JP2014164979A - 発熱体、その製造方法、及び、加熱器 - Google Patents

発熱体、その製造方法、及び、加熱器 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも小型の発熱体、その製造方法、及び当該発熱体を用いた加熱器を提供する。
【解決手段】コイル状電熱線からなる発熱体であって、前記コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されており、前記コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を備えることを特徴とする発熱体。
【選択図】図5

Description

本発明は、発熱体、その製造方法、及び、加熱器に関する。
従来、加熱器として種々の形態のものが知られているが、その一つとして、コイル状電熱線からなる発熱体を通電加熱することにより加熱を行う加熱器が知られている。このようなコイル状電熱線からなる発熱体を用いる加熱器も種々存在するが、例えば、特許文献1に開示されているようなものが知られている。
この特許文献1に開示されている加熱器は、図15の概略構成断面図に示すように、花巻状に巻回されたコイル状電熱線からなる発熱体100と、当該発熱体100の内部空間に挿入される絶縁性材料からなる芯材101と、芯材101に発熱体をセットすることにより構成される構造物を被覆する管状のガラス管102等とを備えている。芯材101は中空状に形成されており、発熱体100の端部に接続する導線を芯材内部に配置できるように構成されている。また、このような構成の加熱器の一方端には、空気を供給する装置が接続されており、供給された空気を加熱して加熱器の他方端からホットエアーを吹き出すことができるように構成されている。
特開2000−200671号公報
上述の特許文献1に開示されている加熱器は、花巻状のコイル状電熱線を有していることから、通常の丸巻きとして形成されたコイル状電熱線を備える加熱器よりも優れた発熱特性を有しているものであり、丸巻き状のコイル状電熱線を備える加熱器よりも小型化が可能なものである。しかしながら、更なる小型化、特に、コイル状電熱線の長さ方向の短縮が求められている。コイル状電熱線の長さ方向の短縮を行うためには、例えば、花巻コイル状電熱線に薄い絶縁被膜(主成分:アルミナ、被膜厚さ:1μm)を設け、巻きのピッチ間を密着させることにより可能であるが、このような場合、電熱線の径と、巻き数との関係により、おのずとコイル状電熱線の長さ方向の短縮に限界がある。
また、コイル状電熱線の長さ方向の短縮を行う他の方法としては、例えば、花巻コイル状電熱線の巻き径を大きくして、巻き数を少なくすることが考えられるが、このような方策では、巻き数の減少を伴うため、絶縁被膜に加わる電圧が上昇し絶縁被膜の絶縁耐圧を超える恐れがあり、安定した製品を得ることは難しいという問題があった。また、このような方策を採用した場合、コイル状電熱線の長さを短縮することはできるが、コイル状電熱線の外径が増大することとなり、コイル状電熱線の小型化要求を必ずしも満たしているとはいえないという問題もある。
また、コイル状電熱線を構成する電熱線の径を小さくして、電熱線の展開長さを短くすればコイル状電熱線(発熱体)の小型化は可能であるが、この方策の場合、巻き数の減少による絶縁耐圧の問題と、発熱体の有効表面積の低下により表面負荷が大きくなるという問題がある、これは、同じ熱風温度でも発熱体温度がより高温になることを意味し、発熱体(当該発熱体を用いる加熱器)の寿命が大幅に短くなってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、従来よりも小型の発熱体、その製造方法、及び当該発熱体を用いた加熱器を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、コイル状電熱線からなる発熱体であって、前記コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されており、前記コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を備えることを特徴とする発熱体により達成される。
また、本発明の上記目的は、発熱体の製造方法であって、長尺状の電熱線を花巻状に巻回し、花巻コイルを形成する花巻ステップと、前記花巻ステップにより形成された前記花巻コイルを所定長さに切断する切断ステップと、切断された前記花巻コイルの両端部を前記花巻コイルの軸線方向に沿って圧縮することによって、前記花巻コイルの軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記花巻コイルの軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を形成する圧縮ステップとを備える発熱体の製造方法により達成される。
