JP2014164652A - 画像編集装置、画像編集方法、および画像編集プログラム - Google Patents

画像編集装置、画像編集方法、および画像編集プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動方向の急変する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能な画像編集装置を提供する。
【解決手段】移動物体を高速連写撮影(撮影時間間隔T)した各画像P1-22の合成画像CGが生成され各移動物体B1-22の位置が検出されると共に同移動物体B1-22の移動軌跡Yが検出される。移動軌跡に急変点がある場合その急変点を区切りとした一方の移動物体B1-14を有する一連画像P1-14と他方の移動物体B15-22を有する一連画像P15-22とに分割され、そのうち大きい画像群の一連画像P1-14について各移動物体B1-14の移動軌跡Y1の特徴点Qmax1に対応する画像P1が特定される。特定画像P1を含めて前記撮影時間間隔Tより長い撮影時間間隔Δtに対応する各画像が前記一連画像P1-P14から抽出され、分割間引き後抽出画像ファイルP1,P3,P5,…,P11,P13として前記撮影時間間隔Δtと対応付けて記憶される。
【選択図】図9B

Description

本発明は、高速撮影された一連の画像を編集するための画像編集装置、画像編集方法、および画像編集プログラムに関する。
近年、動画や連写機能が向上したデジタルカメラを用いて移動する物体の画像を撮影し、撮影された画像に含まれる移動体の軌跡を解析するなど、連写画像を学習に利用することが行われるようになっている。
従来、カメラによる撮影画像から移動する物体の軌跡を判別する機能を備えた移動軌跡判別装置が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平06−180756号公報
最近のデジタルカメラは高性能化しており、1秒間40枚の高速連写画像や240fps(1秒間に240枚の画像を撮影)の動画を簡単に撮影することができる。
しかしながら、物体の移動を撮影した連写画像を学習に用いる場合に、その画像の枚数があまりに多いと解析処理に大きな負荷が掛かってしまう。一方、移動する物体が最高位置や最低位置にきた瞬間の画像も含めないと、効果的に学習することができない。
このため、移動する物体を撮影した画像の教材を作成するにあたり、撮影した大量の連写画像/動画から適切に画像を抽出して利用できるようにする仕組みが必要とされていた。
特に、移動する物体の移動方向が、バウンド等によって急変する場合には、その移動する物体の軌跡を解析する対象が移動方向の急変する前後で異なるものとなるため、このような場合でも、撮影した大量の連写画像/動画から適切に画像を抽出して利用できるようにすることが望ましい。
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、移動方向の急変する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる画像編集装置、画像編集方法、および画像編集プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る画像編集装置は、移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段と、この画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段と、この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段と、この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段と、この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段と、この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明に係る画像編集方法は、記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御して画像を編集するための方法であって、移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得し、前記取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出し、この検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出し、この検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出し、この検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割し、この分割された画像群のうち何れかの画像群を指定し、この指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出し、この抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成させること、からなることを特徴としている。
本発明に係る画像編集プログラムは、記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御するための画像編集プログラムであって、前記コンピュータを、移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段、前記画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段、この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段、この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段、この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段、この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段、として機能させることを特徴としている。
本発明によれば、移動方向の急変する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる。
本発明の画像編集装置の実施形態に係る画像ファイル生成機能を備えたPC10の電子回路の構成を示すブロック図。 前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの具体例を示す図。 前記PC10の画像ファイル生成処理のために記憶部12に予め記憶される推奨間引き間隔テーブル12gを示す図。 前記PC10の画像ファイル生成機能により生成された画像&座標範囲ファイル(12g)を学習教材として取り込んで解析するグラフ関数電卓20の外観構成を示す平面図。 前記グラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図。 前記PC10による画像ファイル生成処理を示すフローチャート。 前記PC10による画像ファイル生成処理に伴う間引き間隔設定処理を示すフローチャート。 前記PC10による画像ファイル生成処理に伴う移動軌跡に応じた画像間引き処理を示すフローチャート。 前記PC10の画像ファイル生成処理の対象として固定アングルで連写撮影されたボール投げ画像の合成画像CGを示す図。 前記連写撮影されたボール投げ画像から推奨間引き間隔毎に間引き抽出された同ボール投げ画像の合成画像CGを示す図。 前記推奨間引き間隔毎に間引き抽出されたボール投げ画像の合成画像CGにおいて学習教材として利用する分割一連画像の範囲設定状態を示す図。 前記推奨間引き間隔毎に間引き抽出されたボール投げ画像の合成画像CGにおいて学習教材として利用する分割一連画像の選択設定状態を示す図。 前記グラフ関数電卓20によるグラフ関数表示処理を示すフローチャート。
