JP2014165085A - 発光ダイオードランプ及び照明装置 - Google Patents

発光ダイオードランプ及び照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光ダイオードランプの頭部に配置する発光ダイオードを頂部中央に寄せ、頂部方向への配光を可能にしたい。
【解決手段】角柱状の筒部411と錐状の錐状部412とを有する支持部材13の外面に発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10と、前記発光ダイオードユニット10を内部に配置する円筒状のガラスバルブ21とを備え、前記錐状部412は、前記筒部411の一端から背の高い載置面Y1〜Y6と背の低い非載置面S1〜S6とを交互に配置し、載置面Y1〜Y6に発光ダイオードを配置する。
【選択図】図75

Description

この発明は、たとえば、街路灯用LED(発光ダイオード素子)電球に関するものである。特に、この発明は、街路灯や防犯灯に使用されるHIDランプ(High Intensity Discharge lamp)に近い広い配光のLED電球を実現するものである。
(1)従来HIDランプ:
A.発光光束が大きく広く、遠くまで照らすことが出来るため、街路灯や防犯灯など屋外の用途に広く用いられてきた。またベースダウン、ベースアップの器具にも使われてきた。
B.消費電力が高く寿命が短い(約10000時間)。
C.水銀放電で発光するため、発光管内の水銀が蒸発して明るさが安定するまで時間を要する。
(2)電球形LED:
A.光の指向性が高く、下面方向への直下照度の改善などある一定方向の照射には向いている(特許文献1:特開2009−4130)。
この場合数個の配置で良く、LED自体が発生する発熱量が少なく、HIDランプのような放電ランプに比べ約40000時間という高い寿命が維持できる。
B.屋外用の従来HIDランプに替わるLEDランプとして以下のようなランプが考案されている。
従来放電ランプと同様にガラスバルブ21に不活性ガスを封入し、封止した後、スクリュー形の口金23を取付けることで、従来放電ランプとの互換性を容易にすると同時にLEDの背後に凹面鏡を設けることでLEDの光の放射角を拡げている(特許文献2:特開昭62−124781)。
特開2009−4130号公報 特開昭62−124781号公報 特開2010−55993号公報 特開2010−182796号公報 特開2009−23915号公報 特開平09−102632号公報 特開2011−108424号公報 特開2010−129431号公報 特開2005−158746号公報 特開2000−21209号公報 特開2009−289543号公報 特開2009−48994号公報 特告平04−39237号公報 特開2012−003854号公報 特開2011−146253号公報 特開2012−156036号公報
A.広く普及している街路灯や防犯灯の器具において、点灯装置を交換するだけで、その反射板や受金はそのまま利用して従来HIDランプと同様に屋外を広く、遠くまで照らすには、HIDランプと比べて実用上遜色ない配光及び発光強度が必要。
B.配光に方向性がなく発光ダイオード11の光がほぼ全方向に配光されれば、下面に主に照射される略水平点灯の街路灯だけでなく、ベースダウン、ベースアップの器具にも対応可能である。
C.特許文献2のLEDランプではHIDランプと遜色ない配光及び発光強度を得ることは難しく、LEDの数を大幅に増やし、HIDランプ同様LEDの光を、全方向に向ける必要がある。
D.多数のLEDの集積によりランプ内が高温となり、LEDが早く劣化して特許文献1のようなLEDランプのような寿命を維持することが難しくなる。また、LEDが発生する熱を逃がすために特許文献1のような金属性の放熱体をLED基板の下面に設置した場合、LEDの数が多く、LEDを縦長の円筒状のバルブに沿って配置するため、放熱体が重くなるだけでなく、縦長配置の長さが長くなるほどその放熱効率は悪くなる。
E.多数のLEDを使用しHIDランプ同様LEDの光を全方向に向けるためには、ランプの長さ方向、円周方向にLEDを分散して配置しなければならず、そのような形状のLED基板を製造するためには、材料費も製造コストも高額となる。
本発明の発光ダイオードランプでは、HIDランプに匹敵またはHIDランプを超える光束量および配光特性を実現したい。
また、光源(LED)の熱を放熱する手段を、高効率、簡素かつ安価に構成したい。
この発明の発光ダイオードランプは、
筒状の筒部と筒部の一端に錐状の錐状部とを有する支持部材の外面に複数の発光ダイオードを載置した発光ダイオードユニットと、
該発光ダイオードユニットを内包する筒状のバルブと、
を備え、
前記錐状部は、
前記発光ダイオードが載置される複数の載置面と、
前記発光ダイオードが載置されない複数の非載置面とから構成され、
前記載置面の面積は前記非載置面の面積より大きいことを特徴とする。
この発明によれば、発光ダイオードランプの光束量および配光特性が改善される。
また、発光ダイオードランプの光源(LED)の熱を、高効率、簡素かつ安価に放熱することができる。
実施の形態1における発光ダイオードユニット10の正面側面図。 実施の形態1における発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態1における発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態1における発光ダイオードランプ20の平面図。 実施の形態1における口金23のない発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態1における発光ダイオードランプ20の色温度の変化を示す図。 実施の形態3における発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図。 実施の形態3における発光ダイオードユニット10の支持部材13の正面側面図。 実施の形態3における発光ダイオードユニット10の支持部材13の平面図。 実施の形態3における発光ダイオードユニット10の正面側面図。 実施の形態3における発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態3における発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態3における発光ダイオードランプ20の平面図。 実施の形態3における発光ダイオードランプ20の寸法図。 実施の形態3における表−1、表−2、表−3を示す図。 実施の形態3における表−4を示す図。 実施の形態3における六角柱の発光ダイオードユニット10の発光ダイオードランプ20の平面図。 実施の形態3における表−5を示す図。 実施の形態3における比較例の表を示す図。 実施の形態4における発光ダイオードユニット10の正面側面図。 実施の形態4における発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態4における発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態4における発光ダイオードランプ20の平面図。 実施の形態4における表−6を示す図。 実施の形態4における表−6のh/Dとバルブ表面温度とのグラフを示す図。 実施の形態4における表−7を示す図。 実施の形態4における表−7のh/Dとバルブ表面温度とのグラフを示す図。 実施の形態4における表−8を示す図。 実施の形態4における表−8のΔdとバルブ表面温度とのグラフを示す図。 実施の形態5における八角柱の支持部材13の発光ダイオードランプ20の図。 実施の形態5における六角柱の支持部材13の発光ダイオードランプ20の図。 実施の形態5における発光ダイオードランプ20を搭載した照明器具を示す図。 実施の形態5における発光ダイオードランプ20を搭載した照明器具を示す図。 実施の形態5における発光ダイオードランプ20を搭載した照明器具を示す図。 実施の形態6におけるシリコーン注入方法の比較例1を示す概念図。 実施の形態6におけるシリコーン注入方法の比較例2を示す概念図。 実施の形態6におけるシリコーン注入方法を示す概念図。 実施の形態6の発光ダイオードランプ20の製造方法(シリコーン注入方法)を示すフロー図。 発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図。 フレア管22を示す図。 組立工程S20が終了した状態を示す図。 シリコーン注入時の図。 支持部材とガラスバルブ21の間に発光ダイオード11がシリコーン290で覆われている図。 発光ダイオード11のパッケージ表面に板ガラス240を接着した図。 実施の形態7におけるガラスバルブ21の斜視図。 実施の形態7におけるガラスバルブ21の斜視図。 実施の形態7における図45のガラスバルブ21のAA断面図。 実施の形態7における発光ダイオードユニット10の正面側面図。 実施の形態7における発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態7における発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態7における発光ダイオードランプ20の平面図。 実施の形態7における口金23のない発光ダイオードランプ20の正面側面図。 実施の形態7における発光ダイオードランプ20の寸法図。 実施の形態7の発光ダイオードランプの製造方法を示す図。 実施の形態8における街路灯の一例を示す図。 HIDランプを用いた街路灯とLEDランプを用いた街路灯の仕様比較図。 ランプと電源が正しい組み合わせの結果比較図。 ランプと電源が誤った組み合わせの結果比較図。 実施の形態9における放熱性を高めた発光ダイオードランプ20の一例図。 実施の形態9における放熱性を高めた発光ダイオードランプ20の他の例図。 実施の形態10における発光ダイオードランプ20の分解図。 実施の形態10におけるフレア管22の概念断面図。 実施の形態10における発光ダイオードユニット10の断面図。 実施の形態10における封入ガス圧と全光束変化の測定方法を示す図。 実施の形態10におけるガラスバルブ21の気圧と発光ダイオードランプの明るさとのグラフ図。 実施の形態10における口金穴226とフィルタ227と孔259を示す図。 実施の形態10における口金穴226とフィルタ227を示す図。 実施の形態11におけるフラックス256が移動する模式図。 実施の形態11におけるフラックス量と明るさのグラフ図。 実施の形態12における基板とLEDの取付比較図。 実施の形態12における基板とLEDの取付図。 実施の形態12における基板の切欠きの図。 実施の形態12における基板の凹部の図。 実施の形態13における発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図。 実施の形態13における発光ダイオードユニット10の側面図。 実施の形態13における発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態13における発光ダイオードユニット10の支持部材13の一部拡大展開図。 実施の形態13における他例1による支持部材13の展開図と発光ダイオードユニット10の側面図と平面図。 実施の形態13における他例2による発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図。 実施の形態13における他例2による発光ダイオードユニット10の平面図。 実施の形態13における他例3による支持部材13の展開図と発光ダイオードユニット10の側面図と平面図。 実施の形態13における他例4による支持部材13の展開図と発光ダイオードユニット10の側面図と平面図。 実施の形態13における他例5による発光ダイオードユニット10の平面図。
実施の形態1.
(1)第1の形態(図1〜図6)
図1に発光ダイオードユニット10の正面側面図、図2に平面図を示す。
発光ダイオードユニット10は、アルミニウム製の八角柱の支持部材13を有する。支持部材13は発光ダイオード11を保持する保持部材である。発光ダイオードユニット10は、支持部材13の頂部に八つの面を持つ台形状の錐体18を有する。
錐体18の八つの面に、発光ダイオード11を各1個を搭載したリボン状のフレキシブル基板12(発光ダイオード基板)を耐熱性接着剤で貼り付ける。また、八角柱の八つの側面に発光ダイオード11を各3個を搭載したリボン状のフレキシブル基板12(発光ダイオード基板)を耐熱性接着剤で貼り付ける。
八角柱の一つの側面とそれに対向する側面との基部(対向する1対の側面の口金23側の基部)に八角柱の軸方向に1対の基部支柱14が取付けられている。
また、八角柱の底面中心にも八角柱の支持部材13の軸方向に軸支柱15が取付けられている。
八角柱の支持部材13の底面から発光ダイオード11に直流電流を出入力する導入線17が導出されている。
これら3本の支柱は、八角柱の支持部材13の軸方向と垂直方向の別の連結支柱16に連結されている。
これらの各支柱の材質はステンレス製である。
たとえば、八角柱の支持部材13の底面の外接円の直径は50mm、八角柱の支持部材13の角錐部分を含まない部分の高さは150mmである。
発光ダイオード11を搭載する基板は、フレキシブル基板12である。フレキシブル基板12に発光ダイオード11を搭載し、フレキシブル基板12をアルミニウム製の基板に貼り付ける。縦長の基板を連結して角柱形状の多面体構造物を形成する。角柱形状の多面体構造物の頂部を角垂形状にすることで、ガラスバルブ21の半球状またはドーム状の頂部に適合させることができる。角垂形状部分に発光ダイオード11を配置することができる。角垂形状部分の曲げ角度は、ガラスバルブ21の頂部の半径Rに応じて決定する。
図3に発光ダイオードランプ20の正面側面図、図4に平面図を示す。図5に、口金23なしの正面側面図を示す。
発光ダイオードランプ20は、筺体24を備えている。筺体24は、ガラスバルブ21とフレア管22とを有する。筺体24は、すべて透明である。あるいは、発光ダイオード11が配置されていない筺体24の下部は、不透明でもよい。ガラスバルブ21は、上部が半球状の円筒形の形状をしている。
ガラスバルブ21に発光ダイオードユニット10が挿入されている。ガラスバルブ21と発光ダイオードユニット10の空間部には、ガラスバルブ21の半球状の頂部の内面から発光ダイオードユニット10の八角柱の支持部材13の底面の高さまで透明で熱伝導性のシリコーン樹脂(信越シリコーン製シリコーンゴム:KE109)が充填されている(図示せず)。
フレア管22は、ガラスバルブ21端部に融着されたガラス製の封止部である。
八角柱の支持部材13の底面中心から八角柱の支持部材13の軸方向に導出されている軸支柱15は、フレア管22がピンチされるときに、軸支柱15の端部が埋め込まれるように、フレア管22に埋設される。八角柱の支持部材13の底面から導出された導入線17は、ガラスバルブ21端部に融着されたガラス製のフレア管22がピンチされるときに、導入線17の端部がフレア管22の端部から導出されるように、フレア管22に埋設される。
ガラスバルブ21の端部のチップ管を封止する際に窒素ガスが封入され、バルブ内の空気と置換される。
2本の導入線17はガラスバルブ21端部に設置されるE39口金23に配線される。
熱伝導性のシリコーン樹脂を充填したものは、充填しないもの(窒素充填のみ)に比べ、図6に示したように、ランプの色温度が高くなり、ランプの色が青色方向にシフトし、より明るく見える。また、ランプの色温度が高くなることから、あらかじめより色温度の低い発光ダイオード11を使うことが出来る。このことは、青色発光ダイオード11に黄色のYAG蛍光体を塗布してなる最も一般的な擬似白色の発光ダイオード11における劣化の原因である黄色のYAG蛍光体の使用量を減らすことが出来る。
熱伝導性のシリコーン樹脂の充填によりランプの色が青色方向にシフトする理由については、明確ではないが、シリコーン樹脂のような有機系の物質による赤外から赤色の吸収によるものと考えられる。
なお、口金23はE39口金23を使用したが、HIDランプと互換性のあるE26口金23でも良い。
実施の形態2.
(2)第2の実施の形態(図なし)
第1の実施の形態での透明で熱伝導性のシリコーン樹脂の代わりに、透明な熱伝導性液体としてパーフルオロカーボン液体が充填されてもよい。パーフルオロカーボン液体は高密度で発光ダイオード11が発生する熱を効率よく吸収しガラスバルブ21に伝達する。パーフルオロカーボン液体は、絶縁性の液体で導入線17等の配線部に接触してもショートの問題はない。
パーフルオロカーボン液体を充填したものは、図6に示したように、充填しないもの(窒素充填のみ)に比べ、ランプの色温度が高くなり、ランプの色が青色方向にシフトし、より明るく見える。また、ランプの色温度が高くなることから、あらかじめより色温度の低い発光ダイオード11を使うことが出来る。このことは、青色発光ダイオード11に黄色のYAG蛍光体を塗布してなる最も一般的な擬似白色の発光ダイオード11における劣化の原因である黄色のYAG蛍光体の使用量を減らすことが出来る。
パーフルオロカーボン液体の充填によりランプの色が青色方向にシフトする理由については、明確ではないが、パーフルオロカーボン液体による赤外から赤色の吸収によるものと考えられる。
たとえば、密度1.83(kg/m@25℃)、比熱1.050(J/kgK@25℃)、絶縁耐力43kV(2.54mmGap@25℃)、誘電率1.91kV(@25℃)〔1kHz〕の住友スリーエム(株)社製「フロリナート(「FLUORINERT」は登録商標)」FC−3283を充填する。
なお、パーフルオロカーボン液体は透明で絶縁性があり、水よりも高密度で比熱が水並みであれば、通電状態で直接発光ダイオード基板を冷却することが出来、かつ水冷より放熱効率が良くなるため、密度1.5(kg/m@25℃)以上であれば良い。
たとえば、密度1.68(kg/m@25℃)、比熱1.050(J/kgK@25℃)、絶縁耐力38kV(2.54mmGap@25℃)、誘電率1.76kV(@25℃)〔1kHz〕の住友スリーエム(株)社製「フロリナート(「FLUORINERT」は登録商標)」FC−72でもよい。
実施の形態3.