また、本発明の上記目的は、コイル状電熱線からなる発熱体を有する加熱器であって、前記コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されており、前記コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を備えることを特徴とする加熱器により達成される。
また、この加熱器において、前記コイル状電熱線の内部空間に挿入される芯材と、前記コイル状電熱線を被覆する管状体とを更に備えることが好ましい。
また、前記管状体の一方の端部側から前記管状体の内部に空気を供給する空気供給手段を備えることが好ましい。
本発明によれば、従来よりも小型の発熱体、その製造方法、及び当該発熱体を用いた加熱器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る加熱器の概略構成断面図である。 図1に示す加熱器における芯材に設けられる規制部材の正面図である。 図1のA−A断面図である。 従来からある花巻状のコイル状電熱線の模式側面図である。 本発明に係る発熱体(コイル状電熱線)の模式側面図である。 本発明に係る発熱体(コイル状電熱線)の製造方法を説明するための説明図である。 発明者が製作した発熱体のサンプルA及びサンプルBの画像である。 図7の要部拡大画像である。 図7に示すサンプルA及びサンプルBをそれぞれ加熱器にセットした状態を表す画像である。 発熱体としてサンプルAを用いた場合の加熱器の加熱性能実験結果を示すグラフである。 発熱体としてサンプルBを用いた場合の加熱器の加熱性能実験結果を示すグラフである。 従来からある発熱体(上側)及び加熱圧縮することにより製作した本発明に係る発熱体(下側)の画像である。 図12の要部拡大画像である。 本発明に係る発熱体を芯材にセットした状態(上側)、及び、従来からある発熱体(下側)を芯材にセットした状態を示す画像である。 従来の加熱器の概略構成断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる加熱器1を示す概略構成断面図である。この加熱器1は、図1に示すように、略円柱形状の棒状の芯材2と、芯材2の外周面上に配置される発熱体3と、管状体4とを備えている。芯材2、発熱体3、及び管状体4により構成される構造物は、その一方端に設けられる固定具5を介して一体的に組み立てられている。
芯材2は、内部が中空となる管体状に構成されており、絶縁材料から形成されている。この芯材2を形成する材料としては、例えば、アルミナ(Al2O3) 等のセラミック材料を挙げることができる。また、この芯材2には、コイル状電熱線からなる発熱体3が外周に配置されることになるが、かかる発熱体3の位置決め行う規制部材21を設けるのが好ましい。規制部材21は、芯材2の両端部に配置され、各規制部材21の間に発熱体3が配置されるように構成される。規制部材21は、図2に示すように、金属材料から形成したリング状部材21aの軸部にコイル状部材21bの中空軸部を挿通させることにより、コイル状部材21bがリング状部材21aを被覆するように構成されている(リング状部材21aの軸部の表面をコイル状部材21bが被覆するように構成されている)。コイル状部材21bで被覆されたリング状部材21aにより芯材2の外周部を挟み込むことにより、規制部材21を芯材2に設置する。また、コイル状部材21bにおける互いに隣接する線材間には、図2に示すように、隙間が形成されるように構成されている。
発熱体3は、コイル状電熱線により構成されており、当該コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されている。電熱線としては、例えばニクロム線の表面に、薄い絶縁被膜を形成した線材を利用することができる。この電熱線としては、例えば、その直径が0.15mm〜2.0mmの範囲のものを採用することが好ましい。なお、ニクロム線の代わりに、コイル状電熱線からなる発熱体3として従来から使用されている電熱線(例えば、タングステン線、カンタル線等)を利用することができる。また、電熱線表面に形成される絶縁被膜は、例えばアルミナ等のセラミックス材料により形成されている。
この発熱体3(コイル状電熱線)の両端部には、外部の電源装置(図示せず)に接続する導線がそれぞれ接続している。当該発熱体3の一方の端部に接続する導線は、上述の芯材2の内部に通され、発熱体3の他方の端部側に引き廻され、外部の電源装置に接続できるように構成されている。なお、電源装置には、発熱体3に供給する電力量を調節する調節部が設けられており、発熱体3の温度を適宜変更可能となるように構成されている。
また、発熱体3(コイル状電熱線)は、上述のように花巻状に巻回されて構成されている。電熱線を、花巻状に形成したコイル状電熱線とするためには、従来からの種々の方法を採用することができる。例えば、特開平6−72633号公報や、特開2007−22729号公報に開示されている装置や方法により、花巻状のコイル状電熱線を形成することが可能である。花巻状のコイル状電熱線の形態としては、電熱線を非円形に複数回巻かれた形態であれば特に限定されず、種々の形態を採用することができる。例えば、図1におけるA−A断面を示す図3に示すように、略U字形状(或いは略V字形状)に径方向外側に膨出するような形態として、花巻状のコイル状電熱線を構成してもよい。