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の画像編集装置の実施形態に係る画像ファイル生成機能を備えたPC10の電子回路の構成を示すブロック図である。
このPC10は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)11を備えている。
プロセッサ(CPU)11は、記憶部(フラッシュROM)12に予め記憶されているPC制御プログラム、あるいはCD−ROMなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14を介して記憶部12に読み込まれたPC制御プログラム、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部機器通信部15によりダウンロードされ前記記憶部12に読み込まれたPC制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部12に記憶されたPC制御プログラムは、キー入力部16からのキー入力信号に応じて起動される。
前記プロセッサ(CPU)11には、前記記憶部12、記録媒体読取部14、外部機器通信部15、キー入力部16、カラー表示部(LCD)17が接続される。
前記記憶部(フラッシュROM)12に記憶されるPC制御プログラムとしては、Webブラウザプログラムや画像処理プログラムなどの各種アプリケーションプログラムの他、例えば連写撮影された大量の画像データを基にして後述するグラフ関数電卓20での学習教材として効果的に利用できる画像&座標範囲ファイル(12f)(図2参照)を生成するための画像ファイル生成処理プログラム12aなどが記憶される。
そして、前記記憶部12には、さらに、表示データ記憶部12b、画像ファイル記憶部12c、移動物体座標リスト記憶部12d、座標範囲基準値記憶部12e、画像&座標範囲ファイル記憶部12f、推奨間引き間隔テーブル12g、およびワークエリア12hが備えられる。
表示データ記憶部12bには、カラー表示部17に表示すべき被表示データがビットマップ形式のデータとして記憶される。
画像ファイル記憶部12cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を高速連写撮影(又は動画撮影)した画像データが取得されてファイル名A,B,…に対応付けられて複数組記憶される。各画像ファイルA,B,…には、当該画像ファイルと共にその高速連写撮影(又は動画撮影の1コマ)の時間間隔Tがデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
移動物体座標リスト記憶部12dには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして、当該合成画像に含まれる移動物体の位置に対応したxy座標リストが生成されて記憶される。
座標範囲基準値記憶部12eには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像において、当該合成画像に含まれる移動物体の位置に基づき生成された一定間隔の基準座標に応じたX座標レンジとY座標レンジとが記憶される。
画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして生成された画像&座標範囲ファイル(図2参照)が記憶される。
図2は、前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの具体例を示す図である。
この画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、図示しないデジタルカメラにより移動物体(ここでは、ボール)を被写体として高速連写撮影(又は動画撮影)した連写画像ファイル(ファイル名“ball”)が元画像として取得されて記憶される。この連写画像ファイル(元画像)には、当該画像ファイル(元画像)と共にその連写撮影(又は動画撮影1コマ)の時間間隔Δt(=0.1s)がデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
なお、この連写画像ファイル(元画像)は、前記画像ファイル記憶部12cに記憶されている各画像ファイルの中から選択された画像ファイルである。
また、この画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、前記連写画像ファイル(元画像)がその被写体である移動物体の移動方向の急変点に応じて分割されると共に、当該分割された一連の画像から、移動物体の解析に重要な画像データを含めてユーザ設定または計算設定された撮影時間間隔Δt(=0.2s)毎に間引き抽出された抽出画像ファイル(ファイル名“ball.g3m”)が生成されて記憶される。
図3は、前記PC10の画像ファイル生成処理のために記憶部12に予め記憶される推奨間引き間隔テーブル12gを示す図である。
この推奨間引き間隔テーブル12gは、これから具体例を説明する画像ファイル生成処理により前記連写画像ファイル(元画像)をその連写速度(連写時間間隔Δt)に応じた適切な間隔で間引くための推奨間引き間隔を設定する。
すなわち、この推奨間引き間隔テーブル12gには、前記連写画像ファイル(元画像)の撮影時間間隔Δtに応じて選択される連写速度(枚/秒)、当該連写速度(枚/秒)に応じた推奨間引き間隔(n個おき)、当該推奨間引き間隔に応じた連写画像ファイル(元画像)の間引き後に抽出された画像の時間間隔(Tスケール値)、前記連写画像ファイル(元画像)が30枚の画像データからなる場合の推奨間引き後の連写画像枚数(30枚→?枚)が対応付けられて記憶される。
なお、この推奨間引き間隔テーブル12gにおいて、その推奨間引き間隔に応じた連写画像ファイル(元画像)の間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)は、例えば連写速度(1/15=0.06…s)、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))の場合に[0.2秒](計算上0.188…秒)、連写速度(1/30=0.03…s)、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))の場合に[0.1秒](計算上0.099…秒)と端数を除いて設定される。また、連写速度(1/10=0.1s)の場合、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))として間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)[0.3秒]とし、連写速度(1/40=0.025s)の場合、推奨間引き間隔(4→1(3個おき))として間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)[0.1秒]とし、端数の無いように設定される。これにより、間引き後抽出画像の解析処理およびその数値表示の単純化を図っている。