(3)第3の実施の形態(図7〜図13)
以下、実施の形態1,2と異なる点を説明する。
図7に発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図を示す。
図8、図9に発光ダイオードユニット10の正面側面図、平面図を示す。
支持部材13は図のように、アルミニウム製の一体型の板を折り曲げて立体化し、複数の面を形成する。一体型の板を折り曲げて形成すれば、熱伝導性が向上する。
図10に発光ダイオードユニット10の正面側面図、図11に平面図を示す。
アルミニウム製の八角柱の支持部材13の頂部にアルミニウム製の八角錐を有する。
八角錐の八つの面のうち4つの面発光ダイオード11を各1個を搭載する。また、八角柱の支持部材13の八つの面に発光ダイオード11を1列に各3個搭載する。
上記支持部材13は絶縁処理され、発光ダイオード基板を兼ねる。
図12に発光ダイオードランプ20の正面側面図、図13に平面図を示す。
上部が半球状の円筒形のガラスバルブ21に発光ダイオードユニット10が挿入され、ガラスバルブ21と発光ダイオードユニット10の空間部に充填されている透明な熱伝導性の媒体は実施の形態1及び2と同じである(図示せず)。
上記ランプの八角柱の支持部材13側面の八角柱の支持部材13の軸と垂直方向の幅w(八角柱の一側面の幅w)は、17.15mm、円筒状のバルブの断面の中心から八角柱の支持部材13側面に垂直に伸ばした線の、八角柱の支持部材13側面と交差する点と、垂直に伸ばした線のバルブ内面と交差する点の距離Δk(前記支持部材13の一側面の中央からバルブ内面との距離Δk)は2.4mm、E39口金23仕様のガラスバルブ21の内径は48mmである。
八角形の外接円の直径dは44.8mm、八角柱の支持部材13の高さhは110mmである。
(多角形のnの決定)
多角柱側面の多角柱の軸と垂直方向の幅w:17.15mm、円筒状のバルブの断面の中心から多角柱側面に垂直に伸ばした線の、多角柱側面と交差する点と、垂直に伸ばした線のバルブ内面と交差する点の距離Δkを3.0mm、E39口金23仕様のHIDランプと互換性のあるガラスバルブ21の内径48mmを満足する多角形を選定する。
図14の寸法図の記号の意味は、以下のとおりである。
D:ガラスバルブ21の内径
d:発光ダイオードユニット10の外接円の直径
w:発光ダイオードユニット10の一側面の幅
b:ガラスバルブ21の中心から発光ダイオード11までの距離
Δr:ガラスバルブ21の内径Dと外接円の直径dとの差
Δk:発光ダイオード11からガラスバルブ21の内面までの半径方向の距離
Δg:発光ダイオード11から外接円までの半径方向の距離
発光ダイオードユニット10の一側面の幅wは、発光ダイオード11の幅方向の大きさ以上でありかつ信号線が配線できる幅以上である。また、フレキシブル基板を貼り付ける場合は、幅wは、フレキシブル基板の幅以上でありかつ信号線が配線できる幅以上である。
幅wを大きくすれば、nは小さくなるので、以下のメリットがある。
1.支持部材13の折り曲げ回数は少なくなる。
2.錐体18の頂部の位置合わせが容易になる。
幅wを小さくすれば、nは大きくなるので、以下のメリットがある。
1.発光ダイオード11がガラスバルブ21の内面に近づく。
2.放熱効果が高くなる(後述する実施の形態4)
多角柱側面の多角柱の軸と垂直方向の幅wのn角形の外接円の直径dは、
Sin(180°/n)=w/d
より、
d=w/Sin(180°/n)
で表される。
(d/2)と多角形の中心から多角形の辺に伸ばした垂線の中心と辺と垂線の交点との距離bとの差Δgは、
Δg=d/2−b
b=√((d/2)−(w/2)
より、
Δg=(d/2)−√((d/2)−(w/2)
で表される。
同心円状に配置されたバルブ内周と多角形の外接円周との距離Δrとすると、
Δr=Δk−Δg
で表される。
このとき決められたwにおいてΔkを満足するバルブ内径Dは、
D=d+2Δr
=d+2(Δk−Δg)
=d+2(Δk−(d/2)+√((d/2)−(w/2)))
=d+2Δk−d+2√((d/2)−(w/2)
=2Δk+2√((d/2)−(w/2)
=2Δk+2√((w/2Sin(180°/n))−(w/2)
で表される。
この式は、ガラスバルブ21の内径Dは、Δkとwとnとの関数であることを示している。また、Δkとwとを一定にすると、ガラスバルブ21の内径Dは、nの関数であることを示している。逆に、Δkとwと内径Dを所定の値にするとnが決定されることを示している。
w=17.15mm、Δk=3.0mmとしたとき、図15の表−1よりn=8より求められるD=47.40が目標のD=48mmに最も近い。
目標がD=48mm以内である場合には、D=48mm以内になる最大のnを選択すればよい。
以上のように、支持部材13の一側面の幅wを所定の幅w=17.15mmに固定し、前記支持部材13の一側面の中央からバルブ内面との距離Δkを所定の距離Δk=3.0mmに固定し、所定のバルブ径D=48mmを有する円筒状のバルブの内部に前記発光ダイオードユニット10を配置することができる正n角形は、正八角形であることがわかる。すなわち、所定のバルブ径を有する円筒状のバルブの内部に前記発光ダイオードユニット10を配置することができる正n角形のnの最適値は8であることがわかる。
w=17.15mm、Δk=4.0mmとしたとき、図15の表−2よりn=8より求められるD=49.40が目標のD=48mmに最も近い。
実際にD=48mmを採用したときのΔkは図16の表−4より3.3mmとなる。
さらに、E26口金23仕様のHIDランプと互換性のあるガラスバルブ21の内径38.6mmを満足する多角形を、図15の表から選定する。
図15の表−2、表−3より、n=6より求められるD=37.7及び39.7が目標のD=38.6mmに最も近い(図17)。
実際にD=38.6mmを採用したときのΔkは、図16の表−4より4.5mmとなる。
w=17.15mmの場合は、n=6以上8以下で目標のD=48mmと目標のD=38.6mmを達成できるので好適である。
前記発光ダイオードユニット10は、本来、円柱状であることが望ましいが、発光ダイオード11を配置するために平面が必要である。そのために、多角形を形成するのであるが、その多角形も、円柱に近いほうが理想である。しかし、幅wを小さくすれば、nは大きくなるので、円柱に近づくが、折り曲げ回数の増加により製造工程に複雑さが伴う。
幅wを大きくすると、nが小さくなり、発光ダイオードユニット10は、三角柱、四角柱になり円柱からかけ離れた形状になる。
w=5mm、15mm、20mm、Δk=5.0mmのケースについて、図18の表−5に示す。
w=5mmの場合は、n=18でも、Dが40mm以上にならないので、目標のD=48mmを達成するためには、w=5mmは不向きである。
w=15mmの場合は、n=6以上8以下で、目標のD=48mmと目標のD=38.6mmを達成できるので好適である。
w=20mmの場合は、n=6でも、Dが40mm以下にならないので、目標のD=38.6mmを達成するためには、w=20mmは不向きである。
図19は、w=17.15mmで、Δk=1.5mmとΔk=2.0mmとしたときの、表である。Δrがマイナス値の場合は、発光ダイオードユニット10がガラスバルブ21に収納できないことを示している。Δrが1mm未満の場合は、発光ダイオードユニット10がガラスバルブ21に理論的には収納はできるが、ガラスバルブ21の寸法ばらつき(プラスマイナス1〜2mm)等により、組み立て時に発光ダイオードユニット10をガラスバルブ21挿入することが難しくなる。
図15、図16、図18、図19に、計算したw/dとw/Dの値を示す。
前述したとおり、Sin(180°/n)=w/dであるから、この式によれば、nを決定すると、wとdの比がわかる。
n=4のとき、Sin(180°/n)=0.71=w/d
n=5のとき、Sin(180°/n)=0.59=w/d
n=6のとき、Sin(180°/n)=0.50=w/d
n=7のとき、Sin(180°/n)=0.43=w/d
n=8のとき、Sin(180°/n)=0.38=w/d
n=9のとき、Sin(180°/n)=0.34=w/d
n=10のとき、Sin(180°/n)=0.31=w/d
したがって、nを4〜10としたい場合、wはdの0.71〜0.31にすればよい。
nを6〜8としたい場合、wはdの0.5〜0.38にすればよい。
実際には、図15、図16、図18、図19に示したとおり、
D=2Δk+2√((w/2Sin(180°/n))−(w/2)))
により、nとΔkとが定まれば、wとDとの比が求められる。
図15の表−1によれば、Δk=3.0mmで、nを4〜10としたい場合、wはdの0.74〜0.29にすればよい。nを6〜8としたい場合、wはdの0.48〜0.36にすればよい。
図15の表−2によれば、Δk=4.0mmで、nを4〜10としたい場合、wはdの0.68〜0.28にすればよい。nを6〜8としたい場合、wはdの0.45〜0.35にすればよい。
図15の表−3によれば、Δk=5.0mmで、nを4〜10としたい場合、wはdの0.63〜0.27にすればよい。nを6〜8としたい場合、wはdの0.43〜0.33にすればよい。
図16の表−4によれば、
D=48mmのとき、w=17.15mmは、Dの0.36である。
D=38.6mmのとき、w=17.15mmは、Dの0.44である。
以上のように、wはDの0.27〜0.74の範囲がよい。好ましくは、wはDの0.33〜0.38の範囲がよい。さらに、Δkが小さいほうがよいことから、wはdの0.48〜0.36の範囲がよい。
図15〜図19から、目標のD=48mmの場合、目標に最も近くなる好適なnは以下のとおりである。
w=17.15mm、Δk=3.0mmのとき、n=8
w=17.15mm、Δk=4.0mmのとき、n=8
w=15.00mm、Δk=5.0mmのとき、n=8
w=20.00mm、Δk=5.0mmのとき、n=6
目標のD=36.8mmの場合、目標に最も近くなる好適なnは以下のとおりである。
w=17.15mm、Δk=3.0mmのとき、n=6
w=17.15mm、Δk=4.0mmのとき、n=6
w=15.00mm、Δk=5.0mmのとき、n=6
w=5.00mm、Δk=5.0mmのとき、n=17
なお、nは、奇数でもよいが、偶数であれば、支柱構造が簡単になり、製造が容易である。
このようにして求められた好適なnによる正n角形の発光ダイオードユニット10を用いることにより、ガラスバルブ21の径を変化させても、発光ダイオードユニット10の各側面の幅wを変える必要がなく、発光ダイオードユニット10の部品の共通化が図れる効果がある。
また、好適なnによる正n角形の発光ダイオードユニット10を用いることにより、ガラスバルブ21の径Dを変化させても、発光ダイオード11とガラスバルブ21内面の距離Δkを一定又はほぼ一定に保つことができる効果がある。この発光ダイオード11とガラスバルブ21内面の距離Δkを、発光ダイオード11の熱をガラスバルブ21に効率的に逃がすことが出来る距離(後述する実施の形態4で述べる距離)に設定すれば、放熱効果が高いランプを得ることが出来る。ガラスバルブ21の径が異なるランプを製造した場合でも、放熱効果が同じあるいはほぼ同じランプを実現できる。
実施の形態4.
(4)第4の実施の形態(図20〜図29)
好適な発光ダイオードユニット10の高さと径の寸法比および発光ダイオード11とガラスバルブ21内径部の距離について述べる。
(試験方法)
(図20〜図23)
・実施の形態3と同様に発光ダイオード基板を兼ねるアルミニウム製の支持体により異なる八角柱の支持部材13の外接円径Dと八角柱の支持部材13の高さhの発光ダイオードユニット10を作成した(図22、図21)。
・頂部の八角錐は省略した。発光ダイオード11は八角柱の支持部材13の側面の各面に縦1列各3個搭載。
・発光ダイオード11の搭載位置は、
A.各面の高さ方向の中点(b点)、
B.上記Aの位置の発光ダイオード11と側面上端辺の中点(a点)、
C.上記Bの位置の発光ダイオード11と側面下端辺の中点(c点)
のそれぞれ1個合計3個、発光ダイオードユニット10全体では24個搭載した。
・実施の形態1及び実施の形態3と同様のガラスバルブ21の端部を封止し、スクリュー形の口金23を装着する方法でランプを作成した。
・ランプは窒素ガスのみを充填して封止したもの、パーフルオロカーボンで空間部のほぼすべての部分を満たした後、窒素ガスを吹き込みながら封止したものの2種類作成(図22)した。
発光ダイオードユニット10上面とガラスバルブ21頂部内面との距離lはどの条件も20mmとした。
・異なるD:h比の発光ダイオードユニット10はそれぞれが比較できるようにその外接円の径と角柱の高さで構成される体積Vを同一とした。ランプの器具装着性は、器具の形状によっても大きく左右されるが、異なるD:h比の発光ダイオードユニット10のランプの器具装着性について上記Vを同一とすることで簡易的に条件をそろえた。
・発光ダイオード11とガラスバルブ21内径部の距離Δdはガラスバルブ21の径を変えることで変化させた(図23)。
・それぞれのランプを電力、電圧、電流等の条件を同一にして口金23部を下にして点灯した。ガラスバルブ21外面の以下の3点の温度を測定した。
上部の発光ダイオード11の位置(上記B.)に相当する点:a点、
中央部の発光ダイオード11の位置(上記A.)に相当する点:b点、
下部の発光ダイオード11の位置(上記C.)に相当する点:c点
(結果)
(好適なh/D)
・図24の表−6:窒素ガス封入、透明熱伝導媒体なし。
図25に示すように、h/Dが大きいほど温度が下がる。h/D:1.5前後よりh/Dが大きい範囲においてもっとも温度が高いa点においても100℃を下回る。また、温度の下降程度h/D:1.5前後から2.0にかけて、よりなだらかになる。この傾向はより発光ダイオード11に近く、ランプのより上方の部分であるa点でより顕著となる。・図26の表−7:窒素ガス封入、透明熱伝導媒体(パーフルオロカーボン液体)有。
図27に示すように、表−6に比べ全体的に温度が下がる。透明熱伝導媒体(パーフルオロカーボン液体)の効果である。
h/Dが大きいほど温度が下がる。温度の下降程度h/D:1.5前後から2.0にかけて、よりなだらかになる。この傾向はより発光ダイオード11に近く、ランプのより上方の部分であるa点でより顕著となる等の効果は透明熱伝導媒体なしほど顕著ではないが同様の傾向が見られる。
なお、h/Dが大きいほど温度が下がるが、その傾向はh/D:3.0を超えるあたりからほとんど差がなくなる。
また、h/D:3.5を超えると、ランプを細長としなければならなくなり、従来街路灯に使用されていたHIDランプと寸法が著しく異なるようになり、器具への装着製が損なわれる。
h/Dの好適な範囲は1.5から3.5、より好適な範囲は2.0から3.0といえる。
(好適なΔdと好適なΔk)
好適な発光ダイオード11とガラスバルブ21の内面との距離について述べる。
・図28の表−8:窒素ガス封入、透明熱伝導媒体(パーフルオロカーボン液体)有。
・発光ダイオード11の表面とガラスバルブ21内面の半径方向の距離Δdはガラスバルブ21の径を変えることで変化させた(図23)。
図29に示すように、発光ダイオード11がバルブ内面より離れるに従って、温度が上がる。
発光ダイオード11がバルブ内面に接触している場合とバルブ内面から20mm離れている場合で20℃から35℃温度が異なる。
発光ダイオード11がバルブ内面に接触またはバルブ内面に近いほうが、放熱効果が向上し温度的に有利である。
発光ダイオード11とバルブ内面とを離す場合は、バルブを太くするか発光ダイオードユニット10を細くしなければならない。バルブを太くすることは器具装着性に不利、発光ダイオードユニット10を細くすることは配光に不利である。
図29に示すように、Δdが、5mm以下の範囲の温度勾配が、5mm以上の範囲の温度勾配よりも、急傾斜であるから、Δdを5mm以下にして、なるべく、0mmにするのがよい。
したがって、Δdの好適な範囲は、0mm以上5mm以下となる。Δdは、0mmに近いほうが好適である。
発光ダイオード11の厚みXは少なくとも1mm以上ある。Δk=Δd+Xであるから、Δkの好適な範囲は1mm以上6mm以下となる。
実際には、角柱の支持部材13の各側面間の寸法ばらつき、発光ダイオード11の高さ(厚みX)のばらつき、発光ダイオード11接着時の高さのばらつき及びガラスバルブ21の寸法ばらつき等の設計誤差や製造誤差が存在する。
発光ダイオード11がバルブ内面に接触する設計仕様またはバルブ内面に近い設計仕様にすると、前記寸法ばらつき等により各発光ダイオード11間の高さのばらつきが1mm程度あるため、組み立て時に発光ダイオードユニット10をガラスバルブ21に挿入することが難しくなる。組み立て時に発光ダイオードユニット10をガラスバルブ21に挿入するためには円周方向360度全てにおいて最低限のクリアランス(Δr)が必要である。
発光ダイオード11の高さ(厚みX)が、Δg以下であれば、発光ダイオード11の表面が外接円からはみ出すことがなく円周方向360度全てにおいてクリアランス(Δr)が提供できる。
実施の形態3の図19によれば、Δkが2mm以下の場合、クリアランス(Δr)が1mm未満になり好ましくない。したがって、Δkのより好適な範囲は2mm以上6mm以下となる。放熱効果の点では、Δkは2mmが好適、あるいは、2mmに近いほうが好適である。
実施の形態5.
(5)第5の実施の形態(図30〜図34)
図30は、八角柱の支持部材13の発光ダイオードランプ20の図である。
図31は六角柱の支持部材13の発光ダイオードランプ20の図である。
図32〜図34に、発光ダイオードランプ20を搭載した照明器具を示す。配光に方向性がなく発光ダイオード11の光がほぼ全方向に配光されるので、下面に主に照射される略水平点灯の街路灯(図32)だけでなく、ベースダウン、ベースアップの照明器具(図33、図34)にも対応可能である。
上記実施の形態1〜5の発光ダイオードランプ20の構成の特徴を大きく2つの群に分けて以下に特徴と効果とを述べる。
***第1の特徴群***
特徴1.
角柱状または円筒状の支持部材13に発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10を筺体24内に配置し、前記発光ダイオードユニット10より導出された導入線17を前記筺体24の端部に嵌合した口金23に配線した発光ダイオードランプ20において、前記発光ダイオードユニット10の発光面を前記筺体24の一部であるガラス製のカバーで覆うとともに、前記ガラス製のカバー内面と前記発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の側面に実装された発光ダイオード11が近接または接触しており、前記発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の軸方向の高さが前記角柱状の支持部材13の底面の外接円または前記円柱状の支持部材13の底面の直径より長いことを特徴とする。
特徴2.
前記発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の軸方向の高さが前記角柱状の支持部材13の底面の外接円または前記円柱状の支持部材13の底面の直径の1.5倍から3.5倍の長さであることを特徴とする。
特徴3.
前記ガラス製のカバー内面と前記発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の側面に実装された発光ダイオード11が5mm以内に近接していることを特徴とする。
特徴4.
前記発光ダイオードユニット10の発光面とガラス製のカバーの内面の空間には透明で絶縁性を有する熱伝導媒体が充填されていることを特徴とする。
特徴5.
前記透明で絶縁性を有する熱伝導性の媒体は、シリコーン樹脂であることを特徴とする。
特徴6.
前記透明な絶縁性を有する熱伝導性の媒体は、密度1.5以上の流体であることを特徴とする。
特徴7.
前記透明な絶縁性を有する熱伝導性の密度1.5以上の流体は、パーフルオロカーボン液体であることを特徴とする。
特徴8.
前記ガラス製の覆いを含む前記筺体24はすべてガラス製のバルブからなり、前記ガラスバルブ21内には不活性ガスが封入され、前記発光ダイオードユニット10より導出された導入線17をガラスバルブ21外に導出したガラスバルブ21の端部を封止、密閉されていることを特徴とする。
特徴9.
前記発光ダイオードユニット10は前記ガラスバルブ21の封止部側に埋設された支柱により保持されていることを特徴とする。
特徴10.
前記発光ダイオード11は基板に実装され、前記基板は前記支持部材13の側面及び上面に設置されていることを特徴とする。
特徴11.
前記発光ダイオード11は前記支持部材13の側面及び上面に直接実装されていることを特徴とする。
特徴12.
前記ガラスバルブ21の封止端には、スクリュー形の金属口金23が取付けられることを特徴とする。
特徴13.
