JP2014165323A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高多層・高板厚の多層配線板であっても、穴位置精度とともに、内壁粗さやドリル折損を抑制可能な多層配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】 潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)と、
前記多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記多層配線板に非貫通のポンチ穴を形成する工程(b)と、
前記多層配線板のポンチ穴上に前記潤滑剤付き上当て板を配置する工程(c)と、
前記多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記ポンチ穴を通して前記多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)と、
を有する多層配線板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドリル加工を用いる多層配線板の製造方法に関する。
近年、電子機器の高機能化に伴い、多層配線板にもより高多層化や配線密度の向上が要求されており、これに対応するため、多層配線板においては、層間を接続するスルーホールの小径化や穴密度の向上が必要とされている。
このような小径で穴密度が高い多層配線板のドリル加工工程においては、ドリル加工によって形成される穴の内壁粗さを小さくし、形成される穴の位置精度を確保し、さらにドリルの折損がないようにドリル加工することが望まれる。
多層配線板のドリル加工として、多層配線板のドリル進入面側に、潤滑剤付き上当て板を使用することで、切粉排出性向上とドリル磨耗量低減を図る方法が知られている。
また、多層配線板のドリル加工として、多層配線板の上面に金属材料のみからなる当て板を配置し、ドリルの送り量を途中で大きくしたり、ステップ加工を用いることにより、ドリルの破損や形成される貫通穴の曲がりを抑制しつつ、高効率かつ低コストに貫通穴を形成する方法が開示されている(特許文献1)。
特開2011−023643号公報
しかし、多層配線板の高多層化、高板厚化が進む一方で、穴径の小径化が進み、板厚に対するドリル径の比(アスペクト比)が高くなるにつれて、穴位置精度や内壁粗さ、さらにはドリル折損を抑制した穴明け加工が困難になってきており、特に、高密度配線や狭ピッチ穴を必要とする場合においては、重要になってきている。以下、配線が20層以上で板厚が3.0mm以上の多層配線板を、高多層・高板厚の多層配線板という。
特許文献1のドリル加工では、多層配線板をステップ加工でドリル加工を行うが、同じドリルを用いて各ステップの加工を行うため、当初から板厚よりも長い刃長のドリルを用いることになるので、小径ドリルを用いた高多層・高板厚の多層配線板のドリル加工では、ドリル加工時に穴位置ずれやドリル折損が発生してしまう問題がある。また、金属材料のみからなる当て板を用いるため、潤滑剤を有しておらず、切粉排出性が低下したり、ドリル磨耗量や穴内の内壁粗さが大きくなる懸念がある。
また、小径ドリルを用いた高多層・高板厚の多層配線板のドリル加工において、穴位置ずれやドリル折れを改善する方法としては、1回目のドリル加工では、比較的刃長の短いドリルを使用して、高い位置精度のポンチ穴を形成しておき、2回目のドリル加工では、1回目よりも刃長の長いドリルを使用する方法が考えられる。
しかし、この方法では、刃長の異なる2本のドリルを使用して、2回のドリル加工で穴を形成するため、潤滑剤付き上当て板を使用することで、切粉排出性の向上とドリル磨耗量や穴内の内壁粗さの低減を図ろうとしても、1回目のドリル加工で、潤滑剤付き上当て板に穴が開くため、潤滑剤層が用い尽くされてしまい、2回目のドリル加工の際には、潤滑剤層がない状態でドリル加工されることになる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高多層・高板厚の多層配線板の場合や多層配線板を複数枚重ねた場合であっても、穴位置精度とともに、内壁粗さやドリル折損を抑制可能な多層配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)と、前記多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記多層配線板に非貫通のポンチ穴を形成する工程(b)と、前記多層配線板のポンチ穴上に前記潤滑剤付き上当て板を配置する工程(c)と、前記多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記ポンチ穴を通して前記多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)と、を有する多層配線板の製造方法である。