このように構成されたPC10は、プロセッサ(CPU)11が前記画像ファイル生成処理プログラム12aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる画像ファイル生成機能を実現する。
図4は、前記PC10の画像ファイル生成機能により生成された画像&座標範囲ファイル(12f)を学習教材として取り込んで解析するグラフ関数電卓20の外観構成を示す平面図である。
このグラフ関数電卓20は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、このグラフ関数電卓20の本体正面にはキー入力部21およびカラー表示部26が設けられる。
キー入力部21には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群22、各種の関数を入力するための関数機能キー群23、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群24、カラー表示部26に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー25、キーパネル上にプリントされているかカラー表示部26の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキー「F1」〜「F6」が備えられる。
前記数字・演算記号キー群22としては、「0」〜「9」(数字)キーおよび「+」「−」「×」「÷」(演算記号)キー、「EXE」(実行)キー、「AC」(クリア)キーなどが配列される。
前記関数機能キー群23としては、「log」(対数)キー、「sin」(サイン)キー、「ab/c」(分数)キーなどが配列される。
前記モード設定キー群24としては、「MENU」(メニュー)キー、「SHIFT」(シフト)キー、「OPTN」(オプション)キー、「EXIT」(終了)キーなどが配列される。
なお、前記各キーの上縁に沿ったキーパネル上には、入力可能な文字、記号、関数、機能がプリントされており、モード設定キー群24にある「SHIFT」(シフト)キーと該当する各キーとの組合せにより入力できる。
前記カラー表示部26は、ドットマトリクス型のカラー液晶表示ユニットからなり、その表示画面上には、当該画面のタッチ位置を検出するための透明タブレットのタッチパネル26Tが重ねて設けられる。
このグラフ関数電卓20は、移動物体の連続撮影により取得された合成画像CGを背景にその撮影間隔に基づき設定されたXY座標レンジに従った移動物体の軌跡に対応するグラフYを重ねてなるグラフ画像合成画面をカラー表示部26に表示させる機能を有する。
図5は、前記グラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図である。
このグラフ関数電卓20は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)31を備えている。
プロセッサ(CPU)31は、記憶部(フラッシュROM)32に予め記憶されているグラフ関数表示処理プログラム32a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34を介して記憶部32に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム32a、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部PC10を経由してPC通信部35によりダウンロードされ前記記憶部32に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム32aに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部32に記憶されたグラフ関数表示処理プログラム32aは、キー入力部21からのキー入力信号やタッチパネル26Tからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
前記プロセッサ(CPU)31には、前記記憶部32、記録媒体読取部34、PC通信部35、キー入力部21、カラー表示部(LCD)26、タッチパネル26Tが接続される。
前記記憶部(フラッシュROM)32に記憶されるグラフ関数表示処理プログラム32aとしては、キー入力部21によりユーザ入力される任意の演算式に応じた演算処理を実行するための演算処理プログラム、同ユーザ入力される任意の関数式に応じたグラフ描画処理を実行するためのグラフ描画処理プログラム、連続撮影された合成画像内の移動体軌跡と一定撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジに従ったグラフとの関係を基準座標値や実測座標値にして表示させるための移動体解析グラフ表示処理プログラムなどが記憶される。
そして、前記記憶部32には、さらに、グラフ式データ記憶部32b、V-Window設定値記憶部32c、画像&座標範囲ファイル記憶部32d、およびワークエリア32eが備えられる。
グラフ式データ記憶部32bには、ユーザ操作に応じて入力されたグラフ式や画像解析に基づき計算されたグラフ式Y1,Y2,…のデータが記憶される。
V-Window設定値記憶部32cには、カラー表示部26にグラフを表示する際の座標レンジ(Xmin〜Xmax,Ymin〜Ymax)およびそのスケール値が記憶される。
画像&座標範囲ファイル記憶部32dには、前記PC10により生成された画像&座標範囲ファイル(12f)が例えば学習教材データとして受信され記憶される。
このように構成されたグラフ関数電卓20は、プロセッサ(CPU)31が前記グラフ関数表示処理プログラム32aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
本実施形態において、前記画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶される画像&座標範囲ファイル(12f)は、図示しないデジタルカメラにより高速連写撮影した大量の画像データを前記PC10により解析・編集して生成した後に、このグラフ関数電卓20に学習教材データとして取り込んで記憶するが、前記PC10での画像ファイル生成処理(図6参照)を本グラフ関数電卓20により実行することで、同画像&座標範囲ファイル(12f)を当該電卓20にて生成し記憶してもよい。
また、前記PC10に本グラフ関数電卓20のエミュレータを搭載し、前記PC10で生成した画像&座標範囲ファイル(12f)を、当該PC10上のエミュレータに直ちに取り込んでその解析編集処理を実行するようにしてもよい。これによれば、最終的に本グラフ関数電卓20で解析表示されるグラフ画像合成画面を前記PC10上で予め確認できるようになる。