また、発熱体3(コイル状電熱線)は、隣り合う電熱線同士が接触するように構成されている。また、従来からある花巻状のコイル状電熱線において、隣り合う電熱線同士が接触するように構成した場合、図4の模式側面図に示すように、隣り合う電熱線31,31同士には、コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配置される接触部32が形成されることとなるが、本発明に係る発熱体3(コイル状電熱線)は、図5の模式側面図に示すように、螺旋状に配置される接触部32において、コイル状電熱線の軸線に沿う方向に略く字状或いは湾曲状に屈曲する屈曲部33が形成されており、当該屈曲部33において、隣り合う電熱線同士が互いに接触する構造となっている。なお、接触部32は、電熱線31の一巻きごとにズレた位置となるように構成されており、一巻きごとの各接触部32がコイル状電熱線の軸線方向に沿って一直線上に配置されないようにコイル状電熱線を構成する。
このような構造を有する発熱体3(コイル状電熱線)は、例えば、図6に示すように、長尺状の電熱線31を花巻状に巻回して花巻コイルZを形成(花巻ステップ;図6(a))した後、当該花巻コイルZを所定長さに切断し(切断ステップ;図6(b)、切断された花巻コイルZを筒状体50の内部に収納し(図6(c))、花巻コイルZの両端部を花巻コイルZの中央部に向けて花巻コイルZの軸線方向に沿って圧縮することによって、花巻コイルZの軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線31,31同士の接触部32において、花巻コイルZの軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部33を形成すること(圧縮ステップ;図6(c))により製造することができる。ここで、花巻コイルZの軸線方向に沿って圧縮する際の圧縮力は、例えば、花巻コイルZを構成する電熱線の材料や電熱線径、巻き数等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、100N〜500Nの範囲で設定することができる。
また、管状体4は、芯材2の外周を被覆するように発熱体3の内部空間に芯材2を挿入した構造物を更に被覆するための部材である。この管状体4としては、例えば、石英ガラス管や、セラミックス管、金属管、石英ガラス管の外周を金属管で被覆した複合管等、種々の管体を使用することができる。本実施形態においては、管状体4として、石英ガラス管41の外周を金属管42で被覆した複合管を用いている。
また、本発明に係る加熱器1は、管状体4の内部に空気を供給する空気供給手段(図示せず)を更に備えている。当該空気供給手段は、管状体4の一方の端部4a側から当該管状体4の内部に空気を供給できるように構成されている。空気供給手段としては、例えば、吸引ポンプを備える本体部と、吸引ポンプにより吸引した空気を管状体4の内部に導く空気パイプ6と、当該空気パイプ6から管状体4に排出される空気量を適宜変更するために吸引ポンプの作動をコントロールする制御部とを備えるように構成されている。空気を管状体4に導く空気パイプ6の先端は、図1における固定具5に接続されており、供給された空気は、固定具5の内部を介して管状体4の一方の端部4aに導かれて管状体4内部に導入され、管状体4内部に配置される発熱体3によって加熱され、管状体4の他方の端部4bから加熱された状態となって吹き出すこととなる。なお、芯材2に配置される規制部材21は、上述のように、互いに隣接する線材間に隙間が形成されるコイル状部材21bの中空軸部にリング状部材21aを挿入するようにして構成されているため、管状体4の内部に導かれた空気が、コイル状部材21bを構成する互いに隣接する線材間の隙間を通過して流れるため、空気が管状体4内部で詰まることなくスムーズに流れることができる。
また、本発明に係る加熱器1においては、管状体4の内部に、温度計測用の熱電対等の温度センサーを配設するように構成してもよい。温度センサーは、単数でも複数でもよいが、発熱体3の中央部及び端部付近の温度を計測できるように複数配設するように構成することが好ましい。