また、照明器具として、前記発光ダイオードランプ20と点灯装置とを配置したことを特徴とする。
上記発光ダイオードランプ20の各特徴の効果は以下のとおりである。
特徴1の効果
発光ダイオードユニット10の側面の発光面の発光ダイオード11が、樹脂製のカバーより熱容量が大きいガラス製のカバーに覆われて近接または接しており、角柱状または円筒状の支持部材13の軸方向の高さが角柱状の支持部材13の底面の外接円または円柱状の支持部材13の底面の直径より長い発光ダイオードユニット10とすることで、HIDランプ同様にランプの長さ方向により広い配光と発光強度がえられ、かつ発光ダイオードユニット10の側面より効率良く放熱が可能となることにより、より寿命の長い発光ダイオードランプを提供することが出来る。
特徴2の効果
発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の角柱状または円筒状の部分の軸方向の高さを角柱状の支持部材13の底面の外接円または円柱状の支持部材13の底面の直径の1.5倍から3.5倍の長さにすることにより、HIDランプ同様にランプの長さ方向により広い配光と発光強度がえられ、かつ発光ダイオードユニット10の側面より効率良く放熱が可能となることにより、より寿命の長い発光ダイオードランプを提供することが出来る。
特徴3の効果
ガラス製のカバー内面と発光ダイオードユニット10の角柱状または円筒状の支持部材13の側面に実装された発光ダイオード11が10mm以内に近接していることにより、発光ダイオードユニット10の側面より効率良く放熱が可能となり、より寿命の長い発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴4の効果
発光ダイオードユニット10の発光面とガラス製のカバーの内面の空間に透明で絶縁性を有する熱伝導媒体を充填することにより、発光ダイオードユニット10の側面より効率良く放熱が可能となり、より寿命の長い発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴5の効果
透明で絶縁性を有する熱伝導性の媒体を、シリコーン樹脂とすることにより、より絶縁性が高く、LEDや配線への電気的な安全性を確保することが出来る。また、ランプの色がより高色温度側にシフトすることで、ランプが明るく見える。
特徴6の効果
透明な絶縁性を有する熱伝導性の媒体を密度1.5以上の流体とすることにより、熱容量の高い流体の対流によって、ガラスバルブ21または口金23の温度の低い部分に熱を伝達・放出し、より放熱効率が良い発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴7の効果
透明な絶縁性を有する熱伝導性の密度1.5以上の流体は、パーフルオロカーボン液体であることによりLEDや配線への電気的な安全性を確保し、より放熱効率が良い発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。また、ランプの色がより高色温度側にシフトすることで、ランプが明るく見える。
特徴8の効果
ガラス製の覆いを含む筺体24はすべてガラス製のバルブからなり、ガラスバルブ21内には不活性ガスが封入され、
発光ダイオードユニット10より導出された導入線17をガラスバルブ21外に導出したガラスバルブ21の端部を封止、密閉するため、ガラスバルブ21の基部に樹脂製のハウジングに接着して筺体24を形成する必要がなく、材料コストが低減できるとともに、既存のHIDランプの設備にて筺体24の生産が可能である。また、不活性ガスが封入され、密閉封止されているので、筺体24内の導入線17等金属部分の腐食が防止できるほか、防水構造となり、屋外においても使用が可能である。更に熱伝導性の液体の媒体を、パッキンなどによる特殊なシーリング構造無しに充填することが出来る。
特徴9の効果
発光ダイオードユニット10はガラスバルブ21の封止部側に埋設された支柱により保持されていることにより従来HIDランプに近い形状の発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴10の効果
発光ダイオード11は基板に実装され、基板は支持部材13の側面及び上面に設置されていることにより、筒状のバルブ形状に近い発光ダイオードユニット10とすることが出来、従来HIDランプに近い配光および形状の発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴11の効果
発光ダイオード11は支持部材13の側面及び上面に直接実装されているため発光ダイオード基板を省略することが出来、より安価に発光ダイオードランプ20を生産することが出来る。
特徴12の効果
ガラスバルブ21の封止端には、スクリュー形の金属口金23が取付けられることにより、従来HIDランプとほぼ同形状の発光ダイオードランプ20を提供することが出来る。
特徴13の効果
上記発光ダイオードランプ20は、従来HIDランプを使用していた街路灯、防犯灯等の照明器具に、点灯装置との組み合わせにより、容易に置き換えることが出来るため、従来ランプより更に長寿命で、省エネルギー性の高い街路灯、防犯灯などの照明装置を提供することが出来る。
***第2の特徴群***
特徴1.
立体化した支持部材13の複数の面に発光ダイオード11を配置することにより構成された発光ダイオードユニット10を、透明な円筒状のバルブと、前記発光ダイオードユニット10に通電する口金23とで形成された筺体24内に設置し、前記発光ダイオードユニット10より導かれた配線を、口金23を介して筺体24外に導出する発光ダイオードランプ20において、前記支持部材13は底面を正多角形とする多角柱形状であり、前記正多角形の底面の外接円が前記円筒状のバルブと同心円状に配置され、前記多角柱側面の前記多角柱の軸と垂直方向の幅wと、前記円筒状のバルブの断面の中心から前記多角柱側面に垂直に伸ばした線の、前記多角柱側面と交差する点と、前記垂直に伸ばした線の前記バルブ内面と交差する点の距離Δkを固定し、前記多角柱の底面の正多角形を正n角形としたとき、所望のバルブ径を得るためにnの数を調節した正多角形からなる多角柱の発光ダイオードユニット10有する。
特徴2.
立体化した支持部材13の複数の面に発光ダイオード11を配置することにより構成された発光ダイオードユニット10を、透明な円筒状のバルブと、前記発光ダイオードユニット10に通電する口金23とで形成された筺体24内に設置し、前記発光ダイオードユニット10より導かれた配線を、口金23を介して筺体24外に導出する発光ダイオードランプ20において、前記支持部材13は底面を正多角形とする多角柱形状であり、前記正多角形の底面の外接円が前記円筒状のバルブと同心円状に配置され、前記多角柱側面には発光ダイオード11が、前記多角形の軸方向に1列に配置されたことを特徴とする。
特徴3.
前記支持部材13は一体型の板を折り曲げて複数の面を形成して立体化されることを特徴とする。
特徴4.
前記多角柱側面の前記多角柱の軸と垂直方向の幅wは5mmから20mmであることを特徴とする。
特徴5.
前記円筒状のバルブの断面の中心から前記多角柱側面に垂直に伸ばした線の、前記多角柱側面と交差する点と、前記垂直に伸ばした線の前記バルブ内面と交差する点の距離Δkは1mmから6mmであることを特徴とする。
特徴6.
前記立体化した支持部材13の複数の面は発光ダイオード素子基板を兼ね、支持部材13の外面に発光ダイオード11が直接実装されることを特徴とする。
特徴7.
発光ダイオードユニット10は、前記支持部材13の複数の面に発光ダイオード素子基板を貼り付けることにより構成された発光ダイオードユニット10であることを特徴とする。
特徴8.
前記発光ダイオード素子基板は、その基板幅が約10mmであることを特徴とする。
特徴9.
前記発光ダイオード素子基板は、リボン状のフレキシブル基板12であることを特徴とする。
特徴10.
前記多角柱の底面は正n角柱の一部の頂点が欠落した多角形であることを特徴とする。
特徴11.
前記支持部材13は金属製であることを特徴とする。
特徴12.
前記多角柱の高さは前記外接円の直径より高いことを特徴とする。
特徴13.
前記放熱体の頂面には多角錐形状または断面が台形状の多角錐形状であり前記多角錐形状の各面に発光ダイオード11が配置されていることを特徴とする。
特徴14.
照明器具において、上記発光ダイオードランプ20と点灯装置とを配置したことを特徴とする。
上記発光ダイオードランプ20の各特徴の効果は以下のとおりである。
特徴1の効果
立体化した支持部材13の複数の面に発光ダイオード11を配置することにより構成された発光ダイオードユニット10を、透明な円筒状のバルブと、発光ダイオードユニット10に通電する口金23とで形成された筺体24内に設置し、発光ダイオードユニット10より導かれた配線を、口金23を介して筺体24外に導出する発光ダイオードランプ20において、支持部材13は底面を正多角形とする多角柱形状であり、正多角形の底面の外接円が前記円筒状のバルブと同心円状に配置され、多角柱側面の多角柱の軸と垂直方向の幅wと、円筒状のバルブの断面の中心から多角柱側面に垂直に伸ばした線の、多角柱側面と交差する点と、垂直に伸ばした線のバルブ内面と交差する点の距離Δkを固定し、多角柱の底面の正多角形を正n角形としたとき、所望のバルブ径を得るためにnの数を調節した正多角形からなる多角柱の発光ダイオードユニット10有する、発光ダイオードランプ20とすることによって、多角柱側面の幅と側面に配置された発光ダイオード11とガラスバルブ21内面の距離を一定に保ちながら、ガラスバルブ21の径及び発光ダイオードランプ20の明るさを変化させても、部品の共通化及び製造工程の共通化が図れ、かつ発光ダイオード11の熱をガラスバルブ21に効率的に逃がすことが出来、低コストで照明器具互換性が高く、かつ長寿命の発光ダイオードランプ20を得ることが出来る。
特徴2の効果
立体化した支持部材13の複数の面に発光ダイオード11を配置することにより構成された発光ダイオードユニット10を、透明な円筒状のバルブと、前記発光ダイオードユニット10に通電する口金23とで形成された筺体24内に設置し、発光ダイオードユニット10より導かれた配線を、口金23を介して筺体24外に導出する発光ダイオードランプ20において、支持部材13は底面を正多角形とする多角柱形状であり、正多角形の底面の外接円が円筒状のバルブと同心円状に配置され、多角柱側面には発光ダイオード11が、多角形の軸方向に1列に配置されたことにより、多角柱の側面の数を容易に調節することができ、所望のバルブ径の発光ダイオードランプ20を得ることによって、多角柱側面の幅と側面に配置された発光ダイオード11とガラスバルブ21内面の距離を一定に保ちながら、ガラスバルブ21の径及び発光ダイオードランプ20の明るさを変化させても、部品の共通化及び製造工程の共通化が図れ、かつ発光ダイオード11の熱をガラスバルブ21に効率的に逃がすことが出来、低コストで照明器具互換性が高く、かつ長寿命の発光ダイオードランプ20を得ることが出来る。
特徴3の効果
支持部材13を一体型の板を折り曲げて複数の面を形成することにより、より部品の共通化及び部品点数の減少化及び製造工程の共通化が図れる発光ダイオードランプ20を得ることが出来る。
特徴4の効果
多角柱側面の多角柱の軸と垂直方向の幅wを5mmから20mmとすることにより、多角柱側面には発光ダイオード11を多角形の軸方向に1列に配置された状態で、多角柱の側面の数を容易に調節することができ、所望のバルブ径の発光ダイオードランプ20を得ることによって、多角柱側面の幅と側面に配置された発光ダイオード11とガラスバルブ21内面の距離を一定に保ちながら、ガラスバルブ21の径及び発光ダイオードランプ20の明るさを変化させても、部品の共通化及び製造工程の共通化が図れ、かつ発光ダイオード11の熱をガラスバルブ21に効率的に逃がすことが出来、低コストで照明器具互換性が高く、かつ長寿命の発光ダイオードランプ20を得ることが出来る。
特徴5の効果
前記円筒状のバルブの断面の中心から前記多角柱側面に垂直に伸ばした線の、前記多角柱側面と交差する点と、前記垂直に伸ばした線の前記バルブ内面と交差する点の距離Δkを1mmから6mmとすることにより、発光ダイオードユニット10をガラスバルブ21に収率良く、容易に挿入することが出来かつ、かつ発光ダイオード11の熱をガラスバルブ21に効率的に逃がすことが出来、低コストで照明器具互換性が高く、かつ長寿命の発光ダイオードランプ20を得ることが出来る。
特徴6の効果
立体化した支持部材13の複数の面は発光ダイオード素子基板を兼ね、支持部材13の外面に発光ダイオード11が直接実装されることにより、発光ダイオード基板を省略することが出来、より安価に発光ダイオードランプ20を生産することが出来る。
特徴7の効果
発光ダイオードユニット10は、支持部材13の複数の面に発光ダイオード素子基板を貼り付けることにより、既存の一般的な発光ダイオード素子基板を流用することが出来る。
特徴8の効果
発光ダイオード素子基板を基板幅が約10mmとすることにより、既存に流通しているより一般的な発光ダイオード素子基板を流用することが出来る。
特徴9の効果
発光ダイオード素子基板はリボン状のフレキシブル基板12であることにより、既存に流通しているより一般的な発光ダイオード素子基板を流用することが出来る。
特徴10の効果
多角柱の底面は正n角柱の一部の頂点を欠落させた多角形であることにより、特殊な器具形状、特殊な配光に合わせた、発光ダイオードユニット10を得ることが出来る。
特徴11の効果
支持部材13は金属製であることにより、発光ダイオード11が発生する熱を効率よく吸収、放熱することが出来る。
特徴12の効果
多角柱の高さは前記外接円の直径より高いことにより発光ダイオード11が発生する熱を効率よく放熱することが出来る。
特徴13の効果
放熱体の頂面には多角錐形状または断面が台形状の多角錐形状であり多角錐形状の各面に発光ダイオード11が配置されていることによりランプ頂部の配光を間然することが出来る。
特徴14の効果
上記発光ダイオードランプ20は、従来HIDランプを使用していた街路灯、防犯灯等の照明器具に、点灯装置との組み合わせにより、容易に置き換えることが出来るため、従来ランプより更に長寿命で、省エネルギー性の高い街路灯、防犯灯を提供することが出来る。
また、配光に方向性がなく発光ダイオード11の光がほぼ全方向に配光されるので、下面に主に照射される略水平点灯の街路灯だけでなく、ベースダウン、ベースアップの器具にも対応可能である。
実施の形態6.