次に、前記構成のPC10およびグラフ関数電卓20の動作について説明する。
図6は、前記PC10による画像ファイル生成処理を示すフローチャートである。
図7は、前記PC10による画像ファイル生成処理に伴う間引き間隔設定処理を示すフローチャートである。
図8は、前記PC10による画像ファイル生成処理に伴う移動軌跡に応じた画像間引き処理を示すフローチャートである。
図9Aは、前記PC10の画像ファイル生成処理の対象として固定アングルで連写撮影されたボール投げ画像の合成画像CGを示す図である。
図9Bは、前記連写撮影されたボール投げ画像から推奨間引き間隔毎に間引き抽出された同ボール投げ画像の合成画像CGを示す図である。
図10は、前記推奨間引き間隔毎に間引き抽出されたボール投げ画像の合成画像CGにおいて学習教材として利用する分割一連画像の範囲設定状態を示す図である。
図11は、前記推奨間引き間隔毎に間引き抽出されたボール投げ画像の合成画像CGにおいて学習教材として利用する分割一連画像の変更設定状態を示す図である。
先ず、画像ファイル生成処理プログラム12aが起動されると、前記画像ファイル記憶部12cに記憶されている各画像ファイルのファイル名を一覧にしたファイル選択画面が表示部17に表示される。
このファイル選択画面において、ユーザ任意の画像ファイル(前記連写画像ファイル“ball”(元画像))が指定されると、この指定された連写画像ファイル“ball”(元画像)が読み出され本体の、前記画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に取得されて記憶される(ステップT1)。
すると、図9Aに示すように、前記指定された画像ファイル“ball”(元画像)に含まれる移動物体(ボール)B1,B2,…,B22の連写画像P1,P2,…,P22がそのままレイヤ合成された合成画像CGがカラー表示部17に表示される(ステップT2)。そして、図7における間引き間隔設定処理に移行される(ステップTK)。
この間引き間隔設定処理では、先ず、前記指定された処理対象の画像ファイル“ball”(元画像)に対応付けられた連写速度(連写時間間隔Δt=0.1s)が読み出される(ステップK1)。
すると、前記推奨間引き間隔テーブル12gから、前記画像ファイル“ball”(元画像)の連写速度(Δt=0.1s=1/10)に対応した推奨間引き間隔2(2→1(1個おき))が読み出される(ステップK2)。
そして、前記画像ファイル“ball”(元画像)の撮影枚数(P1〜P22:22枚)から、前記推奨間引き間隔(2→1(1個おき))で間引いた間引き後枚数(22÷2=11)が計算される(ステップK3)。
すると、前記推奨間引き間隔(2→1(1個おき))とその時間間隔(Tスケール値=0.2秒)、および前記間引き後枚数(11枚)が表示部17に表示され、ユーザにその確認が促される(ステップK4)。
ここで、ユーザ操作に応じて、前記表示された推奨間引き間隔(2→1(1個おき))が指定されるか、または任意の間引き間隔が入力されると(ステップK5)、当該指定または入力された間引き間隔がワークエリア12hに設定される(ステップK6)。
こうして、前記連写画像ファイル“ball”(元画像P1〜P22)に対する間引き間隔(ここでは推奨間引き間隔である2→1(1個おき))が設定されると、前記表示部17に表示された合成画像CG(図9A参照)上での移動物体B1〜B22の位置が検出され、この検出された位置に基づき移動の軌跡が検出される(ステップT3)。
すると、前記検出された移動物体B1〜B22の軌跡から、その移動方向の急変点があるか否かが判断される(ステップT4)。
例えば移動物体B13−B14間の方向ベクトルと移動物体B15−B16間の方法ベクトルとが所定の閾値以上(例えばy方向の正負が逆等)に異なることで、移動物体B14−B15間において急変点があると判断されると(ステップT4(Yes))、当該急変点により区切られた時間領域毎に一連の画像が分割される(ステップT5)。この実施形態では、急変点以前の一連の画像P1,P2,…,P14と急変点以後の一連の画像P15,P16,…,P22とに分割され、それぞれ分割一連画像1(P1〜P14)と、2(P15〜P22)とされる。
すると、1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)が指定され(ステップT6)、図8における移動軌跡に応じた画像間引き処理に移行される(ステップTS)。
前記指定された1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)について、前記画像間引き処理が開始されると、前記ステップT3において検出された移動物体B1〜B14の軌跡に対応したグラフY1が最小二乗法により作成されて合成表示される(ステップS1)。
すると、前記1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)の移動物体B1〜B14の軌跡に対応したグラフY1上の特徴点(極大、極小、最大、最小など)が検知され(ステップS2)、当該特徴点(複数ある場合は時間軸で最も手前にある特徴点)に最も近いところの移動物体が含まれる連写画像Pmが特定される(ステップS3)。
すなわち具体的に説明すると、図9Aで示した1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)における移動物体B1〜B14の合成画像CGについては、極大となる特徴点Qmax1に最も近いところの移動物体B1が含まれる画像P1が特定される(ステップS2,S3)。
すると、前記指定された1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)から、前記特定された画像P1を残して前記設定された推奨間引き間隔(2→1(1個おき))で間引いた各画像P1,P3,P5,P7,…,P13が抽出されて合成画像CGが生成され(図9B参照)、分割間引き後抽出画像1としてワークエリア12hに記憶される(ステップS4)。
そして、前記ステップT5において分割された各分割一連画像1(P1〜P14),2(P15〜P22)のうち、次の(2つ目の)分割一連画像2(P15〜P22)があると判断されると(ステップT7(Yes))、当該2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)が指定され(ステップT8)、前記図8における移動軌跡に応じた画像間引き処理に繰り返し移行される(ステップTS)。
すると、前記指定された2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)について、前記ステップT3において検出された移動物体B15〜B22の軌跡に対応したグラフY2が最小二乗法により作成されて合成表示される(ステップS1)。
すると、前記2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)の移動物体B15〜B22の軌跡に対応したグラフY2上の特徴点(極大、極小、最大、最小など)が検知され(ステップS2)、当該特徴点(複数ある場合は時間軸で最も手前にある特徴点)に最も近いところの移動物体が含まれる連写画像Pmが特定される(ステップS3)。