上記本発明では、まず、多層配線板にポンチ穴を形成する際に、潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル浸入面に配置するので、潤滑剤付き上当て板の潤滑剤の作用により、ドリルの負荷を低減できる。また、多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いるので、ドリルの加工位置がぶれ難い。このため、位置精度が高く、穴の内壁粗さを抑制した非貫通のポンチ穴を形成できる。
また、その後、多層配線板に貫通穴を形成する際には、先に形成した非貫通のポンチ穴上に、再度、潤滑剤付き上当て板を配置するので、ポンチ穴を通した2回目以降のドリル加工でも、潤滑剤付き上当て板の潤滑剤が作用し、ドリルの負荷を低減できる。また、ポンチ穴を通して多層配線板を貫通する貫通穴を形成するため、多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて貫通穴を形成する際にも、高精度に形成されたポンチ穴がドリルをガイドするので、位置精度の高いドリル加工が可能になる。
また、本発明は、上記において、前記多層配線板のポンチ穴上に前記潤滑剤付き上当て板を配置する工程(c)では、前記潤滑剤付き上当て板が前記多層配線板のポンチ穴上を塞いで配置される多層配線板の製造方法である。
潤滑剤付き上当て板が多層配線板のポンチ穴上を塞いで配置されるため、ポンチ穴を通して貫通穴を形成する2回目のドリル加工においても、確実に、上当て板の潤滑剤を作用させることができる。
また、本発明は、上記の何れかにおいて、前記潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)では、前記多層配線板が複数枚重ねられて配置され、前記多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記多層配線板に非貫通のポンチ穴を形成する工程(b)では、前記複数枚重ねられて配置された多層配線板の最上部の多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用い、前記多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記ポンチ穴を通して前記多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)では、前記複数重ねられて配置された多層配線板の板厚の合計よりも、刃長の長いドリルを用いる多層配線板の製造方法である。
まず、潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)では、多層配線板が複数枚重ねられて配置されるので、実質的に、高多層・高板厚の多層配線板をドリル加工することになる。
また、ポンチ穴を形成する工程(b)では、複数枚重ねられて配置された多層配線板の最上部の多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いるので、多層配線板が複数枚重ねられて配置されても、ドリルの加工位置がぶれ難く、位置精度の高いポンチ穴を形成できる。
さらに、多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)では、複数重ねられて配置された多層配線板の板厚の合計よりも、刃長の長いドリルを用いるので、多層配線板が複数枚重ねられて配置されても、高精度に形成されたポンチ穴がドリルをガイドするので、位置精度の高いドリル加工が可能になる。
本発明によれば、高多層・高板厚の多層配線板の場合や多層配線板を複数枚重ねた場合であっても、穴位置精度とともに、内壁粗さやドリル折損を抑制可能な多層配線板の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態の多層配線板の製造工程の概略を表す。 本発明の第2の実施の形態の多層配線板の製造工程の概略を表す。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の多層配線板2の製造工程の概略である。
