JP2004275374A - アイロン - Google Patents

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Abstract

【課題】アイロンにおいて、小型で使い勝手の良いアイロンを提供するものである。
【解決手段】ヒータ部4により加熱される円形のベース2を覆うように配設されたベースカバー5の上方に中間カバー6と半球状の表面カバー3を設ける構造を有する小型化可能なアイロン1において、中間カバー6を設けることによりベース2から表面カバー3までの間の空気層が3層となり、使用者の掌に伝導するベースの熱を緩和できることから使い勝手の良いアイロン1を提供するものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイロンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のアイロンは、埋設したヒータにより加熱される略三角形状のベースと、ベースの上面側を覆うベースカバーと、ベースカバー上に設置した把手体を固定し、把手体の上部には内部を中空にした棒状の握り部を形成している(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−178998号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のアイロンではベースカバー上に把手体を固定し、把手体の上部には内部を中空にした棒状の握り部を形成しており、アイロン本体の小型化には構造上の限界があった。
【0005】
本発明は、上記構造上の限界を克服しアイロン本体の小型化を実現すると共に、使い勝手の良いアイロンを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、ヒータにより加熱される円形のベースと、前記ベースの上方を覆うように配設されたベースカバーと、前記ベースカバーを覆うように配設した表面カバーを具備し、表面カバーの形状を半球状とすることを特徴とするものであり、従来のような棒状の握り部を持つことなくアイロン掛けができ、且つ物置に収納することなくそのまま部屋に放置しても部屋のインテリアに調和する等の使い勝手の良いアイロンを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記の目的を達成するために本発明は、ヒータにより加熱される円形のベースと、前記ベースの上方を覆うように配設されたベースカバーと、前記ベースカバーを覆うように配設した表面カバーを具備し、表面カバーの形状を半球状とすることを特徴とするものであり、把手を持つことなくアイロン掛けができ、且つ物置に収納することなくそのまま部屋に放置しても部屋のインテリアに調和する等の使い勝手の良いアイロンを提供するものである。
【0008】
また、ベースカバーの上方に中間カバーを配設し、表面カバーを前記ベースカバーと前記中間カバーを覆うことにより、ベースから前記表面カバーまでの間の空気層が3層となることを特徴としたものであり、中間カバーを設けることにより使用者の掌に伝導するベースの熱を緩和するものである。
【0009】
また、表面カバーに一対の把持部を形成したものであり、使用者にとって保持しやすいだけでなく、表面カバーの表面積が広くなり熱の発散効率がよくなることや、使用者の掌と接触する面積が少なくなることから、体感する熱さを軽減できるものである。
【0010】
また、表面カバーに把持部を表面カバーの全周に環状に形成したものであり、使用者にとって保持しやすいだけでなく、使用者は方向性を気にせずどの方向からも保持してアイロン掛けができるので、操作性が向上する。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は本実施例のアイロン1であり、円形のベース2と半球状の表面カバー3を有し、従来の把手体と表面カバーとを一体化したことを特徴としたものであり、アイロン本体の小型化を実現するものである。
【0013】
即ち、その構成は円形状のベース2の上に略円形状のヒータ部4、略円形状のベースカバー5、半球状の中間カバー6、半球状の表面カバー3を順に同軸上に重ねたものである。なお、表面カバー3と中間カバー6は、耐熱性を有するプラスチックを用いている。
【0014】
ヒータ部4は、図2に示すように、ヒータ脇マイカ7、マイカに熱線を巻き付けたヒータ巻きマイカ8、ヒータ押え板9により構成されており、ベース2の上にヒータ脇マイカ7、ヒータ巻きマイカ8、ヒータ脇マイカ7、ヒータ押え板9の順に積み上げられている。そして、ヒータ押え板9の上には、アイロン1の加熱温度の制御するサーモスタット10と、ベース2への加熱温度に応じて電力の供給を断つ温度ヒューズ11、ベース2が暖められる時などの通電時に点灯するランプ12が備えられている。