すなわち具体的に説明すると、図9Aで示した2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)における移動物体B15〜B22の合成画像CGについては、極小となる特徴点Qmin2に最も近いところの移動物体B15が含まれる画像P15が特定される(ステップS2,S3)。
すると、前記指定された2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)から、前記特定された画像P15を残して前記設定された推奨間引き間隔(2→1(1個おき))で間引いた各画像P15,P17,P19,P21が抽出されて合成画像CGが生成され(図9B参照)、分割間引き後抽出画像2としてワークエリア12hに記憶される(ステップS4)。
そして、次の分割一連画像3はないと判断されると(ステップT7(No))、図9Bに示すように、各分割一連画像1(P1〜P14),2(P15〜P22)毎の移動物体の軌跡のグラフY1,Y2に、前記画像間引き処理(ステップTS)にて間引きされた後の各画像(P1,P3,P5,P7,…,P13),(P15,P17,P19,P21)における各移動物体(B1,B3,B5,B7,…,B13),(B15,B17,B19,B21)が合成表示される(ステップT9)。
すると、前記間引き後の各分割一連画像1(P1,P3,P5,P7,…,P13)と2(P15,P17,P19,P21)の合成画像CGの中で、最も時間範囲の長い方(又はグラフ描画領域が大きい方)の分割一連画像(ここではP1,P3,P5,P7,…,P13)に対応する移動物体(ここではB1,B3,B5,B7,…,B13)の軌跡(グラフY1)の範囲が、図10(A)に示すように、例えば学習教材としての利用対象を指定する枠W1により囲まれて表示される(ステップT10)。
これにより、前記指定された画像ファイル“ball”(元画像)に含まれる移動物体(ボール)B1,B2,…,B22の連写画像P1,P2,…,P22が、その移動物体B1〜B22の移動方向が急変する点に対応して1つ目の分割一連画像1(P1〜P14)と2つ目の分割一連画像2(P15〜P22)とに分割され、そのうち時間範囲が長い方(大きい画像群)の分割一連画像1(P1〜P14)についてその撮影時間間隔に基づき間引き抽出された分割一連画像(P1,P3,P5,P7,…,P13)が利用対象として優先的に指定表示(W1)される。
ここで、前記枠W1により指定表示された分割一連画像(P1,P3,P5,P7,…,P13)に対応する移動物体(B1,B3,B5,B7,…,B13)の時間範囲について、例えば図10(B)に示すようにユーザ操作に応じて当該枠W1の縦線が時間軸方向にドラッグされることで狭く設定されると(ステップT11(Yes))、このユーザ設定された時間範囲の分割一連画像(ここではP5,P7,…,P13)の移動物体(B5,B7,…,B13)の軌跡の範囲が利用対象を指定する枠W2により囲まれて表示される(ステップT12)。
また、利用対象として優先的に指定表示(W1)される分割一連画像(P1,P3,P5,P7,…,P13)に対応する移動物体(B1,B3,B5,B7,…,B13)の軌跡の範囲(図11(A)のグラフY1参照)について、例えば図11(B)に示すようにユーザ操作に応じて2つ目の分割一連画像(P15,P17,P19,P21)に対応する移動物体(B15,B17,B19,B21)の軌跡の範囲(グラフY2)に変更する操作がなされると(ステップT13(Yes))、この変更された移動物体(B15,B17,B19,B21)の範囲が利用対象を指定する枠W2により囲まれて表示される(ステップT14)。
こうして、利用対象を指定する枠Wnが、前記各分割間引き後の一連画像1(P1,P3,P5,P7,…,P13)又は2(P15,P17,P19;P21)に対応する各移動物体の軌跡の範囲の何れかに表示された状態(ここでは、例えば図10(A)又は図11(A)で示す状態)で、ファイル保存操作に応じて新たなファイル名「ball.g3m」が入力される(ステップT15)。
すると、前記ステップT1〜T14の処理に従い前記指定の連写画像P1〜P22から分割され間引き抽出された利用対象の各画像(分割間引き後連写抽出画像)P1,P3,P5,P7,…,P13に対して、その撮影時間間隔Δt=0.2s、スケール値“1”が付加され、前記入力されたファイル名「ball.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に保存される(ステップT16)。
一方、前記ステップT4において、前記合成表示された指定ファイルの連写画像P1,P2,…,Pnに基づき検出された移動物体B1,B2,…,Bnの軌跡から、その移動方向に急変点がないと判断された場合には(ステップT4(No))、前記図8における移動軌跡に応じた画像間引き処理(ステップTS)により、当該連写画像P1,P2,…,Pnの全体を対象に前記同様の間引き処理が実行される(ステップS1〜S4)。そして、その間引き後抽出画像(例えば1個おき間引きの場合はP1,P3,P5,…,Pn−1)が、新たに入力されたファイル名に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に保存される(ステップT15,T16)。
こうして、PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶された画像&座標範囲ファイル(12f)のデータは、外部機器通信部15を介してグラフ関数電卓20に出力されて転送され、当該グラフ関数電卓20の画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶される。
図12は、前記グラフ関数電卓20によるグラフ関数表示処理を示すフローチャートである。
「Menu」キーからのユーザ操作に応じて、グラフ表示モードが設定され、画像&座標範囲ファイル記憶部32d(図2「分割間引き後抽出画像」参照)に記憶されているファイル名を一覧にした画像ファイル選択画面(図示せず)がカラー表示部26に表示される。
この画像ファイル選択画面において、例えばファイル名「ball.g3m」が指定され「EXE」キーが操作されると(ステップA1)、当該指定のファイル名「ball.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶されている各連写抽出画像(P1,P3,P5,P7,…,P13)が読み出され(ステップA2)、前記図4に示すように、当該各画像(P1,3,5,7,…,13)が順次表示データとして重ねられた合成画像CGが生成され、カラー表示部26に表示される(ステップA3)。
例えば、前記ファイル名「ball.g3m」の指定により各連写抽出画像(P1,3,5,7,…,13)の合成画像CGが表示部26に表示されると(この時点では、グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTP、トレースポインタTPの座標x,yの表示は無し)(ステップA1〜A3)、当該指定のファイル名「ball.g3m」に対応付けられた座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)]と基準目盛のスケール値“1”について、本電卓10本体のグラフ表示用に設定するか否かをユーザに促すメッセージが表示され、本体設定が指定されると(ステップA4(Yes))、当該画像ファイルの座標範囲とスケール値がV-Window設定値記憶部32cに記憶されて設定される(ステップA5)。