図1の工程(a)は、潤滑剤付き上当て板1を多層配線板2のドリル侵入面に配置する工程(a)である。より詳細には、潤滑剤付き上当て板1と、被加工物である多層配線板2と、下当て板3と、を配置する。潤滑剤付き上当て板1は、被加工物である多層配線板2のドリル侵入面側に配置する。潤滑剤付き上当て板1は、ドリル4の切粉排出性とドリル4の耐磨耗性から、潤滑剤となる水溶性樹脂材料のコート層をアルミニウム薄板(アルミニウム厚さ0.2mm以下)の一面側に配置したものを用い、下当て板3はフェノール板を用いている。潤滑剤付き上当て板1は、潤滑剤がコートされた面を上側にして、潤滑剤がコート面された面からドリル4が進入するように、多層配線板2上に配置する。
図1の工程(b)は、多層配線板2の板厚よりも刃長の短いドリル4を用いて、潤滑剤付き上当て板1側から多層配線板2に非貫通のポンチ穴6を形成する工程(b)である。より詳細には、ドリル4で、潤滑剤付き上当て板1には貫通した穴5を形成し、被加工物である多層配線板2には、非貫通のポンチ穴6を形成する。この時のドリル4は、多層配線板2の板厚よりも刃長の短いストレート型とする。なお、多層配線板2に形成されるポンチ穴6の深さは、ドリル4の直径の4倍程度とするのが、穴位置精度の向上やドリル折損の抑制の点でより好ましい。
図1の工程(c)は、多層配線板2のポンチ穴6上に潤滑剤付き上当て板7を配置する工程(c)である。より詳細には、被加工物である多層配線板2に形成したポンチ穴6を塞ぐように潤滑剤付き上当て板7を配置する。なお、ポンチ穴6上に潤滑剤付き上当て板7を配置する方法としては、新品の(即ち、ポンチ穴6の加工がなされていない)潤滑剤付き上当て板7を使用する方法や、既にポンチ穴6のドリル加工の際に使用した潤滑剤付き上当て板1を用い、多層配線板2のポンチ穴6の位置と重ならないように、例えば、1mm格子状にランダム穴明けする場合は、半格子分(0.5mm)をずらして配置する方法がある。また、このようにずらして配置する場合は、多層配線板2に形成したポンチ穴6を完全には塞がない状態でずらして配置しても、ある程度の効果は期待できる。
図1の工程(d)は、多層配線板2の板厚よりも刃長の長いドリル8を用いて、潤滑剤付き上当て板7側からポンチ穴6を通して多層配線板2を貫通する貫通穴10を形成する工程(d)である。より詳細には、新品の潤滑剤付き上当て板7と、被加工物である多層配線板2と、を貫通穴明け用のドリル8で、潤滑剤付き上当て板7を貫通させ、多層配線板2に貫通穴10を形成する。この時、ドリル8は、多層配線板2の板厚よりも刃長の長いアンダーカット型とする。
上記の第1の実施の形態によれば、工程(a)では、潤滑剤付き上当て板1を多層配線板2のドリル浸入面に配置するので、この後の工程で多層配線板2にポンチ穴6を形成する際に、潤滑剤付き上当て板1の潤滑剤の作用により、ドリル4の負荷を低減できる。工程(b)では、多層配線板2の板厚よりも刃長の短いドリル4を用いるので、ドリル4の加工位置がぶれ難い。このため、位置精度が高く、穴の内壁粗さを抑制した非貫通のポンチ穴6を形成できる。工程(c)では、先に形成した非貫通のポンチ穴6上に、再度、潤滑剤付き上当て板7を配置するので、この後の工程で、多層配線板2に貫通穴10を形成する際には、ポンチ穴6を通した2回目以降のドリル加工でも、潤滑剤付き上当て板7の潤滑剤が作用し、ドリル8の負荷を低減できる。工程(d)では、ポンチ穴6を通して多層配線板2を貫通する貫通穴10を形成するため、多層配線板2の板厚よりも刃長の長いドリル8を用いて貫通穴10を形成する際にも、高精度に形成されたポンチ穴6がドリル8をガイドするので、位置精度の高いドリル加工が可能になる。したがって、工程(a)〜(d)により、高多層・高板厚の多層配線板2であっても、穴位置精度とともに、内壁粗さやドリル折損を抑制可能な多層配線板2の製造方法が得られる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態の多層配線板2の製造工程の概略である。図2の工程(a)は、潤滑剤付き上当て板1を、複数枚重ねられて配置された多層配線板2のドリル侵入面に配置する工程(a)である。
図2の工程(b)は、多層配線板2が複数枚重ねられて配置された、最上部の多層配線板2の板厚よりも刃長の短いドリル4を用いて、潤滑剤付き上当て板1側から多層配線板2に非貫通のポンチ穴6を形成する工程(b)である。
図2の工程(c)は、第1の実施の形態と同様に、多層配線板2のポンチ穴6上に潤滑剤付き上当て板7を配置する工程(c)である。被加工物である多層配線板2に形成したポンチ穴6を塞ぐように潤滑剤付き上当て板7を配置する。
