして、本コンパクトアイロンを上下逆に載置し、上向きにしたベースに、かつらベースの裏側を押し当てて使用してもよい。
1、2、3、4 かつら用コンパクトアイロン
10、2A、3A、4A 把持部
11 表示ランプ
12 操作部
20、2B、3B、4B 本体
20A くびれ
21 電源スイッチ
22 支持突起
23 電源コード取出部
24 温度制御部
25 ヒータ
30、2C、3C、4C ベース
B かつらベース
5 アイロン受け台
51 凹部
51A 前側部分
51B 後側部分

Claims (8)

  1. かつらベースの皺を伸ばすためのかつら用のアイロンであって、
    ヒータ及び温度制御部を内蔵する本体と、
    前記ヒータによって加熱されるベースと、
    使用者が把持するための把持部と、を備え、
    前記ベースの表面は、
    その平面視における輪郭が曲線によって画定されるとともに、
    互いに直行するX軸方向に沿う曲率と、Y軸方向に沿う曲率とが同じ凸状球面、又は前記X軸方向に沿う曲率とY軸方向に沿う曲率とが異なる凸状非球面となっており、
    前記かつらベースの約1/2以下の平面積を有する、
    ことを特徴とするかつら用コンパクトアイロン。
  2. 前記ベースの表面が、前記かつらベースの約1/3以下の平面積を有する、請求項1に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  3. 前記ベースの表面を凸状非球面とする場合において、
    前記X軸方向がアイロンの左右方向であり、前記Y軸方向がアイロンの前後方向であり、前記ベースの表面における左右方向の曲率を、前後方向の曲率よりも大きくした、請求項1又は2に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  4. 前記ベースの加熱温度の上限を約140〜150℃の間に設定した、請求項1〜3のいずれか1項に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  5. 前記把持部の表面は、その平面視における輪郭が曲線によって画定されるとともに、互いに直行するX軸方向に沿う曲率と、Y軸方向に沿う曲率とが異なる凸状非球面となっており、前記本体の上端部における断面積よりも大きい平面積を有し、前記本体の上端部から側方へ張り出す、請求項1〜4のいずれか1項に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  6. 前記把持部の平面視における輪郭が、アイロンの前方の曲率を後方の曲率よりも大きくした略卵形とした、請求項1〜5のいずれか1項に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  7. 前記本体の表面は、上端部から下端部までが連続して中央にくびれを有する凹曲面からなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のかつら用コンパクトアイロン。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載したかつら用コンパクトアイロンとともに使用されるアイロン受け台であって、
    前記かつらベースの表面形状に応じた曲面からなる凹部を有し、前記かつらベースの前後を基準として、前記凹部の前側を曲率の小さい浅い窪みとするとともに、後側を曲率の大きい深い窪みとし、これら浅い窪みと深い窪みとを連続させた、ことを特徴とするアイロン受け台。
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