そして、「SHIFT」キー+「F3」(V-Window)キーの操作に応じてV-Window設定値の確認が指示されると(ステップA6(Yes))、前記V-Window設定値記憶部32cに記憶設定された座標範囲とスケール値が読み出され、V-Window設定画面(図示せず)として確認表示される(ステップA7)。
この後、ユーザ操作に応じて、グラフ表示モードでのグラフ表示画面に、xy座標軸、目盛数値、グリッド線の表示をするか否か(有/無)が設定されると(ステップA8)、自動でグラフを作成するか否かの選択をユーザに促すメッセージウインドウ[自動グラフ作成する/しない]が表示される(ステップA9)。
この[自動グラフ作成する/しない]のメッセージウインドウに従って、[しない]が選択されると(ステップA9(No))、表示中の合成画像CG(図2参照:グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTP、トレースポインタTPの座標x,yは無し)における移動物体(ボール)B1,3,5,7,…,13の軌跡(軌道)に応じたグラフ式y=f(x)がユーザ入力されて表示される(ステップA10)。
一方、前記[自動グラフ作成する/しない]のメッセージウインドウに従って、[する]が選択されると(ステップA9(Yes))、表示中の合成画像CG(図2参照:グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTP、トレースポインタTPの座標x,yは無し)における移動物体(ボール)B1,3,5,7,…,13の位置が検出されて各対応する座標(x,y)が取得され(ステップA10a)、当該移動物体(ボール)B1,3,5,7,…,13の座標B1(x,y),3(x,y),5(x,y),…,13(x,y)に基づいて、その軌跡(軌道)に応じたグラフ式[y=f(x)]が最小二乗法により自動生成されて表示される(ステップA10b)。
すると、前記V-Window設定値記憶部32cに記憶設定された座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)]と基準目盛のスケール値“1”およびxy座標軸の有無、目盛数値の有無、グリッド線の有無の設定内容に従い、図2に示すように、グラフYを描画した合成画面CGが表示される(ステップA11)。
これにより、前記PC10から学習教材として取り込んだ画像&座標範囲ファイル(32d)におけるファイル名「ball.g3m」の連写抽出画像P1,3,5,7,…,13と、その移動物体(ボール)B1,3,5,7,…,13の軌跡に対応したグラフYとを、基準目盛値のxy座標上に重ねて表示することができる。
このように、ファイル名「ball.g3m」の連写抽出画像P1,3,5,7,…,13と、その移動物体(ボール)B1,3,5,7,…,13の軌跡に対応したグラフYとが、基準のxy座標からなる合成画面CG上に重ね合わせ表示された状態で、「SHIFT」キー+「F1」(Trace)キーの操作に応じて、前記グラフYに対するグラフトレースが指示されると(ステップA12(Yes))、トレースポインタTPnのx値が初期値(この場合はx=0)に設定される(ステップA13)。
すると、グラフY上に前記x値の初期値x=0に対応したトレースポインタTP1が表示され、前記グラフ式[y=f(x)]が画面上部に表示されると共に、画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶されている実測値(0.5m)に基づき換算されたトレースポインタTP1の実測xy座標値(x=0m,y=1.5m)が同画面下部に表示される(ステップA14)。
この後、カーソルキー25の操作により前記トレースポインタTPnの左「←」または右「→」への移動が指示されると(ステップA15(Yes))、当該ポインタ移動の指示毎に、トレースポインタTPnのx値がX方向所定ドット間隔Δx(=1〜3dot)分増減変更される(ステップA16)。
すると、グラフY上に前記x値変更後のトレースポインタTPnが表示され、前記同様に実測値(0.5m)に基づき換算されたトレースポインタTPnの実測xy座標値(x=□m,y=□m)が更新されて表示される(ステップA14)。
この後、「AC」キーの操作により終了が指示されると(ステップA17(Yes))、前記一連のグラフ関数表示処理は終了される。
なお、前述した通り、前記PC10により実行した画像ファイル生成処理(図6参照)も含めた全ての処理を本グラフ関数電卓20により実行してもよく、この場合には、図示しないデジタルカメラにより高速連写撮影した各種の画像ファイルを直接グラフ関数電卓20に取り込んで処理すればよい。
したがって、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能によれば、移動物体を高速連写撮影(撮影時間間隔T)した各画像データP1〜P22の合成画像CGが生成され、当該合成画像CG上での各移動物体B1〜B22の位置(xy座標)が検出されると共に、これに基づき同移動物体B1〜B22の移動の軌跡Yが検出され、その移動方向に急変点があるか否かが判断される。そして、前記移動方向に急変点があると判断された場合には、その急変点を区切りとした一方の各移動物体B1〜B14を有する分割一連画像P1〜P14と他方の移動物体B15〜B22を有する分割一連画像P15〜P22とに分割され、そのうち移動軌跡Yの長い方つまり時間範囲の長い方(大きい画像群)の分割一連画像P1〜P14について、各移動物体B1〜B14の移動の軌跡Y1の特徴点Qmax1に対応するところの画像P1が特定される。すると、この特定された画像P1を含めて前記高速連写の撮影時間間隔Tよりも長い撮影時間間隔Δtに対応するところの各画像が前記分割一連画像P1〜P14の中から抽出され、分割された連写抽出画像ファイルP1,P3,P5,…,P11,P13として前記設定された撮影時間間隔Δtと対応付けて画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される。そして、この画像&座標範囲ファイル(12f)は学習教材データとしてグラフ関数電卓20に出力転送され、前記分割された最大画像群の連写抽出画像ファイルP1,3,5,…,11,13から合成画像CGの生成、および各移動物体B1,3,5,…,11,13)の移動軌跡に応じたグラフY1の生成、解析処理が実行される。
このため、移動方向の急変する物体を撮影した一連の連写画像/動画から、当該物体の移動の解析に適した画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる。
また、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能によれば、前記移動物体B1〜B22の移動方向の急変点を区切りとして分割した一方の分割一連画像P1〜P14と他方の分割一連画像P15〜P22とは、そのうち移動物体の移動軌跡Yの長い方、つまり時間範囲の長い方(大きい画像群)の分割一連画像P1〜P14が、解析対象(W1)として優先的に選択されるが、ユーザ操作に応じて、他方の分割一連画像P15〜P22を解析対象(W2)として変更して選択することもできる。