図2の工程(d)は、複数重ねられて配置された多層配線板2の板厚の合計よりも、刃長の長いドリル8を用いて、潤滑剤付き上当て板7側から前記ポンチ穴6を通して多層配線板2を貫通する貫通穴10を形成する工程(d)である。
上記の第2の実施の形態によれば、工程(a)では、1枚毎の多層配線板2の板厚は、第1の実施の形態に比べて薄いが、複数枚重ねられて配置されることで、実質的に、高多層・高板厚の多層配線板2をドリル加工することになる。ポンチ穴6を形成する工程(b)では、複数枚重ねられて配置された多層配線板2の最上部の多層配線板2の板厚よりも刃長の短いドリル4を用いるので、多層配線板2が複数枚重ねられて配置されても、ドリル4の加工位置がぶれ難く、位置精度の高いポンチ穴6を形成できる。多層配線板2を貫通する貫通穴10を形成する工程(d)では、複数重ねられて配置された多層配線板2の板厚の合計よりも、刃長の長いドリル8を用いるので、多層配線板2が複数枚重ねられて配置されても、高精度に形成されたポンチ穴6がドリル8をガイドするため、位置精度の高いドリル加工が可能になる。したがって、工程(a)〜(d)により、多層配線板2を複数枚重ねた場合であっても、穴位置精度とともに、内壁粗さやドリル折損を抑制可能な多層配線板2の製造方法が得られる。
(実施例1)
まず、エポキシ樹脂をガラス布に含浸させた絶縁層の両面に厚さが18μmの銅箔を有する銅張積層板(日立化成株式会社、商品名MCL−E−679、厚さ0.1mm)を準備し、銅箔をエッチングすることにより両面に配線を形成した。
次に、この両面に導体回路を形成した銅張積層板を20枚準備し、それぞれの銅張積層板の間に、エポキシ樹脂をガラス布に含浸したプリプレグ(日立化成株式会社、商品名GEA−679)を配置した後、加熱・加圧して積層一体化し、積層一体化後の厚みが5.2mmで、配線が40層となる、高多層・高板厚の多層配線板を作製した。
次に、図1の工程(a)に示すように、この多層配線板2のドリル進入面に、水溶性潤滑剤をアルミニウム表面に付加した厚み0.16mmの上当て板1(三菱ガス化学株式会社製、商品名LE812F3)を、水溶性潤滑剤がドリル進入面側(上側)になるように配置した。また、多層配線板2のドリル進入面の反対側の面には、フェノール樹脂基板の下当て板3を配置した。このように、多層配線板2を、潤滑剤付き上当て板1とフェノール樹脂基板の下当て板3とで固定して挟み、NC制御穴明け機(日立ビアメカニクス株式会社製、商品名MARK20)の穴明けテーブルにセットした。
次に、図1の工程(b)に示すように、ドリル4の刃長が2.1mmで、直径が0.3mmのストレート型の新品ドリル4を使用して、スピンドル回転数80,000min−1及び送り速度2.0m/minのドリル穴明け加工条件で、ドリル侵入面側から多層配線板2内の1.3mmの深さまで穴明け加工して多層配線板2にポンチ穴6を形成した。この時、1本のドリル4で、折損なしに、1,000穴加工することができた。ポンチ穴6形成の穴明けには1mm格子状にランダム穴明けするパターンを穴明けデータとした。
次に、図1の工程(c)に示すように、ポンチ穴6を加工したドリル侵入面側の上当て板として、新品の上当て板7(三菱ガス化学株式会社製、商品名LE812F3)を配置した。その後、ドリル8の刃長が6.5mmで、直径が0.3mmのアンダーカット型の新品ドリル8(三菱マテリアル株式会社製、商品名0.30−6.5E)を使用して、NC制御穴明け機(日立ビアメカニクス株式会社製、商品名MARK20)で、スピンドル回転数80,000min−1及び送り速度1.6m/minの条件で、ポンチ穴6を狙い、ステップ加工により、ポンチ穴6を貫通させて貫通穴10を形成した。貫通穴10形成の穴明けには、ポンチ穴6の形成時と同じ、1mm格子状にランダム穴明けするパターンを穴明けデータとした。
(比較例)
図1の工程(a)、(b)に示すように、実施例と同様にして、ポンチ穴6の加工まで行った。その後、新品の潤滑剤付き上当て板7ではなく、ポンチ穴6の加工で用いたままの、穴5が形成された状態の潤滑剤付き上当て板1を配置し、実施例と同じ型の新品ドリル8を使用し、同じNC制御穴明け機で、同じ条件で、同じ穴明けデータを用いて、多層配線板2に形成したポンチ穴6を狙い、ステップ加工により穴を貫通させて貫通穴10を形成した。
(ドリル折損の有無)
多層配線板への貫通穴明け加工において、貫通穴加工後のドリルの目視観察でドリルの折損の有無を確認した。ドリルは実施例、比較例ともに36本を使用して、1本あたり1,000穴、合計36,000穴分を、多層配線板内に加工して、ドリル折損が発生した本数を数えた。