実施の形態6では、可視域においてほぼ一様な高い透過率を有する液状もしくはペースト状の熱伝導媒体(例えばシリコーン)を、角柱状または円筒状の支持部材にLEDを実装した発光ダイオードユニット10とガラスバルブ21内面との間に充填する方法を説明する。
図35は、シリコーン注入方法の比較例1を示す概念図である。
従来のHIDランプにシリコーン290を注入する場合は外管バルブ内に内管バルブを挿入し、外管バルブを封止する。そこで、同様に、ガラスバルブ21に発光ダイオードユニット10を挿入し、ガラスバルブ21内面との隙間に熱伝導媒体を充填し、その後ガラスバルブ21を封止してみた。しかし、封止時の熱により熱伝導媒体が焼損してしまい、採用不可の結果となった。たとえば、シリコーン290は摂氏200度以上になると紛失する可能性があり、封止温度が摂氏1000度以上であるため、シリコーン290が変質してしまう。
図36は、シリコーン注入方法の比較例2を示す概念図である。
HIDランプ製造と同様の製法でガラスバルブ21を封止した後、ガラスバルブ21に開口穴をあけ、そこから熱伝導媒体を注入し、注入後、開口穴を加熱することで封止をする案を考えた。これにより、熱伝導媒体を充填する目的は達成できたが、作業が煩雑でありコストがかかり工業的ではない。
図37は、実施の形態6のシリコーン注入方法を示す概念図である。
本来、真空引きをする排気管をシリコーン注入に利用することを思いついた。排気管内部に注入針を挿入し、この注入針を通じてガラスバルブ21内部に熱伝導媒体を注入した。これにより効率よく熱伝導媒体を注入することが可能となり、また工業的な手段である。
図38は、実施の形態6の発光ダイオードランプ20の製造方法、特に、シリコーン注入方法を示すフロー図である。発光ダイオードランプ20の製造工程には、組立工程S20と封止工程S30が有る。
1.組立工程:S20
発光ダイオードランプ20の製造方法は、発光ダイオードユニット10を作成し、発光ダイオードユニット10とフレア管22を装着し、発光ダイオードユニット10をガラスバルブ21に挿入して封止する組立工程S20を備えている。
図39は、発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図である。
図39が図7と異なる点は、U字状の切り込み218と半円状の切り込み219が存在する点である。切り込み218、219は、支持部材を折り曲げる際に折り曲げやすくする効果と、折り曲げ時の位置きめがしやすくなる効果を有する。切り込み218、219は、U字・半円であるが、三角形、四角形、円形、台形でもよい。
図40は、フレア管22を示す図である。フレア管22はガラスである。フレア管22は2本の導入線17を貫通させている。フレア管22の一端の中央には、軸支柱15が埋めこまれている。フレア管22の他端中央から軸支柱15に向かって排気管221が伸びている。排気管221はフレア管22の中央を貫通しているが、軸支柱15の手前で、斜めに曲がり排気口222を形成している。
まず、軸支柱15と連結支柱16とを半田付けあるいは溶接により接続して発光ダイオードユニット10とフレア管22とを固定する。さらに、2本の導入線17を発光ダイオードユニット10の回路端子に電気的接続が可能になるように半田付けして接続する。
次に、発光ダイオードユニット10を試験管状のガラスバルブ21に挿入して、フレア管22の外周とガラスバルブ21の内周とを溶着して、ガラスバルブ21を封止する。
これで、組立工程S20が終了する。
軸支柱15は、発光ダイオードユニット10がガラスバルブに挿入しやすいように軸支柱の軸に対し垂直な方向に柔軟性を持たせるために0.3〜1.5mm程度の細い金属支柱を用いる。最終的には注入されたシリコーンが発光ダイオードユニット10を支えるため、軸支柱はこのように細いものであっても構わない。
図41は、組立工程S20が終了した状態を示す図である。フレア管22とガラスバルブ21とは封止部216で封止され、ガラスバルブ21の内部は、排気口222と排気管221とを介してのみ、外気とつながっている。
図41において、換気孔19が発光ダイオードユニット10の内外に貫通孔として存在する。換気孔19は八角柱の端部角に8個設けられている。換気孔19は、切り込み219と底面板金299とが形成した孔である。
また、図41は、シリコーンディスペンサーのステンレス製の注入針230を示している。注入針230は、ほぼ直線状の針であるが、先端が排気口222から突出できるように曲がっている。注入針230の先端は排気口222の内部を通過できる程度に曲がっている。したがって、注入針230は排気口222内部に挿入できる。
2.封止工程:S30
次に、発光ダイオードランプ20の製造方法は、排気管221から熱伝導媒体を充填して排気し封止する封止工程を備えている。封止工程S30は、以下の3工程を順に実行する。
(1)充填工程:S31
排気管221にシリコーンディスペンサーの注入針を挿入し、ガラスバルブ21内部にシリコーンディスペンサーから押し出されたシリコーン290を注入する。この時、排気管221の開口部を上向きにしディスペンサーの注入針を挿入する。つまりLEDランプとしては口金が取り付けられるベース側を上向きに配置し、シリコーン290を重力により注入針の先端から垂らして注入する。
シリコーン290の注入と同時に、注入されたシリコーン290の体積分だけ、ガラスバルブ21内の空気は注入針230と排気口222の内面との隙間から流出する。
図42は、シリコーン注入時の図である。シリコーン290は、発光ダイオードの放熱用であるから、発光ダイオードが配置された部分が存在する高さまで充填すればよい。また、発光ダイオードユニット10の内部にまでシリコーン290を注入すると、シリコーン290が大量に使用されてしまうこと、及び、重量が重くなることから、発光ダイオードユニット10の内部には、シリコーン290が入らないように、発光ダイオードユニット10の頂部(図41と図42では下部)を密閉しておくのがよい。シリコーン290が注入される高さまでは発光ダイオードユニット10の内部には、シリコーン290が入らないように発光ダイオードユニット10の隙間をなくしておくのがよい。具体的には、図7の状態から図8の状態に成形した時点で、発光ダイオードユニット10の内側から、接着用シリコーンを塗布して目止めする。接着用シリコーンの色は、支持部材13と同じ色にしておけば、接着用シリコーンが表面にあらわれても表面から目立たない。なお、切り込み218によりできる孔は目止めするが切り込み219によりできる孔は、シリコーン290により覆われないので、また、換気孔19として用いるので目止めしない。
(2)排気工程:S32
注入針を抜き取り、排気管から真空引きを行う(真空引き工程)。これは脱泡のためであるが(真空脱泡)、この時一度に真空引きを行うのではなく、数度に分けて行う。気圧が下がれば、シリコーン内の気体が膨張してシリコーン290の上部に浮いてくることにより、シリコーン290から泡が取り除ける。真空状態から大気圧に戻す際は窒素ガスなどの不活性ガスを注入する(置換工程)。この真空引き工程と置換工程とを数回程度繰り返すことにより、脱泡及び内部の不活性ガス置換が同時に行える。数回の真空引きによりガラスバルブ21内の空気は窒素に徐々に置き換わる。
発光ダイオードユニット10の内部に有る空気を窒素ガスに置き換えるため、発光ダイオードユニット10は、発光ダイオードユニット10の底面板金299と切り込み219とにより形成された換気孔19を有している。真空引きにより、発光ダイオードユニット10の内部に有る空気が換気孔19から流出し排気口222から排気される。代わりに、真空状態から大気圧に戻す際は窒素ガスなどの不活性ガスが排気口222から流入し換気孔19から発光ダイオードユニット10の内部に窒素ガスが入る。
(3)チップオフ工程:S33
排気管221のチップオフを行う。
その後、口金が取り付けられる。
A.シリコーン290の仕様
シリコーン290の粘度(硬さ)は100Pa・s以下が望ましい。これを越えるとディスペンサーでの吐出が難しくなり、かつ注入したシリコーン290が筐体及びガラスバルブの隙間に均一に入り込まなくなる。特に、50Pa・s以下が望ましいが、より狭い隙間に充填できるようにするためには、1〜数Pa・sがよく、1.0Pa・sが望ましい。
B.排気管221の仕様
排気管221の太さは最小外径φ4.0mm(最小内径φ0.7mm)、最大外径φ8.0mm(最大内径φ5.0mm)を満たすものがよい。最大外径についてはφ8.0mmを上回るとフレア管22(ステム)として製造が出来なくなり、また最小外径φ4.0mmを下回ると下記に示すようにシリコーン注入と空気を排出する機能が果たせなくなる。
排気管221の長さは最短30mm、最長200mmとするのがよい。排気管221の長さが短くなることはシリコーン注入には有利であるが、最短30mmを下回るとシリコーン注入後のチップオフの作業が出来なくなる。また最長200mmを上回るとシリコーン注入に大幅に不利となる。
C.ディスペンサー注入針の仕様
ディスペンサー注入針を使用する理由は2つある。
1つ目はシリコーン注入と空気の排出を同時に行うためである。
2つ目は排気管221内部にシリコーン290を付着しないためである。
万が一、排気管221内部にシリコーン290が付着すると、チップオフの際、溶かしたガラスバルブ内部にシリコーン290が混入し、変色、クラックなどの不具合が生じる危険性がある。
ディスペンサー注入針の径は使用する排気管221の径による。ディスペンサー注入針の径は太い方がシリコーン注入には有効であるが、チップ間との隙間が狭くなるため空気が排出できなくなる。ディスペンサー注入針の外径の範囲は前記排気管221との関係から最小外径φ0.5mm(最小内径φ0.2mm)mm〜最大外径φ4.5mm(最大内径φ4.0mm)とする。
D.真空引きの仕様
脱泡及び窒素などの不活性ガス置換のための真空引きの条件は真空度は21.33キロパスカル以上101.3キロパスカル未満とする。21.0キロパスカルを下回るとシリコーン290の物性が損なわれる危険性がある。真空度は25キロパスカル以上50キロパスカル以下がよく、具体的には30キロパスカル以上40キロパスカル以下がよく、33.3キロパスカルがなおよい。
また、不活性ガス置換には最低1回以上大気圧に戻す必要がある。脱泡及び不活性ガス置換の完成度と20分程度で10回サイクル程度行うのがよい。
E.判別方法
なお、排気口222から伝わって垂れた熱伝導媒体の痕跡がフレア管22や基部支柱14や軸支柱15や連結支柱16や導入線17に残るため、熱伝導媒体の痕跡や垂れにより、排気管221からのシリコーン注入方法を採用して製品を製造したことが、目視判別が可能である。
実施の形態6の発光ランプの製造方法は、
排気管221を装着してガラスバルブを封止する組立工程と、
排気管221から熱伝導媒体を充填して排気し封止する封止工程と
を備えている。
封止工程は、
組立工程後、排気管221からガラスバルブ内部に熱伝導媒体を充填する充填工程と、
充填工程後、排気管221からガラスバルブ内部の気体を真空引きする排気工程と、
排気工程後、排気管221を封止するチップオフ工程と
を備えている。
前記充填工程は、排気管221の管内径より小さな針外径を有する注入針を排気管221に挿入して注入針を介してガラスバルブ内部に熱伝導媒体を注入し、注入針による熱伝導媒体の注入と、排気管221による排気とを同時に行う。
前記充填工程は、排気管221の管長より長い針長を有する注入針を排気管221に挿通して、注入針を介してガラスバルブ内部に熱伝導媒体を注入する。
前記充填工程は、粘度が100パスカル秒以下の熱伝導媒体を注入する。
前記封止工程は、管外径が4mm以上8mm以下であり、管内径が管外径より小さくて0.7mm以上5.0mm以下であり、管長が30mm以上200mm以下である排気管221を装着する。
前記充填工程は、針外径が排気管221の管内径より小さく0.5mm以上4.5mm以下であり、針内径が針外径より小さくて0.2mm以上4.0mm以下である注入針を使用してガラスバルブ内部に熱伝導媒体を注入する。
前記排気工程は、21.0キロパスカル以上101.3キロパスカル以下の真空度で真空引きをする真空引き工程を有する。
前記排気工程は、真空引き工程を複数回繰り返し、真空引き工程の間にガラスバルブ内部の気体を不活性ガスに置換する置換工程を有する。
以上のような製造方法により、発光ダイオードを実装した発光ダイオードユニットと、前記発光ダイオードユニットの発光面を覆うガラス製のカバーを有し、発光ダイオードユニットを内部に配置した筺体と、前記発光ダイオードユニットの発光面とガラス製のカバーの内面の隙間に充填された熱伝導媒体とを備えた発光ダイオードランプが製造できる。
前記熱伝導媒体は、透明で絶縁性を有するシリコーン樹脂からなる熱伝導媒体、又は、前記シリコーン樹脂を含む熱伝導媒体である。
シリコーン290を充填すると以下の効果がある。
(1)発光ダイオードの熱がガラスバルブ21に伝わりやすくなる。
(2)シリコーン290に覆われた部分は、酸化しない。
(3)仮にガラスバルブ21に外力が加わっても破壊ににくくなる。
(4)ガラスバルブ21が割れても、ガラス片の防飛効果があり、かつ、シリコーン290に覆われている部分には絶縁効果がある。
注入するシリコーン290は、無色透明がよいが、カラー付シリコーンでもよいし、エポキシ等の他の物質とシリコーン290とのハイブリッドシリコーンでもよい。また、より放熱性をますためには、金属粒子を混ぜた放熱性に富む放熱性シリコーンを使用するのがよい。
図41、図42では、排気管221がフレア管22の中で曲がっている場合を示したが、排気管221がフレア管22の中央をまっすぐに突き抜けていてもよい。その場合は、注入針もまっすぐでよく、シリコーン290が排気管221内面に付着する可能性が減少するとともに、シリコーン290の注入が容易になる。
なお、図41、図42では、排気管221のみを介してシリコーン290の注入と排気とを行う場合を示したが、排気管221と平行にシリコーン290を注入する注入管(図示せず)を設けてもよい。注入管を設ける場合は、排気管221にシリコーン290に付着することがなく排気が効率よく確実にできる。注入管を設ける場合は、真空引きの場合に排気管から真空引きをして、注入管から窒素ガスを導入することができる。排気管221と注入管の両方から真空引きし両方から窒素ガスを導入してもよい。最後に排気管221と注入管の両方をチップオフすればよい。
次に、図43と図44を用いて、発光ダイオード11の点灯対策について説明する。
図43は、支持部材とガラスバルブ21の間に発光ダイオード11がシリコーン290で覆われている場合を示している。発光ダイオード11の外殻中央に素子が有り、素子及びボンディングワイヤを樹脂250で覆っている。温度が上昇するとシリコーン290が熱膨張して樹脂250の表面に膨張圧力を加え、樹脂250を押しつぶすように変形させる可能性がある。ガラスバルブ21と支持部材とは、シリコーン290よりも熱膨張係数が小さいため、シリコーン290ほど膨張せず、シリコーン290の行き場がなくなり、比較的柔軟な樹脂250に圧力がかかると考えられる。このため樹脂250内部のボンディングワイヤ251の断線や接触不良を起こし素子の点灯不良が起きる可能性がある。
そこで、図44に示すように、発光ダイオード11のパッケージ表面に薄板状の透明な板ガラス240を接着して取り付けるのがよい。板ガラス240により膨張圧力が樹脂250に加わるのを緩和することができる。たとえば、樹脂250の厚さは、0.12〜0.17mmであるが、光の透過性が高いほうがよく0.12mmがよい。板ガラス240の形は発光ダイオード11のパッケージ表面の形と同じであればよい。板ガラス240の形は、発光ダイオード11のパッケージの周囲外殻に360度ひっかかる円形や矩形がよい。
実施の形態7.
この実施の形態7では、特に、実施の形態1〜6と異なる点について説明する。実施の形態7で特徴となる点は、ガラスバルブ21と発光ダイオードユニット10の形状である。
ガラス封入タイプのLEDランプにおいて、放熱性を向上させることは非常に重要である。この実施の形態7では、放熱性能を向上させる場合を説明する。特に、ガラスバルブ21の形状と発光ダイオードユニット10の形状を工夫することにより、放熱性能を向上させる場合を説明する。
図45は、実施の形態7におけるガラスバルブ21の斜視図である。
図46は、図45とは逆方向からのガラスバルブ21の斜視図である。
図47は、実施の形態7における図45のガラスバルブ21のAA断面図である。
ガラスバルブ21は、外部バルブ211と内部バルブ212とを有している。外部バルブ211の一端には、開放口289が有る。
外部バルブ211の内径は内部バルブ212の外径より大きく、外部バルブ211と内部バルブ212の間には、隙間幅Fが360度均等に存在する。
外部バルブ211の内径>内部バルブ212の外径
隙間幅F=((外部バルブ211の内径−内部バルブ212の外径)÷2)
隙間幅F>0
外部バルブ211の長さL1は、内部バルブ212の長さL2より大きい。
外部バルブ211の長さL1>内部バルブ212の長さL2
内部バルブ212の内側には、中空部分214が存在している。内部バルブ212の一端の外周は外部バルブ211と連続している。内部バルブ212の一端の中央部分は開放されており、中空部分214に大気が流出入できる。内部バルブ212の他端には底部215が有り、内部バルブ212の底は袋小路になっている。内部バルブ212は、全体として試験管のような形状をしている。
内部バルブ212が存在する部分は、ガラスバルブが2重構造になっており、内部バルブ212が存在しない部分は、ガラスバルブが1重構造になっている。
図48は、実施の形態7における発光ダイオードユニット10の正面側面図である。
図49は、実施の形態7における発光ダイオードユニット10の平面図である。
実施の形態7における発光ダイオードユニット10の特徴は、発光ダイオードユニット10の支持部材13の頂部の錐体18が存在しない点である。また、発光ダイオードユニット10の支持部材13の底面板金299も存在しない。錐体18も底面板金299も存在しないため、発光ダイオードユニット10は、両端が開放された長さL3の筒状の筒部220を有することになる。発光ダイオードは全て筒部220の表面に配置されている。軸支柱15は連結支柱16にのみ連結されている。
発光ダイオードユニット10の長さをL4とすると、以下の関係になる。
L1>L4>L3>L2
図49において、発光ダイオードユニット10の内周円と外周円との半径の差を発光ダイオードユニット10の厚さIとすると、
隙間幅F>厚さI
である。
隙間幅Fが最も狭い場合では、
隙間幅F=厚さI
である。放熱性を高めるためには、隙間幅F=厚さIが望ましい。
図50は、実施の形態7における発光ダイオードランプ20の正面側面図である。
図51は、実施の形態7における発光ダイオードランプ20の平面図である。
図52は、実施の形態7における口金23のない発光ダイオードランプ20の正面側面図である。
図53は、実施の形態7における発光ダイオードランプ20の寸法図である。
実施の形態7における発光ダイオードランプ20は、発光ダイオードユニット10とガラスバルブ21を有する。
発光ダイオードユニット10は、発光ダイオード11を配置した筒形状の筒部220を有する。
ガラスバルブ21は、発光ダイオードユニット10の筒部220の内部に設けられた内部バルブ212と、発光ダイオードユニット10の筒部220の外部に設けられた外部バルブ211とを有する。
前記ガラスバルブ21は、筒部220を外部バルブ211と内部バルブ212との間の空間に配置している。
前記ガラスバルブ21は、前記発光ダイオードユニット10を封入している。
前記内部バルブ212は、一端が開放され他端が閉じられ中央に中空部分を有する有底筒形状のガラスバルブである。前記外部バルブ211は、内部バルブ212より長い筒形状のガラスバルブである。
前記ガラスバルブ21は、内部バルブ212の一端と外部バルブ211の一端とを封着した環状端部213と、外部バルブ211の他端を封止した封止部216とを有する。
図53は、実施の形態7における発光ダイオードランプ20の寸法図である。図14と異なる点は、外部バルブ211と内部バルブ212に関する以下の寸法が追加された点である。
E:外部バルブ211の外径、
F:隙間幅、
H:外部バルブ211の内面の半径
I:発光ダイオードユニット10の厚さ
図45〜図53では、断面が8角形の発光ダイオードユニット10を示したが、6角形でもよいし、他の多角形でもよい。あるいは、断面が円形の発光ダイオードユニット10でもよい。
図示しないが、ガラスバルブ21にシリコーン290を充填してもよい。シリコーン290は、外部バルブ211と内部バルブ212との間全てに充填することが望ましい。発光ダイオードユニット10の表面と裏面との両側にシリコーン290が充填され、発光ダイオードユニット10の表面から外部バルブ211への熱伝導と発光ダイオードユニット10の裏面から内部バルブ212への熱伝導との両方が促進できるからである。
また、シリコーン290は、発光ダイオード11の放熱用であるから、発光ダイオード11が配置された筒部220が存在する2重管部分だけに充填すればよい。
図示しないが、発光ダイオードランプ20の前記内部バルブ212の中空部分214に、アルミフィン等の金属放熱部材を備えてもよい。
また、図示しないが、前記外部バルブ211の少なくとも内面表面と外面表面とのいずれか又は両方に、放熱部材となる放熱塗料を塗布してもよい。
また、同様に、前記内部バルブの少なくとも内面表面と外面表面とのいずれか又は両方に、放熱部材となる放熱塗料を塗布してもよい。
放熱塗料は明るさを維持するためには透明であることが望ましいが、放熱性をますために金属粒子が混入された灰色・薄色の放熱塗料や放熱シリコーンでもかまわない。
実施の形態7の発光ダイオードランプは、内部バルブ212の中空部分214からも放熱が促進できる効果がある。放熱性向上により光束劣化が減少し長寿命化が図れる。また、中央先端から凹部が形成されており、今までにない意匠性・デザイン性に富んだ発光ダイオードランプを提供することができる。
図54は、実施の形態7の発光ダイオードランプの製造方法を示す図である。
実施の形態7の発光ダイオードランプの製造方法は、
二重管部分を有するガラスバルブ21を製造する工程S11と、
発光素子を配置した筒形状の筒部を備えた発光ダイオードユニット10を製造する工程S12と、
前記ガラスバルブ21の二重管部分の間の空間に、発光ダイオードユニット10を配置する組立工程S2と、
前記ガラスバルブ21を封止する封止工程S3と
を備えたことを特徴とする。
前記ガラスバルブ21を製造する工程S11は、一端が開放され他端が閉じられ中央に中空部分を有する有底筒形状の内部バルブ212を、両端が開放され内部バルブ212より長い筒形状の外部バルブ211に挿入し、内部バルブ212の一端と外部バルブ211の一端とを封着する工程を有する。
この工程で、図45、図46、図47に示したガラスバルブ21が作成される。
前記発光ダイオードユニット10を製造する工程S12は、実施の形態1〜5で説明した工程を経て発光ダイオードユニット10を製造する。ただし、錐体18は作成しない。底面板金299も使用しない。
この工程で、図48に示した発光ダイオードユニット10が作成される。
前記ガラスバルブ21を製造する工程S11と前記発光ダイオードユニット10を製造する工程S12との順番は問わない。
前記組立工程S2は、発光素子を配置した筒形状の筒部を備えた発光ダイオードユニット10にフレア管22を取り付ける。そして、発光ダイオードユニット10を、外部バルブ211の開放口289から挿入して、筒部220を外部バルブ211と内部バルブ212との間の空間に配置する。
前記封止工程S3は、シリコーン290を注入し、排気管221から排気して排気管221を封止する工程を有する。
前記組立工程S2と前記封止工程S3とは、実施の形態6で述べたガラスバルブ21にシリコーン290を充填する方法を適用することができる。
実施の形態8.