上記のように構成された加熱器1においては、用いられる発熱体3として、非円形に複数回巻かれた花巻状のコイル状電熱線を使用しており、当該花巻状のコイル状電熱線は、コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部32において、コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部33を備えるように構成されている。このような構成により、コイルの巻き径や巻き数を減じることなく、コイル状電熱線の長さ(軸方向長さ)を短くすることが可能となり、発熱体3や加熱器1の小型化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る加熱器1は、空気供給手段を介して空気が管状体4の内部に供給され、熱風として外部に吹き出す構造を有している。このような加熱器1の場合、供給される空気の供給圧力によって、管状体4内部における発熱体3は、強い風圧を受けることとなる。従来の花巻状のコイル状電熱線により発熱体を構成した場合には、高温により軟化した電熱線が風圧により不均一な圧縮を受けて、発熱密度の不均一が発生する恐れがあった。更に、発熱体の温度が最も高くなる熱風出口側(管状体4の他方の端部側)が最も圧縮されるので、この部分が更に高温となり、発熱体(加熱器)の寿命を大幅に縮めてしまうという問題があった。これに対し、本発明に係る発熱体3においては、従来からある花巻状のコイル状電極線をその軸方向に圧縮することによって、隣り合う電熱線31,31同士が接触する接触部32においてコイル状電熱線の軸線に沿う方向に略く字状に屈曲する屈曲部33を形成し、当該屈曲部33において、隣り合う電熱線同士が互いに接触(密接)した構造を有するように構成しているため、風圧による圧縮変形がほとんど発生せず、発熱密度の不均一が発生することを効果的に防止し、発熱密度の均一化を図ることが可能となる。つまり、本発明に係る発熱体3及び加熱器1は、小型化が可能となることに加え、耐風圧体力も大幅に向上し、大風量に耐えることができ、更にはこれにより、発熱体3(加熱器1)の長寿命化を図ることが可能となる。また、発熱密度が均一化できることにより発熱体3の熱ロスを少なくでき、加熱器1の熱効率向上にも寄与する。また。発熱密度が不均一であった従来の発熱体の場合、耐久性の観点から、最高熱風温度を850度程度に設定していたが、発熱密度を均一化できる本発明の発熱体3の場合、発熱密度を増大させて最高熱風温度を50度程度高めることが可能となる。
また、従来からある花巻状のコイル状電極線においては、隣り合う電極線同士における接触形態が点接触となるため、コイル状電極線を持ち上げたり、台等の上に載置する際に、点接触部分が摺れたり、当該点接触部分に予期せぬ圧力が加わったりして、絶縁被膜が剥がれやすいという問題があった。これに対し、本発明に係る発熱体3は、上述のように、従来からある花巻状のコイル状電極線をその軸方向に圧縮することによって、隣り合う電熱線同士が接触する接触部32においてコイル状電熱線の軸線に沿う方向に略く字状に屈曲する屈曲部33を形成し、当該屈曲部33において、隣り合う電熱線同士が互いに接触(密接)した構造を有しているため、隣り合う電極線同士の接触部分における電極線は、互いに押し潰された形状とあっている。つまり、隣り合う電極線同士の接触形態は、面接触の形態を有することになる。これにより、隣り合う電極線同士の接触圧力が低く保たれることになり、接触部分が摺れたり、予期せぬ圧力が加わったとしても、電熱線の表面に形成される絶縁被膜が剥がれにくくなり、発熱体3の扱いが大幅に容易となる。
また、本発明の発明者は、実際に本発明に係る発熱体3(コイル状電熱線)を製作し、従来からある発熱体(コイル状電熱線)と比較する実験を行ったので、以下、実験結果について説明する。
まず、表面に1μmの厚みの絶縁被膜を形成した線径が0.35mmのニクロム線(電熱線)を用い、外径が8mm、全長が66mmの花巻コイルを2つ製作した。一方をサンプルAとし、他方をサンプルBとする。一方のサンプルAに係る花巻コイルに対して、200Nの力で花巻コイルの軸線方向に沿って圧縮し、本発明に係る屈曲部33を有する発熱体3(コイル状電熱線)を作成した。他方のサンプルBに係る花巻コイルに対しては、圧縮を行わず、従来からある発熱体とした。これらサンプルA及びサンプルBの画像を図7に示す。また、図8にサンプルA及びサンプルBの要部拡大画像を示す。図7及び図8においては、上側に配置される発熱体がサンプルAに係るものであり、下側に配置される発熱体がサンプルBに係るものである。
圧縮することにより、花巻コイルの軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部33を形成したサンプルAの全長は、44mmであり、従来からある発熱体(サンプルB)に対して、長さが67%となった。つまり、従来からある発熱体(サンプルB)の略2/3の長さとなり、大幅に小型化されたことがわかる。
また、発熱体に係るサンプルA及びサンプルBをそれぞれ本発明に係る加熱器1にセットし、エア流量、エア圧損、供給電圧、発熱体3温度、エアー入口側金属管温度の関係を確認し、両者の加熱性能を確認した。サンプルA及びサンプルBをそれぞれ加熱器1にセットした状態を図9の画像に示す。図9において上側に配置されているのがサンプルAをセットした加熱器であり、下側に配置されているのがサンプルBをセットした加熱器である。なお、図9においては管状体4を取り外した状態を示している。加熱性能結果を図10及び図11に示す。図10は、サンプルAを用いた場合の結果であり、図11は、サンプルBを用いた場合の結果である。なお、エアー入口側金属管温度とは、管状体4を構成する金属管42の一方の端部(空気供給手段の空気パイプ6が接続される側の端部)から10mmの位置での金属管の表面温度である。図10及び図11を比較すると、サンプルAとサンプルBとの間に性能上の差異がないことが分かる。むしろ、エア圧損(図10及び図11における下側のグラフを参照)に関しては、サンプルAを用いた場合の方が減少しており、空気供給手段から供給される空気の管状体4内部における通過抵抗が減少し、より熱風を吹き出しやすい加熱器1を得ることができたことがわかる。