なお、前記各実施形態では、移動物体を高速連写撮影(撮影時間間隔T)した各画像データを対象に連写抽出画像ファイル(12f)を生成する構成としたが、動画撮影(動画1コマの撮影時間間隔T)した各画像データを対象にした場合でも、前記同様の画像ファイル生成処理に従い連写抽出画像ファイル(12f)を生成することができる。
また、前記各実施形態において記載したPC10およびグラフ関数電卓20による動作手法、すなわち、図6〜図8のフローチャートに示す画像ファイル生成処理、図12のフローチャートに示すグラフ関数表示処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体13(33)に格納して配布することができる。そして、電子式計算機10(20)のコンピュータ11(31)は、この外部記録媒体13(33)に記憶されたプログラムを記憶装置12(32)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した移動物体高速連写画像からの移動方向急変点に対応した当該連写画像の分割機能、分割された一連画像からの特徴点画像を含む間引き抽出画像のファイル生成機能、および生成された抽出画像ファイルの移動物体軌跡に対応したグラフ表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された通信装置15(35)によって前記プログラムデータを電子式計算機10(20)のコンピュータ11(31)に取り込み、前述した移動物体高速連写画像からの移動方向急変点に対応した当該連写画像の分割機能、分割された一連画像からの特徴点画像を含む間引き抽出画像のファイル生成機能、および生成された抽出画像ファイルの移動物体軌跡に対応したグラフ表示機能を実現することもできる。
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段と、
この画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段と、
この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段と、
この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段と、
この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段と、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段と、
を備えたことを特徴とする画像編集装置。
[2]
前記画像抽出手段は、
前記分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段と、
前記分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する長間隔画像抽出手段を有する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
[3]
前記分割画像群指定手段は、前記一連画像分割手段により分割された画像群のうち、当該画像群に含まれる一連の画像の数が最も多い画像群を指定する最大画像群指定手段を有する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像編集装置。
[4]
前記分割画像群指定手段は、
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像と前記移動軌跡検出手段により検出された当該一連の画像毎に含まれる移動物体の移動の軌跡とを合成して表示する画像合成表示手段と、
この画像合成表示手段により表示された前記一連の画像と当該一連の画像毎に含まれる移動物体の移動の軌跡との合成画像上で、前記一連画像分割手段により分割された画像群のうちユーザ操作に応じて選択された何れかの画像群に対応するところの移動物体の移動の軌跡を識別して表示させる移動軌跡識別表示手段とを有し、
この移動軌跡識別表示手段により識別して表示させた移動物体の移動の軌跡に対応するところの画像群を指定する、
ことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載の画像編集装置。
[5]
前記分割画像群指定手段は、
前記移動軌跡識別表示手段により識別して表示させる前記何れかの画像群に対応するところの移動物体の移動の軌跡の範囲をユーザ操作に応じて設定する範囲設定手段を有し、
この範囲設定手段により設定された範囲で識別して表示させた移動物体の移動の軌跡に対応するところの画像群を指定する、
ことを特徴とする[4]に記載の画像編集装置。
[6]
前記抽出画像ファイル生成手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記第2の撮影時間間隔と共に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする[1]ないし[5]の何れかに記載の画像編集装置。
[7]
記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御して画像を編集するための方法であって、
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得し、
前記取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出し、
この検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出し、
この検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出し、
この検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割し、
この分割された画像群のうち何れかの画像群を指定し、
この指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出し、
この抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成させること、
からなる画像編集方法。
[8]
記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御するための画像編集プログラムであって、
前記コンピュータを、
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段、
この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段、
この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段、
この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段、
として機能させるための画像編集プログラム。
10 …PC
11 …PCプロセッサ(CPU)
12 …PC記憶部
12a…画像ファイル生成処理プログラム
12b…表示データ記憶部
12c…画像ファイル記憶部
12d…移動物体座標リスト記憶部
12e…座標範囲基準値記憶部
12f…画像&座標範囲ファイル記憶部(PC)
12g…推奨間引き間隔テーブル