実施の形態8では、実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20を、街路灯に用いる場合について説明する。従来から水銀灯等の高輝度放電ランプ(HIDランプ)を用いた街路灯が存在する。一方、LEDランプを街路灯のランプとして用いられ始めている。
図55は、街路灯の一例を示す図である。
支柱310は、下端が地中に埋設されて地上に立設される。支柱310は、電源を配置する電源配置部311を下部に有し、E形ソケットを配置するソケット配置部312を上部に備え、電源とソケットを結ぶ2本の支柱内電線313を内部に収納している。2本の支柱内電線313の各電線は、断面積が2.0平方mm以上の電線である。2本の支柱内電線313は、1000V以上あるいは1500V以上の交流を通電させても絶縁破壊しない電線である。
E形ソケット314は、発光ダイオードランプ20のE形口金を取り付けて発光ダイオードランプ20を固定するとともに、発光ダイオードランプ20のE形口金に給電するという2つの機能を有している。
電源配置部311には、直流電源315と交流安定器316のいずれかが配置される。
直流電源315と交流安定器316は、地中を引き回され支柱の下端から引き込まれた100V又は200Vの交流商用電源電線317に接続される2個の入力端子を有している。
直流電源315は、定電流直流回路を有し、100V又は200Vの交流商用電源から、20V700mAあるいは40V・350mAあるいは80V・200mA程度の直流定電流を2本の電線に出力する2個の出力端子を有している。
交流安定器316は、交流昇圧回路を有し、100V又は200Vの交流商用電源から、1000Vあるいは1500Vの交流を2本の電線に出力する2個の出力端子を有している。
発光ダイオードランプ20はランプカバー318により覆われている。
図56は、HIDランプを用いた街路灯とLEDランプを用いた街路灯の仕様比較図である。
街路灯は、支柱とランプとソケットと電源と電線などから構成されているが、故障の原因は、ランプ切れ又は電源回路不良によるものが多い。したがって、街路灯の修理には、交換用ランプや交換用電源を持参して交換する必要がある。
従来からのHIDランプを用いた街路灯が壊れた場合あるいは寿命が到来した場合、HIDランプをLEDランプに変更するには、実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20に、HIDランプのE形口金と互換性があるE形口金を使用すればよい。また、HIDランプをLEDランプに交換すると同時に、HIDランプ用の交流安定器もLEDランプ用の直流電源に交換すればよい。
今後、街路には、従来からのHIDランプを用いた街路灯と、LEDランプを用いた街路灯とが混在することになる。HIDランプを用いた街路灯とLEDランプを用いた街路灯の仕様は、図56のように異なるため、修理・交換の際には、HIDランプを用いた街路灯と、LEDランプを用いた街路灯とを明確に区別する必要がある。
特に、実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20に、HIDランプのE形口金と互換性があるE形口金を使用すれば、実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20は、HIDランプと物理的に交換可能になるし、交流安定器も直流電源も、2本の入力端子と2本の出力端子を有しているものであるから、支柱の電源配置部に配置できるサイズであれば、交流電源も直流電源も物理的に交換可能となるので、混同する可能性がある。
(1)ランプと電源が正しい組み合わせ
図57は、ランプと電源が正しい組み合わせでも、電線の太さにより不具合が発生する場合を示している。HIDランプは1000V以上(数千V)の交流で動作するため断面積が2平方mm以上の電線を使用しているが、LEDランプは80V以下の直流で動作するため、断面積が0.75平方mmの電線を使用している。したがって、断面積が0.75平方mmの電線に1000V以上の交流が流れた場合は、電線間のショート・断線・破壊などを起こす可能性があり感電の危険がある。特に支柱は金属で製作されていることが多いため、感電・漏電はたいへん危険である。このため、この実施の形態8の街路灯には、断面積が2平方mm以上の太い電線を使用する。太い電線を使用している街路灯であれば、HIDランプでもLEDランプでも安全に点灯させることができる。すなわち、太い電線を使用している街路灯であれば、HIDランプと交流安定器からLEDランプと直流電源に交換してもかまわないし、LEDランプと直流電源からHIDランプと交流電源に交換してもかまわないという安全かつ安心という効果がある。
(2)ランプと電源の誤った組み合わせ
図58は、ランプと電源が誤った組み合わせで、電線の太さにより不具合が発生する場合を示している。HIDランプと直流電源を組み合わせた場合は、HIDランプが点灯しないだけであり危険はない。
また、LEDランプと交流安定器を組み合わせた場合に太い線を使用していると、LEDランプが点灯しないだけであり危険はない。このLEDランプと交流電源との組み合わせでは、LEDランプに1000V以上の電圧がかかりLEDランプ内の電気回路が破壊されるかもしれないが、実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20の電気回路は、ガラスバルブ21内部に絶縁密閉されているから、感電の危険はなく、最悪でも、LEDランプの回路破損のみで済む。
一方、LEDランプと交流安定器を組み合わせた場合に細い線を使用していると、LEDランプ内の電気回路が短絡した場合は、断面積が0.75平方mmの電線に1000V以上の交流が流れ、電線間のショート・断線・破壊などを起こす可能性があり感電の危険がある。このためにも、この実施の形態8の街路灯には、断面積が2平方mm以上の太い電線を使用する。太い電線を使用している街路灯であれば、たとえランプと電源の組み合わせを間違えた場合でも、感電という危険が生じないという効果がある。
実施の形態8の街路灯は、E形口金を有する発光ダイオードランプ20を使用することを特徴とする。さらに、断面積が2平方mm以上の太い電線を使用することを特徴とする。
発光ダイオードランプ20は、発光ダイオードと電気回路とがガラスバルブ21により完全密閉・完全密封された絶縁・防水ランプである。また、シリコーン290が充填されていれば、ガラス破損が防げる堅固なランプであり、仮にガラスが割れてもシリコーン290により覆われた部分の絶縁が保てるランプである。
次に、既設の街路灯のHIDランプを、LEDランプに交換する場合について説明する。
ポール(支柱)を含め街路灯全てをLEDランプの街路灯に換えるためには、既存街路灯の撤去、新規LEDランプ街路灯の購入・設置工事という高額な費用がかかるだけでなく、まだ利用可能なポールの廃却といった環境負荷の問題も発生する。
すなわち、比較的効率の低い水銀灯などのHIDランプを用いた街路灯照明の光源を高効率な発光ダイオードランプとしつつ、初期設備投資を少なくすべく既設街路灯の支柱(ポール)等の設備を流用し、最低限の加工によりリニューアルを計ることが課題となる。
この実施の形態8における既設の街路灯のHIDランプをLEDランプに交換する場合の、(1)流用する設備と、(2)交換する設備と、(3)その交換方法とは以下のとおりである。
(1)流用する設備
支柱310、
電源配置部311、
ソケット配置部312、
支柱内電線313、
ランプソケット(E形ソケット)314、
交流商用電源電線317、
ランプカバー318、
(2)交換する設備
HID(水銀、メタルハライド、ナトリウム)ランプ→発光ダイオードランプ20、
交流安定器316→直流電源315、
(3)ランプ交換方法
実施の形態8で用いるLEDランプは実施の形態1〜7で述べた発光ダイオードランプ20であって、E形口金から給電され、かつ一体の口金を含む光源部内には前記LED用の電源を含んでいない。
そして、既存の街路灯のE形ソケットをそのまま使用し、E形ソケットに前記発光ダイオードランプの固定及び給電の両機能を持たせる。
かつ、既存のポールを含む器具を流用し、発光ダイオードランプ電源は既存の交流安定器を撤去したスペースに設置する。
E形ソケットにはLED駆動用の直流電流が供給される。
前記発光ダイオードランプ用直流電源315はその縦・横・高さとも既存HID用安定器(交流安定器316)の縦・横・高さと同等もしくはそれ以下である。
発光ダイオードランプ用直流電源はその固定用ねじ穴や固定用穴や固定用フック等の取り付け手段が、既存HID用安定器の取り付け手段と同一又は同様な位置にあり、電源配置部からのHID用安定器の撤去後、そのまま発光ダイオードランプ用電源が電源配置部に設置できる。
前記発光ダイオードランプ20のE形口金及びE形ソケットは、中心部給電端子側がプラスとなる様に、かつ円周側がグランド電位となる様に接続する。
こうして、既存のHIDランプの街路灯を発光ダイオードランプの街路灯に、既存設備を流用し最低限の加工により改造できる。
以上のように、実施の形態8のランプ交換方法は、E形口金を有する高輝度放電ランプを使用する街路灯のランプを交換する方法である。
実施の形態8のランプ交換方法は、
E形口金を有する高輝度放電ランプをE形口金を有する発光ダイオードランプに交換するランプ交換工程と、
高輝度放電ランプに給電する交流安定器を、発光ダイオードランプに給電する直流電源に交換する電源交換工程と
を備えている。
前記ランプ交換工程は、E形ソケットを交換せず、この交換しないE形ソケットにE形口金を有する発光ダイオードランプを取り付ける。
前記電源交換工程は、電線を交換せず、この交換しない電線に直流電源を接続する。
ポール(支柱)を含め街路灯全てをLEDランプのものに換えるためには、既存街路灯の撤去、新規LEDランプ街路灯の購入・設置工事という高額な費用がかかる、さらに、まだ利用可能なポールの廃却といった環境負荷が発生してしまう。
実施の形態8のランプ交換方法によれば、既設の街路灯部品をできる限り流用し、かつエネルギー消費効率のよいLEDランプに転換できる。
屋内体育館のHIDランプ照明においてはその安定器が天井近傍に設置されているのに比べ、通常、屋外街路灯のランプ安定器は支柱下部の交換作業がしやすい位置にあり、カバーを外す事で容易にLED電源の増設もしくは交換工事が可能である。リサイクルの観点からは増設ではなく交換が良い。
ランプに接続するソケットまでの配線は2本存在し従来ここにはHID点灯用の交流電流が流れていたが、既設の2本の電線を用いてLEDランプ点灯用直流電流を流す事が可能で、これも劣化の観点から問題無いものであれば2本の既存配線を流用し、ランプのみを比較的効率の低い水銀灯から前記LEDランプに交換する。
ここで交換すべきHIDランプが水銀灯等の比較的効率の低いもので有れば改善交換の効果が向上する。比較的効率のよいナトリウムランプやメタルハライドランプからの交換でも改善効果がある。
なお、図32〜図34に示したとおり、発光ダイオードランプ20を搭載した街路灯は略水平点灯(図32)、ベースダウン(図33)、ベースアップ(図34)のいずれでもよい。
また、E形ソケット・E形口金は、E26形でも、E39形のいずれでもよい。また、E形でなくてもよく、ランプ固定と給電との2機能があり、かつ、HIDランプとLEDランプとの物理的取り付け互換性と電気的接触互換性とがあればよい。
実施の形態9.
図59は、放熱性を高めた発光ダイオードランプ20の一例である。
ガラスバルブ21は、発光ダイオードユニット10の支持部材31の一部を覆うとともに、支持部材13の他部を大気中に露出させる。ガラスバルブ21の頭部に開口が有り、開口から発光ダイオードユニット10の支持部材13の他部が露出かつ突出している。発光ダイオード11が存在する部分は、ガラスバルブ21に覆われている。露出かつ突出しているのは、支持部材13のみである。支持部材13は、アルミニウムなどの金属であり、支持部材の端部が大気に直接触れることにより、放熱性が高まる。
開口部分には封止部320が有り、封止部320は、防水性を担保するために、ガラスエポキシ系接着剤あるいはシリコーンゴムでコーティング(封止)している。
なお、口金部分も、ガラスエポキシ系接着剤あるいはシリコーンゴムでコーティング(封止)してもよい。コーティングにより製造工程が簡略化できかつコストダウンができる。
ガラスバルブ21の内面と外面に放熱塗料を塗布すれば、さらに放熱効果が向上する。
ガラス封入LEDランプでは18wクラスが限度であるが、実施の形態9によれば、放熱性が向上するので大容量化が可能である。
図60は、放熱性を高めた発光ダイオードランプ20の他の例である。
ガラスバルブ21の口金近くの基部に金属フィン241を装着する。金属フィン241は、環状であり内径がガラスバルブ21の外形と同じであり、スライドしてガラスバルブ21に嵌め込まれる。金属フィン241はアルミニウムなどの金属羽根であり、金属フィン241が大気に直接触れることにより、ガラスバルブ21からの放熱性が高まる。
金属フィン241は、位置を確定するために、ガラスバルブ21の突起242まで嵌め込まれている。
金属フィン241は、ガラスエポキシ系接着剤あるいはシリコーン接着剤ではがれないように止める。
金属フィン241の形状、大きさは、ランプカバー318などの邪魔にならないようにする。金属フィン241は、設置空間に応じて、形状、大きさを任意に選択してもよい。その場合は、金属フィン241は、ガラスバルブ21に対して着脱可能にしておく。
ガラスバルブ21の内部全体にシリコーン290を充填すれば、又は、ガラスバルブ21の金属フィン241が存在する部分までシリコーン290を充填すれば、放熱性がさらに高まる。
また、ガラスバルブ21の内面と外面に放熱塗料を塗布すれば、放熱効果が向上する。
ガラス封入LEDランプでは18wクラスが限度であるが、実施の形態9によれば、放熱性が向上するので大容量化が可能である。
実施の形態10.
以下、前述した実施の形態と異なる点を説明する。
大気圧の窒素ガスを封入してチップオフしたガラス封入タイプの発光ダイオードランプを点灯し、摂氏25度から摂氏100度の温度が上昇したと仮定すると、75度の温度上昇による窒素ガスの体積は、約27.5%(75度×1/273)程度膨張する。このため、ガラスバルブ21の内圧は約1.3倍になる。これにより、発光ダイオード11(以下、LEDパッケージともいう)が圧迫され、光束低下につながる恐れがある。
一方、内部を真空にしてチップオフしたガラス封入タイプの発光ダイオードランプを点灯すると、同様に、明るさが低下する恐れがある。
以上の結果、以下のことが考えられる。
(1)ガラスバルブの内圧が大気圧より高いと、LEDパッケージ内部が圧迫され、明るさが低下する。
(2)ガラスバルブの内圧が大気圧より低いと、LEDパッケージ内部が減圧し、明るさが低下する。
したがって、ガラスバルブの内部温度にかかわらず、ガラスバルブの内圧は大気圧であることが望ましい。
ガラスバルブの内圧を大気圧に保つためには以下の実施例が考えられる。
実施例1.ガラスバルブを封止しない。
実施例2.点灯時にガラスバルブの内圧を大気圧にする。
実施例3.ガラスバルブ内から気体を排除する。
以下、各実施例について説明する。
実施例1.<<<ガラスバルブを封止しない実施例>>>
図61は、排気管221をチップオフではなくチップカットした発光ダイオードユニット10の分解図である。
図62は、フレア管22の概念断面図である。
図63は、チップカットした排気管221に口金23を取り付けた発光ダイオードユニット10の断面図である。
前述した実施の形態6で説明したガラス封入タイプの発光ダイオードランプ20では、ガラスバルブ21を封止後、通常のランプ製造工程と同様に、チップオフしているが、この実施例では、光束を維持するため、チップカットする点が特徴である。
チップオフとは、ガラスチップ管のようなガラスの細管(排気管221)をガスバーナ等で加熱・溶融させ封止切断することをいう。
チップカットとは、ガラスチップ管のようなガラスの細管(排気管221)を封止せずに切断することをいう。
チップオフすれば、ガラスバルブ21は完全に封止密封され、100%の防水効果がある。
チップカットすれば、ガラスバルブ21は、100%の防水効果はないが、ガラスバルブ21の内部の気圧が大気圧と同じになる効果がある。
図61に示すように、ガラスバルブ21の左端(一方の端部)は閉じた構造となっている。一方、ガラスバルブ21の右端(もう一方の端部)は、フレア管22が溶着されており、ガラスバルブ21の右端周囲にはスクリュー部224が形成されている。
排気管221は、フレア管22を左右に貫通している。排気管221の下端には、排気口222があり、排気管221の右端には、開口部231があり、この開口部231のみで、ガラスバルブ21の内部と外部とが通気できるようになっている。
図62に示すように、フレア管22は、内部にくぼんだ凹部223が形成された試験管状あるいはコップ状のガラス胴体228でできている。この凹部223の中央に、排気管221があり、フレア管22の胴部の下部側面の途中に排気口222がある。排気管221の左右には、2本の導入線17があり、フレア管22を上下に貫通している。
図63に示すように、口金23の内周には外周のネジ山とネジ溝により形成されたネジ溝とネジ山がある。口金23は、ガラスバルブ21の上端周囲にある螺旋状のスクリュー部224にねじ込まれる。そして、口金23は、口金23の外周の一部の半田付け又はかしめにより、逆転不可能にガラスバルブ21の上端に固定される。
口金23の内周のネジ山とネジ溝とは、ネジスクリュー部224のネジ溝とネジ山と一致するようになっているが、口金23とガラスバルブ21とはネジ山とネジ溝との間に隙間229ができる。この隙間229を通り、空気がリークする。この隙間229は、ガラスバルブ21の内圧が外気圧を同じになるように気圧を調整するものであり、気圧調整部233の一例である。
***通気経路***
図63の矢印に示すように、空気は以下の経路でリークする。
ガラスバルブ21の内部空間←→排気管221の排気口222←→排気管221←→排気管221の開口部231←→口金23の内部空間←→口金23とガラスバルブ21との隙間229(気圧調整部233)←→外気。
ここで、空気がリークするという意味は、積極的に空気を流通させ放熱させるという意味ではない。ここでの空気がリークするという意味は、ガラスバルブ21の内部空間の温度上昇により膨張した空気がガラスバルブ21の内部で加圧されることにより上記経路をとおり外気中に抜け出ることを意味する。したがって、ガラスバルブ21の内部の圧力は大気圧とほぼ同じになる。
以上のように、この実施例は、排気管221をカットして、開口部231を減圧孔として用いている点が特徴である。
なお、ガラスバルブ21の内部空間の温度が下降した場合は、ガラスバルブ21の内部空間の温度下降により空気がガラスバルブ21の内部で減圧されることにより外気が上記経路で吸い込まれ、ガラスバルブ21の内部の圧力は大気圧とほぼ同じになる。
***防水対策***
この実施例では、排気管221を封止していないので、排気管221から水が浸入する恐れがあるので、以下のような防水対策を施すことが望ましい。
防水対策1.
図63に示すように、排気管221の開口部231は、口金23の内部空間にある。開口部231を口金23の内部に配置しているので、雨や風が浸入しにくくなり、開口部231に外部からの水分が直接浸入することを防ぐことができる。
また、排気管221の開口部231は、口金23の内部空間の中央(ほぼ中央)にあるのが望ましい。口金23の内壁からできるだけ離すことにより、口金23の内壁を伝わる水から開口部231を遠ざけることができるからである。
また、排気管221の開口部231は、導入線17から遠ざけるほうがよい。あるいは、2本の導入線17の中央に設けるのがよい。導入線17を伝わる水から開口部231を遠ざけることができるからである。
防水対策2.