以上、本発明の一実施形態に係る発熱体3及び加熱器1について説明したが、本発明に係る発熱体3を備える加熱器1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態においては、本発明に係る発熱体3を、熱風を吹き出すことができる熱風ヒータ型の加熱器に適用しているが、コイル状電熱線からなる発熱体3を使用する種々の加熱器全般に対して適用することができる。例えば、本発明に係る発熱体3を電気ストーブにおける発熱体として用い、電気ストーブ型の加熱器1を構成してもよい。また、半田ごて(加熱器1)に用いられるコイル状の発熱体3として本発明に係る発熱体3を用い、当該半田ごてを構成してもよい。
また、コイル状電熱線を形成する電熱線の断面形状としては、円形形状のものが一般的であるが、例えば、断面形状が四角形状や楕円形状、三角形状等種々の形状を有する電熱線を用いて本発明に係るコイル状電熱線(発熱体)を形成することができる。
また、本発明に係る発熱体を構成するコイル状電熱線としては、単数の電熱線を用いて花巻状に巻回して形成してもよく、或いは、複数(例えば、2本或いは3本)の電熱線を平行巻きにして花巻状のコイル状電極線を構成してもよい。
また、本発明に係る発熱体3(コイル状電熱線)を製造する際に、花巻コイルZの両端部を花巻コイルZの中央部に向けて花巻コイルZの軸線方向に沿って圧縮する手法について上述したが、この圧縮段階において、圧縮される花巻コイルZを加熱しながら所定の圧縮を行うようにしてもよい。このように加熱しながら圧縮することにより、従来からある花巻コイル(圧縮前の花巻コイル)の長さの50%〜55%程度の長さとなるようにコイル状電熱線を構成することが可能となり、より一層の発熱体3の小型化が可能となる。加熱圧縮することにより作成した発熱体3の画像を図12及び図13に示す。図12及び図13において、上側に配置されるものが従来からある発熱体であり、下側に配置されるものが、加熱圧縮することにより作成した発熱体3である。また、図13は、図12の要部拡大画像である。また、加熱圧縮することにより作成した発熱体3を芯材にセットして構成した加熱器1(上側)、及び、従来からある発熱体を芯材にセットして構成した加熱器(下側)を示す画像を図14に示す。ここで、圧縮時の加熱温度は、圧縮される花巻コイルの大きさや材質等によって種々変更されるものであるが、800度〜1000度の温度範囲を例示することができる。
1 加熱器
2 芯材
21 規制部材
3 発熱体
31 電熱線
32 接触部
33 屈曲部
4 管状体
41 石英ガラス管
42 金属管
5 固定具
6 空気パイプ
Z 花巻コイル

Claims (5)

  1. コイル状電熱線からなる発熱体であって、
    前記コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されており、前記コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を備えることを特徴とする発熱体。
  2. 発熱体の製造方法であって、
    長尺状の電熱線を花巻状に巻回し、花巻コイルを形成する花巻ステップと、
    前記花巻ステップにより形成された前記花巻コイルを所定長さに切断する切断ステップと、
    切断された前記花巻コイルの両端部を前記花巻コイルの軸線方向に沿って圧縮することによって、前記花巻コイルの軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記花巻コイルの軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を形成する圧縮ステップとを備える発熱体の製造方法。
  3. コイル状電熱線からなる発熱体を有する加熱器であって、
    前記コイル状電熱線は、非円形に複数回巻かれた花巻状に形成されており、前記コイル状電熱線の軸線に沿って螺旋状に配設される隣り合う電熱線同士の接触部において、前記コイル状電熱線の軸線に沿う方向に屈曲する屈曲部を備えることを特徴とする加熱器。
  4. 前記コイル状電熱線の内部空間に挿入される芯材と、前記コイル状電熱線を被覆する管状体とを更に備える請求項3に記載の加熱器。
  5. 前記管状体の一方の端部側から前記管状体の内部に空気を供給する空気供給手段を備える請求項4に記載の加熱器。
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