12h…PCワークエリア
13 …外部記録媒体(PC)
14 …記録媒体読取部(PC)
15 …外部機器通信部
16 …キー入力部(PC)
17 …カラー表示部
20 …グラフ関数電卓
21 …キー入力部(電卓)
22 …数字・演算記号キー群
23 …関数機能キー群
24 …モード設定キー群
25 …カーソルキー
26 …カラー表示部
26T…タッチパネル
31 …電卓プロセッサ(CPU)
32 …電卓記憶部
32a…グラフ関数表示処理プログラム
32b…グラフ式データ記憶部
32c…V-Window設定値記憶部
32d…画像&座標範囲ファイル記憶部(電卓)
32e…電卓ワークエリア
33 …外部記録媒体(電卓)
34 …記録媒体読取部(電卓)
35 …PC通信部
P1〜Pn…高速連写画像
CG …合成画像
B1〜B22…移動物体(ボール)
Qmax…特徴点(極大点)
Qmin…特徴点(極小点)
Y,Y1,Y2…グラフ(移動物体の移動軌跡)
TPn…トレースポインタ

Claims (8)

  1. 移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段と、
    この画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、
    この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
    この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段と、
    この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段と、
    この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段と、
    この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段と、
    この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像編集装置。
  2. 前記画像抽出手段は、
    前記分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段と、
    前記分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する長間隔画像抽出手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
  3. 前記分割画像群指定手段は、前記一連画像分割手段により分割された画像群のうち、当該画像群に含まれる一連の画像の数が最も多い画像群を指定する最大画像群指定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像編集装置。
  4. 前記分割画像群指定手段は、
    前記画像記憶手段により記憶された一連の画像と前記移動軌跡検出手段により検出された当該一連の画像毎に含まれる移動物体の移動の軌跡とを合成して表示する画像合成表示手段と、
    この画像合成表示手段により表示された前記一連の画像と当該一連の画像毎に含まれる移動物体の移動の軌跡との合成画像上で、前記一連画像分割手段により分割された画像群のうちユーザ操作に応じて選択された何れかの画像群に対応するところの移動物体の移動の軌跡を識別して表示させる移動軌跡識別表示手段とを有し、
    この移動軌跡識別表示手段により識別して表示させた移動物体の移動の軌跡に対応するところの画像群を指定する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の画像編集装置。
  5. 前記分割画像群指定手段は、
    前記移動軌跡識別表示手段により識別して表示させる前記何れかの画像群に対応するところの移動物体の移動の軌跡の範囲をユーザ操作に応じて設定する範囲設定手段を有し、
    この範囲設定手段により設定された範囲で識別して表示させた移動物体の移動の軌跡に対応するところの画像群を指定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像編集装置。
  6. 前記抽出画像ファイル生成手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記第2の撮影時間間隔と共に画像ファイルとして記憶する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の画像編集装置。
  7. 記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御して画像を編集するための方法であって、
    移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得し、
    前記取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出し、
    この検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出し、
    この検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出し、
    この検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割し、
    この分割された画像群のうち何れかの画像群を指定し、
    この指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出し、
    この抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成させること、
    からなる画像編集方法。
  8. 記憶部を備えた電子機器のコンピュータを制御するための画像編集プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を取得する画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、
    この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、
    この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡に基づいて、その移動の急変点を検出する移動急変点検出手段、
    この移動急変点検出手段により検出された前記移動物体の移動の急変点を区切りとして前記一連の画像を画像群に分割する一連画像分割手段、
    この一連画像分割手段により分割された画像群のうち何れかの画像群を指定する分割画像群指定手段、
    この分割画像群指定手段により指定された画像群に含まれる一連の画像について、各画像を抽出する画像抽出手段、
    この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして生成する抽出画像ファイル生成手段、
    として機能させるための画像編集プログラム。
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