図62、図63に示すように、排気管221は、ガラス胴体228の上端よりも上でチップカットされる。したがって、開口部231は、ガラス胴体228の上端よりも上である。その理由は、凹部223に水がたまった場合、排気管221の先端の開口部231から水がガラスバルブ21の内部に侵入することを防止するためである。図62に示すように、水が凹部223からあふれて流れ出しても、カットラインがガラス胴体228の上端よりも上なので、水の浸入がない。
発光ダイオードユニット10が、図62、図63とは上下反対の状態で使用される場合は、排気管221の先端の開口部231は、下を向く(重力方向を向く)ので、排気管221の先端の開口部231の穴から、水が上に向かって侵入することはない。
防水対策3.
外気との圧力差が、所定の圧力差以上の場合に、隙間229(気圧調整部233)により大気を通過させるようにする。例えば、隙間229(気圧調整部233)を密着させてあるいは狭くして、外気との圧力差が、0.1気圧以上の場合に、大気を通過させるようにする。
このような所定の圧力がかからない場合は隙間229(気圧調整部233)から水が浸入することはなく、点灯あるいは消灯によりガラスバルブ21の内部に温度差が生じて内圧が大きく変化した場合だけ通気されることになる。
この外気との圧力差については、以下の「気圧と明るさ」において説明する。
***気圧と明るさ***
図64は、24時間連続点灯した後の、ガラスバルブ21の気圧と発光ダイオードランプの明るさとのデータである。
図65は、図64のデータをグラフにしたものでる。
図65の横軸は気圧(単位:気圧)である。
図65の縦軸は明るさ(単位:ルーメン)である。
発光ダイオードランプの明るさは、1気圧の場合に、最高の明るさ1850ルーメンとなる。気圧が上昇しても、気圧が下降しても、明るさは低下する。
1気圧のときの最高の明るさに対し、3%未満の減少まではなだらかな減少になるが、3%以上になると急激に明るさが減少する。3%未満の減少を許容範囲にすれば、気圧の適応範囲は0.82〜1.15気圧となる。
また、1気圧のときの最高の明るさに対し、1%未満の減少を許容範囲にすれば、気圧の適応範囲は0.88〜1.1気圧となる。
気圧調整部233は、ガラスバルブ21の内圧を許容範囲にするためのものである。許容範囲を0.9以上1.1以下の気圧とすると、気圧調整部233は、外気との圧力差が0.1気圧以上の場合に大気を通過させるものであればよい。
気圧調整部233は、ガラスバルブ21の内圧を常に大気圧と同じにするようにすることが望ましいが、防水機能を付加するために、加圧された場合にのみ大気を通過せるようにしておくのがよい。
***製造方法***
この実施例1の発光ダイオードランプの製造方法は、例えば、実施の形態6の製造方法と以下の点を除き同じである。
すなわち、図38の排気工程S32を実施せず、チップオフ工程S33では、チップオフの代わりにチップカットをすることで、実施例1の発光ダイオードランプの製造することができる。
なお、空気がリークできればよいので、チップカットの際、円形の開口部231を加熱して左右から圧力をかけて扁平させ、線状の開口部231に変形させ、開口部231の開口面積を小さくするのが望ましい。すなわち、水を通しにくくするため開口面積を限りなくゼロにすることが望ましい。
***実施例1の他例1***
図66と図67は、チップカットする場合の他の例である。
図66と図67に示すように、口金天面232に口金穴226を設け、口金天面232の外側に口金穴226を塞ぐようにフィルタ227を貼り付けてもよい。フィルタ227は防水機能のある通気性素材でできている。したがって、口金穴226から空気はリークできるが水分は通過できない。フィルタ227は、口金天面232の内側に貼り付けてもよい。口金穴226は、口金天面232ではなく、口金23の側面にあってもよい。
この口金穴226とフィルタ227とは、ガラスバルブ21の内圧が外気圧を同じになるように気圧を調整するものであり、気圧調整部233の一例である。
フィルタ227の具体例としては、例えば、1平方センチメートルに数億個〜の微細な孔を含み防水性と通気性を両立させている素材を用いることができる。
図66と図67の場合、隙間229はなくてもよいし、あってもよい。
フィルタ227がある気圧調整部233の場合は、ガラスバルブ21の内圧を常に大気圧と同じにするようにすることが望ましいが、フィルタ227が加圧された場合にのみ、フィルタ227が大気を通過させるようにしてもよい。
フィルタ227はなく口金穴226だけを気圧調整部233としてもよいが、その場合は、口金穴226を水滴が通過しないような微細な穴にする。
図示しないが、開口部231又は排気口222に、フィルタ227を取り付けて、開口部231又は排気口222から空気はリークできるが水分は通過できないようにしてもよい。
***実施例1の他例2***
図67に示すように、排気管221を用いないで、フレア管22のガラス胴体228に外気と繋がる孔259を設けてもよい。孔259は、開口部の一例である。
フレア管22の孔259は、フレア管22がガラスバルブ21に溶着された場合でも、開口されており、減圧孔として機能する。
フレア管22の孔は、口金23に覆われており外部から水が浸入することを防止できる。
この孔259にフィルタ227を取り付けて、空気はリークできるが水分は通過できないようにしてもよい。
***実施例1のまとめ***
以上のように、この実施例1の発光ダイオードランプは、
発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10と、
前記発光ダイオードユニット10を内部に配置したガラスバルブ21と、
前記ガラスバルブ21に取り付けられた口金23と
を備え、
前記ガラスバルブ21は、口金23の内部に、大気を通す開口部231を有することを特徴とする。
また、前記発光ダイオードランプは、ガラスバルブ21の内部と口金23の内部とを連通させるとともにガラスバルブ21から口金の内部に突出した排気管221等の細管を備え、前記開口部231は、細管の先端部に形成されたことを特徴とする。
また、前記細管は、排気管221であり、前記開口部231は、排気管221をチップカットして形成されたことを特徴とする。
前記口金23は、大気が通過できる気圧調整部233を有していることを特徴とする。
前記ガラスバルブ21は、螺旋構造のスクリュー部224を有し、
前記口金23は、スクリュー部224にねじ込まれており、前記スクリュー部224との間に前記気圧調整部233となる隙間229を有していることを特徴とする。
前記気圧調整部233は、外気との圧力差が0.1気圧以上の場合に大気を通過させることを特徴とする。
前記発光ダイオードランプは、点灯状態で、ガラスバルブ21の内部の気圧が、0.9気圧以上1.1気圧以下であることを特徴とする。
以上のように、この実施例1の発光ダイオードランプは、支持部材13が絶縁処理されて発光ダイオードを搭載した基板(LED基板)に発光ダイオード11(LEDパッケージ)を実装し、前記LED基板を透光性の容器(ガラスバルブ21)に収納させ、前記透光性の容器の一方の端部は閉じた構造とし、もう一方の端部はLEDを点灯するための電気的な入力線(導入線17)とソケットに接続するための口金23を有する。
そして、前記発光ダイオードランプが点灯された時の熱により上昇した発光ダイオードランプの内圧を減圧させるための減圧孔(開口部231)を前記口金23の内部に設けたことを特徴とする。
前記減圧孔(開口部231)は、たとえば、排気管221のような、前記透光性の容器(ガラスバルブ21)から突出した細管であることを特徴とする。前記減圧孔(開口部)は、排気管221ではなく、別途、フレア管22に設けた孔259でもよい。
前記透光性の容器はガラス製であることを特徴とする。
前記透光性の容器から突出した細管はガラス製であることを特徴とする。
このように、発光ダイオードランプ内の内圧を減圧させるための減圧孔を内部に設けた前記口金23は、前記透光性の容器の前記もう一方の端部を密閉しない方法で前記透光性の容器に固定される。
前記口金23は前記透光性の容器の前記もう一方の端部を密閉しない方法で前記透光性の容器にスクリュー構造で固定される。
その結果、LED基板にLEDパッケージを半田付けにより実装し、前記LED基板を透光性の容器に収納させた実施例1の発光ダイオードランプは、前記LED基板を収容する透光性の容器内の内圧が大気圧あるいは大気圧付近になる。
***従来の通気孔や換気孔との比較***
LEDランプにおいて、放熱のために、カバーや口金に通気孔や換気孔を設けることは、一般的に実施されている。放熱のための通気孔や換気孔があれば、内圧は大気圧と同じになる。
本実施例1は、ガラスバルブを完全密閉しないように、ガラスバルブに取り付けられた口金に覆われたガラスバルブの部分に開口部を設けることにより、ガラスバルブの温度上昇時の圧力上昇時の内部空気は開口部を経由して口金とガラスバルブの隙間からリークし、内部の空気が外部に放出される(温度下降による減圧時は逆の過程をたどる)。
一方、外部からの水は、前記開口部が口金23で覆われ、口金とガラスバルブの隙間も微小な隙間であるため、侵入しにくい構造となっている。
実施の形態6のように、チップ管(細管)を封止し、ガラスバルブ(透光性容器)を密閉構造にする場合は、防水構造とすることができるが、本実施例1は、温度上昇によるガラスバルブ(透光性容器)内の圧力増・圧力減によりLEDの明るさが低下する場合には、ガラスバルブに開口部を設けてガラスバルブを大気に対し解放状態にして温度上昇時にも大気圧と同じに保つことが特徴である。また、とともに、ガラスバルブに開口部を設けたことに伴い、完全ではないが防水対策が施されている点が特徴である。
実施例2.<<<点灯時にガラスバルブの内圧を大気圧にする実施例>>>
この実施例2では、ガラスバルブ21の内圧を減圧しておいて排気管221をチップオフしてガラスバルブ21を封止密封し、点灯時に、ガラスバルブ21の内圧を1気圧にする例を説明する。
図64は、封入ガス圧と全光束変化の測定方法を示す図である。
図65は、ガラスバルブ21の気圧と発光ダイオードランプの明るさとのグラフである。
まず、ランプ内の封入圧力とランプ全光束の関係について説明する。
24時間エージング点灯させた前記ランプを用いて、図64に示すように、口金23を外し、ランプをベースアップの方向で排気台にセットする。ここでチップカットした排気口222を、排気台の排気ポジションへセットし、ランプ内部を窒素置換しかつこの窒素圧力を可変させることで、全光束の変化を調べた。
全光束は積分球内で測定できなかったため、ランプ中央部分から1000mm離れて固定された照度計にて代用特性として測定された。ランプの点灯は口金23を外して露出したリード線(導入線17)に直流電源をワニグチクリップで止め、定格点灯をさせた。最初に窒素を0.7気圧程度まで封入しランプを点灯させ、ランプ点灯後特性が安定する1時間程度まってから実験を始めた。安定後、窒素ガスが0.7気圧の状態での照度を測定した。引き続き窒素ガスを上昇させ、再度安定を待って照度測定を繰り返し、最大1.3気圧までの測定を行った。
その結果を図65に示す。
図65の横軸は、封入窒素圧力(単位:気圧)である。
図66の縦軸は、1.0気圧のときの照度を100%とした相対全光束(単位:%)である。
図65で明らかな通り、全光束は1.0気圧で最大となり、全光束はそれ以上でもそれ以下でも減少した。従って、全光束は1.0気圧がピークとなり、図65は、この時の照度を100として相対値で示した。なお実験はすべて摂氏25度の雰囲気で行われた。従って、単純にランプ内窒素ガス圧力のみを変化させること以外は、実質安定な状態を保った。
全光束は大きいほど良いため、全光束の減少を1%まで認めるとすると、ランプ内部の圧力は0.88気圧から1.10気圧の範囲となる。
また、全光束の減少を3%まで認めるとすると、ランプ内部の圧力は0.82気圧から1.15気圧の範囲となる。
実施例2では、ランプ製造時に、摂氏25度の雰囲気で製造し、ガラスバルブ21の内圧を減圧しておいて、排気管221をチップオフしてガラスバルブ21を封止密封する。
ランプ使用時に、発光ダイオードランプが点灯されると、摂氏100度の温度に上昇する。したがって、摂氏100度での内圧が1気圧になるように、製造時に内圧を予め減圧しておけばよい。75度の温度上昇によるガスの体積は、約27.5%(75度×1/273)程度膨張する。このため、ガラスバルブ21の気体が約27.5%増加したとき1気圧になるように予め減圧しておけばよい。
しかし、実際には、製造時の温度、点灯時の温度、減圧の精度等により、正確に、1気圧にすることは難しい。そこで、定常点灯状態で、ガラスバルブ21の内部気圧が0.82〜1.15気圧、あるいは、望ましくは、0.88〜1.1気圧(約0.9〜1.1気圧)になるように減圧しておけばよい。
***製造方法***
この実施例2の発光ダイオードランプの製造方法は、例えば、実施の形態6の製造方法と以下の点を除き同じである。
すなわち、図38の排気工程S32で、不活性ガスの置換工程の後に真空引き工程を実行し、真空引きをしながらチップオフ工程S33を実施して排気管221をチップオフすることで、実施例2の発光ダイオードランプの製造することができる。その際、真空引きの時間と強度により、減圧の値を調節することができる。
***実施例2のまとめ***
実施例2の発光ダイオードランプは、
発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10と、
前記発光ダイオードユニット10を内部に配置して密閉したガラスバルブ21とを備え、
点灯状態で、ガラスバルブ21内部の気圧が、0.9気圧以上1.1気圧以下になるように、消灯状態でのガラスバルブ21内部の気圧を減圧していることを特徴とする。
すなわち、摂氏約25度における前記ガラスバルブ21内部の状態は、摂氏約100度でガラスバルブ21の内部の気圧が0.9気圧以上1.1気圧以下になるような状態を有することを特徴とする。
このように、実施例2の発光ダイオードランプは、消灯時の容器内の内圧を予め下げておいて、定常点灯時に0.82〜1.15気圧、あるいは、0.88〜1.1気圧(約0.9〜1.1気圧)にすることを特徴とする。
その結果、明るさの減少を、3%未満、あるいは、1%未満に抑えることができる。
実施例3.<<<ガラスバルブ21の内部の気体を排除する例>>>
この実施例2では、ガラスバルブ内を充填してガラスバルブ21の内部の気体を排除する実施例を説明する。
気体の膨張率と比較して液体や固体の膨張率は小さい。そこで、ガラスバルブ21の内部の気体を排除するために、ガラスバルブ21の内部に液体や固体を充填するのがよい。液体と固体とを混合して充填してもよい。
気体を排除する充填物としては、以下のものが考えられる。
1.透明な熱伝導性のシリコーン樹脂
2.透明な熱伝導性のパーフルオロカーボン液体
具体例は以下のとおりである。
1.住友スリーエム(株)社製「フロリナート(「FLUORINERT」は登録商標)」FC−3283
2.住友スリーエム(株)社製「フロリナート(「FLUORINERT」は登録商標)」FC−72
充填物の特性として以下のとおりである。
1.無色透明であること。あるいは、透光性があること。
2.絶縁物であること。
3.気体より熱伝導性が高いほうが望ましい。
4.軽いほうが望ましい。
***製造方法***
この実施例3の発光ダイオードランプの製造方法は、例えば、実施の形態6の製造方法と以下の点を除き同じである。
すなわち、図38の充填工程S31で、シリコーン等の充填物を排気管221の排気口222の直下まで充填する。排気工程S32は実施してもよいが、充填終了時点で、ガラスバルブ21の内部の気体がほとんど排出されたならば、排気工程S32は、実行しなくてもよい。排気工程S32を実施する場合、実施例2のように、減圧するようにしてもよい。
充填工程S31の後、あるいは、排気工程S32の後、チップオフ工程S33を実施して排気管221をチップオフすることで、実施例3の発光ダイオードランプの製造することができる。
実施例3の発光ダイオードランプでも、充填物自体や残存する気体が熱膨張するので、透光性の容器内の内圧は変化する。その場合でも、充填物自体や残存する気体が摂氏25度から摂氏100度に上昇して熱膨張することによる透光性の容器内の内圧が、定常点灯時に0.82〜1.15気圧、あるいは、0.88〜1.1気圧(約0.9〜1.1気圧)になるようにするのがよい。
***実施例3のまとめ***
実施例3の発光ダイオードランプは、
発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10と、
前記発光ダイオードユニット10を内部に配置して密閉したガラスバルブ21とを備え、
点灯状態で、ガラスバルブ内部の気圧が、0.9気圧以上1.1気圧以下になるように、ガラスバルブ内部に気体よりも熱膨張率の小さい充填物を充填したことを特徴とする。
すなわち、摂氏約25度における前記ガラスバルブ内部の状態は、摂氏約100度でガラスバルブ内部の気圧が0.9気圧以上1.1気圧以下になるような状態を有することを特徴とする。
その結果、明るさの減少を、3%未満、あるいは、1%未満に抑えることができる。
なお、ガラスバルブ内部の気圧は、市場でのランプ販売時のガラスバルブ内部の気圧を分析検査することにより計測することができる。
実施の形態11.