(穴位置ずれ量)
このようにして多層配線板を穴明け加工した後に、多層配線板を穴明けテーブルから取外して解体し、自動穴位置測定機であるホールアナライザー(日立ビアニクス株式会社製、商品名HA−1)により、実施例や比較例毎に、多層配線板(板厚5.2mm)のドリル抜け面側の穴位置ずれ量を測定した。穴位置ずれ量の測定については、穴明け設計位置の中心座標と実際に明けられた穴位置の中心座標間の距離をホールアナライザーで計測し、穴位置ずれ量の最大値及び穴位置ずれ量の平均+3σ値をドリル抜け面側について算出した。
(穴内壁粗さ)
穴明けした多層配線板の穴位置測定後は、過マンガン酸処理によるホールクリーニング処理を行い、基板の表面及び穴内に無電解銅めっきを25μm施してスルーホールめっきした。めっき後の基板から、ドリル寿命初期、中期(500穴近傍)、後期(1,000穴近傍)の各10穴を注型しスルーホールの断面研磨を行い、金属顕微鏡を用いて倍率×100倍で直径0.3mmの穴の内壁粗さ量を測定した。この時、各穴の内壁粗さ量は穴内の最大粗さ量をその穴の内壁粗さ量とし、ドリル寿命初期、中期(500穴近傍)、後期(1,000穴近傍)の各10穴分の内壁粗さ量の最大値と、内壁粗さ量の平均値を算出した。
(評価結果の判定)
評価結果の判定は、ドリルの折損無しで且つ、ドリル抜け目側の穴位置ずれ量の最大値が50μm未満で且つ、穴位置ずれ量の平均+3σ値が45μm未満で且つ、内壁粗さの最大値が15μm未満で且つ、内壁粗さの平均値が10μm以下であるものを「○」、ドリル折損有りまたは、ドリル抜け面側の穴位置ずれ量の最大値が50μm以上又は、穴位置ずれ量の平均+3σ値が45μm以上または、内壁粗さ最大値が15μm以上又は、内壁粗さの平均値が10μm以上であるものを「×」とした。貫通穴明け時の上当て板の状態を検討した結果を表1に示す。
表1の結果から、貫通穴明け時において、新品の潤滑剤付き当て板を多層配線板に配置した実施例は、ポンチ穴形成時に使用した潤滑剤付き当て板をそのまま多層配線板に配置した比較例と比較して良好である。
Figure 2014165323
1…(ポンチ穴明け用の)潤滑剤付き上当て板
2…多層配線板
3…下当て板
4…(ポンチ穴明け用の)ドリル
5…(ポンチ穴を形成する際に形成された潤滑剤付き上当て板の)穴
6…ポンチ穴
7…(貫通穴明け用の)潤滑剤付き上当て板
8…(貫通穴明け用の)ドリル
9…(貫通穴を形成する際に形成された潤滑剤付き上当て板の)穴
10…貫通穴

Claims (3)

  1. 潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)と、
    前記多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記多層配線板に非貫通のポンチ穴を形成する工程(b)と、
    前記多層配線板のポンチ穴上に前記潤滑剤付き上当て板を配置する工程(c)と、
    前記多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記ポンチ穴を通して前記多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)と、
    を有する多層配線板の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記多層配線板のポンチ穴上に前記潤滑剤付き上当て板を配置する工程(c)では、前記潤滑剤付き上当て板が前記多層配線板のポンチ穴上を塞いで配置される多層配線板の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記潤滑剤付き上当て板を多層配線板のドリル侵入面に配置する工程(a)では、前記多層配線板が複数枚重ねられて配置され、
    前記多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記多層配線板に非貫通穴のポンチ穴を形成する工程(b)では、前記複数枚重ねられて配置された多層配線板の最上部の多層配線板の板厚よりも刃長の短いドリルを用い、
    前記多層配線板の板厚よりも刃長の長いドリルを用いて、前記潤滑剤付き上当て板側から前記ポンチ穴を通して前記多層配線板を貫通する貫通穴を形成する工程(d)では、前記複数重ねられて配置された多層配線板の板厚の合計よりも、刃長の長いドリルを用いる多層配線板の製造方法。
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