【0015】
また、ベースカバー5の上にはベースカバー5を覆う半球状の中間カバー6とプラグ受け部13が設けられており、プラグ受け部13には電源供給を行うマグネットプラグ14が着脱可能である。
【0016】
半球形状をしたアイロン1に於ては、従来のような棒状の握り部はなく、使用者は表面カバー3を掌に当てながら作業を行う。また、ベース2が円形であることや表面カバー3が半球状であることから、使用者はアイロン1を掛ける際に方向性を気にする必要がなく、握り部がないことから力の弱い子供やお年寄りにとって使い易いアイロン1を提供できる。
【0017】
しかしながら、本実施例のアイロン1では高熱を有するベース2と使用者の掌との距離が接近している構造であり、使用時間が長引くほど表面カバー3が高い温度を有するという問題が生じる。使用者が安全にアイロン掛けが行えるよう、加熱温度の上限を150℃としており、ベース2への加熱温度が150℃を越えると温度ヒューズ11により電力供給が断たれるように設計してあるが、更に使用者が体感する熱さを軽減する必要がある。
【0018】
そこで本実施例は、ベースカバー5と表面カバー3の間に中間カバー6を設け、かつ、ベースカバー5と中間カバー6の間および中間カバー6と表面カバー3の間に、端部の接触部を除いて空気層を形成するように配設することにより、熱源であるベース2から使用者が接触する表面カバー3までの間に3重の空気層を形成する。その結果、ベース2からの熱は、中間カバー6およびそれぞれの空気層による断熱効果により、使用者に伝導する熱を緩和できる。
【0019】
図3(a)及び図3(b)は表面カバー3に一対の把持部15を形成したものを示している。これは、使用者にとって表面カバー3が持ちやすくなるだけでなく、把持部15を指で掴んで持つことにより、使用者の掌がすべて表面カバー3に触れることなく作業できるので、体感する熱が軽減されるといった効果がある。
【0020】
図3では把持部として凹部を形成したが、凸部であっても本発明に影響を及ぼすものではない。
【0021】
また、図4(a)及び図4(b)に示すように、把持部15として表面カバーの全周に環状の溝を形成してもよく、使用者はアイロン1の方向性を気にせず作業が行えるので、操作性が向上する。なお、図4では凹環状を形成しているが、凸環状を形成しても勿論本発明に影響を及ぼすものではない。
【0022】
表面カバー3の形状に関しては、表面カバー3の表面に凹凸を設けることによりアイロン1が保持しやすくなる。従って、上記に挙げた形状以外にも表面カバー3の全面に凹凸を設けることや、使用者が握りやすいように指の位置に対応して凹凸を設けるような形状や、凸部と凹部を使用した形状等であっても、本発明の実施に影響を及ぼすものではない。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ヒータにより加熱される円形のベースと、前記ベースを覆うように配設されたベースカバーと、前記ベースカバーの上方に配設された中間カバーと、前記ベースカバーと中間カバーを覆うように配設した半球状の表面カバーを具備し、ベースから表面カバーまでの間の空気層が3層となることを特徴とするアイロンであり、中間カバーを設けることにより使用者の掌に伝導するベースの熱を緩和するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すアイロンの横断面図
【図2】同アイロンのヒータ部の横断面図
【図3】表面カバーに凹部を設けた同アイロンの横断面図
【図4】表面カバーに凹環状を設けた同アイロンの横断面図
【符号の説明】
1 アイロン
2 ベース
3 表面カバー
4 ヒータ部
5 ベースカバー
6 中間カバー
7 ヒータ脇マイカ
8 ヒータ巻きマイカ
9 ヒータ押え板
10 サーモスタット
11 温度ヒューズ
12 ランプ
13 プラグ受け部
14 マグネットプラグ
15 把持部

Claims (4)

  1. ヒータにより加熱される円形のベースと、前記ベースの上方を覆うように配設されたベースカバーと、前記ベースカバーを覆うように配設した表面カバーを具備し、前記表面カバーの形状を半球状とすることを特徴とするアイロン。
  2. ベースカバーの上方に中間カバーを配設し表面カバーを前記ベースカバーと前記中間カバーを覆うことにより、ベースから前記表面カバーまでの間の空気層が3層となることを特徴とした請求項1記載のアイロン。
  3. 表面カバーに一対の把持部を形成した請求項1記載のアイロン。
  4. 把持部を表面カバーの全周に環状に形成した請求項3記載のアイロン。
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