以下、前述した実施の形態と異なる点を説明する。
この実施の形態では、半田フラックスを減少させることにより明るさを改善する例を説明する。
図68は、フラックス256がシリコーン290と発光ダイオード11との間を移動する模式図である。
LED基板257は、支持部材13と絶縁層252と銅箔253とレジスト層254と半田255と発光ダイオード11からなる。
LED基板257は、シリコーン290により被覆されて、ガラスバルブ21に中に密封されている。
クリーム半田には、金属表面洗浄剤としてフラックスが10数%含まれている。半田付け時に、約20%のフラックスが消失し約80%が残存しているとすると、残存したフラックス256は、LED基板257の半田255の周辺に残っていることになる。この残渣フラックスが、高温になって蒸発したり、シリコーン290と発光ダイオード11との間の隙間を表面移動したり、シリコーン290の内部に浸透することにより、発光ダイオード11の樹脂250まで到達し、さらに、樹脂25に侵入して、発光部258の表面に達する恐れがある。
すなわち、ガラス封入タイプの発光ダイオードランプ20では、ガラスバルブ21を封止するため、密閉した構造となり、発光ダイオードランプ20の内部の半田フラックス(有機物)が、発光ダイオード11のパッケージ(LEDパッケージ)の内部に入り込み、明るさ低下の原因になる可能性がある。
この現象は、通常の密閉されていない発光ダイオードユニットでは見られない。この現象は、以下の条件が重なることで起きやすいと考えられる。
1.密閉状態(ガラスバルブが封止された密閉状態)
2.高温状態(温度負荷の高い状態)
3.被覆状態(LEDパッケージがシリコーンで被覆されている状態)
明るさ低下の原因は、半田フラックスが、LEDパッケージの内部に侵入し、LEDチップの発光部258の表面にて炭化し、LEDチップの発光部258の表面が黒化して光束低下につながるからでないかと考えられる。
したがって、支持部材13をベースにして形成された基板にLEDパッケージを実装したLED基板を作成後、LED基板を洗浄して、フラックス残渣のない状態で、ガラスバルブ21の内部に封入することで、この現象を解消することができる。
図69は、フラックス量と発光ダイオードランプの明るさとの関係をグラフにしたものでる。
図69の横軸はフラックス量(単位:ミリグラム)である。
図69の縦軸は明るさ(単位:ルーメン)である。
図69の四角の折れ線グラフは、シリコーン充填剤がない場合(被覆状態でない場合)である。
図69の三角の折れ線グラフは、シリコーン充填剤がある場合(被覆状態の場合)である。
例えば、具体的仕様は以下のとおりである。
1.32個のLED(64個の端子)を半田付けしたLED基板に使用する半田量:0.45g
2.クリーム半田フラックス含有量:13%
3.LED基板のLED搭載面の表面積:169平方cm
半田付け時に、20%のフラックスが消失し80%が残存しているものと仮定すると、1平方cm(単位面積)当たりフラックス量は以下のように計算できる。
単位面積当たりフラックス量
=0.45g*13%*80%/169平方cm
=0.0002769g
=0.2769mg
従って、1平方cm当たり0.28mg程度のフラックスが残存する可能性がある。
上記より、1平方cm当たり0.28mg程度までのフラックス残渣が残った場合、明るさにどの程度の悪影響が出るかについての測定を行った。実験はLED基板257の洗浄度合いを変化させ、各々フラックス残渣の量を調整した試料を用いて実際に複数のランプを作成し、摂氏60度の雰囲気温度で劣化の加速試験を行った。1,000時間点灯後、それらの全光束値を測定し比較した。図69は、その結果である。
発光ダイオードランプの明るさは、フラックスが少ないほど、最高の明るさ1850ルーメンを維持することができる。フラックスが多くなると、明るさは低下する。
シリコーン充填剤がある場合のほうが、シリコーン充填剤がない場合に比べて、明るさは低下する。
シリコーン充填剤がない場合、単位面積当たりフラックス量が0.16mg以下であれば、1850ルーメンを維持することができる。
シリコーン充填剤がある場合、単位面積当たりフラックス量が0.11mg以下であれば、1850ルーメンを維持することができる。
LEDが充填剤でおおわれている場合は、LED基板257の残留フラックスが発光ダイオード11と充填剤の接触部の隙間または充填剤内を伝って発光ダイオード11に作用するため、フラックスのLED基板257における残留量はより少なくする必要がある。
***製造方法***
この実施の形態の発光ダイオードランプは、LED基板257にLEDパッケージを半田付けにより実装し、前記LED基板257を透光性の容器に収納させた発光ダイオードランプであり、半田付け時に使用しLED基板257に付着した金属表面洗浄剤を、LEDパッケージの半田付け後に洗浄したのち、前記LED基板257を前記透光性の容器に収納することにより製造することができる。
この実施の形態の発光ダイオードランプは、LED基板257にLEDパッケージを半田付けにより実装し、前記LED基板257を透光性の容器(ガラスバルブ21)に収納させた発光ダイオードランプにおいて、半田付け時に使用する金属表面洗浄剤の付着量を、基板洗浄してLED基板の1平方cmあたり0.16mg以下にしたことを特徴とする。
すなわち、この実施の形態の発光ダイオードランプは、
金属表面洗浄剤(フラックス256)を用いて発光ダイオード(LED)を半田付けしたLED基板257を有する発光ダイオードユニット10と、
前記発光ダイオードユニット10を内部に配置して密閉したガラスバルブ21とを備え、
前記LED基板257の金属表面洗浄剤(フラックス256)の付着量を、前記LED基板1平方cm当たり0.16mg以下にしたことを特徴とする。
また、LED基板とLED基板を収容する容器との間がシリコーン等の充填剤で満たされている場合、半田付け時に使用する金属表面洗浄剤の付着量を、基板洗浄してLED基板の1平方cmあたり0.11mg以下にしたことを特徴とする。
金属表面洗浄剤はフラックスであり、透光性の容器はガラス製であることを特徴とする。
また、前記ガラス製の容器は密閉構造であることを特徴とする。
***従来の基板洗浄との差異***
電子部品を半田付けした電子基板を洗浄することは従来から行われている。しかし、従来通りの洗浄を行っても、明るさ低下が生じた。そこで、明るさ低下の原因を調査したところ、フラックスが原因であることが判明したのであり、この実施の形態は、通常の洗浄では明るさ低下を解決できないところから出発している。
前述したように、1.封止による密閉状態、2.約摂氏100度の高温状態、3.シリコーンによる被覆状態という3状態が重なる環境が、すなわち、3状態が重なるほど、フラックスが明るさ低下の原因になると考えられ、通常の電子基板の使用される環境とは異なる環境で起きることを突き止めたのである。
しかも、この実施の形態は、フラックスの許容範囲を従来のフラックスの許容範囲に比べて非常に少なくするように特定したものであり、従来のフラックスの許容範囲とは、まったく異なるものである。
なお、基板に残存している金属表面洗浄剤(フラックス)の量は、市場でのランプ販売時のLED基板を分析検査することにより計測することができる。
実施の形態12.
以下、前述した実施の形態と異なる点を説明する。
この実施の形態では、基板の折り曲げとLEDの配置に関して説明する。
金属製の基板を折り曲げると折り曲げによって作られた面(例えば基板を折り曲げて8角形を作った場合の側面の断面)は折り曲げ方向と逆の方向を頂点として反りが発生し、それによりLEDを実装している基板面は平面でなくなるためLEDが基板からはがれやすくなる。
特にLEDの端子と端子を結ぶ線と折り曲げ線が垂直になるようにLEDを実装した場合は、基板の反りによる浮きが大きくなるため、LEDがはがれやすくなる。
図70に示すように、支持部材13の折り曲げ線とLEDの2個の電極端子を結んだ線とが直交するようにLEDを取り付けると、支持部材13の伸びる方向(折り曲げ線と直交する方向)に2個の電極端子が半田付けされることになり、LEDパッケージあるいは半田付け部分に応力がかかりやすくなる。このため、LEDパッケージや半田にクラックが生じる可能性が高くなる。
そこで、図71に示すように、LEDの端子と端子を結ぶ線と折り曲げ線が水平になるようにLEDを実装する。
前述した実施の形態で説明したガラス封入タイプの発光ダイオードランプでは、アルミニウム製の支持部材13を使用しているが、支持部材13の折り曲げ線とLEDの2つの電極端子を結んだ線(アノードとカソードとを結んだ線)とを平行にするのがよい。
図71に示すように、支持部材13の折り曲げ線とLEDの2つの電極端子を結んだ線とを平行にすることで、LEDパッケージにかかる応力の影響を小さくすることができる。
更に折り曲げ時の基板の反りを減少させるため、図72に示すように、折り曲げ線に沿って、折り曲げ線の基板裏側に線状の切欠きを設ける。または、図73に示すように、折り曲げ線の基板裏側に連続した複数の凹部を設ける。
***製造方法***
この実施の形態の発光ダイオードユニットは、絶縁層を設けた金属製の基板上に、2個の電極端子を有するLEDを配置した後、前記金属製の基板を折り曲げて製造する。前記LEDはその端子と端子を結ぶ線と前記折り曲げられた基板の折り曲げ線が平行になるようにあらかじめ前記LEDが実装される。
前記折り曲げられた基板の折り曲げ部は、折り曲げにより突出する部分の裏側の折り曲げ部に予め切欠き又は凹部を設けておく。
***まとめ***
以上のように、この実施の形態の発光ダイオードユニットは、絶縁層252を設け、立体的に折り曲げられた金属製の基板上に、2個の電極端子を有する発光ダイオード11が配置された発光ダイオードユニット10において、前記発光ダイオード11はその端子と端子を結ぶ線と前記折り曲げられた基板の折り曲げ線が平行になるように前記LEDが実装されたことを特徴とする。
前記折り曲げられた基板の折り曲げ線は、折り曲げにより突出した部分の裏側の折り曲げ線上に線状の切欠きを設けたことを特徴とする。
前記折り曲げられた基板の折り曲げ線は、折り曲げにより突出した部分の裏側の折り曲げ線上に連続した凹部を設けたことを特徴とする。
なお、上記各実施の形態を組み合わせてもかまわない。
また、上記各実施の形態では、透光性の容器として、ガラスバルブ21の場合を説明したが、ポリカーボネート等の樹脂やプラスチックの場合でもかまわない。
実施の形態13.
以下、主として、前述した実施の形態と異なる点を説明する。
この実施の形態では、基板の構造とLEDの配置とについて説明する。
図74は、発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図である。
支持部材13は、絶縁処理された発光ダイオード基板である。
支持部材13は、電子部品を実装可能な実装基板である。複数の発光ダイオード11(図示せず)は、支持部材13の外面に直接実装される。
あるいは、発光ダイオード11はフレキシブル基板に実装してもよい。発光ダイオード11を実装したフレキシブル基板(実装基板)を、支持部材13の外面に貼合して発光ダイオードユニット10を製造してもよい。
支持部材13は、例えばアルミニウム等の金属製である。
支持部材13には、発光ダイオード11に電力を供給する配線(図示せず)が形成され、発光ダイオード11を半田付けする位置に半田パッド410(図74では、長方形に十字の記号で示す)を有している。半田パッド410は、支持部材13の側面では縦おき配置であるが、支持部材13の上部の突出部分では、横おき配置である。
図75に発光ダイオードユニット10の側面図を示す。
図76に発光ダイオードユニット10の平面図を示す。
図75、図76では、発光ダイオード11が半田パッド410に半田付けされた状態を示している。
図75、図76では、一端(下端)が開放され他端(上端)が半球形状のガラスバルブ21(ガラス管)を二点鎖線で示している。ガラスバルブ21は、発光ダイオードユニット10を内包可能な所定の径を有するパイプ状の筒管と半球状の半球部とを有する。
発光ダイオードユニット10は、支持部材13の外面に複数の発光ダイオード11を載置している。
半田パッド410が縦おき配置の場合、発光ダイオード11の長辺は、筒部の中心軸C(すなわち、ガラスバルブ21の中心軸C)と平行になる。
半田パッド410が横おき配置の場合、発光ダイオード11の長辺は、筒部の中心軸C(すなわち、ガラスバルブ21の中心軸C)と直交する。
支持部材13は、筒状の筒部411を有する。筒部411は、筒部の中心軸Cと直交する断面が正十二角形の多角柱である。
支持部材13は、さらに、筒部411の一端に錐状の錐状部412を有する。
錐状部412は、支持部材13の上部にあり、錐状部412は、筒部411の中心軸Cに直交する面(筒部411の上の端面V)と底面を共有する。
錐状部412は、錐体そのものの形状ではないが錐体類似の形状をなし、錐状部412の頂点Tが筒部の中心軸C上に配置される。
発光ダイオードユニット10は、支持部材13の錐状部412がガラスバルブ21の半球部側に配置されるように、ガラスバルブ21の筒管に挿入されて、ガラスバルブ21に内包される。
錐状部412は、発光ダイオード11が載置される複数の載置面Y1〜Y6と、発光ダイオード11が載置されない複数の非載置面S1〜S6とが接合されて形成される。
6個の載置面Y1〜Y6の形状は同じであり、6個の非載置面S1〜S6の形状も同じである。
載置面Y1〜Y6と非載置面S1〜S6とは、筒部411の一端部(図74、図75では上方部分)を筒部411の筒周方向に分割して形成した複数の分割面である。
図74では、支持部材13の縦横比は、例えば、約1:1であり、支持部材13の上方約5分の1を筒周方向に12等分に分割して、載置面Y1〜Y6と非載置面S1〜S6とからなる12個の分割面を形成している。分割面の横方向の幅は全て均等である。
載置面Y1〜Y6は、縦方向に背の高い分割面である。
非載置面S1〜S6は、載置面Y1〜Y6に比べて、縦方向に背の低い分割面である。
載置面Y1〜Y6と非載置面S1〜S6とは筒部411の筒周方向に交互に配置されている。
その結果、図75に示すように、載置面Y1〜Y6は、錐状部412の上部付近で互いに隣接して接合される。
載置面Y1〜Y6は、錐状部412の下部で非載置面S1〜S6に隣接して接合される。その結果、載置面Y1〜Y6は、錐状部412の下部で互いに隣接しない。
図76に示すサイズの大小関係は以下のとおりである。
ガラスバルブ21の内径(バルブ内径最小)≧発光ダイオードユニット幅
発光ダイオードユニット幅=筒部幅+LEDチップ高×2
ガラスバルブ21の内径(バルブ内径最小)≧基板折り曲げ外形最大長
支持部材13は、アルミニウム製の一体型の金属板を、縦方向の折り線(図示せず)と図74に示す横方向の折り線405とで折り曲げて立体化し、複数の面を形成したものである。一体型の板を折り曲げて支持部材13を形成すれば、熱伝導性が向上する。
発光ダイオードユニット10は、アルミニウム製の十二角柱(正十二角柱)の筒部411と、頂部に十二角錐に類似したアルミニウム製の錐状部412を有する。
支持部材13は、図39と同様に、縦方向の各折り曲げ部分の上端にU字状の切り込み218が存在し、下端に半円状の切り込み219が存在する。切り込み218、219は、支持部材13を折り曲げる際に折り曲げやすくする効果と、折り曲げ時の位置きめがしやすくなる効果を有する。また、組み立て後は、空気やシリコーンの流通穴になる。
支持部材13の上部には、背の高い6つの載置面Y1〜Y6と背の低い6つの非載置面S1〜S6とが交互に配置されている。載置面Y1〜Y6と6つの非載置面S1〜S6とは、図74に示すように、12個の突状部分である。突状部分は、先端が槍状にとがっている三角屋根の家のような形状をしている。
図75に示す角度α(折り線405における折り曲げ角度)は50度であり、錐状部412は、支持部材13の載置面Y1〜Y6と6つの非載置面S1〜S6をそれぞれ50度、内側に折り曲げて隣り合う突状部分の各辺を半田付けあるいは接着剤で固定して形成される。
図77に、支持部材13の部分拡大展開図(a)と支持部材13の側面図(b)とを示す。側面図(b)には、3種類の側面図(1)、(2)、(3)を示す。
載置面Y1〜Y6は、矩形の載置矩形部401と三角形の載置三角形部402とからなる。
載置矩形部401に発光ダイオード11を配置するが、載置三角形部402には発光ダイオード11を配置しない。
非載置面S1〜S6は、非載置三角形部403からなる。
非載置三角形部403には発光ダイオード11を配置しない。
載置三角形部402と非載置三角形部403とは、頂角θの二等辺三角形である。
載置面Y1〜Y6の面積は載置矩形部401の面積だけ非載置面S1〜S6の面積より大きい。
図77の各辺の長さの関係は以下のとおりである。
非載置三角形部403の辺L1
=載置矩形部401の高さL2
=載置三角形部402の辺L3
≠載置矩形部401の横幅L4
分割面の横幅L4
=載置矩形部401の横幅
=載置三角形部402の底辺
=非載置三角形部403の底辺
分割面を内側に折り曲げて接合しやすくするために、分割面の横幅L4は、支持部材13の横幅を12等分したものではなく、切り込み218の横幅だけのぞいている。
横幅L4×12+切り込み218の横幅×12=支持部材13の横幅
載置三角形部402と非載置三角形部403とを折り線405で折り曲げれば、図75と図76とに示すように、6つの載置三角形部402で錐状部412の頂部Tを形成することができる。
辺L1と辺L2とを接合して6つの載置矩形部401と6つの非載置三角形部403とで錐状部412の下部を形成することができ、錐状部412には隙間がない。
辺L3同士を接合して6つの載置三角形部402で錐状部412の上部を形成することができ、錐状部412には隙間がない。
図75においては、筒部411の側面上端部から載置矩形部401に搭載された発光ダイオード11までの長さN(筒部411の端面Vの外周から発光ダイオード11までの距離N)と、錐状部412の傾斜面の長さM(筒部411の端面Vの外周から頂部Tまでの距離M)との比は、N対M=40対100である。
仮に、先端部を交互に段違いのものにせず、錐状部412を12個の同じ形状の二等辺三角形で形成した場合は、頂部に近くなるほど12個の二等辺三角形の2辺の幅が狭くなり、発光ダイオード11を搭載する位置が下方になり、この比はN対M=15対100程度となる。
この実施の形態では、発光ダイオード11の位置が今までの2.5倍以上(40÷15=2.666倍)、中央(頂部T)に近づいたことになる。
載置三角形部402と非載置三角形部403とには、発光ダイオード11を搭載しない。
載置矩形部401には、発光ダイオード11を搭載する。
載置矩形部401の横幅L4は、長方形の半田パッド410(発光ダイオード11)の長辺の長さよりも大きい。
載置矩形部401の横幅L4>半田パッド410の長辺の長さ
載置矩形部401の横幅L4>発光ダイオード11の長辺の長さ
載置矩形部401の高さL2>半田パッド410の短辺の長さ
載置矩形部401の高さL2>発光ダイオード11の短辺の長さ
したがって、載置面(載置矩形部401)に半田パッド410の長辺を左右に配置(横おき配置)することができ、載置矩形部401に半田パッド410の長辺を上下に配置(縦おき配置)するよりも発光ダイオード11をより上方に配置することができる。
図示していないが、載置面(載置矩形部401)に縦おき配置する場合は、以下のとおりである。
載置矩形部401の幅L4>半田パッド410の短辺の長さ
載置矩形部401の幅L4>発光ダイオード11の短辺の長さ
載置矩形部401の高さL2>半田パッド410の長辺の長さ
載置矩形部401の高さL2>発光ダイオード11の長辺の長さ
このように、この実施の形態は、支持部材13の頭部(上部)に突出する基板の先端部を交互に段違いのものにしている点が特徴である。
頭部に突出する基板の先端部を交互に段違いのものにしているため、発光ダイオード11を頂部T(中心軸C)に寄せて配置することができる。
この実施の形態では、突出部分を交互に段違いのものにして載置矩形部401を設けたので、載置矩形部401に発光ダイオード11を横おき配置することができる。
このような構造にすると、発光ダイオードランプの配光を高圧放電灯に近づけることができる。すなわち、発光ダイオードランプの頭部に配置する発光ダイオード11を頂部中央に寄せることができ、頂部T方向への配光が可能になる。
なお、載置矩形部401のみにではなく、載置矩形部401から載置三角形部402にかけて発光ダイオード11を配置してもよい。さらには、載置矩形部401を使用せず載置三角形部402の下方領域のみに発光ダイオード11を配置してもよい。
載置三角形部402も利用して発光ダイオード11を配置すれば、N対M=40対100からさらに発光ダイオード11を中央に近づけることができる。望ましくは、この比が1対2がよい。
なお、この比が1対2より大きくなると、6個の発光ダイオード11が頂部にかたまって近距離に配置されてしまうので、配光方向が軸方向に偏りすぎる点、さらに、放熱の点で好ましくない可能性がある。
以上のように、この実施の形態の発光ダイオードランプは、角柱状の筒部411と錐状の錐状部412とを有する支持部材13の外面に発光ダイオード11を実装した発光ダイオードユニット10と、発光ダイオードユニット10を内部に配置する円筒状のガラスバルブ21とを備えており、錐状部412は、筒部411の一端から交互に形成された背の高い載置面Y1〜Y6と背の低い非載置面S1〜S6とを接合して形成され、載置面Y1〜Y6に発光ダイオードを配置したことを特徴とする。
また、載置面Y1〜Y6は、矩形の載置矩形部401と三角形の載置三角形部402とを有し、載置矩形部401に発光ダイオード11を配置することを特徴とする。
また、載置矩形部401は、発光ダイオード11を横おき配置することを特徴とする。
このように、この実施の形態では、発光ダイオード11を載置(実装)する載置面の面積を大きく取るので、放熱効率を改善することができる。
また、発光ダイオード11を載置(実装)する載置面を大きく取るので、発光ダイオード11を中心軸C寄りに載置(実装)して、中心軸C方向の配光特性を改善することができる。
以下、放熱効果を向上させる構成について説明する。
図74、図75に示すように、支持部材13は、十二角柱の各側面に配置している発光ダイオード11を横一直線上に配置せず、交互にずらして配置している。
図74、図75では、周方向に隣接する発光ダイオード11が、支持部材13の筒部411の異なる筒周線上に載置されている。ここで筒周線とは、筒部411の中心軸Cに直交する断面の外周線をいう。
したがって、隣り合う側面の周方向に最も近接する発光ダイオード11の載置点を結んでできる周回線の和は、筒周線(中心軸Cに直交する断面の外周線)の長さ以上となる。
図75、図76に示すように、発光ダイオード11を実装した基板をガラスバルブ21の内壁にできるだけ接近させて(あるいは接触させて)発光ダイオード11の熱をガラスに放熱させるのが好ましい。
発光ダイオード11を横一直線上(筒周線上)に配置すると、高温部が横一直線上に重なりあって、熱が横一直線上に集中しガラスバルブ21への放熱効果が落ちる。発光ダイオード11の配列を中心軸C方向に交互にずらすことにより、高温部を中心軸C方向に分散させることができ、効率的にガラスへ熱を伝熱でき、放熱効果が高まる。
図74に示すように、載置面Y1のある側面に配置される発光ダイオードの列をA列とし、非載置面S1のある側面に配置される発光ダイオードの列をB列とする。A1〜A5とB1〜B5は、半田パッド410の位置すなわちLEDの配置位置を示している。
図74の場合は、A列とB列の半田パッド410を中心軸C方向に交互にずらしているが、半田パッド410を隣の半田パッド410と中心軸C方向に半分の重なりをもって配置している。
A列とB列の半田パッド410はともに5個であり、A列の最上部の位置A1を載置矩形部401に配置し、残りの位置A2〜A5の4個を側面に配置している。
図75において、位置A1〜A5の中心軸C方向の各間隔(間隔Kという)は同じ(ほぼ同じ)である。
一方、図74において、位置A2〜A5の中心軸C方向の各間隔は間隔Kで同じであるが、位置A1と位置A2との間隔は位置A2〜A5の間隔Kよりも大きい。その理由は、載置三角形部402が折り曲げられた状態で(図75の状態で)、位置A1〜A5の中心軸C方向の各間隔を間隔Kにするためである。
長さMの傾斜面に対してN対Mの位置にLEDが配置され、角度αだけ内側に折り曲げられた場合でも、中心軸C方向において位置A1と位置A2とが間隔Kになるためには、以下の式を満足すればよい。
P:筒部411の端面Vから位置A1までの中心軸C方向の長さ
Q:筒部411の端面Vから位置A2までの中心軸C方向の長さ
K=P+Q
P=M×sin(α)×N÷M=N×sin(α)
位置B1〜B5の各間隔は間隔Kであり、位置A2〜A5の各間隔Kと同じである。位置B5と支持部材13の下端までの間隔も同じ間隔Kにすることが好ましい。
図75において、A列のA2〜A5のLEDは、B列のB1〜B4までのLEDよりも中心軸C方向において、オフセット長Lだけずれて下方にある。オフセット長と間隔Kとの比は、L対K=1対5である。このように、配置を20%ずらしているのは、発光ダイオード11を横一直線上(筒周線上)に配置して軸方向に厚みがない光束が放射されるのを防止するためである。すなわち、LEDを20%ずらして配置していることにより、放射される光束が中心軸C方向に分散され光束の偏りの認識度が低減できるからである。
図77の(b)に、支持部材13の側面図を3種類示す。
(1)は、載置三角形部402の先端を丸くあるいは水平にカットしたものである。先端をカットした場合は、頂部Tにおいて穴Hが生じる。載置三角形部402に先端があると、製造誤差により接合時に、1点で正確に交わらない場合があるため、先端の丸くカットしている。
(2)は、載置三角形部402の先端をカットせずそのままにしたものである。角のあるままにした場合は、頂部Tにおいて穴Hが生じない。
(3)は、載置三角形部402の先端にテーパ420を施したものである。テーパ420の角度βは、40度である。従って、載置面が50度折り曲げられることにより、テーパ420のテーパ面は水平面(中心軸と直交する面)になる。6個のテーパ420のテーパ面が結合するので錐状部412の頂部に6個のテーパ面による平面が形成される。この平面をガラスバルブ21の半球形状の内面にできるだけ近づけるあるいは接触させることにより放熱効果が高まる。また、この平面により錐状部412の頂部によりガラスバルブ21の半球形状の内面が傷つくことを防止することができる。
さらに、放熱効果を高めるための好適な構成は以下のとおりである。
(1)LEDとガラス内面を接触させる構成
発光ダイオード11を円柱状のガラスバルブ21の内壁に直接接触させて(あるいはできるだけ近傍に配置して)、発光ダイオード11の熱をガラスに放熱する。
すなわち、ガラスへの放熱を高めるために、
ガラスバルブ21の内径(バルブ内径最小)=発光ダイオードユニット幅
であることが望ましい。
(2)支持部材13とガラス内面を接触させる構成
発光ダイオード11を実装した支持部材13(基板)の折り曲げ部分の外側を円柱状のガラスバルブ21の内壁に直接接触させて(あるいはできるだけ近傍に配置して)、発光ダイオード11の熱をガラスに放熱する。
すなわち、ガラスへの放熱を高めるために、
ガラスバルブ21の内径(バルブ内径最小)=基板折り曲げ外形最大長
であることが望ましい。
(3)支持部材13とガラス半球部の内面を接触させる構成
支持部材13の横折り曲げ部と縦折り曲げ部の交点U(切り込み218)をガラスバルブ21の半球形状の内面に直接接触させて(あるいはできるだけ近傍に配置して)、発光ダイオード11の熱をガラスに放熱する。
ガラスバルブ21が正半球の内面を有すると仮定すると、ガラスへの放熱を高めるために、
角度α≦45度
であることが望ましい。
角度α≦45度であれば、頂部Tが半球部の内面に接触する前に交点Uが半球部の内面に接触することができる。
<<<他の例1>>>
図78は、発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図と側面図と平面図である。図78は、図74の変形例である。
図78の場合は、半田パッド410を中心軸C方向に間隔Kの半分(K/2)だけ交互にずらして、横方向に全く重ならないように配置している。
図78の場合は、位置A2〜A5の各間隔(間隔Kという)は同じであるが、図75の場合よりも位置A2〜A5を下方に下げているので、位置A1と位置A2との間隔は、図75の場合よりも大きい。位置B1〜B5の配置は、図74の場合と同じである。
図78の場合は、載置三角形部402が折り曲げられた状態で(図75の状態で)、位置A1〜A5の中心軸C方向の各間隔を間隔Kにせず、支持部材13の全側面において発光ダイオード11を均等に配置することを重視した例である。
図78の場合は、支持部材13に発光ダイオード11を均等に配置しているので、図74の場合よりも放熱効果が高まる。
<<<他の例2>>>
図79は、発光ダイオードユニット10の支持部材13の展開図である。
図80は、発光ダイオードユニット10の平面図である。
図79、図80は、図74、図76の変形例である。
錐状部412は、支持部材13の上部にあり、筒部411の中心軸Cに直交する断面(筒部411の端面V)と底面を共有する。錐状部412は、12個の分割面が折り線405と折り線406とで折られて接合されて形成される。
錐状部412は、錐台そのもの形状ではないが錐台類似の形状をなし、錐台(錐台類似の形状)の中心軸が筒部の中心軸C上に配置される。
図79、図80の場合は、錐状部412の上底面(錐台の上底面)の天部404に発光ダイオード11を配置する場合を示している。
天部404には、発光ダイオード11が少なくとも1個配置される。
図79の場合は、位置A1が錐状部412の天部に配置される。
図79の場合は、6つ非載置面S1〜S6は、図74と形状が同じである。
図79の場合は、6つ載置面Y1〜Y6は、図74と形状が全て異なる。
載置面Y1は、矩形の載置矩形部401と矩形の天部404とが帯状に繋がっている。
載置面Y1の形状は、載置矩形部401を縦2倍(約2倍)にした縦長矩形である。
載置面Y2の形状は、載置矩形部401と頂角90度の直角三角形とを合わせた形状である。
載置面Y3の形状は、載置矩形部401と頂角90度の直角三角形とを合わせた形状である。載置面Y3の形状は、載置面Y2の形状と線対象の形状である。
載置面Y4は、載置矩形部401と矩形の延長矩形部とが帯状に繋がっている。
載置面Y5の形状は、載置面Y2の形状と同じである。
載置面Y6の形状は、載置面Y3の形状と同じである。
図80に示すように、載置面Y1の上部辺と載置面Y4の上部辺と結合され、幅L4の帯が形成される。
載置面Y2の直角三角形と載置面Y3の直角三角形との頂部が結合され、直角三角形の辺が帯の辺に沿って結合される。
載置面Y5の直角三角形と載置面Y6の直角三角形との頂部が結合され、直角三角形の辺が帯の辺に沿って結合される。
錐状部412の斜面は、折り線405で折られた6個の載置面Y1〜Y6の載置矩形部401と6個の非載置面S1〜S6とで構成される。
錐状部412の天面(上底面)は、折り線406で折られて正六角形の平面を形成している。錐状部412の天面(上底面)は、天部404と、延長矩形部と、4個の直角三角形とで構成される。天面(上底面)は、中心軸Cと直交する面である。
図79、図80の場合は、錐台(錐台類似の形状)の中心軸Cすなわち筒部の中心軸C上に発光ダイオード11が1個配置されているので、中心軸C方向への光量が増加する。
<<<他の例3>>>
図81は、支持部材13の展開図と発光ダイオードユニット10の側面図と平面図である。図81は、図79の変形例である。
図79の場合は、LEDを横一直線上に配置しているが、図81のように、LEDを20%ずらしてもよい。あるいは、図78のようにLEDを50%ずらして均等に配置してもよい。
<<<他の例4>>>
図82は、支持部材13の展開図と発光ダイオードユニット10の側面図と平面図である。図82は、図79の変形例である。
図82の場合は、図79の4つの直角三角形を二等辺三角形A、B、C、Dにしている。そして、平面図に示すように、二等辺三角形A、B、C、Dの先端を天部Fの下に潜り込ませて接合している。また、天部Fの先端を延長矩形部の下に潜り込ませて接合している。
<<<他の例5>>>
図83は、発光ダイオードユニット10の平面図である。
図83は、筒部411が正十二角柱ではなく正十六角柱の場合を示している。
以上のように、この実施の形態の発光ダイオードランプは、筒部411の側面に配置されガラスバルブ21の周方向において隣り合う二個の発光ダイオード11のうち、一方の発光ダイオードを、他方の発光ダイオードに対して、ガラスバルブ21の周方向において少なくとも一部が重ならないように、ガラスバルブ21の軸方向にずらして配置することを特徴とする。
また、一方の発光ダイオード11を、他方の発光ダイオード11に対して、ガラスバルブ21の周方向において全く重ならないように、ガラスバルブ21の軸方向にずらして配置することを特徴とする。
また、角柱状の筒部411と錐状の錐状部412とに配置された発光ダイオード11は、ガラスバルブ21の軸方向において等間隔に配置されることを特徴とする。
また、載置面Y1〜Y6のうち、一つの載置面Y1を他の載置面Y2〜Y6より長くして、長い載置面Y1に、頂点Tに設置される発光ダイオード11を配置することを特徴とする。
<<<その他の例>>>
なお、筒部の軸直交方向の断面形状が、正多角形の場合を説明したが、筒部の断面形状が、多角形、円、楕円でもよい。
また、ガラスバルブ21の軸直交方向の断面形状が、円形の場合を説明したが、ガラスバルブ21の断面形状が、多角形、楕円でもよい。
また、バルブの材質は、ガラスでなくともよく、樹脂、プラスチック、あるいは、ハイブリットタイプでもよい。
また、支持部材13は、中心軸Cと直交する断面の形状が正十二角形、正十六角形である場合を示したが、これら以外の正n角形でもよいし、単なるn角形でもよい。nは偶数、奇数のいずれであってもよい。
また、支持部材13は、中心軸Cと直交する断面の形状が円形又は略円形であってもよい。略円形には、楕円形を含む。
また、図74〜図78において、錐状部412が、平面の側面を有している場合を示したが、錐状部412が、曲面の側面を有している場合でもかまわない。錐状部412が平面の側面を有している場合、錐状部412は角錐に類似するが、錐状部412が曲面の側面を有している場合は、錐状部412は円錐に類似する。
また、図79〜81において、錐状部412が、平面の側面を有している場合を示したが、錐状部412が、曲面の側面を有している場合でもかまわない。錐状部412が平面の側面を有している場合、錐状部412は角錐台に類似するが、錐状部412が曲面の側面を有している場合は、曲面が錐面に近づくほど、錐状部412は円錐台に類似する。
この実施の形態の発光ダイオードランプと、点灯装置とを備えることにより、光束量および配光特性が改善され、かつ、光源(LED)の熱を、高効率、簡素かつ安価に放熱する照明装置を提供することができる。
なお、この実施の形態は、前述した各実施の形態と理論的に矛盾しない範囲において前述した各実施の形態と組み合わせて利用することができる。
10 発光ダイオードユニット、11 発光ダイオード、12 フレキシブル基板、13 支持部材、14 基部支柱、15 軸支柱、16 連結支柱、17 導入線、18 錐体、20 発光ダイオードランプ、21 ガラスバルブ、22 フレア管、23 口金、24 筺体、211 外部バルブ、212 内部バルブ、213 環状端部、214 中空部分、216,320 封止部、218,219 切り込み、220 筒部、221 排気管、222 排気口、223 凹部、224 スクリュー部、225 隙間、226 口金穴、227 フィルタ、228 ガラス胴体、229 隙間、230 注入針、231 開口部、232 口金天面、233 気圧調整部、240 板ガラス、241 金属フィン、242 突起、250 樹脂、251 ボンディングワイヤ、252 絶縁層、253 銅箔、254 レジスト層、255 半田、256 フラックス、257 LED基板、258 発光部、259 孔、289 開放口、290 シリコーン、299 底面板金、310 支柱、311 電源配置部、312 ソケット配置部、313 支柱内電線、314 E形ソケット、315 直流電源、316 交流安定器、317 交流商用電源電線、318 ランプカバー、401 載置矩形部、402 載置三角形部、403 非載置三角形部、404 天部、405 折り線、406 折り線、410 半田パッド、411 筒部、412 錐状部、420 テーパ、Y1〜Y6 載置面、S1〜S6 非載置面。

Claims (10)

  1. 筒状の筒部と筒部の一端に錐状の錐状部とを有する支持部材の外面に複数の発光ダイオードを載置した発光ダイオードユニットと、
    該発光ダイオードユニットを内包する筒状のバルブと、
    を備え、
    前記錐状部は、
    前記発光ダイオードが載置される複数の載置面と、
    前記発光ダイオードが載置されない複数の非載置面とから構成され、
    前記載置面の面積は前記非載置面の面積より大きいことを特徴とする発光ダイオードランプ。
  2. 前記錐状部は、前記筒部の一端を筒部の筒周方向に分割形成した複数の分割面を接合して構成され、
    前記載置面は、背の高い分割面であり、
    前記非載置面は、前記載置面より背の低い分割面であり、
    前記載置面と前記非載置面とは筒部の筒周方向に交互に配置され、
    前記載置面は、錐状部の上部付近で互いに隣接し、錐状部の下部で互いに隣接しないことを特徴とする請求項1記載の発光ダイオードランプ。
  3. 前記載置面は、矩形の載置矩形部と三角形の載置三角形部とを有し、
    前記載置矩形部に発光ダイオードを配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の発光ダイオードランプ。
  4. 前記載置面のうち、一つの載置面を他の載置面より長くして、この長い載置面により錐状部の天部を形成し、天部に発光ダイオードを配置することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の発光ダイオードランプ。
  5. 前記載置面は、発光ダイオードを横おき配置することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の発光ダイオードランプ。
  6. 筒部と錐状部とに配置された発光ダイオードは、バルブの軸方向において等間隔に配置されることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の発光ダイオードランプ。
  7. 筒状の筒部を有する支持部材の外面に複数の発光ダイオードを載置した発光ダイオードユニットと、
    該発光ダイオードユニットを内包する筒状のバルブと
    を備え、
    前記発光ダイオードユニットに載置され筒部の筒周方向に隣り合う発光ダイオードは、前記筒部の異なる筒周線上に載置されたことを特徴とする発光ダイオードランプ。
  8. 筒部の筒周方向に隣り合う2個の発光ダイオードの一方の発光ダイオードを他方の発光ダイオードに対して筒部の筒周方向において一部が重なり他部が重ならないように、筒部の軸方向にずらして配置することを特徴とする請求項7記載の発光ダイオードランプ。
  9. 筒部の筒周方向に隣り合う2個の発光ダイオードの一方の発光ダイオードを他方の発光ダイオードに対して筒部の筒周方向において全く重ならないように、筒部の軸方向にずらして均等に配置することを特徴とする請求項7記載の発光ダイオードランプ。
  10. 前記請求項1〜9のいずれかに記載の発光ダイオードランプと、
    点灯装置と
    を備えたことを特徴とする照明装置。
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